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2008年12月11日 (木)

いろいろあるけど笑顔でスルー(観月ありさ)OLにっぽんってこってす(阿部サダヲ)

巨大企業の巨大リストラ計画が発表されるご時勢なのである。

わかちあって生きるのか奪い合って生きるのか・・・運命の分かれ道なのだな。

フィリップ・K・ディックの古典『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画化『ブレードランナー』(1982)で哀れなレプリカント(寿命を設定された人間そっくりのロボット)のプリスを演じたダリル・ハンナは国際的テロリスト団「シー・シェパード」の一員として「人間よりも鯨の命が大切だ」という奇妙な主張を繰り広げる。その奇妙さは実に攻撃的で・・・愚昧なものであるにも係わらず本人たちにとっては疑いようのない正義があると信じていることである。救いようのないアホとはこういうことを言うのだな。

しかし・・・世界を変えようとするものは少しおかしくなるのが基本なのである。同情したい。

「相棒」は「ブラッディ・マンディ」の立場を崩壊させる殺人ウイルステロネタ・・・少し手加減してあげてください・・・と思うほど緊張感漲る展開である。そして・・・特命係・亀山の最後がついに・・・なのである。

水曜日のダンスは・・・

「相棒」・・・・・・・・・・・17.9%↗19.7%↘15.0%↗20.7%↘17.3%↘15.7%↘15.1%↗17.4%

「O L」*8.3%↗10.6%↘*9.9%↘*9.7%↘*7.0%↗*7.1%↗*7.6%↗*8.0%↘*6.0%↗*6.4%

ダンスは踊っているのだが・・・落差大きすぎて・・・パートナーチェンジである。

「OL」の平均視聴率は*8.1%で「ホカベン」と肩をならべているのだが・・・脚本的には「OL」は「ホカベン」ほどひどくないのでやはり企画の失敗という側面が大きいだろう。やはり「中国の脅威」にたいして「後退的妥協」ではなく「前進的打開」を社会は求めているのである。

もちろん・・・そこには危ういものが確かにある。しかし・・・目をつぶっていても危険は高まることも忘れてはいけないだろう。

小泉がケンカを売り、安倍が仲裁し、福田が仲直りした関係をどうするか・・・麻生総理はゆらゆらと体をゆらして迷っているようだが・・・支持率が下がる気持ちよくわかります。

潮時はすでに逃しているし・・・臨機応変にはほど遠い模様ですから。とても命預けられんということですな。

で、『OLにっぽん・最終回』(日本テレビ081210~)を見た。ここまで・・・日本人が中国人と付き合う場合・・・日本がどのように譲るべきかを強調してきたドラマである。これは大国が小国と付き合う時に「相手に必要以上の敬意を払うこと」がエレガントだから・・・という発想に基づく。

中国に事業の一部をアウトソーシング(外注)することは雇用主(日本人)使用人(中国人)ということで奴隷を使う主人の心得を考えることは意義があるのだな。

だか、しかし、けれどもその中国人に職を奪われる日本人としてはそんなの知ったことじゃねえ・・・という気分があるわけである。

ここに・・・日本の経営者と中国の労働者と中国の労働者の三角関係が発生しているのである。さあ・・・ここで・・・この三角に登場しない部分がポイントである。つまり中国の経営者の問題である。

単純に言えば・・・中国の経営者がはじき出された日本人労働者を雇用すれば・・・労使の関係は上手くいくはずである。

そして・・・何よりも問題なのは・・・中国の経営者は日本人を雇用する気はあまりないし・・・日本人が中国人の下で働きたがらないということが明らかだということだ。

かって中国は門戸を閉ざしていた。今は部分的に門戸を開いている。しかし・・・大地震が発生した時に中国が日本の救援の手をいかにはねのけたかは記憶に新しいところである。

今や・・・中国は小国とはいえない。本来・・・人口も領土も巨大な帝国なのである。これまでの日本の大国としてのポジションは経済力に支えられていた。それが今・・・実質的に凌駕を許した以上・・・日本の立場は微妙に変化している。土下座外交を展開して・・・奴隷の機嫌を伺っているポジションではなくなっているのである。

もちろん・・・日本の経営者の多くはまだ夢を見ている。そこに巨大な市場がある以上・・・お客様は神様ですの姿勢は正しいのだと。しかし・・・中国の経営者が・・・日本の経営者の利益を奪い始めたときに・・・そうはいっていられなくなるのである。

この物語の主人公は島子(観月)というOLだがもう一人はチビ太(阿部)という日本男児である。日本で一旗あげそこなったチビ太は大陸に渡り小旗をふりまわす。そして中国人に拾われ恩を受け日本の会社に復讐するために帰国した対日工作員なのである。

