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2008年12月26日 (金)

世界を楽しむで、心ゆぐまで・・・かむか、ふつう。(水川あさみ)

ガネーシャとは大衆王である。破壊神シヴァと山の神パールヴァティーの息子で人気の神様である。

人気をつかむためには商売っ気も必要だし学識もある程度は要る。

そのためにビジネスと学問にご利益がある神様ということになっている。

ガネーシャは母親に忠実なあまりに父親に殺されるが、後悔した父親に復活を許されている。

その時、父親が切断した首が見つからず、象の頭で間に合わせたので・・・こういうスタイルなのである。

つまり・・・本当のガネーシャの首は世界のどこかに潜んでいるのだ。

で、『夢をかなえるゾウ・女の幸せ篇・最終話』(日本テレビ081225PM1158~)原作・水野敬也、脚本・山岡真介、演出・岡本浩一を見た。秋ドラマ絶不調の日本テレビだが・・・深夜枠の本作品と「トンスラ」はそこそこ面白かったのである。「トンスラ」は深夜ドラマらしく趣味的な内容だが・・・こちらは非常にわかりやすく・・・かつ面白い。

ただし・・・神であるガネーシャ(古田新太)を信仰して主人公・星野あすか(水川あさみ)がいい女(人間)になっていくという設定が・・・見ようによってはかなり危ないという気分もある。

毎回、押入れに住み着いたインドの神様ガネーシャに課題を出され・・・あすかがそれをクリアしていくというシチュエーションなのだが、最終話は「今日が地球最後の一日だと思って生きる」と言う課題。

これに応じてあすかは「怒りたいけど怒らない」「嫌な役目を率先して引き受ける」「全力をつくして役目を果たす」という前向きぶりを示す。

一日を終えたあすかにガネーシャは「この課題をあたえられた人間はそれぞれの性格に応じて行動する・・・他人のために一生懸命尽くそうとしたお前は・・・もうそれだけですばらしい人間になっている」と諭すのである。

結局、人に愛されるのを待っている人間よりも人を愛する人間の方が愛を獲得しやすいという教訓なのである。

なんていうか・・・正論中の正論なのだった。

しかし・・・自己中心的で消極的で不平屋だったあすかが他人を思いやり、積極的で、楽天的な性格に改造されたことは明らかで・・・これによってあすかは周囲に愛される人間になった。

つまり、お茶の間が見ていても・・・負のオーラに包まれていた主人公が明るく楽しい存在になっていったわけで・・・結果的にものすごく和むドラマになったのである。

少なくとも水川あさみファンは確実に増加しただろう。

「R-17」の美少女から、「漂流教室」だの「Stand Up!! 」だの「西遊記」だの「のだめ」だの「風林火山」だの「医龍」だの「ラスフレ」だの「33分探偵」だの・・・貴重な脇役女優としてかかせない彼女が主演するに相応しいドラマだったのである。

ついには忘年会の席で「愛を告白」するあすかなのであるが・・・かなり危険水域の言動も修行を積んだあすかにはプラスとなって現れるのだった。

こうなるとガネーシャ依存症が心配になってくるわけだが、そこは神様・・・あすかが自立した人間になると消滅するのだった。

まあ・・・自己啓発と宗教の違いはここにあるはずなのだが・・・つまり・・・目標を達成したら後腐れがないというところである。しかし・・・実際にはいつまでもいつまでもつきまとってくる導師もいるので注意が必要なのである。

もちろん・・・能力に恵まれ・・・明るく楽しく生きていても・・・ちょっとしたことで闇に包まれてしまうのが人間だ。時には不可抗力の場合もある。

その弱き心を自分が支えるのが第一。そして誰かを助けることができるのが第二。さらにイザという時に誰かに助けてもらえるのが第三。

この強さを学ぶことは別に誰かに教えられるまでもなく・・・その気になれば誰でも学べる神の智恵なのだが。

関連するキッドのレビュー『第五話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『トンスラ』(日本テレビ)『観月ありさの肉体の門』(テレビ朝日)『サラリーマンNEOseason3ウインタースペシャル』(NHK総合)

NHK-FMの隠れた怪物番組「アニソン三昧」今年は大晦日なのだが、NHK-FM BLOGにパーソナリティーからのメッセージ・ボイスが紹介されている。『今日は一日“アニソン”三味ファイナル』12月31日(水)前9:15~深夜0:30(ニュースありますにゃーすは不明)は正味15時間の生放送である。

司会の水木一郎さん、緒方恵美さんよりメッセージ

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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