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2009年10月 8日 (木)

死体の処理に困っています(谷村美月)トリハダ6的に・・・(足立梨花)

さて・・・連続ドラマの端境期に・・・お気に入り女優たちが大活躍なのだが。

まず、原幹恵・・・「バカ殿様」(フジテレビ)「今夜もドル箱」(テレビ東京)は良しとして「KUNOICHI」(TBSテレビ)にエントリーはどうなんだ・・・秋ドラマの主演女優なのに・・・。ま、ケガしなくて良かったけどな。

次に黒川芽以である。夏ドラマからゲスト、レギュラーおりまぜて「リミット」でストーカーされる女。「帝王」でキャバクラ王の情婦。「科捜研の女」で怪しい花屋の娘。「オトコマエ!2」で押しかけ女房、「嬢王V」でいかにもラスボスなキャバクラ嬢。そして昨日は検察官である。しかも「ケータイ刑事銭形泪」である。七つか。七つの顔を持つ女か。

そして・・・谷村美月なのだな。「さよならが言えなくて」であの事件の真っ最中に麻薬の常習犯、「恋のから騒ぎ~LOVE STORIESⅥ~」で尽くす女、「恋うた・三日月第二夜」でふたまたをかける女。そして昨日は痴漢冤罪者の娘である。さらに「探偵Xからの挑戦状シーズン2」にも。働き者かっ。そしてやってまいりましたトリハダの季節・・・だからいつなんだよっ。

とにかく・・・この一週間はなんか・・・すごかったよね。台風通り過ぎて行ったよ。

で、『トリハダ6』(フジテレビ091008AM0155~)原案・吉田さやか(他)、脚本・監督・三木康一郎を見た。トリハダがたつような話にはスーパー・ナチュラル・ホラー(霊的なこわい話)とナチュラル・ホラー(マジでこわい話)があるのだが・・・そのボーダー・ラインを彷徨うのがトリハダ・シリーズである。

人間の恐怖の根源は「死」である。それと関連して「死後の世界」もちょっとこわい。逆に死も死後の世界も恐ろしくない人間はある意味恐ろしいのである。キッドは時々、そうなるのでそういう時は自分がこわいのです。

まあ・・・大人というものは「死」も「死後の世界」も畏れない存在であるべきだという考え方もあります。

とにかく・・・どちらかといえば「トリハダ」シリーズは「死後の世界」をあまりおそれない人間が「死」をじりじりとだったり、突発的にだったり「他人」にもたらしていく・・・という主題が見え隠れします。人間は何故か「こわいものみたさ精神」を発達させますので・・・エンターティメントとしてこの手の作品はかかせないのですが・・・前回あたりから絶対に見逃したくない絶品の気配がしています。

脚本・演出・・・すべてが「いい味に仕上がっている」状態です。

例によって都会で一人暮らしのゆり/谷村美月

今回は朝のトイレの後からスタートです。なんともいえず・・・庶民な感じの洋式便所の便座が女の子の一人暮らしだからおりている。慌しい朝。美月はトイレの照明はつけっぱなし、トイレのドアは半開きでおでかけです。トイレの流水がゴボッと止り・・・一人暮らしのシンボルとして粗末な洗面所におかれたコップの中の一本の歯ブラシ・・・。あなたの目はあなたの体をはなれ鳥肌たちまくる世界へ案内されていくのです。

第一話「計画された別れの演出と戦慄」例によって美月の物語をクッションにしながらオムニバスが展開されます。都会のどこかのマンションの一室。男(弓削智久)と女(松岡恵望子・・・のだめの薫です)の別れ話。女「別に好きな女ができたのね・・・」男「とにかく・・・すまない」・・・心の醒めた男の言葉は慇懃無礼が鉄則です。女「じゃ・・・荷造りしないと・・・」・・・この一言がすでにこわい。しかし、男は安堵しているのでこのこわさに気がつかない。まあ・・・トリハダの世界にいるとは本人思ってないからな。やがて女は手頃な感じのダンボール箱を持ってくる。

男「なんだ・・・それ」

女「バースデイ・プレゼントよ・・・新しいパソコン・・・欲しいって言ってたでしょ」

男「そんな・・・もらえないよ」

女「いいから・・・もらってよ・・・私、使えないし・・・」

男は半分は面倒くさく半分は欲が出て・・・了承する。

やがて荷物をまとめて出て行く女。男は解放された気分でベランダに出ると「新しい女」に早速電話をかける。が、留守電だ。男はメッセージを吹き込む。「あ、オレだよ・・・あいつと話ついた・・・ねばられちゃったよ・・・」などと調子のいいことを喋っていると・・・眼下の路上をトランクを引きずりながら去って行くふられた女が目に入る。女はふりかえって「バイバイ」と手をふるのだ。男は気が咎めたのか居たたまれず一度電話を切って室内に戻る。

