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2009年5月25日 (月)

俺たちの天地人(妻夫木聡)春日山城夕焼け小焼け(小栗旬)木村氏に敗北(長澤まさみ)

Hcinhawaii0553 本日、アホで有名な北朝鮮人民共和国がまた核実験を行ったと号外が出たわけだが・・・そんなことはさしたることではなく・・・「天地人」の視聴率が↘21.0%だったのに対し・・・。

MR.BRAIN」初回視聴率24.8%獲得!

ここがポイントです。さすが・・・さすがでございますーっ。

アンナお嬢様専用コーナー

まあ、なにはともあれ・・・でございますな。ま・・・世紀のやおいドラマと化している大河ドラマの視聴率も凄いですけどね・・・。ツンデレして・・・つらいおいたちあって・・・裸で踊って・・・握手で抱擁って・・・。

で、『天地人・第21話』(NHK総合090524PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・野田雄介を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。石田三成をどう捉えるかは・・・結構微妙な問題でございます。なにしろ徳川幕府時代は豊臣家を滅亡に追いやった大悪人として伝承されるわけで、明治維新以後は敵の敵は味方という理論で再評価される。実はこの後、第二次世界大戦の敗北で徳川が再評価されるので石田三成はまた極悪人に逆戻りします。まさに歴史に翻弄された男と言えるのですな。これだけ行ったり来たりすると・・・もう実像の推理は困難なので・・・なんでもありになるわけです。なんでもありだからって限度があるだろうとは思います。そこで歴代石田三成俳優描き下ろし大特集でございます。まことに素晴らしいことです。ドラマではまったくなかったことになっている新発田の乱の秘密・最終章も素晴らしいのでございます。

Tenchijin158501 で、またもや時間が止って、天正13年(1585年)である。実はこの年は直江兼続の父である樋口兼豊の妻・・・直江親綱の娘・お藤が逝去しているとも伝えられている。えーっ・・・お藤・・・とっくに死んだんじゃなかったのかよ・・・ドラマなのである。まして妄想では過去の人の生死なんてどうにでもなるのである。ここで改めてくりかえしておくが・・・樋口家は坂戸城主・上田長尾政景(景勝の実父)の奉行衆である。兼豊は樋口一族の陽忍であるが、妻のお藤はくのいちで直江忍びと樋口忍びを血統的に繋いでいる。直江家は上杉謙信の家老を務めており・・・名目上、直江家に婿入りした兼続は本来、上杉と長尾双方の家臣の血を引くサラブレッドなのである。しかし、樋口衆は本来信濃忍びの一流であるため、兼豊は伝説の忍者・泉小太郎の血脈である信濃泉家からも室を迎えており・・・現在、大国実頼と名乗る兼続の弟・与七が妖術使いとなったのは彼の母親が泉家の出であることを暗示している。樋口一族には他に旧武田家臣である須田満親の長男・満胤に嫁いでいるお北(兼続の妹)が知られているが・・・忍びやくのいちとしての兼続の兄弟姉妹は無数にいるのである。ただ・・・影の歴史に封印されているだけなのだ。

すでに・・・上杉家は関白・羽柴秀吉に臣従している。前年の小牧・長久手の戦いに際して、上杉家は羽柴への臣従の証として人質を差し出している。景勝は妹の夫・畠山義春の子・亀千代を養子とし、上杉義真と名乗らせ上方へ送り出したのだった。景勝にとっての甥を人質として送り出した以上・・・名目上は同盟でも・・・実は臣従である。

しかし、上杉家にとってはこの人質の上方行きは歓迎することでもあった。上杉の忍びを正規ルートで送り出す算段が可能になったからである。

義真の侍女として従うのはお船の姉・お悠、そして兼続の妹・お蘭であった。直江衆・樋口衆を代表するくのいちが北国街道を南下し・・・まだ築城開始から二年、建設途上の大阪城へ入ったのである。二年後には伯父である景勝もまた大阪城に入場し、正式に豊臣家の外様大名となるわけだが・・・そこにいたるための準備として義真の質入は実に役立ったわけである。

