直輝(山P)・・・恐ろしい男である。昔、こっそり隠しておいた昔の恋人の写真をその時の恋人に発見され写真ごと焼かれそうになった経験のある男なら絶対に云えないことを平気で云うのである。
「元カノの悪口を言わないでくれ・・・彼女とは君の知らない素晴らしい思い出が一杯あるんだ。それを汚すようなことを云うような人は嫌いだ」
餓えで苦しんでいる人がいるので恋人をステーキにして差し出すような善人のセリフである。
そんなことを悪気もなく言われた恋人は・・・あいた口がふさがらなくなるのが自然である。
しかし、直輝のさらに恐ろしいところは・・・そういう自分の独善的な「愛」が誰かを傷つけるはずはないと本気で信じている気配が濃厚なところなのだな。
いつでも自分の信念を第一に考える人は・・・自分がよかれと思って秘密にしていたことが発覚すると・・・うろたえ・・・そこに「悪意」がないことを主張することで精一杯になる。そして・・・なぜ秘密が発覚したのかという肝心な部分を見過ごすのである。
莉子(北川)もまた・・・「直輝のことだけを考えている」と云いながら川崎(伊藤英明)に対してガードが甘すぎると批判する人もいるだろうが・・・愛の天使・直輝にかかったらどんな乙女もこうなってしまうというところがポイントなのである。
好きな人がいながら他の人に身を委ねる女。あえて「ビッチ」と呼んでもいいだろう。しかし、莉子も菜月(相武)も・・・直輝にかかれば・・・そうなるしかないのである。まさに・・・直輝こそは「ビッチ製造マシン」という凶悪で美しいラブ・マシーンなのだ。
そのどうしようもなさを・・・いつものように冷徹に描ききる今回。本当に悪魔のシナリオだね・・・ファンタスティックだね。視聴後ただちにドラマだってことを思い出さないと登場人物のそれぞれのせつなさで胸がはりさけちゃいますから~。
で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「コールセンターの恋人」↗*6.1%(ミムラの悲しい過去・・・ピントがズレすぎ~)、「ホストの女房」*8.7%(虚飾の世界の実録ものという矛盾)、「オルトロスの犬(生)総集編」↗*7.3%(ハハハ)、「派遣のオスカル」↗*6.3%(ダブルがんばっていきまっしょい)、「こち亀」↗*6.5%(アニメだと思えば並)、「再生の町」↗7.9%(あげたーっ)、「華麗なるスパイ」↘*9.9%(さげたーっ)、「オトメン・夏」↗*6.3%(夏帆のヴァイオレンス不足)、「サッカー強化試合・日VSオランダ」17.1%(だから憲法九・・・ぐふっ)、「ジャングル大帝」13.1%(パンジャの子は高所恐怖症を克服)、「天地人」↗20.4%(歴史は死んだ)、「官僚たちの夏」↘*7.5%(国産機無惨)・・・ついでに「ブザー・ビート」↘15.0%・・・以上。
で、『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~・第9回』(フジテレビ090907PM9~)脚本・大森美香、演出・永山耕三を見た。激しい雨の中、重ねた手を・・・なんとかふりほどく直輝・・・。もはや愛のデストロイヤーと化した菜月はじっくりと直輝を観察する。直輝には困惑が浮かんでいる。そこには愛の残り火が確かに感じられるが・・・その傾斜は新しい女と自分の間で幽かに揺れている。しかし、まだシーソーのようには動き出していない。もし動いているとすれば直輝は手をほどかないだろう。直輝は「友達と約束」があると言う。その友達が莉子を指しており、莉子と直輝が友達以上の関係であることは菜月にはお見通しである。しかし・・・直輝の中にある菜月への未練と・・・性格上の特性から直輝はその場を動くことはできない。
