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2008年10月 9日 (木)

実力で負けて悔し涙を流したことがありますか?(観月ありさ)

「OLにっぽん」*8.3%のスタートである。ちなみに「爆笑レッドカーペット3時間満点コラボ祭り!!」は16.5%だった。

・・・最大の失敗は中国人を毛嫌いする野呂主任(モロ師岡)を無能の人として描いていることだろう。

中国人を嫌悪するのは日本人なら当然抱くべき感情であり、それを勧善懲悪的に否定するドラマは最初からスタートラインが低くなるわけである。

中国の脅威を描くためにはもう少し、頭脳的な処理が必要だろう。

張琳(タン・ジャースー)を田舎から出てきた健気な頑張り屋さんと描くくらいではお茶の間はごまかされない。

相手は仮想敵国なのであり・・・敬意は払っても心を許す必要はないのである。

で、『OLにっぽん・第一回』(日本テレビ081008PM1015~)脚本・中園ミホ、演出・岩本仁志を見た。ドラマとしては申し分のない出来だったと思う。正社員VSハケンの対決を描いた「ハケンの品格」にほぼ連なるシリーズ。今回は国外へのアウト・ソーシング(外部委託)に焦点をあて・・・正社員・ハケン・VS中国人の対決なのである。それはグローバルな多国籍企業と・・・チーム日本との戦いでもある。そして・・・国家というものをどう考えるかという思想の探索でもある。

昨日の「ありがとう、オカン」では下請け企業は中国製品に圧されて倒産する。利潤の追求を考えれば親企業の当然の選択である・・・という考え方の結果・・・庶民はすべてのものに毒入りを疑わなければ食を確保できない時代を迎えている。そして・・・世界同時株安の危機を迎え、最低賃金は抑止され続ける。

もちろん・・・国家戦略は対中国だけで語られる問題ではないが・・・ここはあえて絞って考える。

経済の規模では中国は日本と肩を並べている。しかし、十倍の人口比を考えると、現在の日本人は中国人の十倍のお金持ちである。その十倍をどう使うかが日本の命運を分けるだろう。つまり・・・岐路なのである。

もしも・・・中国人がこの格差を生めた時・・・日本は中国の十分の一しか国力を持たないのだ。

たとえば人間には能力の格差というものがある。日本人の能力上位一千万人に対し、中国人は一億人がそれに対することになる。つまり・・・日本で最高の人材が・・・中国では九千万位になる可能性があるのである。

もしも・・・そうなったら・・・日本人は口惜しくて涙を流すだけではすまないのだ。

そうならないためには日本人の基本的な能力の底上げを図らなければならない。泣こうがわめこうが英才教育・・・これしかないのである。基本的には母国語をあわせて三ヶ国語に堪能でなければならない。義務教育期間中に理数系と言語系の選択をしなければならない。それ以外は予備軍となる。予備軍は徹底した順応教育を施すべきだろう。どんな部品になろうとも死ぬまで従順に働く階級である。

まあ・・・そういう悪夢のような世界の到来が背景にあるドラマなので・・・エンターティメントとして成立するのは難しいと思うのである。

実際・・・日本には資源がない。あるのは人材だけなのである。もしも・・・勝負をする気ならこれに磨きをかけるしかないのだ。

例によってそこそこの大企業。社員はあまり働いていない。総務部総務課に務めるOLの神崎(観月)は「落ちこぼれにならないように頑張り、負け組にならないように頑張ってきた」スキルとキャリアにそこそこの自尊心を持っている。そんな総務部に大阪支社から栄転してきた藤田部長(浅野ゆう子)・・・この組合せは「私を旅館に連れてって」(2001フジテレビ)であるな・・・世の流れにそって海外(中国)への業務委託のエキスパートである。おそらく・・・大阪支社ではこの流儀で経費節約というお手柄を立てたのだろう。

それはいかにも無能そうな朝比奈経理課長(東幹久)、いかにも視野のせまい野呂主任(モロ)という神崎の上司の顔ぶれからも明らかである。後輩OLの桜(美波)は食欲だけは旺盛である・・・有閑倶楽部かっ・・・つまり・・・前部長が経営トップ入りした形跡はないのである。

その中でそこそこ有能なOLだった神崎だが・・・実はそれはぬるま湯の有能さだったのだ。

そして・・・それほど有能でもない経営トップは・・・経理業務、人事業務とアウト・ソーシングにより経営効率化に成功し・・・ついに・・・総務部にも業務のアウトソーシング化を導入することを決定したのだ。

単純に言えば・・・国内のハケン企業が・・・中国のハケン企業に営業競争で敗北したのである。一人の日本人スタッフに払う賃金で同じ能力の中国人を15人雇えるとしたら・・・日本人を雇う意味は国防的な問題以外はまるでないのだ。

もちろん・・・冒頭に述べたように・・・国力の低下は免れないし・・・情報が流出しセキュリティー的には大問題である。しかし・・・経営者にそんなこと言ってもムダなのだ。儲かる方がいいに決まっているのである。ましてや・・・能力主義の経営トップともなれば国際人である。国家なんてあってもなくてもいい・・・と普通に考えるのだ。

こうして・・・登場したのが中国人を英才教育する人買い・・・いや人材派遣業のマネージャーチビ太・・・小旗(阿部サダヲ)である。彼がどういう経路を経て中国の手先になったのかはまだ語られないが・・・その心底には日本に対する暗い怨念が満ちている。おそらく低身長で・・・なにか辛い目にあったのだろう。

彼が・・・連れてきたのは秘蔵の中国娘・・・張琳と楊洋(ローラ・チャン)だった。

中国支社に出張した神崎は・・・現地で働く中国人たちを「マシン(機械)のように働いていた・・・私たちのような心のある存在ではない」と根拠のない優越感を持っていた。やってきた中国娘たちは・・・訛った日本語を話し・・・なにやら怪しい存在である。しかし・・・人間として親切にしてあげようとは思うのだった。

