あれはウソですよ(戸田恵梨香)世界で一番バカな女にだまされる男って(松田翔太)
どんなに女がバカでもそれに騙される男がいる以上、世界一のバカは男に決まっている。
絶対で永遠で必勝法的真理なのでございます。
・・・それはお前がバカな男だからだろっ。
前作を見てないとちょっとわかりにくいのではと思える場面がありますな。
基本的には神崎直(戸田)は世界で一番バカだけど天使。
「ライアーゲームに招かれたかわいそうな人たちを救済したい」と願っている直。
直のことをバカだと思っているが欲に目がくらんで最後は墓穴を掘るのがキノコこと福永(鈴木浩介)・・・。
そして「俺には関係ない」と言いつつ結局、直のピンチを救う秋山(松田)・・・。
これが「ウソゲ」のお約束です。
おっと忘れてた。火曜日はドラマ対決の日。①「ウソゲ2」↘11.1% ②「リアクロ」↘*8.9%
昨日・・・みんなおでかけしてたのか?
で、『ライアーゲーム シーズン2・第2回』(フジテレビ091117PM9~)原作・甲斐谷忍、脚本・黒岩勉、演出・松山博昭を見た。人間関係のふりなおしも甘いところがあるが、得点経過の描写もやや曖昧である。ひょっとしたら狙いなのかもしれないが、ゴールデンタイムではよりわかりやすさが求められるので両チームおよびゲームを運営する事務局の獲得賞金は念入りに示した方がいいだろう。
ライアーゲーム四回戦は団体戦。先鋒戦「24連想ロシアンルーレット」(24連発のリボルバー(回転式弾倉拳銃)に3発ずつ計6発の弾丸を込め、交替で発砲。発弾(空砲)で死の代償としてチップ50枚(5000万円)を相手側に支払う。)の続きである。
直「このゲームには事務局(ディーラー)の罠が仕掛けられているんです。だってファイブ・パスで流れになると事務局に3100万円回収されちゃうんです。10回流れたら合計3億1千万円でボーナス3億円は1000万円の赤字なんですよ」
秋山「そんなことはキノコにも分っている・・・それに四回戦が先鋒戦・中堅戦・大将戦の三度の勝負で争われるってことは事務局は流しを四回すれば先鋒戦の事務局回収額1億2400万円でノルマ達成なんだな・・・しかし・・・この勝負はもうキノコの勝ちなんだ」
直「どうしてですか・・・もう死んだようになっているブタ坊主こと西田さんはきっとパスし続けますよぉ」
ある意味、観察力ゲームでもあるこのゲーム。
太陽ノ王国はいくつかの観察による情報を持っている。
①弾丸は連続して装填してある。それについて月の王国にもリークしている。
ここで二つの三連発が弾倉に隠れていることが分っている。
一方、相手にリークしない情報として・・・。
②弾倉は重力によって下部に弾丸が集中する傾向がある。
弾倉は24発。頂点である一発目から最下部の13発目に線分を引くとバランスによって三連発は左右対称となる。9・10・11が三連発であった以上・・・12・13・14は不発で・・・15発目から三連発になると推測されるのである。
しかし・・・「直観力はあるが分析力がない」とキノコに断定されたブタ坊主はその事実に気がつかない。そこでキノコは15発目をブタ坊主に撃たせるために罠を張るのである。
キノコの獲得チップが214枚(2億1400万円)の時点で「2億7400万円も勝たせてもらって・・・」と嘯くとブタ坊主は「パスによってキノコがコインを稼ぐつもりの額からキノコの想定実弾装填位置を算出・・・」15発目は安全と読んで引き金に手をかける。
アウトである。これでキノコの獲得チップは2億6400万円となる。
これまでディラーが回収したのは6200万円。
残り2発を流しても・・・先手の損失額は2100万円×2で4200万円。キノコは2億2200万円を獲得できるのである。
「でっかいバカだったなあ・・・」と勝ち誇るキノコ。
しかし・・・ブタ坊主がかわいそうになった直は作戦タイム(五分)を要求する。
そして「このままだと確実に大儲けのチャンスを逃がすことになります。だから・・・二発撃って引き分けにしてください・・・」とキノコにもちかける直。
「そんな話にはのらねーっ」というキノコだったが「俺はでかいことを考えている」と直へ助け船を出した秋山の言葉に揺れる。
頭の中に膨らむ「確実に大儲け」の一言。
確実に大儲け・・・カクジツニオオモウケ・・・確実に大儲け。
キノコは二発打って1億円払い勝負は引き分けである。
この場合の獲得チップはチャラになるらしい。強調されないのでひょっとしたらキノコは1億6400万円は稼いだのか・・・とも思われ・・・このあたりの描写が弱い。
ちなみに別会場では別の四回戦でオセロの白い方ではない天才教授・葛城(菊池凛子)のチームが「24連装ロシアンルーレット」を葛城の作戦で勝ち抜いたらしい描写が挿入されるのだが説明するセリフが全くないため・・・それを読み取れないお茶の間難民が予想できる。
