« 神の雫より生まれ出ずる悩み(亀梨和也)汚い手でお嬢様に触れるでない(水嶋ヒロ)トライアングルを検索中(稲垣吾郎) | トップページ | 必殺パチンコでテッテケテー!(高橋愛)男のロマンでQ.E.D.(中村蒼)おだまり!(青田典子) »

2009年2月 5日 (木)

街の灯(菅野美穂)暗くなるまで待って(平岡佑太)キイナは歩く死体を見た(紺野まひる)

死体が蘇ったら死体じゃないよね・・・小学生かっ。

水曜日のダンスは暴走中のテレ朝が編成的停止である。来週は30分繰り下げ。ゲスト・南野陽子VS奥山佳恵なので迷うじゃないか。

「相棒」↗20.5%↘18.8%↗20.2% -----

「キイナ」・・・・・・ 16.5%↘15.5%↘15.3%

「キイナ」ただ今、冬ドラマ平均視聴率トップを進行中。ええーっ。

で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第3話』(日本テレビ090204PM10~)脚本・吉田智子、演出・山下学美を見た。まあ・・・キッドは趣味と実益を兼ねることになんの問題もないと思うので・・・「面白い事件なんてない」なんてことは言いません。第一、面白い犯罪目当てでワクワクしているお茶の間に失礼だろう。殺人事件と聞いてワクワクしながら現場に乗り込んだってキッチリ犯人逮捕できれば職務を全うする優秀な刑事なのである。人間として被害者遺族に同情したり気配りしたって犯人を捕まえられないのでは単に無能だ。

しかし・・・キッドは知っている。警官たちは犯罪を憎みつつ・・・自分たちが人間の暗部と格闘していることを自覚していると。警察署にはいつだって人間の血と汗の匂いが漂っている。だって死体安置所には死体が安置されているんだもの。お仕事ご苦労様です。

そして・・・幽霊は歩き出すのである。

久しぶりに死後の世界を信じる方のキッドの出番かっ・・・と勇むのだが・・・結果はそもそも死んでませんでしたーっである。

入れ替わりによる保険金詐欺事件である。

そこにはやはりモラル崩壊の兆しがあるのだった。ものすごい犯罪の連鎖である。

犯罪者は二人。

一人は建設現場で働く渋沢圭吾(山崎樹範)。

一人は同僚の河野(松尾敏伸・・・風林火山の武田信廉)である。

①圭吾はホームレスを会社に無断で事務所に宿泊させていた。管理責任を問われる行為である。

②河野は会社の金を横領。圭吾はそれを知りつつ会社に報告するのを躊躇する。共犯に準ずる行為である。

ここまで・・・圭吾の行為を人として許容する人もいるだろうがとんでもないことだ。施しは自分の実力の範囲の内でおこなってこそ善なのである。

③河野は圭吾の毒殺を決意。コーヒーに毒を盛る。

④圭吾はコーヒーを身寄りのないホームレスに与える。ホームレスは薬物中毒死。

ここで・・・圭吾はなす術がなかったと告白するが救急車を呼べば助かった可能性もあり、そうしなかったのは無断で会社の施設にホームレスを宿泊させることが露呈するからだという邪推も可能だ。さらにコーヒーに毒物が入っている可能性を予見することができた状況証拠があり・・・あえてそれを飲ませた・・・殺意ありの可能性もある。

⑤圭吾はホームレスになりすまし、偽装工作の上、事務所に放火。死体損壊である。

・・・ホームレスの人間としての尊厳を考慮すると圭吾は極悪人じゃねえか。

⑥圭吾は自分が死んだことにして保険金を妻・瞳(紺野)に不正に受給させる。その金を瞳の視力回復手術に当てる目的で・・・ここが美談らしい。杉下右京に長めのお説教をしてもらいたい展開である。

⑦河野は横領の罪を圭吾に着せる。

⑧圭吾を目撃したという情報が得て、河野は渋沢邸に家宅不法侵入。帰宅した瞳に暴行。

まあ・・・このように心弱いものの犯罪の顛末である。死体火葬後の灰から毒物が発見されるわけだが・・・爆発火災の現場の不審死である。ふつう司法解剖だろう。

まあ・・・どうしても死体が歩く話を作りたかったのでこんな風になっちゃいましたか。

もちろん・・・この話の原型はチャップリンの映画「街の灯」である。チャーリーは目の見えない花売り娘のために手術費用を稼ぎ、無実の罪で投獄される。そしてみすぼらしい浮浪者となるのである。

しかし・・・圭吾は薄汚れた犯罪者にすぎない。右京さんがダメならセクスィー係長(沢村一樹)に叱り飛ばしてほしかった。キイナだと「愛」の問題になっちゃうからな。「せっかく瞳さんが瞳を取り戻してもあなたがいなくちゃダメじゃないですか」・・・ではないのだな・・・「悪いことしちゃダメでしょう」でないと。

