私がお侍さんの幽霊に出会う時(観月ありさ)モロッコって(深田恭子)硫黄島のパン屋(二宮和也)妖怪はいずり女を蹴る(夏帆)
・・・おい・・・このタイトルって。
・・・四本立てですけど何か?
・・・まあ、やりたいならやるがいいさ。
で、『こちら葛飾区亀有公園前派出所・第3回』(TBSテレビ090815PM0756~)原作・秋本治、脚本・マギー、演出・坪井敏雄を見た。とりあえず、今回の問題点はスペシャル・ゲストの観月ありさの出番が顔見世すぎる。大原部長(伊武雅刀)が悪役キャラになりすぎている。時にはわがままな部長だが無責任に部下に責任を押し付けるような卑劣漢では絶対にない。アレンジが冒涜的。一話にもあった人情喜劇偏重の路線が鼻につく。それは「こち亀」の本筋ではない。
まあ・・・そういう様々な問題点はあるが宮藤官九郎の演じる日暮熟睡男(ひぐらしねるお)はまりすぎ~・・・なので許す。何様じゃ・・・お茶の間様じゃ。
とはいえ400年成仏できなかった侍(田口淳之介)のために宴会を催そうとする両津(香取)の件はすべてキッドが眠たかったわ。
中川(速水もこみち)が女のゴーストにとりつかれるとか、麗子(香里奈)がエッチなゴーストに悪戯されるとか・・・いくらでも違う方向があるだろうに・・・。
で、『華麗なるスパイ・第5回』(日本テレビ090815PM9~)脚本・金沢達也、演出・石尾純を見た。ついに君塚良一お休みである。構成作家のほぼドラマデビュー作。そんなものにつきあう渡哲也とか・・・ご苦労様である。
まあ・・・どんなドラマがあったっていいと思うが・・・スパイ大作戦に「美味しんぼ」を組み合わせるとか・・・どんだけチープなお話しなんだよう。
ドロシー(深キョン)の性転換ネタでずっと引っ張り続けるわけだが・・・モロッコが去勢の王国だなんてよいこのみんなは誰も知らないだろう。
こうなると吉澤総理(渡哲也)とミスター匠(柄本明)は元夫婦なのだな。つまり、匠は元女性で・・・鎧井京介(長瀬智也)は二人の愛の結晶なのだろう。
そんなオチにむけてこれからグダグダとしょうもない話を続けていくのかと思うと・・・キャストが哀れだなぁ。
今回はコックの岸原(中村育二)が犯人と思わせておいて実は違う・・・というミス・リードが仕掛けられているが・・・そんなことでは楽しめないわ。
ま・・・寒いコントを続けたいというのならそれはそれでいいか・・・。せめてゲストを何とかしてもらいたいよね。先週だってキューティー・ハニーTLのファンじゃなかったら全然だしぃ。
関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー』
で、『土曜プレミアム・硫黄島からの手紙(2006米国映画)』(フジテレビ090815PM9~)脚本・アイリス・ヤマシタ、監督・クリント・イーストウッドを見た。裏表で下宿屋の娘(杏)と栗林中将(渡辺謙)が親子対決である。「パパ、ひどい~」って言われるぞ~。
さて・・・架空の登場人物・西郷一等兵(二宮和也)は内地の妻・花子(裕木奈江)を思いつつ・・・無事生還できたのか気がかりだ。外国人が日本軍を描くと・・・日本人が日本軍を描くよりまともだ・・・って日本人スタッフは恥ずかしくないのか・・・って思います。
憲兵に犬を殺させるのは・・・日本発の作品の悪影響でしかないしな。
栗林中将が硫黄島に着任したのは1944年6月である。
栗林の指揮する小笠原兵団はおよそ四割の兵力を父島に残し、東京とサイパンの中間に位置する最前線、硫黄島の守備を固める。
無能な戦争指導者のずさんな戦争計画によりすでに大日本帝国の敗色は濃厚である。
しかし、栗林は優秀な指揮官として第109師団などの陸軍15500名、市丸少将の率いる第27航戦など海軍7500名、あわせて23000名ほどの兵力で硫黄島を要塞に作り上げた。
1945年2月までに島に掘削された地下道は総延長18キロメートルに達している。野砲120門、高射砲300門、迫撃砲130門、対戦車砲60門、ロケット砲70門などすべての火砲を地下に格納したのである。戦車は20台ほどあったが・・・それも車体を地下に埋めて砲塔だけを露出させるという徹底ぶりである。もちろんそれはもはや戦車ではないが。
そして・・・それが米軍に硫黄島の苦戦を強いたのだった。