菜月は素早く計算する。「直輝を束縛すること」と「直輝を解放すること」の損得を。その結果・・・菜月は「解放」を選択する。直輝は菜月に生じた「ただならぬこと」を感じ、それについては好奇心を持っている。これは「種火」である。この「種火」を消さないことこそが肝心だと菜月は考える。
「私は大丈夫・・・だから行って」
直輝はその場をとりつくろうために「仲間に対する仲間による好意」という「きれいごと」で「自分の中の菜月に対する未練」を隠蔽する作業に固執する。
「一本しかない傘」と「タオル」を渡すこと。それが「もうひとつの別の愛への裏切り行為」だとはまったく考えない。
菜月は慣れ親しんだ直輝のその挙動の意味を吟味する。
菜月は考える。直輝の愛を取り戻すことはできないかもしれない。しかし・・・直輝の新しい愛を壊すことは簡単にできるだろう。
(だから・・・私はここから立ち去ろう。直輝はそれで安堵し・・・同時に後ろめたさを感じるだろう。だが・・・誰にだ?・・・私にか・・・それともあの女にか」
菜月はほくそ笑みながら・・・苦渋する。
直輝は「愛している女」との約束を簡単にやぶった自分を認めない。それは「仕方のない成り行き」で「裏切った相手を愛しているから大丈夫」ということである。
しかし・・・菜月には分っている・・・直輝の「愛」が相手を手ひどく傷つけることを。
直輝は待ち合わせの公園で莉子を発見する。直輝の「愛に対する自信」は深まる。・・・ほら・・・こんなにも愛されているじゃないか・・・。
しかし・・・自分の裏切りによって相手の予定が狂ったことにはほとんど配慮しないのである。
そして愛する者を相手にすぐにばれるウソをつくのだ。「練習が長引いた」・・・そのウソがいかに安易なものであるかは後に莉子と同居する秦野(溝端淳平)が帰宅して「練習が早めに終ったので麻衣(貫地谷しほり)と食事をした」でバレることからも明らかだ。
しかし・・・菜月はそれを待つような悠長なことはしない。
自分に対する「直輝の愛の種火」が消えないように・・・莉子に楔を打ち込むのである。もちろん・・・莉子はそれを拒否することもできるのだが・・・莉子もまた「人に優しくすること」に慣れた無防備さをさらけ出す女なのだ。
「直輝と一緒でしょう。友達と会うと云ってたから・・・あなたのことじゃないかと思って。あなたたちの約束の邪魔をしてごめんなさい。でも直輝は悪くないのよ。私が傘をもってなかったので・・・直輝が走ってきて傘とタオルを貸してくれたのよ・・・直輝が私のためにしてくれたことであなたの予定が狂ってしまったらすまなかったわね。でも・・・直輝は今、大事な時期だから風邪をひかないように注意してもらいたいの。それじゃあ・・・また食事でもご一緒しましょうね」
暗い部屋同様に莉子は菜月の暗黒の力にぐいぐいと引きづりこまれる。
そして・・・冷たい雨に打たれて待ったご褒美の時間はキスもなく抱擁もなく終了するのである。
菜月の指図通りに・・・直輝の体調管理のために部屋を送り出した莉子は直後に帰宅した秦野・麻衣カップルにより・・・「直輝がウソをついた」確証を得るのだった。
一方・・・自宅で一風呂浴びた直輝は「思い浮かぶのは莉子の笑顔ではなくて・・・菜月の哀れな後姿だった」などと浸るのである。直輝・・・再び・・・恋愛の崖っぷちに立っています。
さて・・・今回はオープニング主題歌ありである。成り行きから印象に残るのは莉子と直輝が子供の遊具であるブランコに乗り・・・はしゃぐ姿であろう。一見楽しそうだが要するに二人は激しくすれちがうのだ。
これは「二人の運命」のすれ違いを象徴するものだろう。さらに云えば・・・「それぞれの夢」をである。
直輝の夢である「プロ・バスケットボール・プレイヤーとしての成功」は国内リーグでの優勝や、日本代表への選出、そして本場米国への進出とまだまだ道半ばであるが・・・莉子の夢である「ヴァイオリニストへの道」はほとんど閉ざされつつある。
