絶対に負けられないエース上野さん・・・お姉ちゃんよりすごいかも・・・真夜中になってもタリラリラン(志田未来)
まあ・・・ある意味で今回のオリンピックで一番しびれた競技となりつつあるソフトボール。なにしろ・・・苦しい時間が長すぎるのである。もちろん・・・そのためには世界最高の豪速球投手であり日本のエースである上野由岐子(26)に感情移入必要がある。
昼間・・・予選で日本にコールド勝ちしたアメリカと準決勝。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
米国 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4
日本 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
七回を失点ゼロで抑えてから・・・日本の攻撃陣はもう・・・勝利の回避の呪縛にかかってしまったような展開である。チャンスになればなるほどパニックになるのである。頭の中でチャンス→ピンチという変換が行われてしまう。絶好球を見逃し・・・吊り球に手を出し・・・最初のタイブレークではバント失敗・・・ポップフライ・・・三振である。七番セカンド三科真澄は北京五輪でいまだ無安打・・・そして必ずチャンスに打順が回ってくるのだ。
そして・・・迎えた夕方からの3位決定戦(最終準決勝)・・・。先発上野である。。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 計
豪州 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 3
日本 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 1 1 4
たとえ・・・7回2死から同点ホームランを打たれたとしても誰が上野を攻められようか・・・そして・・・日本はどれだけチャンスを与えられると勝つ気になるのだろうかという攻撃の連続である。12回表の攻撃を凌いだ時・・・上野の球数は二試合合計318球に到達。一日で21イニング63アウトを奪ったのである。さすがのキッドも・・・もう楽にしてやってくれ・・・と何度も神に祈ったのである。
そんなソフトボールの視聴率は13.0%だ。
水曜日のダンスはパートナー「ゴンゾウ」休止の上に真夜中の一人ダンスとなって・・・。
「ゴンゾウ」12.5↘10.4↗12.0↘10.5↘10.3↗10.9↘*6.3 ・・・%
「正義の味方」 13.2↘10.1↘*8.7↗*9.4↗11.6↘*9.1↘*7.8%・・・である。し、しのいだ~。
で、『正義の味方・第7回』(日本テレビ080820PM1150~)原作・聖千秋、脚本・旺季志ずか、演出・中島悟を見た。共通認識というものがある。常識と言ってもいい。もちろん・・・情報は人間にとって常に過多であるから・・・「知らないことが必ずある」・・・というのが常識の基本である。つまり・・・常識というものは実は存在しないのである。たとえば・・・地球人類にとって日本語はどちらかというば知らなくて当然の言語だ。67億人いる人口の中で多くても2億人ぐらいしか日本語を知っているものはいないのだ。65億人には「おはよう」と言っても通じないのである。つまり・・・65億人にとって日本語なんて知っていても役に立たないのである。もちろん・・・日本人がそれで困ることはない。
ただし・・・そうなんだなあ・・・と思っていることと思わないことでは全く知識のレベルが違うのだ。
で・・・そういう共通認識が常識かというと・・・そうでもないのだな。
だから「原爆投下はしょうがない」なんて言っちゃうと激怒する人が登場するのだが・・・知識が増せば増すほど・・・それは「しょうがない」と言えるのである。ただし・・・そこには「しょうがない」と言うと激怒する被害者感情への配慮という知識が欠けていたのだ。
被害者の意識というのは基本的に妄想だが・・・万人の共感を誘う部分でもある。つまり人々の心には被害者意識が満ちているからだ。
勝負の世界ではほとんどが敗者なので・・・基本的には勝者よりも敗者への共感が強い。
