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2009年8月15日 (土)

犬も殺せば罪にあたる(錦戸亮)牢獄と棺桶棲みやすいのはどっち?(滝沢秀明)その嘘、本当にしてみようかしら(木下あゆ美)

「オルトロスの犬」から深夜映画の「河童のクゥの夏休み」(2007年)で碧井家の愛犬と上原家の愛犬、連続死亡である。犬死亡率の高い夏の夜だった。かぶるときはかぶるものだ。日本全国の犬たちに幸あれ。

訃報あいつぐ夏なのだが・・・なんとなく意外な人が死んでいるような気もするし・・・死というものはいつでも意外なのかもしれない。

まあ、死後の世界を信じない方のキッドは死んだら意外もクソもないだろうと思うわけだが。

死後の世界を信じる方のキッドは死者への供物である花束を買うわけである。

で、『オルトロスの犬・第4回』(TBSテレビ090814PM10~)脚本・青木万央(他)、演出・今井夏木を見た。もちろん、大失敗作の匂いが漂う本作だが・・・前回、今回と演出力でなんとかお茶を濁している感じである。たとえば「今夜はそこで会おう」と電話の声が言い、電話を受けた相手が「ここで」と見つめるのは死体のための解剖台といった・・・シーンの演出だけが青白い燐光のように輝いている感じなのである。

柴田刑事(山本龍二)は「過去の失敗なんかにこだわらず前だけ向いて歩いて行け」と渚(水川あさみ)にアドバイスするわけだが・・・この手の物語はその場その場を面白くすれば前後の辻褄のあわなさは目をつぶると開き直っているようなセリフだと言える。

前回・・・渚は「病気の子供の母親として奇跡の手を拒絶する」不自然な気持ちを表現し・・・「傷害の現行犯を逃がして脱獄囚への伝言を頼む」不可解な行動をとる。

今回、竜崎(滝沢)を逮捕することによって「竜崎を呼び出すトリック」、そして娘の容態の悪化を見て「奇跡への誘惑にかられる心理」を見せて危うい着地をするのだが・・・だからといって口封じのために殺人未遂をくりかえす凶悪犯(八乙女光)を逃がした罪は消えないし、娘の健康よりも犯人逮捕を優先する母親としての心情の不自然さも拭えない。

結果として、渚は単に・・・ちょっと頭の悪い人に見えるだけなのである。

そういう渚の頭の悪さを生むのはチーム制のシナリオ・システムの弊害であることは確実であろう。今回は「恋して悪魔」や「赤鼻のセンセイ」も同様な失敗を犯している。これらはすべてオリジナル・ドラマであり・・・またもや原作もの安心主義が横行しそうだ。その中で「ブザー・ビート」の大森や「任侠ヘルパー」の古家は希望の星なのだな。

さて・・・登場人物たちがそれぞれの思惑で動き出し・・・物語は動き出したように見えるのだが・・・今回、判ったことは涼介(錦戸)は飼い犬を殺しているということ。そして、妹の志穂(河北麻友子)が食べていないときは餃子を準備中だということだ。ちなみに走ればそこそこ揺らすテクニックも持っていて一部愛好家熱狂である。

さて・・・超能力に限らず人々は様々な力を持っている。

志穂は兄に愛犬を殺させるほどの妹力を持っている。澪(熊田聖亜)は真面目な刑事である母に迷いを生じさせる娘力を持っているのだ。

熊切社長(柴俊夫)は資金力で息子の罪を揉み消そうとするし、榊大臣(高畑淳子)は政治力で竜崎をDog's Body・・・ドッグス・ボディ(犬奴隷)として使役しようと試みる。

今回、突出しているのは竜崎と榊の支配をめぐる対決であるが・・・その周囲では警察庁理事官の沢村(佐々木蔵之介)が秘密警察力を使って暗躍を始めている。沢村が何を「ゲーム」として考えているかはまだ未詳だが・・・とにかく、ゲームのためのゲームをしようとしていることは明確である。

沢村は秘密警察としての秘密捜査により・・・ホームレスの二宮(六角精児)が隠匿していた「竜崎死刑囚の事件の真相ビデオ」を入手するが・・・それよりも部下を使った人体実験による「触るだけで殺せる手の存在」に興味津々なのである。