成田空港に張琳を迎えた神崎は紛失した荷物を親身になって捜す人の良さを持っているのである・・・斉藤さんかっ。

しかし・・・そんな・・・張琳に「日本語タイピング勝負」を挑まれた神崎。勝負になるわけはない・・・と思っていた神崎だったが・・・チビ太にうまくのせられて結局勝負することに・・・例によって課をあげてのイベント化である・・・だから水曜ドラマの会社は仕事しろよっ。

そして・・・タッチの差で敗北した・・・神崎。

「私が日本に残れるようにわざと負けてくれてありがとう」と無邪気に感謝する張琳は貧しいアパートだるま荘で手料理で感謝を伝えようとする。剣菱悠理・・・ではなくて・・・桜は美味しくいただくのだが・・・「日本のOLはなぜ職場で化粧するのか」と問われ・・・言葉に屈するのである。

憤然と家を飛び出した神崎に通りすがりのチビ太が言う。

「・・・あんたの有能さは無能に毛が生えた程度のものなのさ」

翌日・・・スッピン(素顔のようなメイク)で出社した神崎は・・・日本人としての誇りを忘れ・・・中国人たちを教育し始めるのだった。そんなことしちゃ・・・ダメーっ・・・っとキッドは思います。中国人も日本人も同じ人間じゃないか・・・という展開だとしたら日本滅亡のシナリオに加担したドラマとなるでしょう。

ま・・・キッドは面白ければそれでいいと思いますけど。・・・う、裏切りもの・・・。

関連するキッドのブログ『斉藤さん

               『有閑倶楽部

金曜日に見る予定のテレビ『メン☆ドル』(日本テレビ)←ドラマです・・・『堀北真希と南海ひょうたん島10人の子供たち』(フジテレビ)←ドラマではありません。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

日本の場合は昨今の中国に対する報道の影響もあってか
どこか上から見下すような風潮が目立ちますねぇ。

こうした日本と中国を比べるドラマを作る事で
中国人が日本の技術を見習う(盗む)ように
日本人が中国人の仕事に対する姿勢を見習うべきではないか
って感じのとこでしょうかね。

なんとなくここに出てくる中国人は
3丁目の住人に出てきそうな感じでもあります(笑)


ただ、なかなか数字は伸びないみたいですね。

作品自体は悪くないと思うんですけどね。

化粧の匂いでむせて咳込んでしまう私としては
このドラマが人気になって働く女性たちがみな
スッピンになる事を願うばかりです(; ̄▽ ̄)ゞ

投稿: ikasama4 | 2008年10月10日 (金) 12時27分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

キッドの祖父は戦前に瀝青(アスファルト)の職人
として半島や大陸に出張していました。
そこで道に死体(行き倒れ)が
放置してあるのを見て
それは惨いものだったとよく言ってました。

貧しい国と豊かな国の境界線は
複雑でございます。

父には何人か半島や大陸の友人がいて
理由もなく異国の人を蔑むのは愚かなことだと
よく申しておりました。

しかし・・・幕府が士農工商の下に
階級を作ったように
政治には・・・意味もない蔑みは必要です。

蔑みを否定するのは簡単ですが
時にはそれが圧力となる蔑みもあります。
基本的には中華はいつだって
蔑む側だったわけです。

それを・・・夕日をあびる堀北真希と
混同するのは非常に危険です。

まあ・・・キッドが生きている間は
大丈夫かと思いますが
北海道はロシア語を
本州は英語を
九州では中国語を
しゃべり・・・
日本語をしゃべっているのは
四国だけ・・・
という時代はすぐそこまで来ているような気がします。
まあ・・・妄想的には。

蔑みは愚かなこと。
しかし油断は大敵なのです。

ふふふ・・・女の子が思うかっこいい男の子や
かわいい女の子が
男の子の欲望とはかけはなれていることは
永遠の神秘でございますよ。

投稿: キッド | 2008年10月11日 (土) 01時34分

じいやさま、お元気でしたか。
中国9千万の脅威で戦慄しちゃいました。
情報的処理を外に出してはいけませんね。
ぬるま湯OLではサバイバルのたくましさに負けるのは必至ですもんねえ。
でもスッピンは?
皆スッピンになったら面白いけど
見た目100%の日本では難しい気がします。
何だかんだと秋ドラマが始まりました。
今期もごっこガーデンを楽しみにしてます~♪

投稿: エリ | 2008年10月11日 (土) 11時15分

ribbon✿❀✿❀✿かりん☆スー☆エリ様、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿ribbon

ふふふ・・・「上海タイフーン」もそうですが
まだ大陸美化の洗脳工作は続くのですな。

国外と国内の区別が難しい
わが国の立場は困ったもの・・・。

じいやの子供の頃は化粧くさいのは
娼婦の印のようなものでしたが
化粧品会社が巨大スポンサーになってから
化粧しないものは人でなし状態でございますからね。

ドラマとはいえ・・・ものすごく過激な
展開で・・・背筋が寒くなりました。

クルマは危険だから乗らないとか
炭酸飲料は健康的だから飲まないとか
トヨタとかコカコーラが
スポンサーならありえないセリフでございます~。

秋ドラマは久しぶりに一斉にスタートという感じでございますね。
お嬢様たちがどのドラマで遊びたいのか
様子を見守っている段階です。

はたして・・・どんな人気キャラが飛び出すのか
じいやも楽しみでございまする。

気温の高低が激しいのでどうか
お風邪などおめしにならないように・・・。
うがいの季節ですぞ~。

投稿: キッド | 2008年10月13日 (月) 03時22分

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