おひさー。(野村佑香)ストーカーなのだ(水橋研二)汚染洗浄24時(松嶋菜々子)
「患者に総理大臣も医者もない」
進藤先生が見得をきる。・・・歌舞伎かっ。
まあ・・・総理大臣はいないけどな。進藤としてはややオーバーな表現で皮肉を言ったわけだ。
その点がちょっと微妙。
で、『救命病棟24時(第4シリーズ)・第6回』(フジテレビ090915PM9~)脚本・二木洋樹、演出・佐藤祐市を見た。火曜日のドラマ対決は休止中だが、「救命」は↗18.9%、「チーム・バチスタの栄光SPECIAL」は12.1%だった。「恋して悪魔」最終回*7.5%より*4.6%の上昇である。お客はいるんだよねぇ・・・。
さて、ゲスト患者に野村佑香(25)登場である。一年に一回ぐらい出るのか?
いきなり、硫化水素中毒で仮死状態で登場である。
上川由梨(野村)は自宅の浴槽で発見。後に半年前から無職で友達に「死にたい」ともらしていた、などと情報が補足されるのだが・・・最初から自殺者扱いである。
研修医・工藤(石田卓也)は「前なら自殺者の命なんて助ける意味ないと思っていたけど・・・今は進藤先生のありがたい教えで助かってもらいたいと思うようになった」などと言っている。
ナース鴨居(北乃きい=18)は「私と同い年・・・どうして自殺なんか・・・」風である。
ミス・リードを誘いたいがために事実誤認の脚本になっています。まあ・・・現場がそう思い込んだ・・・でもいいわけですが。
警察の捜査では現場から立ち去った不審な男が目撃されているわけで・・・自殺なのか、無理心中なのか、殺人未遂なのかはまだ不明の状態なのでそれなりの配慮があってしかるべき。
要するに所轄の刑事に進藤先生クラスのスーパーエースがいない。硫化水素中毒=自殺という推察に支配されてしまったということなのかもしれないのですが・・・なんとなく奇をてらった感じがして・・・安っぽい感じがします。
まあ・・・第4シリーズはなんとなくずっとそうですが。
雑然とした感じの処理の仕方が甘い・・・のです。
先週の土曜日の「ERⅫ」が「イラクで軍医をしている夫の訃報が届いた女医」「先週アフリカの難民キャンプから帰ってきた医師の内面的葛藤」「愛人を殺されて神経症になった医師の発狂」「家庭内暴力から幼い弟を守るために父親を殺した少年」「ダメ医者と名医の興奮初体験」などものすごい量のネタをスマートに処理しているのとくらべるとものすごく見劣りしますが・・・まあ・・・そんなこと言っても仕方ないとも思います。
なんといっても夏ドラマ平均視聴率ナンバーワンのこれなわけですから。
とにかく、救命チームは滞留薬物除去のため豪雨の中でテントをはっての屋外治療などてんやわんやの大騒ぎ。
居局長の澤井(ユースケ・サンタマリア)は医療危機の政治的解決をはかるために議員(佐戸井けん太)と接触中。この世界ではまだ政権は安泰らしい。
その中で腕から出血する不審な患者と遭遇します。明らかに異常者風の浅越(水橋研二=34)です。応対した澤井は結局、患者を追い返した形に・・・。
すると突然、始まる悪戯電話の嵐。ネットの掲示板の書き込みによる嫌がらせである。
まあ・・・不特定多数の人間に電話をかけさせる朝越の発想力は脚本家なみということです。
浅越をモンスター・ペイシェント(怪物のような患者)と見なした救命チーム。澤井は責任を感じ謝罪に出向きます。
謝罪を受け入れた朝越はいかにも国家試験浪人生のちょっと精神的安定を欠いた人風に演出されています。こういう点も甘いです。
それは議員秘書(石井愃一)が「頭のおかしな人間を前にしてこの人は議員なんだからと頭の悪い行動をする」のと同様に実にわかりやすすぎるキャラクター造形なのです。
いや・・・それは別に悪いことじゃないんですが・・・お安いのです。
とにかく・・・浅越の部屋で野村佑香の写真を発見した二人は・・・「もうひとりの自殺未遂者」ではないかと・・・警察に通報します。
キッドなら喜多嶋舞の写真を見て仲間由紀恵と区別がつかないので逡巡するでしょう・・・誰もそんな心配しないぞ。
続いて件の議員が心臓発作で倒れ救命に・・・議員秘書は特別扱いを要求し、澤井がそれに応じると反発する救命チーム。
進藤先生は「特別な患者なんていない」と主張しますが・・・澤井は「医療改革が伸展しなければその患者がたくさん犠牲になるのだ」と釘を刺します。
そこで目覚める由梨。まずは目覚めの半狂乱。続いてストーカー浅越に襲われ殺されかかる回想シーン。熱演です。まあ、そういう演技を求められる女優ということです。
