毎日死に目にあってるようなもんだよな(草彅剛)待つ身は辛いぜ(黒木メイサ)泣き虫ですから(加藤清史郎)
認知症の親を持つ子は大人だってつらい。
親が親でなくなる日がいきつもどりつ訪れるのである。
まだ8才の涼太(加藤)にはかなりつらいことだろう。
それを思う母(夏川結衣)の心もまた重いのである。いっそ一思いに死にたいと思う。
しかし・・・一命をとりとめると自分が死のうとしたことも・・・何故死のうとしたのかも・・・忘れているのである。
ああ・・・記憶よ。人の心の主成分よ・・・。
どれほど美しく知識を積み上げてもすべては無に帰るばかり。
流した汗がかわくように・・・こぼれた涙がかわくように。
で、『任侠ヘルパー・第10回』(フジテレビ090910PM10~)脚本・古家和尚、演出・石川淳一を見た。実際には福祉関係とヤクザ関係はかなり密接な関係を持っているわけだが一般の人々は思ったより世間知らずなので・・・任侠ヘルパーと聞けば・・・そんなバカなと思うわけである。絵空事の世界だと。このお茶の間の空気と適当に距離を置きながら・・・ここまでのらりくらりとやってきたこのドラマなわけだが・・・最終コーナーを曲がったところでヤクザがヘルパーやって何が悪いんだという姿勢を打ち出してきたわけである。
まあ・・・外国人が日本の米を作っている時代である。人手不足だからヤクザだって使えればいいのである。
ただし・・・ヤクザの幹部候補生は・・・ヘルパーにはならない。基本的に体がきついのはイヤだからだ。彼らは当然・・・使う側となるのである。そして従業員からも搾取するし、介護サービスを受ける側とその家族からも搾取するのである。だってそれがヤクザってことですから。
前回の抗争で組長に対するクーデター未遂が発覚、鷲津組を破門となったものたちは・・・逆恨みから彦一(草彅)たち隼会系のヘルパーたちの正体を暴露するという嫌がらせに出た。・・・ま、かなり無理がありますけどね。そんな一銭にもならないことやらないでしょう・・・ヤクザは。
とにかく・・・そのことで窮地に追いやられたのは介護施設「タイヨウ」の経営者・園崎(大杉漣)である。
人手不足なのである。任侠ヘルパーたちを残留させれば・・・こわがった一般ヘルパーが退職するし・・・任侠ヘルパーがいなくなるのも困る。
ものすごいジレンマなのである。しかし・・・園崎はどこか・・・達観しているところがあり・・・別の言い方をすれば投げやりで・・・成り行きにまかせるのだった。
その結果・・・美空(仲里依紗)と松原(橘ユキコ)をのぞいて・・・一般ヘルパー全員辞職である。まあ・・・不況なのでそうなるとも限りませんが。
そのため・・・「タイヨウ」は実質的破綻状態となり・・・最後は要介護老人に対する管理不行き届きで火災を発生させてしまうのである。
まあ・・・この大筋にそって怒涛の展開というかほぼカオスで進行していきます。
また・・・この脚本家は・・・仕掛け考えすぎですから。
もうどこを見ていいのかお茶の間・・・とまどうよね。
①彦一の羽鳥晶・涼太母子に対する思い・・・愛なのか義侠心なのか分らない心で二人を見守り・・・最後は火災現場から命懸けで救出。
②ヤクザで処女のりこが彦一に奉げる初恋・・・胸倉つかんで「こっちはいつまで待てばいいんだよ・・・」・・・キスするのかと思いました。でも奥手だから無理なんだよな。
③美空と任侠ヘルパーとの絆・・・彦一に裏切られ・・・黒沢(五十嵐隼士)に乗り換えか。
④羽鳥の認知症の進行と涼太の将来の行方・・・別の家庭を持っている実の父親(陣内孝則)が登場・・・しかも福祉関係の役人である・・・こういうところがやりすぎ。
