紺野まひると大橋のぞみが重なるところが白い春(白石美帆)サービス!サービス!(堀北真希)
火曜日はドラマ対決の日なのだが・・・ついにフジテレビと関西テレビの対決のみになってしまいました。
ちょっと淋しいぞ。変わって水曜日のダンスが変則になっており・・・計測が難しくなっている。流れとしては日テレ有利になるわけだし。
まあ、とにかく、①「アタシんちの男子」14.1% ②「白い春」13.7%でスタートである。
ちなみに関西地区では①「白い春」15.8% ②「アタシんちの男子」15.3%と逆転しています。
ややトリッキーになりがちな武藤将吾とややメランコリーになりがちな尾崎将也という、男性作家二人の味わい比べも楽しめます。・・・そんなところを楽しむ奴は少ないわっ。
ちなみに尾崎は「ラブジェネレーション」→「アットホーム・ダッド」→「結婚できない男」、武藤は「電車男」→「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス」→「シバトラ~童顔刑事・柴田竹虎」っていう感じでございます。
まあ・・・ある意味、いつも通りです。
で、『アタシんちの男子・第1回』(フジテレビ090414PM9~)脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。主人公がホームレスの堀北真希。周囲のホームレスはイケメン揃いというコンセプトでもよかったと思うのだが・・・それはあんまりだという意見があったのだろう・・・シンデレラその後の物語になり・・・さらにファンタジーな展開にたどりつく。まあ・・・そんなこんなでゴチャゴチャした設定になっているような気がします。
峯田千里(20)は1億円の借金を抱え、女の武器で借金返済を迫る組織に追われる身の上。顔を汚し、ボロをまとい、住所不定のホームレスです。
母親は病死、借金を残し家族を捨てた父・徹(鶴見辰吾)は行方不明。
千里が脱衣・シャワー・シーンのサービスタイムに使用するネットカフェには高校の同級生・国士(つるの剛士)がいて・・・悲劇のヒロインを影から支えています。
そこへ・・・やってきた借金取りのこわい人たち。たちまち始まる鬼ごっこ。まあ、定番です。
それを上空から見守っていた大富豪・大蔵(草刈正雄)は・・・千里に一目惚れ・・・1億円の借金返済を餌にプロポーズ。この辺りは「私を旅館に連れてって」を連想します。
そして・・・大蔵は一ヶ月後に死亡・・・二人がどのような性生活を送ったかはヒミツです・・・ところが都会上空での散骨の儀式が終了すると・・・大蔵の秘書・時田(山本耕史)と顧問弁護士・小金井(高島礼子)が登場。
隠された契約内容を示すのです。
千里がサインしたのは一回ですが・・・それが「1億円の借用書」→「婚姻届」→「いろいろ面倒くさい契約エトセトラ」と発展していくという変則のくりかえしのギャグです。
すっかりコメディー女優の貫禄のある堀北なので不服のリアクションをしつつ、軽く流れに身をまかせるという芸達者を見せます。こういうことが簡単にできるからこんな役ばかりやらされるという考え方もあります。
さて、このドラマはヒロインに対しイケメンだらけの例のジャンルに属するわけですが・・・学園ものではないので横並びではない年齢別イケメンの発想をしています。
しかし・・・老婆心でいえばこれは間違っています。必要なのは甘い学生時代を彷彿させるピチピチのイケメンのよりどりみどり状態なのです。しかもとびっきりが四人くらいがいいのです。「ごくせん」「ウォーターボーイズ」「花より男子」「イケパラ」と成功例は皆、そうなっています。「メイちゃん」とか「セレブ」とかが伸び悩むのはアレンジが過ぎて換骨奪胎が失敗しているということです。
まあ・・・とにかく、亡くなったセクスィー取締役は別格として執事コースとしては土方歳三が用意されているわけです。
若き未亡人・静寛院(堀北)、弁護士・仙桃院(高島)、秘書・土方歳三(山本)・・・大河ドラマかっ。
まあ・・・堀北が脱衣・シャワー・粉まみれ・爺(田山涼成)に馬乗り・赤いチャイナドレスとイケメンドラマの男性対策用サービスをするので高島も対抗上、スーツからバスタオル巻きのサービスをします。このあたりの手加減も間違っています。まあ、面白いからいいか。
さて、間違ったイケメン選びの第一弾としては国士(つるの)もいるわけですが同僚に真島(永山絢斗)もいます。ザコ・イケメンとしてはまあまあのコンビです。