もちろん・・・両者の夢を描く時間配分は残されていない。かといってこのままでは莉子はなんの希望もないヒロインになってしまう。
そこで謎の客であった男(升毅)が三回目の登場でいかにも「クラシック音楽界の実力者」である八尾先生であることが明確になる。しかも「莉子の演奏を酷評したのは発奮を促すためである」と述べた上で「なんらかの音楽的事業」のために演奏者としての莉子に接触しようとしているのである。もちろん・・・部下の仕事次第では・・・ついに間にあわない事態もあるわけだが・・・よくあることです・・・とにかく・・・いつでも緊急救助ができる伏線は張られたのである。同時にそれは・・・莉子と直輝の破局の可能性を高める効果も含むのである。
これで少なくとも莉子と直輝の「夢」のお茶の間的なバランスし確保できた。ただし・・・夢に向かって着実に進み始める直輝と・・・ほとんど絶望状態の莉子の対比は続く。
今週の「A DAY IN THE LIFE/THE BEATLES」のインストゥメンタル挿入はそんな二人の一日である。
莉子は直輝約束破りのために一日遅れで山梨県の実家に到着する。田舎道で出迎える母(手塚理美)は背景にひまわりを背負い、莉子に慰安を与える。莉子は食事を与えられたちまち1500グラム増量である。莉子の都会での暮らしがけして楽ではないことがわかる。闘う莉子の歌を闘わないやつらが嗤うのである。
菜月は即行でタオルをクリーニングし・・・手紙を添えて直輝に届ける。直輝はあろうことか匂いを嗅ぎ郷愁を感じる。チームの身体検査で直輝は1500グラム増量である。莉子が痩せていた時期に太ったということだ。そして・・・ルックスのよさを買われチームを代表してシーズン開幕の記者会見に宇都宮(永井大)と参加する。田舎で「父親が来年定年退職になる前ならコネクションで就職先が確保できるから・・・ヴァイオリンをあきらめて帰ってこい」と最後通牒を母親から突きつけられる莉子と・・・その他大勢ながらスポットライトを浴びる直輝。
二人の一日は激しく軋みをたててすれ違っていくのだった。
重大な裏切り行為をしながらまったく自覚なく・・・莉子との話題の種にしようと「ヴィバルディのヴァイオリン協奏曲集・四季」のCDを購入する直輝。
直輝だって一生懸命愛を育てようとしているのである・・・ただし・・・中学生のようにだ。
のほほんである。のほほんついでに代々木(金子ノブアキ)としおん(小松彩夏)のデートを目撃する。
直輝と別行動の宇都宮は菜月を誘いケーキを食べる。
これまでの経過から宇都宮は「相手のいる女性に長い間片思いしていることが分る」のだがその相手が菜月である可能性はかなり高まってきた。そうだとすれば全く穏やかにつらい恋の日々を宇都宮は送っているのだ。そうなのかもしれない宇都宮に菜月は知ってか知らずか・・・心情を吐露する。
「私・・・今・・・心の醜さが顔に出ていませんか。私・・・直輝はつぶれてしまえばいいと思ってるんです。私をふって・・・その後で直輝が幸せになるなんて許せないと思うんです。同時に直輝とやり直したい・・・直輝をもう一度振り向かせたいという気持ちで一杯なんです。愛と憎しみがせめぎあって息をするのも苦しいくらい・・・直輝がそんな私を残して・・・誰かと幸せになるのを祝福するなんて夢のまた夢なんですよ」
菜月もまた邪悪ではあるが冷たい水の中をふるえながらのぼっているのだ。
先行系カップルである秦野と麻衣は宇都宮たちチームメイトを集めてあっさりと交際宣言をする。その席に招かれた直輝は・・・麻衣に「莉子がまたマグカップを狙っている・・・あなたとおそろいにするためにね」と告げられニヤリとする。しかし・・・「川崎さんが帰国したらはっきりさせるから・・・それまでは秘密にしてくれ」と麻衣に頼むことを忘れない。麻衣はその態度に不穏なものを嗅ぎつけるが「もしも莉子を不幸にしたら許さない」と釘を刺すしか術はない。そこで直輝は・・・「莉子の夢についての情報」を入手するのだがまったく有効活用しないのだった。ゲームならバッド・エンディングに確実に向かう勢いである。
