マンホールに入りましょう(水谷豊)私は豪華客船のパーティー担当と言うことで・・・クラリスっぽく(田畑智子)
さて・・・相棒なのだが・・・ノアの方舟で契約の虹でエロエ・・・エコテロリストである。
しかし・・・今夜は大晦日と元旦の仮記事を更新したので・・・もはや限界になっている。
で、三夜連続で仮記事です。
で、ようやく更新します。
で、『相棒・元日スペシャル・ノアの方舟』(テレビ朝日090101~)脚本・徳永富彦、演出・和泉聖治を見た。まあ・・・様々な意味で男たちのドラマであるこのシリーズ。相棒である亀山を失って一人ぼっちになった右京(水谷)のその後である。。「また一人になった右京」を案じる「ステキな男とフグでも食べたい男」警察庁長官官房室長・小野田警視官(岸部一徳)は法務省の官僚である姉川聖子(田畑)を派遣して慰安するのである。・・・ちがうぞ。
年末を迎えて世間をお騒がせする「地球温暖化阻止のために手段を選ばない集団」ジャッカロープ(都市伝説の未確認動物の一種。角ウサギ)・・・空港のコンテナを爆破し、送電設備も爆破、クリスマスイヴに東京一部地域停電である。その結果、「CO₂排出量が削減された」と犯行声明を出すのである。
公安の面目も丸つぶれだが、都内を縄張りとする警視庁としても腹立たしい。
トリオ・ザ・捜査一課も犯人逮捕に向かうがガセネタにふりまわされ、無能の烙印をまた押されるのだった。
その頃、法務大臣・瀬田(渡哲也)の息子で環境問題研究者の和哉(渡邉邦門)が消息不明となり、テロの犯行現場から和哉の時計が発見される。
瀬田大臣は元弁護士で良心派、省内の反対を押し切って産廃関連の裁判沙汰で国に不利な判定を貫こうとしている微妙な立場。家族の不祥事は辞任問題に発展しかねない。
省益よりも国民の利益を実現させるべきと考える若き官僚・姉川は瀬田大臣を守るために特命係に出向してくる。行方不明の和哉を発見し・・・テロ行為との無関係を立証するためである。
最近、田畑智子というワクに鈴木杏が侵入してくる気配があるのだが、頭脳明晰で正義感あふれ、しかも右京よりも亀山に近いキャラクター・姉川を「羊たちの沈黙」クラリスを時々感じさせる可憐さを見せつつ堂々と演じきる。このワクは譲らない気満々である。
一方、テロ行為の関係の有無を明らかにするのが仕事と心得る右京は姉川とは違うスタンスで淡々と和哉捜索を開始する。マンホールにも率先して入るのである。けして田畑のスカートの中身に関心があるわけではない。
例によって登場する大人たちのほとんどは見下げはてた人々であるが右京は超然としたステキな大人でなければならないのだ。
一見・・・官僚同士の馴れ合いで息子を罪を揉み消す構図だが・・・前述の微妙な立場から・・・国に不利な判決を覆すために上告しようとするキャリアたちと大臣との確執があるため問題は複雑になっている。
この複雑さは最後まで続いていくのだが・・・結末のやりきれなさは秀逸である。
ともかく・・・捜査を進めれば進めるほど、和哉がテロリストである可能性が高まっていく。
「環境問題に対する過激な言動」「自室から発見される旅行カバン」「そしてテロ計画を臭わせる物証」
憂慮する姉川に・・・「優秀なテロリストとしてはややうかつすぎるような気がします・・・おそらくすべては捏造でしょうねえ」と右京は希望の灯をともすのである。
やがて学生たちを中心にした「ジャッカロープ」が検挙され、次の犯行のヒントを押収するがリーダーは取り逃がす警視庁。
男たちの中でもとりわけ男好きの警務部監察官・大河内(神保悟志)は例によってちょっとだけ惜しい捜査を展開。残されたヒントの「クモ」を鉄道車両がらみと断定するあたりはホモだけでなく鉄オタでもあるらしい。
神保が見当違いの推測で列車乗客をパニックに陥れている頃、右京は「東京湾遊覧船」の「クモ」という船室名にたどりつく。
