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2008年12月25日 (木)

悲惨な戦争を避けられないなんてバカみたいという愚かさ(ビートたけし)

たとえわが子を守るためでも戦争は絶対にしないという約束をさせられた哀れな国家の話である。

そういう国家では弱いものは殺されるまで文句は言えないし、もちろん殺されたら文句は言えないのである。

日本国の国民は大日本帝国の国民を「全体主義の国家で侵略戦争を行い世界に迷惑をかけ自らの首を絞めた」と言って嘲笑する。そういう嘲笑を生み出すように仕掛けられたのが日本国憲法だからである。

しかし、自分の身を守ることも家族の身も守ることもできない法などというものが矛盾を露呈しないわけはないのでこの国の行政は常にはげしい矛盾に晒される。

「隣国にわが子を誘拐されたなんとかしてほしい」と国民に泣きつかれても「テロリストと戦うために力を貸してほしい」と外国に要請されても「海賊退治に参加してほしい」と言われても・・・「話し合い」と「丸腰」と「放水」でしか応じられない。

しかし・・・60年以上も洗脳教育を受けた人間は「平和の維持のために戦争する」ことが「無意味」で「愚挙」で「暴虐」にしか感じられないのである。

憲法九条を放棄することが「耐え難い恐怖」を伴う心の病気なのである。

そのあげく・・・あの戦争がなかったら世界はもっとよくなっていたなどという夢想を語り始めるのである。

しかし・・・その論議にはあまり利はない。あの戦争の後にも朝鮮戦争、ベトナム戦争、チベット戦争、カンボジア戦争、中東戦争、ロシアによるアフガン戦争、湾岸戦争、ヨーロッパ戦争、アメリカによるアフガン戦争、イラク戦争と日本が戦争を放棄しようがしまいが戦争は興る。

もちろん・・・戦争を放棄することによって日本は戦争が起こる度にボロ儲けをしてきたのである。しかし・・・そういう漁夫の利を得ていることを世界はいつまでも黙認できない。

世界は「二度と戦うな」という命令を「自分のためには戦うな他人のために戦え」という命令に変更してきた。

日本は「自分の身を守るためには戦えないが他人の身を守るためには戦ってもよろしい」ということである。

そして・・・子供を誘拐されて泣き悲しむ母親を放置したまま絶対に戦ってはいけない軍隊は丸腰で戦地に向い他国の戦争のお手伝いをするのである。

そういう国では正義の報道記者が戦場でひろったクラスター爆弾を記念に持ち帰ろうとして空港で爆発させ外国人を死傷させると「クラスター爆弾があることが間違っている」とヒステリックに叫び始める。

心の病だからである。そういうメディアの作る戦争責任ドラマが無責任であることは言うまでもない。

まあ「第一部」13.6%、「第二部」12.1%である。クリスマスイヴに付き合った人はご苦労様でした。

で、『シリーズ激動の昭和 あの戦争は何だったのか・日米開戦と東条英機』(TBSテレビ081224PM0655~)脚本・池端俊策、演出・鴨下信一を見た。四時間半の長時間番組である。前半はドラマの背景を解説するドキュメンタリー、後半はビートたけしが東条英機を演ずるドラマという構成になっている。

現代から・・・六十年以上前の出来事を振り返るために・・・「日米開戦」という時の前後が行ったり来たりして非常に難解な構造になっている。

それは問題が複雑だから仕方がない・・・という考え方もあるのだが、要するにスタッフにとって歴史が整理できていないのである。

日中戦争があって太平洋戦争がある。終戦があって戦後がある。といった歴史の流れを逆行すれば・・・日中戦争の原因が太平洋戦争にあったり終戦の原因が戦後にあったりというおかしなことになる。

なぜそうなるのかといえば・・・太平洋戦争開戦の立役者である報道機関がその責任を「誰もが戦争を望んでいた」とか「軍人が戦争を引き起こした」とか「敵の謀略だった」とかと他者へ転嫁したいと考えているからだ。

そして小声で「自分もちょっと悪いけどみんなが悪いから仕方ないでしょ」と囁くのである。すごくみっともない。

しかし・・・スタッフは戦後の洗脳教育を受けた人間なのだから仕方ないよね。

物語の主軸は太平洋戦争(日本と米英蘭国の植民地争奪戦)の開戦当時、日本の首相だった東条英機とその周辺の人物である。ドキュメンタリー部分では実在する遺族関係者のインタビューなども盛り込まれている。