羽柴と徳川の暗闘は続いている。大阪から山城・近江・越前・越中を抜けて越後に帰還したくのいち・お蘭は徳川方の忍びの襲撃を幾度か受けている。

近江に潜伏する・・・数ある服部半蔵の一人服部半蔵影丸は伊賀衆・甲賀衆を使い、羽柴勢力の後方撹乱を指揮している。その諜報網にかかったお蘭は執拗な追撃を受けていた。影丸の意図するところは情報封鎖である。お蘭を上杉方の忍びと読んだ影丸はお蘭が上方の情報を持ち帰ることを妨害しようと考えたのである。

しかし、敵地における活動と・・・お蘭の並々ならぬ・・・忍びの腕にその意図は挫かれた。影丸は生き残った部下の報告を聞いた。

「恐ろしい猿飛の術を使うくのいちでござった・・・」

お蘭は若き日の与六と同じように・・・初音に弟子入りしたくのいちだった。

そのお蘭は春日山城に戻り、直江屋敷のお船と言葉を交わしていた。大阪城を中心にした探索の報告である。上杉家はようやく、上方にいくつかの拠点を構築しつつあった。そのいくつかは謙信の築いたつなぎの再構築でもある。話は多岐に渡ったがやがて秀吉臣下の所業に及んでいく。

「上杉家との交渉に度々あがる石田三成とはどのようなものであるか・・・」

「秀吉の下に三奉行がございます。筆頭は増田長盛で、これは旧浅井家家臣。続いて浅野長政があり、秀吉正室の縁者でございます。そして最後が石田三成で旧・京極家臣でございます。三成は算術に優れ、秀吉の兵糧奉行として出世いたしたとのこと・・・」

「ふむ・・・税の役人か・・・」

「三成は京にて秀吉に河原の葦に税をかけることを進言せしとか・・・」

「なるほど・・・なかなか吝嗇い感じがするの・・・」

「秀吉が領地は拡大する一方で・・・その地にいかなる税をかけるかを検地と称しておりますがこれを三奉行が担当し・・・世情の噂では浅野は手厚いが石田は手厳しいという評判です」

「ふむ・・・これは判じがたいことであるな・・・浅野が抜けているとも石田が容赦ないともとれるし・・・浅野が温情ありとも石田が公平であるとも思われる・・・したが・・・石田は・・・のう・・・」

お船はお蘭の顔色を読みつつ促した。

「士にも民にも嫌われておりまする」

お船は微笑んだ。大の実力者があれば・・・そういうものも大出世するだろうと考えたのである。

お船は最後に短く、国の消息を伝えた。

「そこもとの色兄(同母兄)の与七殿(大国実頼)は新潟の城の戦でたいそうな働きをなさったぞ。新発田勢の謀反もあれで流れが変わったとお屋形様(景勝)もお褒めであったそうだ・・・」

お蘭はそっと頬を染めた。

「奥で手当てをなされませ・・・」

お蘭の傷に目をやって・・・お船は部屋を出た。兼続に報告の文を認めるためである。

お蘭は包帯をほどきながら・・・忍びの戦を思い返し・・・その果てに師匠である初音をふと思い出していた。

初音は信州・上田城にいた。初音はそこでは・・・城主・真田昌幸の姫としての待遇を受けている。母親は名も無き村の娘であったが・・・初音を生むと間もなく死んだ。しかし・・・父親が昌幸であることに間違いはないようだった。昌幸は初音に母・恭雲院の若き日の面影を見ることがある。父・幸隆からの伝言で初音が伊賀忍びの秘伝を伝えられたことを知っている。しかし・・・けして道具として使ってはならぬと戒められている。

