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2008年10月27日 (月)

涙と笑顔は6:4で・・・それが篤姫じゃ(宮﨑あおい)和宮は7:3でおじゃります(堀北真希)

涙に溺れる和宮(堀北)と耐えて笑顔の天璋院(宮崎)・・・それが涙を誘い・・・微笑に転ずる。

見事なケータイ刑事女優二人の演技共演炸裂である。

泣き笑い・・・不幸のどん底に救いを見出す。これが人間ドラマである。・・・まったりしています。

もう・・・なんていうか・・・フィナーレ間近でございますねえ。

一方、子宝に恵まれない・・・もう一人の女・お近に対して側室としての勤めを果たしたお琴。維新の時が接近しても・・・まだまだ・・・お家大事の時代は続いていくのだった。

で、『篤姫・第43回』(NHK総合081026PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は家茂逝去をめぐる嫁・和宮と姑・天璋院の心のふれあいを描く名シーンをたっぷりと再現。そして・・・列侯会議メンバーの実録版書き下ろしイラスト付です。特別付録として会津藩主・松平容保のイラストもあります。そして・・・ドラマでは説明不足の新将軍と雄藩大名の確執事情解説付きです。もちろん・・・小松家正室側室騒動の顛末もお龍の涙に結晶しています。・・・今回・・・シナリオは非情に巧みでございましたねえ。不幸の共有が人の幸せを生み・・・指導者の我欲が社会の不幸を生む・・・そういうことなのでしょうね。

Atuhime1867 で、14代将軍は世を去り・・・1866年夏・・・日本は最大の政治的空白を生じてしまいます。後継者に指名されていた前将軍後見職・徳川慶頼の子・亀之助は幼く・・・幕閣はすでに将軍代理を務める慶喜に将軍後継を求めるのです。しかし・・・慶喜は・・・断る。真意は定かではないのですが・・・将軍職がすでに・・・栄達の極みではなくなっていた・・・という含みが感じられます。

この時・・・慶喜を推奨したのが老中・松平康英・・・三河松井という家康所縁の譜代の家柄です。人事としては最上の選択なので関係省庁は納得です。しかし・・・慶喜本人は・・・時すでに遅しの気持ちがあったのでしょう。しかし・・・それは正史の話。

幕府の敗色濃厚で頓挫した第二次長州征伐。その敗戦処理は幕府から長州への停戦交渉を中心に行われていた。幕府軍艦奉行・勝安房守はその任にあたったが・・・その頃・・・魔人と化した慶喜は御所を訪れていた。

京都の夕闇に巨大な蝙蝠の影が浮かび上がる。

その姿を無職の公家・岩倉具視は家宝の源氏の水晶球で見つめていた。蝙蝠は御所の上空で旋回すると・・・無作法にも帝の庭に着地した。

すでに・・・慶喜の僕となっている公家衆が慶喜の衣装を用意して騒いでいる。蝙蝠の擬態を解いた慶喜は全裸だった。

「おぞましい・・・」岩倉は思わず一人つぶやいた。「異国のアヤカシがこうもやすやすと入り込むとは・・・天朝開闢以来未曾有の危機でおまんな。しかもお上(孝明天皇)の御前にあのようなものを・・・。二人を夕闇が包むあの窓辺に・・・どんなおそろしいことが・・・待っているのでおじゃろうか・・・」

その時・・・岩倉の粗末な屋敷に使いがやってきた。

今上天皇が主催する学習院に集う土御門の者であった。天皇の忍びである。出迎えた岩倉は・・・忍びの背後に立つ少年の姿に驚いた。

「お上は・・・岩倉さんに・・・日嗣の皇子を託されなさいました・・・」

「・・・これは・・・睦仁儲君さん・・・このようなところに・・・」

少年とは思えぬ眼光を見せた皇太子・睦仁親王(後の明治帝)は凛とした声音で言った。

「お上は・・・身の危険を感じて・・・吾を逃がしたのでおじゃる。岩倉・・・吾を匿ってくれ」

岩倉は感激に震える自分に驚いた。

その頃・・・御所では・・・今上天皇が慶喜と御簾ごしに対面していた。

「慶喜・・・火急の用か・・・」

「お上におかれましては直答のお許しをいただき恐悦至極でございます」

「よい・・・要件を申せ」

「されば・・・長州の件でござりまする・・・もはや・・・長州は朝敵でござりまするが・・・国難に際して・・・耐えがたきを耐え・・・忍びがたきを忍びまいらせ・・・なにとぞ・・・お許しをいただきたく・・・」