物語は東条英機を次のように描く。東条は昭和天皇の「非戦の意」を汲み取り太平洋戦争の開戦を避けようとした。しかし様々な事情から開戦は避けられなかった。東条は天皇にその旨を報告するとき号泣した。太平洋戦争に敗戦し勝者による裁きを受け東条は絞首刑に処せられた。

ドラマでは開戦にいたる経過について次の点を強調している。

①統帥権の問題。日本軍は天皇直結の軍隊であり行政府によるシビリアンコントロールが難しかった。

②天皇の慈愛の問題。天皇は平和主義であったが軍部の暴走に対しても平和的だったため・・・嫌いな戦争も勝てばこれを赦した。勝てば官軍であり軍はますます暴走した。手柄立てちまえばこっちのもんよだからである。

③日本は日清戦争以来、戦争で敗北したことがなかった。そのため国民は日本軍は無敵だと信じていた。

④世界は帝国時代の最盛期であった。ヨーロッパでナチスドイツが大侵略を成功させているのを見てすべての国が戦争というゲームへの参加を願っていた。

⑤米国は日本と戦争するためにチャンスを狙っていた。

⑥米国の暗号解読能力は日本のそれを凌駕していたため日本は手のうちを読まれていた。

⑦ルーズベルトは東条に一発なぐらせようとあっかんべーをした。

⑧東条は山本に1941年12月8日真珠湾で一発なぐらせた。

殴った山本が悪いのか、殴らせたルーズベルトが悪いのか~と歌いたい気分にさせます。

戦争に乗り気だったと描かれる陸軍はすでに「10万人の英霊が出ているのにやめられない」と言うのだが「300万人の英霊が出るとやめる」のである。

やれば必ず負けると読んでいた海軍は「油がなければ戦はできない」と消極的姿勢を示すのだが陸軍から「油を譲られて」退歩を失う。

官僚化された軍は来年度のより多くの予算獲得がすべてであり・・・その結果の是非は出世と無関係なので考えない。この点は官僚制度がある限り絶対普遍の真理なのである。

こうして君臨すれども統治せずの昭和天皇に対し開戦を告げる(力及ばすお上の意を汲めぬ)東条は泣くのである。

「中国を一ヶ月で占領するといって四年かけてもそれを果たせぬ陸軍はその背後に米英の支援あるを知り、また米英蘭は天皇の赤子の血と汗できずいた領土を譲渡せよと横暴無頼の振る舞いを改めず、あげくの果てに経済封鎖により、我が国臣民の生活は窮乏し、ことここに至っては万民を同胞と慈しむ陛下の意に反しても正義の鉄槌を下すほか道なしと・・・奏上せることを・・・い、戦をはじめ・・・はじめることを・・・うえ・・・うえーん」

ああ・・・またしてもビートたけしが天才的名演技である。

できればルーズベルトをデイブ・スペクターに演じさせて「ジャップは戦にいくさ~」ニヤリでも良かったくらいだ。

石井秋穂(阿部寛)、吉原政一(高橋克典)、東郷茂徳(橋爪功)、近衛文麿(山口祐一郎)、木戸幸一(風間杜夫)、嶋田繁太郎(伊武雅刀)、武藤章(高橋克実)、杉山元(平野忠彦)、賀屋興宣(益岡徹)、鈴木貞一(大杉漣)、山本五十六(市川團十郎)、豊田貞次郎(平泉成)、塚田攻(目黒祐樹)、永野修身(六平直政)、及川古志郎(黒沢年雄)、昭和天皇(野村萬斎)、徳富蘇峰(西田敏行)そして紅一点・・・石井キヨ子(檀れい)・・・すべて素晴らしかった。

特に海軍メンバーと昭和天皇はこのまま、太平洋戦争に突入し、悲惨だが美しい戦争絵巻を見せて欲しいと思いました。「真珠湾奇襲成功」とか「英国戦艦撃沈」とか「ミッドウェイ攻防戦」とか「珊瑚海海戦」とか「大和特攻」とかスペクタクルに。戦争大美化の方向で。

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金曜日に見る予定のテレビ『堀北真希の東京大空襲スペシャルエディション』(日本テレビ)『石原さとみの長生き競争!』(フジテレビ)『メン☆ドル』(テレビ東京)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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イブだというのに戦争の話かいって(苦笑 [続きを読む]

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我々は何も知らなかったのではありません。知ろうとしなかったのです。だから先生にも責任がある。私にも責任がある。 (「日米開戦と東条英機 」内のドラマにて新聞記者・吉原政一が戦争へと世論をリードした徳富蘇峰へ向けた言葉) さらに大きいのは戦争を扱うと新聞... [続きを読む]

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