弱いものは強いものに憧れる(新垣結衣)強いものは弱いものを蔑む(松本潤)さいはてのスマイル(遠藤憲一)
秘密工作員・コードネーム・三島花(新垣)かよっ。
とにかく・・・混血児に対する差別と偏見への懐疑にみせかけたほのぼのサスペンスという・・・カテゴリー分類を拒否した・・・まあ・・・小劇場演劇風ではくくれますけどね・・・ドラマらしい。
だから、冗談で言っている「壮絶な愛とか正義」とかに騙されず、すごく・・・浅い主題の作品なんだと考えると気楽に見れるのではないかと思う。
早川ビト(松本)はフィリピン人と日本人のハーフという前にものすごく「冤罪におちいりやすい星のもとにうまれた」奇跡の諸星あたるなのである。だから、花はラムちゃんなのだな。
ビトに対して批判的でありながら・・・最終的に共感する伊東弁護士(中井貴一)はきっと面堂終太郎なのである。だからしおり(小池栄子)のポジションは三宅しのぶなのである。ものすごい怪力を秘めていそうだしな。
コミック「うる星やつら」を知らないと意味不明の場合があります。
で、『スマイル・第2回』(TBSテレビ090424PM10~)脚本・宅間孝行、演出・石井康晴を見た。脚本家が出演しているドラマ「つばさ」では翔太(小柳友・・・ブラザートムの息子)とつばさ(多部未華子)は187cm-158cm=29cmの身長差でなんとなく微笑ましいキス・シーンを披露しているのだが、ビト(173cm)と花(168cm)のハグ・シーンはなんとなく豪快である。
フィリピン人の父親が消息不明となり、日本人の母親と疎遠になり・・・ということは二人とも生きているのか・・・中学を卒業すると派遣労働者として全国を放浪していたビト。はっきりと明示されないのだが・・・旅先で苛められていた小学生の女の子のランドセルを高所から下ろしてあげるビトが回想されている。そのシーンから現代に戻ると花のショットである。花が万引き事件でビトと知り合ったのか・・・それとも幼い頃に出会ったのかは曖昧なままだが・・・ビトが穏やかな日々を送ったのが16才~17才までの短い期間であり、その頃、花は小学生なので年齢的には問題ない。その時、ビトの自転車は踏み切りにはみ出して止っていてドキドキなのである。そんなことばっかりやっているのだな。
やや、先読みすれば・・・「不遇な境遇でも悪に染まらないものはいる」という伊東の哲学が・・・「ありえないほどの不遇」にはまるビトを見て「予想外とか限度とかあるよね」と例外を認め、「そこまで不遇じゃしかたない」と考えを改めることになるかもしれない。そうなるとビトはこれからもとんでもない不遇に身を置くことになるわけです。
どんな、不遇が待っているのか・・・。すでに出発点が「冤罪の殺人犯」である。今回の「麻薬の不正販売疑惑」などは軽い感じなのである。そうなるとなんとなく急激な老いを感じさせ心配になるみどり(いしだあゆみ)のサイフが紛失して・・・とかもあるかもしれない・・・ないない。次回は「小学生毒赤飯事件」らしい。これは「帝国食品」の事故米偽装流通事件が想像される。そういう最近実際現実に起こった事件のアレンジを扱うなら「毒ギョーザ」もありだが、イメージとしてはフィリピンじゃなくて中国だしな。じゃ、「毒カレー事件」はインドか。まあ、とにかく「幼女誘拐」とか「死体遺棄」とか「拳銃密輸」とか「放火炎上」とか「テポドン発射」とかすべての事件の犯人あつかいになる可能性がある。そこまで言ったらギャグだろうが・・・と言う人がいるかもしれないが・・・すでに「殺人犯の身代わり」「でっちあげの取調べ」「高校生による証拠捜索」の時点で笑うしかないじゃん。
ともかく・・・謎の失声症の少女・花は奇想天外な大活躍なのである。
ビトに濡れ衣を着せた近藤(大口兼悟)、証人として出廷した裁判所内で組織暴力関係者の甲斐(松田悟志)を相手に真相を声高で喋るのだった。それを聞きつけた花が尾行である。ありえないほどすべての真相を路上で話し続ける近藤。花は事件の真相を知ったのだった。
それを伊東弁護士に伝えると証拠がないと話にならないという伊東。
花は閉鎖中の麻薬不法所持事件現場の店の事務所に不法侵入である。偶然にも再捜査にやってきた刑事たちは取り調べの不手際をすべて雑談するのであった。花は盗聴してケータイ電話に録音である。
