マザコン殺人事件(川島海荷)私は犯人ではありません(佐野史郎)
「ボクはお母さんが好きだからぁ」(嘉数一星)「私も好きだからぁ」(川島)「オレだって・・・」(佐野)というマザー・コンプレックスの連鎖である。面白すぎるぞっ。
水曜日のダンスは・・・
「臨場」(テレビ朝日)・・・・・・・・・・・・・・・14.1%↗14.5%↘12.8%↗14.8%↗15.2%↘14.6%↘14.5%↗15.6%
「アイシテル~海容~」(日本テレビ)・・・13.2%↗13.7%↗14.2%↘13.0%↗14.8%↘13.9%↗14.0%↗15.6%
「夫婦道」(TBSテレビ)・・・・・・・・・・・・・・*9.2%↘*8.9%↘*8.6%↘*7.9%↗*9.2%↘*6.7%↗*8.2%↘*6.3%
ついにきたシンクロ率100%・・・ナイス・ステップだ。「夫婦道」明らかに編成ミス。
で、『臨場・第8回』(テレビ朝日090603PM9~)原作・横山秀夫、脚本・尾西兼一、演出・猪原達三を見た。またもや小坂・検視補助官(松下由樹)がらみの死体である。ちなみに実年齢40才の松下と実年齢43才の川上麻衣子と実年齢40才の渡辺梓(マジマザー)が実年齢54才の春田純一と遠い昔恋愛バトルを繰り広げたという設定がなんだか・・・虚しいのであるが・・・ま、いいか。
かってはピチピチだった婦人警官トリオも・・・今はAround40である。憧れの国広(春田)夫人におさまった久乃(川上)、国広には失恋したが主婦となった春枝(渡辺)、そして仕事一筋の小坂。
久しぶりに春枝と会った小坂は家庭を持つ春枝が妬ましくてつい絶交宣言をしてしまう。
その夜、春枝は死体となって発見される。春枝は離婚し・・・淋しい一人暮らしだった。
そのためにすっかり悲劇の主人公気分になった小坂は罪悪感で押しつぶされそうになってキーッである。うっとおしいわっ。
しかし・・・部下思いの倉石(内野聖陽)は明らかに自殺の状況なのにこれは「他殺だ」と言い出す。爆笑である。
そして・・・あぶりだされる・・・春枝の危険な情事と・・・不倫関係に蒼白となった国広、そして・・・そんな夫と夫の愛人の関係を知りつつ、愛人を叱咤激励する久乃の懐の深さ・・・なのである。・・・そうなのか?
まあ・・・今回は特殊な「オレのとは違うな」でした。
ま、部下かわいさで・・・暴かれたくない他人の過去を暴き・・・警察官の不祥事をアピールする。倉石・・・やりたい放題です。でも・・・なんとなく憎めません。
結局、自殺だった久乃。ただ・・・「お前の一言が彼女を自殺に追い込んだわけじゃない」と小坂に言いたかった倉石でした。まわりくどいわっ。
しかし・・・小坂は惚れてしまった模様です・・・まあ、最初からそうだけどな。
けれど・・・所詮は実らぬ恋・・・だって倉石は家庭菜園の野菜しか愛さない男だもの。
で、『アイシテル~海容~・第8回』(日本テレビ090603PM10~)原作・伊藤実、脚本・吉本昌弘、演出・吉野洋を見た。冒頭、夏服の中学生大特集です。ポスト・沢尻エリカの呼び声も高い(誰が呼んだっ)宏美(折山みゆ)と元・キグルミの麻衣子(志村玲那)とともに下校する美帆子(川島)。話題はもしもタイムマシンがあったら・・・。
麻衣子は「期末試験をスルーして夏休みまで時間跳躍したい・・・」と言い、宏美は「憧れの人とゴールを決める成人式の夜まで跳びたい」と言いますが・・・美帆子は「あの事件の起こる前まで戻りたい」と切実に願うのでした。しかし、気を使うタイプなので・・・「過去に戻って試験勉強したいよ・・・」とお茶を濁すのです。
殺されたキヨタンに密かに殺意を感じたことのある美帆子にはキヨタン殺害事件は「もう一人の自分が犯したとりかえしのつかないこと」と認識されています。繊細なのです。
美帆子は「キヨタンを殺されて口惜しいけれど忘れてしまうしかない」と言う父親の気持ちも理解し、「キヨタンを殺されてどうしていいのかわからない」と言う母親の気持ちも理解しています。さらには「もしもキヨタンが殺した方だったら・・・」とは言わずに「もしも美帆子が人を殺したら・・・」と鈍獣レベルで気遣いのない母親の心無い仕打ちも飲み込む健気さがあります。
だから・・・もちろん・・・美帆子が一番シンパシーを感じるのは「うざいキヨタンの言動に耐え切れずついに実際に殺してしまったまだ見ぬ一人の少年の自責の念」にあるのです。
なにしろ・・・殺人少年・智也(嘉数)はその供述の中で「お姉さんの気持ちは分る」と言ってくれたのです。愚かで親バカな両親に代わって・・・美帆子の辛さをわかってくれた少年。そんな少年をどうして憎むことができるでしょう。もちろん・・・家族として血を分けた弟を殺された怨みがないわけではありませんが・・・それを1とするとキヨタンがいなくなってせいせいした気分10くらいだからです。
