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2009年3月12日 (木)

見知らぬ共犯者と相棒と元相棒(水谷豊)死体の呪いとキイナ(菅野美穂)

いろいろと大変だった2009年冬ドラマ(一~三月期)も終盤戦である。しかし、水曜日のダンスはしかるべく。

「相棒」↗20.5%↘18.8%↗20.2% -----↘16.1%↗17.3%↗17.9%↘16.9%↗21.7%

「キイナ」・・・・・・ 16.5%↘15.5%↘15.3%↘12.7%↗14.2%↘13.3%→13.3%↗14.9%

なんだか・・・落ち着く数字です。

で、『相棒・Season7・第17話』(テレビ朝日090311PM9~)脚本・櫻井武晴、演出・東伸児を見た。中々、登場しない新・相棒なのであるが異色の元・相棒・陣川警部補(原田龍二)再々登場である。指名手配犯の見当たり捜査を趣味とする捜査一課一係の経理担当者であり、いかにも怪しい事件関係者が美人の場合必ず惚れるという特徴があり・・・右京としてはあまり関わりたくない人物なのだった。

ここまで、Season3やSeason6に登場している。

で、今回は冒頭、ダルマ船(河川に停泊中の貨物船)内に右京とともに監禁されているところから始まる。

二人は別々の場所で襲撃され・・・失神状態で拉致監禁されたらしい。

しかも、匿名による通報で・・・監禁から解放されるのである。

一体、二人は何故、拉致監禁され、何故、程なく解放されたのか。

現場に残された携帯電話を手がかりに久しぶりに「相棒あり」の捜査が始まる。

とにかく・・・亀山を2ランクぐらい使えなくしたキャラなので・・・このまま、新・相棒に納まることはないのだが・・・そうなったら・・・うざいと思うぞ。

現に右京も「謹慎中ですから大人しく自宅にいてくれると助かるのですがねぇ」と本人相手に言うのである。

携帯電話の持ち主は学校の教師(金子さやか)だった。渾名は魔王である。しかし、これは本名が真央であるから悪意によってつけられた仮称だった。

その悪意の存在する場所は電脳空間(ネット)である。

ネットに無数に張り巡らされたコミュニケーションツールとコミュニティーはある意味希薄であり、ある意味濃密な人間関係を構築する。

現実もフィクションの一つに過ぎないと公言するキッドが言うのもなんなのだが、夢(フィクション)と現実(ノンフィクション)の境界線は実に曖昧になっている。

もちろん・・・現実とはあらゆるフィクションの母体である。

そういう意味で第一の虚構というべきものだろう。第一の虚構(ファースト・フィクション)は人間の数だけ存在する。しかし、第一の虚構が存在するのはただ一つの世界であると仮定することもできる。それを現実世界と名付けても問題はないだろう。

第一の虚構で「私」が死亡すれば、「私の虚構の全て」は更新されなくなる。もちろん、「私」の生み出した虚構の記録は暫くは残るのである。そういう意味では「第一の虚構」である「私」が死亡した後に「私の死体」が残ることと似ている。

「私の死体」には「所持品」や「未消化の食物」なども残っているし、DNAなどの個人情報も採取可能である。だが、やがて時間の経過とともに「私の死体」は「現実世界」に還元されていき・・・たとえば地球というものの一部になってしまう。これをロマンチックに表現すると「人は死んだら星になる」と言うわけである。

だが、「第一の虚構」の中で人間は別の虚構を生み出すことができる。昔はそれを「ウソ」と言ったのだが、今は「かりそめの私」というべきだろう。

どんなことでもビジネスにしようと思えばできるので「ウソつき」に特化すれば「作家」だとか「宗教家」だとか「詐欺師」になれるのである。

現在は「ネット」の世界でそういうフィクションが無数に花開く時代である。

「現実世界」では見知らぬ人間と「虚構の人間関係」を比較的安易に構築できるのが「電脳世界」の特質だ。

「虚構」の中にも「情報」は存在し、人間の「意識」や「感情」を伝えることができる。そこでは「現実」では起こりえない「意志」が発生する場合もあるのだ。

ネット以前には多くの人間は「周囲の人間」との関係に留意すれば事足りた。しかし、いまや、不特定多数の人間が常に周囲にある。大袈裟に言えば、一人一人の人間が全世界の人間との関係に注意する必要があるのだな。

まあ・・・そのためには人間の脳には限界があるので・・・運を天にまかせる部分も生じてくるのである。

ネット内のコミュニティー(小規模)で発生したいじめ事件を追求した女教師はいじめを画策したコミュニティーの管理人を警察に告発したことにより、逆上した管理人により復讐のターゲットとされる。