また一部はオードリー・ヘップバーンの映画「暗くなるまで待って」である。盲目の主人公が犯罪に巻き込まれ恐怖を味わう。まあ・・・瞳は一発殴られただけですみました。しかし・・・紺野まひるを気絶させておいて・・・それですむとは思えない人も多いだろうけどな。

ただし・・・画鋲による点字の伝言を読み取る、監視カメラの映像を早送りでチェックできるなどキイナの特殊技能の生かし方のアイディアはまあまあでした。もちろん、最初の目撃ですぐに定点カメラを発想しないのは・・・まあ・・・キイナのキャラ・・・かもしれません。

とにかく・・・すぐ殺される田中圭、尻にしかれる向井理、主役に登りつめた瑛太などとならぶ影の薄いイケメン平岡佑太は視聴率の獲れる脇役の座を確保中である。これもキャリアだからな。

関連するキッドのブログ『第3話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『隠し剣・鬼の爪』(日本テレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

|

« 神の雫より生まれ出ずる悩み(亀梨和也)汚い手でお嬢様に触れるでない(水嶋ヒロ)トライアングルを検索中(稲垣吾郎) | トップページ | 必殺パチンコでテッテケテー!(高橋愛)男のロマンでQ.E.D.(中村蒼)おだまり!(青田典子) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 街の灯(菅野美穂)暗くなるまで待って(平岡佑太)キイナは歩く死体を見た(紺野まひる):

» キイナ~不可能犯罪捜査官~ 第3話 [渡る世間は愚痴ばかり]
死んだ人間が生き返った?! 三ヶ月前に死んだはずの男性を目撃したという証言が出てきた。 [続きを読む]

受信: 2009年2月 5日 (木) 20時10分

» キイナ 第3話 [エリのささやき]
死んだことになっていた渋沢・・・どうやって生活してたんだろ? [続きを読む]

受信: 2009年2月 5日 (木) 20時54分

» キイナ〜不可能犯罪捜査官〜 第3話 死んだはずの男 [レベル999のマニアな講義]
『蘇る死者』『死者が蘇る』内容キイナ(菅野美穂)と尊(平岡祐太)は、張り込みをしていた。探す相手は、3ヶ月前に死んだ男・渋沢圭吾(山崎樹範)建設現場の爆発事故に巻き込まれ死亡した。遺体の損傷が激しく、血液型、遺留品の結婚指輪を妻・瞳(紺野まひる)が確認...... [続きを読む]

受信: 2009年2月 5日 (木) 21時40分

» 『キイナ』 第3話 [美容師は見た…]
どうしてこうも同じ役者さんばかり使われるんでしょうね。今回の山崎樹範君と言い、田中圭君も。全く違うタイプを上手く演じてるのは分かりますけど、同じクールであちこち出なくても。。。ねぇ(^_^;)色んな役者さんで見たいです。でも今回も面白かったので許すヾ(゚∇゚*)ナニサマ(... [続きを読む]

受信: 2009年2月 5日 (木) 22時48分

» キイナ〜不可能犯罪捜査官〜File.003 [ブルー・カフェ]
「恋ってさ、この世で最も不思議な現象だよね・・・こんなに沢山ひとがいて、あるひとりにだけ夢中になる。それはまるで・・・一山300円のジャガイモの中から、どれかひとつにだけ異常に執着するようなものよね」(byキイナ) ということでキイナ〜不可能犯罪捜査官〜、本日は「File.003」です。サブタイトルは・・・「死者が蘇る」 『死亡したはずの男がフラフラと歩いていた――。 そんな目撃情報を聞いた、男の妻・渋沢瞳(紺野まひる)から、確認してほしいと依頼を受けたキイナ(菅野美穂)たち“ベッパン”はさっそく... [続きを読む]

受信: 2009年2月 5日 (木) 23時11分

» 「キイナ」3 ☆☆☆ [ドラマでポン!]
遺体損壊??これって、毒物混入より罪が重くないですか(^^;;;;)そう思うと、”真犯人”の犯罪は自白以外に証拠がない。全て旦那さんの狂言でも犯行は可能で、夫婦が揃って絶対に善人だという証拠もないよね、と不安は残しつつ(まあ、素直な犯人が自白しちゃってるけど...... [続きを読む]

受信: 2009年2月 6日 (金) 01時16分

» キイナ 第三話 [酔生夢死]
死体が甦るはなし作業現場でなくなった夫(山崎樹範)が想い出の場所を彷徨っているようだと盲目の女性・渋沢瞳(紺野まひる)が相談にくる例によって別班に指令が下り、キイナと山崎が調査に乗り出す定点カメラによる映像と遺体から出た金属製の毒物、そして友人・河野(松尾...... [続きを読む]

受信: 2009年2月 7日 (土) 07時42分

« 神の雫より生まれ出ずる悩み(亀梨和也)汚い手でお嬢様に触れるでない(水嶋ヒロ)トライアングルを検索中(稲垣吾郎) | トップページ | 必殺パチンコでテッテケテー!(高橋愛)男のロマンでQ.E.D.(中村蒼)おだまり!(青田典子) »