そこにいけば必ず何かがある・・・かも・・・しれないのだ(菅野美穂)死者はあなたの不幸を望まないでしょう・・・絶望しているから(水谷豊)
人は幼い頃より様々なことを知ってきた・・・と誰もが考えるかもしれない。
だから・・・昨日より今日の自分が物知りだと思っている。
しかし・・・高齢者になると明日の自分より今日の自分の方が物知りかもしれないと思うことがある。
三分前に電話をくれた肉親が同じ用件で電話をしてきたときに・・・ふとそう思うのである。
同じように人類も昨日より今日の方が物知りになっていると・・・誰もが考えるかもしれない。
だが・・・人類が物知りになっていることを人類が本当に知っているかどうかは・・・非常に訝しい。
ともかく水曜日のダンスは
「相棒」↗20.5%↘18.8%
「キイナ」・・・・・・ 16.5%
と予想外のスタートになっています。
で、『相棒・Season7・第12回』(テレビ朝日090121PM9~)脚本・櫻井武晴、演出・橋本一を見た。さて・・・水曜日はダンスの日なのだが・・・つまり、テレ朝の9時のドラマと日本テレビの10時のドラマが視聴率的にそこはかとなく連動するわけである。ところが今回は・・・内容も連動してきたのである。現在片棒中の特命係の右京警部(水谷)に対し、警視庁捜査一課強行犯係特別班の春瀬キイナ刑事(菅野)が登場したのである。
今や、刑事ものミステリの代表格である「相棒シリーズ」に対して、「キイナ」は結構変化球である。
しかし・・・今回は結構、双方が「夜明けの刑事」型ドラマとなっていて・・・ステップを踏んでいるのだった。
「夜明けの刑事」型ドラマとは・・・現実というフィクションで起こった事件を反映してドラマというフィクションで類似の事件が起きるという手法を使った一種のものまねドラマである。
まあ・・・ドラマなんかみんなものまねだと言ってしまうとそれまでですが。
で・・・「相棒」が今回扱うのは「日本で犯罪を犯した外国人が国外に逃亡してしまい犯罪者の母国と日本の間に犯罪者についての協定が締結されていない場合の困惑」である。この事件のモデルは様々であるが最近では中国人は皆犯罪者であると誤解を招きかねないほど中国人が凶悪な犯罪を犯し国外に逃亡するケースが印象深いだろう。
ま、そういうことである。
今回の犯罪者は地球の裏側に母国のある架空の国からやってきた男が日本人女性を殺し、国外逃亡するという設定である。
男と同国人の女(英玲奈・・・中山エミリの妹である)が口論しているのを善意から仲裁しようとした被害者は男に突き飛ばされ階段を落下・・・死亡してしまうのだった。
二人の外国人は発覚をおそれ逃亡する。
担当した所轄の左刑事(丸山智己)は被害者女性の恋人である志茂川(山下徹大)を容疑者扱いするが・・・右京の介入により・・・外国人の男・マルコ(広瀬剛進)が捜査線上に浮かび上がる。被害者の携帯電話に残された指紋と外国人の入国審査で採取された指紋が一致したのだった。しかし・・・マルコはすでに国外に逃亡していた。
二国間に犯罪者引渡しの協定はなく・・・マス・メディアは「外国人犯罪者の逃げ得」を煽り立てる。
やがて・・・マルコは母国で変死を遂げるが・・・その時、被害者の恋人と担当した刑事はその国に滞在していたのである。
怨恨の復讐なのか・・・独善的な正義の執行か・・・恒例のツイストを見せながら・・・加害者は・・・マルコと同国人の元・恋人というオチである。彼女はマルコに罪をつぐなうようにもとめ・・・拒絶され・・・マルコは直後に事故死したのだった。
恋人の無念を晴らすために「復讐した」と虚偽の申告をしていた志茂川に右京は諭す。「卑怯な男のためにあなたが不幸になることを・・・恋人は望んでいないと思いますよ・・・」と諭すのだった。まあ・・・死人は何も望まない・・・かもしれません。
関連するキッドのブログ『第11話のレビュー』
で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第1回』(日本テレビ090121PM10~)脚本・吉田智子、演出・猪股隆一を見た。さて、現実というフィクションには奇談というものがある。「相棒」で描かれる人々の苦悩は経済格差だったり・・・法的な不備だったり・・・それなりに社会的な問題の矛盾をついたりするのだが・・・こちらではある種の例外をとりあつかうのである。
それは「本当にあったウソみたいな話」という情報バラエティーの手法の流用らしい。
まあ・・・ミステリで言えば奇想天外なトリックは本格なのでございますが。
今回は犯人の医師(勝村政信)が血液型の虚偽の申告をするために・・・人工血管に他人の血を封入し・・・体内に挿入しておいて採血させるというザ!世界仰天ニュースネタを実行していたというオチなのである。
信じられない時に眉唾をするのだが・・・それは眉に唾をつけるとキツネに化かされないからである。それを信じるのかっ。
とにかく・・・オチにいたるまで・・・眉唾ものがこれでもかと連打される。
まず・・・主人公のキイナが直感像記憶のようなものを保持している。いわゆる一瞬で見たものを記憶する能力で、さらにそれを一瞬で理解し、解読できるという超速読能力も保持しているらしい。しかも・・・そのために生じる脳の機能障害は皆無で・・・実に超能力者なのだった。
次に・・・移植した心臓に記憶があるというオカルトである。もちろん・・・記憶のメカニズムはすべてが解明されたわけではないのでそういうことはありえないと断言できないところがミソなのだな。ドラマでは過去にそういうことがあったという実例をあげ・・・「体で覚えることがあるでしょう」という詭弁を展開していくのである。とにかくグワッシなのだった。
そして、容疑者が血液型がB型なのは几帳面な性格からありえない。本を整頓する人はA型と断定するのだった。ま・・・キッドは血液型性格分類は星占いより信憑性があると信仰しているのでこれについてはスルーしておく。
そして、最後は医師を一発ぶん殴って鼻血を採取である。
医師は珍しい心臓移植手術がしたくてドナーを殺したのだった。
心臓を移植された女を演じるのは白石美帆である。心臓に命じられるまま・・・殺された女の家族を訪問である。近所で良かったよね。子供とパラッチョをかわすシーンをあれほど自然に演じうる女優は・・・滅多にいないと思う。2008年は白石控え目だったので2009年はこの調子でたまに白石にお目にかかれると幸せなのである。
まあ・・・周囲の刑事たちも草刈正雄、沢村一樹、金田明夫、平岡裕太、小池栄子(婦警)、塚地武雅(技官)と粒よりであり・・・まあ・・・フィクションとしてはちょっと楽しい・・・かもしれない。
関連するキッドのブログ『Tomrrow~陽はまたのぼる~』
金曜日に見る予定のテレビ『香港国際警察』(日本テレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『必殺仕事人2009』『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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