実は二宮が真犯人だった事件の殺害現場をビデオ録画で見た観察医・前園(原田夏希)は殺戮劇に驚愕し・・・これまでのクールさが解剖室限定だったことを露呈するのであった。

そして・・・例によってふらふらと彷徨う涼介は・・・秘密警察の監視下において秘密警察の偽装刺客に襲撃され・・・四人目を「タナトスの手」で殺害する。四話で四人なので最後までに何人殺すことになるのか。とにかく・・・その度に自首して・・・「あなたは罪に問えません」と警察に云われないと気がすまないらしい。一種の記憶障害か・・・学習能力のない元教師なのである。

一人目は麻薬の売人、二人目は悪徳刑務所長、三人目は飲酒運転犯人、四人目は秘密警察官である。その遺族がまったく登場しないのも脚本の限界であるな。

涼介の犯行を責めるものは涼介だけである。それも殺人が絶対的な悪であるという思い込みによる自責の念である。殺されたものたちへの哀悼の気持ちはないのである。

このあたり・・・このドラマには「心」はないと断言してもいいだろう。

後は・・・二宮が何故少年たちを刺殺し・・・竜崎(仮名)がなぜアポロの手を使わなかったのか・・・という謎が残るわけだが・・・そこに興味がある人は日本全国で100人くらいだと思うぞ。

とにかく・・・最大の謎・・・何故・・・タナトスの手とアポロの手が人間に宿ったのかもさておきながら・・・主な登場人物が何をしたいのか・・・もう少し教えてください。インパクトがあってスピーディーでミステリアスなシナリオで。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

で、『み屋本舗REBOOT・第6回(第三話「地獄の姉弟・後編」)』(テレビ東京0908142412~)原作・栗原正尚、脚本・川嶋澄乃、演出・石井永二を見た。例によって架空のニュース番組「NEWS 24」でキャスター大橋未歩がお伝えするわけだが・・・もちろん、これが異次元時空間への転送システムなのである。

そのニュースコメントを追ってみよう。「人気ラーメン店の武藤製麺所が異常な妄想壁のある木経姉弟の異常な攻撃にさらされ廃業の危機に瀕しています・・・」まず・・・実際にはこの事件を報道するテレビ局は少ないし・・・犯人側の実名報道をするテレビ局もまずないだろう。「しかし、相次ぐ被害にも関らず警察に被害届は出されておらず、一方的で執拗な攻撃を受ける武藤さんの安否が気遣われています・・・」つまり、この事件は警察沙汰ではないのである。また民事訴訟が起されているわけでもない。そんな事件を実名入りで報道するテレビ局はないのだ。・・・しかし・・・この番組が魔界からの放送だと断じてしまうことはできない。本来、報道とは警察発表を垂れ流すことではない。事実をありのまま伝える姿勢がその求められる根本にあるわけである。つまり・・・この「部分」は現代の「流行便乗型ジャーナリズム」に対する鋭い警鐘を打ち鳴らしているのだ・・・と妄想してみました。

さて・・・そういう高度な展開はさておき、ババリアン星人の手下・木経弟(六角慎司)の策謀にはまり、正義のマクロイン王国の我らが十二月田(前田健)は放火の現行犯(濡れ衣)で警官に逮捕されてしまう。しかし、さすがは十二月田、発炎筒を使い、脱走である。立派な公務執行妨害だけどな。しかし、抜群の体力・知力を持つ十二月田を再逮捕できるような超優秀な警官はこの世界には存在しないのである。

悪質な被害に遭いながら警察に被害届けを出さない武藤(鈴木浩介)に不審を抱いた怨み屋(木下)は調査した銀行預金の不自然さで本人を尋問する。その結果、武藤は「バス停留所に置き忘れた300万円をネコババした罪」を告白する。

木経がその関係者ではないかと・・・思案し・・・警察に被害届を提出できなかったのである。

怨み屋は木経姉(播田美保)の存在を示し、姉弟に復讐するなら報酬の100万円アップを告げる。合計200万円で・・・怨み屋相場としてはまだまだ安いが・・・武藤は渋る。しかし、三つの条件を出して・・・交渉成立である。

