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2008年11月 2日 (日)

監禁中の男を追い出したら・・・逃げました(吉高由里子)頭を撃っても血も涙もない女(片瀬那奈)

加藤あいと吉高由里子はかぶっているのかな・・・。八嶋智人に「結婚してくれ」ってせがむ「スクラップティーチャー」の加藤あいって・・・誰の妄想なんだ。だんだん・・・温水洋一を好きになる「トンスラ」吉高由里子も誰の妄想なのか・・・。まさか・・・チビとハゲの過激派組織が動いているのではないだろうな・・・。

そして・・・ついにアイドルとしてデビューする「Room Of King」の鈴木杏・・・魅力もないのにサイン会って・・・。

一方・・・「ジャッジⅡ」の弁護士(浅野温子)には沙粧妙子が降臨・・・しびれました・・・。

まあ・・・内容的には殺された被害者の遺族にとっては加害者の事情なんてどうでもいいという点については完全にスルーというものすごく「法律は生きている人間のために」的発想で地獄の扉が激しく揺れましたけどね。

ああ・・・それでいいのだ・・・それでいいのだ・・・という声が聞こえてきます。

まだまだ・・・元気だった頃の赤塚不二夫さんを縄でしばり・・・風邪気味で熱があるのに水責めした記憶がふと蘇る・・・11月の最初の夜・・・。

で、『トンスラ・第五日・巡礼』(日本テレビ081102AM0125~)原作・都築浩、脚本・監督・田中誠を見た。このドラマ・・・放送後に第2日本テレビで全編が視聴できるので・・・あえて・・・レビューする気もおきないのだが・・・他の番組が・・・文句しか思いつかない・・・そういう日もあるよね・・・ので・・・気持ちを奮い立たせて書くことにしました。

トンスラとはキリスト教の坊さんのあの特異なカッパ頭・・・頭頂部の剃髪を指すのだが・・・温水洋一の演ずる編集者がそういうヘアスタイルなのである。しかし・・・宗教的にそうでなく・・・自然にそうなったのだ。その編集者が創作に行き詰った小説家(吉高由里子)の玩具として監禁される・・・これが・・・このドラマの基本設定である。

キリスト教とは無関係とことわりながら・・・各回のサブタイトルは以下のようになっている。

第一日「受難」脚本・監督・三木聡・・・温水が吉高に監禁されるまでの経緯である。

第二日「啓示」脚本・監督・守屋健太郎(第三日も)・・・温水は吉高の奴隷として「笑える話」を要求される。しかし・・・笑えない話の連続である。

第三日「洗礼」・・・吉高のライバルである女子高校生作家が加護亜衣であり・・・温水の恋人が佐田真由美であることが判明する。温水は佐田を顔が整いすぎて不美人だと思っているくせにやることはやり・・・吉高は温水の恋人が想像以上の美人だったことに自分の発想の貧しさを知る。

第四日「降臨」脚本・監督・田中誠・・・早くも・・・温水との生活に倦怠を感じる吉高・・・。おならもし放題である。そこへ・・・温水の一卵性双生児の兄弟が刑務所から出所してくる。どエムの温水に対しもう一人の温水はどエスで吉高を緊縛し・・・高校時代痔だったことなど秘密を暴くのだが・・・。

そして・・・第五日「巡礼」である。

キッドとしては三木聡の作品を見たいわけだが・・・初回以外は違うのだった。

基本的に・・・物語には流れがある。オチフリならば二分割で・・・つまりふっておとすのである。

序破急ならば三分割で・・・ふってのせておとすのである。

起承転結なら四分割で・・・ふってのせてもりあげておとすのだ。

もちろん・・・三木聡にも流れはあるのだが・・・キッドの印象としてはふってふってふってふってふって・・・という特異な作風を感じる。もちろん・・・オチフリやオチスカシなどもあるといえばあるのだが・・・基本的にはフリまくるのである。それが嫌な人は嫌だろうが・・・キッドはたまにそういう流れに身を委ねたいのである。

そういう意味で・・・啓示~洗礼の守屋監督も、降臨~巡礼の田中監督も・・・基本はフリオチで・・・後編まで見ないと面白くないし・・・単発としても後編の方が面白い。

三木が初回でフリだけやって・・・おまかせというのも分るといえば分るのである。

今回・・・温水は勝手に冷蔵庫から吉高の棒アイスを盗み食いし・・・部屋を追い出される。吉高はすぐに後悔して・・・温水を追うが・・・温水は一銭も持たず・・・行方をくらます。

棒アイスが「アタリ」だったのでコンビニで棒アイスを得ようとした温水だったが・・・イジワルな店員はアタリの刻印が薄いことを理由に交換を拒否する。

コンビニでは・・・怪しい幼い子供連れの夫婦・・・妻(広田レオナ)、夫(利重剛)と出会う。利重といえば小山内美江子の息子で故・鷺沢萌の夫で・・・ものすごく文学的なダメ男のムードを漂わせるのだが・・・今回もダメ男だった。