「なんだよ・・・あいつ」・・・男は捨てた女の明るさが不気味になりつつあるが気をとりなおして新しい女に再度電話をかける。するとさっきは気がつかなかった振動音が響くのである。

その音は・・・追い出したばかりの女の贈り物のダンボール箱から聞こえる。

男が電話を切ると・・・振動音は途絶える。箱の中には「新しい女の携帯電話」がマナーモードで梱包されているとしか思えない。

ふと見ると・・・ダンボール箱には持ち運びのためのちょうどいい感じの穴が両サイドについている。そしてよく見るとダンボールを運びこんだ床には血痕のような汚れが・・・。

まさかな・・・まさかなまさかなまさかな・・・と思いつつ・・・箱を覗き込んだ男は箱の中の「新しい彼女」と目があってしまいました。

帰宅したゆり/美月。トイレの電気の消し忘れに気がつきます。そして目撃するのです。トイレの便座があがっている。自分があげない限りあがらないはずのそれが。恐怖に襲われた美月は例によって親友あかね/浅野かやに電話します。しかし応答なし。そこへ非通知の電話が着信。美月は恐怖に震えながら応答。

かや「ごめんごめん・・・携帯忘れちゃってさ・・・」

美月「も・・・もう・・・そりゃ迷惑だよ」

かや「迷惑って・・・何が・・・」

第二話「日常に潜む不条理の確率」どこにでもいる特別じゃない少女A(足立梨花・・・ふたつのスピカの万里香である)は学校ばっくれるためにトイレで着替えて制服を駅のコインロッカーに入れようとして・・・躊躇する。空のコインロッカーにおかれたコインロッカーのキーを発見したのだった。好奇心は猫を殺すので赤いナンバープレートに示された最寄のロッカーを開錠してしまう梨花。

そこには額面500万円也の小切手が・・・と、またもやコインロッカーのキーである。

次はドナーカードとコインロッカーのキーである。

しかし・・・そのナンバーのコインロッカーは見当たらない。

けれど・・・「地下のコインロッカーもご利用ください」の案内が目に入る。

おいおい・・・そろそろ友達との約束におくれるぞ・・・と思いつつ・・・好奇心は猫をも殺すのである。

とにかく・・・もう・・・どう考えても臓器売買がらんだ・・・やばい話なのである。

だが・・・地階への階段をおり・・・屋外にロッカーを発見しつつ・・・自動ドアがゆっくり閉まるまで躊躇する梨花。やめとけやめとけ。

しかし・・・とりあえずキーをロッカー(大)に差し込む梨花。

人気の無い地下である。

「やめた・・・」第六感でロッカーを開けない梨花。立ち去ろうとするが背後ではギィッとロッカーが開く音がするわけである。

そして案の定・・・ロッカーの中から獣のような男が登場である。「ひっ」と声をもらす梨花。現場から走り去る黒いワゴン車。静寂。

例によって警報機の鳴る線路沿いの道を歩きながら相談するゆり/美月とあかね/かや。

かや「とりあえず今日は止まってあげようか・・・ハブラシかわないと」

美月「・・・おごる」

かや「当然でしょ・・・」

第三話「保身に必要な最低限の代償」ギスギスした職場である。職場に相応しくギスギスしていかにもやり手で仕事がギスギス出来る女的な上司(石堂夏央・・・オートバイ少女みのるである)といかにもオドオドでドジでグズで一日中うろたえてます的な部下(野嵜好美・・・映画「ジャーマン+雨」のよし子である)である。