「戦を停めよと申すのだな・・・」

「なにとぞ・・・」

「よい・・・慶喜・・・お前に託す」

「されば・・・しかるべく・・・」

慶喜は暗闇に赤い目を開くと・・・口元を不遜に歪めた。

「・・・この・・・慶喜に万事おまかせくださりませ・・・」

慶喜はあっさりと御前を去っていった。今上天皇をとりまく天皇の忍びたちはしたたる汗を拭った。

「なんと・・・おそろしき・・・魔性のものよ・・・」

御簾の向こうで帝は大きく息を吐いた。

魔人慶喜は喜悦を感じていた。フランス公使ロッシュの齎した血の儀式によって・・・慶喜の体内には異様な活力が漲っている。

すでに宵闇につつまれた二条城までの道がくっきりと見える。慶喜は供も連れず・・・徒歩で城に向かっているのだ。

その前方に行く手をさえぎるものがあった。

勝の配下の忍び・・・山岡鉄舟だった。

「ふふふ・・・臭うぞ・・・勝の手のものか・・・」

「慶喜様・・・国をお売りになられるか・・・」

「国・・・国など・・・どこにある・・・この腐りきった大和の国などというものは・・・幻よ・・・」

「幻・・・」

「まもなく・・・異国から・・・異国の富が神州に流れ込む・・・異国の文明が・・・この暗い国を輝かせることになるだろう・・・そうなれば・・・幕府も・・・雄藩も・・・そして朝廷もなにもかも消えうせるのだ・・・そして・・・我こそが・・・その輝ける闇の帝国を治めるのだ・・・ふふふ・・・まあ・・・一時・・・闇将軍となってもよいがな・・・そして・・・民草はすべて・・・我の愛すべき奴隷となるであろう・・・お前もな・・・さあ・・・我をあがめよ・・・」

