花子先生守護パンチ!(国仲涼子)これはお母様に似合う色ですもの(多部未華子)
さて・・・秋ドラマはなんちゃって高校生の陣再びである。
これは2008年の夏ドラマで多部未華子(実は女子大生)と大後寿々花(実は中学生)そして志田未来(実は中学生)が華麗なる戦いを繰り広げたことによるのだが・・・そんなこと言ってるのはお前だけだがな。
最終結果は
①多部未華子(実は女子大生)のヤスケン→
12.3↗13.1↘11.2↗12.9↘10.6↗12.3↗14.9↘13.0↗13.4↗16.3%・・・・・・・・・平均13.0%
②大後寿々花(実は中学生)のシバトラ→
13.0↘12.2↗13.4↗14.0↘11.7↘*9.6↗13.7↘11.3↗12.1↘11.6↗15.0%・・・・平均12.5%
③志田未来(実は中学生)の正義の味方→
13.2↘10.1↘*8.7↗*9.4↗11.6↘*9.5↘*7.8↗10.5↘10.0↗12.2%・・・・・・・・・平均10.3%
結局・・・年上なんちゃっての多部未華子の優勝だったのだ。
で・・・今回、多部未華子(実は女子大生)は健在だが・・・大後寿々花(元劇団ひまわり)、志田未来(元セントラル子供劇団)は16才になってともに高校現役世代なのである。だからなんちゃっては多部だけになったのだが、大後も志田も20才くらいまで高校生であり続けることは充分に予測され・・・多部がなんちゃって高校生であり続ける限り・・・この戦いは続くと想定した・・・どんな想定なんだよ。
とにかく・・・秋ドラマ第二次なんちゃって高校生ビッグ3の陣は開戦したのだ。(順位は平均視聴率)
①大後寿々花「サムライハイスクール」14.0%
②多部未華子「不毛地帯」・・・・14.1%↘11.1%
③志田未来「小公女セイラ」・・・*7.4%
まあ・・・主演とそうでない人を比較することはある意味ナンセンスだが・・・そういう風に楽しんでいるということです。
で、『ROMES/空港防御システム・第2回』(NHK総合091022PM8~)原作・五條瑛、脚本・佐伯俊道(他)、演出・梛川善郎を見た。驚くべくことにこの回は解決篇なのだが謎の病弱少女・閑野流斐(美山加恋)が登場しません。・・・なんじゃそりゃ。
後は・・・ちょっと間抜けな警備システムROMESにそれを上回る間抜けな窃盗団が敗れるという話です。
基本的に監視という・・・防犯のための機能が個人情報の流出(プライバシーの侵害)と密接に関係しているという問題点を避けて通るために非情に空虚になっているのだとキッドは思う。
監視カメラの設置は当然、盗撮行為である。しかし、そこで収集される情報は防犯目的に使用されるという大義名分で合法化される。しかし、監視者が「お気に入りの誰か」を限定的に盗み見て個人的にその「映像情報」をダウンロードすることは不可避である。
ROMESは熱源分析カメラも持っているし、赤外線透視カメラも持っている。任意の個人を「ハダカ」にすることが可能なのである。
そのために便宜上は監視不能ポイントが浮上する。たとえばトイレ内部の監視は公序良俗的に問題になるだろう。当然・・・テロリストはトイレで自由に作業をすることができる。時限核爆弾ならばトイレに仕掛けるだけで空港を壊滅できるのである。
ということは当然、トイレだって監視対象にならざるを得ないということだ。それは便宜上は監視しておりません・・・ただし警備上の機密は存在します・・・ということなのである。
トイレのどこにどのようなカメラが設置されているかをここで書き始めるとキッドが変態だと思われるので書かないが・・・もう遅いわ・・・エロゲー的には存在して当然だと考える。
ま・・・そういう点を含めて・・・こんな気の抜けたサスペンス・・・窃盗未遂の花子先生・・・いやリョウ(小西美帆)に対する主人公(大倉忠義)の「少しだけ一人にしてあげてください」的優しさも何もかも・・・どうでもいいよね。
関連するキッドのレビュー『先週の木曜日のレビュー』
