誰?・・・知ってる人?(木村拓哉)・・・お父さん(松たか子)・・・ちょっ。
久利生公平(木村)が真摯で情熱的な中卒の検事であることは間違いないのだが・・・人間としてはどうだろう・・・と思わないではない。
なにしろ・・・久利生を追いかけて石垣島の雨宮(松)を六年間放置なのである。
しかもその六年は24才から30才なのである。
昔なら適齢期から六年だぞ・・・おい・・・殺されても文句言えないぞ~。
で、『HERO(2007年公開)』(フジテレビ090103PM9~)脚本・福田靖、音楽・服部隆之、監督・鈴木雅之を見た。だから2001年の『HERO』から2006年『特別編』を経てこの劇場版があったことは雨宮のためにはよかったと思う。ようやく一部ファン絶叫のキスにこぎつけたからだ。ま・・・ここから婚約とか結婚とか初夜とかまで・・・まだ遠い道程が残されているようだ。
要するに久利生は朴念仁というやつなのだろう。一途だがある一点において空気読めないのである。
何しろ・・・雨宮のことが嫌いなわけではないのだ。いやむしろ・・・かなり興味があるのだ。なんてったって・・・雨宮が香水をつけると・・・気になって香水売り場へ銘柄確認をしに行くほどなのである。
しかし・・・事件に熱中するとうっかり・・・そういうことは忘れて六年間なのである。うかつすぎるだろーっ。
けれど・・・雨宮は六年間待ちました。六年ぶりに再会した久利生に少しくらい冷たくしても仕方ないのである。で・・・松はこういう役をやせらたら天下一品だな。
そして・・・六年ぶりであるのに・・・久利生が仕事を始めるや・・・名コンビ復活である。さらにその他の城西支部の検事や事務官たちもナイス・チームワークを復活させるのだった。
名物・芝山検事(阿部寛)中村検事(大塚寧々)の不倫カップルも健在である。
どちらかといえば犯罪者側に立つ検事という特異な存在の久利生であるが・・・冤罪になりかけた過去から・・・人を犯罪者に為す裁く立場というものを知っているという設定が今回も見事に生きている。
それは妻(奥貫薫)からの離婚訴訟で精神の安定を欠く芝山が書類送検した「傷害致死」事件の公判検事として久利生が立つ法廷の描写で明らかになる。
「ささいな口論から初対面の男性を殴打、転倒した男性を死にいたらしめた」被疑者・梅林(波岡一喜)の裁判である。法廷の傍聴席にいるのは被害者の婚約者・松本(国仲涼子)だけである。結果としては・・・ケンカの上での傷害致死・・・殺人罪でもないありふれた裁判に世間はまったく興味を示さない。
そして・・・それは場合によっては観客すらも・・・そうなのであろう。
しかし・・・久利生は今回・・・明らかに被害者の立場に立って・・・検事の職務を遂行することになる。被疑者には一片の同情の余地もないのである。
この救いようのない犯人・梅林をライオン丸Gは飄々と演じるのだった。どんなタイプの悪人もやるので・・・またお前かっ・・・なのである。
なぜ、犯罪者に優しい久利生が・・・梅林にまったく同情しないのかいえば・・・梅林が初公判で自供を翻したからである。
そして・・・誰も興味を持たない事件に敏腕弁護士の蒲生(松本幸四郎)が乗り出したことで・・・裁判は難航していくのである。
その事態を招いたのは・・・もう一つの世間的に重大な事件の影響であった。
エリート部隊である特捜部が追う「元国交相大臣・花岡(タモリ)の1億円贈収賄疑惑」がからんでくるのである。
花岡の秘書・大藪(石橋蓮司)により花岡のアリバイ証人に梅林が仕立てられたのだ。
①赤坂で傷害致死事件が起きた夜、花岡は神楽坂で1億円を賄賂として受け取った疑いがある。
②花岡はその時間、三軒茶屋の歯科医で歯の治療を受けていたと主張。
③そのビルの警備員にアリバイ(不在証明)の証人となった。
④警備員は梅林であり、それが事実なら赤坂での犯行は不可能となる。
つまり、花岡が梅林の、梅林が花岡のアリバイの証人となったのだ。
そこで・・・梅林の犯行が実証されれば・・・花岡のアリバイも崩れるということになる。
世間から無視されていた傷害致死事件はニュースバリュー(報道価値)のある事件となり・・・次回公判にはマス・メディアが殺到するのだった。
久利生は期せずして犯罪に対する・・・人々の態度を批判する立場になるのである。
「犯罪はどんな犯罪でも憎むべき犯罪なのだ」という主張を展開するのである。
大衆というものは愚かなものなので・・・無名の者の犯罪よりも有名人の犯罪を重要視するし・・・犯罪に大小をつけるが・・・巨悪ってなんだよっなのである。明らかに世間にケンカ売ってます。
「まもなく結婚式ということで・・・その打ち合わせのために・・・婚約者の元へむかっていた男性の命が失われてしまったことがささいなことだと・・・誰が言うのです・・・そんな奴は人間じゃないっ」なのである。
