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2009年2月20日 (金)

コーヒーカップとドーナッツはテッテケテー(高橋愛)ともに同相でトーラスでQ.E.D.(中村蒼)ぬアーッ(加瀬亮)

実は「ありふれた奇跡」↘10.4%は相当に面白い。

しかし・・・きっとこれは嫌な面白さなんだと思う。

親子三代の二つの家庭。いろいろあって、祖父→父(離婚)→息子(自殺未遂)一家と祖母→父(女装)母(失恋)→娘(妊娠不能)一家になっている。娘と息子は自殺未遂の男(鬱)を人命救助して知り合い・・・いつしか友情と恋愛の周辺を彷徨う。

設定がすでに嫌な感じである。

娘は若さゆえのあやまちで心身に傷を負い優秀だがややこしい臆病で頑固な女になっている。何よりも男の心変わりがこわくてこわくてこわくてたまらないのである。男は逃げ出した過去を持つ。二人は優しいが弱い。

すごく嫌なカップルだ。

「子供を生めないこと」が娘を頑なにしている。男は「子供なんて産まなくてもいい」とつい言ってしまう。それが娘の祖母に言った言葉だったために誤解を招く。

実は偶然にも二人の父親は女装仲間だった。しかし・・・娘の父として「子供をいらない」という男と結婚を許すわけにはいかないと・・・実は女装が表沙汰になる可能性を危惧しているのだが・・・男の家庭と衝突が起こる。

娘の父は興信所を使い、男が借金を背負い自殺未遂した過去まで調査する。

もう凄く嫌な展開だ。

そして・・・実は「娘が子供が生めない」のに娘の両親も祖母も「精子なき男」と娘を結婚させるわけにはいかないと男を居丈高に責めるのである。

どんだけ嫌な感じなんだ。

つまり・・・現在娘の家族たちは娘の不幸を知らず・・・男を責めることで・・・娘の心を踏みにじっているのである。

すると・・・もう・・・ワクワクしてくる。いつか・・・その善意と悪意の狭間にある残酷な気持ちが逆転することがわかっているからである。

この期待感が・・・もう嫌な感じなのです。

こんなに面白い嫌な感じのドラマ・・・初めて見ました・・・。

で、『Q.E.D.証明終了・第7回』(NHK総合090219PM8~)原作・加藤元浩、脚本・相原かさね、演出・榎戸崇泰を見た。視聴率は↘*4.4%である。4.4もかなりかわいい数字だ。原作56話の「エレファント」をアレンジ。数学者の海賊ジャック(袴田吉彦)と昔の恋人沙織(古村比呂)の結婚できなかった男女の挽歌に燈馬(中村)と可奈(高橋)は同相で同調していくのである。男と女はどんな組合せでも男と女にすぎないからである。

そんな哲学に・・・一体何人がうんうんと頷けるというのだ・・・。小学生向けドラマのくせにーっ。

まず、数学者たちの言うことは基本的にすべて妄想であることを指摘しておく。これは人間が生きていることを証明できないようにすべての定理は公理という仮定にすぎないからである。死後の世界が証明されない以上、生前の世界も証明できないのである。

その妄想の一つに「宇宙はボールであってドーナツではない」という推測があり、これを推測した人物にちなみ、20世紀初頭にポアンカレ予想と名付けられた。以来、100年間に渡って天才と呼ばれる数学者たちがこの難問に挑んだ。そして己が天才ではなかったことを証明したのである。

海賊ジャックもその一人、「女より数学を愛した」ジャックは恋人を残し、妄想の世界へ旅立っていった。

しかし、2003年、ロシアの数学者ペレルマンは微分幾何学と物理学を用い、ついにポアンカレ予想を証明したのである。2006年、世界はこれを公認し、かくて世界の他の数学者は全員鬱になったのだった。

海賊ジャックもがっかりである。

彼は・・・昔の恋人の元へ戻り・・・彼女の宝物を奪おうとする。

そんな青春の終わりの儀式に巻き込まれた可奈。

数式で会話するジャックと燈馬に疎外感を感じるのであった。

夢を追いかけたジャックと実生活で生きる沙織は一定の距離を置く。

沙織の金庫をタイヤ・マジックで盗みだしたジャックは金庫の中身が「エレガント(ステキ!)」ではなく「エレファント(だせぇ!)」であると知り、去って行くのである。

まあ、夢追いかけて夢やぶれた男の話であるが、少年マンガなので男が実生活では大成功しているらしいニュアンスで幕を閉じる。少年が幻滅しないようにという配慮である。

なお、数学者は成功しても天才すぎて廃人になったりする場合もあります。

可奈は大好きな燈馬くんもいつかどこかに去って行く不安に襲われるのだ。誰も証明したことはないが青春が永遠のものでないと誰もが予想できるから。

とりあえず21世紀は宇宙が球体であることが証明された世紀なのである。

探偵同好会が主に入浴シーンで活躍するが高橋愛や垣内彩未のサービスはありません。そんなことでは「おみやさん」↗12.9%には勝てないぞ。・・・あっても勝てないだろうが。

で、『ありふれた奇跡・第7回』(フジテレビ090219PM10~)脚本・山田太一、演出・谷村政樹を見た。やはり・・・というか・・・今さらというか養子里親制度に行き着きました。「子供が欲しい・子供ができない」という加奈(仲間由紀恵)がそれを発想しないのは・・・加奈の一家の血縁絶対主義に起因するということだろう。わが子でなければ人でなしである。

兄弟の多い時代の夫婦の子供の視点で見ると・・・血縁は鬱陶しいものだ。

兄弟愛に縛られた夫と兄弟愛に縛られた妻は・・・夫婦であっても血縁ではない。

理論的にいえば、夫婦は血を分けた子供によって血縁者となる。

夫から見れば、子供には妻の血が流れている。夫と子供が肉親であり、子供と妻が肉親であるから、夫と妻も肉親になるのである。

しかし、認識によって実際に血を分けた兄弟よりも妻に対して、あるいは夫に対して血縁意識の薄い夫婦は多い。

血縁重視主義者は、時に配偶者よりも実の兄弟を重視したりして混乱を招くのである。

混乱するのは多くの場合、夫婦の子供だ。

夫が妻の兄弟と、妻が夫の兄弟と不仲になるのはありふれた出来事なので・・・そういう場合、夫婦の子供は「親戚が憎しみあうこと」を学ぶのである。

そして、歴史上の人物たちが、妹の夫を殺したり、娘の夫を殺したり、実の兄を殺したり、実の弟を殺したりすることになんとなく納得できるようになるのだな。

まあ・・・その一歩手前のひたすらの身内びいき、我が身かわいさをこれでもかと展開するホームドラマ。恋人をかばったゆえに恋人の家族から翔太(加瀬)が自殺寸前までひたすら責められるターンである。もちろん、そのすべてはお茶の間にお見通し・・・恋人たちの幸せを願わなければ来週の逆転劇はスカッとさわやかカタルシスになるのだな。うっしっし。・・・意地悪ばあさんかっ。

まあ・・・加奈は聡明な女。聡明ゆえに翔太に過去の男を重ね合わせる。一人一人に名前があるのを忘れたように。濁った心の目は曇る。しかし、晴れた日に永遠が見えるとも限らないのである。

関連するキッドのブログ『先週の木曜日のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『赤い糸』(フジテレビ)『銭ゲバ』『妄想姉妹・文學という名のもとに』(日本テレビ)『吹石一恵のガラス色の恋人』(NHK総合)『RESCUE・特別高度救助隊』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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