闘うものたちの歌を闘わないやつらは嗤うのだが・・・闘うものたちはお互いの歌を聴いている余裕がないものだということだ。
「ロッキー」や「フラッシュダンス」など・・・「夢を追う者の苦闘の果ての成功物語」はエンターティメントの基本の一つである。
基本的に学歴社会は競争社会の一つの側面である。「学力試験」により順位が決められ上位のものほど社会生活を優位に送ることができるというのはある意味では平等主義でもある。しかし・・・それは機会の平等色が強く、結果においては不平等だという考え方もある。そういう意味で、スポーツや芸能はある意味で学力以外の実力があるというセーフティーネットでもある。しかし・・・当然・・・学力の競争以上に熾烈な闘いが繰り広げられることになる。
闘いを観ることは伝統的な娯楽なのである程度様式化されていると言っていい。
そこで語られる夢はあえてリアルである必要はないが・・・実現可能であった方がいい。
そういう意味では学力競争の中である意味、体育や音楽の分野に特化したにすぎないバスケットボール・プレイヤーやヴァイオリニストは分りやすい素材だろう。
現実では「恋と夢」の実現の有無は各自の能力差に尽きるということができる。しかし・・・苛酷な競争をしている場では・・・夢以外のものを犠牲にしたものが成功する方が分りやすい。
ある程度、成功した上で・・・「プロ野球選手にはなったけど・・・恋のひとつもしないでオレは人間としてどうなのだ」と悩むという「手」があるからである。
もちろん・・・ダルビッシュのように勝利もサエコも手に入れる「手」もあるわけだ。
青春物語は・・・ある意味・・・この「恋」と「夢」のバランス加減の勝負なのである。
とにかく・・・ブザー・ビートが・・・夢を追う男女とそうではない女の三角関係であることは今回かなり強調されるのである。
人間には二通りしかない。「夢をあきらめないもの」と「夢をあきらめたもの」である。だから・・・どちらかの立場がよく分るのであり・・・全員がドラマに感情移入できる手法だと言える。
中盤は・・・東京に戻ってきた莉子に菜月が特攻することにより・・・人々の心は真っ二つに分かれるのである。
菜月「川崎さんが帰ってくるのにうれしくないのね。どうしてかしら。もしかして浮気とかしているから。浮気をするのは仕方ないわよね。私も直輝に大切にされていても浮気をしたし、だって大切にされたからってどうにもならないことってあるじゃない。生活とか生活設計とか出産に育児に老後の生活、病気やケガをした場合の備え。マネーよ。マネーが夢より大事。私は直輝にそのことを分ってもらいたかった。それなのに直輝は私からあなたに乗り換えた。すごくむかつくわ。夢を追いかける仲間同士で意気投合なの。かなうはずもないドリームちゃんで話題にことかかないわけ。綿菓子のような甘さでお口がネバネバ。そのくせ大事なことは何一つ分かち合わない。肝心なことからは目をそらすのよ。直輝が足に爆弾を抱えていることだってあなたは知らないでしょう・・・あなたたちは夢だけのおつきあいよね。そして世間にちょっと冷たくされたらお互いの傷口をなめあうのよね」
設定上・・・口下手の莉子はもう・・・返す言葉がないのである。
絶体絶命の莉子を麻衣が救助する。
麻衣「言いたいことがあれば・・・本人に直接言って・・・あなた・・・今夜は泣くと思いますって別れた男の今カノに電話をかけるために今カノの友達になろうとするなんて順番が違うでしょう。そういうのは私が莉子に彼氏を取られたときに土曜でなけりゃ映画も早いホテルのロビーもいつまでもいられるわけもないって悪女になったりするものでしょうがっ。あんたはただの最悪逆上変則ストーカーじゃない・・・もう・・・警察呼ぶわよ」
