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2009年1月31日 (土)

チャンチャンチャンチャララクレーンゲームラブシャッフル(玉木宏)パンダメイク(貫地谷しほり)目がデロン(吉高由里子)

ダダイスム的ポエムがしたいらしい。「クレーンゲーム」もまた商品名なのかもしれないが「UFOキャッチャー」ほどではない・・・って昔考えたことがある。「クレーンゲームの魔術師」とか「クレーンゲームの青春」とか「ピンボール」のパロディーのことを考えた時である。「魔術師」といえば「トミー」だし「青春」といえば「プリティー・ギャンブラー」で「TILT」でブルック・シールズなのである。こういうある年代の人々にはそこはかとなく意味の分ることを織り交ぜた脚本である。まあ・・・ちょっと遊びが勝っている気もします。

「クレーンゲームの青春」とか「クレーンゲームの魔術師」というタイトル案は今でもちょっと好きだ。

かっての「凄さをみせる演出」ならぎっしりつまったパンダのボックスがあって啓(玉木)がデロンパンダを目指して片っ端から獲っていくという方が楽しかったのにな~と思う。

まあ162500円という浪費を強調したい演出なのだが・・・それならば啓のモデル代がいくらだったのかが気になるところ。まあ・・・困ったちゃん揃いのメンバー全員にとって・・・そういう金勘定は無意味なのかもね~。メルヘンなんだから。

で、『ラブ♡シャッフル・第3話』(TBSテレビ090130PM10~)脚本・野島伸司、演出・山室大輔を見た。第2のパートナー・チェンジである。

ここでメンバーの設定年齢・実年齢をチェックしてみよう。

ウサギの啓は(29)(29)である。

カメラマンの旺次郎(松田翔太)は(26)(23)

キャッシュの諭吉(DAIGO)は(29)(30)

心療内科医の菊田(谷原章介)は(32)(36)

男性陣は設定年齢では26才から32才まで旺次郎が小学一年生で菊田が小学六年生ということもありうる年齢差。

しかし、実年齢は23才から36才で13年差があります。

帰国子女の愛瑠(香里奈)が(25)(24)である。

美大生の海里(吉高)は(19)(20)

社長令嬢の芽衣(貫地谷)が(25)(23)

有閑マダムの上条夫人(小島聖)が(34)(32)

設定年齢での最大年長は上条夫人で・・・最大年の差カップルは旺次郎と8才差。

実年齢での最大年長は菊田で年の差カップルは海里と16才差。この組合せは設定年齢でも13才差である。

以下は設定を尊重して考える。

最初の組合せでは

啓(29)と芽衣(25)・・・4才差

旺次郎(26)と上条夫人(34)・・・8才差

諭吉(29)と愛瑠(25)・・・4才差

菊田(32)と海里(19)・・・13才差

となっている。年齢的に見ると啓・芽衣カップルと諭吉・愛瑠カップルは二人の男性がコンビを結成するのが分る・・・年代も年齢も同じような組合わせなのである。二人の女性は偶然にも昔の同級生である。

一回目のパートナーチェンジは

啓(29)と上条夫人(34)・・・5才差

旺次郎(26)と愛瑠(25)・・・1才差

諭吉(29)と海里(19)・・・10才差

菊田(32)と芽衣(25)・・・7才差

となっている。年齢差はつまっているし・・・諭吉と海里はイメージ的には10才差には見えない。

そして二回目のパートナーチェンジは

啓(29)と海里(19)・・・10才差

旺次郎(26)芽衣(25)・・・1才差

諭吉(29)上条夫人(34)・・・5才差

菊田(32)愛瑠(25)・・・7才差

となっている。年齢差だけを見ると二回目と同じバリエーションになっている。

しかし・・・それだけに個人差が大きく出る。

啓と諭吉は年上の女とかなり年下の女を交換することで年齢の落差を強調している。

諭吉は年下の女を笑わせることが出来なかったのだが、啓は主人公の底力でそれを可としている。諭吉はついにウイッシュと言ったので倍々ゲームをしていたキッドはマイナス4000円である。次は8000円、⑤16000円、⑥32000円、⑦64000円、⑧128000円、⑨256000円、⑩512000円・・・とシャレにならない金額になるのでほどよかったと言えるだろう。

上条夫人がメンクイであることも判明する。メガネをはずせばイケメンって少女マンガかっ。

一方、菊田は年下の二人を診察。精神的に幼い芽衣には絵本を読んであげ、大人すぎる愛瑠には墓参りに付き合わせる。ここで菊田には自殺した恋人がいることが分るが・・・せっかくその気になった愛瑠を拒絶したのでまだ死んだ恋人に呪縛されているらしい。ちなみに精神の病の結果、自殺したのなら・・・菊田の恋人も病死と言えないことはないのである。

さらに旺次郎は一つ年下の二人をモデルにしてデート。愛瑠も芽衣も泣かせるのであるが・・・泣かそうと思って泣かせた愛瑠と・・・自発的に泣いてしまう芽衣では勝手が違うのである。大人なら芽衣は君子危うきに近寄らずのタイプだが、若さゆえ・・・なのか・・・面白いと思ったのか・・・芽衣により多く惹かれた気配がある。しかし・・・若さゆえに唇を盗んでも間接キスで返上できるという柔軟な考えもできるのだな。

さあ・・・とにかく・・・芽衣が未だに「恋に恋する乙女」で・・・困ったちゃんであることが明らかになったわけだが・・・なにしろ・・・将来、傷つける恐れがあるので今傷つけるという独善ぶりである。典型的なお嬢様タイプ(無自覚)である。そのためにエンディングでは実年齢の誕生日の模様を挿入してフィクションを強調するフォローが入っています。

というわけで・・・ドラマとしてはいよいよ・・・佳境なのである。

啓と愛瑠という・・・啓と芽衣と同じ年齢差のカップルが登場するのである。

実は愛瑠と芽衣にはやや・・・似通った部分もある。

二人とも幻の恋人を持っているのだ。愛瑠には病死した双子の兄がいて・・・永遠に年を取らない理想の恋人である。一方、芽衣には出会った頃の啓という理想の恋人がいて・・・芽衣の心の病は啓が年を重ねていくことが受け入れられないということである。

啓にとって幻だが他人の愛瑠の兄と・・・幻だが過去の自分自身とどっちが恋の宿敵として戦いやすいかという問題なのである。

まあ・・・人生とは自分自身との戦いであるとも言えますが・・・キッドとしては愛瑠との新しい恋をした方がいいよ・・・とありきたりの結論を述べたいと考える。だって芽衣は面倒くさいぞ~。まあ・・・とにかく・・・上条夫人陥落、海里微笑、芽衣一回別れて攫いに来て・・・なので後は愛瑠を落したらコンプリートだけどな・・・。まさか後半は旺次郎、諭吉、菊田も落としていくという展開じゃないだろうし・・・。

とにかく来週は

啓(29)と愛瑠(25)・・・4才差

旺次郎(26)と海里(19)・・・7才差

諭吉(29)と芽衣(25)・・・4才差

菊田(32)と上条夫人(34)・・・2才差

と実に年相応のカップルになるのです。ま・・・海里はどこまでいってもある意味おじさん相手ですけど。この組合せなら実年齢(23)と(20)のナイスカップルです。まあ・・・実際には玉木と吉高が交際しても何の問題もないわけですがーっ。

関連するキッドのブログ『第2回のレビュー

Hcinhawaii0512 まこちゃんハウス付属ゲームセンター。お気楽死にたい・・・って言って風船パーってどっかで見た気が・・・まさか心中相手としてロックオンされたんじゃ・・・。浮気はしたいけどされるのはイヤだよね・・・ぎゅーっまこぐふふ・・・あの戦利品をぎゅ~っと抱きしめるのが乙女心なのでしゅ~キュートなのでしゅ~。パンダもウサギもアヒルもいただきでしゅ~。この後はまこちゃんハウスの世界最大ジェットコースターでキャ~なのデスエリ心の病のお医者さんの心のやまいは誰が治すのかしらん?・・・ラブシャッフルにもちょっと慣れてきたのでスーikasama4菊りんは壊れていく悪寒がします・・・ウサたん&アイアイのダブル土下座はウケましたくう誰にも癒してもらえない菊りんがかわいそうでした・・・芽衣のウソ問題では菊りんと愛瑠が目クジラ。菊りんは責任者として?・・・愛瑠は意外と潔癖なのかしら?・・・ちょっと意外でした~」じいや「みのむし様のご家族のご回復をお祈り申し上げております・・・」

日曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『天地人』(NHK総合)『本日も晴れ。異常なし』(TBSテレビ)『パイレーツ・オブ・カリビアン・デッドマンズ・チェスト』(テレビ朝日)

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2009年1月30日 (金)

ローストビーフでテッテケテー!(高橋愛)初恋の味でQ.E.D.(中村蒼)アイリッシュ・ダンスでギシギシギシ(仲間由紀恵)

アイリッシュ・ステップダンスが抑圧されたダンスなのか単に足踏みが楽しいからそうなのかは幻想の世界だと思う。まあ・・・若者が身の回りに「善」を見出せず、異世界に「神秘」を見出したがるのは古今東西ある種の習いなのであろう。「ダンス」を禁じられたアイルランドより「戦争」を禁じられた日本の方がよほど哀れですからーっ。

「おみやさん」↘13.4%なのに「Q.E.D.」↘*3.9%・・・これは久しぶりに来ています。

一方、二人の恋が動き始めた「ありふれた奇跡」↗11.4%・・・底力なのか。それとも風間と岸部の変態オヤジカップル浮上の威力かもしれません。

Q.E.D.証明終了・第4回』(NHK総合090129PM8~)原作・加藤元治、脚本・藤本有紀、演出・伊勢田雅也を見た。原作・第5話の「ブレイク・スルー」である。ちなみに「Breakthrough」(突破)という英単語があるので「ブレイクスルー」でもいいのでは・・・と思うのだった。まあ、「Break through ~」(~を通過して打破しろ)的なニュアンスだと思いますが・・・何か教養的な問題がきっとありますよね。

軍事的には「ブレイクスルー」と言えば、「敵陣突破」である。よくあるケースとしては包囲されてしまったので脱出するということになります。包囲された状況というのは非常に不利なわけですが、包囲を突破することで局面打開をはかるわけです。

つまり・・・ブレイクスルーをするのは非常に困難な問題に直面しているからでもあるのです。

10才で米国マサチューセッツ工科大学(MIT)に留学した数学分野の天才少年・燈馬(中村)はいかなる困難な問題に突入したのでしょうか?

以下、主に妄想なのでトーマとして考えてみたいと思います。ボクはトーマ、10才です。ボクは天才らしい。普通の人には呪文にすぎない数式の意味が分るからだそうだ。数式には意味があるのが普通なのに周囲の人々は時々理解不可能なことを言うので調子が狂うよ。だからボクはここに来た。ここには数式に意味がないと考える人は少ないらしい。そしてボクは初めて友達ができたんだ。

それは年上の数学者ロキ(森豪士)だった。「カオス理論」についての彼の数式はちょっと興奮するほど刺激的だった。ボクたちには言葉はいらず、数式があればよかった。ロジスティック方程式からローレンツ方程式、フラクタクル次元にハウスドルフ次元、リアプノフ指数とリアプノフ時間、ボクたちはカオス理論の統一的見解に向けてボクたちの冒険の森を彷徨った。

そして・・・ロキにはガールフレンドのエバ(サヘル・ローズ)がいてボクにも優しくしてくれた。エバはボクよりも年上のお姉さんだけど、森に入るとボクたちについてくるのがやっとでヨチヨチ歩きの妹みたいな存在だ。だからボクは新しい妹と姉とを一緒に持ったような気分になった。

何より・・・エバは美しい人だ。最初の頃はそうでもなかったけどボクが肉体的に成熟してくると・・・エバのことを考えるだけで下半身がムズムズする不思議な気持ちになったのさ。分るだろう。ボクの中で青春という奴が始まっていたんだよ。

一方、ボクとロキの冒険はどんどん進み、次々に見知らぬ景色が開かれていったんだ。それでも森は奥深く・・・ボクたちの冒険はまだまだ続きそうだった。その頃にはエバはもう足手まといで・・・というより・・・同じ場所までたどりつけないようになっていた。

でも・・・そんなこと問題ではないとボクは思っていた。冒険から戻ってロキとエバと軽いスポーツを楽しんだり、一緒にバーベキューをしたり・・・そんな時、エバはボクやロキとは違う部分でボクをうっとりさせたりもっこりさせたりしてくれる。

そして優しい笑顔を見せてくれるから。

でも・・・すべてに終わりはあるものだ。永遠にだって終わりはある。それは無限じゃないのだから。ある日、ボクはエバの瞳に何か違う光を見たのさ。それは冷たく、暗く、燃える炎。ボクは知っている。あの目を知っている。ボクがボクであることをうとましく思う視線。

やがて・・・事件は起きた。そうさ。いつだって事件は起きる。ある日、鉛筆が全部折られていたり、トイレで土砂降りに出合ったり、体育館倉庫に閉じ込められたり・・・ボクにとってはよくあることだ。

ボクの論文が紛失し・・・データがハードウェアごと消失だ。

学内ではこんな噂が飛んだのさ。「ナンバーワンの座を追われたロキが・・・嫉妬のあまりトーマに意地悪をしたんだ」と。

でもボクは知っていた。嫉妬をしたのはロキではなくてエバだった。エバはボクに嫉妬したんじゃない。ロキとボクが二人だけの秘密を持っていることが我慢ならなかったんだ。そんなのQ.E.D.するまでもなく証明終了さ。

そして・・・ロキときたら・・・そういうことにはまったく無頓着なんだ。ボクには心の底から同情するし・・・エバと一緒に犯人探しを始める始末。・・・どうかと思うよ。

ボクは別に隠し事をするのがイヤだったわけじゃない。でもいつかエバが優しい微笑みを失ったことに我慢ができなくなったんだ。そう・・・ボクはエバに恋をしていたんだから。

この敵陣は鉄壁だ。世界でたった一人の親友と・・・世界でたった一人の初恋の人のカップル。君ならどうやってブレイクスルーをするのかな。ボクはこっそりと匍匐前進で逃げ出した。これだって立派な敵陣突破さ。

そしてボクはここに来た。そしてどうやら新しいカオスに出会ったのさ。

決定論的法則に従うけれど、その振る舞いがどれほど観測しても予測不可能に近い。

気は優しくて力持ち。お化けなんかもこわくない。ローストビーフを食べたがる。

そして時々パンツが見えそうで見えない・・・可奈(高橋)・・・君がいるから・・・ボクはエバのことも忘れられる。時々、ぶたれると痛いけど・・・それもある意味・・・刺激的だしね。

そして、ボクを追いかけてきたロキもすべて分ってくれたみたい。

こうしてボクはブレークスルーしたのさ。親友と失恋と新しい恋。ほら、失ったものは何もないじゃないか。腹をすかせた君にローストビーフを奢るくらい誤差の範囲内というものさ。

関連するキッドのブログ『第三回のレビュー

で『ありふれた奇跡・第四回』(フジテレビ090129PM10~)脚本・山田太一、演出・谷村政樹を見た。いくつかの場面でちょっと面白くなったこのドラマ。やはり、翔太(加瀬亮)と加奈(仲間)のケルト趣味な部屋でのドッタンバッタンの楽しさにあるだろう。

ギシギシギシギシ・・・加奈「うふふ・・・うふふふ・・・うふふふふふ」ギッシギッシギッシギシギシ・・・。

祖父「おい大丈夫か」

父「ナニが・・・」

祖父「だって合意だって・・・激しすぎるだろう」

上と下とでよりそう二組である。

一方・・・彼と彼女の二人の母親はどうしよもなく「ダメな女たち」なのである。

加奈の母は人形作りの師匠と火遊び。別れ話を切り出され体の火照りがとまらないのだった。おしゃれなロマンスがたちまち無粋な愁嘆場である。

翔太の母は「男を作って家を出たくせに男に逃げられ捨てた夫に金の無心」なのであった。

ま・・・恋泥棒に追い銭をやるのが悲しい男の性という考え方もあります。

しかし・・・娘と息子の交際を知った両家の父親はなぜか密会。

二人は特別な関係だったのである。

娘の父(岸部一徳)「こういうことってあるんですねえ」

息子の父(風間杜夫)「・・・まったくねえ」

・・・変態か・・・変態交際なのか。まあ・・・そういうドロドロした親の気持ちも知らず・・・まだまだ秘密の加奈の傷心理由。「子のない」に激しく反応したところを見ると・・・やはりアレかな。父親の分らないアレをアレしちゃったとか・・・もういっそのこと最後まで秘密にしておくというのも手だよな・・・だってお茶の間にとって加奈の心の秘密なんてもうどうでいいかもしれないからーっ。でも・・・宇宙人あるいは妖怪と交際して妊娠・失恋・堕胎とかだったら・・・ないない。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

深夜の『リセット・第3回』には浅利陽介の恋人役で木南晴夏がゲスト出演。ノリノリでキスシーンも。この不思議な魅力を魅力と言わずに魅力という言葉に価値があるだろうかと思う今日この頃です。

土曜日に見る予定のテレビ『南沢奈央の赤い糸』(フジテレビ)『木南晴夏の銭ゲバ』『高橋真唯の妄想姉妹・文學という名のもとに』(日本テレビ)『50時間テレビ』(テレビ朝日)・・・おい・・・5時間×10日間でってなんて中途半端なんだ・・・アンナ様のダーリンが・・・全力坂って・・・『市川由衣のRESCUE・特別高度救助隊』(TBSテレビ)

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2009年1月29日 (木)

人間ラジオ的予知の相棒(水谷豊)パラパラ漫画的奇異なキイナ(菅野美穂)

オカルト粉砕でかぶる右京とキイナだった。

水曜のダンスは・・・

「相棒」↗20.5%↘18.8%↗20.2%

「キイナ」・・・・・・ 16.5%↘15.5%

・・・ややもつれたように見えるが、「相棒」のステップが大きいのでドラマ好き以外も見ているし、「キイナ」はドラマファンがちょっとこぼれたのでダンスは続いてる。

キイナはパラッチョ→パラパラマンガときたので次はパラレルワールドとかパラソルがらみでやってもらいたい・・・パラダイスとかパライソでも可・・・なんの意味が・・・。

で、『相棒・Season7・第13回』(テレビ朝日090128PM9~)脚本・櫻井武晴、演出・近藤俊明を見た。前回は三面記事ネタでかぶせてきた「相棒」であるが今回は「オカルト」ネタである。しかも「オカルト粉砕」ネタ。前回、キイナ(菅野)は「心臓の記憶」というややオカルトネタを肯定の方向で扱ったのに対し、「超能力の実在を信じる」右京(水谷)が「予知をする超能力少年」を近所にの歯医者が改造した人体ラジオの犠牲者だと看破するのである。しかし、キイナもポルターガイスト現象を共振と人格異常のあわせワザで粉砕。つまり両者オカルト粉砕で奇跡のシンクロ振りを見せるのだった。

昔、スプーン曲げ少女でインチキをたたかれ傷心を引きずる母親(濱田マリ)は息子の拓海(田中碧海)に超能力開発の英才教育をする頭のお菓子な母親である。誰か矯正してやってくれ。子供のために忠告した父親だが家を追い出されてしまう。

しかし・・・その後しばらくして歯医者に改造された拓海は盗聴器の電波を受信、音声に変換する体質となり、「お告げ」を聞くようになる。

母親はついに息子の時代が来たと・・・マス・メディアへの売り込みを開始するのだった。

しかし・・・それは偶然にも近所に点在する発信器型盗聴器の電波を受信しているだけだったのである。

①近所の夫婦・夫が妻の浮気を疑い盗聴器を仕掛けていた。そのために夫婦ゲンカの声が聞こえた拓海は離婚の危機を指摘。

②自宅。家を追い出された父親がせめて拓海の声が聞きたくて盗聴器を仕掛けていた。息子溺愛タイプである。そのため・・・拓海は室内の会話が家の外から聞こえるのだった。

③近所のアパート。前の住人がストーカー被害に遭い転居。盗聴器が放置されていた。そこへ引っ越してきた男が犯罪者で共犯者と電話で打ち合わせをする声が通学途中の拓海の耳に届いたのだった。

犯罪者の犯罪・・・経営難のバーのママと知り合った犯罪者は保険金殺人を持ちかける。そして、さらにママの夫を拳銃で殺して勤務する不動産会社の金庫の鍵を入手し強盗を行うという二段構えの犯罪計画であった。

超能力母子の通報で事件を知った右京は・・・子供のゲームに詳しい鑑識(六角精児)をスパイとして送り込み・・・超能力でなくてただの人間ラジオだったことを明らかにするのだった。

今日も右京を讃える電波が虚空に飛び交うのである。どこかで杉下の靴の音である。

まあ・・・息子を超能力者にしたがる母親は一度精神科に通院した方がいい。

で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第2話』(日本テレビ090128PM10~)脚本・吉田智子、演出・猪股隆一を見た。流れ込む膨大な情報にいつもパンク寸前のキイナ。一休さんのようなポーズは頭痛をこらえているのだと思う。・・・哀れな女だ。キイナとコンビを組んだ新人(平岡祐太)は特別班として今日も怪事件に挑むのだった。

少女・雪乃(川島海荷)の家ではラップ音に震動と怪現象が相次ぎ、ついに眠っている雪乃が何者かに傷つけられるという事件に発展する。侵入者の形跡はなく両親による犯行と自傷を疑う課長(草刈正雄)・係長(沢村一樹)のホットライン。しかし「私が少女を守ってみせる」とキイナはカメラを持って自宅に張り込むのだった。

新人は「思春期なのにカメラで盗撮なんていいんでしょうか」と言いつつモニターを凝視するのだった。

しかし・・・少女はやはり自傷していた。

その心には・・・闇が宿っていたのである。

それは・・・事故死した雪乃の兄サトシにまつわる思い出だと兄妹の母(かとうかず子)は語るのだった。

幼い頃、水辺で帽子を風に飛ばされた雪乃。それを拾おうとした兄は溺死。自分のために兄が死んだという罪悪感が嵩じて雪乃は二重人格になってしまったのである。

そして・・・転居した家での怪現象が眠っていた雪乃のもう一つの人格・サトシを顕在化させたのだった。よくあることである。

元彼の技官(塚地武雅)の解説により・・・近所の工場の震動による共振現象が判明。新築欠陥住宅でよくある現象を速読リサーチしたキイナ。

しかし・・・影からこっそりキイナ見守り、雪乃の自殺未遂も阻止した上でお姫様抱っこも決めるセクスィー係長は「それじゃ・・・心の傷が癒えてねえ・・・」とキイナに愛のムチ。

そこでキイナは「ゆきのとさとしのだいぼうけん」を求めて屋根裏にあがるのだった。

結論①さとしは天才アニメーター

   ②さとしは妹萌え

   ③解離性同一性障害を発症しているので雪乃は精神科に通院するべきである。

まあ・・・愛していたから怨まないとは限らないが・・・その点について追求するのは野暮なのでやめておく。素晴らしい作品を生んだ兄に怨まれるなら本望という乗り越え方もあるしな。

関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『20世紀少年・もう一つの第1章』(日本テレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)

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2009年1月28日 (水)

神の雫で豆腐も貴腐も不貞腐れも解消(亀梨和也)ビフテキとトンカツで敵に勝つ(水嶋ヒロ)暗闇でケーキ(相武紗季)

嗜好品とか趣味の品々とかは・・・無用の品である。しかし・・・酒は酔うし、盆栽は二酸化炭素をそこそこ消費する。積み上げられたフィクションの数々のソフトよりも・・・実用的であるとも言える。

しかしだ・・・他人にとって価値があるのかどうかなんて・・・面白みとは無関係だったりするのだよな。

それでも火曜日はドラマ対決なのである。①「メイちゃんの執事」↘14.4% ②「トライアングル」↘11.5% ③「神の雫」↘*6.2%

やはり、先週の日テレの編成は致命傷だったな。ただし・・・もう少し工夫がいるかも・・・とも思う。基本的には冬ドラマの火曜の三本は秋ドラマにくらべたらかなり面白いのだが・・・キッドが面白いのがすでに問題だしな。

で、『メイちゃんの執事・第3回』(フジテレビ090127PM9~)原作・宮城理子、脚本・古家和尚、演出・木下高男を見た。お嬢様と執事というのはキッドにとっては結構特別な主題だが・・・このブログを愛読されている方には説明不用と思う。少女漫画なのでそこに恋愛模様がさりげなく盛り込まれるのである。執事たるものお嬢様に懸想するなどとんでもないことでございます。で・・・基本的に主人と使用人の関係なのでそこにはご主人様と奴隷の愛が香り立ちます。禁断の愛です。ま・・・変態であるな。

メイ(榮倉奈々)の父親は財閥の後継者の地位から逃避する根性なしで・・・メイの母親は女狐らしいのだが・・・学園長シスター・ローズ(堀内敬子)の言動から・・・学園関係者で結構したたかな女であったことが判明する。そして祖父・金太郎(津川雅彦)がタヌキ爺なので・・・メイの体内にはかなり危険な血が流れているわけである。

へたれなのかキツネなのかタヌキなのか・・・風貌的には・・・危険なので言及を避ける。

で、遠縁の女ルチア=詩織(山田優)はメイの父親の身代わりとして扱きぬかれた本郷家の後継者候補なのである。そこへ直系後継者が出現なのだ。血を見ることは火を見るよりも明らかなのだった。

こうなると・・・基本はお家騒動である。世の中にはお家騒動の嫌いな人も多いだろうが、キッドは大好物なのだな。

そうなるとこの虚構世界は封建社会なのである。歴史は繰り返すのであり、封建社会が過去の遺物だと思ったら大間違いなので・・・格差社会とはその前触れにすぎないかもしれないのである。まあ・・・どんな時代になってもお家騒動に直接関われるのは選ばれた人々なのですが。

とにかく・・・ルチアの言動から考えて、本郷家は王権に近い特権階級に属することが分る。ひょっとしたらこの世界にはもう皇室はないのかもしれない。なにしろ・・・そこそこの財閥である竜恩寺(岩佐真悠子)の処遇をどうとでもできるらしい。

こうなるとこのドラマは王座をめぐり、王権後継者と貴族たちが暗躍する実に楽しい展開が予想されるのである。

お家騒動はお家騒動を呼び・・・やがて収拾がつかなくなって戦国時代に突入するのがセオリーである。

現在表面化しているのは次のお家騒動だ。

①本郷家後継者・・・実子(孫)のメイと養子(遠縁)のルチアの紛争

②竜音寺家後継者・・・先妻の娘・泉(岩佐真悠子)と後妻・都(山口香緒里)の紛争

古典です。しかも力関係が本郷家>竜恩寺家のために・・・竜音寺家の紛争に本郷家が介入するという図式である。

さて・・・現在のメイ対ルチアは圧倒的にルチアが有利に見える。なにしろメイはルチアに対して戦意さえ確立していないのである。しかし・・・主人公がメイである以上・・・ここは正統(血は水よりも濃し)が最終的勝利を収めるに決まっているのである。この圧倒的不利なポジションから逆転につぐ逆転でメイが女王に登りつめる・・・血沸き肉踊ります。また王権を確立するためにメイがいかに下級貴族たちの支持を集めていくかも興味津々なのでございます。最後は徒党を組んだものが勝つのです。

けれど・・・とにかく・・・そうはさせじと罠を仕掛ける、ルチアと執事の忍(向井理)の正義の味方夫妻・・・陰険です。これがまた面白いこと間違いなしですな。

一方、家の実権には未練はないが・・・育て上げた執事・木場(夕輝壽太)を惜しむ泉。羊年66才との婚姻はいいのか・・・。そこで・・・竜恩寺の家政に介入し・・・泉の願いを叶えようというルチア。「その代わり・・・メイをつぶしてちょうだい」である。

一方、メイはなんとなく・・・信頼し始めていた執事の理人(水嶋)がルチアの存在を隠していたことによって拗ねるのである。さらにルチアが「私が実権を握ったらメイの父と母を同じお墓に埋葬する」というメイの存在理由を奪うお約束である。

しかし・・・何やらルチアの腹黒さを知る理人はすべてのお膳立てを整え・・・「私の剣はメイ様に奉げたいのです」と殺し文句である。

そして・・・メイは・・・泉との決闘(方法も未だマスキング・・・隠し技)の場に到着するのだった。(少年マンガの試合開始みたいにものすごくひいて・・・燃えますっ・・・つづく)

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『トライアングル・第4回』(フジテレビ090127PM10~)原作・新津きよみ、脚本・水橋文美江、演出・木内健人を見た。うわーっ・・・ラブコメだったんだよ。サスペンスではなくて・・・亮二(江口洋介)とサチ(広末涼子)の・・・。それは・・・見たい人限定されるな。トライアングルとは亮二とサチの恋愛に影を落とす佐智絵(志田友美)らしい・・・まんまじゃねえか。

その仕組みが色濃く出たのが・・・黒木刑事(稲垣吾郎)のサチに対する次のセリフである。

「あの人を好きになったらダメですよ。あの人はあなたを守ろうとしたんじゃない。あなたに死んだ初恋の少女を投影しているだけなんだ・・・あなたは身代わりにされているんですーっ。きーっ」

・・・なのだな。余計なお世話だろう。

しかし・・・黒木刑事がそう言いたくなるのも分るのだな。どうやら・・・亮二は佐智絵殺害事件が未解決に至ったのは警察内部に問題があったと考えており・・・その黒幕を当時の捜査担当官である黒木の父親(北大路欣也)だと推定しているらしい。最後には黒木刑事部長の失脚を画策しており・・・そのために息子の黒木が失意に陥ることも予想しているのだ。その証拠が妹・唯衣(相武)に対する次のセリフによって物語られる。

「あいつは・・・やめておけ・・・兄のオレがあいつの父親を傷つけちゃうから・・・最後はお前が傷つくことになる・・・ぐふふ」

とにかく・・・真相にはちっとも近付かないのに・・・そうは見えない恋愛模様だけがどんどん進行しています。

亮二とサチ、黒木と唯衣、その愛の行方なんて誰か興味あるのかーっ。

ともかく・・・怪しくうごめく、痣の男(宅麻伸)、ニヤニヤする男(堺雅人)、佐智絵の父(大杉漣)、そしてサチの尾行まで始める黒木父である。どうでもいいレベルの男と女の恋路を邪魔する野暮な人々にしか見えません・・・。

どうやら・・・重大な秘密を握りながら・・・妄想世界に逃避しているらしい佐智絵の母(風吹ジュン)・・・「私が殺したのよ~」衝撃の告白(爆笑)のフリーホールオチでつづくである。

で、『神の雫・第3回』(日本テレビ090127PM10~)原作・亜樹直、脚本・渡辺雄介、演出・中島悟を見た。イメージの共有というのは困難なものだ。実際、「団欒」「夕食の香り」「草むら」「友達との遊び」「家路の途中で道に迷う」「見知らぬ優しい男性」「お菓子」「帰宅」「木の扉」・・・これらは絶対に共通の映像化はできない。まず・・・雫(亀梨)と父・豊多香(古谷一行)では世代が違うのでビジョンはまったく違うはずである。三丁目の夕日と中学生日記くらい違うはずである・・・たとえがわからんわっ・・・まあ20世紀少年でもいいや。とにかくファミコンとかケータイ電話とか景色はいくらでも変わるのだ。「都会」と「田舎」でも変わる・・・少年時代に草むらなんて見たことのない人もいるはずである。そういう景色の断絶を超えて・・・ビジョンを作らないと面白くならないのだな。

少なくとも・・・メイちゃんの執事と同様に・・・養子の一青(田辺誠一)と実子の雫では景色の共有に絶対的な差があるはずであり・・・そこを巧妙に映像化していかないと原作を越えたドラマにはならないだろう。

前回は偶然描かれた絵によって「楽園の島」への桟橋の有無が勝敗を分けたのだが・・・これも実はギリギリなのである。一青が桟橋を見落とすことに説得力のある絵を作っておく必要があったのだ。

「似て非なる幻想シーン」が作れないとこのドラマは成立しないと考える。

単純に言えば・・・前回は桟橋がなくてもたどり着ける地形を一青が見たことにすればよろしい。

で・・・今回は・・・「見知らぬ男性」が「年齢不詳」か「老人」かが勝負を分けるのだが・・・そこに「安心」というキーワードは弱いのである。こわい老人もいれば優しい若者だっているからだ。それよりも「木の扉」の方に傾斜すべきだったりだ。なぜなら今回の答えは「樹齢百年の葡萄の木」が正解の一部になっているからである。

さらにいえば・・・帰り道を忘れたり、知らない人から食べ物もらったり、知らない人について歩いたりする子供がバカという問題がある。

つまり・・・バカでも帰ることのできる家というのが要素なのである。

それが・・・有名だから安心のブランド志功に直結していることは間違いない。

一青は成り上りだから「バカな子供」に疑いを持つ。雫は「お坊ちゃま」だからわかるまいという差別化も簡単にできただろう。要するに二通りのビジョンを作る必要があるのだ。できれば出題者もあわせて三通りあると完璧である。同じようで違う風景を見せることでこのドラマはもっと深い味わいをもたらすだろう。基本は藪の中である。

藪の中でありながら真相は一つというのが醍醐味なのだな。

まあ・・・それはともかくとして・・・天性の素質を持つ雫、命を賭けて狂気一歩手前の一青、そしてどちらにも縁はないが・・・一人の女として雫にぞっこんのみやび(仲里依紗)という配置はなかなか軽妙洒脱に配置されている。三人の演技も素晴らしいと思う。だからこそ・・・脚本も演出ももう少し大胆に解釈していかないと凄いドラマにならないと思います。

今回・・・雫が外すのは「ユッセリオ コート・デュ・ローヌ2007年」で正解である第二の使徒は「ドメーヌ・デュ・ペゴー シャトー・ヌフ・デュ・パプ キュヴェ・ダ・カポ 2000年」である。第二の使徒については例によって天使テンメイ様の先行記事があります。

実際に前者は比較的安価なワインで、後者は高級ワインである。しかし、共通点もある。後者の「シャトー・ヌフ・デュ・パブ」もローヌ地方の銘柄なのである。「ユッセリオ」もその名の示す通りローヌワインなのである。フランスのワインと聞けばまずボルドーワインが浮かぶわけだが・・・ボルドーは大西洋岸の地方。つぎにブルゴーニュ・ワインときてこれは内陸部。そしてローヌは地中海沿岸の地方なのである。

いわば・・・今回はローヌワインの安いワインと高いワインの対決だったのだな。そしてローヌワインの特徴はぶどう品種の混醸にある。その結果、強いスパイスのような香りが特徴とされるのである。つまり、ヒントの文言からすでに「ローヌワイン」は容疑者だったのだ。

次に甘い香りという文言から「貴腐ワイン」が登場するのだが・・・貴腐ワインとは要するに腐ったワインである。発酵したドリンクがさらに発酵することによって別の何かになったわけだ。「パンがなければケーキ」で有名なマリー・アントワネットの母・マリア・テレジアは「このワインには黄金が混入されている」と疑ったほどに美しい飲み物になったのだ。

ここにもヒントはあった。つまり・・・代替わりの芳香ということである。これを老舗の味・・・ブランドと発想することも可能だろうし・・・突然変異で・・・新参の味と錯誤していく展開もできたはずだ。結局・・・最後は一青も雫も飲んで飲んで飲みまくり・・・ふと正解(誤解)につきあたるというのでは・・・芸がないのだな。

ちなみにフランスにはAOCというお墨付制度がある。つまり公認ブランドのようなもので、「シャトー・ヌフ・デュ・パブ」は村名AOCにあたる。つまり名のある「シャトー・ヌフ・デュ・パブ」の「ドメーヌ・デュ・ペゴー」が作ったゆえに高級なのである。しかし「ユッセリオ コート・デュ・ローヌ」がノーブランドというわけではない。「コート・デュ・ローヌ」は広域AOCなのである。つまりローヌ地方の「ユッセリオ」が作ったというブランドはあるのだ。ただし・・・それが庶民的な価格設定になっているというだけだ。「ユッセリオ」もそれなりに名があり人気のあるワインであることを指摘しておく。

Newimagebirthdaymovieeri2 H☆Cお誕生日記念シングル第二弾「BIRTHDAY E」エリ雫の父親は・・・謎の女性ほのかと浮気をしていたのでしょうか・・・単にほのかな香りとかの形容詞だったらどっひゃーでスー。今回は使徒勝負には負けましたが、営業の方はバッチリだっのですyon。亀雫先輩は転んでもただでは起きないのでスー。ほのかを追いかけるマキですが前が前だけに暴走しそうで不気味なのでスー。とにかく今回も先輩は名実共にを学んだのでしゅよん・・・はうぅん

