生きていてもいいですか(稲森いずみ)みゆきかっ(川島海荷)ふとっちょパパは感電死(大村彩子)
今週、根こそぎ拾われたご遺体は昏睡強盗の常習者・片岡小夜子(小濱なつき)・・・モデルなので美人死体である。一部愛好家はきっと満足だっただろう。レギュラーが美少女控え目なのでやはりゲストを厚くしてきました。
水曜日のダンスは・・・
「臨場」(テレビ朝日)・・・・・・・・・・・・・・・14.1%↗14.5%↘12.8%↗14.8%↗15.2%↘14.6%
「アイシテル~海容~」(日本テレビ)・・・13.2%↗13.7%↗14.2%↘13.0%↗14.8%↘13.9%
「夫婦道」(TBSテレビ)・・・・・・・・・・・・・・*9.2%↘*8.9%↘*8.6%↘*7.9%↗*9.2%↘*6.7%
東京都の女子高校生・豚インフルエンザ発症がダンスの足並みそろえさせたのだが、ダメージを食らったのは「夫婦道」・・・まあ、高畑淳子の躁演技がやかましすぎるということもちびっとはあるかもしれません。
で、『臨場・第6回』(テレビ朝日090520PM9~)原作・横山秀夫、脚本・吉本正弘、演出・伊藤寿浩を見た。「オレの見立てとは違うな」連打である。そして独身だと思ったのに既婚だったナース(荘田由紀・・・鳳蘭の次女)は「オレの見立て違いだった」のである。
そして、すっかり、2時間ドラマのお嬢さん役ゲストに定着している犯人の娘(大村)だった。まあ、どんな形であれ、たまに美少女ぶりを垣間見ることができてうれしいのである。
「本場・英国仕込のお紅茶ね」とかセリフは些少恥ずかしくても大丈夫なのである。
罪つくりな人というのは基本的にもててもてて困っちゃう人のことだが、今回は「かわいい継娘のためにダメ夫を殺してしまう継母(あめくみちこ)」の理詰めの愛を指すらしい。ニュアンスとしては微妙である。
まあ・・・基本的に・・・検視官・倉石(内野聖陽)は「見たくないものに目をつぶるのはよくない」と主張するのである。そのために倉石教信者の検視官補助・小坂巡査部長(松下由樹)は信仰に迷い・・・そしてさらに強く神・倉石にひれ伏すのである。
まあ、毒カレーの女なら「救急車が来るまでに女のたしなみで口紅塗りなおした」とか「落ち着こうと思って水飲もうとしてこぼしたとか・・・」いくらでもシラをきり続けるのであるが。
往生際の悪い時代なのである。
で、『アイシテル~海容~・第6回』(日本テレビ090520PM10~)原作・伊藤実、脚本・吉本昌弘、演出・吉野洋を見た。ベテラン演出家にはベテランとしての味があるわけである。息子への父親としての自分の愛情が驚くほど強いものだったと野口和彦(山本太郎)が気付き愕然とするシーンがある。
野口智也(嘉数一星)「お父さんとしたあの日のキャッチボール・・・楽しかったよ」
和彦の脳裏に蘇る妻・さつき(稲森)にせきたてられるように息子と遊んだ一瞬の回想。
まもなく面会時間が終了し、担当の役人に命じられて、檻へ去って行く無惨でいたいけないわが子の後姿。その姿に突然、あふれ出した愛情をこらえきれず息子に背を向ける和彦。あふれる涙をこらえることもできず、肩をふるわせ嗚咽をもらして泣くのである。
智也はふりかえり・・・背を向けた父親が泣いていることを感じる。
実によどみない編集で名場面なのである。
さて、智也はとりかえしのつかないことをしてしまったのだが・・・それは明らかに不運だったことを物語る回想シーン。
やはり、人に殺意を抱かせる特異体質だった被害者・キヨタン(佐藤詩音)なのである。
親バカのキヨタンの父(佐野史郎)は「キヨタンは人と仲良くなる天才だった」と賞賛するのだが・・・この時点ですでに殺されやすい体質に輪をかけていることが明白なのだった。
キヨタンは・・・自分のトイレの心配をしてくれる身知らぬお兄ちゃん(智也)に「お兄ちゃんの家が変だ、お兄ちゃんはおかしい、キャッチボールがしたい、キャッチボールの場所は決まっている、お兄ちゃんはヘタクソだ、お兄ちゃんのパパは変だ、意地悪なお姉ちゃんはヤキモチ焼きだ、ボクは世界で一番愛されているんだ、ママはいつでもギュッとしてくれるんだ、キャッチボールはもうやめる・・・」とこの世の主のようにふるまうわけである。
智也が殺さなくても、そのうち誰かが殺したことは確実である。
そういう弟だからこそ、姉の美帆子(川島海荷)も「死んじゃえばいいのに」と呪ったわけであり、実際に弟が死んだことで・・・美帆子をして自分が涼宮ハルヒ(この世界の神で超願望達成能力者の美少女・・・人気ライトノベルのヒロイン)ではないかと疑わさせ気分を憂鬱にさせたのである。
人間は二面性を持っている。その二面性は善と悪の二つの仮面で象徴される。このドラマではよく似た二つの仮面があり、その一つを被害者のキヨタンがかぶっているのだが、もうひとつはさつきがかぶっているのである。
美帆子が両親からキヨタンほどには愛されていないと感じるように・・・さつきの妹・彩乃(田畑智子)も母親の敏江(藤田弓子)からさつきほどには愛されていないと感じている。彩乃と敏江は実に似た者親子なのであるが・・・さつきはずっと容姿に恵まれている。おそらく・・・敏江はさつきの中により理想の娘を見出しているのである。つまり・・・娘に憧れているのである。
これはキヨタンの父が死んだキヨタンに対して「我々家族を見守り導いてくれ」と狂信的な心情を吐露するのと符号している。
彩乃はそうした母親の理不尽なまでのさつき崇拝に傷つき、美帆子は両親のキヨタン信仰に傷ついているのである。彩乃と美帆子が出会えばレズビアンになることはほぼ確実である。
今回も敏江の姉妹差別はものすごい。「男にふられたくらいで親に心配をかけるな・・・子供が人殺しになったお姉ちゃんの気持ちを考えてみろ」である。
キッドが彩乃なら母親をその場にあった果物ナイフで刺す確率80%ぐらいである。
しかし・・・まあ・・・殺されたキヨタンや・・・人殺しの母親になってしまったさつきをあんまり責めたてるのも大人気ないので・・・このあたりにしておくか。中島みゆきって凄いよね。
生きていてもいいですかと誰も問いたい
その答えを誰もが知っているから誰も問えない
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ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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