で、『不毛地帯・第2回』(フジテレビ091022PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・澤田鎌作を見た。さて前回は・・・大日本帝国最後の戦争の終末(1945年)から日本国の復興と主人公のシベリア抑留を交えて昭和31年(1956年)に帰国するまで・・・そして二年の療養生活を経て大手商事会社に就職し社会復帰するまでをいい意味では重厚に悪い意味ではとりとめなく描いたのであるが・・・今回は反動的にというほどシンプルな構成になっている。そういう意味では・・・構成ミスと言えないこともないが・・・まあ・・・これは原作の構造的問題もあるし・・・スタッフの限界もあるし・・・お茶の間の許容量もあるし・・・まあ・・・精一杯なのでしょう。
なにしろ・・・主題は国防問題なのである。敗戦国の国民である我が国のお茶の間は「政治家の汚職」には些少興味があるが、「国家を防衛すること」にはまったく関心を抱かないように洗脳されていますからね。
この「国防についてのバカの壁」はかなりぶ厚いのであって・・・スタッフが死ぬほどに命を削って精進しても主人公の「心」を伝えるのは困難であると予想できるのだ。
ドラマは別にして・・・歴史的にはこの「話」は次のように推移する。
①1958年 次期戦闘機がロッキード社のスターファイターとグラマン社のスーパータイガーに絞られ、決定直前にスターファイターが事故を起こしたためにスーパータイガーの採用が内定する。
②1959年 スーパータイガー内定についての黒い噂が表面化し・・・汚職問題として証人喚問に発展した結果・・・内定は撤回され再調査の結果、スターファイターの導入が決定されるのである。
今回は①の部分までが描かれるのであるが・・・たとえば・・・なぜ、主人公の壱岐正(唐沢寿明)が信念に基づいて「スターファイター」にこだわるのかがお茶の間に充分に伝わっていないのである。
まず、スターファイターはすでに実用化された機体だった。
これに対してスーパータイガーはタイガーの改良機であるが米国ではタイガーを性能不足、スーパータイガーを運用上不適格として不採用としている。
つまり・・・タイガーは非力なので改良型のスーパータイガーを作ったが・・・結局採用されなかったので試作機があるだけの状態だったのである。さらに言えばタイガーは艦上戦闘機であり・・・空母があって運用に利点が生じる機体なのだ。もちろん・・・自衛隊は当時も今も空母は運用していないのである。
もちろん、スターファイターも速度がタイガーをわずかに上回る他、航続距離や武装、さらには管制システムなどに様々な問題を抱える機体であったが・・・実際には開発途上の機体であるスーパータイガーと実戦配備されているスーパーファイターとでは・・・どちらが実用的かは火を見るよりも明らかである。
そうであるにもかかわらず・・・賄賂によって機種を決定する政治家・官僚システムに壱岐が感じたのは「戦力分析を欠いたまま悲惨な戦争に突入した」戦争指導者としての自分自身の「愚かな姿」だったのである。
ドラマの中では・・・領空侵犯を犯すソ連軍機と自衛隊との防空戦闘が一瞬、描かれるがあくまでレーダーに映る機影と航空指揮所の映像だけで語られる。これではいかに日本が危機的状況に置かれていたかは・・・まったく意味不明だろう。
当時は東西冷戦の真っ最中なのである。それはアメリカ合衆国とソビエト連邦の鍔迫り合いであって・・・米軍と同盟する日本はソ連と国境を接する以上、最前線なのである。
1957年にソ連は大陸間弾道弾を実戦に配備し、米国は1959年に配備する。それらはいわゆる核兵器であるが・・・それまで核兵器の運用は爆撃機によってなされていた。
ソ連も米国も核爆弾を搭載した長距離爆撃機を運用し・・・どちらも相手の先制攻撃を警戒しながら限界点までの飛行を継続していたのである。
ソ連が日本の領空を侵犯するというのはその爆撃ルートを模索するということなのだ。