木曜日に見る予定のテレビ『Q.E.D.証明終了』(NHK総合)『特命係長只野仁』(テレビ朝日)『ありふれた奇跡』(フジテレビ)『リセット』(日本テレビ)

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2009年1月27日 (火)

貧乏削り?(瑛太)泥棒削り?(石原さとみ)鉄パイプを倒したのは俺ズラ(謎のヴォイス)犯人?(片平なぎさ)

「ボクが真相はここまでと思ったらここまでなんです」(瑛太)でもよかったのだが・・・美談以外は許さない姿勢のドラマにああだこうだ言ってもアレだしな。

とにかく「この世界には悪意も犯罪もない」という主張で貫徹するのならそれはそれで清々しい。

「口うるさい人だったからケムたく思う若い奴もいたはずだ」という陣(平泉成)の証言と「なぜだかわからないけれど鉄パイプが倒れてきて」と久保秋の母が言ったという八木(勝村政信)の証言から当然、真犯人がいることは明らかだがやめていった他の従業員の足取りを追うことは終バスの時間から無理だったのだな。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「香港国際警察」12.2%(ジャッキー相変わらずだな)、「ラブ・シャッフル」↗10.7%(玉木宏は千秋先輩を越えられないのかも)、「歌のおにいさん」↘10.4%(チャチャチャおもちゃのチャッチャッチャ作詞/野坂昭如・吉岡治)、「RESCUE」12.2%(ヘルメット萌えじゃ裸祭りじゃ)、「銭ゲバ」↘11.3%(ものすごい攻撃ズラ)、「疑惑」18.5%(バカヤローって視線をはずして言うのがコツです)、「誰も守れない」10.7%(情婦・藤本美貴はまりすぎ)、「赤い糸」↘*8.0%(忘却とは忘れ去ることなり)、「天地人」↗26.0%(すげぇぇぇぇ流石は天正元年)、「本日も晴れ」↘10.0%(なんでかけもちしたんだ・・・じっくりできているのか)、「007/ユアアイズオンリー」14.0%(ボンド相変わらずだな)・・・ついでに「ヴォイス」↘15.0%、以上。

で、『ヴォイス~命なき者の声~第3回』(フジテレビ090125PM9~)脚本・金子茂樹、演出・成田岳を見た。一本の鉛筆の両端を削ることを「貧乏削り」と呼ぶのは何故だろう。実はこの削り方をしたら・・・鉛筆の寿命は短くなるから・・・とか、事故があって片側が目に刺さりでもしたら・・・治療費がかさむから・・・とか、子供の頃はいろいろ考えるものだ。しかし、この鉛筆の正体には「泥棒削り」の異名がある。昔、「鉛筆泥棒」がいて、鉛筆が盗まれた。しかし・・・鉛筆泥棒が盗品を使用していても判別は困難だ。そこで鉛筆の片側を削りそこに名前を書くという盗難防止措置がとられた。こうすれば犯人は盗品を使用できなくなる。そこで「泥棒削り」である。こうすればまた盗品を何くわぬ顔で使用できるのだ。被害者は「泥棒削り」と呼ぶのである。しかし何故鉛筆なんかを盗むのだ。それは貧乏だからだ。だから「貧乏削り」なのだ。Q.E.D.証明終了。

とにかく、加地(瑛太)は「貧乏削り」を病的に憎悪しているらしい。ちょっとうざいくらいである。ひょっとして先端恐怖症なのかもしれない。なにしろ「貧乏削り」は尖端がダブルだからな。

さて、今週の死体はタクシーに乗っている間に変死したピアノ講師・真島花枝(熊谷美香)である。恐ろしいことに彼女は「クラッシュ・シンドローム」(挫滅症候群)を久保秋(石原)に教えるためだけの存在である。その後のこの死体の運命は誰も知らないのだった。

長時間圧迫を加えられた筋肉が解放されると損傷した筋細胞から有害物質が放出され高カリウム血症や腎不全を引き起こし、場合によっては死にいたるのである。筋肉の過度の使用によっても起り得るので、真島花枝はピアノの弾き過ぎで死亡した可能性があります。

まぎらわしいのがエコノミークラス・シンドロームである。こちらは長時間じっとしていると発症するわけだが、静脈血栓塞栓症であって要するに血行が悪くなって心不全などを引き起こすのである。人間は動きすぎても死ぬしじっとしすぎていも死ぬ厄介なことだな。

大災害では最初の建物の損壊などの圧迫によりクラッシュシンドロームが発生し、その後の救護所生活などの圧迫でエコノミークラスシンドロームの危険が高まるのである。

ともかく・・・今回の主役死体は数年前に死亡した久保秋の母・雪子(片平)なのだった。焼却され埋葬されているので・・・灰を取り出して分析するのかと思えば・・・ただ現地に飛んで加地が調査を始めるのだった。

時の流れを越えたすごい田舎の出来事なので・・・数年を経た今でも当時の物品は加地が超能力を発揮する程度には現状が残っているのだった。

「解雇された従業員の残したロッカーの私物は破棄します」という銭ゲバワールドとは違うのである。

残っていたもの。同僚の陣さん。雪子の使っていたパイプイス加工機械。雪子の使っていたタイムカード。雪子の筆記した書類一式。雪子が勤務していた当時の従業員名簿。雪子の私物である家族写真集。雪子が最後に使っていた作業用手袋。こうなると経営者は雪子のストーカーだった疑いが濃厚である。

やがて・・・たまたま消息がつかめた元・従業員→現在・駄菓子屋経営者の八木が偶然にも真相の一端を知っていたことが「7」の記述方法で明らかになる。

「1」と「7」の区別がつくように・・・7に-を加えた筆跡「ヌ」は雪子が八木に伝授していたのだった。その日、古い納品シールを貼った製品を見咎めた雪子は残業してシールを張替え、大人の記述方法まで八木に指導したのだった。

納品を終えた八木が帰社すると倒れた鉄パイプの下敷きになった雪子を発見。その場は何事もなく別れたがその後、貧乏なので医者に行かなかった雪子はクラッシュ・シンドロームを発症、心停止に至ったのであった。

母親の死体に痣を発見して以来・・・母親の死因に疑問を抱いていた久保秋の心にようやくひとつの決着が訪れたのだった。

変人でうざい奴だけど感謝したいと久保秋が口を開きかけた時、加地は「鉄パイプを倒したのは誰か」という疑問からお茶の間を遠ざけるために話題を変えるのだった。

星空の下で「鉄パイプのことは心に秘めておくのが懸命ズラ」とバットで素振りをする謎の男に警告されたからである。ふと気がつくと男の足元には貧乏けずりの鉛筆が転がっていた。加地はあまりの恐怖に気絶したのだった。そして鉄パイプの件は記憶から消去されたのである。

関連するキッドのブログ『第2回のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)『キイナ・不可能犯罪捜査官』(日本テレビ)

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2009年1月26日 (月)

天正元年七月はギリギリありますっ!(相武紗季)

三回続けて笑わせてくれるとはなかなか・・・。それにしても・・・越中へ出陣!(つづく)・・・一週間・・・(つづき)越後へ凱旋!である。どんな戦国時代なんだ・・・。

ちなみに上杉謙信は元亀四年夏、越中松倉城主・椎名康胤を攻め、落城させ、さらに越中富山城の神保長職を攻め、これを滅ぼした。謙信は割拠する一向門徒衆を各個撃破しつつ、天正元年(7月28日に元亀四年から改元)八月加賀に侵入。加賀の一向門徒は一本木城(加賀朝日山城)に集結し、篭城戦に突入。門徒得意の鉄砲部隊が参戦し、上杉勢は血祭りとなり・・・秋口に加賀より戦術的撤退をする。死傷者多数でとても凱旋して戦勝祝いをする空気ではなかったと思われる。

越中に駐屯したのは長尾顕景(上杉景勝)で一向一揆衆との外交戦を指揮している。このため、神保家後継長城や椎名家後継景直が一時帰順している。

だから・・・今回の・・・春日山城のあれこれはすべてフィクションですが・・・ドラマですからーっ。ちなみに上杉景虎と華姫(仮名)は元亀元年に婚姻し元亀二年には長男・道満丸(後に景勝によって殺害)が誕生しています。きっと脚本家は天正元年って言いたいだけなんだな。確かに天正元年はなんかいい感じだし~。・・・アホかっ。

それにしても渋井陽子はお待たせだったなぁ・・・八年(大阪国際としては2004ベルリン優勝もあります)か・・・小1が中2だよっ。

で、『天地人・第四話』(NHK総合090125PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・片岡敬司を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は坂戸城主・長尾顕景(上杉景勝)の譜代家来、上田長尾衆の愉快な仲間たちイラスト大特集、全員十代~二十代とは思えぬ戦国時代ならではの老けぶりを写実的に面白おかしく再現した傑作となっています。後の甘糟景継である登坂藤右衛門(パパイヤ鈴木)は特に爆笑です。それにしても公式にある真田幸村=妹=初音(長澤まさみ)・・・どうするつもりなのでございましょう。まあ、架空の人物である華姫が景勝の姉・清円院の役割をしている以上・・・なんでもありなのかもしれません・・・とにかく初音コスプレイラスト・・・そして待望の織田信長(吉川晃司)書き下ろしイラストと豪華付録付。さらに初音の正体についての考察展開つき。これで本当に幸村の妹でも大丈夫のお墨付きでございます。なかなかに忍耐深いレビューと言えるかもしれません。キッドは戦国不足過ぎにさすがにちょっとあきれています。

Tenchijin1574 で、ようやく、天正元年秋になったわけだが・・・謙信が越中を制圧し・・・加賀に侵攻を開始した八月、織田信長はすでに足利義昭を追放。八月中旬には朝倉攻めを開始する。つまり、加賀を挟んで、謙信は越中を信長は越前をほぼ同時に攻略していたのである。信長は八月中旬には朝倉勢を近江から駆逐し、そのまま越前に侵入。そして九月を待たずに朝倉家当主義景を死に追いやる。その足で近江小谷城を攻め浅井久政・長政父子を自害させた。九月になると北伊勢の一揆を鎮圧。十月に岐阜に戻り一週間休息。十一月には京で三好義継攻めを開始し、これを自害せしめる。そして十二月に岐阜に凱旋である。まさに電光石火・神出鬼没の大活躍である。上杉謙信も数年前には鎌倉まで侵攻したわけだが・・・領土が増えたわけではない。上杉の勢力範囲は越後一国と越中と上野の一部に過ぎない。それに対して・・・信長は尾張・美濃・伊勢・山城・大和・近江・三河・遠江・摂津・若狭という領土をほぼ手中に収めようとしていた。

天正二年正月。信長が浅井・朝倉の髑髏を金杯にして勝利の美酒を飲んでいる頃・・・春日山城では上杉謙信が軒猿の頭、宇佐美定行の報告に耳を傾けていた。その形相が一瞬、曇る。

「なに・・・信長は兵を越前から引かぬ・・・そう申すのか・・・」

「御意」

「奇怪な・・・それでは岐阜の守りはどうなる・・・」

「織田の家では奇妙な軍の慣わしが・・・成りつつありまする・・・家来がそれぞれに鎌倉地頭のようにふるまいまする」

「ほう・・・それはいかなるものか・・・」

「軍は将と兵より成り立ちまするが・・・兵の多くは田畑を耕す男どもでございましょう」

「然り・・・」謙信は怪訝な顔で死んだ宇佐美定満の跡を継ぎ・・・軒猿の長となった定満の末弟の顔を見た。何を当然のことを・・・という苛立ちが目に宿る。

「信長の兵は戦のみを行いまする」

「なんと・・・それでは田畑のことはどうするのだ・・・」

「田畑を耕すものを兵にしないのでございます・・・すべては信長の采配で品々が動かされ、国のまつりを運びまする」

謙信は沈黙した・・・その顔に苦渋が浮かぶ。

「すると信長は一年中・・・戦を続けることができるのか・・・」

「御意・・・わが越後の兵はおよそ五千。越中や上野の家来衆をあわせても・・・一万に足りませぬ・・・しかも・・・その動員には時の限りがございます。一方、信長は三万の兵を好きなときに動かしまする。最大動員をすれば十万の軍をおこせる計算となります」

「・・・十万・・・」

「越前には柴田勝家なる織田家の譜代衆が残り・・・織田家の慣わしで軍を練りなおしているとのこと・・・」

「おのれ・・・信長・・・そんな手で・・・のしあがりおったか・・・」

謙信は虚しく過ぎ去った過去を想起した。関東に遠征し・・・上洛し・・・戦えば必ず勝った軍の日々である。しかし・・・名誉は得れど手にしたものはあまりにも少なかった。それどころか越後一国のうちでさえ国人領主(土豪)たちは時に謀反をするのである。軍神は思わず立ち上がり・・・虚空を睨んだ。

一瞬の沈黙の後で謙信はようやく・・・信長の奇抜さを飲み込んだ。

「それならば・・・吾もその手を真似るまでだわ。京への道を顕景(景勝)にまかせ関東へは景虎を用いて・・・分国を作る。幸い・・・信玄なきゆえに・・・信濃国境は無風じゃ」

謙信は出遅れた早駆けをおのれの戦ぶりでまだまだ挽回できると読んだ。

その頃・・・老いた忍びが信州真田の里の隠居所を訪ねていた。

かって一族存亡の時を経て・・・滋野忍びの一族をどうにかまかなってきた真田幸隆は病の床にあった。部屋の灯明のかすかな揺らぎに幸隆は微笑んだ。

「飛び加藤か・・・」

「久しいの・・・どうやら・・・」

「寿命じゃ・・・命すりへらしての家業ゆえの・・・この年の秋葉は見れまいて・・・」

幸隆は飛び加藤の背後の人影に気がついた。

忍び装束に身を包んでいるが女の芳香が幽かに匂う。

「ものになったかの・・・」

「このものをあたえてくれたこと・・・この加藤段蔵・・・義に感ずるわ・・・初音の名・・・授けたゆえ・・・許されよ・・・」

「初音か・・・」

真田幸隆は記憶をまさぐり微笑んだ。それは遠い昔・・・幸隆と契った女の名だった。幸隆は女を見た。

「初音のことは・・・武藤を継いだ倅(後の真田昌幸)に託してある。符牒はこうじゃ」

幸隆はいくつかの忍び言葉を告げた。

「承知した。初音は・・・すでに織田家に変化でつながっておる・・・真田の世過ぎにも織田家はかかせぬだろうて・・・」

「ふふふ・・・飛び加藤・・・お館様を討ちしお前を仇討ちせねばならぬが・・・もはやそれもかなわぬ身じゃ・・・」

「幸隆殿・・・今宵は・・・初音を預けておく・・・その秘儀を堪能するがよい・・・」

その言葉の終らぬうちに・・・飛び加藤は姿を消した。残された初音は忍び装束を解いていた。幸隆は一目で己のうちに眠っていた情欲が首をもたげたことに驚いた。

音もなく白い裸身を幸隆の寝床に滑らせた初音は忍び声で囁いた。

「初めて・・・御目文字いたします・・・初音でございます・・・」

幸隆は早くも快楽のうねりに飲み込まれた下半身に抗いつつ、囁いた。

「ふふふ・・・幼き頃のお前を知っておる・・・そなたは・・・わが子・・・昌幸の娘・・・わしの・・・孫娘だて・・・」

幸隆はそう言いながら初音の中に精を放っていた。その快楽は果てがないように思えた。

「・・・初音・・・」幸隆は胸の内でくのいちの名を呼んだ。

その頃、満月に照らされた越中と加賀の国境では無言の闘争が行われていた。

長尾顕景の使う・・・樋口忍び衆が・・・富山城下に侵入した他国の忍びを狩っているのである。富山城主だった神保長職の嫡子・長住が配下の土豪とつなぎをつけている。長住の背後には織田家の影があった。

樋口与六兼続の父・樋口兼豊は信濃源氏、信濃滋野衆とつながる忍びの一族の頭である。泉氏、須田氏などの信越の武将たちの娘を妾として・・・多数の子を生しその樋口兄弟衆を小頭として信越国境の忍び衆を使っている。

国境まで織田の忍びを追い詰めたのは樋口次郎丸と樋口与三に率いられた信濃黒姫衆だった。

追い詰められた忍びは小山に身を潜めようと枯れ木の間を縫っている。

次郎丸は包囲が整ったと読み、口元を緩めた。その刹那、次郎丸の首が茂みの上に転がった。その周囲で配下の黒姫衆が次々に断末魔の声をあげる。

その気配に与三は唇を噛みしめた。背後から殺気が襲い、身をかわした与三は地面につきささる手裏剣の黒い輝きを見る。すでに命ある味方は自分だけのようだった。

与三は脱出路を求めて・・・追跡していた忍びの進路に足を踏み入れる。その胸に槍が突き刺さった。「無念・・・」呻きつつ与三は敵に奥の手である含み針を仕掛けた。

その針は槍を持つ人影に吸い込まれる・・・しかし・・・そこにあるのは一辺の枯れ枝だった。与三は槍に体を支えられた姿勢で息耐えた。

背後から仮面をつけた忍びのものが現れた。忍びはひっそりとつぶやいた。

「飛騨の忍者赤影参上・・・」(つづく)

関連するキッドのブログ『第二話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『メイちゃんの執事』『トライアングル』(フジテレビ)『神の雫』(日本テレビ)

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2009年1月25日 (日)

醜いものほど美しいものを求めるズラ(松山ケンイチ)銭ゲバ的美醜姉妹(木南晴夏)一枚50円(ミムラ)

番組内容でCMを自粛されしまう・・・というのが民放の泣き所である。

そのために非常に通俗的なモラルの範囲内でしか芸術が磨かれない。

日本文化の最大の弱点でもあるが・・・まあ・・・与えられた土俵で勝負をするのが力士という考え方もあります。

自然は弱肉強食の世界であり・・・その中から結果的に平和共存が生れる。

食物連鎖をどちらの視点でとらえるか・・・というのが環境問題の基本哲学。

天敵を失い、共食いするしかない人類は環境破壊をして滅亡する。

そういう感覚を養うためにもギリギリの銭ゲバが見たいのです。

で、『銭ゲバ・第2回』(日本テレビ090124PM9~)原作・ジョージ秋山、脚本・岡田惠和、演出・大谷太郎を見た。蒲郡風太郎(松山ケンイチ)は家庭を放棄した父により母子家庭で育ち、最愛の母を病で失う。自らの不幸は金銭、あるいは金銭がないことに理由があると悟った風太郎は施設を脱走し、路上の泥酔者から金を奪おうとしたところを知人に見咎められ逆上して知人を撲殺してしまう。やがて・・・成人した風太郎は金を奪うことにしか人生の意味を見出せない狂人と化していたのだった。

そんな風太郎の前にかって母を侮辱した資産家令嬢の緑(ミムラ)が現れる。

緑に接近するために緑の運転する車に故意に轢かれた風太郎。

目覚めるとそこには銭によって守られた美しい獲物が・・・守られることによって人の心の醜さを知らぬまま・・・無防備な姿を晒しているのだった。

風太郎は「安全運転義務違反」の罪を問わず「友達になって欲しい」と緑にもちかけ・・・緑は快く応ずるのだった。

風太郎は不幸である。なぜなら幸せを失っているからだ。

風太郎の幸せは母(奥貫薫)の温もりだった。その温もりは失われた。

母が生きていた頃・・・緑と知り合った風太郎は極上のマカロンをふるまわれ、母に食べさせたい一心で持ち帰ろうとしたところを幼い緑に見咎められ、独善的な緑によって母を呼び出され母子ともに説諭されるという屈辱を受けている。

すでに父親からの暴行で顔面に一生消えぬ傷痕を残していた風太郎は・・・右顔に人を左顔に鬼を宿していた。

右顔には母の言葉が宿る。「貧しくても心正しく生きていれば神様が守ってくれる

左顔にも母の言葉が宿る。「あんな小娘にお前の優しい心をなじられて口惜しい。同じ人間なのに口惜しい。貧乏は口惜しい

風太郎に深く刻みつけられたこの出来事は・・・緑にとっては醜い顔の子供に優しくしてあげた微かな記憶に過ぎないのだった。

こうして・・・風太郎は派遣従業員でありながら派遣先の企業・三國造船の社長令嬢とお友達になったのだった。

緑に誘われたクルーザーでのパーティー。勤労青年の皮をかぶった守銭奴である風太郎は油断なく緑とその仲間たちを観察していた。風太郎にとって彼らは路上の泥酔者に過ぎない。隙があれば懐から金を奪うための存在である。

緑に話しかけられた風太郎は応える。「海辺で育ったのに船に乗るのは初めてです。こんなに素晴らしい景色があるとは知りませんでした。貧乏でも真面目に生きていれば良いことがあると母親が言っていたのを思い出しました・・・」と。

しかし・・・その目は獲物たちの動きを見逃さなかった。やがて・・・緑の実の妹で顔の右側に生来の痣のある茜(木南晴夏)が一人・・・群れからはぐれていることに風太郎は気がついた。やがて緑の友人の白川(田中圭)が500万円の腕時計を自慢した後・・・腕時計を置き忘れ・・・それを茜が破損させるのを目撃した風太郎は「しめた」と笑顔を浮かべる。破壊された時計を隠匿した風太郎は獲物の群れに自分という餌を投げつけるのだった。

やがて貧しさゆえに紛失した時計について責任を問われる風太郎。白川の疑いの目に潔く身体検査を受けるがもちろん時計は発見されない・・・豊かなものたちにはそこはかとない後ろめたさが生じるのだった。

巧妙に機会を伺い・・・茜と二人きりになることに成功した風太郎は「幸せな奴らが憎いんだろう・・・ああいう生れた時から幸せな奴を憎む気持ち・・・オレにはわかるよ」と隠匿していた時計を示し・・・それを海に投棄するのだった。

生れて初めて同じゲームをした茜はたちまち風太郎の虜になり・・・心から慕うようになるのだった。

そして・・・醜さと体の不自由さで歪んだとはいえ令嬢である茜は父(山本圭)と姉の緑におねだりをするのだった。

それは・・・茜専用使用人として風太郎を部屋住みさせるという希望である。

障害を負った娘を溺愛する父は喜んで茜の願いを受け入れる。

それより先に造船所に風太郎を訪ねるものがいた。最近、風太郎が殺害した派遣労働者について調査中の刑事だった。刑事の一人は荻野(宮川大輔)で・・・風太郎が最初に殺した男の兄だった。そしてなぜか、荻野は弟を殺したのがその日、施設を脱走した風太郎であると断定するのだった。荻野から証拠のない事実をつきつけられた風太郎は「あのやさしいいい人をなぜ殺すことができるでしょう」と慟哭する。

しかし、荻野は「今日は挨拶だけや・・・しかし犯人はお前だ」と名誉毀損で訴えられても仕方のない横暴さを残して去る。もちろん、貧しい風太郎が裁判に訴えないことを見越しての行動であるし・・・弟殺しの犯人が風太郎であるという確証があるか少し頭がおかしいかのどっちかである。

母の思い出の残るベラの煮付けがメニューにある定食屋。そこに棲む人々は風太郎に似た行方不明の肉親がいるという理由で親近感を示す。しかし、貧しい定食屋一家は風太郎の眼中にはない。風太郎にとって世界で意味があるのは自分と獲物だけなのである。

定食屋の主人の姪である由香(石橋杏奈)は兄の写真を見せるが風太郎はまったく気にもとめないのだった。そこにはただ風が吹いているだけなのである。

やがて風太郎はトラブルの現場に遭遇する。無銭飲食で警察に連行されそうになっているのはあろうことか風太郎の父親(椎名桔平)だった。

風太郎は父親の出現に幼児退行し一瞬動揺する。しかし、金の無心を申し出る父親に狂気を取り戻し、言葉を吐き捨てる。「その人は知らない人です」と。

部屋に戻った風太郎は床下に隠した紙幣を浴びながらランドセルを買ってくれた優しい父親の面影母と自分に暴行し無惨な傷跡を残した父親の形相の相克に悶え苦しむ。

やがて職場に茜の意を汲んだ父親の命を受け緑がやってくる。

仕事が終ってから話を聞く」という風太郎に経営者の娘として緑は好ましい印象を受ける。「こんな仕事でも生活がかかっているのです」と嘯く風太郎だった。

三國の屋敷(別荘)に呼び出された風太郎だったが・・・姉妹の父親は風太郎の風貌を一目見るなり難色を示すのだった。

用件を切り出さない父親に席を外す風太郎。その耳に父親の「あんな醜い男をこの家に入れるわけにはいかない・・・貧しさはそれだけですでに罪なんだ」という父親の理路整然とした暴言が飛び込んでくる。

危機を感じた風太郎の前に茜が現れる。「残念だけれど・・・君のお父さんには気に入られなかったようだ」と言外に茜の口ぞえを懇願する風太郎。

風太郎は何かに祈るのだった。「頼むよ・・・こんなチャンスはまたとないのだから

茜は父親と激論を交わす。「だってよろしいっておっしゃったでしょう。あの人は素晴らしい方なのです。こんな私の罪をかぶってくださった。高価な時計よりも私に優しくしてくださった。あの人は盗人なんかじゃありません。あの人をくれないなら死にます」・・・茜に緑も加勢しついに押し切られる父親。

それを廊下で盗み聞く風太郎は「やった」と思わず不気味な笑いをもらす。

その姿を物陰から家政婦の春子(志保)は見ていた。

野望の手がかりを掴んだ風太郎は荒野に吠える。その足元にカメラの広告チラシがまとわりつく・・・。「その笑顔を永遠に」・・・微笑む子供の笑顔。風太郎の脳裏によぎるのは学校行事の写真だった。一枚50円。風太郎は母親に告げた。「ボクは・・・一枚も写っていなかったよ・・・」母親は優しく微笑んだ。

やがて・・・庭で茜と二人きりになった風太郎は「こういうことには不慣れなんだ」と前置きして茜の耳を両手で塞ぎ「オレは自分が醜いから醜いものは嫌いだ。だからお前のことは大嫌いだ。でも姉さんを手に入れるのは難しそうだ・・・だからお前で我慢したのさ。この家の全てを手にいれるためにだ。そうでもなければお前なんか顔を見るのも厭だ」と愛を告白する。思わず「あなたの声が聞きたいの・・・」と風太郎の手に自分の手を添える茜。

風太郎は優しく囁くのだった。「大好きだ・・・茜・・・君を愛している

その時・・・屋敷の門前には身形を整えた・・・風太郎の父親が佇んでいた。その鼻は息子が狙う獲物の匂いを嗅ぎ付け、おこぼれの屍肉に預かろうとするハイエナのようにひくついている。

父親の件を除いてはほぼオリジナル展開なのだが・・・巧妙に原作に寄り添っている。まあ・・・様々なドラマの原点の一つになっている原作相手だけに見事な脚色であると言える。そして松山ケンイチの魅力のほとばしりはもちろんだが・・・久しぶりに潜在能力全開の役柄にありついたハルハルこと木南晴夏。圧倒的じゃないか。

関連するキッドのブログ『第1回のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『ヴォイス・命なき者の声』(フジテレビ)

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2009年1月24日 (土)

何があったか覚えていないのがラブシャッフル(玉木宏)観賞用植物・愛玩動物・都合のいい人(貫地谷しほり)3P(香里奈)

ああ・・・またしてもタイトルでスパム扱いの悪寒が・・・。ラブ射~は自粛したにもかかわらずっ。

それにしても・・・自由だったこの空間がどんどん不自由になっていく。人間は本当に不自由の好きな動物なんだなぁ。

迷惑はお互い様の気持ちと迷惑は極力排除の気持ち・・・それはやはりバランスなのだが。

やりたい放題で反省なしの日々が懐かしい・・・。

そんな日があったことも忘れているけどな。

で、『ラブ♡シャッフル・第2回』(TBSテレビ090123PM10~)脚本・野島伸司、演出・土井裕泰を見た。シャッフルといいながら、組合せは心療内科医の菊田(谷原章介)が支配するらしい。ゲームとしてはゲーム・マスター的な地位を確保である。

恋人交換の組合せは一週間交替なのだが・・・あまりにもエピソードが多すぎて一週間が過ぎたようには見えない。二日しか過ぎてないのじゃないか?

第一週の組合せはスペードのカップルがアイアイこと愛瑠(香里奈)とカメラマン旺次郎(松田翔太)・・・ハートが社長令嬢の芽衣(貫地谷)とドクター菊田・・・ダイヤが暗鬱な美大生の海里(吉高由里子)と株トレーダーの諭吉(DAIGO)・・・がセレブの人妻・上条夫人(小島聖)と婚約解消されるとリストラの芽衣の婚約者であるウザキの啓(玉木)なのである。

この物語の一つのポイントはウサギの啓だけが庶民に属するという点にある。残りの七人は金銭に不自由をしていない気配が濃厚なのである。愛が心(精神)と体(物質)の両面を持つことのそこはかとない示唆なのだろう。

さて・・・トランプのカードはあくまで組合せを指示するアイテムに過ぎないのだが・・・悪魔がどうしてもというので神秘的な解釈を加えていくことにする。

まずは・・・スペードであるな。スペードは剣であり風である。そのクイーンを引いたのがアイアイだ。は戦いの女神・ミネルヴァである。プライド高く孤独なプロフェッショナルをイメージするそのカードは周囲から頼られる存在だが・・・内面には悲しみを秘めている。それは愛するものを失う象徴なのだ。転じて・・・スペードのクイーンは不吉な女の代名詞である。案の定・・・最初のデートである「カメラマンとモデルごっこ」で心を裸にされたアイアイは「双子の愛する片割れを失ったことを嘆き続ける女」であることを明らかにする。

質問されるのを好む女は多いという哲学を持つカメラマン旺次郎はスペードのジャックを引く。はトロイの王子・ヘクトルである。勇敢で冒険心に富んだチャレンジャーをイメージするカードはなりふりかまわず前進する突破力を持つが・・・当然の如く、罠に陥りやすくそのために生じる怒りを秘めている。周囲の者は時にそのものをもてあますだろう。ヘクトルはトロイア戦争の英雄だが俊足のアキレウスに殺されてしまうのだ。野島ドラマに死者はつきものだが・・・すでに危険な兆しである。

次はハートである。ハートは聖なる杯であり水である。そのクイーンを引いたのがどんくさいお嬢様・芽衣である。はルイ1世の妻イルミンガルドルである。ルイ1世はカール大帝の王子で後に敬虔王と呼ばれる。つまり王子の妻となりやがて妃となるのである。子宝にも恵まれる。そういう意味では女の幸せの象徴と言える。しかし、ルイ1世は優柔不断な王でもあり、子供たちは王の死後、相続争いを起こしフランク王国を分裂させるのだった。まあ・・・どんな選択をしてどんなに幸福になろうが喜びはつかの間なのである。今回、婚約者以外の男性に手を握られ見つめられてロマンチックな気持ちになる芽衣だが・・・婚約者の啓が「ギャラリーのいるところでは活躍する」と予測したりして一筋縄ではいかないキャラクターをのぞかせるのだった。空想的で感傷的だが情が深くて親切なので・・・婚約解消も相手のためを思ってという妄信である可能性は高い。

ハートのジャックを引いたのはラブシャッフルの仕掛け人であるドクター菊田。はジャンヌダルヌの戦友ラ・イルである。秘められた計画を意味するところはドクター菊田に相応しい。戦友というポジションが意味するようにアドバイザーとしても最適である。しかし、その反面には油断ならない略奪者の顔も秘めている。それは彼自身が理想を持ちすぎていることに由来する。完全な何かを求めて旅するものは・・・時には何一つ手にできない結果を招くことがある。時に過剰な愛は身を滅ぼすのである。彼を友と頼んだジャンヌ・ダルクの運命を思い出すといいだろう。しかし・・・命がけの恋ができればそれでいいという考え方もないこともない。レストランで目をつぶる時はオーダーを済ました後の方がよろしいと適切な忠告もしてくれるのだ。

第三のカップルはダイヤだ。富であり大地である。ダイヤのクイーンを引いたのは死神タナトス魅入られた美大生・海里。は「創世記」に登場するユダヤの租ヤコブの妻でエジプトで大出世するヨセフの母であるラケルである。ヤコブはラケルに一目惚れして結婚を許されるまで14年待ったというほどの伝説の美女だ。14年も待ったら魅力は半減するだろうなどというものはロリータ・コンプレックスを疑われる。愛情、母性、寛大、包容力、安全を象徴するこのカードほど海里に似合わないカードはないとも言える。しかし、このカードには内気や憂鬱の意味も秘めている。大いなる愛、大いなる優しさの発露は本人にとっては大いなる負荷となる可能性がある。他者の安全は自身の危険なのである。その輝きは天使の美しさに感じられるが・・・本人にとっては死の天使の来訪を促すのである。ラケルはヨセフの弟を旅の途中で出産し・・・そのために命を落とし・・・見知らぬ土地に葬られたのだった。そして無数のためらい傷を腕に残し・・・車道に彷徨い出・・・ジュースをブクブク、氷をカリカリする美少女には謎の父親がいるのだった。まあ・・・きっと高校教師のアレです。

ダイヤのジャックは見せ金を持ち歩く未練たらたらタラちゃんズのボケ担当・諭吉である。はデンマークの王子で伝説的な英雄ホルガーである。愛するものを殺されたらいかなる大敵でも許しはせず、また異教徒との戦いでは勇猛無比とまさに勇者の風格である。敵に回したらこわいのだな。金に目がくらんでいるように見えるが実は真面目で勤勉で努力家なのである。堅実なのでつい儲かってしまうだけなのである。持たざるものは貧乏に目が眩んでいるのでこの点を見逃しがちだ。一攫千金では富者にはなれない。小さなことからコツコツとやる人が気がつけば巨万の富を得るのである。そしてそのような成功者は伝説の妖精に導かれ林檎島こと謎の楽園アヴゥロンに連れ去られてしまうことがあります。

さて、最後となるのがクラブのカップル。クラブは聖なる杖であり火である。クラブのクイーンを引くのは海外赴任中の夫を持つ上条夫人である。は百年戦争の勝利王シャルル7世の王妃マリーである。夫との間に12人の子供を儲けている。しかし、夫には愛妾のアニェス・ソレルがいて嫉妬に苦しむのだった。ちなみに愛妾は毒殺されたと伝承されるのだった。健全で家庭的、内助の功を示すカードだが、その裏には神秘的なぬくもりがあり、左手には花を右手には棍棒を持っている。やる時はやる女なのである。まさに夫の浮気には浮気で対抗するか・・・愛人毒殺のこわい人なのだ。控え目なのでまさかと思っていると寝首をかかれることがあります。一説によればクラブのクイーンはアニェスだとも言う。つまり夫に浮気されるのも女なら妻子あるものの愛人になるのも女だということ。もちろん男女雇用機会均等法の世界では男にもまったく逆の立場が用意されています。

さて主人公のウサギ男・啓の引いたカードはクラブのジャック。は円卓の騎士長ランスロットです。何といっても・・・ランスロットですから・・・語るのもおこがましいのですが・・・とにかくランスロットは滅びた王国の王子で・・・要するに貧乏育ちです。まさに啓に相応しいカードと言えましょう。しかし・・・その実力によってメキメキ頭角を現し、冒険に冒険を重ね・・・ついにアーサー王の円卓の騎士の長となるのです。しかし・・・ただの英雄ではないのでアーサー王の妃といけない関係になってしまうのです。おそらくそこに山があったからなのでしょう。そのためにアーサー王との友情にヒビが入り・・・円卓の騎士を二分する争いに発展します。

やがて・・・片腕を欠いたアーサー王は戦死・・・ランスロットは頭を丸めて反省するのです。愛は罪と言えるのですな。クラブのジャックは気高いが情熱的であるといわれる所以です。

ついに・・・ただの挙動不審男ではなく・・・プレイボーイ的側面を見せた啓。はたして・・・貞淑と愛の冒険の果てに・・・どんな結末を見せるのか・・・ま・・・やることやっちゃえば後は野となれ山となれという考え方もあります。それは若者にとってなかなかに誘惑的なのですな。とにかく・・・トランプのカードが暗示するシンボルの配置は実に巧妙と言えるでしょう。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