昌幸は・・・初音が古き忍びの一族にかかわりある存在であることを察していた。

その昌幸を初音はじっと観察している。もちろん、昌幸には初音の姿は映っていない。初音は昌幸の居室の影に潜んでいるのである。

初音は最近、そうして実の父親の姿を見るのが楽しみであった。

上田合戦での父親の恐るべき采配も眺めたし、愛妾たちとの夜の戯れも眺めた。

すると初音の心に思いもかけぬ喜びが生れるのであった。

それは戦国最強の武将と呼ばれる父親と戦国最強のくのいちである娘との・・・ある意味はかない運命のよどみのようなものかもしれない。

しばらく・・・その自分の心を眺めた初音は音もなく上田城を抜け出し信濃の森へ消える。

術を落さぬためには絶え間ない訓練を要するのである。信濃の森には間もなく冬が訪れようとしていた。

関連するキッドのブログ『第20話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『アタシんちの男子』『白い春』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

スゴイですねぇ。
これで視聴率21.0%だそうで。

これはもうドラマの良さとかどうこうって話じゃなくて
みんな兎に角ツッコミ入れたいがために見てるんでしょうね。

江戸時代、幕府が平将門が朝敵にあらずとした事で
明治維新では再び逆賊にされてしまい
戦後は加藤剛のおかげで英雄になるのですからね。

敵の敵は味方
敵の味方は敵
好きな人が演じるキャラは全て味方

これはもう世の不変的な常のようですねぇ。

先週ご紹介頂いた上杉の関ヶ原は傑作でした。

そうなんですよねぇ。
多勢で挑めばどうにかなると思ってたとこも
あるんでしょうし
自分の側近に武田家に仕えていた春日元忠が
いる事で大丈夫って思ってたんでしょうかね。

大局的な戦では大将になれるのかもしれませんが
(あくまで「かも」ですけど(  ̄ノ∇ ̄))
現場を指揮できる大将ではなかったんでしょうね。

あの直江の撤退戦はこのドラマを見てる限りでは
実は前田さんが兼続をぶち殴って気絶させて
水原さんの二人が指揮したからなんじゃないのかなと
思ってしまう今日この頃

今後、変に感情を露骨に示す兼続が
正しく「笑止」って感じです。

もしかしたら、こんなどうしようもない兼続キャラになってるのかも
このためかもしれませんね。

投稿: ikasama4 | 2009年5月25日 (月) 23時40分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

まあ、すべての方がそうだとは思いませんが
少なくとも今年の大河ドラマには
キッドの求める戦国時代は
これっぽっちもありません。

もちろん・・・自殺も含めて
人が人を殺すことが
これほどまでに高度にタブー化された
現代社会では
人が人を殺すことが日常茶飯事だった
時代をストレートに描くことは難しいと言えます。

しかし・・・それは人々に眠っている
獣の心をはげしく苛立たせる側面があります。

もちろん、戦国時代にも命を大事に思う気持ちはあった
のでございましょう。

それは門徒宗が信仰のために命を捨てるほどの激しさです。

つまり、来世の命を求めて死ねるほどだった。

こういう凄まじさがこのドラマにはないのでございます。

単に戦の強弱でいえば
信玄も謙信も信長も秀吉も家康も
同族です。
命を捨ててかかる一瞬がある。

それゆえの圧倒的な勝者の栄光があります。

それに対して、明智光秀、石田三成、直江兼続には
なんとなく共通点があって
それは「命を惜しむ」風の強さです。

もちろん・・・現代の感覚でいえば
美点に他ならないわけですが
その結果は・・・戦に弱い・・・という
戦国時代に上にたつものとしては致命的な
欠陥となって現れる。

とにかく死中に活ありという
謙信の教えの正反対に位置する三人です。

その心中は「死んで花実が咲くものか」なのです。

しかし・・・光秀と三成は
非業の死を遂げますが
兼続は生き延びる。
ここが運命のあやなのですな。

戦場で味方のために失神していてくれと
願われるダメ司令官・・・。
そういうオチだと最後は
爆笑できるのでございますけれどね~。

無理なんでございましょうね~。(; ̄∀ ̄)ゞ

投稿: キッド | 2009年5月26日 (火) 01時32分

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