⑤羽鳥と園崎の介護施設の理念の問答・・・身体拘束の是非について・・・いや・・・そういうことを語り合っている場合じゃないだろう。お互いに。
⑥任侠ヘルパー第一の離脱者・和泉(山本裕典)は隼会若頭の鷹山(松平健)の命を受け・・・黒い噂の火消しを試みるが・・・時すでにおそく・・・マスコミに「任侠ヘルパーの存在」がリークされてしまう。
⑦たちまち巻き起こる市民運動とマスコミの大騒ぎ。ヤクザよりヘルパーが性に合うと感じ始めた黒沢や二本橋(宇梶剛士)はうなだれる。
⑧任侠ヘルパー第二の離脱者・六車(夕輝壽太)が鷹山に「隼会の多重債務者でヘルパーの資格を持つもののタイヨウ派遣」を直訴。
⑨いろいろあったんでどうでもよくなった三樹矢(薮宏太)のりこに対する発情。
⑩そして様々な人々の思いの交錯する中・・・紙の鍋を空焚きする老女に「タイヨウ」で火災発生である。ついに刺青を人前にさらした彦一は・・・美空が外野にむかって・・・「この人たちはヘルパーなんです」とかばってくれたことをありがたく思いつつ・・・「お前ら・・・うるさいんだよ・・・ヤクザなめんなよ・・・オレたちはタイヨウを出て行く・・・それでいいだろう」・・・しかし・・・そこへ役人が登場・・・タイヨウの認可について問題が生じたことを伝えるのである。早い話が業務停止命令である。姥捨て山の老人たちはどうすればいいのだ。
ネタがなくてスカスカなドラマも困るが・・・ネタの入れすぎで何がなにやらのドラマも困るのである。
まあ・・・とにかく・・・最後はきったはったに期待したいと考えます。相手は・・・お役所?
まあ・・・ヤクザと役人は基本的に商売敵なので・・・当然といえば当然なのだな。
関連するキッドのブログ『第9話のレビュー』
土曜日に見る予定のテレビ『こち亀』(TBSテレビ)『華麗なるスパイ』(日本テレビ)『真マジンガーZ』(テレビ東京)『牧瀬里穂の再生の町』(NHK総合)『薬師丸ひろ子の戦場のメロディー』『オトメン(乙男)・夏』(フジテレビ)『水谷豊のだましゑ歌麿』(テレビ朝日)うわーっ・・・もうだめだ。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
こんにちは。
こちらにも、おじゃまします〜
鷲津の逆恨みの件。。。
月曜日の莉子ちゃん(北川景子ちゃん)には、「ヴァイオリンはいいから脱げ!」と言ったのに逃げられ、それでは木曜日のりこちゃん(黒木メイサちゃん)を!と、緊縛プレイでやっとこさものに出来そうだったのに、はたまた未遂に終わり〜
何で、両方とも相手が鈴木一真氏なぁんでしょ?
フジテレビ、かぶり過ぎです♪
このドラマ、突っ込みどころは満載ですが、草なぎくんの彦一と黒木メイサちゃんがかっこいいので、結構気に入ってます
投稿: ゆきみき | 2009年9月12日 (土) 13時00分
✪✪ブザビーヤマピー✪✪ゆきみき様いらっしゃいませ✪✪ブザビーヤマピー✪✪
ふふふ・・・鈴木一真も40才。
ナイスミドルのお年頃なのに
悪役専科になっていますな。
色気ありすぎるからでしょうね。
キッドの記憶に残るところでは
一昨年の「LIAR GAME」で詐欺師のヨコヤ。
「探偵学園Q」で悪の組織の執事ケルベロス。
今年も「MR.BRAIN」で借金まみれのお坊ちゃん。
もう・・・そういう役にはかかせない存在と言えます。
まあ・・・存在感ありますからね。
頭良さそうでちょっと悪な二枚目。貴重です。
みんなツカイタガリーノになるのです。
彦一とりこはお似合いなのですがねーっ。
今回ももう押し倒しちゃったからには
やっちゃえよ~と
テレビに向かって念を送りましぞ~。
投稿: キッド | 2009年9月12日 (土) 14時07分