ロミオとジュリエットとプリンセス(志田未来)侍高校一家離散の巻でござる(三浦春馬)
優奈(大後寿々花)が引きこもりということでようやくスポットライトが当たるのかと思えば、不登校の小清水(濱田岳)くんのゲスト展開である。
ちなみに濱田岳はなんちゃって高校生だが(21)なのでまだイケルということだろう。
「サムライハイスクール」は実は多重人格というビョーキの人が主人公で、「ギネ」の主人公も強迫神経症を発症しているので日本テレビのドラマは頭のおかしい人中心である。「傍聴マニア」だって傍聴席依存症だしな。
出口が見えないからとりあえず違うドアを開けてみて見慣れぬ光景に不安を感じている国民の心の病が・・・そのままドラマになっているのかと・・・戦慄する。
しかし、TBSテレビの狂い方の方が深刻なのかもしれない・・・なぜ・・・「小公女」を実写化しようと考えたのか・・・そして・・・とてもスタッフが正気とは思えない方向に話は展開中である。
で、『小公女セイラ・第4回』(TBSテレビ091107PM0756~)原作・フランシス・E・H・バーネット、脚本・岡田惠和、演出・金子文紀を見た。謎の学園・聖ミレニウス女学院では毎年、生徒たちが「ロミオとジュリエット」を上演する行事があった。基本的にこの私立学園には1クラスしかないし、おそらく1学年しかない。その生徒数しかいないので相当に動員をかけないと客席埋まらないのである。・・・謎だ。
さて・・・ドラマの中で芝居をする・・・となると基本は「ガラスの仮面」である。まあ、主人公が女優なのでこれは当然なのだな。劇団つきかげとか劇団オンディーヌとかも登場するが主人公が学園で1人芝居をしたりもしする。ドラマ版(1997年)では北島マヤを演じるために生まれてきた安達祐実が月影千草を演じるために生まれてきた野際陽子などと共演しているが田辺誠一の紫のバラの人はそこそこである。
まあ・・・これがあるのでそう簡単に手が出せないジャンルだが、女子高校の演劇部に限定して「櫻の園」(吉田秋生)がある。創立記念日にチェーホフの「桜の園」を上演するのが恒例という設定である。これに痺れるタイプの人というのがいるので二度も映画化されているのだが・・・仕上がりはかなり微妙である。「女の園」への憧れと生々しい萌えの加減が難しいのだと思う。1990年版では中島ひろ子、つみきみほ、白鳥靖代というトリオがドゥニャーシャ(女中)、ヤーシャ(執事)、ラネフスカヤ(女主人)である。
一方、興行成績がものすごく悲惨だったという2008年版では福田沙紀、寺島咲、杏というトリオがペーチャ(学生)、ロパーヒン(商人)、ラネフスカヤ(女主人)である。どちらにしろ、微妙なものができあがりそうな空気が漂っています。
観客動員したいさ。私は動員できなくても動員できるテクニックを誰かに教えてもらいたい・・・とスタッフは祈ったのだろう。
劇中劇を使用する際には他人の褌で相撲をとってる心構えが大事だと思う。
この亜流には映画「エコエコアザラクIII -MISA THE DARK ANGEL-」(1997年)があるがあまりにも萌えに徹しているので佐伯日菜子のファン以外には微妙すぎる仕上がりである。いや佐伯日菜子のファンでもか・・・。
まあ・・・とにかく・・・ここではジュリエットという主役の座をめぐって・・・乙女心の葛藤が描かれるのである。伝統行事であるために・・・過去と現在が交錯して・・・心の襞は濃厚にさらされるのであるが・・・まあ・・・脚本家の趣味についてこれない人はなんじゃこりゃ状態であることは想像できます。
①千恵子(樋口可南子)の苦い思い出・・・それは風邪を引いた薫子(黒川智花)の代役を演じたこと。
②回想の千恵子(溝口まりも)はセリフを忘れ舞台で立ち往生。
③薫子は娘のセイラ(志田)にジュリエットの夢を託す。
④ジュリエットに選ばれた真里亜(小島藤子)は風邪をひいてしまう。
⑤まさみ(岡本杏理)はセイラに代役をすすめる。
⑥かをり(忽那汐里)はポッキーなんだから赤い服着て踊り狂えと言われる・・・おいっ。
⑦セイラは真里亜を看病して舞台に送り出す。
⑧カイト(林遣都)だけが見守る中、ジュリエットを演じるセイラだが・・・千恵子は意地悪く照明を消す・・・しかし・・・セイラにとってはちょうどいい感じの暗転だった。
この・・・乙女心の意地とすれちがいとこだわりとわだかまりの謳歌よ・・・なのである。
ま・・・こんなことなら・・・志田未来で「ガラスの仮面」をやればよかったのに・・・樋口可南子の月影先生もイケルと思います。紫のバラの人は・・・また、あんたかっで。
弱虫は庭に咲く
どんな時もほほえみを忘れない
ひまわりに笑われる
関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー』
で、『サムライ・ハイスクール・第4回』(日本テレビ091107PM9~)脚本・井上由美子、演出・猪股隆一を見た。ジェネレーション・ギャップというものがある。そのお題目が「最近の若い奴は」であることは有名だが、それが世代を越えて存在することも有名なのである。で、このドラマは「誰かの理想の男性像」である「サムライ」が・・・現代人に物申すという形式でそれをやっている。最終的に暴力でカタをつけるという方法論はおなじみのものだが・・・それなりにセリフがしっかりしているのでなんとなくスカッとする・・・ような気がします。
ま、要するにドタバタ・コメディーです。
だって闇金業者をたたきのめしたら治療費や慰謝料を請求され望月家は崩壊するわけですから。ここは・・・ひっそりと全員を実質的殺害し・・・山奥に無許可埋葬しないと決着しないわけです。しかも・・・最近、流行中の30代の女のように警察の追及を受けないような計画性が求められます。・・・いい加減にしておけよ。
今回・・・完璧に幽霊であることを示したひみこ(ミムラ)も小太郎(三浦)に説教をするわけですが・・・これをもっともだ・・・と思うか・・・幽霊に現実の何が分るってんだ・・・と思うかは人それぞれですな。
これを説教として聞くと・・・耳が痛いので・・・科学では説明のつかない存在に脅かされる恐怖で楽しんだ方がいいと思うのです。
「自分のことは自分で考えろ」とひみこは言うわけですが・・・不登校の同級生について・・・ただの同級生である生徒が自主的に対処するというのは無理がありすぎるという考え方もありますし。
小太郎の父(岸谷五朗)の「待っている人間をすっぽかすよりも押しかけて迷惑がられた方がマシ」というのはある意味、ストーカー肯定論で万歳ですが。
まあ・・・とにかく・・・子供手当てを選択し、扶養控除を捨てた国民の結婚生活に幸あれという願いは伝わってきますね。
落ちこぼれたから自殺するのはダメで・・・底辺からはいあがる努力をしろ。
そういうことですね。そして・・・最後の決め手は自分。
正論ですが・・・それがどうしたーっという気分もしてくるのはキッドが悪魔だからですか。
月曜日に見る予定のテレビ『吉高由里子の東京DOGS』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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