ターナー中将を援護部隊指揮官に、スミス中将を上陸指揮官とした米軍はレイテ沖海戦でのスケジュールの調整があり、最初の予定より三週間遅れた2月16日・・・上陸支援のための艦砲射撃と空爆を開始する。
この攻撃で島南端の要害摺鉢山は八合目から上が消し飛んだ。
当初計画ではこの支援攻撃の間、守備隊は反撃しない作戦だったが摺鉢山砲台は耐え切れず応射してしまい、位置を暴露して攻撃目標となり殲滅される。これは守備隊にとって大誤算だった。
しかし、南海岸での待ち伏せ攻撃は成功し、2月19日の上陸開始1日で米軍はおよそ2000名の戦死者を出す。
この後は激戦に継ぐ激戦である。屏風山の攻防戦では米軍が六度占拠して守備隊が五度奪回するという血まみれの戦いが行われた。
上陸開始からおよそ一ヶ月。3月17日には守備隊による最後の総攻撃が行われる。栗林はその後拳銃によって自決した。
硫黄島の守備隊は玉砕である。しかし・・・米軍の死傷者もおよそ25000名にのぼった。英霊たちは・・・米軍に著しい出血を強いて散っていったのである。硫黄島は太平洋戦争において奇襲だった真珠湾攻撃を除くと局地的に米軍の被害が日本軍の被害を上回った唯一の戦場だった。今はただその栄誉を讃え散っていったすべての魂に黙祷を奉げたい。
・・・・・・・・。
関連するキッドのブログ『ヒロシマ 少女たちの日記帳』
で、『オトメン(乙男)~夏~・第3回』(フジテレビ090815PM1130~)原作・菅野文、脚本・野口照夫、演出・阿部雅和を見た。実は第1回からそこそこ面白いのである。ただし、演出や演技がいささか物足りない部分もあり・・・「華麗なるスパイ」や「こち亀」を凌駕はしなかったのだ。しかし・・・「カレスパ」も「亀」もそれほど凄いわけでもなく・・・それなら「オトメン」だって面白い部分はある。第1回で「男と女の魂が入れ替わって生れたみたいなタイプ」というセリフがあり・・・それは当然、巨匠の名作「リボンの騎士」に対するオマージュであり・・・そういう点はグッとくるのである。
そこかしこにそういうパロディーが散りばめられているのも楽しい。まあ「花とゆめ」系コミックにはありがちなことだと言われればそれまでですが。
とにかく主人公の正宗飛鳥を演じる岡田将生は古風な感じの美少年だし・・・ヒロインの都塚りょうを演じる夏帆はそれほど美少女にはならなかったがなかなかの演技力を見せるのである。
りょうの幼少期を演じる日向ななみも個性的でいい感じである。
今回は季節ネタで「こち亀」同様怪談ネタ。やはり眠気をさそう部分はあるがキャストの演技の未熟さを割り引けば「こち亀」よりずっとネタに厚みがある。
ネタとしても女教師・花沢夢子(柳原可奈子)に応じて前列の女生徒三人組が全員デブなど肥満の格差社会に応じた過激さがあります。柳原少し太った・・・ま・・・少し太ってもみんな気がつかないよな。
とにかく・・・剣道部主将の正宗は男らしい男なのだが・・・中身は乙女根性で充満。一方、都塚は「正宗くんがかわいいので守ってあげたい」と思うタイプ。しかも実は武道の達人である。
今回も本当は幽霊がこわい・・・正宗に対して、幽霊が出ると踏み潰す都塚だった。
実は・・・正宗の先祖と幽霊・百合子との間には悲恋があった・・・というおなじみの展開だが・・・そういうものが見たい季節なのである。
都塚の過去の思い出・・・「私が小学生の時・・・転校してしばらく友達がいないことがありました。その時、となりのクラスのマリちゃんが私と遊んでくれたのです。しばらくして・・・クラスにも打ち解けた頃・・・私が転校する前にマリちゃんが川で溺れて死んでいたことが判明。それ以来・・・マリちゃんは消えてしまいました。いつか川の中の楽しいところに案内してくれるって言ってたのに残念です・・・」と野生で育てられ第六感が冴え渡る都塚だが少し天然ボケの味があります。
実は・・・このドラマ、秋からは「オトメン~秋~」として「救命病棟24時」(火曜午後9~)の後番組になる予定なのである。
予習として一回くらい見ておくとよろしいのですよ。
一話完結なので途中参戦まったく可でございます。
関連するキッドのブログ『4姉妹探偵団』
月曜日に見る予定のテレビ『ブザー・ビート 崖っぷちのヒーロー』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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