篤姫的愛なのです(宮崎あおい)おなじく舞なのです(堀北真希)雷なのです・・・(松坂慶子)
・・・まあ・・・本寿院(高畑淳子)で宴なのです・・・でも良かったのだが・・・ここは再登場に敬意を表する・・・銭形雷つながりもあるし。
それにしても回想シーンの篤姫の選択は見事だな・・・本当に若返って見える。それだけ・・・現在の天璋院を年増女として演じているということであり・・・宮崎のその計算力に脱帽である。
このドラマに対する妄想レビューとシンクロする・・・晴天の霹靂登場をする幾島。生没年不詳の謎の女が否が応でもくのいち気分を盛り上げるのである。それにしても・・・篤姫の生母、勝、幾島と・・・某ケータイCMつながりとケータイ刑事つながりで軽大河ドラマのつもりかっ。
で、『篤姫・第47回』(NHK総合081123PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・佐藤峰世を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は西郷隆盛の目に涙の篤姫様のお手紙を余すところなく再現。ついでに篤姫と勝海舟のお手紙交換サービス付。さらに「宮崎あおいゲストのTR」感想付で御得です。ついでにテレ東系の怪しい歴史ミステリーの家茂暗殺説感想もあります。大奥を作ったのは石田三成だったとか言っちゃうやつですか。宮崎あおいは・・・妊娠降板することもなくプロとして家族計画をしっかりできているだけでも素晴らしいと思います。書き下ろしイラストは本寿院ぞんざい版でございます。まあ・・・かまってもらえない涙と同時に・・・46年に及ぶ大奥生活の果てが来たことを・・・女の勘で気がついた本寿院の寂寥の涙だったような気もいたします。高畑淳子が演じているだけに・・・大奥の死も告知されず・・・みたいな。
で、慶応四年(1868年)正月・・・鳥羽伏見の合戦の後まで話は遡行します。ドラキュラ・ナポレオンの血を引くレオン・ロシュ・フランス公使は・・・ついに大阪城本丸に攻撃を仕掛け慶喜奪取を試みるのですが・・・幾島とお琴たちの必死の防戦の末・・・慶喜は到着した勝海舟の軍船・回天に逃れ・・・一路江戸を目指すのです・・・そんな話なかったろう。こうして最後の将軍大阪城家来置き去り事件伝説が誕生しました。
公家やくざの首領とも言える岩倉具視は当然・・・ギャンブラーである。岩倉は・・・御所の控えの間で鳥羽・伏見の戦勝報告を聞き・・・勝った・・・と思った。第一・・・賭場は鳥羽に通じていてゲンがいい・・・と思ったりもしていた。
サムライたちを操り・・・長い道程だった。孝徳天皇から皇太子を預かってからは・・・新しい目標ができた。(今上天皇さんを日本一の天皇さんにしたるわい・・・)・・・岩倉の博打魂が燃えるのである。
そこへ・・・燃える男が入ってきた。
「西郷さん・・・」
「岩倉様・・・」
二人は抱き合った。岩倉は西郷吉之助から戦場の香が立ち上るのを感じ・・・うっとりとした。
「お情けを頂戴したいのは山々ですが・・・今後のことを決めねばなりもはん」
「・・・そうよのう・・・」
「江戸攻めをいたします・・・梅の散る頃には京を発ち・・・桜の散る頃には江戸を陥落させるつもりでごわす・・・」
「江戸をおとしますか・・・しかし・・・それでは儲けがでまへんな」
「・・・しかし・・・成り行きではご一新のことはなりもはん・・・貿易のこと・・・利権を握るにはまず・・・フランスと幕府の約束ごとを反故にしもすことが肝要」
「エゲレスさんが・・・そうおおせであらっしゃりますのか」
「いえ・・・英国は・・・武器弾薬の援助に加えて・・・兵力の派遣も申し出ておりもす。しかし・・・それに乗っては幕府の二の舞でごわす・・・」
「なるほど・・・」
「薩摩くぐり党は諸国に潜入して・・・草となった忍びがおりもうす・・・岩倉様の手のものと合わせれば・・・関東かく乱はたやすきこと・・・錦の旗をふれば・・・進出先の城はことごとく開場いたしましょう」
「・・・ふふふ・・・下克上は・・・諸刃の剣・・・民の一揆は・・・幕府を滅ぼすのに役立つでおじゃろうが・・・民草がそないに暴れたら・・・おさまりつかなくなるのではあらっしゃいませんかな」
