コギャルだった頃を思い出すわ(さとうやすえ)悪魔のキスを(奥山佳恵)エコエコアザラクを(菅野美穂)スケバン刑事を(南野陽子)
まあ・・・どんなアイドルたちも大人の女になっていくのですな。
水曜日のダンスはサッカー中継延長で30分交錯。ちょっと足がもつれました。
「相棒」↗20.5%↘18.8%↗20.2% -----↘16.1%
「キイナ」・・・・・・ 16.5%↘15.5%↘15.3%↘12.7%
まあ、しかし、ダンスをしているからこそのステップでございますな。
で、『相棒・Season7・第14話』(テレビ朝日090211PM0930~)脚本・佐伯俊道、演出・近藤俊明を見た。「私たち正義のために戦います・・・それが命をかける戦いであっても・・・私たち一歩もひきません・・・悪を蹴散らして正義をしめすのですっ」
走れ 光速の 帝国華撃団
唸れ 衝撃の 帝国華撃団
・・・ってそれは違うな。帝都歌劇団の「男装の麗人」をめぐるエルの世界のミステリであるが・・・エル度低めで女の友情設定になっています。そこがややものたりないかっ。
実業家の昌子(小宮久美子)が自宅で変死。心臓に疾患があるのに扇風機を浴びたため心臓麻痺を引き起こした事故死であると思われたが・・・着衣に付着した薔薇の花粉から右京はエアサーキュレーター(空気循環器)を使った未必の故意(罪を犯す意志)による計画的犯行を疑う。扇風機遺体間には薔薇の花瓶はなく、エアサーキュレーター遺体間に薔薇の花が置かれていたからである。まあ、生きている間に扇風機花瓶軸の延長線上に移動した可能性もありますが。
そして・・・右京の捜査線上に宝塚・・・ではなくて帝都歌劇団の元・男役スター・荊城紫雨(奥山)が浮かび上がるが・・・関係者の一人・史恵(さとうやすえ)が犯人しか知りえない情報を知っていたため・・・途中からは犯人の正体を探る展開となる。もちろん、この手の話で美人の役割はスターのライバルだった過去を持つことがお決まりなので犯人・史恵は紫雨と昌子に役者生命を奪われた男役スター・潮風うららだったのである。
もちろん・・・歌劇団のパトロンである昌子が愛人の紫雨から別の歌劇団スターに心変わりして紫雨の経営するタレントスクールに嫌がらせを敢行。窮地に墜ちた紫雨が過去の怨念を利用して・・・うららに犯行を起させたのである。
エアサーキュレーターで死ぬかもしれないとうららは賭け・・・うららが昌子を殺すかもしれないと紫雨が賭ける。その間に過去の事故を演出した実行犯(おタクな男)は自殺・・・そんな女のミステリの世界である。
しかし・・・話はそのようには展開せず、せりあがる右京(水谷豊)で一笑いとったあとは・・・。
うらら「青春の日々を歌と踊りに賭けた私たちを邪な想いで汚したあの人(パトロン)が許せなかった」
紫雨「うららが犯人なら私も犯人です」
「紫雨・・・」「うらら・・・」と妄想の世界へ。
「まあ・・・すべては無駄骨でしたねぇ・・・」とまとめる右京だった。男たちの愛には優しいが女たちの愛には冷たい右京である・・・さすがだ。
まあ、「おみやさん」には大村彩子(パラサイト・イヴ)がママ役で出ていたりして麗しの少女たちのその後を連夜で見ているのだな。みんな健在でよかったよ。
関連するキッドのブログ『第13話のレビュー』
で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第4回』(日本テレビ090211PM10~)脚本・松田裕子、演出・猪股隆一を見た。タロット占い師・星宮(南野陽子)登場である。このドラマは不思議と科学の中間を目指していたはずだが・・・結局、オカルト(神秘)を実証主義者が粉砕するというノーマルなものになっている。ちっとも面白くないのですが。
日常に支配されている人々には不思議は刺激である。不思議に感じるから、満天の星空にロケットを打ち上げるまでの科学力を身につけたのである。マジシャンたちの手品の種を明かして、善良でちょっとバカな市民が詐欺にひっかからないように警告するのも大切だが・・・科学が万能ではなく、死後の世界の否定が実証されることはないというこの世の綾をもう少しお届けしてもらいたいと思う。
タロットカードの大アルカナ・第10番「運命の輪」は実は神と人間の対峙を示している。
たとえば・・・人が誰かに恋をする時・・・それが恋をした人間の意志によるものなのか・・・それとも神がそのように仕組んでいるのか・・・この見極めは人間には不可知なのである。もちろん・・・神を否定するものには恋を人間のものにすることに何のためらいもない。しかし、神を肯定も否定もできないものには「恋」が「それぞれの男女」のものだったり「大いなる自然の営みの一部」だったりするわけである。
宗教にもピンからキリまであるが、たとえばキリスト教などはフィクションとして壮大に構築された巨大なシステムである。米国の新・大統領が「無信仰者」も市民であるとしてあえて言及するほどキリスト教の信仰者の影響は大きい。つまり「神なんかいるわけない」と真っ向から否定することは差し障りがあるということである。これは中国で「共産党なんてバカじゃね」と言うのと同じくらい差し障りがあるのだ。
たとえばタロットはそういう宗教と無関係ではない。運命の輪は神々の王が回している。ギリシャ神話では神々の王ゼウスがそれにあたり、キリスト教ではイエスの父がこれにあたる。キリスト教の原点であるユダヤ教では主神と邪神の拮抗が運命の輪の原動力である。そしてギリシャの科学では四大元素・火・水・土・風(空気)の変転が運命の輪を回すのである。
