パン屋めぇぇぇ、いい奴だったのかよぉぉぉ(阿部寛)こうなったらキテレツ大百科に路線変更だ(堀北真希)
さて・・・火曜日はドラマ対決なのだが・・・。
「魔女たちの22時SP」14.4%である。21時からだけど。日テレ的には改編成功の兆しか。
そして「報道ステーション・毒カレー事件最終回」15.3%である。みんなが有罪と言うなか一人無罪を主張する実在の魔女が数字を持っていたのである。キッドはなぜかこまわりくんの「死刑!」のポーズが浮かんだ。
その結果、①「アタシんちの男子」↘11.0% ②「白い春」↘10.0%
ピンチじゃねえ~か~、来週GW突入なのにーっ。
そして・・・清水由貴子さん(49)硫化水素自殺・・・の訃報が・・・今夜はかけぬけるのか。合掌。
で、『アタシんちの男子・第2話』(フジテレビ090421PM9~)脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。ホームレスで借金返済のために援助結婚したあげくに未亡人となった千里(堀北真希)が残された遺産と養子たちの間で繰り広げるドタバタ。見せ場はシャワー・シーンとバスタオルまきまきである。時々、ものすごいカメラアングルのサービスもある。しかし、前回も指摘したように肝心のイケメン度が低すぎるのである。そこでイケメン度を勝手に査定してみることにした。
①故・大蔵新造(草刈正雄)・・・回想シーンに登場。変な発明品で千里の屈折したファザー・コンプレックスをくすぐる。今回は水でとける強力接着剤プレーの思い出↗。
②時田修司(山本耕史)・・・理想の秘書。理想の弁護士・小金井響子(高島礼子)のプロフェッショナル魂を見抜く。しかし・・・女より金の疑惑あり→。
③大蔵風(要潤)・・・無職の長男、出番ほとんどなし→。
④大蔵翔(向井理)・・・ホストの三男、子持ちが判明↘。(母親は山田優と妄想)
⑤大蔵知(瀬戸康史)・・・ひきこもりの高校生の五男、風邪を患いふたたび引きこもる↘。
⑥大蔵明(岡本知樹)・・・生意気な中学生の六男、情報を収集し、そつなく義母と兄二人のピンチを救う↗。
⑦大蔵猛(岡田義徳)・・・ホスト見習いの次男、よっちゃんやうっちーであってそもそもイケメンではないのだが。いじめっ子をこらしめる男気を見せる↗。
⑧大蔵優(山本裕典)・・・カリスマモデルの四男、女性恐怖症でおネー系男子、どちらかといえばキモカワレベル。おそらく偶然(グラビアアイドルとの共演を避けるためにスタジオを破壊しようとして)義母たちのピンチを救う↗。
⑨国士豊(つるの剛士)・・・ネットカフェの千里親衛隊長・・・空気→。
⑩真島平次(永山絢斗)・・・ネットカフェの千里親衛隊員・・・空気読めず↘。
登場人物とその生い立ちなどが複雑すぎて・・・うんざりする人が多い展開。
千里と亡き夫の性的関係が不明瞭で落ち着かない。
そもそも擬似家族をまとめるヒロイン展開なら・・・「肝っ玉母さん」的要素がもっと必要なのに・・・そこだけは中途半端。
発明家をめぐるファンタジーなので・・・「フラバー」とか「チキチキバンバン」とかの奇想天外系超科学の領域まで踏み込む勇気が必要だ。メイドの井上さん(江口のりこ)はアンドロイド、小金井弁護士はサイボーグでいいと思うよ。毒を食らわば皿までです。住宅建築に使える接着剤で高層ビルを建てたが雨が降り出すと・・・ぐらいのスペクタクルを希望。
関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー』
で、『白い春・第2回』(フジテレビ090421PM10~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。なにしろ・・・人殺しが主人公なのである。ヤクザ同士の抗争で相手がクズだとしても人殺しは人殺しだ。「愛する女の命を救うために」という免罪符でその殺人の罪が許されるかというと許されないのが普通だ。だから・・・春男(阿部寛)の顔には狂相が浮かんでいる。
病気の恋人の手術代を稼ぐために殺人まで犯したのに獄中にいる間に恋人の真理子(紺野まひる)は死んでしまった。
その思いがけなさに・・・やり場のない怒りを感じる春男。
それを真理子の最後を看取ったパン屋の村上(遠藤憲一)にぶつけてみる。
バスストップの標識を運び店前に置いてみる。お地蔵さんを運び店前に置いてみる。
いやがらせである。陰湿ないやがらせだが。どこかバカないやがらせである。
ピンポンダッシュという子供の悪戯があるのだが、これがたまにピンポンブーであることが世の中の恐ろしいところである。「ピンポン」で「ダッシュ」して「他人に迷惑をかけたこと」が面白くて「キャハハ」と笑うところがダークサイドへの傾斜を持っているわけだが、時々、ピンポンブーになるのである。それは扉の向こうに「ロード・キラー」が潜んでいることがあるからだ。
「ピンポン」とならして「ブブーッ」と警告音が鳴ったときに・・・子供たちは「悪いことをすれば報いがある」というこの世のシステムを知るのである。
運が良ければそのためにまっとうな人生の道が開かれることがある。
しかし、運が悪いこともあるのだ。
「ピンポン」とならした瞬間に扉の向こうから巨大なトレーラーがすべてを粉砕して出現し・・・真夜中のハイウェイに向かって走り去れば、子供は有無を言わさずぺっちゃんこなのである。