「・・・もちろん・・・潮時は・・・ありましょう・・・実力主義は限度がなければ・・・ただの無政府状態・・・戦国の世に逆戻りでごわす・・・炎は消してこそ・・・人の道でごわす・・・」
・・・岩倉は・・・(お前がいうか)とツッコミたいのを必死にこらえた。
江戸城では慶喜を連れ帰った勝と幾島・・・そして篤姫と静寛院宮が大奥の主だったものと大広間に集まっていた。
「これで・・・ひとまずは安心じゃ・・・」
「江戸の情勢はいかがですか・・・」
「ドラキュラの血を受けたものは・・・なりをひそめて江戸市中に潜んでおる・・・一方で薩摩藩邸を根城にしていた西洋狼の血族たちは江戸を北に向かって抜け出たようだ。・・・公儀隠密の犬男たちが働いてくれておる・・・のう・・・半蔵・・・いや・・・山岡鉄舟」
篤姫が出合ってから三人目となる新々・半蔵は平伏した。
「この勝が戻りましたからには・・・関東の騒乱を鎮めること・・・おまかされくだされ」
「旗本を始めとした幕臣の中には不満を申すものもあろう・・・すべてが忍びのものではないからのう・・・」
「幕府の中には隠れヴァンパイヤもまだ潜んでいます。それらに扇動されたものらは海軍を中心に徹底抗戦の構えを見せているようです・・・」
「宮様の軍と戦って・・・勝算はあるのか・・・」
「幕府軍も近代化は進めておりますし・・・将の器のあるものを配置すれば・・・一進一退の戦はできましょう・・・しかし・・・」
「しかし・・・」
「鳥羽伏見の戦では淀軍や山崎の津軍が官軍に寝返りました・・・宮様の軍が江戸に進軍すれば・・・行く先々で・・・諸藩のものが・・・敵の味方になるのは必然・・・」
「・・・なるほど・・・戦術で勝っても戦略で負けるか・・・」
「すでに・・・西郷の手のものが・・・年貢半減の知らせを持って諸国をまわっております」
「・・・ふふふ・・・出血大奉仕じゃの・・・」
「しかし・・・民の力はおそろしきもの・・・上に立つものは・・・それを必ずや・・・感じますれば・・・手打ちの潮時は必ずくるでしょう・・・」
「そして・・・民は年貢が次の年は倍になっているのに気がつくのじゃな・・・哀れなものじゃ・・・」
「もちろん・・・いつの世にも・・・皆が満ち足りるということなどはないのでございますれば」
「大奥は滅びるか・・・それでも・・・このくのいちどもの行く末は考えてやらねばならぬ・・・」
「ふふふ・・・釈迦に説法かも知れませんが・・・浜のまさごは尽きるとも世に忍び尽きることなしでございましょう・・・」
「さて・・・慶喜の助命嘆願のことじゃ・・・」
黙って勝と篤姫の話を聞いていた和宮が口を開いた。
「藤原の忍びの話では・・・宮様の軍(いくさ)の先鋒は・・・橋本一族のものがなるそうでおじゃります・・・橋本はわが母・・・観行院の実家・・・おそらく・・・お母さんのお兄さんが将軍(いくさのきみ)になるでしょう・・・そこで・・・母の侍女で私の乳母でもある土御門藤子さんを使者にたて・・・お願いの文を届けさせます・・・」
篤姫は・・・わが嫁の明晰な口ぶりを聞いて・・・誇らしい気持ちになり思わず微笑んだ。
陰陽師系のくのいちである藤子は和人離れしたプロポーションを現す忍び装束を纏い・・・すでに出発の準備を整えていた。
篤姫は藤子から山岡に視線を移して言った。
「半蔵・・・護衛の手配を頼むぞ」
「こころえてございます」
桜が散り始めたころ・・・桜前線を追うように・・・官軍は進発した。
宮さん 宮さん お馬の前の
ひらひらするのは なんじゃいな
トコトンヤレトンヤレナ・・・。
あれは朝敵征伐せよとの
錦のお旗じゃ 知らないか
トコトンヤレトンヤレナ・・・・
同盟の際に薩摩の人質となっていた長州の品川弥二郎の作詞作曲による「みやこ風流節」の歌声が東海道を席巻していた。
二月中旬に京都を北陸道軍、山東道軍、東海道軍の三路に分かれて出発した有栖川宮大総督指揮下の東征軍は・・・進路上の諸藩を降伏させ味方につけながら無人の野を行くように進軍していく。