Hcinhawaii0511 ごっこガーデン・いまどきのプールバー。お気楽愛瑠の胸は控え目なのね。鼻血はすっぽんぽんのためなのね。あんなにホットなコーヒーかけられたらかなり火傷するよね。どうして愛瑠は怒り気味なの?・・・もう気があるってこと?まこむひょぉぉぉぉぉぉ、山があるから登ってたら日本中登山家だらけデス。しかし~、うさたんのかっこいいところを独占するためにしゃなりしゃなりと人妻ごっこをしましゅ~。はうぅんくうここでもダンシング・クイーンがかかり続けるのかい・・・21世紀はどこいった~?・・・黒人がいい人でよかったけど違ってたら修羅場じゃないのーっ?」みのむしるるる・・・バブリーは続くよ・・・どこまでも・・・大企業の正社員までがリストラって大騒ぎになってるのに・・・るるるikasama4とても懐かしくて楽しいドラマなんですが・・・みんな夢物語を楽しめない空気なのでしょうか?・・・両目で閉じ込めるように私を見て・・・言われてみたいのですが・・・レストランで言われても困るかもしれません・・・あんぱんち生NGとか生OKとかお茶の間の臓腑をえぐる展開、低視聴率脱出を祈願して一人歌姫ごっこ中・・・どっちになってるかは内緒よっ

日曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『天地人』(NHK総合)『本日も晴れ。異常なし』(TBSテレビ)『007/ユア・アイズ・オンリー』(テレビ朝日)

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2009年1月23日 (金)

メイド喫茶でテッテケテー!(高橋愛)前夜祭でQ.E.D.(中村蒼)

さて、「おみやさん」↗15.3%の裏で「Q.E.D.」↘*4.7%なわけだが・・・なんていうか・・・どっちもベタで作っているだけに・・・もう予算の差としか言いようがないな。

その他は「渡る世間」15.8%、「特命係長」10.4%、「ありふれた奇跡」10.1%、「リセット」*5.5%である。

「リセット」は田口浩正がバカボンで痴漢、原史奈がOLで被害者である。なんだかサラリーマンNEOである。最後に軽く逆転劇があるが・・・90%は「痴漢にあっても被害者は泣き寝入りするべきだろう」という主張になっている。日テレは少し頭がお菓子になっているな。

「ありふれた奇跡」は加瀬亮の鬱が営業成績不振疲労であったことが判明。のほほんと見る分には面白いがエンターティメントとしては「007/リビング・デイライツ」の方が楽しいかな。チェロだけよ~チェロだけよ~チェロだけよ~チェロだけよ~が少しエコー不足だったとしても。再放送中の「エリートヤンキー三郎」の仲間はどうしてあんなに魅力的なんだろうか。こっちの仲間は深刻ぶりとか山田太一のセリフ回しとかがなぜか鼻につくのだった・・・結局、期待が大きすぎるのかな・・・。残った仲間の「死にたい」原因が納得の行くものであるといいけどなあ。ここまで・・・家族の突然の死。職場の人間関係ときたから・・・失恋でないとするとアレかな。

で、『Q.E.D.証明終了・第3話』(NHK総合090122PM8~)原作・加藤元治、脚本・藤本有紀、演出・伊勢田雅也を見た。原作16話の「学園祭狂騒曲」である。狂騒曲は一般的には狂想曲と記述されるのでもじりの一種。ちなみにラプソディは狂詩曲である。狂想曲はカプリッチョで最近では奇想曲と記述されることも多い。カプリッチョは気まぐれの意味であるから・・・今回のタイトルは「学園祭前夜の気まぐれな騒ぎの小品」というような意味合いなのだろう。原作34話に登場の名探偵達が虚構時空をワープして挿入されている。

それぞれの学園によってそれぞれの学園祭の規模やら参加人数やら熱気やらがあるだろうが・・・旧校舎限定(メイン会場は別にあるらしい)とはいえ四つの会場(教室)を準備中の生徒が可奈(高橋)と燈馬(中村蒼)を含めて12人である・・・少子化かっ。

可奈の燈馬に対するほのぼの恋愛モードで進行しているこのドラマ。今回は可奈につれなくする燈馬であるが・・・部外者なのに剣道部の会場を手伝っているところが・・・二人の関係の進行ぶりを暗示している。一応・・・いろいろなことはやっていると妄想してみた。ちょっと父親(石黒賢)の気持ちになってもやもやしました。しかし・・・ドラマ内の父親は例によってちょっと明後日の方向でもやもやしているのだった。

さて・・・学園祭の準備に追われる高校生たちなのだが・・・アクシデントで停電発生・・・復旧まで食事などのために外出した後・・・戻ってみるとすべての会場が荒らされているという事件が起こる。

全員が集まって犯人探しが始まるのである。

ちなみに各会場の担当者は以下の通り。

①メイド喫茶の剣道部。可奈の他に衿子(ちかげ)とまどか(中村静香)

②お化け屋敷の探偵同好会。「あなたいいこと言いました」のクイーン姫子(垣内彩未)とホームズ幸六(広瀬斗史輝)と「宇宙人好き」のモルダー織里(渋谷謙人)

③寄席の上方落語研究会。咲坂亭K助(辻本祐樹)とO助(桂とま都)

④ビジュアル系バンドのナルシスツの軽音楽部。シルキー(鈴之助)とカズヤ(川原一馬)とコータ(小野健斗)

動機として各団体の対立関係がある。

①剣道部と探偵同好会

②落研とナルシスツ

③探偵同好会と落研

しかし・・・外出時間の関係からそれぞれのアリバイが成立してしまう。

けれど・・・それぞれの証言を聞いていた燈馬はたちまち謎を解くのである。

事件の全貌。

①暗闇のために転んだナルシスツが・・・お化け屋敷の霊の通り道によって変形した入り口のために道を誤り・・・寄席と間違えてメイド喫茶を荒らす。

②メイドたちは探偵同好会を疑い、復讐しようとするが・・・お化け屋敷の効果音と寄席の効果音が似ていたために寄席を荒らす。

③落研は探偵同好会が暗幕を盗みに来たと思い・・・お化け屋敷を荒らす。

④探偵同好会は・・・ナルシスツライブ会場だけが被害にあっていないと知り、それでは事件が盛り上がらないとライブ会場を荒らす。

こうして・・・全員が被害者で全員が加害者となったのである。

無益な争いを好まない可奈のためにかどうかは定かではないが・・・「うらみっこなし」を宣言する燈馬なのだった。しかし・・・冷静に考えると最初に手を出したナルシスツが悪いのでは~と思わないではないのである。まあ・・・それはキッドが復讐礼賛主義者だからか。

最後はずっと剣道着で通した可奈がメイド服に着替えてサービスするのだった。それが燈馬にとってご褒美になったのかどうかは微妙なのだった。

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『藤本美貴の誰も守れない』『南沢奈央の赤い糸』(フジテレビ)『木南晴夏の銭ゲバ』『高橋真唯の妄想姉妹・文學という名のもとに』(日本テレビ)『沢口靖子の疑惑』(テレビ朝日)『市川由衣のRESCUE・特別高度救助隊』(TBSテレビ)『栗山千明の浪花の華』・・・久しぶりに言おう・・・殺す気かっ。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2009年1月22日 (木)

そこにいけば必ず何かがある・・・かも・・・しれないのだ(菅野美穂)死者はあなたの不幸を望まないでしょう・・・絶望しているから(水谷豊)

人は幼い頃より様々なことを知ってきた・・・と誰もが考えるかもしれない。

だから・・・昨日より今日の自分が物知りだと思っている。

しかし・・・高齢者になると明日の自分より今日の自分の方が物知りかもしれないと思うことがある。

三分前に電話をくれた肉親が同じ用件で電話をしてきたときに・・・ふとそう思うのである。

同じように人類も昨日より今日の方が物知りになっていると・・・誰もが考えるかもしれない。

だが・・・人類が物知りになっていることを人類が本当に知っているかどうかは・・・非常に訝しい。

ともかく水曜日のダンスは

「相棒」↗20.5%↘18.8%

「キイナ」・・・・・・ 16.5%

と予想外のスタートになっています。

で、『相棒・Season7・第12回』(テレビ朝日090121PM9~)脚本・櫻井武晴、演出・橋本一を見た。さて・・・水曜日はダンスの日なのだが・・・つまり、テレ朝の9時のドラマと日本テレビの10時のドラマが視聴率的にそこはかとなく連動するわけである。ところが今回は・・・内容も連動してきたのである。現在片棒中の特命係の右京警部(水谷)に対し、警視庁捜査一課強行犯係特別班の春瀬キイナ刑事(菅野)が登場したのである。

今や、刑事ものミステリの代表格である「相棒シリーズ」に対して、「キイナ」は結構変化球である。

しかし・・・今回は結構、双方が「夜明けの刑事」型ドラマとなっていて・・・ステップを踏んでいるのだった。

「夜明けの刑事」型ドラマとは・・・現実というフィクションで起こった事件を反映してドラマというフィクションで類似の事件が起きるという手法を使った一種のものまねドラマである。

まあ・・・ドラマなんかみんなものまねだと言ってしまうとそれまでですが。

で・・・「相棒」が今回扱うのは「日本で犯罪を犯した外国人が国外に逃亡してしまい犯罪者の母国と日本の間に犯罪者についての協定が締結されていない場合の困惑」である。この事件のモデルは様々であるが最近では中国人は皆犯罪者であると誤解を招きかねないほど中国人が凶悪な犯罪を犯し国外に逃亡するケースが印象深いだろう。

ま、そういうことである。

今回の犯罪者は地球の裏側に母国のある架空の国からやってきた男が日本人女性を殺し、国外逃亡するという設定である。

男と同国人の女(英玲奈・・・中山エミリの妹である)が口論しているのを善意から仲裁しようとした被害者は男に突き飛ばされ階段を落下・・・死亡してしまうのだった。

二人の外国人は発覚をおそれ逃亡する。

担当した所轄の左刑事(丸山智己)は被害者女性の恋人である志茂川(山下徹大)を容疑者扱いするが・・・右京の介入により・・・外国人の男・マルコ(広瀬剛進)が捜査線上に浮かび上がる。被害者の携帯電話に残された指紋と外国人の入国審査で採取された指紋が一致したのだった。しかし・・・マルコはすでに国外に逃亡していた。

二国間に犯罪者引渡しの協定はなく・・・マス・メディアは「外国人犯罪者の逃げ得」を煽り立てる。

やがて・・・マルコは母国で変死を遂げるが・・・その時、被害者の恋人と担当した刑事はその国に滞在していたのである。

怨恨の復讐なのか・・・独善的な正義の執行か・・・恒例のツイストを見せながら・・・加害者は・・・マルコと同国人の元・恋人というオチである。彼女はマルコに罪をつぐなうようにもとめ・・・拒絶され・・・マルコは直後に事故死したのだった。

恋人の無念を晴らすために「復讐した」と虚偽の申告をしていた志茂川に右京は諭す。「卑怯な男のためにあなたが不幸になることを・・・恋人は望んでいないと思いますよ・・・」と諭すのだった。まあ・・・死人は何も望まない・・・かもしれません。

関連するキッドのブログ『第11話のレビュー

で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第1回』(日本テレビ090121PM10~)脚本・吉田智子、演出・猪股隆一を見た。さて、現実というフィクションには奇談というものがある。「相棒」で描かれる人々の苦悩は経済格差だったり・・・法的な不備だったり・・・それなりに社会的な問題の矛盾をついたりするのだが・・・こちらではある種の例外をとりあつかうのである。

それは「本当にあったウソみたいな話」という情報バラエティーの手法の流用らしい。

まあ・・・ミステリで言えば奇想天外なトリックは本格なのでございますが。

今回は犯人の医師(勝村政信)が血液型の虚偽の申告をするために・・・人工血管に他人の血を封入し・・・体内に挿入しておいて採血させるというザ!世界仰天ニュースネタを実行していたというオチなのである。

信じられない時に眉唾をするのだが・・・それは眉に唾をつけるとキツネに化かされないからである。それを信じるのかっ。

とにかく・・・オチにいたるまで・・・眉唾ものがこれでもかと連打される。

まず・・・主人公のキイナが直感像記憶のようなものを保持している。いわゆる一瞬で見たものを記憶する能力で、さらにそれを一瞬で理解し、解読できるという超速読能力も保持しているらしい。しかも・・・そのために生じる脳の機能障害は皆無で・・・実に超能力者なのだった。

次に・・・移植した心臓に記憶があるというオカルトである。もちろん・・・記憶のメカニズムはすべてが解明されたわけではないのでそういうことはありえないと断言できないところがミソなのだな。ドラマでは過去にそういうことがあったという実例をあげ・・・「体で覚えることがあるでしょう」という詭弁を展開していくのである。とにかくグワッシなのだった。

そして、容疑者が血液型がB型なのは几帳面な性格からありえない。本を整頓する人はA型と断定するのだった。ま・・・キッドは血液型性格分類は星占いより信憑性があると信仰しているのでこれについてはスルーしておく。

そして、最後は医師を一発ぶん殴って鼻血を採取である。

医師は珍しい心臓移植手術がしたくてドナーを殺したのだった。

心臓を移植された女を演じるのは白石美帆である。心臓に命じられるまま・・・殺された女の家族を訪問である。近所で良かったよね。子供とパラッチョをかわすシーンをあれほど自然に演じうる女優は・・・滅多にいないと思う。2008年は白石控え目だったので2009年はこの調子でたまに白石にお目にかかれると幸せなのである。

まあ・・・周囲の刑事たちも草刈正雄、沢村一樹、金田明夫、平岡裕太、小池栄子(婦警)、塚地武雅(技官)と粒よりであり・・・まあ・・・フィクションとしてはちょっと楽しい・・・かもしれない。

関連するキッドのブログ『Tomrrow~陽はまたのぼる~

金曜日に見る予定のテレビ『香港国際警察』(日本テレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『必殺仕事人2009』『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)

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2009年1月21日 (水)

神の雫で恋人も濡れる画廊(亀梨和也)勝てと言われて素直に勝った(水嶋ヒロ)彼と兄とでトライアングル(相武紗季)

もう火曜日かよっ。・・・失礼しました。

火曜日のドラマ対決は①「メイちゃんの執事」↘14.8% ②「トライアングル」↗11.9% ③「神の雫」↘*7.3%

順位は変わらずだが、サッカーアジア杯予選の中継のために30分繰り下げの「神の雫」・・・致命傷を食らった感じ・・・。日テレ編成・・・。火の車なのか・・・。

で、『メイちゃんの執事・第2話』(フジテレビ090120PM9~)原作・宮城理子、脚本・古家和尚、演出・石川淳一を見た。聖ルチア学園のルチアとはイタリアの聖女であり、殉教者である。ルチアは光を意味するラテン語から派生した名前と言われる。ナポリ民謡の「サンタ・ルチア」はまさしく聖ルチアの唄なのである。ちなみに英語読みならルーシーだ。

聖ルチアは3~4世紀の人で・・・当時のイタリアではキリスト教徒は迫害されていた。聖ルチアは密告され拷問され目玉をえぐりだされている。それでも信仰を捨てなかったので聖女になったのだった。

まあ・・・そういう聖女に守護された学園の話である。何があってもおかしくないと思う。

次から次へと繰り出される奇想天外な校風は頭がお菓子な感じであるが仕方ないのである。

今回はまず階級制度の説明がなされ・・・ランクアップのために「いいことして星(ステラ)を集めよう」という「淑女(レディー)」になるための方法が示される。何がいいことかは学園長のシスター・ローズ(堀内敬子)がその時の気分で決めるらしい。

学園内がこれだけの階級制度なのでこの妄想世界の格差社会は相当にひどいことになっていると思われるがそれには触れない。

生徒と執事と学園の関係は結構謎だが・・・本来、執事とは家を中心と考えるべき存在なので・・・生徒が入学する場合、最低一人は執事を伴うという条件があり、その執事は学園に承認される必要があるというシステムなのであろう。

東雲メイ(榮倉奈々)の場合は・・・本郷家の血縁者として本郷家から柴田理人(水嶋)が出向しているというわけだ。

もちろん、究極のお嬢様学校というふれこみなので・・・その背景にはそれなりの財力と日本にはないはずの家柄が求められているわけである。

今回は竜恩寺泉(岩佐真悠子)の母(山口香緒里・・・ダンドリ。のさつき高校教師)が登場するのだが・・・お家の事情をそれぞれに抱えているらしい。

一体・・・学園の外はどうなっているのか・・・この学園創立のために立ち退きを迫られた都民の皆さんがどうなってしまったのか・・・想像するのも恐ろしいのである。

メイの祖父・本郷金太郎(津川雅彦)はメイの行動を監視しているらしいが・・・おそらく・・・お嬢様付の本物の執事たちが学園内の監視所に待機しているはずである。

どういう経過で理人の弟の剣人(佐藤健)が華山家の令嬢であるリカ(大政絢)の執事見習いにおさまるのか判然としないわけだが・・・大切なお嬢様をそんな不審人物に係わらせるようでは執事として面目が立たないからである。

加山家執事「・・・お嬢様の気まぐれにも困ったものでございますな」

夏目家執事「まあ・・・加山家の青山(真山明大)はなかなか見所があるではないですか」

加山家執事「いや・・・まだまだですわ・・・あのように裏表があるようではとても実務はまかせられません」

夏目家執事「それにしても本郷家もいろいろとご多難のようですな」

本郷家執事「いや・・・血は水よりも濃しと申しますからな・・・ただし・・・我が家は血縁だけでなく実力も重んじておりますゆえ・・・ああ・・・またあのように自由行動を許して・・・」

加山家執事「どうも・・・本郷家のご令嬢にご無礼を申し上げて心苦しゅうございます」

本郷家執事「いや・・・こちらこそ・・・何のお嬢様教育もないものとおつきあいいただき恐縮でございます」

・・・などとじいや集団が戦々恐々としているはずである。

ともかく・・・些細な口論から聖ルチア学園の仕来りによってデュエル(決闘)に発展するメイとリカであった。

決闘方法は執事同士の代理剣術勝負であり・・・今回は真剣勝負である。どうやら銃刀法は改正されているらしい。

口では理人のことを邪険に言っているが心配のあまり、仲本家に夕飯を食べに行くメイだった。そういう習性なので仕方ないらしい。

理人はお嬢様の応援欲しさに劣勢を装うが、メイが「勝って」と一言言うなり圧勝である。

負けた執事は勝者のものになるという学園ルールがあり、加山家執事の青山はメイのものに・・・とにかく基本的人権も憲法で保障されなくなっている模様である。

じいやたちは成り行きに頭を抱えているはずだ。

しかし・・・剣人の使えなさぶりと理人の策略でメイはリカに貸しを作る形で青山を返品するのだった。

銭形海ファンも・・・リカがただ腹黒いだけではない描写になりホッと胸をなでおろしたことだろう。

人間は皆平等であるという理想や幻想はさておき、人間関係はすべて主従関係だという考え方がある。主従関係を知らぬものはそれを殺伐したものと考えがちであるが・・・実は主従関係こそが情愛の基本なのである。

主人は従者を保護し、従者は主人に命を奉げる。どちらになりたいかは好みがわかれるところだが・・・主従関係とは麗しき関係である。それを歌い上げるこのドラマは教育的に非常に素晴らしいと言わざるをえない。まあ・・・すこし頭がお菓子なことになっている考え方かもしれませんがーっ。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『トライアングル・第3回』(フジテレビ090120PM10~)原作・新津きよみ、脚本・水橋文美江、演出・三宅喜重を見た。結局、フリーホール(急転直下)ドラマらしい。今回は終盤・・・突然、容疑者・顔に痣のある男(宅間伸)初登場である。なんて言うか・・・ここまで序章だったのか・・・。

とにかく・・・回想シーンによって亮二(江口洋介)は「あいつ」という自分ではない誰かが葛城佐智絵(志田友美)を殺したと考えても差し支えない段階になったようだ。まあ「あいつ」がやったのが「殺人」とも限られていないのだが。

そして・・・前回失神するほどの刺傷を受けた亮二はあっさりと退院、妹・唯衣(相武)の仲立ちで、黒木刑事(稲垣吾郎)と「郷ちゃん」「黒スケちゃん」と呼び合う仲になり、二人の親密さに丸山刑事(小日向文世)は激しく嫉妬するのだった。まさか・・・亮介、黒木、丸山のトライアングルじゃないだろうな・・・。

黒木刑事は亮二の手紙を読むことにより「誰にも頼らず何かをしようとしている」亮二を少し理解した気分になる。

ただ一つ言えるのは三人の刑事の葛城佐智絵事件への係わりに明らかに「待った」をかける黒木刑事のパパ(北大路欣也)は明らかに怪しいし、第一なんだかこわいのである。

とにかく・・・殺された佐智絵の手紙を読んだサチ(広末涼子)は「事件と手紙との関係」を過去の新聞記事からリサーチし・・・そこに手紙の関与がないことを知り・・・愕然とするのだった。

そして・・・なぜか・・・ニヤニヤ笑いながら過去を封印しようとする志摩野(堺雅人)の意図も全く不明なのである。

やがて亮二が誘導尋問でサチから「顔に痣のある男」が手紙に書かれていたことを聞き出し、刺殺犯の依頼者が顔に痣のある男で、少女殺害事件の捜査資料に「顔に痣のある男」の文言があることを発見した頃・・・葛城清子(風吹ジュン)は「顔に痣のある男」の訪問を受けるのだった。そしてつづくである。

まあ・・・まだまだ謎が謎を呼びなんでもありだな。一回目の狂言強盗、二回目の刺傷事件・・・何れも犯人は金目当ての犯行で・・・事件への係わりは不明・・・この調子で行くと顔に痣のある男も単に通りすがりの人だったりして・・・。もう犯人は小学生の時に撲殺で最初の殺人を犯した銭ゲバでもいいくらいだけどな。

で、『神の雫・第2話』(日本テレビ090120PM1030~)原作・亜樹直、脚本・渡辺雄介、演出・中島悟を見た。一話完結スタイルで・・・第一の使徒が「ジョルジュ・ルーミエ レ・ザムルーズ (恋人たち)2001年」であることが判明する。遠峰(田辺誠一)は外し、神崎雫(亀梨)は当てた。ワイン銘柄当て七番勝負は雫の一勝となったのである。七番勝負は普通四勝したら勝利確定だが、この場合は引き分けもあるので一勝先行でも勝てるのである。前哨戦の敗北はノーカウントなのでこのまま両者が当て続けたり、はずし続ければ勝利は雫のものになる。こういう場合、心理的に優位に立つと言えるのだが・・・メンタルが弱い人間には逆に優位がプレッシャーとなり不利を感じたりする。心理戦のあやである。ワインのラベルについては天使テンメイ様が先行記事を書いているので興味のある方はそちらへ。

さて・・・ワインのラベルは別名エチケットと呼ばれる。今回は・・・第一の使徒ではなく・・・冒頭でふれられる・・・雫が「このワインは飲めない」と言い出す「シャトー・ムートン・ロートシルト1985年」のエチケットに注目してみることにする。

ちなみに前回の神崎家居住権対決の問題に出たのは「シャトー・ムートン・ロートシルト1990年」だった。この収穫年(ヴィンテージ)の差がドラマにどうかかわっていくのかは不詳だが・・・この「シャトー・ムートン・ロートシルト」はエチケットに特徴があることで知られている。エチケットの上部に「絵画」が描かれていて・・・これが毎年絵替わりするのである。

たとえば「1990年」はフランシス・ベーコン(アイルランドの画家・・・哲学者ベーコンの末裔)の作品であるし、「1988年」ならキース・ヘリング(アメリカの画家・・・ストリートアートの先駆者)の作品と言う具合である。基本的にエチケットのためのオリジナル作品なのである。

そして、今回登場する「1985年」はポール・デルヴォー(ベルギーの画家・・・幻想画家と呼ばれる)の作品なのである。

今回はごっこガーデンでお嬢様が「1985年」(お嬢様は高校生なので中身はぶどうから作ったジュースです)をお飲みになられているので興味のある方はごらんください。ちなみに背後のポスターは1973年(この年シャトー・ムートン・ロートシルトは二級ワインから一級ワインに格付けが昇級)のピカソによるものです。ドラマの中のワインバーでも注意深く見るとエチケットコレクションのポスターが貼られているようである。

さて「1985年」のポール・デルヴォーのエチケット絵画には二人の女性が描かれているのですが、一人は赤い服、一人は青い服を着ていて・・・二人ともぶどうの房を弄んでいるように見えます。実はこの作品はデルヴォーの画風から言うとかなり異常さ控え目の絵柄といえるのです。なにしろ、二人は着衣ですし、周囲には骸骨が踊っていたりもしません。逆にいうと裸体の女や骸骨が不気味な風景に佇むというのがデルヴォーのモチーフと言えるのです。

興味のある人は検索していただきたい。「魔女たちの夜宴」とか「寺院」とか「こだま」とか「ピグマリオン」とか「セイレンの村」とか「磔刑」とか「賢者たちの学校」とか・・・まあ猟奇的な幻想の数々が繰り広げられています。

さて・・・実はデルヴォーの母はデルヴォーを溺愛していたことで知られています。そして一説によれば彼は実の母ロールから「女は恐ろしい悪魔だから触れたら破滅する」と教育されていたと言います。つまり・・・息子を拘束するために洗脳教育をしたわけです。

このため・・・デルヴォーは女性を非常に恐れる男となったわけです。だから初恋が32才とかなり遅めの経験となりました。ま・・・母の拘束よりも本能が勝ったとも言えるわけですが。相手はアンヌ・マリーという年下の女性です。しかし・・・二人の仲を知ったロールは交際に反対した上で「二度と会ってはならない」と遺言を残し逝去したのです。デルヴォーはあろうことか・・・この母の最後の命令を守り・・・アンヌ・マリーとは別れたのです。

母の愛の恐ろしさが匂いたちますね。さあ・・・もうお分かりですね・・・エチケットの二人の女は母と恋人なのです。そしてぶどうは二人の間で弄ばれる彼そのものであると言えます。

まあ・・・愛というものはいつの時代も・・・そういう側面を持っていると言えるでしょう。

どちらが母でどちらが恋人なのかは意見が分かれると思いますが・・・動脈を示す赤が恋人、静脈を示す青が死んだ母親と見るのがノーマルかもしれません。

今回のドラマでは性別が逆になっていますが・・・不倫の果ての心中で生き残った女(加藤あい)が死んだ男と生きている男の間で葛藤するという展開になっています。

なんだか・・・記憶喪失がワインで回復するという絵空事のような話ですが・・・デルヴォーの絵が醸し出す雰囲気を感じれば意外と心に落ちる話だとも言えるとキッドは妄想いたしました。

さて・・・雫の心に眠る・・・目を背けたい記憶とはいかなるものなのか・・・やはり母への愛にまつわるものではないでしょうかね。まあ・・・とにかく・・・その点についてはさておき・・・こうした蘊蓄が果てしなく広がるこのドラマがお茶の間には近寄りがたい雰囲気をかもし出していることに間違いはないようです。ついてこれない人多いかも。

Hcinhawaii0510_3 ごっこガーデン・魅惑のワインバー。エリ天の時(天候)、地の利(養分)、人の和(創意工夫)によって愛はたわわに実るのでスー。河原毛部長は元ミス日本と不倫中。不倫はダメですyon・・・でもダメと言われると燃えたりするのがまたはうぅんの世界でスー。とにかく亀雫先輩の大勝利に乾杯なのでスー。先輩のスーツ姿にはぅぅぅぅぅぅぅんでスー。それにしてもビール会社の人はずーっとずーっと飲みっぱなしですか~。会社のビルが酒臭いのですか~。先輩も会社で何の仕事しているかさっぱりでスー。でもステキだから問題なしですyon!」

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木曜日に見る予定のテレビ『Q.E.D.証明終了』(NHK総合)『特命係長只野仁』(テレビ朝日)『ありふれた奇跡』(フジテレビ)『リセット』(日本テレビ)

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2009年1月20日 (火)

あ、タマゴの殻がっ・・・(瑛太)殻入りの方が栄養あんのよ(石原さとみ)

さて・・・問題は・・・死体役の佐野秀一(坂田聡)だな。マギーとかのいたジョビジョバのメンバーであると言っても、映画「スウィング・ガールズ」でパチンコ屋の客だった男だと言っても「誰それ?」確実である。そんな男がいくら死体といっても鶴田真由の夫役が務まるかよっ!・・・という意見がお茶の間から多数寄せられるのは充分予想される。なんで坂田聡(1971年生まれ)なんだ?・・・である。まあ・・・アメフトっぽいからか?・・・じゃ花田勝(1971年生まれ)でもいいじゃないか。同年代なら細川茂樹(1971年生まれ)とかね。・・・ま・・・坂田聡でもいいか。ちなみに鶴田真由は1970年生まれである。とにかく・・・40代目前の無職の元スポーツ選手と看護師の子供のない夫婦・・・哀愁だ。その上・・・夫が不審死・・・残された妻の身のおきどころのなさが・・・何不自由のない医学生諸君に分るのか・・・このあたりがやはり結構ネックだと考えます。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「L」15.3%(ふ~ん・・・死神不足なのか)、「ラブシャッフル」10.0%(それでもココには効いたのだな)、「歌のおにいさん」10.6%(ラブ・シャッフルに勝つとは・・・)、「ハリー・ポッター(炎)」20.1%(まだまだファンタジー)、「銭ゲバ」12.0%(おお、結構しのいだな・・・来週勝負ズラ)、「赤い糸」↗10.8(ハリポタ様々だな)、「天地人」↗24.7%(こんな数字じゃますます戦なき戦国時代に・・・)、「本日も晴れ。異状なし」12.4%(南の島の若きホンカン・・・藤本有紀かけもちかよっ)、「007ゴールデンアイ」13.2%(西洋忍者もまだまだ活躍中)・・・ついでに「ヴォイス」↘17.4%・・・以上。

で、『ヴォイス~命なき者の声~第2回』(フジテレビ090119~)脚本・金子茂樹、演出・成田岳を見た。まず、なんで「クレイマー、クレイマー」なんだという疑問があるわけである。もちろん、「スティング」がもう一本・・・対抗馬にあげられるのだが・・・星の数ほど映画はあるわけだ。もちろん・・・映画のタイトルを死体の妻・忍(鶴田)がさりげなく口にするわけだが・・・映画は星の数ほどあるわけである。

ちなみに「クレイマー、クレイマー」は1979年の作品(日本公開は1980年)、今から30年前の作品である。確かに第52回のアカデミー賞を作品賞、監督賞、脚色賞、主演男優賞、主演女優賞と5部門で受賞した名作であるが・・・映画は星の数ほどあるのである。

ついでに原題は「Kramer VS.Kramer」で「クレイマー氏対クレイマー夫人」とも言うべき意味である。あるいは「クレイマー(父)対クレイマー(子)」でもある。その頃は「VS.=versus(バーサス)」が日本人に馴染みがなかったので「クレイマー、クレイマー」というほとんど意味不明の邦題がつけられているのである。まあ「クレイマー対クレイマー」だと怪獣映画と誤解されるおそれがあるしな。

さらに言うとドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」(2004年)にもはるかその影響が及んでいると想像ができる作品ではある。

しかし・・・ハリウッドにたよらなくても「浪曲子守唄/一節太郎」(1963年)があるじゃないかという考え方もある。逃げた女房に未練はないがお乳ほしがるこの子が可愛いのである。

・・・脱線しすぎました。ま・・・いいか。つまり・・・なんとなく「クレイマー、クレイマー」という「鍵」となるアイテムへのたどり着き方が・・・テクニカルじゃないと思うのです。

これは暴走族あがりの医大生・彰(佐藤智仁)の母親・鳳子(濱田マリ1968年)の「クレイマー、クレイマー」を強調する演技が微妙だからだとも思うのだが・・・やはり・・・星の数ほど映画があることの方が気になるのだな。

さて・・・ここでこのドラマの特殊な設定を考えてみる。

それは法医学生チームが実はエリート集団だということである。その能力は抜群の記憶力に由来する。まず・・・久保秋は優秀な医学生の中でトップの成績を持つ学習能力のエリートである。次に巨大病院の後継者である石末(生田斗真)はサラブレッドなのである。医者の息子が医者になれるとは限らないからだ。そして直感的な超能力を持つ加地(瑛太)はさておき、桐畑(遠藤雄弥)は狭義のおタクなのだ。総合すると・・・異常なメモリーを持ったスーパーチームなのである。

今回は「料理をしない男」が一つの主題になっていたので・・・「料理が苦手な女」がお笑い要素として組み込まれているのだが・・・本当はもう一つ、「すきやきにタマゴはからめないが牛丼・カレーライスセットは注文する男」である加地をおちょくる手があったのである。

それは・・・ただ一人加地が・・・「クレイマー、クレイマー」を見ていないという設定である。

おそらく・・・加地は桐畑のような二次元おタクを軽視するタイプである。当然、フイクションは苦手なはずである。なにしろ直感的に本質をつかめるのだから虚構の面白さに気がつかないタイプであることはありうるのだ。

で、桐畑はジャンル外でも基本としてアカデミー受賞作は押さえる。彰は母の影響で当然見るのである。孤児であることが示されている久保秋は作品内容に魅かれて見ている。そして一番の常識人である石末は教養として見ているのである。

そこで・・・忍がさりげなく口にした「クレイマー、クレイマー」を加地がただ一人・・・見ないというのが縦軸になったはずなのである。なにしろ・・・超能力者であるから見ればたちどころに謎は解けてしまうのだ。

このネタをからめることによって今回の筋立てはかなりスッキリするはずである。それはスキヤキにタマゴをからめない人にはできないのかもしれない。さらに言えばキッドはタマゴの器には七味唐辛子もまぶします。タマゴを溶くかどうかはお好みで。

さて・・・二話を通じて・・・人間の突然の死による周囲の人々の悲しみを緩和する方向で動く・・・このドラマ・・・しかし、みんながあまりにも善人なのでちょっと気持ち悪い。

やはり・・・夫婦喧嘩の後の夫の突然の死に・・・やや悪意をもって興味本位にアプローチするタイプを設定するべきだろう。

「きらきらひかる」はプロの集団だったので監察医対女刑事の対立がそこはかとなく自然だったのだが、ここでは大和田刑事(山崎樹範)には荷が重い。

だから・・・石末や久保秋がその任にあたるべきだろう。今回なら久保秋が美人の妻に軽く反発して・・・という手でできたはずである。

妻による計画殺人が一転して・・・つまりみんなに推奨されて加地が「クレイマー、クレイマー」をついに見て泣き・・・夫の夫婦生活への未練としての「愛」を再発見するというオチでかなり平坦なドラマが見やすくなるはず・・・とキッドは考えました。

だって・・・一緒に映画を見ることが証という淋しい夫婦なら・・・「ロッキー2」も「ムーンレイカー」も「エイリアン」も「スタートレック」も「悪魔の棲む家」も「ディアハンター」も・・・いずれも1979年の洋画・・・もあったはずであり、「スターウォーズ帝国の逆襲」も「地獄の黙示録」も「普通の人々」も「オールザットジャズ」も「レイジング・ブル」も「9時から5時まで」も「スーパーマンⅡ」・・・いずれも1980年の洋画・・・もあったはずなのである。

ちなみに「スティング」は1973年(日本公開1974年)の映画です。ジョニー・フッカーはロバート・レッドフォードの役名でございます。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)『キイナ・不可能犯罪捜査官』(日本テレビ)

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2009年1月19日 (月)

だから天正元年に五月はないんですってば。(常盤貴子)

一粒で二度美味しいっていうか・・・わざとだな。

しつこいようですが7月28日に改元されるまでは元亀四年でございます。

とにかく母と子の大河ドラマには側室というか、二号さんというか、愛妾は存在を許されない気配がある。

このままでいくと・・・戦も許されないのではないかとふと戦慄しました。

・・・だったら・・・戦国時代を何故・・・舞台に・・・選ぶのですか。

素朴な疑問を感じました。

で、『天地人・第3回』(NHK総合090118PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・片岡敬司を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は幼年時代(1565年)から少年期の終わり(1573年)にワープしたために乱れた時空間を修正するために「すぐ分るその間の戦国時代図解解説付」でございます。上杉景虎って誰?と呆然とするあなたも書き下ろしイラスト付なので安心です。そして・・・上杉・武田・北条の間にあった戦と同盟のあれやこれやが簡単明瞭にスピード理解できます。これを読めばあなたも戦国通と言えるでしょう。もちろん・・・奥手の戦国武将・上杉景勝(北村一輝)の恋の行方や、まだまだ子供の樋口兼続(妻夫木聡)の泣き虫ぶり・・・そして運命の人・直江夫人・お船(せん・常盤)のまだまだチャーミングななんちゃって17才のじゃじゃ馬ぶりも堪能できるのでございます。そして次回予告編に登場の真田(幸村)の妹(長澤まさみ)をめぐる卓袱台ポイントも紹介。まさに面白くってためになるとはこのことなのです。

