覚悟の自殺でした(瑛太)逃避よね(石原さとみ)パシリですから(田中圭)ヴォイス(生田斗真)
「事故死と自殺とどっちが心が癒されますか」(瑛太)でもよかったのだが・・・若いものの世界観はこのドラマに関する限りちょっととんでもない方向に行ってるよ。違法の格差問題だな。キッドは殺人も大麻吸引も違法に違いないと思っている。違法行為に値段をつける時点で・・・もうモラルは崩壊です。
「ちょっと待って・・・私も行く」(石原さとみ)であらぬ方向に妄想ふくらませるしか楽しいところのないドラマになっていると思うのはキッドだけですかーっ・・・やめとけってば。
しかし、節分にバレンタイタインデーネタって先取りしすぎ・・・なんかあったか・・・大麻だからタイマリーだと思って先だしか?・・・結論的には大麻ぐらいいいじゃないかって内容だったしな・・・パセリセージローズメリーターイマ。
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「ラブ♡シャッフル」↘*8.2%(うわーそれはひどい)、「20世紀少年もう一つ」18.6%(やはりこれかっ)、「RESCUE」↗12.8%(バックドラフト)、「銭ゲバ」↘*9.0%(ある意味しのいだな・・・)、「50時間SMAP」20.2%(アンナ様のダーリン改造人間に不服一杯)、「アルマゲドン」14.9%(まだとるか)、「赤い糸」↗*8.4%(デートかっ)、「天地人」↗24.2%(顔見世興行かっ)、「本日も晴れ」↘*8.4%(つらいよね)、「パイレーツ・オブ・カリビアン・デッドマンズ・チェスト」 19.8%(海賊より全力坂なのかっ)、ついでに「ヴォイス」↘12.3%・・・以上。
で、『ヴォイス~命なき者の声~第4回』(フジテレビ090202PM9~)脚本・金子茂樹、演出・松山博昭を見た。ある意味、「銭ゲバ」とは対照的な綺麗事ドラマなのだが・・・脚本の持つ世界観が幼くて・・・今回・・・綺麗事なのかどうかも不明になっていましたーっ。
ふと思ったのだが・・・この主人公って・・・「エジソンの母」(08TBSテレビ)の小学生・花房賢人(清水優哉)だよな。「どうして、ねえ、どうして着信音を相手によって変えるの、ねえ、どうして」とりあえず一発殴りたくなるのはキッドだけですかーっ。
ここまで、①飛び降り自殺キャッチ ②感電死 ③クラッシュ・シンドローム・・・と来て今回はエビアレルギーである。しかし・・・ヴァリェーションに富んでいるように見えるが・・・実は毎回死因は同じなのである。
①は子供の飛び降り自殺を咄嗟に受け止めて打撲死・・・死因は自己犠牲の精神である。
②漏電で感電死。しかし、妻のために料理を作ろうと医者に行かずにコンビニへ・・・死因は自己犠牲の精神である。
③家族のために勤労する主婦。鉄パイプのためにクラッシュ・シンドロームを発症するが医者に行かない・・・死因は自己犠牲の精神である。
④悪い人に大麻売買のルート開拓を強要されて拒絶しようとエビ食べてエビアレルギーで死亡・・・死因は自己犠牲の精神である。
つまり・・・ある意味、自殺(あるいは自殺的行為)ばかりだ・・・なんじゃ・・・こりゃ。
しかも・・・結局はすべての結論は加地(瑛太)の妄想にすぎないんだよな・・・。毎回、何一つ立証されてないんだから・・・。
だから・・・このドラマってある種の単館上映のカルト・ムービーというか「時効警察」のノリなのである。つまり・・・一種のシュール・レアリズム(超現実主義)の実験映画みたいな。
「すべては空虚なんだよね・・・どうして、どうして死体は冷たくなるの・・・どうしてレンジでチンして資源を有効活用しないの・・・どうして」みたいなセリフが挿入されてもまったく違和感ない作りなのである。
その中に・・・同性愛者である石末(生田)と五十嵐(田中圭)の高校時代のカップルが登場してきて・・・死んだ五十嵐から石末へバンタインデーに期日指定のプレゼントが届く。そこには「高校時代・・・机にチョコを入れてたのはボクでした~」と手紙が・・・「なんだそうか~」・・・和む学生たちみたいなシーンがあったり。
画面の遠くの方で「なによ~」「なんだよ~」「うふふ」「えへへ」みたいな加地と久保秋(石原)のイチャイチャがあったり。
「お父さんと同じ土俵では勝負しないんだ・・・別世界でお父さんを乗り越えるよ」みたいな・・・じっくり考えるとのりこえてないセリフをものすごく深刻に悩んだ末に真面目にがんばって石末が語ったりして・・・ひょっとしたら笑わせようとしているのかと疑うシーンがあったりするのである。
しつこいようですが・・・なんじゃ・・・これ・・・なんか・・・ちぐはぐさをわざと構築しているのか?