「学校関係者や警察関係者に悪意を持つもののコミュニティー」を構築することにより、管理人の悪意は増幅されてしまう。「誰もが平等に参加する世界」であれば「反対意見」あるいは「善意」がコミュニティーの空気を中和する場合もあるが、「反対意見(アンチ)の削除」によって空気の制御に介入すれば「偏向した意見の捏造」も可能である。

こうして・・・コミュニティー(掲示板)に参加したどこかの誰かが「女教師の携帯」を盗み、どこかの誰かが「右京」や「陣川」の「住所」を特定し、どこかの誰かが「二人」を襲撃し、どこかの誰かが「二人」を搬送し、どこかの誰かが「二人」を監禁し、どこかの誰かが現場に「女教師の携帯」を放置したのである。そして・・・どこかの誰かが警察に二人の監禁場所を通報したのだった。

最後の通報者は無関係の善意の人に見える通りがかりで不審な物音を聞いたOL(原史奈)であった。

鑑識米沢守(六角精児)によって本人はたちまち特定されるのだが・・・キャスティング的にはただの善意の人ではないのは明らかである。

OLはかって万引きの集中攻撃で廃業に追い込まれた本屋の娘だった。

ネット内の別のコミュニティーで「昔、いたずら半分に近所で集団万引きをそそのかしたことがある」という女教師の発言を読んだOLは彼女が同窓生であることを知り「何もしてくれなかった警察」と「万引き犯人のリーダー」に復讐するべく・・・どこかの誰かを誘導したのだった。

しかし・・・実際にそれが現実のものとなると・・・恐怖を感じ・・・解放のための通報をしたのである。

相手が美人なので交際しようとしていた陣川はガッカリなのだが、右京のお説教も控え目だった。

「先生が集団万引きを指揮したのは・・・コンビニだったんですよ・・・ただし・・・それで彼女の悪事が消えるわけではありません。そして・・・同様にあなたの悪意もまた許されるわけではないんですよ」

だからといってどうなるものでもない・・・と右京は沈黙するのである。

だが・・・犯罪者はこの世のある限り消滅することはないのだからそれでいいのである。

「悪」もまたフィクションに過ぎないのだから。

関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー

で、『キイナ・不可能犯罪捜査官・第8話』(日本テレビ090311PM10~)脚本・田中一彦、演出・山下学美を見た。「相棒」が仮想空間で増幅された「悪意」の話なら・・・こちらは現実空間で隠蔽された「悪意」の話である。

特殊な記憶能力を持つキイナ(菅野)の上司・警視庁捜査一課強行犯係・雅係長(原翔太郎→沢村一樹)の胸にはある事件が秘められていた。

幼馴染である真理子(北村一葉→松岡璃奈子)の失踪事件である。

現場に大量の血痕が残されていたために・・・死体なき殺人事件とされたこの件の時効が迫っていた。身元不明の死体が発見される度に現場に足を運んだ15年の歳月なのである。

強い思いは現実と夢想の区別を曖昧にする。覚醒時に真理子の幻影を見るようになった雅係長はある意味、狂い始めているのだ。

キイナがそれは「磁気の乱れ」ですと慰めても心は休まらないのである。

そして・・・時効直前、西多摩の山中から屍蝋化によって生前の姿を止めた真理子が土砂崩れによって発見されたのである。

キイナはそこが心霊スポットであることに夢中になるのだが・・・重要なのは死体の埋まっていた山林の持ち主だった。

それは真理子の婚約者・常夫(袴田吉彦・・・今季ジャックにカメと大活躍)の父親・桑島代議士(宍戸錠)の地所だったのである。

そして・・・屍蝋化したことによって生前の現状を維持した真理子の爪からは加害者の皮膚の断片が発見される。

恒夫から採取されたDNAとは一致しなかったが・・・親子関係は疑えるはずである・・・そうでないと出生の秘密が・・・とにかく・・・キイナの出番である。現場に残された遺留品の腕時計が・・・15年前に桑島代議士の腕にはめられていたのをかってちらっと見た新聞記事から思い出すキイナなのである。・・・まあ、特殊能力ですから。

これにて一件落着・・・とにかく・・・時効前だったので死者の怨念というあなたの知らない世界の匂いは・・・そこそこしました。まあ、表現したのはセクスィー部長でしたけど。

さあ・・・来週最終回。日本テレビドラマ陣でついにヒトケタを知らずにフィニッシュなるか。場合によっては今季の連続ドラマ1位もある「キイナ」・・・びっくりだ。しかも相手は月9「ヴォイス」だし。

金曜日に見る予定のテレビ『ラブシャッフル』(TBSテレビ)『歌のおにいさん』(テレビ朝日)『せれぶり3』(テレビ東京)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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