しかし・・・どんな敗者でも・・・勝利の記憶がないわけではない。世界の敗者が日本国内の勝者であることはざらにあり・・・日本国内の敗者が地方の勝者であり・・・地方の敗者がクラスで一番だったり・・・ついには一番の敗者より勝者だったという勝者に至る。
そして勝利の甘みは敗北の苦味より・・・口に優しいのである。
現実逃避の場を提供する虚構のメディアが「勝者」になぜこだわり・・・お茶の間がそれに追従するのか・・・それはおそらくこういうシステムである。
同様に・・・多数の共感ということを考えてみる。たとえば・・・嫁と姑の対立の問題である。
どちらに・・・味方すると多数の共感を得られるのだろう。
対立者はどちらも女性である。もちろん・・・その背景には・・・古代インドの法律全集であるマヌ法典に記された「女は幼きは父に従い、婚しては夫に従い、老いては息子に従う」という歴史的男尊女卑の傾向があるのだが・・・それは度外視しておく。
で・・・単純に考えると・・・女性は基本的に嫁になる。つまり100%である。それに対して姑になるのは男子の母親である。男女比をほぼ同数と考えると・・・つまり50%である。
つまり・・・姑は嫁の半分しかいないという計算になる。・・・ええーっと思う人がいるかもしれないが事実である。
つまり・・・嫁の味方をすれば共感は100%・・・姑の味方をすれば共感は50%なのである。
だから・・・基本的にドラマは「嫁の味方をする」のが正解なのだ。
もちろん・・・これは基本である。たとえば・・・お茶の間にいるのが基本的に姑だと考えると・・・姑の味方をすれば100%・・・嫁の味方をすると0%の共感を得ることになる。
さあ・・・このあたりが・・・テレビで嫁姑問題をあつかう難しさなのである。ある意味・・・老舗である「渡る世間は鬼ばかり」で考えてみよう。実はこの番組が怪物だったのは主人公である泉ピン子が・・・嫁・・・だったときなのである。もちろん・・・嫁はいびられるのだが・・・共感は集まるのだった。そして・・・今・・・泉ピン子が姑っぽくなったので・・・ドラマはかってのような視聴率は集められないのである。
だから・・・「正義の味方」は圧倒的に・・・嫁である槇子様(山田優)の味方をする構造になっていて・・・姑である里美(山口いづみ)はギャフンになっている。もう・・・姑が見たら嫌な嫌な気持ちになる展開をしているのである。
もちろん・・・それだけでは・・・視聴率戦争には勝てないのだが・・・コメディーとしては非常に優れたものになっている。
なぜなら・・・嫁にとって姑はやっかいなものであり・・・「嫁姑対立」は嫁の夫にとっても姑の夫にとってもやっかいなのであるが・・・夫たちはどちらかといえば・・・若い方の味方をするので・・・夫や・・・息子は・・・姑をもてあますのが普通だからだ。
もはや・・・姑にとっての唯一の武器は・・・息子のマザコンしかないのだが・・・そのマザコンがどれほど忌まわしい言葉扱いになっているか・・・ね。
さて・・・槇子様の支配する世界で・・・槇子様を敵に回すことがどんなに恐ろしいことかを知らずに・・・「尋常ならぬ腹黒い嫁」から息子(向井理)を守ろうとする里美は哀れな生贄なのである。そして・・・里美が奮闘すればするほど孤独に陥っていくこの展開は・・・お茶の間で姑たちを悶絶させ・・・その周囲に暗い喜びを撒き散らしていくのである。
その嫁姑の暗闘に巻き込まれた妹・容子(志田)は思わぬおこぼれに預かり我を忘れてスキップするのだった。
日本人は常に「勝負の否定」と「勝利の肯定」の間で揺れている。「戦うことはよくないという気持ち」と「負けたくない気持ち」でゆらゆらなのである。しかし・・・「勝とうと思わなくては勝てない」以上・・・「勝負を肯定すること」は必定なのである。
そういう意味では・・・槇子様と里美はどちらも正しい。どちらも・・・相手を貶めるためにベストを尽くすのである。しかし・・・槇子様には母(田中好子)という偉大な導師がいて・・・容子という忠実な下僕がいる。もう勝負は目に見えているのである。
第一の勝負・・・里美による新居改装攻撃。姑好みの内装にしてやる、炊事洗濯掃除の不備を舅(平泉成)に報告大作戦。