せっかく、変な事務局員エリー(吉瀬美智子)と前金の事務局員・谷村(渡辺いっけい)が配置されてモニターで確認しているのだからセリフにしないと無意味だろう。
ともかく・・・ムードとしては十分に楽しめるが親切設計ではないのですな。
キノコ「で・・・大儲けってどんな・・・」
直「あれはウソです」
キノコ「なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
直「何を驚いているの・・・これはLIAR GAMEじゃないですか・・・えへへ」
キノコ・・・かわいいよ、キノコ。
キノコ「でかいことって」
秋山「ライアーゲームそのものをぶっつぶす」
キノコ「・・・もうかるのか・・・それ」
ともかく、若干の疑問を残しつつ、中堅戦がスタートする。
太陽の秋山 VS 月の菊池(眞島秀和)
中堅戦のゲームは「17(セブンティーン)ポーカー」
ワイルドカードとしてのジョーカー1枚と各スート(スペード・クラブ・ダイヤ・ハートの四種類の絵柄)のジャック、クイーン、キング、エースの16枚あわせて17枚を使ったポーカーである。
今回の場代(アンテイー)は各500万円、どちかがフォルド(勝負を降りるか)、双方ともがチェック(勝負を回避)した場合はディーラーが回収する。
七回戦すべての回収でも7000万円であり、ディーラーの回収率は低いゲームである。
ポーカーを誰もが知っているという前提でドラマは進行していくのだが・・・これもギリギリの前提だよな。
ポーカーには二つの側面がある。
ひとつは役作りのゲームである。そういう意味ですべてのカードを使うポーカーと17ポーカーの最大の違いは17ポーカーにはブタ(役なし)がないということである。
基本的に五枚の手札で役を作るゲームだがジョーカーをのぞけば数札はJQKAの四種類しかない。ジョーカーがなければ必ずワンペアができ、ジョーカーでワンペアになる場合は必ずストレート、ジョーカーでフラッシュになる場合は必ずロイヤルストレートフラッシュになるのである。逆にジョーカーでストレートにならない場合はスリーカード以上ということになる。
さらに手札が双方に五枚配られた時点で残りは七枚。
双方が四枚チェンジをするとすでにカードは一枚不足して・・・捨て札の再利用ということになる。
ちなみにそういう意味では相手の手はかなり予測可能である。
たとえば最初の手札がAAAJKで、JKをチェンジしてJKがきた場合、すでにAAAJJKKが見えていて、相手の手および山にはAJJKKQQQQW(ジョーカー)が残されている。相手がチェンジなしならジョーカーありでストレートかフルハウス場合によってはファイブカードができているためまったく勝ち目はないのである。
もうひとつは「ポーカーフェイス」に代表される心理戦の側面である。
ポーカーフェイスは無表情の代名詞であるが・・・練習試合での直VSメッシュ菊池のように「勝てると読んで強気の直」に対して「勝てると読んであえて弱気のメッシュ」というように欺瞞の表情を作る場合もある。
無表情と演技のどちらが作戦として正しいのかはギャンブラーの資質によって違うとこの場合は申し上げるが・・・長い目で見てポーカーフェイスが無表情になっていくのは演じることにギャンブラーたちが疲れ果てるからだと妄想できるのである。
ギャンブルは表裏を当てるゲームだが・・・「弱気の演技」が「本当に弱気」なのか「弱気を装っている」かもまた表裏なのである。
「弱気だが強気だと見抜く」「弱気だが強気だと見抜かれると分っているので強気」「弱気だが強気だと見抜くと分っていて強気だと見抜く」「弱気だが強気だと見抜かれると分っているので強気だと見抜かれると分っているので強気」とどこまでも深く読みあっていくので疲労度も果てしないのです。
ポーカーフェイスは「虚実にどちらでもない」という選択肢をくわえ三択になっているとも言えるし、相手の表情なんて関係ないという態度でまったく選択に影響しない結果を招くとも言える。
そして勝負は「勝てるとき」にベット(掛け金)をつりあげ、「負けるとき」に最低限の失点で降りることが大切になるが・・・勝てると思ったときに大敗するリスクがつきまとうことは言うまでもないのだった。
練習試合の直は手作り的にも心理作戦でも負けるべくして負けるのだが・・・メッシュはさらに奥の手を持っているらしい。
17ポーカーに絶対強い職種ってなんだろう。マジシャン?・・・それとも17ポーカーのプロ選手・・・。
とにかく・・・メッシュは好きな場所にジョーカーを招聘できるテクニックを獲得しているのである。
二勝した秋山だが・・・前途は多難なのである。とにかくこれも勝敗の決し方についてのルールが曖昧。最後にチップが多い方が勝ちってことでいいのかな?
関連するキッドのブログ『第1話のレビュー』
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コメント
>それを読み取れないお茶の間難民が予想できる。
ずばり、それですわよ~!