唯一・・・甲州勝沼近辺で山東道軍が甲府城を目指していた新撰組残存部隊と遭遇・・・これをほぼ殲滅し・・・一説によると偵察隊が白昼吸血剣士たちを発見し寝込みを襲ったため一方的な虐殺に近い状態だっという・・・その後、山東道軍は関東平野に出たところで・・・旧幕臣ヴァンパイヤ歩兵隊に待ち伏せされるも得意の十字砲火でこれを壊滅させた・・・それ以外は戦闘らしい戦闘もなく・・・東海道軍の先鋒はすでに三月初旬・・・品川付近に到着していた。
東海道本軍は徳川のお膝元と言える・・・駿府城に大本営を設置し・・・三月五日には有栖川宮を迎え入れた。そして・・・翌三月六日・・・参謀会議で西郷は・・・江戸討ち入りを三月十五日に決定したのである。
その間・・・幕府陸軍総督・勝海舟は・・・江戸周辺の一揆鎮圧に忙殺されていた。江戸が無傷であることが・・・戦略の要だからである。世界一の大都市の魅力が最後の武器だった。
関連するキッドのブログ『第46話のレビュー』
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コメント
そうですねぇ。
あの番組では坂本龍馬は明智光秀の子孫だったとか言って
調査結果では明智家の子孫だったってツジツマがズレてましたし
中には実は龍馬を暗殺したのは織田信長の子孫だったとか
いう理論を持ち上げといてこれについては調査中って
何ですか、それは(゚Д゚)みたいな
話があるみたいですからねぇ。
まぁ何にしても「歴史」というのは勝者が作るものであり
都合が悪い事は闇から闇へ
どんなに主張してもなかなか教科書には
掲載してもらえないみたいですからね(笑)
今頃の教科書では偉人さんの名前は
例えば「真田信繁」と「西郷隆永」に修正されているのかなと
思う今日この頃です。
それにしても女性は改めて
衣装と化粧で変わるものだなというのを痛感しました。
もうここまで来たら拍手喝采です( ̄▽ ̄)
宮崎さんは出来る人です。
さて、こちらの物語もクライマックスに近付いておりますねぇ。
世界でも有数の都市である江戸を
戦火から救った事は日本国の発展にとっては
重要なポイントですからねぇ。
ホント、西郷さんに暴れてもらわなくて良かったです( ̄▽ ̄)
投稿: ikasama4 | 2008年11月24日 (月) 14時00分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
ふふふ・・・歴史は極上のフィクションでございますからね。
珍説はある意味ボケですが
ボケを楽しむためにはベーシックな正史を
知っている必要があり
この正史と言う奴が
すでにボケている場合もあるのが
また醍醐味です。
また・・・ある種の人間が
人命よりも愛犬の命を重視するように
歴史そのものより
自分の好きな偉人を汚されるのが
我慢ならない人もいて
どんどん捏造したりしますからね。
ここがまた隠し味でございます。
歴史を題材にしたドラマでは
改名する主人公が
その時点でどの名前だったのか
セリフ的にも気になるところですが
坂本龍馬をずっと才谷梅二郎で
通すと・・・誰だかわからない・・・
という問題が生じるので
そこは適当になるわけでございますよね。
TRでは「篤姫から天璋院に変わったところで・・・私のことを・・・天璋院に似ている・・・と言ってくれた人がいて・・・見てくれてるんだなあ・・・と思った」
とどのくらいの人にニュアンスが伝わったか不明の
トークがありましたが・・・。
まあ・・・篤姫の人生を演じた女優は少なくとも
篤姫おタクにはなりましょう。
同棲発覚問題と歴史認識問題で
猛攻撃をくらった過去も
日本の歴史上のターニングポイントを追体験したことで
癒されたのではないか・・・
と和むキッドじいやでございます。
しなやかでしたたか・・・
大胆で繊細・・・
そんな矛盾を飲み込む器を感じます。
妄想幕末史も残り数行・・・という感じですね。
本編がガンガン進行するので
今回は大阪城攻防戦とか大阪沖海戦とか
妄想割愛となり涙です。
本寿院の気分・・・。
西郷・岩倉の肉弾戦も
ねっとりと描きたかったのに・・・(´・ω・`)
さてさて・・・来週は上野戦争が
あるのかどうか・・・楽しみです。
半蔵は活躍するのかなあ・・・(;´Д`)
投稿: キッド | 2008年11月24日 (月) 19時15分