一発の値段急上昇、やはり生臭いぼくの妹(オダギリジョー)揺らします(長澤まさみ)揺らします(上戸彩)
・・・だからどうしてこの子はスパム呼び込んだり、TBはじかれたりするようなタイトルをあえて。
いいじゃないか・・・正直で。あくまであなたの心を揺らしますだからな。そうなのかっ。
・・・予想通り、どうしても生臭い方向に進むこの脚本家のドラマ。そして日曜劇場のお茶の間は老いらくの恋を待っているはず幻想である。
だから・・・しつこいようだが・・・上野と織田とか・・・さんまとまさみとかでいい加減・・・学べばいいのに。よりによって大滝秀治にかけおちのあげくの父帰るである。まさみのだめんずコレクターである。けなげな兄と妹の幼年期と成人期のほのぼの交流で面白おかしく作れんのかっ。
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「スマイル」↗11.0%(しつこいようだが林(小栗旬)傷害の現行犯だろう)、「名探偵の掟」↗*9.7%(ニコロボお蔵入りの作家・・・不運の人だがいい味出してます)、「必殺2009」↗12.8%(時代劇の貫地谷しほりは一味違う)、「サラマンダー」*9.3%(口を開けた瞬間口を開いてしまいそうになる)、「コンカツ・リカツ」↗*5.4%(小学生のようなAround40である)、「遥かなる絆」↗*7.8%(中国はご機嫌ななめみたいなドラマを希望・・・剣を片手に商売をって言ってるぞ)、「ゴッドハンド輝」→*8.8%(最終回で→でた~っ)、「ゴッドハンドクイズショウ」↗11.1%(ウソの生中継出た~やらせじゃないのか~ドラマだけど~)、「天地人」↗21.6%(どっひゃぁぁぁぁ)、「ぼくの妹」↘*6.3%(うっひゃぁぁぁぁぁ恐喝者に金を工面)、「ハンチョウ」↗10.7%(今季TBSは犯罪者養護キャンペーン展開中)、「婚カツ」↗10.9%(中居と上戸の恋の行方に興味ある人、手をあげて~)・・・以上。
で、『ぼくの妹・第5回』(TBSテレビ090517PM9~)脚本・池畑俊策、演出・清弘誠を見た。ものすごい視聴率を連打なのであるが・・・もう流れだから仕方ないよね。すごく残念なドラマという気がします。日常の中で起きたささやかな亀裂・・・その出来事にとまどう人々の心の綾をつつましく描く。そのためにおだやかなセリフを積み重ねるという基本は素晴らしいのだが・・・どうしても夜の営みの生々しさを描きこみたかったり、奇想天外なポジショニングをしたりで・・・鼻につく作品に仕上がるのである。結局、すべてがわざとらしくなるのだ。これはもう・・・「風のガーデン」↘「ありふれた奇跡」↘「ぼくの妹」になってしまうのだな。作家の実年齢と作品世界の平均年齢の距離感の目測が甘いのだと考える。
桜井のじいさん(大滝秀治)は七十代という設定(実年齢は83才)、九鬼(千原ジュニア)は三十代(実年齢は35才)である。実年齢的に考えると、九鬼は桜井のじいさんの48才の時の子供で・・・桜井のじいさんが若気のいたりで花市場の女と駆け落ちしたのは50才を過ぎての出来事である。若気のいたりじゃすまんだろう。
流れで言えば、九鬼のおいたちに共感した颯(長澤)は九鬼を「好ましく思っていく」ということになるのだが、実年齢21才で・・・九鬼・颯は年の差カップルになる。さらにいえば颯のここまでの不倫相手である弁護士・瀬川(田中哲司)は実年齢43才である。その年齢差22才。なぜ、長澤は日曜劇場に来ると年上キラーの役所しか与えられないのか。不憫である。いったい誰の願望なのだ。
もちろん、愛があれば年の差カップルでもいいのだが・・・基本的には不自然だ。そういう無理な恋愛設定でなくて・・・中身の面白さで勝負してもらいたいのである。
そういう・・・とりあえず残念な部分を記憶から削除して・・・素敵な部分を再構築しないと楽しめないドラマはお茶の間に支持されないと思います。
「研次(千原)・・・お前は怨む相手を間違っている」というセリフを繰り返す桜井のじいさん。
それは・・・身寄りのない年寄りを無料で診察してくれる優しい医者・盟(オダギリジョー)を怨むなんて誤解しているぞ・・・という意味だと考えていたお茶の間をのけぞらせる衝撃の事実。
桜井のじいさんは九鬼を捨てた父親(本名・九鬼)だったのである。
桜井のじいさんはいい年して女と駆け落ちしたあげく・・・30年以上、子供をネグレクト。女に死なれて里心がつき、息子のストーカーになっていたのだった。もうなにがなにやらである。
だから、桜井の爺さんのセリフは「お前は怨む相手を間違っている・・・怨むならお前を捨てたオレを怨め」と続くのであるが・・・後半はとても口に出して言えないので内緒にしてください・・・と盟に頼む深刻な腸閉塞で入院中の九鬼だけど桜井のじいさんなのである。
このあたりの作りは上手いのだが・・・見た目がすべてをぶち壊しているので傑作とは言えないのである。
もう一点・・・かなり・・・無理のある設定で・・・九鬼に魅了されていく颯なのだが・・・その屈折した心理を表現するセリフがある。
「同情なんかできないよね・・・でもなんか・・・似たところがあるな・・・私たちと・・・って・・・いいえ・・・違うよね・・・そんなことはない」という颯の盟に対する自問自答がそれだ。
盟は自分が九鬼の恋人(九鬼の自称)である転落死した里子(ともさかりえ)と関係したことにより妹の颯に危険を招いたと感じ・・・颯と九鬼を会わせまいとする。