まあ・・・ここまでの流れで彼女が野村佑香だと分る人はファンだと思います。
浅越がストーカーだとわかって慄然とする救命チーム。警察に通報すると浅越はすでに行方をくらましていて・・・もう病院に到着しています。
硫化水素発生セットとナイフを持って乱入。「由梨ちゃんをだせーっ」なのです。
由梨「キャーッ、殺されるーっ」なのです。
とにかくただ一つ言えるのはこの高度救命センターのある総合病院には警備員はいないのかっ・・・ということですね。
とりあえず患者を守って負傷する進藤先生。次々と人質になるスタッフや患者。
しかし、進藤先生が死んだフリをすると、小島(松嶋)と澤井が熱演で患者の注意をそらし、進藤が混ぜると危険な薬品を強奪。そこに警察が到着。
追いつめられた浅越は頚動脈を切って自殺未遂。
固まっていたスタッフは一斉に救命活動開始です。
ここで議員秘書は興奮しながら「その男は先生を刺した犯人ですよ・・・そんな男の命を救うのですかーっ」・・・まあ・・・そんなことを言うようでは議員秘書はつとまりませんな。
やがて・・・嵐は去って・・・由梨「命を救ってくれてありがとうございました」
最後は笑顔でしめる野村佑香だったのです。
そして・・・怒涛の最終回に向け、澤井が政治活動のために勇退、小島医局長案が浮上。さらに「スーパーヒーローすぎる進藤先生にはやめてもらう」と澤井が宣言します。
まあ・・・そんなこと言われても言うことを聞く進藤じゃないとみんな知ってるわけですが。
こうなってみると江口洋介が事故らなかった別の世界の第4シリーズ見てみたかったなぁ・・・。
関連するキッドのブログ『第5話のレビュー』
木曜日に見る予定のテレビ『猿ロック』(日本テレビ)『黒木メイサの任侠ヘルパー』(フジテレビ)『東京少女岡本杏理』(TBSテレビ)
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コメント
江口ちゃんが事故らなかった&脚本家が第1シリーズの
「救命」が見てみたかったりして。。。^^;
何だか、昨日は全然別のドラマを見ていた気分でしたわ~。
元々ERとはスケール違いすぎですが、そうやって
内容を並べられると溜め息さえ出てきます。
明日は「任侠ヘルパー」の最終日。
どの最終回が一番納得できるか。。。
とりあえずは明日を楽しみにしてます♪
投稿: くう | 2009年9月16日 (水) 23時07分
まあ・・・そのメンツは
「不毛地帯」(橋部敦子)だったり
「龍馬伝」(福田靖)だったり
「オトコマエ!」(飯野陽子)だったり
しますからな~。
問題は第4シリーズから
そういう未来が生れなさそうなところでございますね。
まあ・・・「ER」とは
ギャラからして違うのでなんなのですが
そこは心血そそいで情念でなんとかしてほしい・・・。
精神論かっ。
春夏は連続してやってくるので
なんとなく・・・半年終った~って感じ。
とにかく・・・
「任侠」「ブザビ」「救命」の順で
終っていく今年の夏・・・。
なんだかんだ全部フジテレビです・・・。
まあ・・・キッドの場合は怨み屋本舗(テレ東)が・・・。
しかるべく・・・。
あるわけですが。(; ̄∇ ̄)ゞ
投稿: キッド | 2009年9月17日 (木) 02時51分
パラレルワールドのドラマと言うことですね。(このシリーズは?)
私もこちら側のちゃんとした第四シリーズが
観てみたいです。
それにしても・・エグっちゃんよぉ~。
健康管理?自己管理はちゃんとしようよ~。
とつくづく感じましたね。
投稿: みのむし | 2009年9月17日 (木) 17時47分
やはり・・・高視聴率の割りには
皆さん・・・ちょっと不満なのですな。
ちょっと「いつも」と違う感じが
とまどいを感じさせるのですな。
まあ・・・「救命」シリーズは
毎回ちょっと違う味わいが
特徴なのですが
今回はアクシデントでバタバタした上に
ちょっと違いすぎるのかもしれませんね。
そうですな・・・
安全管理も仕事の延長ですねぇ。
無事これ名馬と申しますし。
まあ・・・J・ディーンのようにならなくて
不幸中の幸いだったわけですが
二輪車はある程度年齢に達したら
控えるべきかもしれません。
しかし・・・まあ・・・スターというものは
そういう危うさも含めてスターなのでございましょう。
投稿: キッド | 2009年9月17日 (木) 19時00分