どうして・・・月9でどうしてそんなことするの?・・・なんか得することがあるの?
という気分になります。
五十嵐の父(小野武彦)「結局、息子は大麻を吸って朦朧としてエビ食って死んじゃうような馬鹿野郎だったってことでしょう・・・」
加地「それは違います・・・確かに・・・息子さんは誘われて大麻吸っちゃうようなミュージシャンとか力士なみに馬鹿野郎な大学生だったのですが」
久保秋「・・・おい」
加地「そして悪いいじめっ子にいじめられても抵抗できない弱虫毛虫の馬鹿野郎でしたが」
石末「・・・おいおい」
加地「いじめっ子から麻薬売買のルートを開拓しろと言われても・・・それを実行できる能力もお断りする根性もなく・・・もう死ぬしかないと思いつめてエビを食って自殺した馬鹿野郎なのです・・・そういう馬鹿野郎だと思います」
五十嵐の父「・・・」(やり場のない気持ちに肩が震える)
石末「・・・」(うつむく)
久保秋「・・・」(視線をさまよわせる)
加地「あれ・・・久保秋・・・ここにいたっけ?・・・どうしてここにいるのさ。ねえ、どうして?」
関連するキッドのブログ『第3回のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『キイナ・不可能犯罪捜査官』(日本テレビ)ただ今、冬ドラマ平均視聴率第1位です。えーっ。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
こんにちは~。
キッドさんの視聴率チェックチェックをするのが楽しみなんですが(笑)
思わず「一発殴っていいよ」と言いたくて足を止めました(`ー´) クククッ
自己犠牲の精神。なるほど~。
で、そこで泣かせたいってことですね。
逆に泣けないぞー。月9レビューリタイア初です!
自分の中でちとショックです。
でものんびり出来て嬉しいですヾ(゚∇゚*)ドッチヤネン
ドラマを見過ぎて汚れてしまったのか私!
と思って悲しくなってしまったんですが…
キッドさんの慰めで立ち直ったわ(笑)チガウカ
五十嵐父を見て、最近また観てしまった
『香港国際警察』での主犯格の少年の父を思い出しました。
「今頃どうして?ねぇどうしてお父さん泣くの?…」(爆)
投稿: mana | 2009年2月 4日 (水) 09時53分
キッドは自己犠牲も独善に過ぎないと思っています。
しかし、独善は美しい場合もある。
そして爆笑できることもあります。
たとえば特攻はある意味美しいし
一方で爆笑です。
特に死の恐怖を克服するために
特攻隊員に飲ませる美酒に
覚醒剤をまぜるというあたりが
黒い笑いを誘います。
で・・・このドラマのテイストは
どちらかというとそれ「死んだ人の美点」を
ものがなしいペーソスで
つづっていくものであるらしい。
しかし・・・これって
一歩間違えるとかなり恥ずかしい要素。
おそらく脚本家は
空気の読めない主人公を造形して
このあたりを濁そうとしている。
しかし、大失敗に終っている。
とキッドは考えます。
馬鹿馬鹿しく見える死に様だが
それなりに筋が通っているという
ところまで到達していないのです。
今回で言えば
すでに交際していない友人なのに
ことさらに友人ぶる石末とか
バカ息子を失って傷心の父親に
「あなたの息子は弱虫だったから自殺しました」
と言っていることに気がつかない加地。
これが狙いならまだしも
気がつかないでやっている風なのが
痛い感じでございます。
おそらく・・・理屈じゃないんだ
カットできるまでカットしろっ・・・
という職人養成の基本が
抜け落ちて
「ボクは練習しなくてもできるんだ」
という気持ちだけ天才の戯言を
毎週聞かされるのは・・・
どうか・・・とmana様が
脱力しているのでは?とキッドは妄想いたしました。
加地みたく・・・。
投稿: キッド | 2009年2月 4日 (水) 12時16分