刑事たちの目を盗んで退避した花は近藤を再び尾行。怪しいクラブに潜入すると店内で堂々と麻薬を客に渡す近藤をケータイ電話で撮影である。しかし・・・さすがに近藤は花を発見。花、幹部候補生のやくざを含むチンピラ相手に逃走劇だ。闘争中に画像付メールを伊東に発進。
近藤に追い詰められたところで制服警官を従えた伊東が救助である。
まあ・・・お礼参りという言葉を思い出してはいけません。
近藤が逮捕されたこととビトの容疑は無関係という考え方もあるが・・・ここは裁判官の心証重視で・・・ビトは無罪放免となるのだった。・・・もはやファンタジーを隠し立てしないのだな。
・・・ということで、毎週、ビトがありえない冤罪をかぶりそうになり、花がありえない大活躍で無実を証明するというシチュエーション・コントとしてなら、かなり面白い発想があるドラマだと思う。
まあ・・・ドラマとして面白いかどうかは・・・人それぞれということでございます。・・・逃げんのかっ。
関連するキッドのブログ『第1話のレビュー』
で、『湯けむりスナイパー・第4回』(テレビ東京090425AM0012~)脚本・演出・大根仁を見た。結構、気まぐれな構成フォーマットを持つのだが、今回はメイン・エピソードとエピローグという展開である。欲望処理産業であるスナック花子のママ(松田美由紀「名探偵の掟」主演の松田翔太の母)の借金取りの助手に源さん(遠藤)を貸し出すように強要された番頭の捨吉。捨吉の支払いがたまっているからである。
源さんはいやいや借り出されるが・・・現場では「過去の殺人現場の記憶」を思い出すことで・・・こわい顔になり・・・演技力はなくても秘めた殺傷力にものを言わせて全額回収である。まあ・・・冤罪に追われ続けるビトと・・・どれほど殺しているかわからないのに温泉生活の源さん。対照的です。
後半は袋入りのインスタントラーメンにこだわる捨吉のペーソス。仲居の由美ちゃん(大野未来)は「カップラーメンを支持する若者代表」で出番を確保である。・・・なんていうか、今回はしみじみ鄙びてます。
関連するキッドのブログ『第2話のレビュー』
日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『ぼくの妹』(TBSテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
>特殊工作員 花
2chの実況スレでは、美少女探偵 新垣結衣 とも呼ばれてました。w(金曜日で探偵ってすごく不吉なんですがw 4姉妹とか)
恐らく松本君とガッキーのファンしか楽しめない内容になってますね。
3ヶ月ほど視聴率が無い国へ旅立とうと思ってます。w
もう体をはってまで、映画共演者と事務所後輩のドラマ潰しに来られたらお手上げですし。ww
しかし我ながら新垣ファンって低視聴率に対する免疫がないことを自覚しました。w
投稿: rhforever | 2009年4月26日 (日) 06時33分
おきざりにした~rhforever様、いらっしゃいませ~悲しみは
秘密探偵ガッキーというのも考えました。
すでに翔太の名探偵がかぶってますしね。
探偵というより間諜の香りがするので
スパイか工作員か迷って
工作員にしましたよ。
キッドはいつ花が声を取り戻すのか。
未来の時点で花が生きているのかどうか。
それが気になるところですが
そんなに安易に釣られたくないので
松子、歌姫、と明らかに失敗要因になっている
小池の何がまずいのかじっくり観察中です。
おそらく使う側とお茶の間のイメージに
齟齬が生じているのでございます。
「壁おんな」の時はそれほど目立たなかったので
立ち位置の問題かもしれません。
飯島直子→MEGUMIのラインなら問題ない気がします。
弱者に同情的。
弁当屋の娘で弁護士なので成り上り。
弁護士なのである程度知的。
お姉さん的立場。
理想としては香里奈かミムラが考えられる。
眼鏡かな・・・小池、眼鏡補正するべきだったな。
報道ステーション20.3%で
スマイル10.2%・・・。
ヒトケタにならなかっただけでも
フレフレガッキーの会は喜ばないといけません。
投稿: キッド | 2009年4月27日 (月) 14時45分