Tenchijin157305 で、いろいろあって元亀四年(1573年)である。天の時、地の利、人の和を得て天上天下唯我独尊を宣言した武田信玄は孤高の忍者・飛び加藤こと加藤段蔵の手にかかりあっさりと奈落に落ちたのだった。まさに好事魔多しということであろう。もちろん・・・自身も稀代の忍者である信玄があっさりと暗殺されたのは病により気力体力が鈍り、あってはならない隙を見せたためと考えることもでき・・・その落命もまた天寿を全うしたと言えないこともないのである。とにかく甲斐・信濃・駿河・遠江・美濃・上野に作られた武田の王国は絶頂から一転・・・滅びの危機を迎えたのだった。そして信玄の作り上げた武田の忍びの諜報網も一瞬にして通信途絶となり武田王国は真空地帯となったのである。

傀儡政権の足利幕府の策略により、武田・朝倉・浅井・毛利・一向門徒の包囲網にぐいぐい首を絞められていた魔王・織田信長は・・・息を吹き返したのだった。

奥軽井沢山中・・・古より魔界に通じると言われた人跡未踏の森林地帯にも遅い春が訪れている。鬱蒼と茂る下草から伸び立つ昼なお暗い針葉樹の木々の間を影が飛翔していた。影はまったくその気配を感じさせず・・・森の生き物たちもその存在を見逃すほどだった。しかし・・・確かに何かがいた。

ふと影が動きを止めた。聳え立つ杉の木の梢に影はじっと潜んでいる。

風が吹き・・・葉が揺れた。鼻の効く小動物たちは風に火縄の匂いを嗅ぎ取った。

その刹那・・・森に銃声が木魂する。高みから・・・一匹の猿が降って来た。地上に落ちたそれはすでに絶命している。

続いて山鳥の声が響いた。その声に応じたように影は再び動き出した。

影は木々を渡り・・・森の奥にある祠に姿を見せた。体には迷彩のために泥土を塗り・・・毛皮を纏っていたが・・・そのも影が人間であり・・・しかも少女であることが・・・はじめて分る。

少女の顔には喜悦が浮かんでいた。

祠の小さな扉が開き・・・黒装束の飛び加藤が現れた。

「初音・・・達者だったか・・・」

初音の顔に幽かな笑みらしきものが浮かぶ。幼い頃から暗示を受け・・・飛び加藤の声に純粋な喜びが沸くように仕込まれているのである。

厳しい修行はその喜びを隠す術を初音に与えていたが・・・体の奥底からこみ上げる喜悦に初音は痺れるのだった。

「お師匠様・・・ご無事にお帰りなさり・・・うれしゅうございます」

囁くように初音は忍び声で告げる。

飛び加藤は老いた頬を緩めた。その手には短筒が握られている。その銃口が乾いた音をたてて鉛玉を撃ち出した。

鉛玉は初音の立っていた場所のちょうど心の臓のあたりを通過したがそこには初音の姿はすでにない。

初音は跳躍し、祠の低い屋根の上に立っていた。

「ふふふ・・・玉避けの秘術・・・会得したの・・・もはや・・・お前の猿飛は神仙の粋じゃ」

心から慕う師匠に褒められてまたしても初音の顔に笑みがこぼれた。

「今宵は・・・都の話などを聞かせよう・・・小屋に戻っておれ・・・」

言いながら、飛び加藤は頭上に短筒を二度放った。加藤の工夫した忍び火縄の秘術で短筒は四連射が可能だった。

空中から落ちる山鳥を空中でキャッチした初音はそのまま樹上に跳躍し・・・木々の間を渡っていく。

そして・・・祠の前からは飛び加藤も姿を消していた。見るものがもしあれば夢幻を見たと恐れおののくに相違ない老いた忍びと年若いくのいちの超人ぶりだった。

弾除けの秘術は気合術である。その鍛錬は矢・飛礫・手裏剣などを防ぐことに始まり、やがて相手の気を読み、射手の射る前に射線をはずす域に達するのである。銃撃の弾丸速度は弓矢の比ではないが狙った場所から的が消えることに変わりはない。

優れた忍者でもあった秀吉は陣中でこの秘術を用い・・・敵の銃撃を避け・・・味方の士気を高揚させたことがよく知られている。

信長もまたこの術を使ったが・・・極めて達人の域に達した射手を相手にしているために何度か銃撃を受けている。しかし・・・致命傷を負わなかったのはやはり信長もまた超人的な術者だったことを物語る。

信長を撃った鉄砲忍びは音羽の城戸、楯岡の道順、杉谷の善住坊などがその名を残した。名を残したのは信長忍軍が彼らを生かしておかなかったからである。

ともかく・・・年端も行かぬ少女がこの技を会得していることは・・・その才能と・・・真田の忍びの里を去った後の扱きの凄まじさを物語っている。

その果てに人格を残し・・・しかも扱きの相手に愛を抱きもするところが人間の不可思議さなのである。

やがて・・・森は闇に包まれた。

その小屋は人里はなれた森の奥にあり・・・小屋の内は土間と囲炉裏端があるばかりである。囲炉裏には鉄鍋がかけられ・・・鍋には野草と鳥の肉、そして雑穀が煮られていた。師匠と弟子は椀で雑炊をすすり・・・舌鼓を打った。

「ふふふ・・・面白かったぞ・・・やはり忍びは・・・働きが成ること・・・これにまさる喜びはない・・・」

「お師匠様・・・信玄殿をしとめられたのかや?」

「しとめた・・・」

「しかし・・・信玄殿は・・・お師匠様の雇い主・・・わが父の主であるのじゃろ」

「ふふふ・・・そうじゃ・・・しかし・・・忍びの道は・・・主のためにあるわけではないからの」

「では・・・主従の誓いは虚しいのう・・・」

「すべては虚空よ・・・忍びは己のために生きてこそ忍びよ」

「・・・己を虚しくすることが肝心なのにかや」

「そうじゃ・・・虚しい己の中に喜びがあるのじゃ・・・」

初音はそう言いながら自分を見つめる飛び加藤の眼差しにえもいわれぬ官能の炎を感じる。すでに初音はくのいちとして男を喜悦に導くあらゆる術を身につけていた。もちろん初音も喜びを感じるが溺れることはない。初音は五感を制御できるし、心の臓の動きさえ意のままにできる。官能など御するに労はない。今は飛び加藤の語る言葉が紡ぎだす下界の様が心躍るような喜びを感じさせるのだ。

「これで天下は織田のものかや」

「ふふふ・・・まずはそうなろう・・・信長殿は恐ろしい男だがや」

「恐ろしいかや」

「そうだがや・・・恐ろしゅうて美しいこの世のものとは思えないお方じゃ・・・」

「しかし・・・北条もあれば上杉もあろう・・・それに武田とて諏訪の四郎様がおるじゃろう・・・西には毛利もおれば長宗我部もおろうし・・・命知らずの一向門徒衆もあるじゃろう」

「ふふふ・・・よく見えるか」

「見えまする」

「よいか・・・人は欲をかいて生きるが・・・その欲は目の前にあるものによって生ずる」

「はい」

「信長殿はそうではない・・・」

「・・・」

「信長殿は心が天に通じておる」

「天に・・・」

「その目指すところは人の欲の外にあり・・・心の動きを読ませぬ・・・そして新しきものをこの世に生むのだがや・・・」

初音は飛び加藤の言葉を胸のうちで反芻して・・・不意に怖気を感じた。

「それではまるで信長殿は・・・魔物のようでありますな・・・」

「のようなものではない・・・あれは魔じゃ・・・」

「魔」

「でなくて・・・なんで比叡の山を業火で焚くことなぞできようか・・・」

「恐ろしゅうございまする・・・そしてひきこまれるような思いがしまする」

「そうじゃ・・・信長殿はその魔力で・・・この国の新しき王になるやもしれぬ」

「新しき王に・・・」

「じゃがの・・・初音・・・」

「はい」

「この国の古きものたちも・・・なかなかに恐ろしいものなのじゃ・・・」

「・・・」

「やがて・・・お前も・・・里に降りるときが来る・・・その日が楽しみじゃのう・・・」

「お師匠様・・・」初音は飛び加藤の声音に何か不吉な影を感じる。

「初音・・・来よ・・・」

初音はその声に一瞬で反応し・・・囲炉裏を越えて飛び加藤にのしかかった。

その頃、上杉謙信は越後衆を引きつれ、越中に侵入し・・・抵抗する一向一揆のものどもをなで斬りにしていた。一揆の鎮圧には容赦は許されない。根切りと呼ばれる殲滅戦あるのみだった。獰猛な越後衆は家に火を放ち、食料を略奪し、女は犯し、子供から赤子まで皆殺しにしていく。越後衆は越中を食い尽くすと・・・そのまま加賀へと流れ込んでいく。

その頃・・・信長は抵抗を続ける北近江、越前の地侍を攻略しつつ・・・憤怒に燃えて前途に立ちふさがった朝倉・浅井の連合軍を屠るための手を魔王の冷淡さで一つ一つ打っていた。その目には自分を裏切ったものをけして許さない地獄の炎が燃え盛っている。(つづく)

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『メイちゃんの執事』『トライアングル』(フジテレビ)『神の雫』(日本テレビ)

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2009年1月18日 (日)

銭は力ズラ・・・銭は愛ズラ・・・銭がすべてズラ。(松山ケンイチ)

すごいな・・・この時代に「銭ゲバ」を復活させるとは・・・恐ろしい企画力だ。

冬ドラマは・・・意外に凄い爆発力である。

(月)「ヴォイス」【死体】(火)「メイちゃんの執事」【弱肉強食】(水)「相棒」【犯罪】(木)「ありふれた奇跡」【鬱】(金)「ラブシャッフル」【乱交】(土)「銭ゲバ」【拝金】(日)「天地人」【戦国】・・・一日一本に絞ってもかなり殺伐としている。

ついに・・・世界は地獄の闇に覆われたか。

なんとなく・・・微笑みたくなる今日この頃てある。

で、『銭ゲバ第1話』(日本テレビ090117PM9~)原作・ジョージ秋山、脚本・岡田惠和、音楽・金子隆博、演出・大谷太郎を見た。まず最初に思うことはかってはこれをたくさんの小学生が平気で読んでいた時代があったということである。

原作の初出は1970(昭和45)年であり・・・連載されたのは「週刊少年サンデー」である。原作者はほぼ同時期に人肉食の描写のある「アシュラ」を「週刊少年マガジン」に連載している。まあ・・・センセーショナルといえばそれまでだがそういう時代でもあったのだ。

銭ゲバのゲバはおそらくドイツ語のGewalt(ゲバルト)の略である。ゲバルト本来の意味は①権力 ②暴力 ③威力とほぼ英語のpower(パワー)と同義であるが・・・日本人はこれをことさらにバイオレンス(無法な暴力)の意味で訳すことを好んだ。

当時はまだ世界同時革命の幻想が余韻としてくすぶっており・・・その中核となる思想「暴力革命」が強く影響していたのである。

だから革命を熱望する学生たちの武器である角材や鉄パイプは「ゲバルト棒・・・略してゲバ棒」と呼称され、理想主義にありがちの分裂による内部抗争(殺人を含む)を「内なるゲバルト・・・略して内ゲバ」と呼んだ。

テレビは流行には貪欲なのでお笑い番組に「ゲバゲバ90分」(1969年~)などというタイトルをつけている。

さらに言えば・・・キューバ革命の英雄・チェ・ゲバラの存在もある。ゲバという語感がリアルにかっこよかったのである。

そういう空気の中、日本テレビ系では「細うで繁盛記」(1970)が人気を博していた。原作は花登筺の小説『銭の花』で・・・物語の舞台は静岡県だった。このドラマの冒頭では「銭の花の蕾は血の色云々」というナレーションが入り・・・ヒロインを虐げる敵役の冨士眞奈美が「~ズラ」という方言を連発して一世を風靡するのである。

「銭ゲバ」の生い立ちがなんとなく匂いたつのである。こうして・・・時の流れをこえ・・・あの名セリフ「この世は銭ズラ・・・銭がすべてズラ」が復活するのである。

どす黒い過去を持ち・・・公権力以外の殺人が許されないことを単に法律の問題としか考えない・・・非人権主義者・蒲郡風太郎(松山ケンイチ)は・・・世界資本主義の独走が生み出した出口なき格差社会に突然、蘇ったのだった。

ワーキングプアと呼ばれ、非正規雇用者と呼ばれ、人間外労働者と呼ばれる携帯登録式派遣人材1112号こと風太郎は・・・密かにためた金を盗みにやってきた同僚(田口トモロヲ)を問答無用で殺害する。(ついでに派遣切りを告知する現場監督官は石丸謙二郎・・・「世界の車窓から」と「プロジェクトX~挑戦者たち~」のナレーター華麗なる共演である)

左目周辺に無惨な傷跡を残す若者は「死ぬのか・・・これで不幸から逃げられる・・・お前は生き残ってかわいそうに」と遺言して息を引き取る男に「弱い奴は死ね・・・俺は死なない」とつぶやくのだった。

その記憶の果てに母・桃子(奥貫薫 )の面影があった。

病弱だった母は・・・貧困のために子供(齋藤隆成)の給食費も払えず医者にもかかれなかった。

母は関東では安いベラの煮付けを子供に与えるのが精一杯だった。

母は「大切なのはお金じゃない・・・人の心・・・清く正しく生きていれば神様が守ってくれると」子供に教えた。

そんな母子に金を無心にきた父親・健蔵(椎名桔平 )は暴力をふるい、息子の顔に醜い傷跡を残す。

とある日・・・高級車に水しぶきを浴びせられたのが縁で三國造船の令嬢・緑(森迫永依→ミムラ)と知り合った風太郎は・・・ふるまわれた菓子・マカロンを持ち帰ろうとして幼い緑に泥棒呼ばわりをされる。

呼びつけられた母は謝罪するが・・・風太郎の心を悟り・・・「貧しいのはなんだか口惜しいねえ・・・同じ人間なのに・・・口惜しいねえ」と語る。

そしてその口惜しさを胸に病が高じて・・・風太郎が医者を呼びにいく間に息を引き取る。

孤児のための施設を脱走した風太郎は金を盗み・・・現場を目撃した親切な若者・宏(近藤公園)に説諭され・・・激情にかられ・・・宏を撲殺してしまう。

金のために人殺しをした小学生は闇に吠えるのだった。

キッドの心の中には傲慢さゆえの殺人許可証発行所があるのだが・・・妄想においては風太郎にはこれを無期限で発行します。

やがて・・・どんな時間を過ごしたのか・・・成人した風太郎。

そんな風太郎を・・・宏の兄の萩野刑事(宮川大輔)は疑わしく思っているらしい。

やがて・・・交通事故を装い、命懸けで緑に接近する風太郎。

そして・・・緑には顔の醜い痣に歪む美少女の妹・茜(木南晴夏・・・公式の相関図・・・晴香になっていますよ日テレちん・・・090121修正済みを確認)がいたのだった。ハルハルついにきたーっ。

緑の見守るベッドで蘇生した銭ゲバは・・・天使のように微笑むのだった。(つづく)

関連するキッドのブログ『セクシーボイス アンド ロボ

月曜日に見る予定のテレビ『ヴォイス・命なき者の声』(フジテレビ)

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2009年1月17日 (土)

極上のミステリーとはラブシャッフルかもね(玉木宏)ういっしゅ(貫地谷しほり)35円(香里奈)

毎回がお試しコンビネーションで、ちょっと大人の「セレブと貧乏太郎」で、恋はミステリーで・・・停電エレベーターである。

なんていうか・・・上手すぎる。

まあ・・・一言で言えば・・・バカヤローっ!な感じのドラマでごさいます。

で、『ラブシャッフル・第1回』(TBSテレビ090116PM10~)脚本・野島伸司、演出・土井裕泰を見た。一説によれば・・・人間はサルのようなものから進化したらしい。で、そういう進化仲間にゴリラとかチンパンジーがいる。ニホンザルなんかもいる。ニホンザルなんかは階級社会で・・・ボスザルがいて・・・性的にも不均衡で・・・ハーレムのような趣もあり・・・愛にありつけないものがいたりもする。一方、ゴリラは厳格な一夫一婦制である。ゴリラは永遠の愛を誓うのである。そしてチンパンジーは雑婚である。毎日が乱交パーティーなのである。とっかえひっかえのお楽しみである。サルにもさまざまな生き様があるので・・・人間としては悩むところなのである。

一説によれば・・・人間の愛の限界は3年らしい。妊娠出産子育てというサイクルで子供が歩き出したら愛は終ってもいいと生物学的には告知されるのである。

しかし・・・実際には人間はもう少し複雑である。その複雑さを愛と呼び・・・その愛ゆえに悩むのである。ゴリラとして生きようか。チンパジーも捨てがたい。でも人間には人間の生き方があるんじゃないかとか・・・思いは彷徨う。

で、今回はグループ交際で期間限定一夫一婦制を前提としたスワッピングというラブゲームを始めた八人の男女の物語である。

主題歌が「宇宙のファンタジー」であるのでファンタジーなのである。まず、八人の男女は基本的に美男美女である。そして、ほぼ全員がステータスの高い職業についている。まあ・・・基本的にバカヤローの集いなのである。

その中で庶民の共感を比較的集めるだろう主人公の設定が・・・ウサギ男としてあわてふためく啓(玉木)である。ウサギ男は二流の男だが・・・たまたま恋愛した相手がIT企業の社長令嬢だったため、いわゆる逆玉の輿に乗り実力以上の地位についている。しかし・・・相手が何か思うところあって・・・突然の婚約破棄を申し出て・・・突然大船から投げ出されそうになっており・・・もううろたえて愛だか生活だか将来設計だか混沌としてパニックなのである。

そして・・・はっきりと理由も言わず・・・ウサギ男しか男を知らないのは情けないとか・・・昔はキラキラしていたとか・・・一人になると泣きたくなる・・・ちょっと地味で・・・おそらくそのあたりに屈託のあるお嬢様が芽衣(貫地谷)である。

そしてキャスティング的にはウサギ男の対角線にあるのが外交官の娘で多国籍語通訳というエリートで・・・偶然にも芽衣の同級生で当時からキラキラしていたのがアヒル娘で藍愛(香里奈)である。

その藍愛のストーカーが天才投資家でお金をたんまり持っていて貢ぐか奢ることしか能がない男・諭吉(DAIGO)である。

以上の二組は婚約者同士だったり・・・かっては恋人同士だった。

残りの二組は少し毛色が違ってくる。まずは女性専科のカメラマンで売れっ子のバケラッタ旺次郎(松田翔太)である。彼はすでに愛の狩人なのだった。

その狩人に自ら狩られているのが人妻の上条夫人(小島聖)である。夫の海外赴任の間、体の疼くままにエマニエル夫人なのである。

そして・・・このゲームの発案者で・・・謎のセラピスト菊田(谷原章介)である。恋人交換を持ちかけておきながら、自分のパートナーとして用意するのは患者であり・・・すでにかなりいかがわしい。

その患者が三ヵ月後の20才の誕生日までに自殺することを他の人には見えないオトモダチと約束している美大生・海里(吉高由里子)なのだった。

つまり・・・メンバーは結構・・・いい加減なのだった。まとめてみよう。

①婚約破棄カップル・・・ウサギ男とどんくさいお嬢様

②破局したカップル・・・藍愛とそのストーカー

③不倫カップル・・・カメラマンと人妻

④カップルでもなんでもない・・・医者と患者

ちょっと面白いな。そしてシャッフルはトランプのジャックとクイーンの柄あわせである。

その結果・・・来週は

①ウサギ男と人妻

②キラキラ通訳とカメラマン

③医者とお嬢様(地)

④ストーカーと患者

というお試しカップルが交際してみるのである。

ちなみに男女別なら16通りのカップルが成立するが・・・そうでないと28通りのカップルができる。

ただし、この数値は個別の組合せである・・・全体的なカップルの組合せについてはコチラへ→天使テンメイ様のラブシャッフル

キッドの予想では35円カップル、たんまりお嬢様、患者自殺、人妻夫に殺害、医者とカメラマンで三組のカップルができると思う。この予想だけでも楽しいし・・・ギャンブルもできるよね。誰が最初に妊娠するかとか。誰が最初に犯罪者になるかとか。最後までキスシーンのない人がいるかとか・・・愛ってミステリーなんだな。やっぱり。

いつか夢は現実に

現実は夢になっちゃうよ

だからさあ 合体しよう

みんながひとつになって

声をあわせてやろうじゃないか

そうすれば愛はみんなのもの

勝利はみんなのもの

そして幻想の中で宇宙は永遠に続くのさ

さあさあみんなで合体しよう

みんなでひとつになっちまおう

関連するキッドのブログ『薔薇のない花屋

Hcinhawaii0507 ごっこガーデン・宇宙のファンタジー・プール。お気楽えーっ・・・みんな見るの?・・・薔薇のない花屋であんなに卓袱台投げたのに・・・あんぱんちあなたと越えたい天城越え~♪・・・パートナーがいないとラブシャッフルには参加できないのよ・・・悲しいけどこれ現実なのよねilasama4ウサギとあひるでゴールかなあ・・・。それともキラキラをとりもどしてメイさんと結婚式か・・・結婚式にあひる乱入で逆卒業も新パターンになります。ま・・・なんだかんだと・・・楽しいですakiウサギさんの本気が楽しみです。八人がみんな個性的で・・・それだけでも楽しい・・・バケラッタのO次郎ってみんな知ってるの?」

Hcinhawaii0508 ごっこガーデン・あこがれのゲレンデ遭難セット。まこぐぇっへっへっへー。ゲレンデで転んだらあかんて思うてました。でも今まこははうぅぅぅぅんな感じでしゅ。シューレス・ジョーって実在すんのかいっ?」じいや「おりますとも。シカゴ・ホワイトソックスのジョセフ・ジェファーソン・ジャクソン外野手ではだしでプレーしたのでシューレス・ジョーと渾名がついたのでございます。八百長事件で追放されたのは今から90年前のことですがな」くうまあ・・・ファンタジーですから・・・どんなにバブリーでも・・・ダイヤモンドだね~でもアース・ウインド&ファイヤーでも・・・うっかりすると・・・虜になってたりして・・・でも結局単なる男のロマンだったりして

Hcinhawaii0509 平成財閥邸・ドリームテレビの部屋。アンナふふふ・・・ついにまこちゃんもこのテレビの秘密を知ってしまったのぴょん。このテレビがあると睡眠時間がどんどん短くなるのぴょん。お風邪がなおりましぇ~ん。今日こそ早く眠るのぴょん。でもその前に歌謡祭を10回だけリピするぴょんエリうふふ・・・ラブシャッフルもあるけど・・・歌のおにいさんもちょっと興味あるのでスー。脱力系のドラマでダラっとするのも楽しいかもyon・・・アンナちゃんはたまにはぐっすりと眠らないとだめでスーyon!」

日曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『天地人』(NHK総合)『本日も晴れ。異常なし』(TBSテレビ)『ゴールデンアイ』(テレビ朝日)

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2009年1月16日 (金)

松尾芭蕉でテッテケテー!(高橋愛)ローアングルでQ.E.D.(中村蒼)

木曜日は日テレのよくわからないゴールデン・スペシャル→深夜レギュラーの連動企画第二弾である。

小栗旬→水川あさみの「夢をかなえるゾウ」は*8.1%→*7.1%だったのだが

津川雅彦オムニバス→ココリコ田中の「RESET」は9.6%→*7.0%である。

深夜は浜ちゃんがらみで前夜祭もやっているのだが・・・ココリコ田中の実力は認めるが主役のキャラではないのだと思う。アンカー役としても役不足。あくまでコメディーリリーフに徹すればいいのではないか。

「奇妙なお話し」としては「やりなおし」一本でどれだけヴァリエーションを出せるかどうかだな。突き詰めると成功か失敗かしかないわけだし・・・まあ「スカイハイ」より緊縛度は低いわけだが。ま・・・細々とやる分にはいいか。ゲストでいろいろお試しできるわけだし。

その他のドラマは「Q.E.D.」↘*6.0%、「特命係長」↘10.9%、「ありふれた奇跡」↘10.9%である。

まあ・・・しかし、一応「RESET」が裏番組にそこそこダメージを与えたのだった。いやがらせかっ。

もちろん・・・番外地である「Q.E.D.」にはほとんど影響ないのだった。

で、『Q.E.D.証明終了・第2話』(NHK総合090115PM8~)原作・加藤元治、脚本・藤本有紀、演出・伊勢田雅也を見た。前回を受けて、燈馬(中村)の登場時に笹塚刑事(富岡晃一郎)が「あっ、あの時のスカイダイヴィング少年!」と言うのだが、このセリフだけのために原作12話「青の密室」→原作4話「銀の瞳」という構成にしたのかもしれないと妄想するのである。作家というのは思い込みの激しいものだがこの脚本家は特にそういう傾向があり・・・今回やや裏目に出ている気がしないでもない。

それは主演・水原可奈(高橋)の演技の拙さで増幅傾向である。四年前だったら問題ないのだが・・・とにかく22才がなんちゃって女子高校生を演じるのだから結構大変だ。まだ素でできそうな亀井絵里でももう20才である。モ娘。大変だな。その上、未だに福井訛りが抜けていないというハンデが高橋にある。どうせならこれも「ちりとてちん」的に舞台設定福井でやって周囲が福井弁にあわせればよかったのに・・・全部福井県警の話にするのかよっ・・・それは無理すぎるだろうっ!

ま・・・与えられた素材でスタッフは全力を尽くす・・・そしてキャストは精進する。これしかないのであり、テッテケテーことラブリー高橋は一期一会の精神で取り組んでもらいたいと思うのだった。ピンチはチャンスなのである。

ミステリとしては燈馬が知力担当、可奈が体力担当の分業ものである。つまり、「相棒」で言うと右京が燈馬で、亀山が可奈だ。

で、可奈がミニスカ女子高校生である以上、そこはかとなくお色気も担当するのである。

それは当然見せ場である。今回で言うと①嫌な奴である被害者の生存中、可奈が激情にかられてキック(空振り)するシーン。ハイアングルで撮ってどうするっ。②壁を登り、窓から侵入のシーン。スカートをあと5センチ短くしておけば・・・。③はしごから落下するシーン。万有引力と風圧でスカートがふわっとしなければダメだ。例・上戸彩の学びたガール。

変態に対するサービス不足なのである。・・・おいっ。

まあ・・・そんなサービスが必要ないくらい・・・数字がとれていれば文句ないのですが。

たとえば・・・ボケとツッコミのくりかえしのギャグでも・・・セリフ的にはきちんと作られている。

いわゆるお約束のパターンで、通俗として「娘の男の同級生にそれとなく嫉妬を感じる父親」という典型があり、可奈の父の水原警部(石黒賢)がボケて「まったく嫌な顔をしない」場合、「少しは父親らしく心配してほしい」という可奈のツッコミがあるという手である。第1回でも作られているし、ここは笑わせどころなのである。しかし、まったく笑えない。これはもう・・・間が悪いのである。ここを流す演出をしていると役者の成長は望めないのだな。ラブリー高橋がくやしくてノイローゼになるくらいNG出さないと。

しかし、演出のセンスそのものにも問題がある。

冒頭、授業で芭蕉の句、「石の香や夏草赤く露あつし」について質問され、可奈が苦し紛れに、演歌調で「い~しぃのかゃぁぁぁ、なぁつぅくさあかく~」と歌い、歌った歌手の名乗りとして「・・・つゆ・あつしです」と落とすというギャグがある。

この場合、演歌調はメジャーな曲の替え歌であるべきだ。どの歌がはまるかを相当に悩んで設定しないと演出とは言えない。ひょっとして知る人ぞ知る演歌という小ネタだったのかもしれないが、キッドはピンとこなかった。ここでは可奈がボケなのであり・・・ボケきっていないと「演歌歌手じゃないよ~」という教師のツッコミが効かないのである。その後でクラスのみんながどっと笑って受けるまで・・・脚本上はきれいな流れが作られており、その場面を作れていな場合は演出家が未熟を感じなければいけない。さらに言えば脚本家は演出家の技量に応じて演出のアイディアを書き込むべきなのである。

今回は・・・被疑者死亡で迷宮入りという事件。犯人は人間国宝の人形作家(江波杏子)である。探偵の燈馬はすべてお見通しだが、真相を秘して死者の名誉を守り、事件は事故扱いにするという倫理的には際どい作品なのである。はたしてお茶の間にそれがきちんと伝わっていたか疑問だ。

被害者の資産家と人形作家の間には葛藤がある。人形作家は資産家にだけは自作の人形を渡したくない。そこで自分の死後は人形館を作り、そこに寄贈するという方法を考える。

しかし、資産家はダミー会社を作って・・・人形館の出資者となっていたのである。

「ふふふ・・・人形館のスポンサーは私だ」と嘲笑する資産家。しかし、可奈は状況が把握できず、燈馬に解説を求める。ここも笑いどころだが甘い。

「つまり・・・人形館の実質的権利はスポンサーであるあの人にあり、人形をあの人が自由にできるということだ・・・」という説明を受けて・・・驚くのは可奈だけでなく・・・その部屋にいる一同くらいの方が面白いのである。基本的には資産家にそれを許すほど全員がうかつなのだから。そして・・・資産家が・・・自分のイヤミな決めセリフがストレートに決まらずがっかりするくらいでいいのである。

さて・・・結局、人形を使ったトリックで被害者を感電死させる人形師なのだが・・・そこまで資産家が嫌われた理由がもう一つ明瞭ではない。

それは変態としての資産家の描写が甘いからである。

資産家は人形愛者なのだな。つまり、倒錯して人形にしか欲望を感じない男なのである。つまり、男性として女性にするいろいろなことを人形に対してする変態なのである。もちろん、抱くだろうし、フィニッシュもするだろうし、縛ったり叩いたり、ロウソクをたらしたりするのかもしれない。そして「ひひひ」と笑うのである。おそらく、人形師は資産家のそういう変態的な状況を目撃したことがあるのだろう。

だから・・・自分のかわいい人形を男の欲望で汚されるのは断じて許せなかったのである。もちろん、そのために殺人も辞さないのであるから・・・人形師自身もちょっと変態なのである。

そのあたりもきちんと説明するべきだったな・・・できるかっ!

さて、冒頭の俳句を読んだ芭蕉こと、松尾忠右衛門宗房が公儀隠密であることは有名である。伊賀・甲賀の忍者を支配した徳川幕府にあって藤堂采女家の采配する伊賀忍びである。忍びには陽忍と陰忍があるが、芭蕉は典型的な陽忍であって有名人として世渡りをしながら隠密としての勤めを果たすのである。奥の細道の旅が陸奥の大名たちの動静を探る偵察行動であったことは言うまでもない。時は元禄2年、第五代将軍綱吉の時代だ。句に読まれた殺生石は那須衆の支配する那須温泉郷にあった。この土地は天和元年(芭蕉の旅のおよそ8年前)に那須藩が廃され、天領(幕府直轄地)となった土地である。その後那須家当主は烏山藩主となるが前年の貞享4年に烏山騒動と呼ばれる相続争いを起こし改易になっている。当然、政治的な動揺が予測されるため、隠密としてはその後の動静をそれとなく探る任務が求められるわけである。「石の香や夏草赤く露あつし」の句は別にそれが報告書として有効とは思わないが・・・殺生石のある那須地域は夏草が赤く枯れ、冷であるべき露が熱である・・・つまり今も変わらず伝承通りの装いであることを描写し・・・世情が平静で特に特筆することがないと言外に語っていると推測することもできる。ちなみに那須家は芭蕉の旅からおよそ10年後に旗本として取り立てられ那須郡内に1000石を与えられ家名を残すことになる。余談だが芭蕉はこの旅の途中、一日に150キロ(フルマラソンの3.5倍ほどの距離である)移動したことがあり・・・なかなかの忍び足であったことが知られている。

可奈の少女時代(桑島真里乃)登場である。これで上戸彩(下北サンデーズ)、貫地谷しほり(ちりとてちん)に続き三人目の主人公の少女時代である。結構、渋いところをついてくるな。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』『赤い糸』(フジテレビ)『松ケンの銭ゲバ』『妄想姉妹・文學という名のもとに』(日本テレビ)

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2009年1月15日 (木)

些細なことが気になってしまう片棒。(水谷豊)

パートナーものの片棒が・・・一人歩きするドラマは基本的にスピンオフの系統である。

定番は定番ゆえの縛りがあるわけで・・・たとえば今回ならば臨時のパートナーである益岡徹が実は犯罪者だったというオチはレギュラーでは使いにくいアイディアなのである。

相棒の亀山が一人歩きするというエピソードでも・・・最後は右京が助けるという展開になってしまう。

そういう意味で相棒不在ならではの展開でなかなか楽しめた「越境捜査」の回だった。

水曜日のダンスはパートナー待ちで「相棒」↗20.5%(凄くとったな。である)・・・。

で、『相棒・Season7・第11話』(テレビ朝日090114PM9~)脚本・ハセベバクシンオー、演出・橋本一を見た。脚本家は長谷部安春の子息である。長谷部といえばヴァイオレンスには定評のある演出家。「新宿警察」「大都会」「西部警察」「あぶない刑事」「おとり捜査官」などものすごいキャリアであり、相棒Season7でも「第4話」と「第6話」を演出している。映画「相棒シリーズ・鑑識・米沢守の事件簿」は長谷部監督だが原作はハセベバクシンオーの小説である。男たちの世界だけに父と息子の共同作業なのである。なんとなく微笑ましいのだった。

「拳銃不法所持・犯人」の摘発・逮捕のために組織犯罪対策第5課・角田課長(山西惇)に協力を要請された杉下右京は犯人の隠れ家に向かう。

ちょうどその頃、犯人の隠れ家の近所では少女誘拐事件が発生していた・・・というサービスたっぷりの展開だ。

しかも事件現場は警視庁(東京都)と神奈川県警の縄張り境界線。二つの警察機関が共同作戦を展開する。

前科ものの犯人(土平ドンペイ)は発砲して逃亡。周辺に警備体制が敷かれローラー作戦が開始される。そして杉下はなんなく犯人の潜伏先を探知する。留守の家の自家用車の「ボンネットがまた温かかったから」なのである。時代劇でいえば「布団がまだ温い・・・近くに潜んでいる」である。

たちまち逮捕される犯人。一件落着である。

その帰り道・・・ローラー作戦で留守の確認された豪邸の・・・カーテンが揺れているのを目ざとく見つける右京。

その屋敷では娘を誘拐された両親が警察官とともに誘拐犯からの電話を待っていたのであった。

最初の事件がどちらかといえばヴァイオレンスならここからはコン・ゲーム(知能犯)の出番となる。ネタバレだが・・・捜査を担当している刑事たちは全員フェイク(ニセモノ)であり、指揮をとる神奈川県警の早川刑事を名乗る男(益岡)は娘の父親・藤堂(五代高之)が不動産ビジネスのために政治家に渡す裏金5億円を身代金として騙し取ろうとしていたのだった。

しかし・・・家族を騙すために電話線に仕掛けた回線ジャックのための装置を右京に発見され・・・すべての計画は虚しくなるのだった。

早川(偽)刑事の計画。

①藤堂家の電話回線にのっとり装置を設置する。

②手下(女)が名門小学校に通う藤堂の娘を拉致監禁。

③出勤前の藤堂に誘拐実行犯の脅迫電話。

④警察に通報する藤堂の電話をジャックし、ニセの警察作戦発動。(一種のオレオレ詐欺です)

⑤警察官を装い、藤堂家に侵入。

⑥藤堂を誘導し身代金を用意させる。

⑦藤堂の運転で身代金を搬送。藤堂を身代金を積んだ車から藤堂を引き離す。

⑧手下(男)が車を強奪して逃走。

⑨どこにもいない警察官たちの活躍により、人質解放保護、強奪犯逮捕を報告。

⑩撤収して手下と合流、身代金を山分けである。

・・・ところが・・・ここに右京が合流し・・・最初から早川刑事たちを詐欺師グループと断定した上で・・・仮のパートナーシップを発揮・・・鑑識の米沢(六角精児)や角田課長の協力を得て・・・早川の裏をかき・・・誘拐犯を逮捕、人質を保護・・・身代金強奪犯を逮捕してしまうのであった。

とにかく・・・犯人たちの一瞬の隙をつき、仲間たちにメールを送信する右京なのだが・・・そのメール文面を用意するためのトイレでの早打ちが爆笑なのだった。

そして・・・「腐った金しか狙わない」と現代の義賊を気取る早川にかわいい指錠を取り出した右京は屈辱的なお縄をはめた上で「誘拐された少女の心に一生残る傷跡をつけたあなたはただの薄汚れた犯罪者にすぎません」と優しめの説諭するのだった。

関連するキッドのブログ『ノアの方舟

まんまとだまされちゃいましたーっというあなたはコチラへ→エリお嬢様の相棒

金曜日に見る予定のテレビ『L change the World』(日本テレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『谷村美月の必殺仕事人2009』『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)・・・混み合って参りました・・・。

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2009年1月14日 (水)

神の雫でバッカスが見えます(亀梨和也)メイ(榮倉奈々)ちゃ(岩佐真悠子)ん(大政絢)の(吉田里琴)執事(水嶋ヒロ)いじめ(谷村美月)・・・(相武紗季)

アイドル(女子)が不足している冬ドラマだと思っていたら・・・「メイちゃん」の中でスープになっていたのか・・・。

さて・・・火曜日はドラマ対決。三本そろって順位は・・・。

①「メイちゃんの執事」14.9% ②「トライアングル」↘11.1% ③「神の雫」10.3%

久しぶりに火10がいい勝負になっている。今回は「神の雫」が初回で様子見もあるだろう。「トライアングル」が落下しているのは初回にそれほどの魅力がなかったということでもある。来週が勝負の分かれ目になるかな。

「メイちゃん」が意外にドス黒い少女漫画だったと知って視聴率がどう動くかも興味深い。まあ・・・「イケ☆パラ」だと思って見たら「花より男子」だった・・・どうしよう・・・みたいな・・・。

で、『メイちゃんの執事・第1回』(フジテレビ090113PM9~)原作・宮城理子、脚本・古家和尚、演出・石川淳一を見た。月曜日の「ヴォイス」は第16回のヤングシナリオ大賞(2003年)受賞者の金子茂樹だが、こちらは第17回の大賞受賞者の古家和尚である。倉本聡や山田太一も使いつつ・・・若手も使う。一応、戦略的らしい。古家は「LIAR GAME」や「ガリレオ」という原作付をそつなくこなし、グダグダだった混成作家陣の「セレブと貧乏太郎」でもそこそこ見られる回を担当している。そして・・・今回も実に堅実な感じである。

まあ・・・それはそれとして・・・メンバー集めすぎだろうっ!

