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2009年4月 3日 (金)

ゴーストが見える人、この指とまれ!(福田沙紀)ゴーストフレンズ募集中(水崎綾女)

・・・おっとシスターミキ(水崎)、帰ってきました~。・・・ってまた死んでんのかよっ。

また、彼氏と悲しいデートか・・・。

ちなみに、福田沙紀(18)、水崎綾女(19)、愛衣(20)、渋谷飛鳥(20)、川久保拓司(27)・・・主人公以外はなんちゃって高校生だが・・・川久保っ。

初回視聴率はものすごいラインナップ相手とはいえ、*4.1%である。まあ「Q.E.D.証明終了」の最終回が*4.8%なのでこんなものかという感じですけど。

霊界ものと、死後の世界に関する共通認識は密接な関係があるが・・・宗教教育不在のわが国では・・・結構、見方が難しいし、作り方も難しい。「宗教色のない慰霊塔」などという意味不明の言葉が生れる所以である。

死後の世界に関連することを宗教と呼ばずになんとしよう・・・である。

現在、日本テレビでは「ゴースト 〜天国からのささやき」(GHOST WHISPERER)を深夜にオンエア中だが、その世界観はなんとなくクリスチャンでお約束設定がなされており、その点だけでも見やすく、作りやすいのである。

日本の場合は「あの世」の設定から丁寧に構築する必要があるのだな。まあ、神道、仏教、キリスト教が入り乱れるこの国で丹波さんや美輪さんが語るスピリチュアルな死後の世界、そして数多くの新興宗教まで含めるとそれぞれの死後の世界が漠然と広がるこの国では「私の知っている死後の世界と違う」という違和感はたやすくお茶の間を席巻するのである。

まあ・・・そういう意味ではまた「おかしな死後の世界観」が一つ追加されました・・・とコレクター的にはうれしいのです。

で、『ゴーストフレンズ・第1回』(NHK総合090402PM8~)脚本・高橋留美、演出・笠浦友愛を見た。「GHOST WHISPERER」では主人公は子供の頃から幽霊が見える特異体質でこの世に未練が残るゴースト(亡霊)の声に耳を傾け、あの世への引導を渡すのを天職のように実行する。その世界観は映画「ゴースト~ニューヨークの幻」と全くといっていいほど変わらない。基本的には人は死後、幽体離脱をして・・・しばらくはこの世に留まる。「天国の階段」は登場しないが・・・霊は死を悟ると「あの世」に自然と旅立っていくのである。

一方、「ゴーストフレンズ」の主人公・明日香(福田)は九死に一生を得たバス転落事故から、ゴースト(幽霊)が見えるようになった。もちろん、そのメカニズムの説明はまったくない。すると、その事故で死んだ親友のミク(水崎)やユイ(愛衣)は当然のようにゴーストとして明日香につきまとっているのである。それどころか・・・六年前に死んだ明日香の母(友近)もまとわりついている。さらには町には江戸時代の侍やら虚無僧までが浮遊霊として彷徨い、明日香が霊と交信可能だと知ると、「それぞれの未練」を持って集合するのだった。

もちろん・・・現実の世界では「ゴーストが見えること」は心の病の症状である。少なくともリアルな世界観を作るにはその認識が必要だ。「幽霊とばかり話している人」は「現実逃避」をしているに他ならないのである。

それでも・・・人は「死後の世界」が大好きであるから・・・そういう話を作ることは問題ではない。

しかし・・・虚構として辻褄をそれなりにあわせないと・・・物語はたちまち破綻する。

そのための「霊の世界の虚構的な認識」は大切である。

「人間も幽霊も一緒だ・・・」と主人公はなんとなく言うが、キッドは明確に違うと思う。人間はいつか死ぬことを前提に生きている。その点、幽霊は死なない、病気も何にもないなのである。まあ、百歩譲って幽霊はすでに死んでいるのである。

幽霊と人間の物理的接触について・・・ゴーストものはギリギリのアクロバットを展開する。

たとえば・・・恋人を残して死んだゴーストが・・・「もう抱きしめてやることもできない」と言ったそばからコインを動かしたり、悪戯な風になったりするわけである。ウインド・タッチの愛撫ができるってことですかっ。・・・失礼しました。

まあ・・・ある意味、そういうお約束で・・・幽霊による振動とか、幽霊による停電とか、幽霊による摩擦はちょっとできるというのが通例である。

しかし・・・振動や通電や摩擦ができれば、幽霊が殺人をするのは日常茶飯事なのである。心臓に通電すればいいんだからな。

そうなると・・・幽霊はたちまち・・・邪悪で危険な存在となる。

考えてもいただきたい・・・児童無差別殺人で死刑になった人間が自由な幽霊として存在することの恐怖を。子供の命がいくらあっても足りないのである。

それでも・・・死後の世界なんてないと考えない人の常套手段が・・・あの世の管理人たちの設定である。

「ゴースト」の世界では天使たちがその任務にあたるのである。現代では「神」を頂点とする官僚機構の役人が天使というイメージになっている。もちろん、日本だってこの制度を導入していいと思うが、あの世を作る虚構家にとって、その安易なイメージに抵抗がある場合・・・そこそこ新機軸を打ち出そうとする。「ゴーストフレンズ」ではゴーストの番人・アンナ(鰐淵晴子)がそれにあたる。まあ・・・目新しくはありません。