しかし、妹の中には単身上京してしまった兄に対して・・・自分は置き去りにされ捨てられたという感覚が内在している。それは「自分が愛しているのと同じだけ兄は自分を愛していない」という複雑なコンプレックスを生じていると思われる。
それは妹の中に次のようなカテゴリーを構築している。
「優秀な人々・普通の人々・底辺の人々」という社会構造の認識があり、「お兄ちゃん・普通の人々・私」という対比である。もちろん・・・日常的には兄・妹というカテゴリーでコーティングされているために・・・妹は心理的な安定感を得るのだ。つまり、お兄ちゃんと私=家族である。
ここでは、私たち=(お兄ちゃんと私)という集合が形勢される。ここでは盟と颯と九鬼の分類は(お兄ちゃんと私)(九鬼という他人)である。しかし、隠されたコンプレックスを挿入すると・・・(優秀なお兄ちゃん)(底辺の私と九鬼)という分断が起きる。
九鬼と私たち兄妹には幼くして両親を失った共通点がある・・・という妹の心は「似ている」と思うのだが・・・同時にさらに底辺である自分とお兄ちゃんは違うから・・・私たちが似ているとは言えないか・・・と前言撤回なのである。
颯の中でこうした心理的な葛藤が通り過ぎていくせつないセリフなのである。
もちろん・・・このセリフはこの後、起こる兄の予想外の妹の暴走を暗示するわけだが・・・それを一々お茶の間に読み取ってもらおうという姿勢はエンターティナーとして間違っています。
九鬼に対して兄はこの時、下水道で苦労している世界の餓えた子供たちに対する漠然とした同情を感じるのであり・・・妹は幼くして親を失い、兄にも捨てられた自分と同じだと深い共感を覚えているのである。
兄は余裕があれば慈善事業に寄付なんかしちゃうわけだが、妹は同情するより一攫千金直接支援なのである。
もちろん・・・兄だって・・・経済援助のないまま外科医になるという苦行を成し遂げており・・・心に鬱屈があるはずなのである。しかし・・・目の前に大河原春奈(笹本玲奈)という良家の子女をぶらさげられても・・・行きずりの女を食べちゃう・・・ある意味ダメ男なのである。
だから・・・なんだかんだ言って今回、盟が一番驚愕したのは街金だか闇金だか定かではない・・・借金の増額なのであろう。
「なんだよ、いつの間にやら一発900万円って・・・そりゃ、ボルにもほどがあるだろっ」
これが偽らざる盟の心の真相だと断定します。
関連するキッドのブログ『第4話のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『臨場』(テレビ朝日)『アイシテル・海容』(日本テレビ)『谷村美月の探偵Xからの挑戦状』(NHK総合)『あらびき団』『漂流ネットカフェ』(TBSテレビ)『ゴッドタン』(テレビ東京)・・・あなたはどのコース・・・火曜日深夜は壮絶バトルだよな。まあ、EXILEとかしんどいファンは別にして。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
| 固定リンク
« なんでもありの天地人(妻夫木聡)ご対面~(常盤貴子)結婚祝い(長澤まさみ) | トップページ | 絞め技悶絶始めました(堀北真希)どこの組の盃事だよ(吉高由里子)パン屋さんの面接だよ(大橋のぞみ) »


コメント
キッドさん、こんにちは~♪♪
お金を稼ぐ→食材を買う→
調理して食べる→お皿を洗う
何度か着た服は洗濯する→
晴れた日に干す→夕方にとりこむ→
たたんでしまう
部屋、キッチン、トイレなどは
自然と汚れるので定期的に掃除する
ペットを飼っていれば、
その子の食べ物、おやつ、
トイレシート、臭い消し、
医療費、などなど、そのためにまた働く
いろんなゴミは
決められた曜日にまとめてゴミ捨て場に。
人間が生きることの大変さに
直面しすぎて、なかなかパソコン
開けません
土曜日のこの時間のTBSって
なに放送してましたっけ?
木村拓哉さんなのですねー、
大滝秀治さんに見事に泣かされましたが、
キッドさんはいたって冷静に視聴、
まあそう言われてみれば・・・
その歳で子供置いて女性と・・・
ってねーーー!
ねーーー!
ねーーー!
は満面の笑顔で無意味にいきなり大声で言うと
なにかおかしな空気でもかなりお茶に濁せるので
試してみて下さい
(言った後にしばらく姿を消すこと)。
投稿: ヤマト | 2009年5月23日 (土) 20時11分
ふふふ、ネットのトークのよいところは
お待たせOKというところで
ございますからね。
あくまでマイペースでよろしいのでございましょう。
キッドはチャットはしませんが
お仕事のやりとりでは
せっつかれるのが主となりますので
苦手なのでございます。
というか締め切りの催促は
恐ろしい恐ろしい恐ろしい記憶を
呼び覚ましますからな。
ねーーーーーーーっ!
なのでございます。
さて・・・MR.BRAINが
始まって・・・思わずうなる今日この頃。
ちょっと番組宣伝やりすぎだったかもしれ・・・。
ねーーーーーーーっ!
なのでございます。
まあ・・・土曜日はとにかく
真マジンガーZさえ
見忘れなければ・・・
ねーーーーーーーーっ!
なのでございますよ。
ブレストファイヤァァァァなのでございますとも。
新婚家庭で新妻鬱になっているのでは
ないでしょうな。
すべては気楽にエンジョイすること。
これにつきますぞーーーーーーーーっ!
投稿: キッド | 2009年5月23日 (土) 23時51分