槇子様の反撃・・・里美グッズの排除・・・容子による家事代行・・・舅には粗を見せないことに成功。これによって里美は「奥様は魔女」の隣の家の主婦のポジションに転落するのだ。「あんた・・・あたしは見たんだってば・・・サマンサは魔女なんだってば・・・」「お前・・・今日・・・精神安定剤飲み忘れてるだろ・・・」なのである。
第二の勝負・・・容子の取り込み攻撃・・・容子を手懐けるためにおこづかいを渡すのだが・・・単にカラオケ屋で容子の幼馴染のジャンボの出番を作っただけであった。それどころか・・・容子がアルバイトで面倒を見る犬のエリザベスにマイ・スリッパをかじられる始末である。
第三の勝負・・・合鍵使用不可となり・・・ドアの前で待ち伏せ大作戦・・・。ついに容子をはさんで前面対決である。しかし・・・国家公務員を敵に回して主婦が口論で勝てるわけはないのである。
第四の勝負・・・舅を連れて嫁の不義理を猛襲・・・。舅の「書」をオークションにかけた槇子様の不人情をなじるのだが・・・「書」が高額評価されていることにより・・・「舅に対するヨイショ」に変換。・・・もちろん・・・入札金額は槇子様の自作自演である可能性さえある。
しかも・・・ロビーでのマナーの悪い愛犬家との口論によって・・・舅と小舅(夫の弟)の関係改善のヒントを与え・・・舅の嫁に対する信頼を高めたのであった。
まさに・・・「母は子離れしてなくて・・・」という息子・・・「お前・・・被害妄想じゃないのか」という夫と・・・姑・里美・玉砕である。
さて・・・次回はどちらの親と二世帯住宅問題である。もちろん・・・主題が姉による妹の捕縛である以上・・・結論は見えているわけですが・・・。ちなみに夏の風物詩・田中好子のCMでおなじみ素麺の揖保の糸と落雷で・・・容子は恋に墜ちたことが表現されるのだが・・・奴隷の身分で恋なんて・・・容子の心は恐ろしさで身が震えるのだった・・・。それはリナ・インバースが姉を恐怖するが如しである。
関連するキッドのブログ『第6回のレビュー』
金曜日に見る予定のテレビ『魔王』(TBSテレビ)『ロト6で3億2千万円当てた男』(テレビ朝日)『ウォーキン☆バタフライ』(テレビ東京)『打撃天使ルリ』(テレビ朝日)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
キッドさん、こんにちは~♪♪
ヤマトは本日会社をお休みしています。
で、「ガリレオ」が再放送していたので
喜んで見ていたら
母親がブチッとチャンネルを変えて
「水戸黄門」にしました。
「見てるのに」と抗議するヤマトに
「うるさい、あたしは水戸黄門が見たい」
といった内容を
乱雑な表現で伝える母親。
でも見ていないんですよ。
通販で買った階段用マットが届いて
それに夢中で、
テレビなんて見ていないんです。
もうわけわかんないですよ。
そんなかんじでヤマトは
「正義の味方 第7話」も見逃しました。
母親は何も関係ないですが
アタマきたから母親のせいにしました。
そう、あのときだって
チャンネルをいきなりブチっと・・・。
抗議殺到もなんのその、
日テレちんは相変わらずヤマトに手厳しく
再放送はしてくれない模様です。
あぁママも日テレちんも、
皆自分が可愛いのね。
今日は愚痴ばっかりですみまそん・゜・(ノД`)・゜・
投稿: ヤマト | 2008年8月25日 (月) 16時31分
☆*⋄◊✧◇✧◊⋄*ヤマト様、いらっしゃいませ*⋄◊✧◇✧◊⋄*☆
ふふふ・・・真夜中のオンエア・・・
テレビ局はお茶の間の迷惑を考えない
の正体まるさらしでしたね。
まあ・・・かって巨人が黄金期だった頃
巨人ファン以外は人でないの
精神で君臨した局なので
伝統の攻撃でした。
ちっ・・・ドラマ風情が・・・
という日テレちんの態度を久しぶりに感じた水曜日でした。
キッドは巨人ファンですが
雨傘番組(巨人戦雨天中止の場合)を
たくさん作ったので複雑な心境になりますけどね。
まあ・・・ガリレオよりも水戸黄門という
お茶の間の暴力は甘んじて受けてください。
けして刃傷沙汰におよびませんように。
ああ・・・きっと・・・
いけない場所で
いけない動画が
発信されるでしょう。
キッドとしては今回
容子がお小遣い1万円をもらって
壊れたスキップだけは
見れてよかった~
と思っています。
投稿: キッド | 2008年8月26日 (火) 14時22分