まあ・・・初回のネックは「存在するだけで命を狙われる」血筋のメイ(榮倉)が両親の死後、急に命を狙われるということの説得力不足か。父親(橋爪淳)の代から狙われるだろう・・・。

しかし・・・そういうことを含めて祖父・本郷金太郎(津川雅彦)の陰謀なのだろう。

大富豪の後継者だった父親が家出、貧乏暮らしをしていたが死亡。孤児になったメイに祖父が現れるという・・・古典中の古典な設定である。メイは・・・亡き父親を慕うあまり・・・大富豪の生活に背を向けるが・・・「父親と母親を同じ墓に入れてもらうために」「仕方なく」「本郷家に相応しいお嬢様を目指す」という展開である。もう笑うしかない。

そして・・・学園長シスター・ローズ(堀内敬子)は「貧富の差に関係なく戦わないものには幸せはない」と指導する。

なぜならば・・・メイの通う生徒一人に執事が一人つくという聖ルチア学園は弱肉強食の階級社会で・・・ほぼ全校生徒が敵という・・・巨大ないじめマシーンなのである。もう爆笑です。

そして・・・父母を同じお墓に入れるために「戦う決意」をしたメイに「私がメイ様の剣となり盾となります」と忠誠を尽くすのがスーパー執事・理人(水嶋)なのである。

さらに・・・メイの幼馴染の剣人(佐藤健)はなぜか理人の実弟で・・・理人とメイの祖父の間に何か不穏なものを感じ・・・っていうかメイが好きだから・・・執事見習いとしてメイを追いかけてくるのだった。もう・・・笑いつかれました。

さあ・・・もう・・・後はものすごい生徒と執事の連打、連打、また連打です。・・・みんな最後まで出番確保するのも大変だろう・・・。

まず・・・頂点に立つのがルチア様(山田優)・・・ネタバレですが、本郷家の養女で、メイがいなければ・・・というお方です。そして理人は本来、ルチア様の執事だったと・・・。現在の執事は忍(向井理)です。お分かりですね。このお嬢様・執事コンビは「正義の味方」の志田未来姉夫婦です。

そして上級クラスであるソーレ(太陽)ランクを代表して竜恩寺(岩佐真悠子)・・・さあ、やってまいりました・・・もうこのボジションの女王だよな。いったいいつまで制服を着続ける気だっ。しかも年齢設定17才だっ。でも実年令21才だから守備範囲だよな。山田優は24才だしな。

さて中級クラスルナ(月)ランクは枚挙に暇がない状況だ。ケータイ刑事出身で、将棋に命賭けてたと思ったら、クラスメイトと無理心中未遂・・・そしてここではいじめっ子の急先鋒である華山リカ(大政)。ガッキーの後のポッキープリンセスである天羽(忽那汐里)、「ウォーキン☆バタフライ」の凶暴なモデルである夏目(中別府葵)、そして「メン☆ドル」で男装していた竹ノ宮(小島陽菜)、そして・・・スーパー美少女アイドル女優の桜井杏だった麻々原みるく(吉田)である。もう・・・誰を応援していいかわかりません。

もう充分おなかいっぱいだが・・・メイの庶民時代の友人一家が・・・父(杉本哲太)、母(石野真子)、姉(北川弘美)で妹(星井七瀬)である。

そして・・・メイと同じ下層クラスのオンブラ(陰)ランクに変な帽子をかぶった山田(谷村)がいることを書き忘れそうになるのである。

とりあえず・・・生徒と執事の顔の区別を最終回までにできるようになるかどうか・・・一種の試練なのでございます。

Hcinhawaii0504 ごっこガーデン・おんぼろのオンブラセット。くうとりあえず・・・執事は見ます・・・執事は見ますけど・・・レビューは未定です・・・だって執事を見守ることに専念したいっすから~」まこたくさんのひつじさんたち・・・なんだかんだと花より男子の気配がしましゅ・・・味方が不足でしゅ・・・敵多すぎさんでしゅ~みのむしどろろ~・・・いや・・・メロメロ~・・・いや・・・ドロドロ・・・とっても盛り上がってきましたるるる・・・いざゆかん執事喫茶ツアーへ飯綱遣い一瞬の方がかわいさ倍増という考え方もありなのでありました~まだあんみつ姫です・・・新春コードブルー完了・・・メイちゃんクレジットありキャスト62人達成・・・クラクラ・・・ikasama4「と・・・とりあえず責任回数は無失点で抑えたリリーフ投手のような気持ち・・・トライアングル録画するのを忘れるほどに・・・

関連するキッドのブログ『花より男子

               『イケメン☆パラダイス

で、『トライアングル・第2回』(フジテレビ090113PM1015~)原作・新津きよみ、脚本・水橋文美江、演出・三宅喜重を見た。死んだはずの同級生が現れて騒然の同窓会・・・続きはなしである。なんだよ・・・それ。結局・・・サチ(広末)は葛城佐智絵(志田友美)の死後五年後くらいに佐智絵が死んだ年頃(10才くらい)であったために佐智絵の母(風吹ジュン)に見初められ身代わりに育てられることになった・・・両親の顔も知らない孤児だった。

母親は未だに娘の死を受け止められず精神的に不安定な状態で・・・娘の同窓会と聴き・・・サチを会場に向かわせたのだった。

そうさせたのは亮二(江口洋介)だった。

亮二も心に病を秘めているようだが・・・単に怪しげな役どころを演じるにあたって挙動不審を演技しようとしているうちに病的な演技にシフトしてしまっただけかもしれない。周囲を戸惑わせる演技をしている亮二はちょっと不気味だ。ちょっとやりすぎかもである。

それに対して・・・事件当時14才・・・サチの養子縁組時に19才で・・・どのようにも関連できる謎の男・志摩野(堺雅人)はニヤニヤしながら亮二に忠告である。

「幼くして捨てられたサチがせっかく幸せに暮らしているのに波風たてるのはうつけもののすること・・・でしょう」

それに対して亮二は「誰かの身代わりで生きるなんて幸せのはずはない」と小学生のようなつぶやきをもらす。やはり少し病んでいるのか。

結局、堀込(マギー)の事件は狂言強盗だった。

その黒幕である富岡(谷原章介)は普通に悪の匂いをかもしだす。

「俺は知らない。俺は無関係だ」・・・つまり知っているし関係あるのだな。

そしてもっとも怪しい男、警視庁刑事部長・黒木(北大路欣也)・・・事件当時34才である。しかし・・・平田満ではないので直接幼女暴行犯というわけにはいかないな。もちろん・・・未だ登場しない佐智絵の父(大杉漣)も怪しいが・・・死んだ亮二の父が平田満である可能性もあるのである。

とにかく「死因は撲殺で10才の子供には無理だ」と黒木は息子(稲垣吾郎)に断定的に語る。

そんなの調書に書いてあるだろうし・・・撲殺のできる10才の男の子はいくらでもいそうだ。

そろそろ・・・ミステリとしては脚本的に問題ありの水準になってきました。

今回は小学校教師・花井(中村ゆり)・・・関係者の大人ということではこの教師も容疑者の一人である・・・エルの世界で幼女趣味なら相当な変態である・・・キャスティング的には充分怪しい・・・が授業で書かせた10年後の自分への手紙の一通が明らかになる。

それは亮二の手紙だった。そこには【となりの席の佐智絵が悩みを持っていること。しかし、子供の自分には佐智絵を助けてあげられないこと。だから十年後の自分は強くなって佐智絵を守ってあげてほしい】と書かれていたのだ。

そして・・・謎の電話により・・・突然スポットライトあびた「佐智絵の最後の手紙」・・・。

真偽のほどは分らないが・・・それを読んだサチは顔面蒼白になるのだった。いつも蒼白だと言われても困ります。

そして何者かに呼び出されとある歩道橋へ・・・。故意か偶然か・・・単なるストーカーなのかサチを尾行する亮二。そして・・・殺人鬼(反田孝幸)がサチを刺そうとして亮二を刺してしまうように見える通り魔事件が発生する。

視聴者もそろそろ相当にもやもやしてきたと思うが、亮二の妹(相武)と黒木の息子は別の意味でもやもやしているように見える。

とにかく・・・かけそば定食おにぎりをおじやにして食べるかどうかは好みの分かれるところだと思う。ついでに「メイちゃん」ネタだがかけうどんをぶっかけうどんと品書きするのは下品だと考える。

関連するキッドのブログ『第1回のレビュー

Hcinhawaii0505 東京某所・新年会待ち合わせ中。お気楽東京は物騒だよね。のんびり歩道橋で待ち合わせもできない。・・・っていうか計画的にしてはものすごく犯人逃げにくい殺害方法だよね。やっぱり亮二は銭形に憧れてたのね・・・。思わせぶりばっかでドラマそのものが胡散臭くなってきたよねアンナミステリ好きなのでこれにするぴょん・・・けしてダーリンが特別ゲストで飛び入りするかもとか期待してるんじゃないのぴょ~ん・・・でももしもそんなことあったら・・・思うだけで失神ぴょんもしもこれが二時間ドラマで最後に刑事が刺されて事件未解決みたいなシュールな展開だったら・・・と思うとゾッとします。謎の電話は黒木パパかな・・・謎がいっぱいですね」あんぱんち「電話の声はお父さん犬カイくん?・・・誰かがウソをついて誰かが何かを隠して誰かが殺して誰かが刺して・・・気になるとまきちーずやはり佐智絵の母親は心を病んでいたのでした。やはり時効を迎えて消えてしまった罪に亮二は鬱屈しているようですね・・・疑い疑われ謎が謎を生む・・・トライアングルはどこに潜んでいるのでしょう・・・凶器がトライアングルでないのはあらすじ的にも明らかですミマム取調べ室のコヒさんと江口さんのやりとり面白かったっしょーっ・・・真知子(市川実和子)と志摩野の関係も怪しいっしょーっ・・・やはり電話は北大路さん?

で、『神の雫・第1回』(日本テレビ090113PM10~)原作・亜樹直、脚本・渡辺雄介、演出・中島悟を見た。偉大な父の亡き妻をめぐりマザコンの息子が駄々をこねるといえば・・・『美味しんぼ』の海原と山岡なのだが・・・世界的なワイン評論家である父・神咲豊多香(古谷一行)は初回で死亡。残されたのは遺産相続のための「ワイン銘柄・生産年当てゲーム」なのである。そして・・・ビール会社の営業部社員だった実子・雫(亀梨)は養子でワイン評論家の遠峰(田辺誠一)と対決することになる。最近、フジの火9と微妙にコンセプトがかぶる日テレの火10である。

今回も・・・後継者として実子と養子が対決が完全にかぶっている。そして・・・基本的には偉大なものの「血」を引くものが主人公ということも同じだ。メイには執事が味方するのだが、雫にはソムリエ見習いのみやび(仲里依紗)が押しかけるのだった。

とりあえず・・・気がすすまないのに勝負に巻き込まれていく展開も「メイちゃんの執事」と一緒である。

基本マザコンなので・・・雫は「亡き母との思い出」に導かれて父の思惑にはまっていく。

冒頭で・・・生存中の父が母の墓前に備えたワインは「百の花の香りが広がるDRC社リシュブール2004」で、父の残した屋敷の居住権を賭けたワインは「生前の母との最後の思い出を誘うもぎたてのぶどうのフルーティーさをそのままにシャトー・ムートン・ロートシェルト1990」・・・というような具合である。

まあ・・・基本的にはワインうんちくの積み重ねで・・・ワインおタクとそうでない人とでは味わいがまったく違うドラマということになる。

しかし・・・酒は下戸や禁酒中の人々を除いて世界中の人類に愛されているし・・・それなりの文化や歴史を築いているアイテムである。その周辺をさらっと教えてもらうのも一興ではないかと思う。まあ・・・ひたりすぎればアル中になります。

キッドは大学生の時にバケツ酒を飲み急性アルコール中毒になった経験があるので経験上一言申し上げるが飲みすぎに注意しましょう。

とにかく・・・父の血は脈々と流れており・・・雫の舌は極上。そしてワインを飲み頃にするデキャンタージュの技法もソムリエ見習いのみやびを圧倒する腕前なのであった。

一回目は・・・明らかにいつかどこかで見たようなエピソードであるが・・・「料理と酒のコンビネーション」について評論家に酷評された哀れなレストランの父娘(益岡徹・本仮屋ユイカ)を救援である。題材は「生ガキ」と「シャブリ」で・・・ある意味一般常識の「高級でフルーティーなシャブリは生牡蠣とは合わない」ネタです。

「料理」と「酒」の「結婚」(マリアージュ)はまあ・・・たけコプターのようなものですな。

はたして雫とみやびの結婚はあるのでしょうかな?

それはともかく、おそらく「サービス」についての哲学が展開するのでしょう。ワインの生産者は愛飲者にワインをサービスする。ソムリエは客にワインをサービスする。営業者は評論家にワインをサービスする。評論家は庶民に選択をサービスする。そして酔っ払いは世界に迷惑をサービスする・・・いえ愉快な一時をサービスするのでございます。

酒は涙かため息か・・・心の憂さの捨て処ですからな。

ちなみにバッカスとはローマ神話に登場する酒の神である。ギリシャ神話ではディオニューソスと呼ばれる。

ディオニューソスの母は月の王女セメレー、セメレーの母は調和の女神ハルモニア、ハルモニアの母は美の女神アフロディーテである。

そして父は神々の王・雷神・ゼウスである。

セメレーは愛人であったため、正妻のヘラに嫉妬され、策略によってゼウス自身の真の姿に触れ・・・感電死する。

この死体から生れたのがディオニューソスなのである。やがて成人したディオニューソスは死者の国タルタロスに下り・・・母親セメレーを奪還する英雄であり・・・神を畏れぬ無法者なのである。

そんな奴だから人間に酒の味を教えるのだった。

後にディオニューソスが妃とするのは実りの女神アリアドネーであるがその物語はいずれ機会があれば紹介することにしよう。なにしろバッカスは目覚めたばかりなのである。

関連するキッドのブログ『1ポンドの福音

Hcinhawaii0506 ごっこガーデン・垂涎のキッチン。エリもう、とにかく最高に面白かったのでスー。ワインについてもっともっと勉強するのでスー。高校生だから勉強するのはお仕事なのですyon!・・・イノセント・ラヴの恐怖のあの人(内田有紀)がまたしても怪しく妖しい感じで登場・・・雫の邪魔したらお仕置きでスー!・・・ワインの輸入業者の分際でっ!・・・神を畏れぬ振る舞いは天が許してもキャンディー☆ムーンが許しません・・・はうぅぅん。竹中さんはミルヒーじゃなくてロベールですか・・・あの公園は私設公園ですか・・・ホームレスごっことはお洒落な・・・とにかくーっ。神の雫です。神の雫です。神の雫でスー!

木曜日に見る予定のテレビ『Q.E.D.証明終了』(NHK総合)『特命係長只野仁』(テレビ朝日)『ありふれた奇跡』(フジテレビ)『リセット』(日本テレビ)

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2009年1月13日 (火)

どうして落ちてきたのが男の子だと思ったのか?(瑛太)そりゃ、ラスフレとかイケ☆パラとかでアレだったからじゃね?(生田斗真)

「ごめんなさい、ありがとうございました」と書かれた筆跡から落下したのは女の子と推定するキッドだった。

ちなみに瑛太は「ラストフレンズ」で女性への接触恐怖症、生田は「イケ☆パラ」で男装した堀北真希に恋する高校生を演じている。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「いじわるばあさん」13.6%(おおっ、結構とったな意地悪じゃないのに・・・)、「必殺仕事人2009」14.7%(結構、面白いからな)、「デス・ノート(後)」18.7%(まだまだ強いな・・・来週はどうか)、「コードブルー新春スペシャル」23.1%(シリーズ最高傑作、ここからは作れば作るほど傑作になるだろう)、「赤い糸」↗10.0%(ドクターヘリに救援されたな)、「天地人」↘23.5%(戦国時代ファンが少し退場)、「あんみつ姫」*9.6%(そこそこ面白いけどな・・・スペシャル展開でやるものではないのかも)、「どろろ」12.1%(やったばかりじゃないか?松子は・・・)、「X-MEN」11.2%(ハリウッドやぶれる)、「そうか、もう君はいないのか」12.0%(葡萄から作ったジュースだから)・・・ついでに「ヴォイス」17.7%・・・以上。

で、『ヴォイス~命なき者の声~・第1回』(フジテレビ090112PM9~)脚本・金子茂樹、演出・成田岳を見た。基本的には「きらきらひかる」(1998年)の焼き直しと言えるだろう。「きらきらひかる」は監察医が遺体が語る真実を解剖と推理によって導き出す趣向の郷田マモラのコミックを原作とするドラマ。新人(深津絵里)とヴェテラン(鈴木京香)やおとぼけ(小林聡美)という女だらけの監察医たちと刑事(松雪泰子)の配置も完璧で軽妙洒脱な脚本と演出という名作ドラマである。同名に「きらきらひかる」という江國香織の小説やそれを原作とした映画「きらきらひかる」(1992年)があるので紛らわしいのである。映画や小説は佳作だがいかにももやもや三角関係の純文学・文芸映画ですごく面白くはありません。江國には「東京タワー」もあって紛らわしい文学の人と言える。ちなみに「間宮兄弟」はそこそこ面白いです。

さて・・・おそらく、毎回一体の死体が登場し・・・その死の真相と・・・そこから浮かび上がる一つの人生の軌跡が描かれるという趣向である。

先行作品である「きらきらひかる」が相当な名作であるだけに比較してしまうと・・・やや見劣りする部分もある。たとえば・・・謎を解き明かすのが学生中心であるために人生の深みが本当に分っているのか白々しく感じる部分があるわけである。

何しろ・・・この法医学ゼミそのものが架空の存在だからだ。

しかし・・・一種の天才的法医学者である主人公・加地(瑛太・・・少年時代・加藤清史郎・・・与六である)の設定により・・・なんとかなっていくような気がする。その超能力者としての技量が気にならなければである。加地は一種のパラノイアであり、無数の可能性の中からたった一つの結論を直感的に悟ることができる直観力を持っているのである。

これを補強するのが優秀な学生でありながら、母親の死因に疑問を持つことから不人気の「法医学ゼミ」を選択した久保秋(石原さとみ・・・少女時代・山田夏海)である。

また普通のボケである大病院の後継者候補・石末(生田斗真)、大ボケの元暴走族で医大生の羽井(佐藤智仁・・・仮面ライダーガタックである)、そして「きらきらひかる」を見て監察医を目指すことにした桐畑(遠藤雄弥・・・のだめの大河内である)など学生チームもそれなりにドラマを秘めていそうなので何とかなるかもしれない。

まあ、「プロポーズ大作戦」で巧手を披露した脚本家次第なのだな。

もっとも「監察医」ネタは結構ストックがありそうなので楽しみではある。困ったときには焼きなおしだし。

他には「花嫁とパパ」で石原さとみと共演し・・・そこそこ失敗している時任三郎を教授に据え、出産休暇を終えた矢田亜希子を助教に。おなじみ泉谷しげるを技官に据えている。

このトリオは控え目で守り立て役に徹することが肝心だろう。

第1回の死体を「上からの落下物で殺害された・・・凶器は犯人が持ち去った」と仮定するピエロ役は大和田刑事(山崎樹範)。

加地は・・・現場主義で・・・死体の置かれた状況を確認しに行き・・・一目で「飛び降り自殺(未遂)した子供をキャッチしようとした衝撃による事故死」であることを見抜くのだった・・・このあたりが超能力です。

死体(モロ師岡)の別れた妻(美保純)が「昔・・・ベランダから墜落して死んだ子供がいた」という悲劇を語り・・・一同は人生の断片を妄想するのである。

とにかく・・・キッドは直感で自殺未遂をしたのは女の子だったと理解しました。

その頃・・・教授・助教・技官のプロたちは死体に付着したDNAから落下した子供の存在を割り出していた・・・というオチです。

もう・・・後は・・・感動できる死体(ゲスト)を作れるかどうかの勝負だと考えます。

楽しい大学生活の部分は・・・まあまあかな。スラムダンクとか、Perfumeとか、駅前のラブホとか・・・どうでもいいや・・・いや昭和のシャンプーはちょっと気になるのか。

検視官による検視、監察医による検案、死因特定のための行政解剖、犯罪性が予見される場合の司法解剖など死体解剖保存法と刑事訴訟法の交錯する部分があり・・・学生が介入しすぎ・・・という指摘ができるが・・・ここはドラマですからという伝家の宝刀を抜いておくしかない。

関連するキッドのブログ『14才の母』・・・「きらきらひかる」の脚本家・井上由美子

             『わたしたちの教科書』・・・「きらきらひかる」の演出家・河毛俊作

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)

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2009年1月12日 (月)

信越国境に異変の兆し天正元年に春なんてないよ。(妻夫木聡)

さて・・・空想科学戦国時代の幕開けである。1573年には春はあるが・・・天正元年に春はない。

天正元年は元亀四年が7月28日に改元されて始まるのである。

ちなみに三方ヶ原の戦いは元亀3年12月に行われ、武田信玄は元亀4年4月に没する。

だから・・・樋口兼続(妻夫木)が密偵として信濃に侵入して春日虎綱(高坂弾正)に出合ったのは「元亀四年の春」である。一応言っておく。全国的に一部元号おタク大失笑だったろうが・・・。

さらにいうならば春日は三方ヶ原の戦いに参戦しており・・・信玄の病状悪化による退却戦の途上(伊那周辺)にあり、対上杉最前線の海津城にいくら城代とはいえうろちょろしていないはずなのである。・・・ま、いいか。

で、『天地人・第2回』(NHK総合090111PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・片岡敬司を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回もちび喜平次とちび与六の主従の契りの物語を堪能でございます。そして・・・新旧・高坂(香坂)弾正、吉江宗信(後に魚津城で柴田勝家に攻められ自害)、新旧・直江景綱、北条高広、柿崎景家・晴家の父子など猛将書き下ろしイラスト大特集、ちっとも戦国時代の匂わない本編よりも戦国の風が吹き寄せる傑作揃いです。前回・・・「桶狭間終ったーっ」・・・でしたが今回は「三方ヶ原終ったーっ」で始まるこの大河。ちょっと心配になってきませんかーっ。その辺をチクチクと突き刺す「上杉景勝は・・・結局、長尾上田衆からの人質だろう」論付です。全くその通り・・・キッドは鉄砲稽古の場面の北高全祝のセリフ「寺で人殺しの道具を云々」に卓袱台投げそうになりましたよ。

Tenchijin1573 で、樋口与六が正体不明の母親に甘えたい盛りの頃の永禄8年(1565年)・・・美濃金山城では森蘭丸が生れている。そこから元亀4年の春までは・・・信玄の駿河侵攻やら、北条氏康の病没やら、三増峠の戦いやら、金ヶ崎の戦いやら、姉川の戦いやら、比叡山焼き討ちやら、足利義昭の陰謀やらが渦巻くわけであるが軽くスルーなのだった。とにかくここは戦国時代です。教育パパや教育ママが塾の先生に師弟の成績を尋ねる時代ではないのです。ないはずです。ないといいなあと思う。できれぱないようにしてもらいたいよなぁ。まあ・・・親子の情に時代は関係ないという考え方もありますが・・・。

で・・・永禄12年(1569年)・・・飛び加藤は真田幸隆の隠居所に忍んでいた。信濃戸石城の一画である。

「加藤段蔵か・・・」

「ご機嫌いかがか・・・」

「御主ほどではないが耄碌したわ」

「ふふふ・・・これは口が悪い・・・」

「三増峠の戦(いくさ)はどうじゃった・・・」

「まあ・・・武田のしのぎ勝ちでござる」

「御主・・・命を狙われておろう・・・」

「馬場殿あたりが拙者を煙たく感じておるらしい・・・武田の秘事を知りすぎたとお考えなのであろうよ」

「で・・・いかがする・・・」

「消えることにするわ・・・そこで相談じゃ・・・」

段蔵はふと黙し・・・ついに言った。

「子を一人くれぬか・・・」

「子を・・・」

「そうじゃ・・・拙者は・・・忍びの芸を極めたと思う・・・しかし・・・家もなく子もなく・・・その芸も一代限りじゃ・・・」

「ふふふ・・・忍びとしては常道じゃの」

「しかし・・・惜しむのよ・・・わが芸を・・・」

「伝えたいか・・・」

「伝えたいのじゃ・・・」

真田幸隆は老いた忍びの目を見た。そこに己を見る思いがした。老忍は言葉をついだ。

「拙者が死んだら・・・子は戻す・・・真田の忍びとして使うが良い・・・どうじゃ?」

「それも面白いかもしれんの・・・真田の隠れ里から一人選ぶがよい・・・」

「では・・・達者での」

「達者での・・・」

信濃・真田庄の山奥に忍びの里があった。あるものは身寄りなきゆえにあずけられ、あるものは攫われ、この地で忍びとして養育されるのである。その暮らしはけして安穏なものではなかった。10人の子供がいれば一年のうちに半数は死ぬ。三年目には一人も残っていないこともある。体力も知力も抜きん出ていなければ・・・生き残ることもできない暮らしだ。このような里はこの時代珍しくはなかった。下克上も最高潮に差し掛かっていたのである。

渓流の深みに子供たちが数人沈んでいる。錘をつけられ・・・縄で結ばれているのだ。それをとかなければ窒息し・・・溺死するのである。

最初の一人が水面に浮かんだ。そのまま・・・背後の岩に飛び移り・・・さらに森に姿を消す。

幼い顔に必死の形相が浮かんでいる。気配を消し息を整えねばならない。

その体が跳ねとんだ。その瞬間、子供の潜んでいた草むらに棒手裏剣が突き刺さる。

「ほう・・・見事じゃ・・・」

子供は声をかけられ振り向いた。

「才ばかりは・・・生まれもたねばならぬからな・・・」

子供は身構えて声の主を捜している。その目の前に蝶が舞い始めた。どこから現れるのか次から次へと色とりどりの蝶が舞っている。

一瞬・・・子供の体から緊張が途切れる。その刹那、いつの間にか子供の傍らに立っていた加藤段蔵は子供に当身を食らわす。子供は倒れかかるがそれを段蔵が受け止める。

「ほ・・・女子か・・・この段蔵の跡を継ぐのがくのいちとは・・・それも一興よな・・・」

気配を窺っていた真田の里のしつけ係りは二人の姿を一瞬で見失う。

「真田の千造・・・この娘・・・もらっていくぞ・・・」

千造は耳元で囁かれ、硬直する。ふりかえるが・・・そこには段蔵も娘の姿もなかった。

千造は・・・ため息をつくと・・・河原に戻っていった。子供の人数を数え・・・一人足りないことに気がつくと深みに飛び込む。水中では男の子が一人息絶えていた。

「与六か・・・惜しかったの・・・それにしても・・・飛び加藤・・・恐ろしき忍びだて・・・」

元亀3年12月・・・天竜川の西、浜松城の北、三方ヶ原に誘い出された徳川・織田連合軍は武田軍の猛襲に大敗北を喫していた。しかし、その大勝の後・・・信玄の前進は止り、年が変わって元亀四年には戦線縮小の気配を見せ始めていたのである。

表向きは占領地の安堵を装っていたが不可解な動きである。

武田軍の援軍として北条の兵が動いているために・・・前線で諜報活動を指揮する北条忍びの頭領・風魔小太郎にはその異常さが克明に伝わってくる。

信玄そのものが戦略の巨人であるから・・・そこには秘匿された何かがあると小太郎は読む。すでに信濃から美濃に手を伸ばしている信玄が一挙に岐阜へ侵攻する可能性もあった。

しかし・・・冬が去り、春が盛りとなっても織田・徳川と武田の戦域は動かなかった。

やがて・・・情勢分析から・・・小太郎はひとつの結論に達する。

「信玄坊主め・・・身罷ったか・・・」

遠江と駿河国境の荒れ寺に潜む小太郎は羽虫の音を聞きながら思わず口走った。

信玄はすでに信州伊那谷に移り・・・4月12日に死んでいた。

遺言では3年は死を秘せと述べたらしいが・・・小太郎はそれを4月15日に知った。

もちろん・・・徳川・織田連合軍もその事実を数日で掴んでいた。

信長は・・・岐阜城で織田配下の熱田の忍びの報告を聞いていた。

「信玄は年初めより病を発し・・・三月末までには前線から身を引いた由にございます」

信長は始終一言も発しなかったが忍びが去ると一度だけつぶやいた・・・。

「飛び加藤・・・であるか」

上杉謙信も・・・信玄の死を四月中に知った。謙信は軒猿(上杉の忍び)折佐久につぶやいた。

「信長・・・魔王の運気・・・あなどれぬわ・・・」

信玄の死により虎口を脱した信長は・・・夏までには朝廷に改元を迫るまでに覇を推し進める。短い元亀の世が終わり・・・安土桃山時代と呼ばれる天正年間が始まるのだった。(つづく)

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『メイちゃんの執事』『トライアングル』(フジテレビ)『神の雫』(日本テレビ)

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2009年1月11日 (日)

人生には大切な別れもあるコード・ブルー。(山下智久)

これまでのコードブルー。ドクター・ヘリ・ブルー藍沢(山下)は「人の役に立たないと人は生きていけない」と思いつめる孤独なドクター。実力ナンバーワンドクターになるためにストイックに生きる。しかし、精密機械ドクター・ホワイト白石(新垣結衣)、お嬢様ドクター・レッド緋山(戸田恵梨香)、うざさの王者ドクター・パープル藤川(浅利陽介)、医者志望のナース冴島(比嘉愛未)という仲間たちと出会い・・・尊敬する孤高のドクター・ブラック黒田(柳葉敏郎)の利き腕を切断し、ただ一人の肉親である祖母・絹江(島かおり)が認知症を発症するという試練を経て・・・迷いの森に足を踏み入れたのだった。

花に嵐のたとえもあるさ・・・さよならだけが人生なのであるが、人生の途中では・・・別れはまた必然でもある。ひとつ年をとるたびに卒業の別れがあり、親から子は巣立つ別れがある。新しい愛のために古い愛にお別れすることもある。別れは苦しいことばかりではない・・・と藍沢は物語るのだった。

やはり、歴代ERパクリの中では最高の作品となっているコード・ブルー・・・今回も文句なくエンターティメントに仕上がっている。

で、『土曜プレミアム・コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 新春スペシャル』(フジテレビ090110PM9~)脚本・林宏司、音楽・佐藤直紀、演出・西浦正記を見た。救急車とドクターヘリの最大の違いは「医者の出前」の有無である。ドクターヘリも「患者」を搬送するが、同時に現場に「医師」を配達するシステムなのだ。患者が死んだ場合の医師の常套句である「残念ながら手遅れでした」を自ら封じる恐ろしいシステムなのである。

キッドは命を粗末にすることについては鈍感な方だが、世の中には何が何でも長生きしたいという命根性のある人も多いので・・・こういうシステムを着想するのだな。

ダメージに対して脆弱な生命である人体は早めのダメージコントロールが生死の境を分けるのである。出血した場合は大量に失血する前に止血した方がいいし、心臓が止まっている場合は脳死の前に動かした方がいいのである。薬物中毒から熱傷まで早めの手当てが肝要なのだな。

まあ・・・ある意味・・・ギリギリセーフの命に対することになり、当然アウトとの出会いも多いのである。

そういう前提の中・・・二次災害の危険がある中で、自らの危険を省みず、トンネル事故現場での治療行為を続け、一週間の停職処分を下されたフェロードクター(特別研修医)とナースの停職終了からドラマは再始動する。

そこでまず・・・今回の見せ場からスタートである。

ものすごい・・・釣りであるがまんまと釣られます。

新千葉線木更津西地区で西浦安発千葉山行きの七両編成の列車が脱線転覆事故を起こす。死者多数、重軽傷者多数の大惨事なのであるが・・・その転覆した車輌の陰に血まみれで横たわる者のユニフォームがドクターヘリのものなのである。

で・・・その七時間前である。

ここからは・・・誰がどういう場面で血まみれになるのか・・・それだけが気がかりなのである。少なくとも・・・ドクターヘリのドクターたちを愛してやまない人間にとってはぁぁぁぁぁ。

こういう場合・・・巷ではフラグというものが立つ。「この戦いが終ったら結婚しようと思うんだ」と誰かが言ったら戦死は確実なのである。

だから・・・何もがもがフラグに見えてドキドキなのである。

このドラマには戸田、新垣、比嘉という一人でもヒロインとしてやっていける三人がそろっていて、おそらくそれぞれにファンがいると思うのだが・・・「オレの○○だけはやめてくれ・・・」と絶叫は必至である。

その中で血まみれの制服はドクターのものだから・・・ナース比嘉は安心と思ったりもするがたまたまドクターの服を着ていたなどという姑息な手段もあるので油断できない。

そこへ・・・藍沢のナレーションがあおりを入れる。

「別れは突然・・・やってくる」

おいおい。である。さて・・・もっともあってもおかしくないのはようやくヘリ搭乗を許された藤川だ。これまでにもうかつに電気ショックで感電し、心臓が止まった経験がある。またお前かっ・・・という展開はありそうなのだった。

そして・・・「今夜・・・メシでも食わないか」とナース・冴島に交渉開始である。

しかし・・・「あなたと食事なんてウザすぎる・・・」とお断りされるのだった・・・セーフである。

一方・・・一から出直すために病院を去って行く黒田。この黒田の去り方に納得がいかないのが緋山だった。緋山は心の底では黒田を一番愛しているらしい。このあたり・・・危険じゃないか。

そんな黒田の厳しい指導のために・・・観察力が磨かれた白石は・・・心臓外科の患者の病変を素早く読み取る。黒田の負傷の原因を作ったのは白石である。いわば白石の身代わりで黒田の右腕は一度は切断されることになったのだ。「私が・・・私のせいで・・・」という思いをどこかにかかえる白石・・・だから危険だって。

しかし・・・白石の発見した病変を理由に心臓外科のフェロードクター柏原あや(今井りか)と衝突する緋山だった。かしわばらだからか。とにかく「患者第一で病院の縦割り組織のシステムなんか知ったことかっ」なのである。

そして・・・謹慎期間の一週間・・・父親との間になんらかのトラブルがあったという前フリである。しかもネタが「見合い写真」・・・フラグか・・・これは・・・。

そこへ・・・仲裁に来た指導医・森本(勝村政信)・・・「こんな問題児ばかり相手にして黒田先生がいなくてやっていけるのか・・・」と不安になるのだった。しかし・・・いつもならオペレーター轟木(遊井亮子)をナンパするところ・・・藤川にとられているようでは事故遭遇の大役はもらえそうにないのだった。