上司「あの書類できてる?」

部下「ま、まだです」

上司「どういうことよ・・・」

部下「あ、あの・・・そ、その・・・」

上司「できるの?できないの?」

部下「が、が、がんばります・・・」

上司「精神論じゃなくて何時にできるの?」

部下「じ、じ、じ、時間までにはなんとか・・・」

上司「・・・何これ・・・やりなおし・・・」

トラブルが重なって上司の大切な写真が部下によってシュレッダーにかけられる。

上司「あなた・・・まさか・・・」

部下「こ、こ、こ、こ、この中に写真がががががががが」

シュレッダーに手をつっこみ指が裁断され血しぶきをあげる部下。

蒼ざめる上司。

上司「う、動かないで・・・い、今・・・救急車呼ぶから・・・」

上司の思いもかけない優しい言葉が心からうれしい部下の血まみれの微笑。

第四話「持たざる者の恐怖と狂気」・・・加害者と被害者の境界線は実は両端のもつれた一本の糸なのかもしれない。トリハダ5でラブチャットの女(石橋杏奈)を激しく慄かせた男(地曳豪)が今回はしがないサラリーマン(そこそこ二枚目きどり)である。

ケータイ片手に友人と合コンの相談をしながらタクシーを停めるサラリーマン。

タクシーの運転手(辻修・・・下北サンデーズの野田秀夫)は口数の少ない男だった。

第一・・・客を乗せたのになかなか走りだそうとしない。できればこの時点で脱兎の如く逃げ出すべきなのだ。トリハダの世界に生きる自覚があれば・・・ね。

しかし・・・顧客を田町の駅前に待たせているサラリーマンはそうのんびりもしていられないのである。

客「おい・・・早く行ってくれよ」

運転手「・・・シートベルトしめてください・・・」

客「なんだよ・・・うるさいな」

運転手「・・・規則なんで・・・」

客「田町までどのくらいかかる?」

運転手「20分ってとこかな・・・」

しかし、突然停まるタクシー。

客「おい・・・どうしたんだよ」

運転手「私ね・・・今日が最後なんです・・・リストラされちゃって・・・」

客「え・・・」

突然、走り出すタクシー。そして横断歩道を渡る女を跳ね飛ばす。

交差点に巻き起こる悲鳴・・・。

しかし、タクシーは停まらない。

運転手「今の女・・・女房です・・・浮気しやがってね・・・」

客「え・・・」

運転手「さて・・・田町でしたっけね」

サラリーマンは声にならない悲鳴をあげる。しかし、タクシーは停まらないのだ。

いや、むしろ加速して・・・。

ゆり/美月の問題のあるアパート。お風呂あがりの美月とかやである。

暢気に大学の授業について話す二人。今回は大学生だったらしい。

美月「やだ・・・濡れてる」

かや「何がぁ?」

美月「・・・濡れてるの・・・」

朝、使ったきりの美月の歯ブラシだった。もう夜なのにビショビショに濡れているのだ。

思わずしゃがみこむ美月。

美月「もう・・・いや・・・」

心配そうに見つめるかやだが・・・トリハダの世界なので気を許すことはできない。

第五話「天使の中にある恐るべき残酷」・・・ショウタ(佐藤涼平・1998年生まれ)は母親らしき人と遊園地に遊びに来ている。母親はビデオカメラで可愛いわが子を撮影しているという設定で映像はその一人語りである。

最初は揺れる新幹線の遊具に乗りご満悦の涼平。やがて母親の指示で風船をくばるクマのきぐるみキャラクターの元へ行く。

風船をもらう涼平。

母の声「ショウタ~よかったね~」

そこへショウタよりやや年長と思われる二人の男の子が乱入し・・・クマに対し殴る蹴るの狼藉を始める。

子供相手なので一方的にやられるクマ。

悪童「なんだ、こいつ。中の奴。バカじゃねえの。変なクマ。クマかよ。これ。ほれほれ~。脱げよ。脱がしちまおうぜ。クマ~。バカクマ~・・・」

母親は巻き添えをおそれてショウタを呼寄せる。

ふと視線を戻すとクマと悪童たちは消えている。

ショウタと母親はベンチで小休止をするがショウタはクマを発見する。

再びクマさんと遊びはじめるショウタ。クマさんに無邪気に抱きつくと・・・。

その顔にはべったり血が・・・。

恐怖に襲われた母親のカメラはガクガクと震えるのだった。

いじめっ子も傍観者も・・・いじめられっこにとっては同じかもしれない・・・という連想。

やがてイマジネーションは現実に姿を変え・・・母親の絶叫。カメラはブラックアウト。

かやの推奨する監視カメラを部屋に設置するゆり/美月。

かや「すご~い。24時間監視可能なんだって。でも・・・なんか映ったらこわ~い」

美月「・・・」・・・トリハダ的には二人が本当に仲がいいなどとはけして信じてはいけないのですが・・・ここで突然二人が殺し合いを始めてもまったく不自然ではありません。