銃を持っているのがよく解らなかったから、
葛城と言う人は、もっと進んだステージにいるのかな、
とか思ってしまった(-_-;)
説明は丁寧に。。。
しかし、面白く見てます^^
タネはナオちゃん並に全く解りませんけどね。
ホント、ポーカーに強い職種って何なんでしょう^^;
投稿: くう | 2009年11月19日 (木) 02時25分
ふふふ・・・そうでございましょう。
とにかく全体的に説明不足が目立つ。
その上、直がキノコをだますなんていう
ウソゲにあるまじきシーンを入れたりして
練習の部分で直がいくら
ダメな子でも緊張感がないのでございます。
やはり・・・直は
小動物のようにいじめられて
それでも筋を曲げなくて
しょうがないなぁ・・・と秋山が助ける・・・
これがウソゲのロマンではないですかぁぁぁぁぁ。
今回は特にポーカーが説明不足ですよね。
トランプがメジャーなゲーム・アイテムだった
時代ははるか過去なのではないかと・・・
思ったりなんかします。
ワンペアとかスリーカードとか
専門用語レベルの方も多いでしょうに・・・。
まあ・・・でも本来ウソゲは
それでいいんですけど・・・
やはりゴールデン向きの企画じゃないという
一言に尽きるのですな・・・。
何のために土11のワクを作ったのか・・・。
月9にしてもこれにしても
土11でやるべきだったなぁ・・・。
逆にオトメンとか
SPとかは
最初からゴールデンで
やるべきだったのに・・・。
シャッフル後のカットと見切りで
ジョーカーの位置をコントロールしているのだとしたら
動体視力に優れたボクサーとかもありですけど・・・。
投稿: キッド | 2009年11月19日 (木) 03時15分
ほんと勝ち負けが曖昧ですよね。勝敗は一緒でもチップが多かったら勝ちじゃないと・・・。

しかし、このペースで行くと、最後の事務局との対決は映画になっちゃうのかなぁ・・・。
投稿: お気楽 | 2009年11月20日 (金) 00時05分
そうなんですよね。
ゲームの説明のために
直が模擬戦にトライ・・・という
展開も・・・
結局、緊張感がないまま
時間をつぶすことになってしまうので
ドキドキさせながら
ルールを明らかにしていく・・・
というテクがないのを
露呈していることに・・・。
この新人脚本家も
ゲームは得意なのでしょうが
前シリーズの作家のように
やりこんだ感じが
しないのでございます。
ま・・・ある意味
映画「ウソゲinエデンの園」の
プロモーションという感覚で
分る人だけついてきて
という態度なのかも。
月9といい
フジテレビちょっとふんぞりかえり
はじめたかな・・・。
それとも追い込まれているのか・・・。
投稿: キッド | 2009年11月20日 (金) 00時28分
お久しぶりです キッドさん☆
めっちゃ勉強 疲れました… やっと終わった…
はい ところで 直ちゃんですよ!
なんでしょう?このいじりたくなる気持ちは!?
私 基本ドSなんで …
話がそれますが 戸田恵梨香ちゃんの評判についてです。
何か 私の周りの人はみぃ~んな
戸田恵梨香ちゃんのこと否定するんですよねぇ…
やっぱ 性格悪いとか 誰かをいじめたとか
そーゆー噂からでしょうか?
私はそれでいぃと思うんですよねぇ。
素が出ているからこそ 裏表が なさそうです。
むしろ、他の女優さんのほうが
裏表ありそうで 怖いです(-_-;)
まぁどんな戸田恵梨香ちゃんでも嫌いにはなりませんけど(笑)
だけど そんな裏表を くつがえすのが
ライアーゲーム なんですよね(^^)
金に関してエンジン全開なキノコ様とか
ヤクザのくせに泣き虫なヒョウ柄様とか
んで やっぱ 直ちゃんなんですよ!!
エリーが言っていたように 直ちゃんはライアーゲームが
一番恐れるべき 存在なんでしょうね
うん、 直ちゃんにかんぱいっ!!!
恵梨香ちゃん好きじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
投稿: nana | 2013年5月 3日 (金) 12時49分
なんのお勉強をなさっているんですかねえ。
いじりたくなる気持ちと
サディスティックな気質はあまり関係ないかもしれませんな。
「うまいか、おいしいか、どっちか」
とアルコール飲料を宣伝している戸田恵梨香は
大人の女性ですからねえ。
nanaさんの周囲以外にはそこそこ人気があると思いますぞ。
そもそも人の好みは十人十色と申します。
ガッキーや綾瀬はるかが
好きな人もたくさんいるし
ガッキーだけを愛する人、
はるか命の人、
みんな大好きだという人も存在いたします。
意地悪な人が好きな人さえいますし
裏表のある人が好きな人もいますな。
キッドはそもそも人間は
すべて意地悪で裏表があるものだと思いますぞ。
噂は面白いですが
あくまで噂ですからねえ。
会ったことも一生縁のない人の噂でも
楽しめるところが人間のアホで楽しいところですからね。
人を好きになることは素晴らしいこと。
たとえ、それが幻でも・・・でございます。
すべてはお勉強ですからな。
キッドなんかはほぼ妄想で生きておりますし。
投稿: キッド | 2013年5月 3日 (金) 18時09分