コンビニは・・・北極のように静かで・・・不気味といえば不気味であるが・・・おそらく薄いBGMを付け忘れたのだろう。

途方にくれた温水は街角でいじめられる中学生を発見する。中学生が落とした棒アイスを拾うとアタリだった。

「よかったら・・・(コレくれないかな?)」の後半が言えずに躊躇していると・・・夫婦がやってきて合流する。中学生は二人の息子だった。そこへ車に乗って手配師(田中要次)がやってくる。

一日三万円のアルバイトに三人で参加するためにやってきた親子とともに温水も成り行きで手配師の車に乗り込む。

そのバイトは「ちょっと間違うとバ~ンと感電死する」こともある清掃の仕事だった。

親は・・・中学生に死亡時二千万円の生命保険を賭け・・・息子の命を金に替えようとしているのだった。

息子の中に・・・何かを見出した温水は命懸けで息子を守り・・・ついにアタリを獲得する。

その頃・・・妄想の中で・・・温水を愛する自分を発見して震撼する吉高。

やがて・・・棒アイスを持ってボロボロになりつつ帰宅した温水を張り倒した後で胸に抱くのだった・・・来週は・・・加護亜衣が男の腰の上にまたがります。

・・・どんなつりなんだよっ。

まあ・・・普通にフリオチですが・・・そこそこ面白いのです。

日本テレビは「Room Of King」で劣化した三木聡ともいうべき「淡々」をやっている大宮エリーで・・・細切れドラマ「波乗りレストラン」を放映中・・・まったく面白くありませんが#3「愛と欲望の日々」(081102AM0010~0020)は星野真里が可愛かった・・・。

で、『ブラッディ・マンデイ・第四回』(TBSテレビ081101PM0756~)原作・龍門諒、脚本・蒔田光治、演出・宮下健作を見た。

「七瀬ふたたび」もそうなのだが・・・たとえば現代における諜報戦争というものは・・・日本のお茶の間向きではない。それをあえてやる・・・というのなら相当なアイディアや覚悟が必要なのだが・・・ねえ。

たとえば・・・中国の漢字に名を残す漢帝国の始祖・劉邦は・・・敵軍に追い詰められた時に自分が助かるために馬車の速度を上げるために我子を放り捨てる。その方が自分と自分の世界にとって利があるという決断である。

劉邦の子孫を自称する劉備が登場する三国志演義(「レッド・クリフ」の原作)では家来の趙雲が命懸けで守り抜いた劉備の実子(劉禅)を・・・子供の命より家来の命が大切だという意志を示すために投げ捨てる・・・このため・・・劉禅はすこしアホな子になり蜀の滅びる要因となる。

こういう日本では・・・穏便でない登場人物の態度を・・・でも面白いから描くという態度でないとフィクションは面白くならないのである。

拳銃自殺をすれば・・・顔面は破裂し・・・脳漿が飛び散り・・・血液が噴水のようにほとばしる・・・黒沢明の「用心棒」に出来たことがテレビではできない。しかし・・・もっと・・・演出の仕方はあるはずである。

追い詰められて自殺した潜伏スパイでテロリストの宝生(片瀬)を抱きしめた加納(松重豊)が手洗いで泣きながら赤い液体を洗い流すとか・・・そういうことでいいんだから。

それとも・・・またゴム弾かっ。警察官の拳銃がすべてゴム弾だと誤解されたら抑止力もへったくれもないぞ・・・。

宝生は実の兄が横領の濡れ衣を着せられ自殺した怨みを晴らすために国家に復讐をしようとするのだが・・・それがなぜウィルスを使った無差別テロなのか・・・という説明が曖昧である。組織に復讐するのではなく・・・世界に復讐するにいたるためには何度か論理の飛躍が必要になる。兄を罪に貶めた組織の暗部→復讐・・・その組織の存続を許す愚かな一般人→皆殺し・・・という論理は愛しいものの死→発狂という展開を伴わないとリアリティーがないのだ。

そんな・・・いい加減なテロリストにテロられてたまるかっ。

まあ・・・それでも女子供が喜べばいいじゃん・・・と言われるとそれまでです。

それにしても・・・コミック「沈黙の艦隊」なみに発砲しない関係者たち。「沈黙の艦隊」ではそこにそれなりに専守防衛というものの困難さに対する皮肉がこめられていたのだが・・・この作品では・・・単にお茶の間やスポンサーの顔色を窺って腰抜けなだけなのである。

いかに・・・「人命尊重」の日本でも・・・特殊工作員ぐらい非合法でいいだろう。

そうでなくては・・・命がいくらあっても足りません。

ダブルオーセブンが・・・拳銃を一発も撃たずに常に相手が自殺するのを待っていて・・・仕事になるかよっと毎週思う今日この頃です・・・じゃ・・・なぜ見る・・・。

えーっ!?と思いつつ・・・次から次への展開にるるるなあなたはコチラへ→みのむし様のブラッディ・マンデイ

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『イノセント・ラヴ』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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