さて・・・本題の「1億円の借金免除の条件が母親として残された遺児(すべて養子)と三ヶ月暮らすこと」です。秘書・時田は「六兄弟すべてイケメンです」というのですが・・・虚実入り乱れておりますな。
まず・・・長男・風(要潤)・・・もはやイケメンではなく変態キャナメくんです。
次男・猛(岡田義徳)・・・うっちーです。
三男・翔(向井理)・・・ホストですが、山田優の匂いがします。
四男・優(山本裕典)・・・オカマですが・・・キモカワです。
五男・智(瀬戸康史)・・・ひきこもり高校生ですが・・・仮面ライダーキバ(テレビ朝日)だし・・・テレビ版恋空(TBSテレビ)のヒロですが・・・ある意味・・・お前誰だよ・・・状態です。
六男・章(岡山智樹)・・・中学生ですが・・・歌のおにいさん(テレビ朝日)からココなので・・・子役に毛が生えた程度です・・・おいっ。
・・・・・・・い、イケメンいねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・じゃないですか。
まあ・・・キッドとしてはマキマキがかわいければそれでいいんですが。
ともかく・・・ヒロインが妙なパワーと変な道具で子供たちの心を半分くらいつかんだ初回でした。変な感じのアイドルドラマとしてはまあまあですが、イケメンよりどりみどりドラマとしては大失敗の予感がします。
関連するキッドのブログ『イノセント・ラヴ』
で、『白い春・第1回』(フジテレビ090414PM1010~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。こちらは上杉謙信が死んで、阿部寛・主演である。コメディーではありませんをスタッフが強調するのだが、シリアスともコメディーとも言えないドラマでいいじゃないかと思う。たとえば「結婚できない男」はどっちなんだという話だ。
脚本家は先行系に君塚良一がいて・・・どちらかといえばハリウッド映画の「手口」を研究しつくすタイプである。ある程度「いつかどこかで見たシーン」をいかに自然に再現するかが腕の見せ所になるのである。ダメな父親と幼子といえば「ペーパームーン」(1973)があり、人殺しと少女では日仏合作だが「レオン」(1994)がある。だが・・・シチュエーション的にはドラマ「銭ゲバ」そのものということもできる。すべての創作は模倣であるから、こういうカブリというものは必然である。そのルーツを探っていくのもドラマの楽しみである・・・そういう人も少ないと思うぞ。
「銭ゲバ」ではダメでクズな父親がいて・・・天使のように善良な母親がいて・・・子供は悪魔のような銭ゲバとなる。
しかし・・・「白い春」ではダメでクズな父親・・・ヤクザで殺人者である・・・が主役で・・・母親が病死するのは同じだが・・・娘が天使として再生するのである。
初回では・・・娘・さち(大橋のぞみ)が春男(阿部)と真理子(紺野まひる)の娘であることは説明されないのだが・・・少なくとも、真理子が春男にそそぐ眼差し、むける笑顔をさちが見事に再現しているので話の展開は読めるのである。
さちを演じる大橋は本来、子役だがジブリアニメの主題歌歌手を射止めるだけの天性の存在感を持っている。いくつかのトークショーのゲストとしてのトークを見ていると流石に発掘される人材だよなぁ・・・と舌を巻くことがあるのだな。たとえば紅白歌合戦の直前にラジオ番組の「アニソン三昧」にゲストと登場した大橋は多くのアニソン関係のスタジオゲストの中で際立った光彩を放っていた。「ね~」なのである。
だから・・・今回・・・何の説明もなく・・・母と同じように春男に対する娘を演じきっていることに違和感がないのである。・・・やるなあ、という感じです。
ともかく・・・前番組「トライアングル」が脇をギッシリと固めたキャスティングに対し、こちらはサラッとしたキャスティングと言える。
おそらく「さち」の育ての親であるパン屋・村上(遠藤憲一)、エンケン、夜は元スナイパー、昼はパン屋だ。
真理子の妹で育ての母の佳奈子(白石美帆)・・・陣釜さん・・・どんな役でもそつないよね。
ヤクザ仲間のバーテン・安岡(デビット伊東)、その情婦・圭子(中島ひろ子)。
行きずりのホームレス少女・栞(吉高由里子)・・・かぶってます。
そのストーカー・勇樹(遠藤雄弥)・・・「ヴォイス」からここ。
・・・安くあがってる感じである。
それだけに・・・芸達者がそろっているのである。