キヨタンの母親・聖子(板谷由夏)は加害者の母親・さつき(稲森いずみ)の気持ちが分かる・・・とものわかりの良さそうなことを言い出していますが・・・誤解してはいけません。聖子が言いたいことはただ一つ・・・「うちのキヨタンに限って殺されるような悪い子ではありません」です。ああ・・・母の愛は盲目の極み。
一方、鈍重さにかけてはいい勝負のさつき。智也に好意を寄せるフラワーショップの娘(野口真緒)が授業のノートをとってくれたのを口実に・・・「また勉強がんばろう」です。
それ(学校の一部教科)がいやで人殺しになった智也なんだよぉ・・・わかってくれよぉ・・・でございます。
そして・・・言うにことかいて・・・「お母さんのためにいろいろ(殺人を含む)してくれてありがとう」です。
たちまち・・・絶望に心を閉ざす智也・・・。
(お母さん・・・大好きなお母さん・・・だけどちょっとバカなお母さん・・・お母さんは知らないのですか・・・夜がくるたびに・・・地獄から蘇ってくるキヨタンの亡霊の恐ろしさを・・・頭からダラダラと血を流し・・・お母さんが買ってくれたグラブから血染めのボールを取り出してボクに投げつけてくる・・・ボクはボールをぶつけられてもぶつけられても黙って耐えるしかない・・・なぜならボクは人殺しだから・・・ボクは地獄のロープで拘束されて・・・指一本動かせない・・・たとえ・・・死刑にならなくても・・・最後は恐ろしい地獄へまっしぐらなのです・・・そこでボクは無数の鬼のキヨタンに囲まれて・・・いつまでもいつまでも真っ赤な血まみれのボールを全身に受け・・・責め苛まれるのです・・・お母さんは鈍感だから・・・ボクが平気で学校に戻れるなんて言う・・・おばあちゃんの家にお世話になるって・・・お習字の生徒が減った理由を知らないのですか・・・お母さんは・・・世間を知らなさすぎるのです・・・ああ・・・そんなお母さんが・・・大好きなボク・・・もう死ぬしかないとどうしてわかってくれないのです・・・調査官のおばさん(田中美佐子)だって・・・結局・・・高みの見物人にすぎないし・・・ただ知らない子より知っている子に情がうつる動物的なタイプなだけだしね・・・彩乃おばさん(田畑智子)だってほとぼりがさめるまで・・・海外に逃亡するだけなんだよぉ・・・)
関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー』
金曜日に見る予定のテレビ『ツレがうつになりまして。』(NHK総合)『新垣結衣のスマイル』(TBSテレビ)『エンケンの湯けむりスナイパー』(テレビ東京)『谷村美月の必殺仕事人2009』『香椎由宇の名探偵の掟』(テレビ朝日)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
今回は私のテンションが下がりました。
6話で上げ上げされたので期待しすぎたかも。
泣かせようとするのが見え見えで、逆に冷めちゃった。
キッドさんのレビューを読むと、
私の気持ちが急冷却されて行くようですわぁ。
熱くなり過ぎちゃうんですね。
いつも助かりますです(^_^;)
しかも誰も思いもしない角度から見せてくれますもんね~♪
>ポスト・沢尻エリカの呼び声も高い(誰が呼んだっ)宏美(折山みゆ)と
>元・キグルミの麻衣子(志村玲那)
こういう所がまた詳しくて、
キッドさんのテンションが少し上がる瞬間を感じます(笑)
投稿: mana | 2009年6月 5日 (金) 11時39分
罪と罰の問題は永遠の課題のひとつですからねぇ。
誰もが「分る」感じというのも非常に難しい。
みんなと違うところで泣き続けて半世紀のキッドが
言うのもなんですが・・・。
とりあえず演出家は
微妙に含みのある演出をしていると思います。
とにかく美帆子の表情は曖昧にしてある。
父親と「海へいく話」をしている時も
「キヨタンも一緒・・・」という部分に
影がある・・・という感じになっています。
これと母親の「キヨタンではなく美帆子を人殺しに」
発言とあわせると
キヨタン一家の見事なまでの
淫靡な男尊女卑ぶりが浮かびあがるのです。
美帆子は鬱になりそうです。
結局、わが子が殺されたり
わが子が殺したり
という特殊な状況で
人間は現実といかに向き合い
どのように折り合いをつけていくか・・・
というドラマ。
これは冤罪を含めて法であり
ある意味、無惨であることも
飲み込む必要があるという物語なのです。
悪法もまた法なりと遺言して
毒杯を仰いだソクラテスの魂は永遠なのでございます。
投稿: キッド | 2009年6月 5日 (金) 20時23分