①自分の客と同じ痛い目を味わってもらいたい。

これは十二月田が下剤塗布手袋を使い、木経弟と握手することで実現する。爪を噛むクセのある木経弟はたちまちお腹痛い痛いになるのであった。

しかし・・・長野の資産家(資産総額50億円)の後継者・木経姉弟と武藤の接点は以前、謎のままである。そこで怨み屋は武藤の愛人として一芝居打ってみるのだった。

「ああ・・・すごいわ・・・富士山みたい・・・」「君がしてくれたら・・・チョモランマになるよ」という怨み屋と武藤の艶技に騙された木経姉は発情して武藤家におびき出される。

その間に怨み屋と時代に逆らって天晴れにヘビースモーカーで明らかに工藤ちゃんの情報屋(加藤雅也)は隣室の木経姉弟の部屋に侵入。工作を開始する。

一方・・・ついに明らかになる武藤と木経姉の関係。武藤は友人との悪い遊びで「行きずりの美しさに不自由な女が処女かどうかを賭け」・・・悪酔いして木経姉に初体験を捧げられてしまったのだった。武藤にとってはほとんど記憶外の出来事だったが・・・木経姉にとっては妄想が膨らみ「武藤こそ命懸けて誓った恋人」だったのである。

そこへ武藤の婚約者・アヤ(矢沢心)が乱入する。

②自分を傷つけた捏造ブログと同様に木経姉弟の恥ずかしい捏造ブログを作る。

・・・ということで作られたブログ「木経姉弟の近親相姦日記」を見たアヤは・・・婚約者への誤解を解いて戻ってきたのだった。そして、女の戦いが始まるのだが・・・女優・播田美保の凄まじい破壊力は女優・矢沢心をかなり美人にしてしまうほどの強力さを持っている。東京ではCMで「東京メトロ」や「梅酒」が流れるのだが登場する女優・宮崎あおいなどは人間離れした美しさを持っているように見えてくるのである。播田美保恐るべし。

そこに木経弟が参戦し・・・捏造ではなく本当に近親相姦をしていることを自慢したところで捜査当局乱入である。

怨み屋の画策で木経姉は「首相官邸放火未遂」(計画の証拠など捏造された濡れ衣)、木経弟は「民家に対する放火」(真犯人)で逮捕なのであった。

③木経姉妹の社会的抹殺・・・達成である。

怨み屋への報酬を払いに来た武藤はアヤを同伴してくる。怨み屋の正体を他人に告げる契約違反である。しかし、アヤは「これは結婚資金を解約したお金で・・・今回は二人からの依頼ということにしてもらえないか」と談判である。少し危ういところのある武藤だがアヤが尻に敷くことでなんとかしたいらしい。

基本的に女には甘いのが怨み屋である。アヤの顔に免じて「武藤の命を奪う」ことは保留となるのだった。

しかし・・・一応・・・お説教である。「愛は憎しみや怨みに変化する。気をつけないと命とりよ・・・」

その頃・・・東京ベイテレビの星影記者(長谷部瞳)はついに入院中の寄木刑事(きたろう)のインタビューを成功させる。その録画を見た上司の城島(田中哲司)は「怨み屋の似顔絵」に釘付けになるのだ・・・に、似てないのに・・・。

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』『気骨の判決』(NHK総合)『官僚たちの夏』(TBSテレビ)『トランスポーター2』(テレビ朝日)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

キッドさん、はじめまして。
以前よりこっそり愛読者となっております。

オルトロスの犬、大失敗作の匂いですか・・・・。
私は蔵乃介さん、錦戸君、忍成君の演技が好きでこのドラマを見始めてますが、キャストは良さそうなのにどこかが惜しいというかいまいちというか。
題材も面白くなりそうなものなのに、続きが早く見たいという感じでもないのです。
「スピードミステリー」「悪魔と天使」という制作側の宣伝がまず失敗だったような気さえしております。
その先入観をなくせば、意外と面白く見られたのかもしれない。

日本のドラマで初の試みというショーランナー方式というのがどういうものなのかの興味がありましたが、つじつまが合わず、ご都合主義な感じがする脚本に感じられますね。
主要人物達の心理描写も浅い為か、感情移入出来る人物がいない・・・。これはドラマとして一番見難い気がします。