そうなると・・・意表をついてドクター三井(りょう)という手はあるのだ。「流星」に続いてまたしても血まみれ死体に・・・。逆に殺し辛いか。

そして・・・降って湧いたようにばあちゃん認知症から回復である。

一応・・・事故による一過性のものの疑いがあったので・・・突然しっかりものになった絹江に問題はないのだが・・・「うれしいよ・・・耕作(藍沢)の働いている姿が見れて・・・ユニフォーム似あっているねえ・・・」・・・ばあちゃん・・・それは言っちゃダメ~。ユニフォームはフラグーっ。なのである。

そして・・・事故発生。見送る藍沢祖母の不安げな顔・・・。これはフラグでなくてブラフだな・・・。

さあ・・・こうなると・・・フラグが濃厚に立っているのは・・・もうお気づきですね。

米国に向かう離婚した妻子を見送るためにタクシーで空港に向かう黒田。そこに臨時ニュースがながれてくる。

一報を受けた翔陽大学附属北部病院では森本がバックアップ宣言・・・第一陣は三井、藍沢、白石である。これは付近に病院が散在し・・・とりあえずトリアージと応急処置が主任務と考え、医師三人の先発、さらにピストン輸送で医師を送り込むという作戦である。

現場ではすでに救急隊員、レスキュー隊員が救助活動を開始、救護センターが設置されている。被害が多いのは二両目と三両目。三両目はすでに安全確認がとれていて・・・横倒しになった二両目は内部を調査中なのである。

ここで指導医・三井の命令は・・・白石に救護センターに搬出された患者のトリアージ。そして自分と藍沢は三両目に前進だった。

続いて第二陣が緋山、藤川、ナース冴島を運んでくる。

ここで・・・二両目の安全確認が取れたために緋山と藤川は二両目に・・・そしてナース冴島は当然のように重傷患者の扱うことになる藍沢の元へ向かうのだった。

そして二両目の内側に藤川が・・・そして外回りを緋山が・・・もうだめだぁぁぁぁ。

やがて救助活動が進み混雑し始める救護センターに・・・白石がうろたえ始めた瞬間・・・黒田到着である。

その頃・・・ニュースでは「脱線転覆事故は死者5人重傷者16人・・・」と報道を開始。それに呼応するように事故現場では家族の安否確認のため・・・携帯電話の着信音が鳴り響くのだった。

センターでの応援を終えた黒田は二両目へ。緋山のトリアージの不手際を指摘しつつ、横倒しになった車輌の上部からの要請に応えて緋山を送り出す・・・きゃぁぁぁぁぁぁ。

一方・・・二両目車内の藤川は応援要請のために緋山を電話で呼び出す。

車輌上部での応急処置を終えた緋山は電話に出るために車輌の上の人気のないスペースに移動。・・・もうダメ。

そして・・・救出活動に伴う震動発生。緋山はすでに救出活動の終った車輌の下部が晒される裏側に人知れず落下したのだった。ここから長い放置プレーである。『デスノート(後)』に続き二夜連続プレーなのだった。

ここからは・・・死亡か生存かの釣りになるのだが・・・もちろん釣られました。

裏で緋山がそんなことになっているとは露知らず表側では黒田が藤川を熱烈指導である。出血を抑えるための現場手術開始である。黒田が命じて藤川が電話して緋山が落ちているだけに・・・藤川がかっこよくふるまえばふるまうほどウザイという見事なシステムになっているのだった。

さて・・・黒田を藤川に盗られた藍沢であるが・・・やはり最高の必殺現場手術は主役のために用意されているし・・・ナース冴島の熱い信頼の眼差しも藍沢のために準備万端なのである。「冴島来てくれ!」「はい!」なのである。

今回は被害者メインゲスト(西田尚美)である。自らも残骸の下敷きになりつつ・・・・やはり残骸にはさまれて身動きできない息子を案じる母親だった。

その息子が頭部を打撲し、脳内出血である。救出時間、搬送時間あわせて死亡のいつもの手だ。ここで脳外科・西条(杉本哲太)が電話でサポート。

「どうする気だ」「何もしなければ助かりません・・・電動ドリルで・・・」「レスキューのドリルでか」「です」「穴・・・あけすぎないようにな・・・」「はい」

当然、母親は狂乱である。しかし・・・冴島はこの時とばかりに「お静かに」

ここで・・・藍沢は成長の証を見せる。「子供の手をにぎってあげてください・・・まだ感じるはずです・・・」と気をそらしておいてウィーンである。

「どうだ・・・」「出血ありません」「場所が違うな・・・もう少し前だ」「はい・・・」「どうだ」「出血ありました」「よし・・・吸引だ」「はい」「ふふふ・・・へへへ・・・今回は運がよかったな・・・患者も医者もついてたよ・・・わっははははは」

その頃・・・緋山はさらに放置中である。・・・これは助かるかな。

そして白石の見せ場。冷酷なトリアージ(治療優先順位)の選択に患者の家族激怒である。危篤の患者の娘(宮下ともみ・・・笑う大天使の紫の上)が「なによ・・・なんでお父さんは後回しなのよ」「容態が急変して・・・もう手遅れです」「なによ、それ、あんたになんの権利があるのよ」「これが私の仕事ですから」「ふざけんな」・・・患者の妻(日向明子・・・忍者戦隊カクレンジャーの妖怪スナカケババア)が「あなた・・・まだこんなにあたたかいのに・・・」・・・歯を食いしばり耐える白石。後で黒田に「正しい処置だった」と褒められ「黒田先生がそうしていたから」と答え・・・三井に「辛いけれどもっと成長してほしいから」と励まされ「もう泣いてもいいですか・・・びぇぇぇぇぇん」と泣くためである。

そして・・・峠を越えて・・・撤収作業が開始され・・・おい・・・。

途中から明らかに戦力ダウンしているのにみんな気がつかないのか。

最後の戸締りを確認するタイプの黒田が緋山を発見。

「心臓停止だ・・・」「心臓損傷・・・」「どのくらい心肺停止を・・・」「分らん・・・」

つまり・・・命が助かっても・・・脳に障害が残る・・・釣りである。

緊急手術・・・参加しているドクター柏原。

ここで・・・挿入歌が。

疲れたら・・・

青空に心を泳がせて・・・

風のうたでも聴こうか・・・ 

聴こうよ・・・

釣りまくるな・・・逝った歌じゃねえか。

そして・・・やはり帰省中に軽く親子ケンカしていた父親(清水紘治)登場。

これで・・・一応・・・家族ネタはほぼ完了である。藍沢と祖母。白石の母。藤川の母。冴島の恋人。黒田の妻子。三井の子。まあ・・・パイロット梶(寺島進)の幼な妻が謎といえば謎だが・・・。

そして・・・健気な祖母を見送りつつ・・・神は与え奪うものであるけれど・・・それが「別れ」を生むとしても人は新たな「出会い」を求めて人生を楽しむべきだ・・・と藍沢はまとめるのだった。

さて・・・次は飛行機事故・・・それとも大地震。まあ・・・某国が侵略してきて戦場という手も面白いよな。とにかく・・・みんな大スターになっても・・・もう一回もう一回と何度でも見せてもらいたいドラマである。

今回は見せ場の先出しという常套手段を使って・・・なかなか技巧的な展開だった。まず脚本が素晴らしかったと思う。

①犠牲者は誰かという釣り ②犠牲者の生死という釣り ③犠牲者の蘇生の成否という釣りの三連打である。

また主人公とその他の人々の関連性の展開も見事だった。

藍沢は祖母の復活に戸惑い・・・緋山は親との意思疎通にわだかまる。その二人は自分を見失うことによってすれちがっても言葉を交わさないのである。

このドラマでは患者と家族という視点から様々な親子関係が描かれる。

今回は医者に見離された母娘がいかにも理不尽に描かれるがそれは情としてはけして無理からぬものである。そうでありながら最善を尽くさねばならない職業の話なのである。そのために黒田は・・・感謝の気持ちを示さない。トリアージで親を見殺しにされた娘は医者に感謝できない。それを知りつつ助けた患者に感謝される喜びを受け入れるのは苦しいことなのである。そのあたりの複雑さを黒田は何とか伝えようとする。そして・・・もちろん教え子たちは言葉は示されないニュアンスを感じているのである。

たとえば「親孝行は大切だ」という教えが正しいとしても・・・それを説く相手が「孤児」だとすればこれほど虚しいことはないだろう。それでも正しいものは正しいのである。その正しさゆえの困惑をドラマは巧妙に描き出している。

それは藍沢のナレーションの最初と最後のつながりにも現れている。

いかにも「誰かが死ぬ」ことを前提にした負のイメージ漂う「別れ」というキーワードを冒頭のモノローグで語り・・・最後に「別れ」を肯定的にとらえてみせ、爽やかに語り終える。

実に鮮やかな語り口ではないか。

関連するキッドのブログ『最終回

Hcinhawaii0498 ごっこガーデン・大列車事故現場セット。お気楽セットってここまで来るのに東京からこの電車で来れたけど・・・どこまでセットなの。別れは人を強くする・・・ふる方がふられる方に言ったらなぐられるよね・・・へえ・・・じいやは死んだ患者のお母さんがタイプなんだ・・・ドリルはこわかったくう緋山はどんな格好でもかわいいね。冴島はマスクしていも美人だし・・・ERよりは生存率高いけど・・・日本のドラマとしては緊張感も見応えも充分だよ。またやってほしいわみのむし面白かったるるる。藍沢のナレが緋山のことでなく黒田やばあちゃんとのことだったなんて・・・釣られたるるる・・・もしもし・・・この電車乗れませんよ・・・あ・・・あんぱんち(実写)さんでしたか

Hcinhawaii0499 憧れのヘリポートセット。エリううーん。迷いまスー。ナース冴島も捨てがたいし・・・でも本命は白石だと思うのよね。ゆくゆくは白石のお婿さんになって大病院の後継者に・・・記憶をとりもどした途端スーパーおばあさんに・・・さすがは藍沢の育ての親。そのおばあさんとの別れで動揺する藍沢Pをやさしくフォローする白石。これはやはりロックオンしているのyon。別れの必然性を詩うなんてドラマとしての着眼点も優れていまスーmari意表をついてナース村田(金田美香)になってみました。ちょっと穴狙いがすぎましたか?・・・黒田の贈る言葉・・・お前たちは最低だ・・・自尊心ばかりで傷みに弱い・・・傲慢で自己愛が強い・・・すごく優しいアドバイスになってましたよね翠は緋山で一点張りデス。気絶して・・・倒れているところを藍沢Pに発見されてしっかりしろと抱きおこされマス・・・黒田に発見されるとは・・・ぼぎゃんデス・・・更新ナシです

Hcinhawaii0500 慟哭の事故現場セット。ikasama4「あんたの音沙汰がなくなって・・・うれしかったよ・・・ようやく一人前になったって・・・このあたりが泣かせどころですね。最後はじっとばあちゃんを見送る藍沢ですが・・・幻のちっちゃくて泣き虫の藍沢がタクシーのあとを泣きながら追いかけていく姿が心眼で見えました・・・ミマム北海道は大雪っしょー。いろいろスケジュール大変っしょーakiそうなのよー、大雪なのよー、だからコードブルーのレビューの予定が立たずなのよーえーと。クリスマスとお正月の後は・・・もう超忙しいのです。もうフルスケジュールのタイトタイトタイトです飯綱遣いとりあえず仮記事です。登場人物56人ですからーっ。いろいろと見せ場もたっぷりでしたが・・・ここで放置されてた緋山と柏原のニヤリの応酬にちょっと受けたりでありましたーっ。ケロリもあったしペン回しもあったよーっあんぱんち東京サンシャインボーイズ・・・復活

Hcinhawaii0501 緊迫の脱線車輌セット。エリ「やっぱりナース冴島もー。西条先生とつながりましたー」mari「つながりましたー」翠「つながりましたー

Hcinhawaii0502 お気楽「まあ・・・なんとなく今回も終るのよね・・・ちょっともどかしく・・・」mari「最高だったけどCM多過ぎかな・・・もっとPちゃまの出番多くてもよかったのに」翠「のにーデス」エリ「まあとにかく・・・続編を希望なのでスー。絶対絶対絶対yon!

Hcinhawaii0503 平成財閥邸。ドリームテレビの部屋。まこエリ姉ちゃん、お仕事の時間ですよー・・・あれ・・・いない。最近、この部屋に入ると消えますね。VS嵐で焼肉券ゲットしてよだれじゅるじゅるーデス。緋山が・・・死んじゃうかと思ってちょっとドキドキしましゅた・・・これでお別れなんでしゅか~?」アンナふふふ・・・エリちゃんもドリームな世界でぴょんぴょんだぴょん。ふふふ・・・アンナはちょっと新年会でエリちゃんの真似して飲みすぎぴょ~ん・・・・ケロリの確認もまだなのぴょん

月曜日に見る予定のテレビ『そうか、もう君はいないのか』(TBSテレビ)『ヴォイス・命なき者の声』(フジテレビ)

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2009年1月10日 (土)

ぐっち(浅見れいな)ミチコマン(中村ゆり)ジョナ(野波麻帆)意地悪ばあさん(市原悦子)

「必殺仕事人2009」でもよかったのだが・・・いや・・・番組としてはかなりいい。

紅一点(リーダーを除く)は水川あさみから谷村美月にチェンジしているし、ゲスト町娘は「砂時計」「魔王」でお馴染みのお絹(小林涼子)である。ネタは大江戸ホストクラブというコントのような爆笑設定だ。

もう少し必殺したい人はコチラへ→まこお嬢様の必殺仕事人2009

しかし・・・まあ・・・ここには来週「ラブ♡シャッフル」が来るので・・・軽くスペシャルドラマとドラマ24を観測しておく。

で、『金曜プレステージ・いじわるばあさん』(フジテレビ090109PM9~)原作・長谷川町子、脚本・竹山洋(1話)、樫田正剛(2話)、鎌田敏夫(3話)、監督・堀川とんこう(1話)、鶴巻日出雄(2話)、吉川一義(3話)を見た。

1967年から1999年までほぼ意地悪ばあさんだった故・青島幸男(他には古今亭志ん馬、高松しげお、藤村有弘も演じた)から10年・・・市川悦子のいじわるばあさん登場である。

ばあさんなのに女性が演じるのは初めてという異常なキャラクター・・・それが意地悪ばあさんなのだが・・・はじめて意地悪ばあさんをドラマで見る人はともかく・・・一度でもおかまばあさんドラマを見たものは「こんなの意地悪ばあさんじゃない!」と思うのではないかと思う。少なくともキッドはそう思いました。

まず・・・基本的にコメディーではない。次にいつもの市原悦子である。

つまり・・・ある意味まったく新しい意地悪ばあさんなのである。しかも・・・ほとんどいじわるをしないし・・・自分や周囲がその行為を「いたずら」と言ったりする。

意地悪と悪戯は基本的にキッドは違うと思う。意地悪は『悪』なのである。それに対して悪戯は『遊び』にすぎない。

意地悪ばあさんとは悪を為すものなのである。それが「遊び」しかしないで「老婆心」とか「おばあちゃんの智恵」とか「説教」とかし始められたらたまらないのだな。

もちろん、市原悦子の不気味さとか気持ち悪さは充分に出ているから市原悦子のファンはそこそこ楽しめるかもしれない。

しかし・・・キッドはこれを「いじわるばあさん」のカテゴリーには入れたくないなぁ。

「悪戯おばあちゃん」というまったく別のソフトとしてやってもらいたいよ。

まあ・・・このスタッフから窺われるのは中高年向きの愚痴ドラマを作る気は満々なのだが・・・意地悪ばあさんは家族向け・・・つまり子供も楽しめる内容にしないといけないと考える。キッドはね、ちっとも面白くなかったよ。

ウッシッシといわない意地悪ばあさんなんてさ・・・。周囲をギャフンと言わせないなんて。そして時々やりすぎて自分も痛い目見ないなんて。別ものすぎる!

そのテイストがエンディングだけなんて・・・なめてんのか!・・・いじわる?

いえいえ結構面白かったという方はコチラへ→エリお嬢様のいじわるばあさん

で、『セレぶり3』(テレビ東京090110AM0012~)演出・片岡Kを見た。「メン☆ドル」の後を受けて枠としての予算が尽きたのだな。三人の正体不明の女・・・25才、26才、27才という設定・・・が部屋の中でほぼたわいないトーク「どうしたらセレブになれるの?」をくりひろげるだけという・・・脚本がつまらなかったらもう後がない展開である。「やっぱり猫が好き」をやろうとしているのだが・・・ものすごく微妙だった。

映画「パッチギ」の続編で沢尻エリカのバトンを受けた中村ゆり、「モップガール」のもげっの親友の浅見れいな、長澤まさみの前の東宝シンデレラで主演映画もあるが「富豪刑事」のおバカな婦人警官がハマリ役という野波麻帆というトリオである。

なんていうか・・・すべてがギリギリの番組である。

キッドは3分目くらいでだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっと脱力しました。

この後は春から大根仁の「湯けむりスナイパー」が予定されているのだが・・・まさにつなぎか・・・つなぎなのか・・・夏は本当に「怨み屋本舗」なのか・・・それまで予算を貯蓄するのかぁぁぁぁぁぁぁぁ。

関連するキッドのブログ『モップガール

               『富豪刑事デラックス

                『メン☆ドル

日曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『天地人』(NHK総合)『どろろ』(TBSテレビ)映画版松子はどうしたっ!『69』(テレビ朝日)・・・妻夫木大会かっ!

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2009年1月 9日 (金)

テッテケテー?(高橋愛)Q.E.D.かくのごとく示された!(中村蒼)ありふれたトリックだったな(仲間由紀恵)

木曜日はまとまってスタートである。木曜日のドラマは対決としては見ない方針なのだが。

初回の視聴率を見ておくと・・・「証明終了」*6.2%、「特命係長」11.9%、「ありふれた奇跡」12.5%となっている。

「七瀬ふたたび(最終回)」→「証明終了」はプラスマイナスゼロ。「小児救命」→「特命係長」はプラス*4.9%。

「風のガーデン」→「奇跡」はマイナス*5.1%で・・・前ドラマとの対比では①「特命」②「証明」③「奇跡」という順位になっている。

失敗の後は楽だし、成功の後は苦しい。番外地はどこまでも番外地なのである。

で、『Q.E.D.証明終了・第一話』(NHK総合090108PM8~)原作・加藤元治、脚本・藤本有紀、演出・伊勢田雅也を見た。少年向け素人探偵のミステリーが原作でメインとなる事件は第12話の「青の密室」である。

ドラマとしての主人公はおてんばな女子高校生・水原可奈(高橋)であるが、役割は探偵役の同級生・燈馬想(中村)の助手である。ちなみに中村は実年齢17才で現役、高橋は実年齢22才のなんちゃって高校生である。誰のせいというのではなくどことなく姉さん女房の空気が漂っています。

高橋といえば早口で抑揚のない口調がモールス信号のような響きを持っているモーニング娘。の現リーダーである。デビュー当時、「うたばん」で石橋貴明が「何を言ってもテッテケテーと聞こえる」という名言を残している。この口調に萌えを感じるかどうかが賛否の分かれ目であるが・・・キッドは萌えるので絶賛します。

これを基本としてあやや(松浦亜弥)のような舌足らずのハイトーンとミキティー(藤本美貴)のようなドスのきいたロートーン。この三種類の使い分けが演技プランのすべてである。それは見事なほどに機械的なので・・・そこにテクニカルなものを見出せないと「硬い」というイメージが漂うと考えます。

しかし・・・猪突猛進であり、けれど情緒は豊かという主人公を描いていくのであれば充分な技術です。結局・・・ステージばかりやらされているのでそのキャラがお茶の間に馴染んでいないということがネックになるかもなーと思うのですね。

モー娘。関係者の戦略がステージの収益に偏った結果、テレビ的に生存しているのが里田まい(カントリー娘。)だけというおバカな状況になっているのが結構面白いのだな。

ドラマとしては「天下騒乱」(2006年テレビ東京)の徳川和子役、「阿久悠物語」(2008年日本テレビ)の味唯(ピンクレディーのミー)役などもあるが、何れも単発であり、連続ドラマとしてはドラマ愛の歌「ミニモニ。でブレーメンの音楽隊」(2004年NHK教育)まで遡らないとならない。この年齢でこのキャリアじゃ風あたりは強いのである。モー娘。関係者のドラマがほぼ100%失敗するのはこのためである。

まあ・・・そういう厳しい状況だが・・・がんばってもらいたい。跳び箱飛ぶような肩車は素晴らしいお色気がありましたし。・・・そこかよ。

一方、視聴率的には最悪のドラマだった「学校じゃ教えられない」からここの中村蒼(あおい)は・・・チビであることが価値がある少年向けドラマの主人公としてはやや背が高い。プロフィール的には174cmだが・・・成長期だしもっとありそうだ。そのハンディ・キャップを抱えつつ、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)を飛び級で卒業した天才少年の天才ゆえの孤独感、異端感をさりげなく演じている。おそらく「失われた青春」を捜しに高校に編入してきたはずで・・・凡人たちからはリンチに遭いかねないポジションなのである。

当然、刑事を父(石黒賢)に持つ可奈とはそこそこ友情と恋情を育むはずであり、そのあたりのサジ加減が・・・「音楽隊」「ちりとてちん」の脚本家の双肩にかかっているのだな。ま・・・視聴率は期待できないけど・・・せめて知る人ぞ知る「名作」は目指してもらいたい。

さて・・・どうしてこの事件を「最初」にもってきたかは謎だが・・・「死体を飛行機でじっとさせておく方法」とか「死体、犯人の順でスカイダイビングしたら犯人に容疑がかかるだろう」とかものすごいネタではある。飛ぶ寸前まで生きていたとして状況的には犯人にしか犯行できないわけだから。警察は何をしていたのだ・・・。

ま・・・子供相手のミステリーにそんなこと言うのは大人げないか。

トリックは名札の裏返しトリック。犯人である魚脇(友井雄了・・・「ちりとてちん」の和田友春)の「UOWAKI」が被害者の野巻の「NOMAKI」と逆さにすると恐ろしい偶然で一致するという話である。

ちなみに魚脇も野巻も珍しい苗字だが実在する。魚脇はかなり珍しいが、野巻は春日氏小野氏横山氏とたどれる由緒正しい姓である。

とりあえず・・・亜流だけれど想と可奈が金田一少年と美雪のような歴代を作る名コンビを見せてくれるかどうかが楽しみです。

で、『特命係長・只野仁(第4シーズン)第一話(通算第32話)』(テレビ朝日090108PM9~)原作・柳沢みきお、脚本・三上幸四郎、演出・秋山純を見た。金曜ナイトドラマ枠からの出世作である。「トリック」以来だな。それより早く「モップガール2」をやって欲しいよ。お茶の間でもげって言いたいよ。「時効警察3」とかも見たいんですけど~。ついでに関係ないけど「富豪刑事3」もね~。「スカイハイ3」でもいいですよーっ。

柳沢みきおと言えばストーリーテラーである。しかし・・・その物語は要約すると「主人公はモテモテ」ということになる。初期の代表作である「月とスッポン」はこれといってとりえのない男の子が幼馴染というだけで美少女に熱愛される話だし、中期のヒット作「翔んだカップル」はさえない男の子がモテモテなのである。で・・・その後もとりあえず主人公がモテモテであることは基本的に変わらない。まあ・・・コミックの読者としてはただそこにいるだけでモテモテ感を味わうことができるのであり・・・そういう職人としては一種の最高峰の作家と言えるだろう。

で、「特命係長」も例外ではない。さえないサラリーマンだが・・・夜になればモテモテなのである。

ま・・・この夢はどこまで行っても「男のロマン」なのでどんなに圧倒的な支持があっても視聴率的には限界があります。

今回は「韓流ドラマ」そのものを男のロマンでおちょくるわけですが・・・ま、レギュラーの櫻井淳子、三浦理恵子はもちろん、ゲストの田中美里にも特命係長(高橋克典)がモテモテであることは言うまでもないでしょう。

で、『ありふれた奇跡・第一話』(フジテレビ090108PM10~)脚本・山田太一、演出・田島大輔を見た。映画では地道にキャリアを積み重ねている加瀬亮だがお茶の間的には高橋愛と同じようなポジションである。キッドのレビュー的にも黒沢清「叫」で・・・主人公の役所広司を赤い服の女に導く船員を演じているのだが触れられないほどだしな。

しかし・・・役者としては自然な演技を見せるわけで・・・主役と脇役が渾然一体となる感じは「風のガーデン」に続いて・・・最近では珍しいドラマにはなっている。

ただし・・・もう一人の仲間由紀恵はいわゆる一つのビッグスターなのだが・・・その個性が災いして・・・ちょっとシリアスを演じようとすると必ずこけるというめぐり合わせになっている。

キッドも①「トリック」の山田②「エリヤン」の謎の占い師③「功名が辻」の山内④「ごくせん」の山口という面白仲間とそれ以外ではまったく別人のような気がするのである。

おそらく「神様、もう少しだけ」でエイズ患者の深キョンのいじめ役だったことが尾をひいているのだろう。マジな顔の仲間はなんとなく・・・悪い感じがするのである。

で・・・今回は相当に微妙で複雑で・・・しかも考えようによってはどうでもいいことを深刻に考えているヒロインの役である。

うわーっ・・・またしくじりそうだーっ。

ただし・・・腐っても山田太一なので・・・そこそこは見せることができるのではないかと想っている。

とにかく・・・お茶の間との妥協点が問題なのだな。祖母(八千草薫)、父(岸部一徳)、母(戸田恵子)という豪華な家族の娘として・・・隠された内面を持つ加奈(仲間)がどれほど女心を満たすことができるかどうかというのがポイントなのである。

一方、脱サラ左官屋の翔太(加瀬)は祖父(井川比佐志)、父(風間杜夫)と家を出た母(キムラ緑子)とそこそこ面倒くさそうな家族なのである。

この二つのホームドラマと・・・火事によって妻子が焼死体となりホームドラマを失った男(陣内孝則)が出会うわけである。

赤の他人の三人が・・・陣内は自殺をしようとして・・・加奈と翔太はそれを止めることで・・・知り合う。

おせっかいな警官(塩見三省)が三人を再会させることにより・・・面倒くさい人間関係の幕が開くのであった。

男「私が死のうとしていたというのが分ったということはあなたたちも死のうとしてたってことじゃないかと・・・いや・・・死のうとしたことがあるっていうか・・・そうじゃないかと」

加奈(目をそらす)翔太(顔をそむける)・・・つづくである。

うわあ・・・自殺問題ですか。自殺問題はな・・・結局鬱だからな。

関連するキッドのブログ『風のガーデン

土曜日に見る予定のテレビ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 新春スペシャル』『赤い糸』(フジテレビ)『イノセンス』(日本テレビ)

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2009年1月 8日 (木)

信者と書いて儲かると読む・・・この世に正義はないのよ・・・しかるべく怨み屋本舗(木下あゆ美)

怨み屋(木下)来たーっ。しかるべく来たーっ。情報屋(寺島進)来たーっ。違うシュウ(竹財輝之助→小野健斗)来たーっ、女子高校生・里奈(葵)来たーっ。寄木刑事(きたろう)来たーっ。たしかに来たーっ。・・・十二月田(前田健)来たーっ。婦人警官(立花彩野)後姿で誰だかわからないが来たーっ。ペットのリンダ(パグ)来たーっ。

視聴率*7.6%微妙ーっ。しかし「エリヤン」の占い師の「寧々」*6.8~6.9%に勝った~・・・何の関係が。激情版「エリヤン」楽しみだーっ。→(参考)『エリートヤンキー三郎に登場する占い師は仲間由紀恵にそっくりな声だがおゆきなさいと云ったりします。』

まあ・・・夏に新シリーズ再開である。なんていうか・・・一花咲いてるよな。いわばテレビドラマのエンターティメントの最後の砦みたいな。逆にこれがあるから・・・「ブラマン」が色褪せるのである。少しは根性出せや・・・という気持ちになるのだな。

で、『み屋本舗 超闇の正義スペシャル・マインドコントロールの罠』(テレビ東京090107PM9~)原作・栗原正尚、脚本・川嶋澄乃、音楽・五十嵐由美、演出・仁木啓介を見た。レギュラーシーズン(2006)、スペシャル(2008)に続く、四年目の「怨み屋」である・・・凄いのはおよそ2年半前のネタフリのオチつきである。・・・どんだけ待たせるのかっ。

主題歌はお馴染み「いつまでも響くこのmelody」(mihimaru GT)・・・。

今 時は経ち そして旅立ち

忘れない 涙と汗と血

喉が枯れるまで叫ぶから

心からありがとう

今回も凄まじい「ありがとう」の言葉が待っています。

さて・・・「自己責任」という言葉と「正義」という言葉の狭間には「闇」がある。

「自分の身は自分で守れ」という合言葉の裏に「それでは警察は何のためにあるのか?」という素朴な疑念が浮かぶのである。

「霊感商法」や「マルチ商法」という詐欺まがいの「悪徳商法」を合法の名のもとに野放しにする政治は必ずや・・・愚かなもの・・・弱きものの血肉をすすりあげる。そこに「怨み」は生れるが・・・素人にはその「怨み」を晴らす術がない。そこで・・・プロとして確実に「怨み屋本舗」がお手伝いするのである。

①社会的抹殺

②実質的殺害

お客様のご指定のままにしかるぺくなのである。

「人を殺せば死刑」という常識の通用しない世界では当然必要とされる企業なのだな。もちろん、現実であれば秘密の組織だが虚構ではお茶の間にお届けできるのである。それがエンターティメントじゃないか。

今回の依頼人は信用金庫につとめるサラリーマン・佐藤和也(利重剛)である。つつましく暮らしていた佐藤だったが娘の事故死から生活が一変。妻・恵子(山下容莉枝)と息子・信一(佐藤貴広)が怪しい宗教団体・聖教新聞の聖と幸福の科学の福とオウム真理教の教で示される「聖福教」に溺れてしまったのである。

もう・・・あっぱれなネーミングである。ある意味、政府にケンカ売ってます。関係者逃げてーっと叫びたい心境です。・・・煽ってどうする。

日本人は無宗教という宗教にどっぷりつかっているとも言えます。

マインドコントロール(精神制御)や洗脳という高度な工作員技術を使わなくともたやすく心理操作が可能なほど性根が腐っているのですな。

ともかく・・・「聖福教」の幹部の占い師・ルチルクォーツ轟花江(東てる美)に「前世で人を殺したたたり」と脅されて恵子はたちまち300万円のありがたいパワーストーンを買い教団にとりこまれていったのでした。

家族を奪われた和也は警察に「奪回」を依頼するが「信教の自由」と「民事不介入」をまったく取合われない。

そこへ・・・一枚の名刺が。

18thedevil2_4  ・・・なのである。復讐代行業の「怨み屋本舗」は次のメンバーで構成されています。

怨み屋・・・謎の女。

情報屋・・・世界一。

工作員シュウ・・・ホスト。

工作員里奈・・・高校三年生。怨み屋への借金返済中。

工作員十二月田・・・知力体力抜群のおタク。

彼らは報酬のためにはどんな非合法活動も意にかいさず実行し・・・依頼人のために復讐を実現することにプロとしてそこそこプライドを抱いている。

なお、怨み屋は一家殺害事件の生存者・新城聖美と顔がそっくりであることが判明している。

・・・報酬一千万(横領で捻出)で和也は「家族の奪回と轟花江の社会的抹殺」を怨み屋に依頼する。

轟花江は占い師としてテレビにも出演し、信者獲得を目指す「聖福教」の幹部だった。さっそく・・・工作員シュウを轟の元へ送り込む。シュウはたちまち轟を「極楽に連れてって~」と叫ばせる仲になってしまう。轟はセーラー服を着て緊縛されるのが好きなエム体質だった。

一方、「聖福教」の極秘情報を入手したジャーナリスト・渡辺は愛人(森下千里)に情報を託し妻子の待つ自宅に帰宅するが・・・そこに待っていたのは緊縛された妻子と謎の一団だった。

謎の一団を指揮するのは般若の面をかぶり手斧を持つ聖福教の教祖側近アイスクリスタル(江波戸ミロ)である。

その場で妻子を惨殺された渡辺は手斧に指紋を残させられ拉致されてしまう。

現場には聖福教のバッジが残されていた。

母子殺害事件の捜査本部に加わった警視庁・渋谷南署の寄木刑事と年下の相棒・春日刑事(窪塚俊介)。凶器の指紋から夫の渡辺が容疑者として断定され指名手配である。

「聖福教のバッジについては・・・」と問いただす寄木だが高杉管理官(柳憂怜)は全く相手にしない。

渡辺の愛人であるジャーナリストを訪ねた寄木だったが「渡辺は聖福教について調査していた」という情報を得ただけだった。

一方、情報屋の情報源として小銭を稼いでいた春日は情報屋の本名・獅堂詠示を暴き、逆に情報屋を恐喝する。そこで怨み屋は春日を年収五千万円でスカウトした。

「春日は借金で首がまわらないし腹黒い男だ」と情報屋は注意するが「利用価値のあるものは利用する」のが怨み屋の流儀だった。怨み屋は「正義」を行っているのではなくあくまで「仕事」をしているのである。

やがて・・・渡辺を殺害した聖福教は轟にテレビ番組で自殺にみせかけた妻子殺害犯人の死体を占いで発見させ、轟の名声を高めようと画策する。

ワイドショー番組の生放送で・・・レポーターは轟の命ずるまま・・・廃墟のアパートを訪ねる。

そこで①容疑者の手帳 ②容疑者の腕時計 ③容疑者の死体を見つけさせるつもりだった轟。

しかし発見されたのは①轟の名前入り下着 ②ムチとローソク ③轟の顔写真付ダッチワイフだった。

生放送のスタジオはパニックになり、ディレクターはVTRに逃げようとするが、情報屋は電波ジャックを敢行。流されたのはシュウが撮影した轟の痴態だった。マゾである轟は命じられるままに「占いも聖福教もインチキで信者と書いて儲けと読む」という名言を残すのだった。

テレビでそれを視聴した和也の妻・恵子は卒倒する。騙されていた愚かな自分に耐えられなかったのだ。潜入工作中の里奈は思わず書いてみて「イ言者・・・あ、ホントだ」と納得するのだった。

妻を取り戻した渡辺は怨み屋に「息子は?」と尋ねる。怨み屋は「すでに息子さんは教団内リンチで殺され粉砕処理され畑の肥料にされてしまった」と告げる。

証拠の写真を示された渡辺は絶望し・・・「教団を滅ぼしてくれ」と依頼する。「報酬金額1億円」を提示する怨み屋に渡辺は「命」で払うことを約束する。最初の報酬一千万円を業務上横領で作った渡辺は息子を殺され逆上していた。「もうこわいものないもんね」なのだった。

聖福教の教祖・サンストーン(佐野史郎)は事態を知り、警察内部の信者に轟の殺害を命ずる。轟は留置所で不審死を遂げるのだった。

その頃・・・渡辺の愛人を殺害し聖福教の高級信者リストを入手した春日は怨み屋に1億円で売りつける。

怨み屋はその情報を寄木に流す。リストには高杉管理官の名前があった。

寄木は信頼する警察OBの薬師寺(竜雷太)に相談を持ちかけるが薬師寺は緘口令を引き・・・高杉を自殺で処理するのだった。

怨み屋は寄木に電話で「身内を信用しないことね・・・この世に正義はないのよ」と甘く囁くのだった。

怨み屋にそっくりの女・聖美の入院する病院は実は聖福教が運営していた。そして聖美は教祖サンストーンの妻となるマザー・オブ・パール・・・しんじゅのはは・・・新宿の母ではない・・・だったのである。

地球に優しいエコ教団でもある聖福教の静岡の本部組織に潜入した里奈は幻の蝶ブルーバタフライから抽出したドラッグにより薬物洗脳され、政財界の大物相手の外交部隊の性奴隷セルナイトの称号を得るまでになっていた。一方、先に潜入していた十二月田は情報担当官として頭角を現しラブラドライトのホーリーネームを得ていたのである。

マザー・オブ・パールとサン・ストーンとの聖なる結婚式を前に盛り上がる聖福教本部。

「地球を救え、未来を救え・・・君たちは地球防衛軍だ」なのだった。

しかし・・・マザーオブパールは変装した怨み屋だった。「お命頂戴」とサンストーンに迫る怨み屋だが・・・なぜか殺さない。それは新たなる謀略の一手だったのである。

洗脳対策のためにあらかじめ里奈に催眠術をかけていた怨み屋は里奈の正気を取り戻し・・・いつもの手で十二月田のマクロイン王国人格を覚醒させた情報屋は・・・いよいよ最後の仕上げにかかるのだった。

情報の報酬を受け取りにきた春日とマザー・オブ・パールの身代金を届けに来たアイスクリスタルを遭遇させ・・・悪をもって悪を相殺する怨み屋。

そして・・・再びサンストーンと対峙する。寄木が制止する中、怨み屋はサンストーンに殺害されてしまう。サンストーンこと桐生善道を現行犯逮捕する寄木。

その頃・・・携帯よる暗示で洗脳操作された信者たちは100人以上の死体を混入した肥料を公園に散布し始めていた。

警察に届けられたビデオ素材を取調べ室で桐生に見せる寄木。

ビデオに登場するのは聖美だった。「私は母をレイプした桐生の娘です。そして桐生は母や兄・・・そして新城の父を殺して・・・血縁者である私を妻にしようと画策したのです。すべてを知った私は死ぬか狂うしかありませんでした。愛する家族を奪った男の奴隷として生きる私に耐えられなかった・・・しかし・・・怨み屋さんが・・・命の使い道を教えてくれたのです。私は硫酸をかぶり、それを理由に怨み屋さんそっくりの顔に整形してもらいました。私はようやく私の生きる意味を見出しました・・・殺してくれてありがとう」

自分が殺したのが妄執していた聖美だと知った桐生は我を失うのだった。

そして・・・怨み屋本舗は渡辺が聖福教の信者リストを他の教団に売り渡して用意した1億円を受領するのだった。

ベイエリアには爽やかな風が吹くのである。

関連するキッドのブログ『正義じゃないの、必要悪なの、この殺人は

金曜日に見る予定のテレビ『デスノートthe Last name』(日本テレビ)『市原悦子のいじわるばあさん』(フジテレビ)『谷村美月の必殺仕事人2009』(テレビ朝日)

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2009年1月 7日 (水)

気ままにすごしたいの(広末涼子)モンマルトルトライアングルインタポール(相武紗季)

気合が入って先行スタートである。今年も火曜日はドラマ対決の気配濃厚だ。

ものすごいメンバーをかきあつめた「トライアングル」・・・犬猿の仲になりつつあるフランス・パリと中国・上海に海外ロケをしたりして・・・結局・・・過密スケジュールなのか本編がやや気の抜けた展開になっている。

視聴率14.7%はヒヤヒヤの合格ラインである。堅実な絵作りをしているのだが・・・もう少しスタイリッシュでもよかったかな。タイプライター式字幕は「ブラマン」と同じく鬱陶しい・・・なにかおしゃれなつもりなのか。

そんな編集でごまかすポイントでなく・・・画面から目がはなせなくなる演出をしてもらいたい。

で、『トライアングル・第1回』(フジテレビ090106PM10~)原作・新津きよみ、脚本・水橋文美江、演出・三宅喜重を見た。「医龍」「魔王」の澤野弘之が音楽を担当しているのだがジャズというかフュージョンっぽいサウンドが今のところミスマッチ。これは馴染みの問題かもしれない。

発端となる少女の死体遺棄現場はまずまずなのだが・・・それ以外の場面が安っぽい感じがするのである。

主人公・郷田亮二(江口洋介)のポジションがミステリアスなので・・・いかにも怪しげにふるまう演技プランが少しあざとい感じがする。

序盤で謎の女・サチ(広末)とフランス・パリ・モンマルトルで観光の件。

実は・・・前フリとなるセリフがいくつかあるのだが・・・30代の女性の勘違い自分探し風にも見えるために・・・もう少し工夫が必要だった。まさか・・・こういう旅にロマンを感じるお茶の間とでも・・・?

