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2009年7月 7日 (火)

道なき道を16馬力の国産車が進む時泥濘で圧すは人力(吹石一恵)

戦後の日本は小鹿の如く奔るのだった。音楽・佐橋俊彦(「ちりとてちん」「鹿男あをによし」など)である。

なかなかにそそるドラマなのだが、とりあえず初回は「ぼくの妹」方式でレビューである。

月9が「山P」である以上、「婚カツ!」のようには扱えないので最後のレビューになる可能性大である。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「コールセンターの恋人」*9.3%(来週は「釣りバカ日誌2」「ハリー・ポッターと賢者の石」「県庁の星」VS「南極アイス」容赦ないな)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」12.7%(綾波レイ14才の乳首が表現の自由の砦なのか)、「メイド刑事」↘*8.2%(時代劇色強すぎ特撮色強めで頼む)、「MR.BRAIN」↘18.3%(ここで平均20.0%である・・・来週が20%以上かどうかで決まる分りやすさ)、「富士山頂」12.8%(なにもかもがなつかしい・・・)、「スピード」14.5%(なんどめだ)、「ビニールシート」↗*6.4%(だから吹石を現場に出せと・・・最終回か)、「官僚たちの夏」14.5%(「ぼくの妹」から倍増ならず)、「天地人」↘20.1%(そろそろ主役が何かしないとな・・・)・・・以上。

で、『官僚たちの夏・第1回』(TBSテレビ090705PM9~)原作・城山三郎、脚本・橋本裕志、演出・平野俊一を見た。「そうか、もう君はいないのか」(1月)12%、「落日燃ゆ」(3月)11.1%に続いて今年三本目の城山三郎原作ドラマである。なんでだ?・・・まあ、それはともかくとしてキムタクのいない「華麗なる一族」みたいな感じなのであった。時代的には五年ほど遡るのである。より・・・敗戦後の匂いは強い。

昭和30年(1955年)敗戦から10年である。2001年に経済産業省となった通商産業省を舞台にしたほぼ男たちの物語である。紅一点は通産省初の女性キャリアとなった坂本春生をモデルとした山本真(吹石)である。ニックネームは「お人形さん」である。まあ・・・半世紀以上も前の出来事ですからーっ。

その他は道子(床嶋佳子)の夫で貴子(村川絵梨)の父の風越(佐藤浩市)、ニヤニヤの庭野(堺雅人)、ハゲハゲの鮎川(高橋克実)が保護貿易主義、2時間ドラマの帝王(船越英一郎)と特命係長(高橋克典)が自由貿易主義で対立。仲をとりもつ上司(西村雅彦)、後輩(杉本哲太)、そして後の池田総理大臣がモデルの政治家・池内(北大路欣也)である。

・・・男臭すぎるわ。

そして、国内自動車産業育成のモデルとして登場するアケボノ自動車社長(蟹江敬三)で後継者(加藤虎ノ介)である。もう汗まみれな感じです。

とにかく・・・この男たちのおかげをもちまして・・・日本は今あるこういう姿になったということです。

とりあえず・・・何もかも失った状態から日本が北朝鮮にも韓国にもならずに日本になったことはよかった・・・という他はないのですな。

いや・・・もっといい道もあったという人もいるでしょうが・・・はたしてその道が「奇跡の復興」に通じていたかどうかは謎です。

過去を振り返って語るのは簡単ですからねえ。

今や、日本はまたもや、大中国の復活におびえて戦々恐々な日々を過ごしているわけですが、それもまた追われる立場、奪われる立場という「豊かさ」のシンボルでございますから。

とにかく・・・いろいろご不満もございますでしょうが・・・それを成し遂げた男たちの物語・・・もちろん、全員エリートです。もちろん、いくたの名もなき人々の血と汗の結晶をしぼりとった男たちの物語でもあるわけです。ここが賛否両論分かれるところでしょう。

しかし・・・その男たちの栄光は・・・「報われるためにやっているわけではない」・・・つまり、報国なのであり・・・どこか悲壮な哀愁が漂うのでございます。

アケボノ自動車は架空の会社ですが・・・作っている車はスバル360のようなものなので・・・つまり・・・富士重工業(スバル)がモデルです。スバルの前身は中島飛行機。戦争中は一式戦闘機「隼」とか零式艦上戦闘機(ライセンス生産)とか夜間戦闘機「月光」とか艦上攻撃機「天山」とか特殊攻撃機「橘花」(試作)とか、陸上攻撃機「富嶽」(計画)とかを作っていた軍用機メーカー。

その技術の粋を集めて軽自動車を作ったのですから・・・ある程度成功しないと嘘だろうなのでございます。

大日本帝国の敗因は様々に列挙できるのですが、その核心の一つにモータリゼーションの後進国だったというものがあります。

つまり、国民の大多数が車なんて触ったこともない状況で・・・突然、戦闘機のパイロットや戦車のドライバーになれるかっということなのです。

そして・・・その戦闘機の部品は女子中高校生が生産という悲惨。勝てるかっ・・・でございます。

だから・・・臥薪嘗胆としての国産車普及作戦です。「まだ戦争は終ってない」と主人公が語るのはそういう意味です。

今なら、国民の大半がいつでも戦闘機や戦車の運転手に転用できる時代。ついにその時は来たのです。ただし・・・国民の大半は戦意皆無です。通産省の男たちも平和の恐ろしさに対する理解が不十分だったということです。

関連するキッドのブログ『男たちの大和 YAMATO

水曜日に見る予定のテレビ『新・警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『赤鼻のセンセイ』(日本テレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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