ファンタジー要素は受け付けるタイプですが、このドラマの面白さがいまいちなのは、脚本なのか演出なのか演技なのか・・・。

碧井の殺されたものたちへの哀悼の気持ちはない・・・そうかもしれないですね、だから苦悩が見えにくい。
錦戸くんの演技は繊細で好きですが、わかりやすい表現が良い場合もあるでしょう。頑張ってほしいですが。

好きな役者さん達の演技がたまにあれ?と思うのも悲しいのですが・・。何となく役者さん達の良さが発揮されていないように感じるのは、ファンの贔屓目なのでしょうね(苦笑)忍成くんなんてまだ何も。きっと彼にも何かがあるはず。

来週からは御三人に悪の影が見えてくるようですので
楽しみにしております。蔵乃介さんは悪が似合います。彼が一番の悪魔かもしれないですね。

世間的評価は厳しいですが、最後まで見ると面白いのかもしれません。でもワーナー側が考えてた映画化は厳しいのかも。というより、もともと連ドラでなく映画向きな題材なのかもしれないですね。

長々と失礼をいたしました。
これからもこっそり読ませていただきます。

投稿: はむはむ | 2009年8月15日 (土) 15時32分

>「竜崎を呼び出すトリック」、そして娘の容態の悪化を見て
>「奇跡への誘惑にかられる心理」を見せて
せっかくのトリック?も、全然ドキドキもワクワクもしません。
「娘が会いたがってる」で終わらせても期待感ゼロでしたし。
そう、「不自然さ」は何とかならないものか…ハァ

「ブザー」や「任侠」との違いは…そういうところなんですね~。
で、漫画原作とかに頼ることになると。。。
オープニングと愛犬バロンのアニメシーンを見て、
思わず原作ありなのか考えちゃいました。

>これまでのクールさが解剖室限定だったことを露呈するのであった。
前園千春も殺人現場を目の当たりにするとあんな顔をするんですね。
遺体を見て芸術的だと言ってのけるあの顔は好きになれない。
渚と友達なのもどうなの?実は無理してるんじゃ?(;¬∀¬)

あ~「つまらん」です。

投稿: mana | 2009年8月15日 (土) 16時26分

★ラクダハギラギラ~はむはむ様、いらっしゃいませ~ニシキドハリューセイ★

こっそりご愛読ありがとうございます。
こっそり読んでいただけていると思うだけで
勇気凛々ファイト一発です。

前作が困ったもんだの「スマイル」なので
それにくらべればまだなんとかなりそうな
感じがします。

ここまでは登場人物の紹介と
考えてもいいですしね・・・長いわ。

おそらくお題があって
①悪魔(タナトス)の手で誰をどのように殺すか。
②天使(アポロ)の手で誰をどのように癒すか。
③それぞれの複合

これらがプロットとして提出されていると思われます。

タナトスの手については本文で書きましたので
アポロの手をざっとふりかえると

①後に殺される所長
②交通事故にあった子供たち
③大臣
④二宮

他にも碧井涼介や熊切ジュニアも恩恵にあずかっているわけです。

そして加奈と澪は竜崎と涼介と渚をつなぐ糸だったわけです。

すでに加奈は回復してしまいました。
それを受けて加奈の母が負傷します。
しかし、命はとりとめる。
後遺症のくりかえしという手もあるがくどいのです。

誰かが誰かを支配するというゲーム案が提示されていて
今は・・・竜崎-澪の病気-母としての渚
という局面が勝敗未確定で残っているということです。

そうなると短絡的に
竜崎-志穂の瀕死-涼介
という局面の創出が想定されます。

すでに「妹の命を助けるために愛犬殺し」の過去がある
涼介。
竜崎が「悪魔」なら
「涼介」の葛藤を楽しむためだけに
いろいろな「手」が使えます。
「妹の命のために誰かを殺させる」という「手」です。

たとえば・・・「両親」と「妹」
「渚」と「妹」
「加奈」と「妹」
「澪」と「妹」

竜崎の「悪魔」が人の苦悩を糧とするタイプなら
「なぜ・・・そんなことをするんだ・・・」という
涼介の叫びに
「生きていくためだよ・・・」と答える面白さがあります。