少なくとも・・・被害者・葛城佐智絵(志田友美)の母親・清子(風吹ジュン)に狂気が宿っているのは明らかなので・・・それを反映したサチの描写は・・・正体を隠したままでも可能だったはずである。

また・・・少女の死体の側で手を血に染めた少年・・・15年後の時効間際の医師・・・25年後(現在)の国際刑事警察機構(インターポール)の職員・・・という奇想天外な郷田のプロフィールも・・・最後にものすごく納得がいくのか微妙だ。

どう思うかね?・・・銭形くん。

ああ・・・郷田のことですかな。まあ・・・奴にルパンが変装している可能性はないでしょう。同じ日本人出身者の勘で申し述べるとするとですな。何か心に秘めたことがあるのはわかります。第一に外科医という職を捨て刑事になるというのは余程の事情があるとしか思えませんからな。奴が・・・モンマルトルで逢引をしていたという女性も峰不二子ではありませんでした。しかしいい年をして「母親の手をはなれたい」とか「自分の人生を生きたい」とか後ろからぶんなぐってやりたいようなことを言ってましたが・・・よほどのお嬢様か・・・それとも複雑な人生を生きているのか・・・そう見えなければならないのに・・・コートの下は裸よ・・・などと春先に多い痴漢のコントをしたりしているので意味不明になるのですな。メリーゴーランドなどは上野動物園脇の簡易遊園地のような場末の匂いプンプンさせておるのでパリだからシェーッというものでもありませんし・・・緊張もしていないのに息抜きかよ・・・という場面になっておりました。ま・・・奴が日本に戻り「葛城佐智絵殺害事件・昭59西・警・9」というすでに時効を迎えた事件について何をしでかそうと・・・ルパンとは無関係だと思われます。まあ・・・そこそこ誰かの貴重なものを奪っていくのかしれませんがな・・・って・・・お前・・・誰だ?・・・おおお・・・ル、ルパン!・・・待て~。

まあ・・・パリの件があまりにも退屈なのでルパンごっこでもしていないと間が持たない。

まず・・・第一に事件のことがあまりにも隠されたままである。

昭和59年(1984年)といえばテレビドラマの「大川橋蔵の銭形平次」が18年間の歴史の幕を閉じた年であり、初代・銭形平次を演じた長谷川一夫が死去した年でもある。ロス五輪のあった年だ。柔道・無差別級で山下泰裕が金メダルを獲得。トルコ人留学生の訴えによりトルコ風呂がソープランドに名称変更したのもこの年じゃった。小泉今日子が「ヤマトナデシコ七変化」をヒットさせ、アニメは「ルパン三世PartⅢ」で「重戦機エルガイム」で「よろしくメカドッグ」で「北斗の拳」で「Gu-Guガンモ」じゃった。マジンガーは「ゴッドマジンガー」じゃ。「グレートマジンガー」は1974年なので時代考証失敗じゃな。

ま・・・「グレートマジンガー」放映時に生れたばかりの秋本(佐々木蔵之介)は単に昔の歌も歌うアニソンおタクなのかもしれません。

三人目の介である富岡(谷原章介)と郷田と秋本は山陽小学校の同級生。

この三人だけでもかなりくどいのだが・・・郷田の日本での上司が丸山(小日向文世)、同僚の黒木(稲垣吾郎)、その父親(北大路欣也)である。もうお腹にもたれるよ。

黒木パパは警視庁刑事部長。ノンキャリアたたきあげとしては・・・事実上、警視庁の刑事のトップに立っているのである。いかにも付け届けで建てた刑事部長御殿にお住まいで・・・いきなり汚職の匂いが漂う。もう少し質素で良かったのでは・・・?

さて・・・少女の死体遺棄現場には幼い頃の亮二がいたわけだが・・・その後・・・雨が降り出す前には巨人軍の原辰徳選手や篠塚選手や山倉選手の野球カードを集めていたもう一人の同級生・堀込(マギー)が死体の第一発見者となっている。そして亮二は兄と思われる少年の指導で「時効」を知り・・・手を洗う。さらに翌日から一週間・・・学校を休むのである。

死因とか・・・犯行時間とか・・・凶器とか・・・隠すことに意味があるのか?

さて・・・どうやら個展を開くほどの画家であるらしいサチ。その関係者は大阪にいる女(市川実和子)である。突然、大阪に現れ「葛城佐智絵殺害事件」について問いただす謎の男(堺雅人)・・・登場人物多すぎ・・・。

事件当時・・・郷田の家族は医師らしい父・武彦(享年49)、母・幸子(享年47)、兄・雄一(享年24)に昭和57年生まれの妹・唯衣(相武)という五人家族だった。墓碑銘から察するに三人はなんらかの事故で同時に死んだ気配である。

それから・・・郷田は医師になり・・・1999年までは外科医をしていたのだ。

叔父の家に預けられていたらしいが・・・当時、高校生の妹を残して転職って兄としてどうなのか。

1999年といえば石原都知事が就任。光市母子殺害事件、下関通り魔殺人事件、桶川ストーカー殺人事件、京都小学生殺人事件など猟奇的な事件が多数発生した年だった。『だんご大家族』の元ネタ『だんご3兄弟』が299万枚の大ヒットを記録したのだった。郷田は救命病棟24時(第一期)までは医者をしていたのだろう・・・それは進藤先生よっ。

それから・・・10年である。一体・・・突然帰ってきた郷田は何をしようとしているのか・・・まったく読めないのだった。

ともかく・・・どこかわだかまった同窓会に・・・死んだはずの葛城佐智絵が出現し・・・お茶の間をえーっと言わせてつづくである。

もちろん・・・それは・・・モンマルトルの夕陽を一緒に見たので運命的に郷田と再会することが決まっていた・・・おそらく佐智絵の死を受け入れられず狂を発した母親のために佐智絵の身代わりとして育てられ母親の箱入り娘となったサチなのである。

彼女はどこから来たのか・・・おそらく児童擁護施設から。

子供が犯人でないとすると・・・大人は黒木パパと佐智絵ママしかいないんですけど・・・犯人わかっちゃっいましたーなのかーっ?

関連するキッドのブログ『イノセント・ラヴ

               『流星の絆

Hcinhawaii0497 H☆C情報。パリ・ツアー直前みんなでショッピング。お気楽あ・・・さすがパリね・・・変質者も逆パターンなのね。みんな目をそらして・・・序盤は盛り下がったよね・・・つかみは完全に失敗・・・どんな事件だったのか・・・もう少し説明しないと・・・興味もてないよねエリそんなことより・・・亀梨先輩の裏ドラマが心配でスー・・・まあ・・・ドラマとしては謎解きが楽しいかもyonアンナ少女は死んでたぴょん?生きてたぴょん?みんな犯人っぽく演じすぎぴょん・・・アンナはちょっとはまったぴょ~んまこということは・・・サチは幽霊でしゅか~・・・ひゅ~ドロドロでしゅか~・・・お正月から怪談とは・・・おまけの妄想係長はないのでしゅか~くうなるべく余計なネタバレを避けてドラマを見たら・・・ワケ分らない展開・・・面白いのかどうかも不安って・・・エンターティメントとしては失敗だろうがっ!あんぱんちハブんちょって・・・お茶の間を?・・・謎だらけ・・・わからないことだらけ・・・すぎませんこと?」ikasama4様何も着てないって言ってます・・・ドキドキ・・・振り返ってしまいそうです・・・まあ・・・謎だらけとは謎好きにはたまらない展開ともいえます。だって・・・気になるじゃないですか・・・せめてチラ見してもいいですか?・・・

木曜日に見る予定のテレビ『Q.E.D.証明終了』(NHK総合)『特命係長只野仁』(テレビ朝日)『ありふれた奇跡』(フジテレビ)

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2009年1月 6日 (火)

きょえぇぇぇぇぇぇぇぇっ。(小西真奈美)きょえーっ。(葉月里緒奈)ぎょっ。(オダギリジョー)

特殊なジャンルというか・・・味わいでは黒沢清監督・・・追随を許さないな・・・。

年末年始では結局これが一番印象深かった。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「新垣結衣の恋空」10.4%(ドラマ版がなかったらもう少しとれたかもね)、「必殺仕事人2009」18.6%(水川あさみの哀愁集大成・・・セクスィー部長との斬殺リンクが素晴らしかったなあ)、「相棒・ノアの方舟」17.4%(ほどよい相棒とったなレーティングである)、「福家警部補の挨拶・オッカムの剃刀」*7.4%(味噌をのせた馬を知らんか~馬の田楽なんぞ知らんがな)、「おんな太閤記・決戦関ヶ原」*6.9%(山内一豊の妻と寧々は微妙に違うんだよなあ)、「映画・HERO」22.6%(すごくいい出来なのにみんな映画画質になじめなかったのか30%に届かず・・・ハードル高すぎだろう)、「特命係長スペシャル」*9.3%(深夜にやっていればいいものを)、「はじめてのおつかい」15.2%(さすがだ)、「天地人」24.7%(こんなところには来たくなかったのだっちゃ)、「稲垣吾郎の悪魔の手毬唄」11.3%(ちょっと萌え要素不足)、「左文字進13」15.7%(水谷豊人気すごいな・・・一部の男が萌えなのかやはり)・・・以上。

で、『(さけび)』(2006年公開)(TBSテレビ090102AM0105~)脚本・監督・黒沢清。もう始まった瞬間から・・・滅びつつある世界に引きずりこまれるのである。

埋立地の水溜りに赤い服の女の顔をつけ溺死させる男。そして不気味な地震。現場は液状化して泥沼となる。

事件現場にかけつけた吉岡刑事(役所広司)は・・・不吉な思いにとらわれる。

現場に残されたボタンは自分のコートのボタンのようだし・・・実際にコートのボタンはとれている。そして女からは吉岡刑事の指紋が発見される。そして女を拘束するのに使われたコードは黄色だ。吉岡刑事の住居にもむき出しの黄色い配線コードがある。

しかも・・・その夜から吉岡刑事は赤い服の女(葉月)の幽霊につきまとわれるのである。

同僚の宮地刑事(伊原剛志)は不審の目を吉岡にむける。

カウンセラー(オダギリジョー)は吉岡に告げる。

「幽霊なんてものは・・・心の真実の叫びなんですよ」

「しかし・・・間違って幽霊がつくことは・・・ないですか・・・」

「いや・・・それはないでしょう」

やがて・・・事件は連続殺人の様相を見せ始める。

医師の佐久間(中村育二)が息子(佐藤貴広)を溺死させたのである。

佐久間が罠を仕掛けたのではないかと疑う吉岡は佐久間を追及するが・・・事件に深みはない。

ここで黒沢清ならではの墜落シーン。身投げであるが・・・落下した佐久間はほとんど不死身である。

どこか・・・病んでいる登場人物たち。そう見えるのには意味がある。

最初の死体もヒモのような男に殺された吉岡の見知らぬ女だったことが判明する。

そんな暗澹とした世界で吉岡は恋人・春江(小西)にだけ安らぎを見出す。

続いて・・・妻と別れてて愛人の美由紀(奥貫薫)と暮らそうする男(野村宏伸)は美由紀によって溺死させられる。

容疑者となった美由紀を発見した吉岡は美由紀を溺死させようとしている自分に気がつき愕然とするがついに真相を悟る。

赤い服の女が「相手を選ばず溺死させようとする呪い」をかけているのだった。

ここでついに赤い服の女が白昼、吉岡の前に出現する。黒沢清ならではのひらひらと宙を彷徨う幽霊である。不気味さと滑稽さに凍りつくぞ。

春江の身に危険を感じた吉岡は彼女を旅行に送り出し・・・呪いの原点に向かう。

そこは湾岸地域の再開発から置き去りにされた黒い建物。脳病院の廃墟だった。

水上バスから見える廃墟の窓辺には赤い服の女がいた。

乗客たちは彼女を見ていたが・・・その窮地を見逃していたために怨まれていたのである。吉岡もその一人だったのだ。

しかし吉岡はついに女を発見する。それは哀れな赤い服に包まれた白骨死体だった。障害を抱えたまま・・・女は見捨てられ死んだ・・・そして誰もそれに気がつかなかったのだ。

その時・・・赤い服の女が出現し・・・囁くのだった。

「あなただけは許してあげる・・・」

そして・・・正気に返った吉岡はすでに自分が最初から呪縛の中にいたこと知る。

吉岡の家には・・・白骨化した春江の死体が残されていた。

苦悶の叫びをあげる吉岡に春江の幽霊は囁く。「仕方なかったのよ・・・それじゃ・・・私はもう行くわ・・・」

吉岡の差し伸べる手もむなしく・・・春江は虚空に消える。

どこかへ旅立った吉岡の部屋を訪ねる宮地刑事。残されたどす黒い液体に満ちた洗面器を覗き込む・・・と・・・天井から赤い服の女が現れ・・・宮地は洗面器に全身を引きずりこまれるのだった。

あの人を何故追いかける?

あの人を何故追いかける?

その理由(わけ)に気付いた途端に

あの人が風になる

(風になる/中村中)

関連するキッドのブログ『サイレントヒル

              『回路

              『この胸いっぱいの愛を

水曜日に見る予定のテレビ『怨み屋本舗スペシャル・マインドコントロールの罠』(テレビ東京)

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2009年1月 5日 (月)

天ならば在るがままに地ならば為るがままに人ならば思うがままに(妻夫木聡)

戦国時代に戻ってきたわけだが・・・視聴率24.7%のスタートはまずまずである。

「篤姫」は母と娘の幕末だったのだが・・・「天地人」は母と息子の戦国時代でスタートである。

・・・・・・・・・・・大丈夫か?

まあ・・・直江兼続(妻夫木)の母・お藤(田中美佐子)は・・・出自が直江氏なのか泉氏なのかも定かでない謎の人物なのでなんでもあり・・・といえばありなのである。

ま、ドラマですから!・・・だし・・・どうせ本文ではくのいちになっちゃうんですけどっ。

で、『天地人・第1回』(NHK総合090104PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・片岡敬司を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。初回特典は上杉景勝、直江兼続・主従書き下ろしイラスト大公開。さらに特別付録としてちび景勝(きへいじ)、ちび兼続(よろく)のかわいいぞんざいヴァージョン付でございます。そして圧巻は織田信長みたいな上杉輝虎(阿部寛)豪華イラスト・サービス・・・迫力満点です。あのモビルスーツのような足音が響き渡りそうな出来ばえ!・・・もちろん、紅葉にたとえた母の教えなどセリフも満載。名物・系図シリーズも長尾家系図を掲載。サービス満天でございます。今年もよろしくお願いします。

Tenchijin1564 で、永禄七年(1564年)である。前々回の大河ドラマ「風林火山」からの続きで言うと第四次川中島合戦(1561年)で山本勘助が討ち死にしてから3年の歳月が過ぎている。ちなみに永禄七年も第五次川中島の合戦が行われている。主戦場は飛騨に移っており、上杉も武田もゆっくりだが西へも勢力を広げていることがわかる。

そして・・・この年の夏・・・武田の軍師・山本勘助の宿敵、上杉の軍師・宇佐美定満が・・・上杉景勝の父・長尾政景とともに溺死するのである。

飛び加藤こと加藤段蔵は野尻湖の湖畔の藪に潜んでいる。昨年の冬・・・上杉家を追われた段蔵はその足で武田家の真田幸隆を訪ね・・・雇われていた。ただちに高名な腕を買われて暗殺者として越後に舞い戻っている。狙いは軍師・宇佐美定満である。そして・・・この日・・・願ってもない好機が訪れていた。越後坂戸城主の長尾政景と宇佐美が連れ立って釣り舟を仕立てたのである。

「定満・・・老いたな・・・」段蔵はつぶやいた。名軍師としては油断と言えるだろう。しかし・・・すでに武将として独り立ちした主君・上杉輝虎にとって用済みの観のある定満としては一種の憂さ晴らしをしているのかもしれない・・・と段蔵は思いなおした。

そして・・・老いたとはいえ・・・定満はまったくの無防備ではない。湖畔で待つ家来集とは別に・・・定満自慢の軒猿(戦闘忍者)たちが警戒にあたっている。

しかし・・・段蔵にとって・・・軒猿たちの排除はたやすいことだった。今は殺戮の前の気を溜めているだけだ。その研ぎ澄まされた感覚が段蔵に違和感を悟らせた。

周囲に別の一団が潜んでいることを察知したのである。

「ちっ・・・風魔か・・・」

段蔵ほどの術者になれば・・・気配で相手の忍びの流れは読み取れる。忍びにもそれぞれに流儀があるからだ。

「しかし・・・」と段蔵は思いなおす。計画は狂うがそれは手間が省けたというものだった。

やがて、唐突に忍びと忍びの暗闘が始まった。

警護の軒猿と北条方の忍びである風魔との激突である。手裏剣が飛翔し、忍び刀が輝く。異変に船上の定満が気づいた。ゆっくりと舟を岸部に向けている。

水中から警護と軒猿と組み合った風魔の忍びが水しぶきを上げて飛び出す。

早くも風にのって血の匂いが漂い始める。鼻をひくつかせながら段蔵は懐から吹き矢筒を取り出した。湖畔の侍たちがあわてて舟を漕ぎ出すのが見える。

「無粋なことだ・・・」顔をしかめた段蔵はすでに喧騒につつまれた湖上を・・・岸にむかって近付く定満の舟との距離を測っている。そしてその時は来た。段蔵が二度息をはくと・・・必殺の毒矢を受けた定満と長尾政景は舟上に体を崩した。

湖畔の侍たちがどよめきをあげる。その時、すでに段蔵は遁走に移っていた。

「見たぞ・・・見たぞ・・・」どこかで声がする。

段蔵はくのいち・・・と見切ると「真田・・・」と舌打ちをした。目付けをつけられるとは・・・段蔵はその成り行きに己の老いの気配を嗅ぎ取った。

その感慨を振り切るように段蔵は南西の越後信濃の国境を目指している。そのはるか・・・彼方・・・伊賀の里。

密林の奥に落ちる名張の滝に人影が立つ。

三つ地蔵と呼ばれる道祖神の傍らに三人の上忍が集っていた。

千賀地の服部保長・・・百地の百地三太夫・・・そして藤林の長門守である。

戦国の世も佳境に入り・・・忍びのものは引く手あまただった。

伊賀の里の忍びにとって情報は命である。そして下忍たちを操るためにも上忍たちは情報交換に余念がない。

「坂戸城では・・・城主と軍師の宇佐美が命落としたようだ」

「ふ・・・輝虎は出鼻をくじかれ一息というところやの」

「どうやら仕留めたのは飛び加藤らしいわな」

「ほ・・・あの小僧・・・まだ生きておったか・・・」

「飛び加藤とてもういい年だろう・・・膿(わし)らがこの老いぼれ加減じゃ」

「西はどうかのう・・・」

「毛利がもはや・・・大国主や」

「惣領息子が死んだとか」

「孫がおるさかい・・・問題ないやろ」

「尾張のうつけはどない按配じゃ」

「なかなかあなどれんわな・・・」

「あそこには野武士に忍びの流れがあるよってにの」

「美濃で竹中半兵衛が謀反をしたっちゅうのは」

「ありゃ・・・酔狂じゃ・・・」

「酔狂かの」

「とにかく・・・尾張の信長には用心しないとならんわ」

「今川はすっかり落ち目だの・・・服部の・・・いい目が出たの」

「まだまだだわ。三河の大将は器量よしよ・・・底が知れぬお方じゃ」

「えらい入れこんどるの」

「・・・京じゃ・・・三好の頭領がおっちんだで・・・こりゃ・・・掻きいれ時やないか」

「まあそうじゃが・・・まず松永が勝ちそうだわ」

「将軍家も危地になったものや・・・越後の上杉もいささか・・・手がおそいの・・・」

「つまるところは武田と共倒れよの・・・勢いおそろしいのは一向宗よ」

「ふふふ・・・結局・・・一寸先は闇じゃて・・・」

一陣の風が起きると三人の老いた忍びたちは姿を消していた。

伊賀の山にも秋の気配が色濃くなっている。(つづく)

関連するキッドのブログ『篤姫

               『風林火山

火曜日に見る予定のテレビ『トライアングル』(フジテレビ)

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2009年1月 4日 (日)

誰?・・・知ってる人?(木村拓哉)・・・お父さん(松たか子)・・・ちょっ。

久利生公平(木村)が真摯で情熱的な中卒の検事であることは間違いないのだが・・・人間としてはどうだろう・・・と思わないではない。

なにしろ・・・久利生を追いかけて石垣島の雨宮(松)を六年間放置なのである。

しかもその六年は24才から30才なのである。

昔なら適齢期から六年だぞ・・・おい・・・殺されても文句言えないぞ~。

で、『HERO(2007年公開)』(フジテレビ090103PM9~)脚本・福田靖、音楽・服部隆之、監督・鈴木雅之を見た。だから2001年の『HERO』から2006年『特別編』を経てこの劇場版があったことは雨宮のためにはよかったと思う。ようやく一部ファン絶叫のキスにこぎつけたからだ。ま・・・ここから婚約とか結婚とか初夜とかまで・・・まだ遠い道程が残されているようだ。

要するに久利生は朴念仁というやつなのだろう。一途だがある一点において空気読めないのである。

何しろ・・・雨宮のことが嫌いなわけではないのだ。いやむしろ・・・かなり興味があるのだ。なんてったって・・・雨宮が香水をつけると・・・気になって香水売り場へ銘柄確認をしに行くほどなのである。

しかし・・・事件に熱中するとうっかり・・・そういうことは忘れて六年間なのである。うかつすぎるだろーっ。

けれど・・・雨宮は六年間待ちました。六年ぶりに再会した久利生に少しくらい冷たくしても仕方ないのである。で・・・松はこういう役をやせらたら天下一品だな。

そして・・・六年ぶりであるのに・・・久利生が仕事を始めるや・・・名コンビ復活である。さらにその他の城西支部の検事や事務官たちもナイス・チームワークを復活させるのだった。

名物・芝山検事(阿部寛)中村検事(大塚寧々)の不倫カップルも健在である。

どちらかといえば犯罪者側に立つ検事という特異な存在の久利生であるが・・・冤罪になりかけた過去から・・・人を犯罪者に為す裁く立場というものを知っているという設定が今回も見事に生きている。

それは妻(奥貫薫)からの離婚訴訟で精神の安定を欠く芝山が書類送検した「傷害致死」事件の公判検事として久利生が立つ法廷の描写で明らかになる。

「ささいな口論から初対面の男性を殴打、転倒した男性を死にいたらしめた」被疑者・梅林(波岡一喜)の裁判である。法廷の傍聴席にいるのは被害者の婚約者・松本(国仲涼子)だけである。結果としては・・・ケンカの上での傷害致死・・・殺人罪でもないありふれた裁判に世間はまったく興味を示さない。

そして・・・それは場合によっては観客すらも・・・そうなのであろう。

しかし・・・久利生は今回・・・明らかに被害者の立場に立って・・・検事の職務を遂行することになる。被疑者には一片の同情の余地もないのである。

この救いようのない犯人・梅林をライオン丸Gは飄々と演じるのだった。どんなタイプの悪人もやるので・・・またお前かっ・・・なのである。

なぜ、犯罪者に優しい久利生が・・・梅林にまったく同情しないのかいえば・・・梅林が初公判で自供を翻したからである。

そして・・・誰も興味を持たない事件に敏腕弁護士の蒲生(松本幸四郎)が乗り出したことで・・・裁判は難航していくのである。

その事態を招いたのは・・・もう一つの世間的に重大な事件の影響であった。

エリート部隊である特捜部が追う「元国交相大臣・花岡(タモリ)の1億円贈収賄疑惑」がからんでくるのである。

花岡の秘書・大藪(石橋蓮司)により花岡のアリバイ証人に梅林が仕立てられたのだ。

①赤坂で傷害致死事件が起きた夜、花岡は神楽坂で1億円を賄賂として受け取った疑いがある。

②花岡はその時間、三軒茶屋の歯科医で歯の治療を受けていたと主張。

③そのビルの警備員にアリバイ(不在証明)の証人となった。

④警備員は梅林であり、それが事実なら赤坂での犯行は不可能となる。

つまり、花岡が梅林の、梅林が花岡のアリバイの証人となったのだ。

そこで・・・梅林の犯行が実証されれば・・・花岡のアリバイも崩れるということになる。

世間から無視されていた傷害致死事件はニュースバリュー(報道価値)のある事件となり・・・次回公判にはマス・メディアが殺到するのだった。

久利生は期せずして犯罪に対する・・・人々の態度を批判する立場になるのである。

「犯罪はどんな犯罪でも憎むべき犯罪なのだ」という主張を展開するのである。

大衆というものは愚かなものなので・・・無名の者の犯罪よりも有名人の犯罪を重要視するし・・・犯罪に大小をつけるが・・・巨悪ってなんだよっなのである。明らかに世間にケンカ売ってます。

「まもなく結婚式ということで・・・その打ち合わせのために・・・婚約者の元へむかっていた男性の命が失われてしまったことがささいなことだと・・・誰が言うのです・・・そんな奴は人間じゃないっ」なのである。

まあ・・・世間というものは・・・そういいつつ・・・美男美女が結婚して幸せになることを心から祝福する気のない・・・卑屈な蛆虫で形成されていたりしますからな。少し、ぶん殴ってやらないといけません。

少なくとも・・・城西支部にはそういう人間はいないので・・・執念で・・・結束して・・・梅林が事件現場にいたことを証明してしまいます。

窮地に陥った花岡は脱走し・・・ハイエナのようなマスコミはその後を追いかけていくのです。

静かになった法廷で・・・実は冤罪を憎むゆえに弁護士となった蒲生元検事と久利生検事は友情の眼差しを交わすのでした。被疑者・・・置いてきぼりですが・・・キムタクと松パパの見せ場なので仕方ありません。検事と弁護士が切磋琢磨して真剣勝負をしなければ冤罪はなくならない・・・ということです。

こうして・・・法廷でいつものようにヒーローとなった久利生ですが・・・いつもの店の「あるよ」のバーテンダー(田中要次)は怖い目で久利生をにらむのです。

チョングッチャン(納豆味噌のチゲ)は「ある」が・・・男として・・・女をほったらかしは「ない」・・・とその目は語っているのである。

そして、さすがの朴念仁もあるよのバーテンダーの怖い目には耐えられなかったのです。そのために一部お茶の間悲鳴の結末が待っていたのでした。

関連するキッドのブログ『HEROスペシャル

Hcinhawaii0494 ごっこガーデン・やすらぎの現場検証セット。お気楽できる子にはそれなりに厳しく接するのね・・・出来ない子は最悪無視するし・・・こっぱずかしい・・・っていうことは・・・照れくさいってことだしなぁ・・・あんぱんちさんは発見しておきました」ろーじーたまに呼ばれると・・・犯人役ですねん・・・そしていきなり金髪とか・・・アンナ何度見ても面白いものは面白いのぴょ~ん。映画館で一万回見たけどテレビでも見るぴょん。そして録画して見るぴょん。DVDも持ってるけどリピでリピでリピなのぴょ~ん

Hcinhawaii0495 Hcinhawaii0496

エリアンナぴょ~ん。お仕事の時間ですyon!・・・おやおや・・・?」まこアンナぴょん最近・・・見かけないでしゅ・・・どこに遊びに行ってるでしゅか~?・・・おやおやぁぁぁぁぁ?」

月曜日に見る予定のテレビ『水谷豊の探偵左文字進13』(TBSテレビ)『稲垣吾郎の悪魔の手毬歌』(フジテレビ)

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2009年1月 3日 (土)

シンプルこそビューティフルだがコンプレックスも捨てがたい(永作博美)

愛はメモリーであるとか、現実というフィクションとか、美が相対的なものならば美は存在しないとか・・・キッドが人格の中心にすえる軸を妄想するのは・・・それが楽しいからである。

もちろん、基本的には言葉というものの無意味さを嘲笑する傾向は否めない。

これほど論じるのが好きな自分がそういう言葉を好むのはかわいさあまって憎さ百倍という心理なのか。

あるいは単なる自己嫌悪なのかもしれない。

他人の目にナルシストが愚かに映るのは見ているものが自分を愛しているからだ。

目玉焼きに塩コショーを振るとき・・・それがシンプルなのかコンプレックスなのか迷うのである。

で、『正月ドラマ・福家警部補の挨拶・オッカムの剃刀』(NHK総合090102PM9~)原作・大倉崇裕、脚本・福原充則、演出・本橋圭太を見た。叙述とはものごとを順番に述べることである。そしてオーソドックスな推理とは次のようなものとされている。自転車のタイヤがパンクしている。近所の悪ガキがオレを見てニヤニヤする。オレは悪ガキが犯人だと疑う。悪ガキをレインボーブリッジで逆さずりにして犯行を自供させる。

これを前提とすると倒叙形式という推理は次のようになるのが普通である。近所の悪ガキがオレの自転車のタイヤに画鋲をさしている。神様がこれを眺めてニヤニヤしている。現場に残された画鋲をオレがサイコ・メトルするとガキの残留思念が読み取れる。オレが悪ガキをすまきにして東京湾に沈める。

「福家警部補の挨拶」シリーズはいわゆるひとつの倒叙形式である。このジャンルでは「刑事コロンボシリーズ」やそのパクリである「古畑任三郎シリーズ」が認知度が高いだろう。古典としてはポーの「黒猫」が有名だ。

要するに犯罪そのものが最初に描かれ、読者や観客は神の視点で犯人という獲物と刑事や探偵などの狩人との知的なゲームを楽しむという趣向である。

この場合犯人は・・・多くの場合、社会的に恵まれたものである。リッチでビューティフルなセレブが地位や名誉や財産を守るために殺人をして・・・結局は何もかも失うというのが庶民にカタルシスを感じさせるからだ。

だから倒叙形式は他人の不幸は蜜の味という結果を招くのである。

倒叙形式で犯人がまんまと完全犯罪を成功させるオチだと貧乏人が暴動を起す危険があるので控えるべきらしい。

さて・・・本作はいわばDr.スランプアラレちゃんによるコロンボごっこというような内容である。

いつ福家警部補(永作)が両手をひろげてぶーんって言って走り出すのか、ずーっとドキドキワクワクしてました。

ま、冗談はともかく・・・冗談ならもっと面白いことを言えるのでは?

殺人犯人は大学の犯罪学の教授・柳田(草刈正雄)、被害者は准教授の池内(池田成志)である。犯行方法は夜道で待ち伏せて金属バットで撲殺。犯行を強盗目的と見せかけるために細工をする。動機はかって痴情のもつれから妻を殺害、立場を利用して死体の身元を隠したことを池内に見抜かれ恐喝されたからである。

福家警部補はぶーんっと周囲をかけまわって、柳田の隠蔽工作を暴いていきます。

相棒で福家にホの字の鑑識二岡(小泉孝太郎)は愛するがゆえに下っ端としてお役にたちます。

しかし・・・今回の真の功労者は柳田の妻の髑髏から似ているのかどうかよくわからない伊藤裕子の顔を復顔した女子大生(加藤夏希)でしょう。美術スタッフ・・・精一杯だったのか?