戦闘機とはこの爆撃機を迎撃するための防衛兵器なのである。そのために仮想敵国(この場合ソ連)は戦闘機を迎撃して露払いをする戦闘機を投入する。防衛側(この場合は日本)は敵戦闘機を駆逐してさらに敵爆撃機を撃墜しなければならない。そうでなければ都市(たとえば東京)が核攻撃される可能性があるわけである。
その「盾」(次期戦闘機)の選択の話なのである。
壱岐は「幻の盾」ではなく制空防衛の可能な「盾」を配備するべきだという信念を持っているのである。だから・・・「幻の盾」を売り込もうとする「敵」の送金ルートを絶ち、「敵」の見積りを盗み出す。そしてそういう違法行為に心を沈ませるのである。
そんな壱岐の心を慰めるのは最愛の妻(和久井映見)だったり、恩師の娘(小雪)だったり、夜の女(天海祐希)だったりするわけだが・・・極めつけは娘・直子(多部)でなければならない。
朝食で・・・直子は「御茶ノ水女子大に入学して仕事をしたい」と「短大卒業して嫁に行け」という壱岐の願いを一蹴するのだが・・・そういう娘を壱岐は頼もしく感じるのである。帰宅した壱岐は妻への贈り物を買ってくる・・・それを開封し・・・さりげなく妻へ着せ掛ける娘の要領のいい優しさに壱岐は癒されるのだ。
息詰まるスパイ合戦と・・・妻と娘のいる家庭の慰安・・・このメリハリだけでもキッドは実に美しいと思うのだが・・・昭和の中に戦後ともはや戦後ではないがあったり、戦後ではないに60年代や70年代や80年代があることを知らない世代にはあまりにも地味で分りにくいだろうなぁ・・・と推測します。
土曜日に見る予定のテレビ『オトコマエ!2』『チャレンジド』『アグリー・ベティ2』(NHK総合)『志田未来の小公女セイラ』(TBSテレビ)『大後寿々花のサムライ・ハイスクール』(日本テレビ)『石原さとみの裸の大将』『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(フジテレビ)もう・・・殺す気かっ。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
キッドさん、先日は「石灰」について、
親切丁寧に説明して下さってありがとうございました。
キッドさんにとっては簡単な理科の実験も、
私の目からは鱗ボロボロでした。
その辺に落ちてませんでしたか?
キッドさんが『東京の犬』に書いてくれたコメントで、
私はしばらく楽しめました。
てか一人思い出し笑いで困ったとさ。
あ~今も笑える(≧∇≦)ノ彡バンバン!
と言う訳で…
キッドさんの『不毛地帯』レビューを、
二又一成さんに読み上げて欲しいと思った次第です。
>そしてそういう違法行為に心を沈ませるのである。
とか、
>娘の要領のいい優しさに壱岐は癒されるのだ。
や、
>戦後ではないに60年代や70年代や80年代があることを
>知らない世代にはあまりにも地味で分りにくい
のであった。。。完ヾ(゚∇゚*)オワリカヨ!
毎度楽しくお勉強(-人-)感謝。
投稿: mana | 2009年10月24日 (土) 01時13分
いえいえ・・・教えたがりの年頃ですし
理科程度の知識でございますので・・・。
眼から出る鱗では足など切りやすいので
クリーナーをおかけくださりますよう
お願い申し上げます。
『東京の犬たち』は
本当微妙なドラマなんですよね。
月9でなかったら
軽くスルーもできるし
月9でなかったら
もう少し楽しめるかもしれない。
女優たちがみんな
「33分探偵」の水川あさみと
同じテイストになっていくのが
ものがなしいですな。
誰が五代裕作(声優・二又一成)ですかっ。
まあ・・・不毛地帯の
ナレーションは独特でしみじみと良さが
滲み出てきます。
なんというか・・・シベリアの
凍てついた風が凍土を吹き渡る感じ・・・。
まあ・・・キッドも知らず知らず
感化されているのかもしれません。
ツンデレではなくてツンドラ的ですな。
とにかく・・・どこまでネタが
続くか分りませんが・・・
「不毛地帯」は自衛隊の過去を
振り返っていく形式にしたいと思っています。
おつきあいいただければ幸いでございます。
投稿: キッド | 2009年10月25日 (日) 02時06分