そこでは大手化学企業による環境対策支援の広報パーティーが開催されている。
この企業のコンテナが最初のテロで破壊されたことからなんらかの理由で「ジャッカロープ」がこの企業を標的にしていると判断した右京だった。
しかし・・・亀山を欠いた右京はフットワークに支障を来たし、後手にまわる展開。このあたりはなかなか乙です。
やがて大手企業の責任者が・・・損失補てんのためにしくんだカラクリが明らかになる。
官僚と政治家と企業が仕組んだ環境問題支援金の不正流用である。
企業と組んだ政治家が手下の官僚に企業に対する補助金を支出させ、バックマージンをとる。そしてその補助金で作られるはずの環境保護機器は実際には作られず、企業と組んだ金目当てのテログループが「がらくた」を爆破して・・・全員が私腹を肥やすというモラルなき大人たちの結束なのである。
構図をつかんだ右京だったが、和哉ではなかったテログループのリーダーは殺害され、企業側の主犯格は・・・まったく別の目的を持った真犯人の人質になってしまう。
真犯人は環境専門雑誌の編集者で・・・かって企業が起した公害事件の被害者遺族だったのだ。
30年前の公害事件の被害により両親と妹を有害物質による難病で失った男(中本賢)はその怨みを被害者側の依頼を受けながら裁判を断念した弁護士時代の瀬田にも向けていたのだった。
すべての真相が明らかとなり、男は死を決意していた。
そこで・・・姉川がついに亀山の穴を埋めるのだった。
爆弾を身にまとい自決しようとする犯人を追いかけて猛タックルである。
ここは分りやすく「死んじゃダメ~」ぐらいのセリフがあってもよかったよ。
とにかく・・・少年時代に企業の利益のために両親を殺され・・・30年間鬱屈してきた男の悲しい犯罪に・・・右京の叱責もやややるせない。
「あなたの犯罪も許しがたいが・・・もっと許せないのは命を粗末にすることです・・・」なのだから。
もちろん・・・それはスペシャルゲスト・瀬田大臣の見せ場を作るためである。
監禁されていて事件とは無関係だった息子を救出し・・・裁判問題に決着をつけた大臣は拘置された男に辞意を表明する。
「あの時・・・あなたのお父さんは企業側の金銭による買収工作で分断された被害者組織によって苦境にたたされ・・・謝罪しつつ・・・裁判の断念を申し出られた・・・私はそれを受け入れたが・・・それは間違いだったのです・・・正しいことをしている人にあなたは正しいと言ってあげられなかった私のあやまちが・・・その人の息子に罪を犯させた・・・ごめんなさい」
犯罪者に法務大臣が謝罪である。
食を絶ち・・・死を覚悟して己の復讐という正義を貫こうとしていた男は瀬田大臣の土下座についに・・・心を許す。
「そうだ・・・何もかもあんたが悪い・・・悪い・・・悪いわけないじゃないか・・・・そんなのオレだってわかっていたんだよ・・・」
男の中に潜んでいた・・・無惨に幸せを奪われた少年の・・・無念の涙の流出に・・・画面が見えません。
どうやら・・・パートナーチェンジをしながら相棒を続ける予感である。次の相棒は神奈川県警の刑事(益岡徹)らしい。・・・その手で来たか。まあ・・・いきなり新相棒登場だと亀山ファンが逆上する可能性これありだからな・・・。連続お試しキャンペーン開催中なのだな。そうやって鑑識米沢(六角精児)スピンオフまで引っ張る気だな・・・このずるがしこい大人たちめ。
関連するキッドのブログ『前回の相棒』
土曜日に見る予定のテレビ『新春映画スペシャルHERO』(フジテレビ)『イノセンス』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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