まあ・・・おとぼけミステリーなので・・・きたろう(変な所轄の刑事)、蛭子能収(変な大学職員)、大杉漣(変な大学教授)、笹野高史(変な強盗常習犯)、日村勇紀(変なロックンロールバーの店員)、小松政夫(変な小松の親分さん的田舎の警官)たち脇役陣がそれなりに盛り上げそこそこ面白かったのです。

関連するキッドのブログ『おみやさん

日曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『天地人』(NHK総合)・・・えーっ、もうかよっ!『ジャニーズ版・必殺仕事人』(テレビ朝日)

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2009年1月 2日 (金)

マンホールに入りましょう(水谷豊)私は豪華客船のパーティー担当と言うことで・・・クラリスっぽく(田畑智子) 

さて・・・相棒なのだが・・・ノアの方舟で契約の虹でエロエ・・・エコテロリストである。

しかし・・・今夜は大晦日と元旦の仮記事を更新したので・・・もはや限界になっている。

で、三夜連続で仮記事です。

で、ようやく更新します。

で、『相棒・元日スペシャル・ノアの方舟』(テレビ朝日090101~)脚本・徳永富彦、演出・和泉聖治を見た。まあ・・・様々な意味で男たちのドラマであるこのシリーズ。相棒である亀山を失って一人ぼっちになった右京(水谷)のその後である。。「また一人になった右京」を案じる「ステキな男とフグでも食べたい男」警察庁長官官房室長・小野田警視官(岸部一徳)は法務省の官僚である姉川聖子(田畑)を派遣して慰安するのである。・・・ちがうぞ。

年末を迎えて世間をお騒がせする「地球温暖化阻止のために手段を選ばない集団」ジャッカロープ(都市伝説の未確認動物の一種。角ウサギ)・・・空港のコンテナを爆破し、送電設備も爆破、クリスマスイヴに東京一部地域停電である。その結果、「CO₂排出量が削減された」と犯行声明を出すのである。

公安の面目も丸つぶれだが、都内を縄張りとする警視庁としても腹立たしい。

トリオ・ザ・捜査一課も犯人逮捕に向かうがガセネタにふりまわされ、無能の烙印をまた押されるのだった。

その頃、法務大臣・瀬田(渡哲也)の息子で環境問題研究者の和哉(渡邉邦門)が消息不明となり、テロの犯行現場から和哉の時計が発見される。

瀬田大臣は元弁護士で良心派、省内の反対を押し切って産廃関連の裁判沙汰で国に不利な判定を貫こうとしている微妙な立場。家族の不祥事は辞任問題に発展しかねない。

省益よりも国民の利益を実現させるべきと考える若き官僚・姉川は瀬田大臣を守るために特命係に出向してくる。行方不明の和哉を発見し・・・テロ行為との無関係を立証するためである。

最近、田畑智子というワクに鈴木杏が侵入してくる気配があるのだが、頭脳明晰で正義感あふれ、しかも右京よりも亀山に近いキャラクター・姉川を「羊たちの沈黙」クラリスを時々感じさせる可憐さを見せつつ堂々と演じきる。このワクは譲らない気満々である。

一方、テロ行為の関係の有無を明らかにするのが仕事と心得る右京は姉川とは違うスタンスで淡々と和哉捜索を開始する。マンホールにも率先して入るのである。けして田畑のスカートの中身に関心があるわけではない。

例によって登場する大人たちのほとんどは見下げはてた人々であるが右京は超然としたステキな大人でなければならないのだ。

一見・・・官僚同士の馴れ合いで息子を罪を揉み消す構図だが・・・前述の微妙な立場から・・・国に不利な判決を覆すために上告しようとするキャリアたちと大臣との確執があるため問題は複雑になっている。

この複雑さは最後まで続いていくのだが・・・結末のやりきれなさは秀逸である。

ともかく・・・捜査を進めれば進めるほど、和哉がテロリストである可能性が高まっていく。

「環境問題に対する過激な言動」「自室から発見される旅行カバン」「そしてテロ計画を臭わせる物証」

憂慮する姉川に・・・「優秀なテロリストとしてはややうかつすぎるような気がします・・・おそらくすべては捏造でしょうねえ」と右京は希望の灯をともすのである。

やがて学生たちを中心にした「ジャッカロープ」が検挙され、次の犯行のヒントを押収するがリーダーは取り逃がす警視庁。

男たちの中でもとりわけ男好きの警務部監察官・大河内(神保悟志)は例によってちょっとだけ惜しい捜査を展開。残されたヒントの「クモ」を鉄道車両がらみと断定するあたりはホモだけでなく鉄オタでもあるらしい。

神保が見当違いの推測で列車乗客をパニックに陥れている頃、右京は「東京湾遊覧船」の「クモ」という船室名にたどりつく。

そこでは大手化学企業による環境対策支援の広報パーティーが開催されている。

この企業のコンテナが最初のテロで破壊されたことからなんらかの理由で「ジャッカロープ」がこの企業を標的にしていると判断した右京だった。

しかし・・・亀山を欠いた右京はフットワークに支障を来たし、後手にまわる展開。このあたりはなかなか乙です。

やがて大手企業の責任者が・・・損失補てんのためにしくんだカラクリが明らかになる。

官僚と政治家と企業が仕組んだ環境問題支援金の不正流用である。

企業と組んだ政治家が手下の官僚に企業に対する補助金を支出させ、バックマージンをとる。そしてその補助金で作られるはずの環境保護機器は実際には作られず、企業と組んだ金目当てのテログループが「がらくた」を爆破して・・・全員が私腹を肥やすというモラルなき大人たちの結束なのである。

構図をつかんだ右京だったが、和哉ではなかったテログループのリーダーは殺害され、企業側の主犯格は・・・まったく別の目的を持った真犯人の人質になってしまう。

真犯人は環境専門雑誌の編集者で・・・かって企業が起した公害事件の被害者遺族だったのだ。

30年前の公害事件の被害により両親と妹を有害物質による難病で失った男(中本賢)はその怨みを被害者側の依頼を受けながら裁判を断念した弁護士時代の瀬田にも向けていたのだった。

すべての真相が明らかとなり、男は死を決意していた。

そこで・・・姉川がついに亀山の穴を埋めるのだった。

爆弾を身にまとい自決しようとする犯人を追いかけて猛タックルである。

ここは分りやすく「死んじゃダメ~」ぐらいのセリフがあってもよかったよ。

とにかく・・・少年時代に企業の利益のために両親を殺され・・・30年間鬱屈してきた男の悲しい犯罪に・・・右京の叱責もやややるせない。

「あなたの犯罪も許しがたいが・・・もっと許せないのは命を粗末にすることです・・・」なのだから。

もちろん・・・それはスペシャルゲスト・瀬田大臣の見せ場を作るためである。

監禁されていて事件とは無関係だった息子を救出し・・・裁判問題に決着をつけた大臣は拘置された男に辞意を表明する。

「あの時・・・あなたのお父さんは企業側の金銭による買収工作で分断された被害者組織によって苦境にたたされ・・・謝罪しつつ・・・裁判の断念を申し出られた・・・私はそれを受け入れたが・・・それは間違いだったのです・・・正しいことをしている人にあなたは正しいと言ってあげられなかった私のあやまちが・・・その人の息子に罪を犯させた・・・ごめんなさい」

犯罪者に法務大臣が謝罪である。

食を絶ち・・・死を覚悟して己の復讐という正義を貫こうとしていた男は瀬田大臣の土下座についに・・・心を許す。

「そうだ・・・何もかもあんたが悪い・・・悪い・・・悪いわけないじゃないか・・・・そんなのオレだってわかっていたんだよ・・・」

男の中に潜んでいた・・・無惨に幸せを奪われた少年の・・・無念の涙の流出に・・・画面が見えません。

どうやら・・・パートナーチェンジをしながら相棒を続ける予感である。次の相棒は神奈川県警の刑事(益岡徹)らしい。・・・その手で来たか。まあ・・・いきなり新相棒登場だと亀山ファンが逆上する可能性これありだからな・・・。連続お試しキャンペーン開催中なのだな。そうやって鑑識米沢(六角精児)スピンオフまで引っ張る気だな・・・このずるがしこい大人たちめ。

関連するキッドのブログ『前回の相棒

土曜日に見る予定のテレビ『新春映画スペシャルHERO』(フジテレビ)『イノセンス』(日本テレビ)

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2009年1月 1日 (木)

あけましておめでとうございますの夜に。

大晦日が超忙しかったのでほとんど記憶がないのである。

だからまだ2009年になった気がしない。おせちを食べお雑煮を食べ初詣に行っても元旦の気分にならない。

まるでがらくたの人形になったような気分なのである。

・・・というわけで仮記事です。

・・・更新しました。

Hcinhawaii0493 初春の喜びを申し上げます。本年もよろしくお願いします。

スーパーアイドルグループH☆C特製年賀状。H☆Cと愉快な仲間たちヴァージョン。エリ☆スー(H☆C平成財閥長女)

アンナ☆ラン(H☆C平成財閥次女)、

まこ☆ミキ(H☆C平成財閥三女)、

お気楽(お気楽プロ社長)、

ikasama4様(イラストレーター)、

くう(メーキャップアーティスト)、

みのむし(マジシャン)、

シャブリ(平成医師団長・聖堀出学園理事長)、

mari(新聞記者)、

ちーず(美少女天才子役)、

芯(中学生ファッションモデル)、

あんぱんち(ファンクラブ会長)、

ミマム(シンガー&ヴォイストレーナー)、

aki(ダンサー&振付師)、

結城美里(アナウンサー)、

翠(親衛隊長)、

ads(あず)(名付け親・シンガー・ソング・ライター)、

ろーじー(専属ローディー→陸海空すべての操縦免許あります)

じいや(平成財閥執事長)・・・全員、基本的にドラマ好きです。

※個々のメンバー紹介はコチラへ。→キッドのブログ記事「H☆Cのみんなに聞いてみた・薔薇のない花屋」

さて大晦日のキッドはほとんどテレビを見なかった。ダウンタウンも紅白も録画したままである。で、何をしていたかというとラジオを聴取していました。このブログはまもなく天寿を迎える予定であるアナログテレビの観測を中心にしているのだが、今回はラジオ番組についてレビューしたい。なぜなら企画がアナログテレビと重要な関連をしているからだ。

テレビ番組とは何かといえば文化の一種である。その文化のジャンルにアニメがある。日本という国家単位で考えると・・・世界に通用する唯一のジャンルであるという噂もある。テレビのメディアとしての役割は情報の大量伝達にあり、そのことで大衆の共通認識を形成するファクターである。当然、アニメもまたその性質を持っている。人間は歌う動物であるが、アニメもまた歌う。それがアニメソングであり略してアニソンだ。

ラジオ局であるNHK-FMに一つのテーマを長時間に渡って特集する「三昧」シリーズがあり、その中の一つに「アニソン三昧」シリーズがある。06年アニソン三昧、07年アニソン三昧SSと続き、圧倒的な人気を集めてきたのである。それはラジオの購買率を一瞬あげるほどの人気らしい。もちろん・・・どんな番組も一部の人間しか知らない。たとえ30%の視聴率をあげたテレビ番組も10人のうち7人は見ていないのである。

だから、たとえマンガ喫茶が空になる人気があったとしても知る人ぞ知る番組でもあるわけだ。

・・・日本人が世界に発信する文化を日本人が知らないのは誠に恥ずかしいことです。だから今回はコレをとりあげてみるのです。

で、『今日は一日アニソン三昧ファイナル』(NHK-FM0812310915~0901010030)司会・水木一郎、緒方恵美、藤崎弘士を聴いた。

番組はリクエスト形式で音楽を紹介するオーソドックスなディスク・ジョッキー・スタイルである。途中、25分間と、30分間のニュースによる中断を挟んで正味14時間20分の生放送である。しかも公共放送ではないからCMがない。これを完全聴取するのはある意味苦行に近いと考える。しかも大晦日なのである。

しかし、テレビと違って視覚は自由であり、ある程度の無理が可能なのが聴覚オンリーのラジオの特殊性である。食事をしながら、ドライブをしながら、あるいはどこぞの掲示板に書き込みながらでも番組を聴くことができるのだ。

だからこそ、この番組はある種のスペシャルな状況を引き起こす。

たとえば巨大掲示板のサーヴァーが大量書き込みによる負荷増大で一瞬機能不全になったりするらしい。

それがアニソンの持つ神秘的なパワーなのである。

歌は人間の心に物語を紡ぎ、物語は心から解放されて歌を生むものだ。

つまり歌とは人間に潜む物語そのものなのである。人間に潜む物語を簡単な言葉にすると神ということになる。だから歌とは神そのものなのだ。

この番組はアニソンという様々な神に人々が祈りを奉げる神聖な時空間を出現させるのである。

さあ、それではどのような神が降臨したのか、番組公式ページを参考にして振り返ってみよう。

ちなみに番組公式ページはコチラ→今日は一日アニソン三昧ファイナル

ついでに『Listen♪♪NHK-FM BLOG』の番組レポートはコチラ→アニソン三昧(1)

レポートではラジオでは見ることのできないスタジオの様子を垣間見ることができる。このあたりが21世紀なのだな。

ついでにリクエスト形式を考えておく。リクエストはいわば聴取者からの注文書である。かってはハガキや手紙などの郵便が主流だった。これに電話によるリクエストが加わり、さらにファクシミリが登場する。そして現在は電子メールによる投稿が主流である。手段は変わっても「涙のリクエスト」の精神は変わらないと思うが、電子メールという即時大量相互通信の登場は量的にすごいことになっているらしい。

今回は番組の途中で六万通のリクエストがあったと報告されている。放送開始前までに二万通、開始後に四万通である。ちなみにもしも一人の人間が全部のメールに目を通すためには一通5秒と計算しても飲まず食わず寝ずで三日と11時間20分ほどかかる。

もちろん、スタッフは分業するだろうが・・・どちらにしろ神がかり的な情報処理能力を要求されるのである。リクエストされる曲の量、曲の持つクォリティー、曲の持つエンターティメント力、そしてリクエストに添えられたメッセージの共感度、番組全体の流れを考慮した適応性・・・様々な要素を判断しながらリクエストに応えていくのである。

なにしろ総数がいくらあるのかある意味把握不能な数のアニソンに・・・現在も増殖中である・・・対して目標200曲(実際には175曲)しかかけられないのが現実なのである。

その選曲の内実もまた神秘のベールに包まれているが・・・今回の番組の選曲もまた素晴らしかったと思わざるを得ない。

なにしろ・・・複数曲をリクエストしたり、同じ曲を複数人がリクエストしている可能性もあるが・・・175/60000(約分しません)なのである。59825人が「注文したのに料理がこねえっ!」と叫ぶ可能性がある・・・それにしてもなのである。ある時はリスナーの期待に応え、ある時は神そのものの荘厳な力に震えながら送り手たちは料理を出したと感じるのだな。

ちなみにキッドは生れてから一度もリクエストをしたことがないが・・・リクエスト番組であの曲がかかればいいのにな・・・と思ったこともある。スタッフはそういう声なき大衆の声も聞き取らねばならないのだ。・・・超能力者なのだな。

さあ・・・あなたの愛したアニソン(神)はありますかね。

001:「STRIKE WITCHES~わたしにできること~」  石田燿子  [ストライクウィッチーズ]

002:「INVOKE -インヴォーク-」  T.M.Revolution  [機動戦士ガンダムSEED]

一曲目の選曲はスタッフとしては最も気を使う場面である。なんだって最初は肝心なのだ。一回目は最初ということで001「鉄腕アトム」上高田少年合唱団 である。もっともオーソドックスで文句のない選択。そして二回目は001:「鳥の詩」  Liaだった。アニメ「AIR」は一部ファン熱狂のゲームから派生した作品であり・・・ある意味、ディープだ。しかし、楽曲の持つパワー・・・ある程度音楽好きな人ならば初めて聴いても名曲の香を感じることができるものだったので選曲可能のラインにのり、しかも一回目にかかって大反響があったので予想を裏切って度胆を抜く選曲となっている。そういう意味で表、裏と手を出した三回目というのは難しいのである。そこでスタッフが出した手は「運を天にまかせる方式」である。ギャンブルである。本当にそれが2008通目と1231通目ではなかったとてしてもそういう前提で選曲された曲というのが手なのである。結果はマイナーとメジャーの組合せとなり、絶妙なものとなっている。神は時々降臨することをキッドは経験で知っている。

003:「おどるポンポコリン」  B.B.クイーンズ  [ちびまる子ちゃん]

004:「ワイワイワールド」  水森 亜土、コーラス:こおろぎ’73  [Dr.スランプ アラレちゃん]

005:「オラはにんきもの」  のはらしんのすけ  [クレヨンしんちゃん]

子供のキャラを主人公としたアニメの連打。それは子供時代の幸福感とともにもっともベースとなる子供のためのアニメとしてのアニソンらしさを持つ。

次からは大晦日の企画ものとしてはオーソドックスな干支にちなんだ選曲。今年の干支ネズミに関係した選曲を可能としているところがアニソンの奥深さを提示している。

006:「トムとジェリー」  梅木マリ、フォーコインズ  [トムとジェリー]

007:「ガンバのうた」  河原裕昌  [ガンバの冒険]

008:「夢見るトッポ・ジージョ」  山野さと子、コーラス:こおろぎ’73  [トッポ・ジージョ]

009:「緑の陽だまり」  ミッチーとチャタラーズ  [山ねずみロッキーチャック]

010:「マウス Chu マウス」  UNDER17  [MOUSE]

ドロボウの主人公マウスからネズミ小僧を連想できない聞き手も多かったと思うが・・・マウス(ネズミ)からマウス(唇)、チュー(ネズミの鳴き声)からチュー(キスの擬音)というだじゃれな歌詞はステキだった。

011:「innocent starter」  水樹奈々  [魔法少女リリカルなのは]

「なのは」を「なのわ」と読み上げたためにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』でアナウンサー藤崎 弘士はマクロスのファンで『今日一日アニソン三昧』のマクロス特集ではマクロスへの思いを熱く語った。(しかし [魔法少女リリカルなのは]は知らなかったようだ)と書き込まれた。()部分は現在削除。キッドはこれはお約束のギャグだと思う。

012:「Crystal Energy」  栗林みな実  [舞-乙HiME]

013:「童話迷宮」  田村ゆかり  [おとぎ銃士 赤ずきん]

認知度のマイナーとメジャーの差はあるがどちらも正統派のファンタジーとして名曲・・・そして企画として日本のアニメの神様である「手塚治虫特集」である。

014:「ジャングル大帝のテーマ」  平野忠彦  [ジャングル大帝]

015:「サバンナを越えて」  水木一郎  [ジャングル大帝]

016:「鉄腕アトム」  上高田少年合唱団  [鉄腕アトム アニメ第1作]

017:「リボンの騎士」  前川陽子  [リボンの騎士]

018:「どろろの歌」  藤田淑子  [どろろ]

019:「月光花」  Janne Da Arc  [ブラック・ジャック]

020:「?(はてな)のブーメラン」  徳垣とも子  [三つ目がとおる]

021:「海のトリトン」  須藤リカ、かぐや姫  [海のトリトン]

022:「ふしぎなメルモ」  出原千花子、ヤングフレッシュ  [ふしぎなメルモ]

アトムがアニメ第一作ということについては異論があるだろうが・・・原点の一つには間違いない。どろろがいわゆる電波ソングの原点の一つであることも間違いないと思うし。メルモがリニューアル・ヴァージョンでないのは後に登場するゲストの暗黙のフリになっている。

続いて藤子不二雄特集。アニメというものが一般に認知される基礎と本流を築いた作家であることも間違いない。

023:「オバケのQ太郎」  石川進  [オバケのQ太郎]

024:「忍者ハットリくん」  堀絢子、コロムビアゆりかご会  [忍者ハットリくん]

025:「おれは怪物くんだ」  白石冬美、大竹宏、兼本新吾、今西正男  [怪物くん]

026:「夢を勝ちとろう」  水木一郎、セリフ:頓宮恭子

027:「ドラえもんのうた」  大杉久美子  [ドラえもん] 

028:「お嫁さんになってあげないゾ」  守谷香  [キテレツ大百科]

029:「ぼくらのパーマン」  三輪勝恵、石川進  [パーマン]

030:「ウメ星デンカがこんにちは」  石川進、杉山佳寿子  [ウメ星デンカ]

031:「おーい!車屋さん」  忍者  [21エモン]

(少年)忍者か・・・「ガムシャラ十勇士」の頃かわいかったなぁ。

032:「Butter-Fly」  八神太一(藤田淑子)ほか  [デジモンアドベンチャー]

033:「輪舞 -revolution-(ロンド・レヴォリューション)」  奥井雅美  [少女革命ウテナ]

034:「空耳ケーキ」  Oranges & Lemons  [あずまんが大王]

035:「エースをねらえ!」  大杉久美子  [エースをねらえ!]

036:「ラムのラブソング」  松谷祐子  [うる星やつら]

直後に紅白出場を控える今年のアニメ関連の最もメジャーなゲスト登場。豪華さから言って妥当なキャステイングだね。ねっ。ねーっ。・・・で宮崎駿監督特集である。なんでもありなら「ナウシカ」は安田成美のイメージソングだっていいと思うけどね。デビューの頃、本当に天使で実写版ナウシカもできると思ったキッドがここにいます。

037:「崖の上のポニョ」  藤岡藤巻と大橋のぞみ  [崖の上のポニョ]

038:「いま、地球が目覚める」  鎌田直純、山路ゆう子  [未来少年コナン]

039:「炎のたからもの」  ボビー  [ルパン三世カリオストロの城]

040:「王蟲との交流」    [風の谷のナウシカ]

041:「君をのせて」  井上あずみ  [天空の城ラピュタ]

042:「となりのトトロ」  井上あずみ  [となりのトトロ]

043:「ルージュの伝言」  荒井由実  [魔女の宅急便]

044:「いつも何度でも」  木村弓  [千と千尋の神隠し]

永井豪特集である。

045:「マジンガーZ」  水木一郎  [マジンガーZ]

046:「おれはグレートマジンガー」  水木一郎、コロムビアゆりかご会  [グレートマジンガー]

047:「ゲッターロボ」  ささきいさお  [ゲッターロボ]

048:「キューティーハニー」  前川陽子  [キューティーハニー]

049:「ドロロンえん魔くん」  中山千夏  [ドロロンえん魔くん]

電話ゲストという手法は賛否両論あるだろうが

050:「STORMBRINGER」  JAM Project(水木一郎、影山ヒロノブ、松本梨香、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹、ヒカルド・クルーズ)  [鋼鉄神ジーグ]

電話ゲストという手法は賛否両論あるだろうが高取ヒデアキで「あの宇宙(そら)を、制け」じゃないというのは・・・ある意味凄い。

051:「LOST IN SPACE」  サイキックラバー  [TYTANIA-タイタニア-]

昨年のヨネスケに続いて一部ファンからはダークな扱いを受けること必定の若井おさむ登場。このトーク展開を楽しめない人は人生を楽しめない。で、ガンダム十連打。今年も『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』「君は僕に似ている」See-Sawはかからなかった。キャラの区別がつかないのは全員擬似クローンだからというネタバレソングなのに。

052:「翔べ!ガンダム」  "池田鴻 フィーリングフリー ミュージッククリエイション" [ 機動戦士ガンダム]

053:「Z-刻を越えて」  鮎川麻弥  [機動戦士Zガンダム]

054:「水の星へ愛をこめて」  森口博子  [機動戦士Zガンダム]

055:「アニメじゃない~夢を忘れた古い地球人よ~」  新井正人  [機動戦士ZZガンダム]

056:「RHYTHM EMOTION」  TWO-MIX  [新機動戦記ガンダムW]

057:「ターンAターン」  西城秀樹  [∀ガンダム]

058:「あんなに一緒だったのに」  See-Saw  [機動戦士ガンダムSEED]

059:「暁の車」  FictionJunction YUUKA  [機動戦士ガンダムSEED]

060:「Life Goes On」  有坂美香  [機動戦士ガンダムSEED DESTINY]

061:「哀戦士」  井上大輔  [機動戦士ガンダムII ~哀戦士編~]

ダ・カーポと聞いて『D.C. 〜ダ・カーポ〜』しか連想できない人がいるのが世界というものである。そういう人はアニヲタかもしれないがおタク(尊称)ではないのだ。

062:「空からこぼれたSTORY」  ダ・カーポ  [名探偵ホームズ]

063:「鉄人28号」  デューク・エイセス  [鉄人28号]

064:「ガッチャマンの歌」  子門真人、コロムビアゆりかご会  [科学忍者隊ガッチャマン]

065:「?(はてな)でわっしょい」  ゆの(阿澄佳奈)、宮子(水橋かおり)、ヒロ(後藤邑子)、沙英(新谷良子)  [ひだまりスケッチ×365]

066:「とんがり帽子のメモル」  山野さと子  [とんがり帽子のメモル]

この世代的なクロスオーバーさがこの番組の祭り的要素だと考える。そして・・・赤塚不二夫追悼なのだ。

067:「天才バカボン」  アイドルフォー  [天才バカボン]

068:「タリラリランのコニャニャチワ」  コロムビアゆりかご会、グリンピース  [元祖天才バカボン]

069:「タリラリラーンロックンロール」  嘉門達夫  [平成天才バカボン]

070:「ひみつのアッコちゃん」  岡田恭子  [ひみつのアッコちゃん]

071:「もーれつア太郎」  桂京子  [もーれつア太郎]

さらに阿久悠追悼である。アニソンの文化としての奥行きが提示されている。

072:「宇宙戦艦ヤマト」  ささきいさお、ミュージカル・アカデミー  [宇宙戦艦ヤマト]

073:「デビルマンのうた」  十田敬三、ボーカルショップ  [デビルマン]

074:「星から来た二人」  ヤングフレッシュ  [ピンクレディー物語 栄光の天使たち]

075:「スターダストボーイズ」  宇宙船サジタリウス  [影山ヒロノブ]

076:「ミクロイドS」  ヤング・スターズ  [ミクロイドS]

077:「ザ・ウルトラマン」  ささきいさお、コロムビアゆりかご会  [ザ☆ウルトラマン]

078:「ヤマトより愛をこめて」  沢田研二  [さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち]

ここからは凄まじいセットがある。「大人の階段」→「汚れある天使」→「閉ざされた心」→「あ~え~お~え~的共感」・・・喜びには二種類あることを学ぶチャンスがある。「知らないことを知る喜び」(珍しい!)そして「知っていることを確認する喜び」(懐かしい!)である。

079:「想い出がいっぱい」  H2O  [みゆき]

080:「魂のルフラン」  高橋洋子  [新世紀エヴァンゲリオン]

081:「Paradise Lost」  茅原実里  [喰霊 -零-]

082:「アンインストール」  石川智晶  [ぼくらの]

石ノ森章太郎特集。「レインボー戦隊ロビン」も欲しかったなあ。

083:「原始少年リュウが行く」  水木一郎  [原始少年リュウ]

084:「ランのうた」  堀江美都子  [原始少年リュウ]

085:「サイボーグ009の歌」    [東京マイスタージンガー]

086:「星の子チョビン」  藍美代子  [星の子チョビン]

087:「好きにしてチックン」  チックンタックン  [平野文]

088:「ひかりのまち」  TOKIO  [スカルマン]

MoJoは昔の名前とみたいちろうです。

089:「若き旅人」  MoJo  [釣りキチ三平]

090:「祝!(ハピ☆ラキ)ビックリマン」  高取ヒデアキ  [祝!(ハピ☆ラキ)ビックリマン]

091:「オトメロディー」  高橋美佳子  [おねがいマイメロディ]

092:「DANZEN!ふたりはプリキュア」  五條真由美  [ふたりはプリキュア]

オープニングで

①新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 DEATH & REBIRTH シト新生(1997年)

「魂のルフラン」高橋洋子

②超電磁ロボ コン・バトラーV(1976年)

「コン・バトラーVのテーマ」水木一郎 ザ・ブレッスン・フォー

③マクロスF(2008年)

「トライアングラー」坂本真綾

一曲目として「鳥の詩」に勝つのはこれだけ。

緒方恵美(碇シンジ)がらみとなるのでどうせならがらんでいく。

2曲目は説明省略、3曲目は藤崎弘士がらみで企画先行だが今年のアニメで曲もヒットしているこの曲はリクエストも多いはず。

三曲は年代バラバラだが巨大ロボットものとしてまとまっている。

というオーソドックスな展開もありだったと思うが・・・その機会を逸したので定番すぎる「トライアングラー」が消えたか?と妄想するマクロス特集。

093:「愛・おぼえていますか」  飯島真理(リン・ミンメイ)  [超時空要塞マクロス]

094:「愛・おぼえていますか」  中島愛(ランカ・リー)  [マクロスfrontier]

095:「私の彼はパイロット」  飯島真理  [マクロスfrontier]

096:「突撃ラブハート」  ファイヤーボンバー  [マクロス7]

097:「TRY AGAIN」  ファイヤーボンバー  [マクロス7]

098:「ダイヤモンドクレパス」  シェリル・ノーム starring May’n  [マクロスfrontier]

099:「星間飛行」  中島愛(ランカ・リー)  [マクロスfrontier]

100:「ライオン」  May’n、中島愛(シェリル&ランカ)  [マクロスfrontier]

まあ・・・充分だろう。

101:「PLAY THE GAME」  ロードオブメジャー  [メジャー]

102:「ホウキ雲」  RYTHEM  [焼きたて!!ジャぱん]

103:「ペガサス幻想(ファンタジー)」  MAKE-UP  [聖闘士星矢]

海外アニメ特集はつまり・・・まだまだ学ぶことがあったということである。

104:「少年シンドバット」  フォア・ジェッツ  [少年シンドバット]

105:「チキチキマシン猛レース」  ケーシー浅沼  [チキチキマシン猛レース]

106:「001/7親指トム」  フォー・シンガーズ  [キングコング・親指トム]

107:「スカイキッドブラック魔王」  大塚周夫  [スカイキッドブラック魔王]

108:「マイティハーキュリー」  ひばり児童合唱団  [マイティハーキュリー]

109:「ドボチョン一家の幽霊旅行」  ザ・ラニアルズ  [ドボチョン一家の幽霊旅行]

110:「宇宙怪人ゴースト」  音羽ゆりかご会  [宇宙怪人ゴースト]

111:「スーパースリー」  関敬六、石川進、愛川欽也

次はテレビ主題歌版がかかるのだが・・・人によってはオリジナルになじみがない人もいるというのが醍醐味だ。ヒット作は長期シリーズにもなり、再放送も繰り返され、幅広い年代に浸透していく・・・という時代がかってあったのである。

112:「魔法使いサリーのうた」  スリー・グレイセス  [魔法使いサリーのうた]

113:「魔女っ子メグちゃん」  前川陽子  [魔女っ子メグちゃん]

114:「デリケートに好きして」  太田貴子  [魔法の天使クリィミーマミ]

115:「ebullient future」  ELISA  [ef - a tale of melodies.]

116:「リフレクティア」  riya  [true tears]

117:「真赤な誓い」  福山芳樹   [武装錬金]

118:「創聖のアクエリオン」  AKINO  [創聖のアクエリオン]

まあ・・・きまくりまくりやがったという後で紅白出場歌手特集。今年最後以外定番のライブがないのはステージが独占されているからであろう。それなのにこの企画・・・笑える。

119:「詠人」  北島三郎  [おじゃる丸]

120:「大ちゃん数え唄」  天童よしみ  [いなかっぺ大将]

121:「笑顔のゲンキ」  SMAP  [姫ちゃんのリボン]

122:「年年歳歳」  一青窈  [愛してるぜベイベ★]

123:「風といっしょに」  小林幸子  [劇場版ポケットモンスター]

124:「夢を信じて」  徳永英明  [ドラゴンクエスト]

125:「流星ミラクル」  いきものがかり  [天保異聞 妖奇士 あやかしあやし]

この後は新旧歌姫がスタジオゲスト。アニソンの女神たちが実際に降臨しているのだから圧巻である。「アクビちゃん」の「こぉ~♪」なんて人間離れした萌え度だ。

126:「キャンディ キャンディ」  堀江美都子  [キャンディ キャンディ]

127:「アクビ娘」  堀江美都子  [ハクション大魔王]

128:「鳥の詩」  Lia  [AIR]

129:「時を刻む唄」  Lia  [CLANNAD ~AFTER STORY~]

さあ・・・もうこの辺でコメントは控えておく。最後は最初の手のヴァリエーション。2009(年)01(月)01(日)00(時)00(分)00(秒)に届いたリクエストという宝クジ展開。やらせ疑惑もあるが・・・スタジオのパーソナリティーの心情を考えると使えない手である。

つまり、リアルなリクエストだったのだろう。

まさにアニソンの神は・・・あの曲を選んだのだと思う。リクエストもきっと多く、みんなのうたのパロディーソングで、ある意味格調高く、一般的にはどマイナー。祭りの後の寂しさをきっと優しく包み込んだに違いない。

130:「見つけてHappy Life」  朝比奈みくる(後藤邑子)   [涼宮ハルヒの憂鬱]

131:「ブックマーク ア・ヘッド」  サーニャ・V・リトヴャク(門脇舞以) & エイラ・イルマタル・ユーティライネン(仲井絵里香)  [ストライクウィッチーズ]

132:「妖龍離水」  真田幸村(緒方恵美)  [SAMURAI DEEPER KYO]

133:「キン肉マン Go Fight!」  串田アキラ  [キン肉マン]

134:「ビデオ戦士レザリオン」  宮内タカユキ  [ビデオ戦士レザリオン]

135:「ムーンライト伝説」  DALI  [美少女戦士セーラームーン]

136:「HEATS」  影山ヒロノブ  [真ゲッターロボ]

137:「Clover」  meg rock  [Solty Rei]

138:「さぁ」  SURFACE  [まもって守護月天!]

139:「1/2」  川本真琴  [るろうに剣心]

140:「空色デイズ」  中川翔子  [天元突破グレンラガン]

141:「Catch You Catch Me」  グミ  [カードキャプターさくら]

142:「よあけのみち」  大杉久美子、アントワープ・チルドレン・コーラス  [フランダースの犬]

143:「草原のマルコ」  大杉久美子  [母をたずねて三千里]

144:「花のささやき」  下成佐登子  [小公女セーラ]

145:「みなし児のバラード」  新田洋、スクールメイツ  [タイガーマスク]

146:「海賊王子」  友竹正則、上高田少年合唱団  [海賊王子]

147:「星の炎に」  みすず児童合唱団  [宇宙エース]

148:「少年忍者風のフジ丸」  鹿内たかし、西六郷少年合唱団  [少年忍者風のフジ丸]

149:「バン・ボ・ボン」  伊集加代子  [アタックNo.1]

150:「約束の場所へ」  米倉千尋  [カレイドスター]

151:「銀河旋風ブライガー」  たいらいさお  [銀河旋風ブライガー]

152:「黒毛和牛上塩タン焼680円」  大塚愛  [ブラック・ジャック]

153:「毎日、ノープロブレム」  小町&奈緒子(三浦理恵子、三橋加奈子)  [こちら葛飾区亀有公園前派出所]

ああ、ここはコメントしておこう。牛特集であるが・・・あえていえば「十二戦支 爆烈エトレンジャー」のキャラソン「魔性の赤」歌・森川智之(ホルス)があったよな。

僕ホルス 牛だウッシー

ふだんはひねもす のんきにウッシー

けど赤い もの見たら

もう 誰にも 誰にも 誰にも 誰にも

止められない・・・

154:「Beautiful Fighter」  angera  [屍姫 赫]

155:「消せない罪」  北出菜奈  [鋼の錬金術師]

156:「Believe」  Folder5  [ワンピース]

157:「国会議員ラップ」  石井康嗣  [浦安鉄筋家族]

158:「セクシーコマンドー部 主だい歌(ブルース)」  上田祐司、井上和彦、一条和矢  [セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん]

159:「もってけ!セーラーふく」  泉こなた(平野綾),柊かがみ(加藤英美里),柊つかさ(福原香織),高良みゆき(遠藤綾)   [らき☆すた]

160:「経験値上昇中☆」  みなみけ3姉妹(佐藤利奈、井上麻里奈、茅原実里)  [みなみけ]

161:「いちごコンプリート」  千佳(千葉紗子)、美羽(折笠富美子)、茉莉(川澄綾子)、アナ(能登麻美子)  [苺すぷらっしゅ]

162:「ケメコデラックス!」  ケメコとデラックス(斎藤千和×戸松遥×高橋美佳子×釘宮理恵×白石涼子×川澄綾子×後藤麻衣)  [ケメコデラックス!]

163:「JOINT」  川田まみ  [灼眼のシャナII]

164:「キミヘ ムカウ ヒカリ」  新居昭乃  [ゼーガペイン]

165:「最強OX計画」  み~こ  [すもももももも ~地上最強のヨメ~]

166:「聖少女領域」  ALI PROJECT  [ローゼンメイデン・トロイメント]

167:「LIVE:マジンガーZ」  水木一郎  [マジンガーZ]

168:「LIVE:キャプテンハーロック」  水木一郎  [キャプテンハーロック]

169:「LIVE:ムーヘ飛べ~グランド・アニキ・スタイル シンフォニック オーケストラヴァージョン」  水木一郎  [ムーの白鯨]

170:「LIVE:風の少女」  堀江美都子  [風の少女エミリー]

171:「LIVE:心のうた」  堀江美都子  [さすらいの太陽]

172:「残酷な天使のテーゼ」  高橋洋子  [新世紀エヴァンゲリオン]

173:「人として軸がぶれている」  大槻ケンヂと絶望少女達(風浦可符香、木津千里、木村カエレ、関内・マリア・太郎、日塔奈美)  [さよなら絶望先生]

174:「誰がために」  成田賢、こおろぎ’73  [サイボーグ009]

175:「だんご大家族」  茶太、コーラス:真理絵、くない瓜、Rio、Morrigan、藤枝あかね、茶太、たくまる  [CLANNAD] 

まあ・・・一般的に残酷で絶望な2009年かもしれないが人間最後は家族だとアニソンの神様は語っているような気がする。

人から聞いた噂ではリクエスト総数は100000越え・・・08年最後の着信が「人として・・・」だったらしい。このタッチの差が「神」だと思う。

金曜日に見る予定のテレビ『福家警部補の挨拶』(NHK総合)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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