心なんて誰にも見えない。それがトリハダの世界。ただし・・・世界の住人はそういう常識を知らないのが一般的なのです。

第六話「無欲で得た悲劇の主人公の座」・・・最後はヒマな若者(平方元基・・・神の雫でもっとも目立たない存在だった雫の同僚の木戸)登場である。トリハダの世界にもある名無しの人々が集う掲示板。そこで若者はユウジと名乗っている。

無名の人「人を殺しちゃった。死体の処理に困っています」

ユウジ「とりあえずできるだけ細かく裁断してみれば?」

無名の人「ありがとう・・・やってみる」

無名の人「やばくね」

無名の人「(≧∇≦)ノ彡 バンバン」

無名の人「いいんじゃね」

無名の人「トリハダ6ハジマッタ」

無名の人「結構細かくなった。電ノコで切った。この後どうするの?」

ユウジ「少しずつ生ゴミに出すとか・・・」

無名の人「ユウジさん、ありがとう・・・やってみる」

無名の人「通報シマシタ」

無名の人「(≧∇≦)ノ彡 バンバン」

無名の人「どうせウソさ」

無名の人「ウソじゃないもん」

無名の人「ウソツキはシネ」

無名の人「(≧∇≦)ノ彡 バンバン」

無名の人「証拠を見せる・・・地図はコチラ→」

もちろん・・・→には恐ろしいことが待っているのがトリハダの世界の常識だが・・・その世界に住むものは常識に疎いのがあくまで普通なのである。

ユウジは世界とつながっているネットなのにいつも意外と近い現場へと向かっていくのだった。

現場に置かれた黒いバッグ。惧れを知らぬユウジはバッグを開く。そこにあったのはカメラだった。

やがてトリハダの世界の画像掲示板に投稿されたのは。

カバンを覗き込んだ若者が背後からだれかに喉笛をかき切られる衝撃の瞬間。

ゆり/美月は帰宅する。さっそく監視カメラの映像をパソコンでチェックする。

再生されるゆりのいない部屋。しかし・・・突然画面に登場する不法侵入者(大橋智和・・・コードブルー最終回でトンネル事故の負傷者・小西の恋人の谷口)・・・不法侵入者はゆりの下着を持って押入れに隠れる。そこにゆりが帰宅する。

ゆり/美月は毎回毎回殺されてばかりはいられないのである。

CM明けで疲労困憊しているゆり。とりあえずネットに接続して掲示板に質問してみた。

「人を殺しちゃった。死体の処理に困っています」

それから凶器の刃物をまたぎ死体となった不法侵入者をまたいでゆりは粗末なキッチンにておもむろに手を洗い始めるのだった。

関連するキッドのブログ『トリハダ5

金曜日に見る予定のテレビ『嬢王Virgin』(テレビ東京)『キングコング』(日本テレビ)『マイガール』(テレビ朝日)『ナイチンゲールの沈黙』(フジテレビ)金曜日早いな。 

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

トリハダ6は殺人鬼になっちゃった美月ちゃんが良かったですね。歯ブラシはどう使われたんだろ・・・。
鞄を開けた男の人も殺しちゃったのでしょうか?
シュレッダーに指突っ込んじゃった女の人も暗くて良かったですね。
しかし、各局衝撃映像特集ばっかり、よくあるなぁ・・・。

投稿: お気楽 | 2009年10月 8日 (木) 19時39分

✞✞エコエコアザラク✞✞お気楽様、いらっしゃいませ✞✞エコエコザメラク✞✞

歯ブラシはまあ・・・あらゆることに
使えますよね・・・間接キッスを基本として。
挿入したりとか・・・薬物塗布とか・・・。
による発言禁止が発令されました。

あの犯人は別の人と考えた方が無難ですよね。
ゆりとユウジではない第三者が
登場したとキッドは解釈してます。

あの最後の笑顔は神秘的な感じでした。
まあ・・・萌えはないですが。

こわいですよねえ。
どう考えても衝撃映像のための
衝撃行為を誰かはしているでしょうから・・・。

ま・・・それが世界というものですが。

秋ドラマはまったく未知数でございます。

今は新作アニメの主題歌チェック中ですが
もう泣きたくなるくらい数多い。
ま・・・毎シーズンですけど。

投稿: キッド | 2009年10月 9日 (金) 05時24分

谷村美月さんは演技が
うまいですね(*^ω^*)ノ彡
幽霊が出ないので子供
でも、見やすいですね(o^-^o)

投稿: あや | 2011年4月17日 (日) 14時50分

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