菜月「・・・」
莉子「私・・・私の夢なんか・・・もうダメっぽいし・・・私をいくらバカにしたっていい・・・でも・・・カレのことをバカにするのは許せない。カレはきっと夢をかなえるんだから・・・カレは凄いんだから・・・」
菜月「あなたって凄くバカね」
麻衣「あなたはかわいそうな人・・・人を攻撃することでしか関係を作れないのね」
菜月「今・・・あなたがしているようにね・・・」とは菜月は反論しない。菜月の計画はすでに達成されていた。菜月の憎しみは確実に莉子に転移しただろう。莉子がどうあがこうと情報の持つ力は・・・彼女の愛を内側から蝕むのである。
菜月はそのことをよく知っていた。なにしろすべては過去にあったことなのである。
菜月は「そこにいるあいつを電話に出してよ」とは言わないのだ。その代わり・・・莉子に口移しをするのである。言葉は必ず伝言される。そして本人の意思とは関係なく・・・必ず愛を壊すだろう・・・。菜月は邪悪な吐息をもらす。
そういう女に生まれてきたのだ。傷つける爪だけがぬけない棘のように光る。その爪だけが神様の贈り物。冷たいゲームをするほかないのである。
それでも莉子は耐えた。もう・・・夢を追いかけて暮らす日々は終るのである。そうしろと大好きな優しい母が言うのである。残る願いはとにかく少しでも直輝と一緒にいたい。それだけだ。
直輝はそんな莉子に明日逢おうと約束する。
しかし直輝には莉子の心情を思いはかる気持ちは微塵もない。
直輝は自分の夢で精一杯、その上、危険物である菜月の手紙が気になってしょうがないのである。
ヴィバルディの四季・・・協奏曲第三番「夏」のプレストが「急速に」であると莉子から教えられ・・・まったりとするのだが・・・目の前に大荒れの夏の嵐が来ているという危機感皆無なのである。
そして・・・代々木が自分から奪った菜月を「もろ・・・ビッチ」呼ばわりすると・・・理性がふきとんで殴り合いを始めるのである。もちろん・・・それは菜月の不実を目撃したあの日からずっとくすぶってきた「怒り」の発露に他ならない。
もちろん・・・直輝はそんな自分にまったく気がつかない。ただ・・・菜月が不憫だからそうしたと仲裁に入った宇都宮に告げる。
宇都宮は・・・片思いの相手が菜月だとしたらすでに変態レベルの自制心で・・・「菜月とやり直したらどうだ・・・」とアドバイスするのだった。
直輝は一瞬迷うのである。そして莉子との約束をすっぽかすのである。しかもそうなったいきさつは当然の如く隠すのだ。
もちろん・・・秦野から莉子に情報だだ漏れである。
深く深く闇に沈む莉子の乙女心。裏切りの裏切りの裏切りなのである。
翌日・・・まったく悪びれず・・・莉子の前に姿を見せる直輝。
バスケットボールのドリブルでお呼び出しである。
直輝・・・ある意味・・・恐ろしい男です。
直輝がしている隠し事について問い詰める莉子。この期に及んで・・・何が悪いのか分らない直輝。
ついにあふれ出す・・・莉子に埋め込まれた菜月の邪悪な言葉たち。そして・・・恋敵を庇う心情と女の意地と持って生れた性格から菜月の仕打ちを抜きにする莉子。
直輝「なぜ・・・菜月の悪口を言うんだ・・・それが君の本性なのか・・・君の口からそんな言葉は聞きたくない」
莉子「私は・・・傷口をなめあうのに都合のいい女だってこと・・・」
直輝「君が何を言ってるのかわからない・・・」
莉子「私があなたのことを考えているときに・・・あなたは昔の恋人のことを考えている・・・どうしていつも私を見ていてくれないの・・・」
直輝は驚愕した。莉子にそう言われるまで・・・自分が莉子を裏切っていたことにまったく気がついていなかったからである。しつこいようだが・・・直輝・・・本当に恐ろしい子だ。