まあ・・・とにかく・・・あまりにも
隠し事が多すぎて
何を楽しんでいいのかわからないドラマは
失敗する可能性が高いということです。

一方で「探求者」というパターンがあります。
大臣は「不特定多数の幸福を探求する政治家」です。
沢村は「社会の安定を維持する工作員」です。
ひょっとすると正人は「生命の神秘の研究員」かもしれません。

ここに「命よりも大切な何かがある」という概念を導入すると
「美しい芸術品を守るためなら殺人も厭わない」
というタイプが作れます。
今週の「科捜研の女」でゴリさん(竜雷太)がやってました。

これのゆるいタイプが
「ミチルの独占のためならミチルをなぐるソースケ」だったり
「家族を守るためだったらホストにもなるラクダ」だったり
・・・するわけです。


だから正人は「秘密を手にいれるためには渚を裏切る」
をやる可能性は充分。

いわゆる一つのマッド・サイエンティストです。

しかし・・・この程度の研究員は
「バイオ・ハザード」にゴロゴロしているわけで
今さらなあ・・・なのですが
まあ、常套手段ですからぁぁぁぁ。
という開き直りも可なのです。

さあ・・・問題はそこにあります。
ハリウッドのシナリオ集団というのは
ある意味・・・ものすごい猛者の集いです。

キッドは遠い昔、何度か世界で一番有名なネズミの
ところのスタッフと仕事したことがありますが
一言で言うと層が厚いしギャラも高いのです。

日本でそれをやると
層が薄いし、ギャラが安いのです。

つまり・・・ものすごいプロットが生み出される土壌が
ないのです。

もちろん・・・バラエティー・ショーなどは
このシステムで運営され
ある程度成功しているわけですが・・・
それは作家がドッグス・ボディに徹しているからなのです。

人間であるドラマ作家たちはもう少し地道に物語を紡ぎ
プロデューサーたちは長い目で作家を育てるべきだと
考えます。
もちろん・・・その土台作りとして
このドラマがあるとすれば
プロトタイプを世に問うなかれと申し上げたいですな。
結局・・・矢面に立たされるキャストたまったもんじゃないから。

今回・・・涼介の遠い記憶をアニメ化して
これは「キルビル」の手法ですね
それ自体は「手」のひとつとして悪くない。
しかし・・・そこから生じた
愛犬バロンへの「申し訳なさ」や「痛み」を
どう表現するか・・・が大切。
もちろん錦戸くんはそういう苦しい胸のうちを
表現する表情の第一人者ですが
それには限度があります。
たとえば「1リットルの涙」で
「好きになった女の子が不治の病で苦しんでいる」
「だけどなんにもできない自分・・・」という
男の子の気持ちのためにどれだけ
説明が繰り返されていったか・・・ということです。
そういう場面なしで
それを「察して」とお茶の間に要求するのは
スタッフとして恥ずかしいこと・・・なのですな。

沢村が「治安維持おタク」として
「日本の平和が守れれば日本人が全滅してもいい」
というマッドな部分を持つとすれば
それをどう表現していくかも楽しみです。

ただ「ものすごい力ってあこがれるよなぁ」という
レベルだったらイヤだなぁ・・・と思うわけです。

そして・・・水川あさみに象徴される
登場人物の頭が悪く見えるシナリオを続けると
そうなる可能性は充分にあります。

まあ、水川あさみにはエネゴリくんがあるからいいのですが。

もちろん・・・神秘のエナジーにまつわる物語は
キッドの大好物。
暖かい目で冷ややかに見守りたいと思います。

はむはむ様もまたお遊びにいらっしゃってくださりませ。

投稿: キッド | 2009年8月16日 (日) 08時51分

|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||

まあ・・・見え透いた手であるとともに
狙いが複雑すぎるのですな。
「二兎追う者は一兎も得ず」
そのものです。

「犯罪を心底憎む正義の刑事」と
「娘を心から愛する慈愛の母親」
これが渾然一体となって決まると美しい感じに
なるのですが
「犯罪を憎んでいるのか娘を愛しているのか自分でもよくわからない車内に幼児放置のパチンコ狂いの悪徳警察官」
みたいな感じに仕上がってます。

