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2009年1月27日 (火)

貧乏削り?(瑛太)泥棒削り?(石原さとみ)鉄パイプを倒したのは俺ズラ(謎のヴォイス)犯人?(片平なぎさ)

「ボクが真相はここまでと思ったらここまでなんです」(瑛太)でもよかったのだが・・・美談以外は許さない姿勢のドラマにああだこうだ言ってもアレだしな。

とにかく「この世界には悪意も犯罪もない」という主張で貫徹するのならそれはそれで清々しい。

「口うるさい人だったからケムたく思う若い奴もいたはずだ」という陣(平泉成)の証言と「なぜだかわからないけれど鉄パイプが倒れてきて」と久保秋の母が言ったという八木(勝村政信)の証言から当然、真犯人がいることは明らかだがやめていった他の従業員の足取りを追うことは終バスの時間から無理だったのだな。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「香港国際警察」12.2%(ジャッキー相変わらずだな)、「ラブ・シャッフル」↗10.7%(玉木宏は千秋先輩を越えられないのかも)、「歌のおにいさん」↘10.4%(チャチャチャおもちゃのチャッチャッチャ作詞/野坂昭如・吉岡治)、「RESCUE」12.2%(ヘルメット萌えじゃ裸祭りじゃ)、「銭ゲバ」↘11.3%(ものすごい攻撃ズラ)、「疑惑」18.5%(バカヤローって視線をはずして言うのがコツです)、「誰も守れない」10.7%(情婦・藤本美貴はまりすぎ)、「赤い糸」↘*8.0%(忘却とは忘れ去ることなり)、「天地人」↗26.0%(すげぇぇぇぇ流石は天正元年)、「本日も晴れ」↘10.0%(なんでかけもちしたんだ・・・じっくりできているのか)、「007/ユアアイズオンリー」14.0%(ボンド相変わらずだな)・・・ついでに「ヴォイス」↘15.0%、以上。

で、『ヴォイス~命なき者の声~第3回』(フジテレビ090125PM9~)脚本・金子茂樹、演出・成田岳を見た。一本の鉛筆の両端を削ることを「貧乏削り」と呼ぶのは何故だろう。実はこの削り方をしたら・・・鉛筆の寿命は短くなるから・・・とか、事故があって片側が目に刺さりでもしたら・・・治療費がかさむから・・・とか、子供の頃はいろいろ考えるものだ。しかし、この鉛筆の正体には「泥棒削り」の異名がある。昔、「鉛筆泥棒」がいて、鉛筆が盗まれた。しかし・・・鉛筆泥棒が盗品を使用していても判別は困難だ。そこで鉛筆の片側を削りそこに名前を書くという盗難防止措置がとられた。こうすれば犯人は盗品を使用できなくなる。そこで「泥棒削り」である。こうすればまた盗品を何くわぬ顔で使用できるのだ。被害者は「泥棒削り」と呼ぶのである。しかし何故鉛筆なんかを盗むのだ。それは貧乏だからだ。だから「貧乏削り」なのだ。Q.E.D.証明終了。

とにかく、加地(瑛太)は「貧乏削り」を病的に憎悪しているらしい。ちょっとうざいくらいである。ひょっとして先端恐怖症なのかもしれない。なにしろ「貧乏削り」は尖端がダブルだからな。

さて、今週の死体はタクシーに乗っている間に変死したピアノ講師・真島花枝(熊谷美香)である。恐ろしいことに彼女は「クラッシュ・シンドローム」(挫滅症候群)を久保秋(石原)に教えるためだけの存在である。その後のこの死体の運命は誰も知らないのだった。

長時間圧迫を加えられた筋肉が解放されると損傷した筋細胞から有害物質が放出され高カリウム血症や腎不全を引き起こし、場合によっては死にいたるのである。筋肉の過度の使用によっても起り得るので、真島花枝はピアノの弾き過ぎで死亡した可能性があります。

まぎらわしいのがエコノミークラス・シンドロームである。こちらは長時間じっとしていると発症するわけだが、静脈血栓塞栓症であって要するに血行が悪くなって心不全などを引き起こすのである。人間は動きすぎても死ぬしじっとしすぎていも死ぬ厄介なことだな。