一歩間違えれば過剰にも見える出所した殺人犯の元ヤクザの春男の扮装がギリギリピエロにならないでいられるのは・・・周囲のほどよく抑制された演技力によるものだろう。
とにかく・・・「病気の恋人の治療費のために殺人を請け負ったのに・・・恋人は死に・・・金の使途は不明・・・自分が刑期を務める間に・・・恋人の男が使いこんだ・・・しかも別の女と幸せになっている・・・」と妄想を膨らませた春男は「800万円くれよ」と村上のパン屋にねじこむのだった。
それをやんわりとうけとめる村上。どっちがヤクザだか分らないとよく言われるだろう。
村上と真理子、真理子と佳奈子の関係もまだ謎を残しているが、少なくとも村上は「さち」のために訪れた春男を遠ざけたいと考えている。足の不自由な男のことを真理子から聞いてるからである。
しかし・・・運命は・・・スーパーナチュラルな方向で・・・春男とさちを引き合わせるのだった。
そして春男は鼻の穴から四葉のクローバーをたらすのである。
一方で・・・もう一人の家なき子・栞は「平凡ではない幸せ」を求めてもう一つの車輪を回すのである。
翼の生えた薄倖の父娘と・・・ちっぽけな幸せも手に入らないから大言壮語する若い恋人たち・・・この両輪が・・・そこはかとなく悲喜劇を展開することは確実の模様である。
はたして・・・最終的にこのドラマに感動の天使が舞い降りるのかどうか・・・今はまだ五分五分というところだと考えます。とにかく・・・「パン屋め~」ということです。ね~。
関連するキッドのブログ『結婚できない男』
木曜日に見る予定のテレビ『ゴーストフレンズ』(NHK総合)『リセット』(日本テレビ)『戸田恵梨香のBOSS』(フジテレビ)上杉景虎はここへ。
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コメント
アタシんちの男子、要潤と向井理はイケメンでしょう~。
ゴッ輝でもそうですが、ボケないときのシリアス要潤はそうとうにキレイです。美貌~ってくらいですよ。
どうやらアタシんちの長男役は三枚目ではなさそうなんでマジ楽しみにしちょります。
投稿: kanari | 2009年4月15日 (水) 23時44分
ふふふ・・・まあ・・・
すべての男性がそういう要素を含んでいるという
意味ではですね。
理(27)も潤(28)もトンガリアゴタイプの
スマートな二枚目タイプですから
イケメンであることは間違いないと思うのですが
やや、年長組ですよね。
ある意味、ヴェテラン・イケメン組です。
おそらく、スポットをあててくるのは
五男あたり。
そういう意味でガッカリなさらないといいなと
思う次第でございますよ。
また、遊びにいらっしゃってくださいね。
投稿: キッド | 2009年4月16日 (木) 00時09分
キッドさん、こんにちは。
多分、トラバは入ってないと思います(泣)
イケメン揃い?のドラマのほうはパスしちゃったんですが
「白い春」は、「結婚できない男」の阿部ちゃんを想像していたので
暗いし怖いしの第1話でした。
>シリアスともコメディーとも言えないドラマでいいじゃないかと思う。
私もそう思います!(笑)
できれば何とかコメディー路線を強くしてほしいんですが
阿部ちゃんの設定を見ると、ちょっと難しそうなんでしょうかね~。
火曜ドラマはこっちのほうを見ていく予定です。
また、よろしくお願いします(^^)
投稿: ミマム | 2009年4月16日 (木) 16時15分
TBの件、すみません。
こちらも社長や画伯のところにTBできなくなってしまい
ガッカリしています。
どういう仕組みなのか・・・ヽ(`Д´)ノ。
「白い春」はちょっと肩に力入ってますよね。
ただし子役としての大橋のぞみには
期待できそうです。
美少女じゃないのに
いい感じを感じるのは珍しいことなのでございます。
まあ・・・人殺しの持っている「負」のオーラを
「愛」がどこまで洗い流せるか。
その清涼感がポイントになりそう。
子供=天使の
ストレートなので哀愁は漂うと思いますけど。
(火)はいつも複数本なので
あっさりすませるとして・・・
(水)も(木)も(金)も(土)も
という恐ろしい展開。
(日)のオダジョーまさみが
面白かったら・・・絶体絶命でびざいますよ。
季節の変わり目ご自愛くださりませ。
東京はもわ~っとしておりまする。
投稿: キッド | 2009年4月17日 (金) 00時21分