水川あさみ・・・また黒歴史を・・・。
黒歴史の女王を目指しているのか。
でもエネゴリくんがあるからいいか。

なんでもそうですが基本があるというか
一本筋が通っているって大切ですよね。
ヘア・メイクでも
美少女相手だと失敗しようがないみたいな・・・。

いや・・・たとえ相手が
森三中だって髪の毛が生えてれば
なんとかなるものです。

ところが・・・オリジナルというものは
無毛から始めるようなもの。
ウイッグのせときゃなんとかなるってもんでもないでしょう。

のせ毛もすればつけ毛もする
描きもすれば刺青までも・・・。
そして流行すればもってもってもりまくったり・・・。

ものすごいサービス精神がないとね。
ものすごいプロ精神。
そして最後は命をけずる覚悟。

そうじゃないと・・・キャストの必死の演技も
すべて茶番に・・・。

そして・・・mana様にまで見捨てられることに・・・。

非情ですな。
お茶の間はいつでも「非情のライセンス」でございますーっ。

投稿: キッド | 2009年8月16日 (日) 09時08分

キッドさん、こんにちは~♪♪

TBを間違えました、
申し訳ありませんが削除願います

ヤマトも水川あさみさんには
エネゴリ君があるからいいに同意・・・

「ナルシストなのね!
 筋金入りのナルシストなのね!」

CMにはとっても傑作多いですよね、
デンツウやハクホウドウの社員さんたちが
ビックフェイスでビックマウスなの納得。
最近は「消臭ゲン」(製作会社知らんが)、
あのクドサがなかなか・・・
あとどこかの防虫剤のCM(製作会社知らんが)、
クマやウサギのきぐるみ着たのが沢山の、
あれもなかなか・・・

話を軌道修正して、
「オルトロスの犬」ですが、
見始めるとまあまあ楽しめるが
次回が楽しみ!という気になれない、
とっても同意です。
その点、ブザビーは
もう日曜の夜くらいからソワソワ・・・
いいかブザビーの話は。

「次回が楽しみ」
これって連続ドラマのキーですよね。
ほんっとにこういった気持ちに
させてくれるドラマ、少なすぎてます。
少なすぎてます、少なすぎてます
少なすぎてます、って4回言いました。

竜崎の言いたいことはよくわかる、
しかしそれ以外よくわからない、
そんな「オルトロスの犬」なのでした~
(今日のワンコ風に。まだ終わってないのに。)。

投稿: ヤマト | 2009年8月23日 (日) 18時47分

☆*⋄◊✧◇✧◊⋄*ヤマト様、いらっしゃいませ*⋄◊✧◇✧◊⋄*☆

陸上の格闘技女子1500メートルの如しですな。
後からくる選手に追突され転倒状態。
・・・たとえがわからんわっ。

男子槍投げの村上ごとしです。
なんとなく銅メダルみたいな。

女子マラソンの尾崎VS白雪みたいな・・・もういいか。

女子5000メートルで周回遅れを取り戻した・・・みたいな。

・・・ありえんわっ。

エネルギーを素敵に。

ベルリン世界陸上ネタでお送りしました。
でも・・・フレフレ少女を見てたわ。

虫食ったぬいぐるみは涙目ですな。

オルトロスも残念だし
恋して悪魔も残念で
華麗スパイも残念です。
キッドの周囲でも
犬神や吸血鬼や間諜の皆さんが
嘆いています。
闇の世界の住人をバカにすんなーっ。こらぁ。
でございますよ。

昨日はテレポート・ハンド・・・
触ったものを瞬間移動のエスパー・・・が
アフリカのかわいそうな子供たちを
どんどん日本の国会議事堂に送り込む夢を見ました。

対処に困るだろうがっ。

背中に羽根がはえたように見える演出に
おしゃれさのかけらもありませんでした。

もう奇跡が宿っているわけですから。

本当に羽根が生えるくらいでいいのに~。
そんで
痛いの痛いのとんでけ~って
言えばいいのに~。

夏も終わりだな~。

投稿: キッド | 2009年8月24日 (月) 01時18分

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