人間社会は洋の東西を問わず、階級社会であるため・・・上下の感覚が発達します。

そのために・・・昇天する文化であろうが、成仏する文化であろうが、天国と地獄は存在します。仏教では輪廻転生の思想があるために・・・この世が地獄になりがちです。その輪から自由になり、解脱して初めて涅槃に入るわけですが・・・結局は天国と地獄です。

キリスト教も悔い改めれば最後の審判の後、天国行きですが、悪魔に魂を売れば地獄行きです。

人間は・・・死後の世界でも人間関係を続けていたいと妄想します。それが「愛」と呼ばれるのです。親を亡くした子供が・・・いつも見守られていると安心できる気持ちを持つのはそう悪くないと考えますし、墓地の管理者は安定収入を得るためにぜひ功徳をつむべきだと諭します。

まあ・・・すべてはバランスですが・・・暴利を貪らない限り・・・「愛」が「死後」も「続行」で心が慰められるのはいいかもしれません。

まあ・・・人類百万年の歴史があると・・・子供を心配するママの幽霊の後ろには祖母の幽霊がいてその後ろには祖母の親の幽霊がいて・・・と考えるとものすごいたくさんの長い行列ができるわけです。子供が百人とかいた場合、誰につくのかと言う問題もあります。そういう理屈で考えると・・・馬鹿馬鹿しくなりますが・・・それを言い出すと終るので言いません。・・・おい、言ってるぞ。

ともかく・・・この世界では聞き分けのない幽霊は人間に憑依して第2の人生を送ろうとする模様です。そしてそういう幽霊を説得するのが番人の手下のゴーストの役目らしい。

実体のある幽霊カイト(西島隆弘)が明日香にどのように関っていくのか・・・まあ・・・すべては戯言ですので楽しめる人は楽しむといいと思います。

カイトの元恋人の幽霊・美空(入山法子)がキーポイントの模様。

今回の話では・・・病院で知り合った自殺未遂の若い女と病死した少年の心の交流が描かれるのですが・・・ゴーストたちを手下に使ったり、異様なロマンチック・レストランを開催したりと・・・ちょっと作り手の感性が死霊と化している感じもしますけどね。

まあ・・・キッドとしては子供も幽霊だったが・・・女も自殺していた・・・というシックスセンスなオチの方が初回としてはインパクトがあったのに・・・と思ったのでした。

とにかく・・・主人公がゴーストとたちと手を切って現実に向き合うことを祈るばかりです。

「GHOST WHISPERER」は哄笑するゴーストなど・・・おそらくは悪魔の眷属の匂いが立ち上り・・・あの世の恐ろしさをそこはかとなく伝えています。

この世がほのぼのしていない以上、あの世もしかるべく。・・・とキッドは考えますし、そうでないと視聴率の向上はのぞめないかと。

関連するキッドのブログ『キューティーハニーTHE LIVE

                                『ライフ

土曜日に見る予定のテレビ『鈴木杏樹の法律事務所』(テレビ朝日)『帰ってこさせられた33分探偵』(フジテレビ)『イケ麺そば屋探偵』(日本テレビ)『ERⅩⅡ』(NHK総合)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

久々に、こんばんは。
早速新しいBLOGのほうにTBありがとうございました。
旧宅同様宜しくお願いします。

”あなたの知らない世界”や、”死後の世界”好きの私としては、
このドラマの雰囲気、嫌いじゃないなって見てました。
「ゴースト~」と言う割りに、
全然おどろおどろしく無いのが良かったのかな?

ただ、最近なかなか最終話まで完走できるもの無くて、
フェイドアウトしてしまうので、
今後の展開次第ですね。

投稿: aki | 2009年4月 4日 (土) 20時12分

☀華韓何処ダンス教室~aki様いらっしゃいませ~華韓何処ダンス教室☀

別荘新築おめでとうございます。

アジア方面とドラマ方面の両面展開。
どうかマイペースでご無理を
なさらぬようにお願いします。

木曜日はフジッキーもあるし
竹野内もあるという
まこ様ダーリンのダブルで
ございますので
いささか戦々恐々のじいやなのですが
死後の世界も大好物ですので
うわあ・・・どうしよう・・・
と誤探知してしまう担当官なみに
あたふたしております。
アンナ様のダーリンドラマも
変則スタートでございますし・・・。

まあ・・・面白いドラマと出会えれば
ハッピーなのでございますけどね。

春ドラマもよろしくおつきあいください。

ただ今、東京は花見大盛況でございます。

投稿: キッド | 2009年4月 5日 (日) 00時32分

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