妻子がいるのが恥ずかしい男の妻(香椎由宇)今日は誘拐なしか・・・(川島海荷)
まあ・・・「スクラップ・ティーチャー」はまだしも「トンスラ」なんて追跡不能だよな。まあ・・・優勝決定戦だから・・・仕方ないか・・・。
「スクラップ・ティーチャー」の加藤あいはもはや・・・主役だろう。加藤あいががんばるから・・・辛うじてドラマとしての崩壊を免れている。ちなみに今回のしごかれ教師は美術の先生(内田紳一郎)で「ゴッホは生前、売れた絵はたった一枚だったが・・・だから不幸だったとは限らない」という名言を残す。まあ・・・「棟方志功」とかぶってます。
ついに「Room Of King」の朝子(鈴木杏)はアイドル宣言である。ランドセル背負って「巨大小学生朝子ちゃん」とかやればいいのに・・・。ものすごく嗜虐的な気分になるが・・・そういうのが狙いでないとしたら・・・一体・・・。
つくづく・・・「アグリー・ベティ」をやればいいのにと思う。「醜女朝子」・・・これは凄い・・・と思う。鈴木杏の演技力も遺憾なく発揮されるだろうに・・・。
で、『土曜プレミアム・我はゴッホになる!愛を彫った男・棟方志功とその妻』(フジテレビ081025PM9~)脚本・監督・五十嵐匠を見た。映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」(1999)でカメラマン一ノ瀬泰造(カンボジアで処刑死)、映画「みすゞ」(2001)で童謡詩人金子みすゞ(服毒自殺)を描いた監督である。陶芸家・板谷波山(老衰死)を描いた「HAZAN」(2004)などもあり・・・伝記映画作家と言えるだろう。青森県出身である。
ゴッホが自殺した1890年から13年後に棟方志功(劇団ひとり)は青森県の刀鍛冶職人の三男として生まれる。少年時代にゴッホの「ひまわり」に感動した志功は兄(佐藤二朗)や姉(鶴田真由)の援助の元・・・上京し・・・画家を志す。
昭和3年に帝国美術院展覧会(現在の日展)で入選した時・・・志功は25歳だった。
ドラマは故郷に錦を飾った志功が看護師ちや(香椎)と出会い「ねぶた祭り」の夜にプロポーズするというラッセラ~ラッセラな展開である。
実際には30代の志功には日中戦争という時代背景があり・・・40代の志功には太平洋戦争がある。
志功が版画を彫るときに口ずさむのは「軍艦マーチ」だし・・・志功が仏教に傾倒するのは戦火を逃れ疎開した富山県で出合った浄土真宗の影響が大きい。
そして・・・志功が版画家として国際的に評価されるのは戦後のことである。
しかし・・・ドラマには戦争の「せ」の字も出てきません。
つまり・・・志功の芸術家の半生から「戦争」をまるまる抜き取ったファンタジーなのである。
そういう意味でロマンチックな作品になっている。
志功の作品にこめられた「祈り」が・・・「戦争」と無縁とは思えないが・・・その身代わりとして・・・病弱な姉の存在と・・・一人の天才を生み出すために消えていった芸術家の卵たちの代表として親友の画家(藤木直人)が配置されている。
まあ・・・持って生れたものへの強烈な追従こそが・・・非凡の道なのである。
だから・・・その「天才」を愛し・・・病床から「絵の具っこを買え」と金銭的援助をする・・・姉の・・・絶命は・・・もはや涙で前が見えなくなる名場面。
つまり・・・時代とか・・・社会とか・・・知ったこっちゃない・・・という我こそが・・・芸術家の魂なのである。そして・・・たまたま運命に出合ったものだけが・・・光を放つのだなぁ。
つまり・・・宝クジを買わなければ宝クジは当たらないけれど・・・滅多に当たらないよ・・・という話なのです。
もちろん・・・それを支える妻の存在は絶対条件であることは言うまでもありません。
これがまた宝くじに当たるようなものなのです。
掘って・・・掘って・・・掘る・・・でも・・・セックスしたり子供ができたりしてることは・・・ものすごく恥ずかしい・・・この歪な精神が・・・燦然と輝くのだから人間って面白いのです。
詩人・佐藤一英は昭和8年頃「大和し美し」を書きますが・・・志功は佐藤の編集した「児童文学」で宮澤賢治作品の挿絵を書いています。昭和11年の志功の「大和し美し」の版画化はその延長上にあるわけです。ま・・・書と画の融合というチャレンジです。
言うまでもなく・・・じゃ言うな・・・言います・・・「大和し美し」は英雄ヤマトタケルの物語詩です。もちろん・・・悲劇のヒーローですが・・・その功績は侵略戦争と周辺諸国征服。時代は帝国時代なのです。そのあたりのことも・・・綺麗に省略されています。
ま・・・ファンタジーでございますからーっ。
「私と版画とどっちが大事~」とか聞かれても困るよね。
関連するキッドのブログ『有閑倶楽部』
で、『ブラッディ・マンデイ・第三回』(TBSテレビ081025PM0756~)脚本・龍門諒、脚本・蒔田光治、演出・宮下健作を見た。ファルコン(三浦春馬)の子供のようなトリックでマルサン(警視庁特殊三課)に狙撃され、拘束された謎のテロリスト・マヤ(吉瀬美智子)・・・。
傷の痛みに苦悶する声が安いアダルトビデオのようにわざとらしくエロいのであった。
さらに・・・正体を把握するための尋問は電気ショックの拷問である。このショックに対する反応が安いアダ・・・以下同文。
なぜ・・・薬物投与による尋問をしないのだ。情報とれれば廃人になったって問題ないだろう。
そして「ギラギラ」では謎のホステス、ここではマルサン課員の南海かおる(芦名星)・・・指示に従わないテロリスト相手に・・・まったく発砲せず・・・ついには肉弾戦で悶絶である・・・バカか。
そしてファルコンの子供のような推理で正体を見抜かれたスパイの宝生(片瀬那奈)、正体見抜いているのに捕虜のマヤを宝生にまかせるってどういうことだ。
正体ばれた時点で背後のマヤをまったく警戒しない古参課員の加納(松重豊)・・・可能というより無能だろう。
そして三すくみの状態からまたしても発砲しないファルコン・・・まあ・・・素人だから仕方ないか・・・。
もう・・・スパイ活劇としてはまったく緊張感ありません。
登場人物・・・もう半分くらい死んでいてもおかしくないよな。
毎年・・・二万人くらいが行方不明になる現代日本の諜報戦・・・なめてんのかぁ。
関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー』
月曜日に見る予定のテレビ『イノセント・ラヴ』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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