莉子は直輝の答えを待って・・・部屋に戻っていく。直輝が本当に私を愛してくれているのなら・・・せめて追いかけてくるだろうと思ったからである。
しかし・・・直輝は考え込んでいたのである。自分が本当に愛しているのが誰なのかを。
その間・・・途絶えることなく莉子は苦しみ悶えながら底なしの沼に沈んでいくのだが。
直輝が答えを出したのは・・・翌日・・・待ち伏せを仕掛けた菜月が再び攻撃したからである。
菜月「代々木とは終ったの・・・私とやりなおしてくれないかな・・・」
直輝「君には感謝している・・・でも・・・僕は別の道を行くよ・・・」
菜月「莉子さんと行くのね・・・」
何故・・・そこに莉子の名前が出てくるのか・・・不思議にも思わない直輝なのである。
人を捨てるのなら九月なのである。冬が近いからだ。一件落着した気分の直輝は冬の支度を急ぐようなスピードで莉子の元へと向かう。余裕があるので花屋にもよるのである。
そうです。・・・性懲りもなく直輝はまたもや崖から足を踏み外してしまったのです。
その頃・・・苦悩の果てにすでに心が仮死状態の莉子を一日早く帰国の川崎が奇襲攻撃。
しかし・・・健気にも川崎に贈られた指輪を返却する莉子。
莉子「私は上矢くんを好きになってしまったのです・・・」
川崎は一度は脅しをかけるが気分を変えて「直輝はいい奴だから・・・幸せにしてくれるだろう」とやさしいやさしい声で叫ぶ。
莉子は夢の終わりを告げるふるさと行きの最終列車のしまりかけのドアの幻影を見る。そこからもれ出る明るさに涙がにじむのである。
莉子「私にはもう直輝の心がわからないのです」
川崎はそっと肩に手をかける。それをやっとの思いで押し返す莉子。
しかし・・・川崎が優しく抱きしめると・・・莉子に抵抗する力はもはやないように見える。
とにかく面白すぎて月曜日の午後9時から一時間が消失してしまう亜空間的事態にも別れの時は近付いているのでございます。
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ごっこガーデン。アトラクション・なつきオニごっこコース。mari「今日ははうぅんシーンが番組史上初めてなかったので・・・インフルがうつるから?・・・ikasama4画伯特製アイプロイドと鬼ごっこをするのです。制限時間を逃げ切ったら賞金1億円・・・って明日・・・会社休みマース~花火シーズン終了です~う~ん・・・このまま二人は別れてそれぞれの夢を追いかけるの・・・はっ・・・再会スペシャルかっ」翠「いざとなったらぼぎゃぁぁぁぁんデス、更新ありません」シャブリ「ついに麻衣の家に草々兄さんがお宅訪問。それにしても一回のドラマで主人公が二度も恋人のイケナイシーンを目撃するとは・・・まあ・・・直輝の場合は・・・身から出たサビなのかもーっ。そんなお寿司を食べたら目から涙が出るのでありました~・・・赤鼻かっ・・・」aki「みんなーっがんばってーって仕事忙しすぎて遅刻っしょーっ。1123ヨロシクね~」ミマム「インフルでオルトロスと同じように延期かもっと思ってのんびりしてたら遅刻っしょ~・・・みんなの回復をお祈りします」芯「わ~い・・・みんなが遅刻なので気が楽なのです~。夏の疲れがどっと出てくる頃・・・皆さん、栄養補給と睡眠はバッチリとってくださいね~」アンナ「〆のスマスマいきま~す。今回はエンディングトークがまるぴょんでしたびょん。アンナもダーリンにそっときゅっとつねってほしいのぴょんぴょんぴょん。はうぅ~ん」
水曜日に見る予定のテレビ『赤鼻のセンセイ』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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