まあ・・・世間というものは・・・そういいつつ・・・美男美女が結婚して幸せになることを心から祝福する気のない・・・卑屈な蛆虫で形成されていたりしますからな。少し、ぶん殴ってやらないといけません。
少なくとも・・・城西支部にはそういう人間はいないので・・・執念で・・・結束して・・・梅林が事件現場にいたことを証明してしまいます。
窮地に陥った花岡は脱走し・・・ハイエナのようなマスコミはその後を追いかけていくのです。
静かになった法廷で・・・実は冤罪を憎むゆえに弁護士となった蒲生元検事と久利生検事は友情の眼差しを交わすのでした。被疑者・・・置いてきぼりですが・・・キムタクと松パパの見せ場なので仕方ありません。検事と弁護士が切磋琢磨して真剣勝負をしなければ冤罪はなくならない・・・ということです。
こうして・・・法廷でいつものようにヒーローとなった久利生ですが・・・いつもの店の「あるよ」のバーテンダー(田中要次)は怖い目で久利生をにらむのです。
チョングッチャン(納豆味噌のチゲ)は「ある」が・・・男として・・・女をほったらかしは「ない」・・・とその目は語っているのである。
そして、さすがの朴念仁もあるよのバーテンダーの怖い目には耐えられなかったのです。そのために一部お茶の間悲鳴の結末が待っていたのでした。
関連するキッドのブログ『HEROスペシャル』
ごっこガーデン・やすらぎの現場検証セット。お気楽「できる子にはそれなりに厳しく接するのね・・・出来ない子は最悪無視するし・・・こっぱずかしい・・・っていうことは・・・照れくさいってことだしなぁ・・・あんぱんちさんは発見しておきました」ろーじー「たまに呼ばれると・・・犯人役ですねん・・・そしていきなり金髪とか・・・」アンナ「何度見ても面白いものは面白いのぴょ~ん。映画館で一万回見たけどテレビでも見るぴょん。そして録画して見るぴょん。DVDも持ってるけどリピでリピでリピなのぴょ~ん」
エリ「アンナぴょ~ん。お仕事の時間ですyon!・・・おやおや・・・?」まこ「アンナぴょん最近・・・見かけないでしゅ・・・どこに遊びに行ってるでしゅか~?・・・おやおやぁぁぁぁぁ?」
月曜日に見る予定のテレビ『水谷豊の探偵左文字進13』(TBSテレビ)『稲垣吾郎の悪魔の手毬歌』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
じいや・・・・
イラストだけなのに
←単純
イラストなのに
イラストだけど
本当にしたかのような気分になり
心臓がバクバクなのです(笑)
シアワセ
ありがとう。
でも、メガネかけてるからmariさんにも
似てるけど(笑)
キスシーンもらい!(笑)
投稿: アンナ | 2009年1月 5日 (月) 01時00分
アンナ御嬢様も喜んでおられるようで
頑張って作った甲斐があるというものです。
さて、これから
玉木ロイドと水嶋ロイドを
つくろうかなε≡≡ヘ( ゚∀゚)ノ
投稿: ikasama4 | 2009年1月 5日 (月) 20時52分
世間ではいろいろとご批判もございましょうが
じいやの見るところでは
「HERO」に「はずれなし」ですな。
ややツンデレのヒロインに
イケメンだけど朴念仁の彼氏。
「ラブコメ」としては古典中の古典の設定を
これほど爽やか&華やかに演じられるカップルは
そうあるものではございませんな。
このおしゃれさがわからないなんて
世間様はまだまだですな~と
じいめは思いますです。
まあ・・・そんなこといっても
興行成績ナンバーワンは文句なしですからな
基本的にはやっかみまじりのご意見なのでしょうけれども。
特に・・・「私はキムチが大好きです」の件
「二人でイチャイチャ現場検証、背後に父」の件
「朝まで肩枕」の件
「いつものお店で六年目のキッス」の件
いずれもじいめのハートをくすぐりましたぞ~。
さすがはアンナ様のダーリンでございますなーっ。
じいや感服つかまつりました。
投稿: キッド | 2009年1月 6日 (火) 10時54分
正月第一弾ごっこガーデンはアンナ様ダーロイド。
お年賀ロイドの流用だけに華やかでございました。
ikasama4様のロイドたちも
シリアスバージョンはイケメン度アップ。
ぞんざいタイプは面白度アップと性能向上著しいですな。
さすがでございます。
この後、まこお嬢様、くう様のロイドに続いて
エリ様もSEN-PAISの亀ダー、Pダーが
続々登場。
しかし・・・お嬢様たちのお目が高いこと・・・
恐るべしでございます。
投稿: キッド | 2009年1月 6日 (火) 11時15分