いわば・・・大陸浪人であり・・・関東軍なのである・・・おいおい。

大陸浪人や関東軍が・・・いかに日本を悲惨な戦争に引きずり込んだかは歴史の話だが・・・小旗もまた・・・日本の家畜のようなサラリーマンの平和を奪っていった。

最後に・・・共に中国人の会社を解雇され・・・日本人の会社を辞職した島子とチビ太は朝鮮人の経営するパチンコ屋でウサをはらした後・・・公園の土管にたどりつく。

ホームレスサラリーマン・・・ホームレスOLの宴である。焦土と化した現状の中で・・・二人は肩枕に膝枕で頭部発熱でおこたなのであった。

二人は・・・戦争はよくないといいながら・・・新たな戦いの模索を開始する。

世界を変革するためにはもはや改造人間になるしかないのである。

二者分割は意味を見出すための初歩である。地図に意味を見出すためには世界と自分を分化させなければならないし、ノーマルな愛をかわすためには男と女に分化しなければならないのである。

そして・・・世界に不満を持つものが自分を変えるか世界を変えるかという選択をするとき、場合によってはツインタワーに旅客機が特攻するのである。

世界を変えるために自分が変わるのは本末転倒でもあるが・・・自分が世界の一部である以上・・・自分が変われば世界が変わるのも必然だ。もちろん・・・影響力によっては誤差の範囲にとどまるのである。

島子は悩む・・・これまで通り社員でいるか・・・それとも社長になるか。

しかし・・・島子を愛した男たちの一人都留くん(井上芳雄)はいち早く・・・自分の改造に着手し・・・ヒーローとなっていた。その名も「熱風戦隊ドライヤー」であるが戦隊を構成するのは隊士一人である。

ホットな生き方ドライヤー

時にはクールにドライヤー

使い分けが大切さ

ドライヤー ドライドライドライドライドライヤー

近付けすぎると火傷するぜ

でも遠すぎると届かないのさ

距離感が大切なのさ

ドライヤー ドライドライドライドライドライヤー

そんな・・・都留くんの動向を怪物となったチビ太は・・・影ながら応援するのだった。

やがて・・・一年が過ぎたのである。鬼に延べ棒で人山の黒だかりな歳月の後・・・かっての同志たちは桜(美波)を含め・・・戦後の日本をたくましく生きていくのだった。桜の夢は相変わらず中国人の愛人(注・正妻)になることである。

小さな会社「日本人と中国人の仲をとりもつコンサルタント」を企業した島子は終身雇用を会社の方針に掲げている。もちろん・・・会社が倒産するまでの話である。社員は日本人と中国人(ローラ・ヤン)を仲良く家族のように雇用しているのだ。

東十条でなくて朝比奈課長(東幹久)はスキルを磨いてヒンズー語を習得してスキルアップした派遣社員・大沢(宮地真緒)を従えて派遣インド人と格闘中である。

「日本人はキライだ・・・だって子供の頃から学校で日本人は全員極悪人だと教わったから」という中国人の部下たちを前に出世した張琳(タン・ジャースー)はメイクアップして突然美少女に変貌しつつ「私の知っているすばらしい日本の女性を紹介しましょう・・・彼女ぱ深い川のような女性です・・・顔で笑って心で泣くのです・・・私は彼女を愛しています」とカミングアウトである。

やがて・・・麻薬ではないSPEEDの歌「あしたの空」が流れはじめ・・・。

めぐり逢えたのはきっと 運命なのかもしれない

雨上がりの陽射しの中で

あなたがいるだけで それだけで何もいらない

困難も乗り越えていける

ちっちゃいチビ太とでっかい島子はケンカするほど仲がい異議のある口論を始めるのだった。仲良きことは美しきかな・・・なのである。

その頃・・・中国大陸では侵略用原子力航空母艦の建設計画が急ピッチで進められていた。共産党平等帝国と自由連邦の戦いは刻一刻と開戦の時を待っている。そんな歴史のことは露知らず・・・島子とチビ太の二人はつかのまの春を・・・部長(浅野ゆう子)の置時計の音が刻むように・・・エンジョイするのであった。タラちゃん(瑛太)とイクラちゃん(小栗旬)の立場が逆転し・・・「キミにだけは負けたくないと思っていた」企業経営者のイクラちゃんがたこ焼き屋のタラちゃんのチェーン店展開の援助の申し込みを即決で断る人情紙風船の提供の中で・・・。

関連するキッドのブログ『第9回のレビュー

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ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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