人間が「運命」に感じる恐怖・歓喜・諦念・希望がこのタロットには封じ込められているのである。
タロットの輪にとりつくのは智恵の守護者・スフィンクスと魔神テュポーンである。善と悪が輪を支配しようとしているのが現世だからである。それを世界を構築する四大元素の守護神たちが厳かにあるいは冷たく見守っている。火の竜サラマンダー、水の精オンディーヌ、風の気シルフ、土の霊ノームはさらに大いなるものの指図で運命が逸脱しないように監視しているのである。
これはどんな運命もさらに大きな運命の一部に過ぎないという無限の不思議を示しているのである。
そのような運命に対していかにも無力な人間が・・・あえてチャレンジすることの意義を示すのが「運命の輪」のカードの真意である。
たとえば・・・恋をした一人の少女が「運命の輪」を引く。それを引いたことにより、少女は「恋を伸展させる決意や覚悟」を促されるのである。たとえば恋は成就するかもしれない。しかし失恋に終ることもある。しかし、それはすべて運命なのだという慰安。それがタロットに含まれる神秘なのだ。
このあたりのロマンがちょっと弱いのだな。
小アルカナの「剣の四」は「戦いの終焉」を意味する。人生が戦いならばその終焉はすなわち「死」である。しかし、戦争の終焉は「つかのまの平和」も意味するのである。剣は風を加護する一族なのでその終焉とはつまり凪を意味する。穏やかな海は平穏のように見えるが風力を欲望するものには死活問題でもある。
すべてのカードには両面があり、その意味を探るのは結局、心のありように影響される。
しかし、すべての出来事には終焉があるという啓示はいかにも有効なのである。
不眠不休で働くのには限界がある。去っていった恋人を想い続けることに益があるか。永遠に終らないドラマを録画する媒体がどこにある・・・ということなのだな。
マジシャンたちのトリックを暴くのはマジシャンである。
するとマジシャンはさらなるトリックを創作する。どちらのマジシャンがステキな人なのかはそれぞれの心の問題である。
犯罪者たちは犯罪を創作する。刑事たちは犯罪を捜索する。
どちらを愛するのかも人それぞれだろう。
もちろん・・・キッドは思いついてしまう犯罪者たちを愛する。その刃がこちらに向けられない限りは。
それにしても第一発見者を疑わない刑事たちって・・・あまりにもご都合主義が過ぎますよね。
基本的にキイナは・・・オカルトに期待し続ける性格設定にするべきだろう。しかも・・・多くのオカルトが偽であることにちょっと悲しみを感じる方がいい。
スケバン刑事が「ウソ」を言っていることに気がついたキイナの微笑みは悲しみに彩られているくらいがいいなあ・・・と思います。
関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー』
金曜日に見る予定のテレビ『鉄コン筋クリート』(フジテレビ)『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
帝国華撃団
懐かしいですねぇ。
この頃はセガサターンで頑張ってました(  ̄∀ ̄)ゞ
で、今回のキイナさんは
占いも「思い込み」という技のマジックならば
演技で見せる役者さんのイメージも宗教の奇跡と
思われている事も世の中のほとんどが思い込みだらけみたいな。
タロットは以前のドラマでちょっと勉強させてもらいましたが
ナンダカンダ言ってこういうのにハマりたいんでしょうかね。
最終的には盲目になりたいのかもしれませんねぇ。
ちなみに今回は
飯富兄弟にばかり目がいってました(; ̄∀ ̄)ゞ
投稿: ikasama4 | 2009年2月13日 (金) 00時18分
日本では神国幻想にとらわれた戦前の反省と
戦勝国のご都合主義によって
宗教教育が一種のタブーとなって半世紀。
免疫がないものだから
「世界革命教」にとりつかれた赤軍派とか
「密教秘儀」にとりつかれたオウム信者とか
「マネーゲーム」にとりつかれたにわか投資家とか
もう・・・すぐにはまってしまうわけです。
やはり「宗教」は心の支え
ただし基本的にはフィクションという
教育を徹底しないとダメだとキッドは思います。
そこへいくとやはり男の子はセガサターンですな。
「同級生」とか「下級生」もあり
「信長の野望」や「提督の決断」もあり
「アドバンスド大戦略」があり
「サクラ大戦」が・・・
そして「クソゲー」の数々が・・・ああ、はまりすぎ~。
まあ・・・現世は夢となり夢は現世となるが
何事もほどほどが肝心です。
タロットはほんの入り口でございます。
神話や占星術・・・そうまでして
人は「他人の知らないこと」を知る喜びを求める。
そしてうかつにも騙されるのですな。
キッドは基本的に自分が知らないことを
他人が知っているはずはない。
そして自分はほとんど何も知らないのだ。
というのが「智」に対するセオリーだと
肝に銘じておりまする。
ふふふ、金田明夫と前川泰之の「風林火山」飯富兄弟に
おここ・湖衣姫二役の「武田信玄」南野陽子共演ですな。
ここでの飯富兄弟は児玉清に篠田三郎。
諏訪頼重室の寧々(山下容莉枝)すでに薄倖だった。
まあ、草刈正雄の真田幸村(真田太平記)もありますけどーっ。
沢村一樹の高山右近(利家とまつ)とかもーっ。
時代違いですが・・・小池栄子の巴御前(義経)好きでしたーっ。
その時正雄は平知康ーっ。
正雄は桂広澄(毛利元就)もーっ。
東根作寿英・・・織田信忠(信長KOJ)だったりしてーっ。
なんで菅野は大河ドラマに出てないのーっ!
投稿: キッド | 2009年2月13日 (金) 03時06分