そういう体験を持たぬままに・・・成長した春男は無謀なままに動き・・・人を殺し・・・恋人も失い・・・亡霊のように街を彷徨うのだった。
しかし、本当に哀れなのは・・・そういう父親を持った娘なのである。
ここで・・・・お茶の間の意識は二つに分岐するかもしれない。血のつながった親と・・・育ての親のどちらが親として魅力的か・・・という疑問によってである。
後者の立場で言えば・・・「生んだだけでは親とは言えない・・・育てて初めて親と言える」という論理が提出される。しかし・・・自分のルーツを知りたいと人間が考える場合、血のつながる親の持つ情報は捨てがたい魅力を持つのである。遺伝子工学が発展するにつれ、その重要度はますます高まるだろう。・・・まあ・・・そういう論理はさておき・・・人はないものねだりである。親がなければ親が欲しいのである。
おそらく、春男と真理子の娘であるさち(大橋のぞみ)はスーパーナチュラルな存在である。
なぜならさちは一目で春男を「特別な存在」と見抜く。
その超自然さは・・・まあ不自然と感じる人もいるでしょうが・・・育ての親である村上の心に恐怖を生み出すのである。
おそらく・・・村上は血のつながらない娘にただならぬ愛情を持っているのだろう。
人の役に立つ仕事をして、人に迷惑をかけずに生きていく、正しい人の暮らし。
人の幸せはそこにしかないと考える村上は・・・さちにもそういう幸せを手にしてもらいたいと考える。
しかし・・・さちには人殺しの男の血が流れているし、人殺しを愛してしまう女の血も流れているのである。
もしかしたら・・・さちも人殺しを愛してしまうかもしれない。
村上は腹の底が冷えるような恐怖を感じる。だから・・・突然現れた春男の正体を知ると・・・とにかく穏便に消えてもらいたいと願うのである。
さちを奪われたくない一心である。
しかし・・・さちは人殺しを愛する女の本能でとっとと春男を愛し始めているのだった。
同様に人の道を外れることを幸せと感じる女・栞(吉高由里子)もまた超自然的に春男に魅かれはじめている。
人殺しの春男と人殺しを愛する二人の女。栞とさちの三角関係誕生なのである。
これは面白い・・・しかし・・・そんな話・・・お茶の間がついてこれるのか・・・心配である。
普通の人間にも潜んでいる悪戯心と・・・ロードキラーの間に横たわる境界線。もっとも恐ろしいのはその境界線は時々・・・限りなく透明に近いグレーなのである。
(映画「ロードキラー」(2001年米国)を知らないと意味不明である場合があります)
・・・ザッ・・・ザザッ・・・こちら・・・ラスティ・ネイル・・・ピンクシャンパンはもう買ったかい?・・・ザ。
木曜日に見る予定のテレビ『ゴーストフレンズ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『夜光の階段』(テレビ朝日)『戸田恵梨香のBOSS』(フジテレビ)
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コメント
清水さんの訃報が
某俳優さんの泥酔&逮捕で全くと言っていい程に
かき消されてしまう現実に何か悲しくなってしまう
今日この頃(; ̄∀ ̄)ゞ
「白い春」はコツコツと笑いと
春男の置かれている状況を積み重ねて
最後の最後でキッチリ生かして見せてくれる
ドラマらしい感じに仕上げてくれてますね。
まぁ「血」に関して言えば
知らなければ、それで大丈夫というのは
もしかしたらあるのかもしれません。
知ってしまった時
自分の血を、そして父親を憎むのかもしれませんが
それはまた先の話なんでしょうかね ̄▽ ̄
投稿: ikasama4 | 2009年4月23日 (木) 23時52分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
まあ・・・大人として
酒飲みとそうでない人では
許容度に格差が生じる話で
人間が平等でないことの一つの証明でございます。
まあ・・・酒については寛大だが
裸はいけないという考え方もありますし
「よってぬいでつかまっちゃった」
とひらがなで表現したくなる話でもあり
のん兵衛は「しょうがねえなぁ」
下戸は「ちっ」と眉をひそめる・・・
という程度の話でもある。
急性アルコール中毒で
救急車に乗った経験のある
キッドとしては薬物でなくってよかったなぁと
思いましたよ。
「白い春」は本当にいい味だしてますよね。
初回は意外とぽにょの演技に対する皆様の評価が
芳しくなかったのですが
つまり・・・それだけ自然に見える演技だったり
実は・・・ものすごく複雑な演技をしていることが
伝わらなかったりしていたのだなぁと思いました。
今回は概ね好評なのでホッとしています。
表情だけで気持ちが伝わってくる・・・
これが凄いところなんですけどねぇ。
「血縁」というものの「意味」は
なかなかに表現しづらいもの。
どういう情報が積み重なって「情」になるかは
判然としないことでございます。
ああ・・・この人は「親」だと「子」が認識すること。
逆に「子」を「親」が認識すること。
そこには「自然」があるはずなのに
子供を虐待する親という「異常」が
問題を複雑にする。
そのあたりを「実感」させるドラマに
なっていくことを期待しております。(。・-・)
投稿: キッド | 2009年4月24日 (金) 07時57分