その時・・・月光が京都の町を照らした。

一斉に犬の遠吠えが湧き上がる。

闇の中から忍び犬が出現した。山岡の顔にも獣の毛が密生しはじめている。犬神忍軍の秘術によって獣人化現象を起した犬男たちは半人半獣の姿で慶喜を囲む。

「かかれ」

山岡の号令で四匹の忍び犬が慶喜の周囲で輪を描く。その包囲から攻撃に転じた瞬間。

慶喜の手には鎖鎌が握られていた。空気が揺れたのは一瞬だった。目にも止まらぬ速度で一回転した分銅つきの鎖は忍び犬たちを叫ぶ間もなく粉砕していた。

千切れとんだ犬の体が血しぶきをあげながら四散する。

犬男剣士たちは抜刀した。慶喜に殺到するその速度も・・・並の忍びの技をはるかに凌駕している。

しかし・・・慶喜はほとんど身動きもせず・・・接近する犬男剣士の顔面を分銅の直撃で粉砕していくのだった。魔人の持つ異常な筋力と神経が可能にする達人技である。

風の音と破壊音・・・その無言の戦いは数秒で終息していた。

立っているのは慶喜と・・・山岡だけだった。

「ふふふ・・・どうした・・・幕臣としての意地はないのか・・・怖気づいたかな・・・」

山岡は発達した犬歯で唇を噛みしめた。

「勝に伝えるがよい・・・闇の幕府で・・・仕えるのもまた・・・味なものじゃとな・・・」

山岡は・・・震える手で刀を鞘に収めると尻尾を巻いて逃走に移った。

背後では魔人が声をあげて笑っていた。その哄笑が聞こえたかのように・・・犬の遠吠えは静まった。

慶喜はすでに魔城と化している棲家へとすべるように進んでいく。

その頃・・・江戸城・大奥では・・・篤姫と和宮が・・・膝を交えていた。

二人に京都のことを報告するのは死んだ半蔵の後を継いだ新・半蔵である。

和宮が声を震わせた。

「それでは・・・公方様は・・・慶喜に殺されたと申すのでおじゃるか・・・」

「御意・・・」

「許せぬ・・・許せぬ・・・許せぬ・・・あのようにお優しい方を・・・なぜ・・・」

篤姫は和宮を案じるように見つめて言った。

「近頃・・・江戸では・・・血を吸う忍びが増えておりまする・・・いにしえには・・・そのような忍びが幾筋もあったそうです。しかし・・・和を尊しとするこの国では・・・そういう忍びたちも里に溶け込み・・・やがて・・・埋もれていったとか・・・。しかし・・・フランスの妖異が持ち込んだこの血の病はもっと恐ろしいもののようでございます・・・」

「・・・血を吸う忍びは・・・京都にもおりまする・・・」

「血を吸われたものは・・・死にいたるものも多しと聞き及びますが・・・血が合うたものは・・・生き延びて・・・恐ろしき力を身につけるようです。そして・・・血を吸うたものにさからえぬらしい。なにやら血の誓いをするのです・・・」

「・・・すると慶喜さんは・・・」

「おそらく・・・フランスの王の奴隷となったのです・・・」

「お兄さんが・・・お上が危ないのではあらっしゃいませんか・・・」

「・・・私が・・・京に参ります・・・」

「いや・・・母上・・・もう・・・留守居はいやや・・・・私も参ります・・・そして仇討ちします」

「宮様・・・」(つづく)

関連するキッドのブログ『第42話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『オーマイ・ガール!! 』(日本テレビ)『セレブと貧乏太郎』『チーム・バチスタの栄光』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

きましたねぇ、慶喜伯爵。

きゃつめの倒すには薩摩を通じて
イギリスよりヘルシング教授らを呼んでこないといかんのでしょうか。

それとも秘術により
羅刹や夜叉といった鬼神を使役したりするんでしょうかね。

まぁ京であれば鵺(キメラ)を召喚する事もありかもしれませんね。

なんにしてもこれは妖怪大戦争ですね。

この展開には山田風太郎もおそらく絶賛です(笑)

P.S.
芯様のとこで
お誕生日のイラスト見ました。

なんか実写の私が紛れていたのが
とっても衝撃的で笑えました(≧∇≦)b

投稿: ikasama4 | 2008年10月29日 (水) 00時02分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

本編は実にまったりと仕上がった回でしたね。
特に和宮の泣きと笑みの配合具合は
最高でございました。

抑えた篤姫の受けの演技も素晴らしかった。

一方・・・男たちはもう
ダメダメな展開。

まあ・・・悪役ではない小松家老はまだしも
孝明天皇のお気に入りだった慶喜将軍は
もう少し・・・交情をねっとりと
描いてもよかった・・・。

孝明天皇の死で・・・
もっとも辛かったのは
慶喜であったはずですからね。
まあ・・・ある意味最後の頼みの綱が切れた・・・
というところ・・・。

妄想ではそこを逆手にとって
闇の幕府を開かんとする魔人・慶喜を
誕生させました。

はたして・・・正史と闇の歴史は
符号するのかどうか
妄想の腕の見せ所です。
しかし・・・なんだかんだといって
今年も終るのですなあ・・・。
あと・・・六回か・・・。
ちょっと淋しい気持ちに・・・。

ふふふ・・・例によって
発表をもって承認に替えさせていただくシステムです。

受けてくださってうれしいです。
「流星」ごっこ用に
トリオのぞんざいヴァージョンを
期待しています。
いえ・・・けしておねだりではなく
あくまでマイペースでお願いします。

投稿: キッド | 2008年10月29日 (水) 15時42分

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