大災害では最初の建物の損壊などの圧迫によりクラッシュシンドロームが発生し、その後の救護所生活などの圧迫でエコノミークラスシンドロームの危険が高まるのである。

ともかく・・・今回の主役死体は数年前に死亡した久保秋の母・雪子(片平)なのだった。焼却され埋葬されているので・・・灰を取り出して分析するのかと思えば・・・ただ現地に飛んで加地が調査を始めるのだった。

時の流れを越えたすごい田舎の出来事なので・・・数年を経た今でも当時の物品は加地が超能力を発揮する程度には現状が残っているのだった。

「解雇された従業員の残したロッカーの私物は破棄します」という銭ゲバワールドとは違うのである。

残っていたもの。同僚の陣さん。雪子の使っていたパイプイス加工機械。雪子の使っていたタイムカード。雪子の筆記した書類一式。雪子が勤務していた当時の従業員名簿。雪子の私物である家族写真集。雪子が最後に使っていた作業用手袋。こうなると経営者は雪子のストーカーだった疑いが濃厚である。

やがて・・・たまたま消息がつかめた元・従業員→現在・駄菓子屋経営者の八木が偶然にも真相の一端を知っていたことが「7」の記述方法で明らかになる。

「1」と「7」の区別がつくように・・・7に-を加えた筆跡「ヌ」は雪子が八木に伝授していたのだった。その日、古い納品シールを貼った製品を見咎めた雪子は残業してシールを張替え、大人の記述方法まで八木に指導したのだった。

納品を終えた八木が帰社すると倒れた鉄パイプの下敷きになった雪子を発見。その場は何事もなく別れたがその後、貧乏なので医者に行かなかった雪子はクラッシュ・シンドロームを発症、心停止に至ったのであった。

母親の死体に痣を発見して以来・・・母親の死因に疑問を抱いていた久保秋の心にようやくひとつの決着が訪れたのだった。

変人でうざい奴だけど感謝したいと久保秋が口を開きかけた時、加地は「鉄パイプを倒したのは誰か」という疑問からお茶の間を遠ざけるために話題を変えるのだった。

星空の下で「鉄パイプのことは心に秘めておくのが懸命ズラ」とバットで素振りをする謎の男に警告されたからである。ふと気がつくと男の足元には貧乏けずりの鉛筆が転がっていた。加地はあまりの恐怖に気絶したのだった。そして鉄パイプの件は記憶から消去されたのである。

関連するキッドのブログ『第2回のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)『キイナ・不可能犯罪捜査官』(日本テレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

>「鉄パイプを倒したのは誰か」

ここまで入っていけば面白いのにねっ。
と言うお茶の間の声が聞こえてきそうでございます~。
大己の頭はそこまではひらめかないらしいから、
警察官にはなれないな、と思ってましたが、
そっか。脅されてたのか^^;

エコノミークラスシンドロームって初めて聞きました。
人間の身体って、案外モロいのね。

投稿: くう | 2009年1月27日 (火) 16時31分

❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀

よくバスや電車だと眠れない人がいますが
あれは人によっては危険信号なのでございます。
雪山遭難と一緒で
眠ったらダメ~死んじゃうかも~というサイン。

基本的にエコノミークラスシンドームは
窮屈な姿勢で長時間の旅の時に発症すると
言われています。
最近ではサッカーの高原選手が発症しましたので
ビジネスクラスやエクゼクティプクラスでも
安心はできません。
ま・・・すべては寿命ですけどな。
じいやなどはロッカーでたったままでも眠れなければ
執事はつとまらないと思っております。

ドラマは・・・死んだ人間を
悪く言わないという
古典的な建前のみで進行するようですな。
黒沢明監督の映画「生きる」で
目立たない公務員が生前すごくいいことしてた
と通夜の席で語られしんみりするみたいな・・・。

もう最初からその路線すぎて意外性がないのが
残念な感じかもしれません。

キッドは加地の変人ぶりはまあまあなのですが
これも鼻につく方にはわざとらしく映るかもでございます。

適度な運動と適度な安息。
これが長生きの秘訣ですぞ~。
まあ・・・健康に生まれついてこそですが。

投稿: キッド | 2009年1月28日 (水) 04時23分

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