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2010年1月31日 (日)

アメリカ沙汰申し上げ候。異国船諸所に来たり候えば戦も近きうちと存知奉り候・・・(坂本龍馬)

嘉永六年(1853年)九月二十三日に坂本龍馬が父・八平に綴った文には土佐からの仕送り(金子)の礼に添えて、江戸における「黒船騒動」について短く記されている。

龍馬は土佐藩の命令により江戸湾岸の警備の人数に借り出されるが、その役目は一端解かれる。しかし、来春にペリー艦隊が再度来航する予定であることは末端の郷士の次男坊である龍馬の耳にも届き、その時は再び先手の人数に加わることを願い、もし一戦ある時は「異国の首を打取り、帰国仕るべく候。かしく」と文を結んでいる。

日本の外に異国のあることを実感した江戸は騒然とし、その余波は徐々に日本津々浦々に伝播していく。

しかし、この日の来ることは知識人にとっては予想のうちでもあった。

薩摩藩が属国としていた琉球王国からペリー艦隊は浦賀に向かったのであり、当然、その報は薩摩藩の把握するところである。また、鎖国中の公式ルートである長崎・出島からはオランダ国よりの情勢分析をふまえた親書が幕府に提出されていたのである。

ペリー艦隊は武力侵攻を臭わせる威嚇を行ったのだが、江戸城前面にはすでに砲台が構築されている。

その実力のほどは今となっては窺い知れないが、ペリーが強硬姿勢の中に譲歩の余地を残すのは・・・この沿岸砲台が抑止力となって働いていることは言うまでもない。

備えあれば憂いなし・・・とはこのことを指すのである。

で、『龍馬伝・第5回』(NHK総合100131PM8~)脚本・福田靖、演出・真鍋斎を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は千葉桶山道場父子師範団大特集、千葉定吉・千葉重太郎・千葉佐那書き下ろしイラスト大サービスでございます。これはお得でございます。それにしても貫地谷しほりは和装になると魅力百倍でございますな。百姓娘でも女剣士でも町娘でも色香が漂いますマッコト不思議であります。そしてなんといってもNHK公式と論争した26才の山内豊信・白髪問題の結果報告が白眉。謝罪したNHKの決着回答は「イメージです」という最後の手段だったそうですが・・・どうせなら金髪でヤングな感じを出せばよかったのに・・・とキッドはふと思いましたぞ~。

Ryoma185303 嘉永六年(1853年)六月・・・浦賀沖にペリー提督の率いる蒸気船「巡洋艦サスケハナ」「巡洋艦ミシシッピ」と帆船「防護艦プリマス」「防護艦サラトガ」の黒船が出現した。琉球王国を出航した米国艦隊は小笠原諸島を通過して北上・・・忽然と姿を現せたのである。蒸気船といえども帆走も可能なハイブリッド軍艦であるが、帆船を曳航することで全天候で航行できるこの船団を追跡できる日本の船は公式には存在しない。しかし、すでに黒船の航路を推定していた幕府は江戸湾の入り口である浦賀沖に幕府水軍の防衛ラインを引き、米艦隊の侵入を阻止したのである。浦賀水軍を指揮するのは徳川家康の影武者だった松平康長の血を引く旗本・戸田伊豆守氏栄である。もちろん忍びである。ペリーは進路前方に展開する十隻の小船が流麗に進退するのを確認して機関の停止を命じた。

実家である大垣藩から派遣された水軍忍びを率いた伊豆守は小頭の三助を呼寄せた。

「いつでも地雷船を突入できる体制にしておくがよい」

「殿・・・御自らのご出陣はお控えくだされ・・・この三助・・・いささか蘭語を解しますれば駆け引きに向かいとうございまする」

「しかと・・・さようか・・・では・・・参るがよい」

三助を乗せた小船は三人の忍びを乗せて排水量3000トン超級の巨艦・サスケハナに漕ぎ寄せる。意図を察したサスケハナは舷側に縄梯子を下ろす。

その梯子を三助たち忍び衆は猿のように駆け上がり、アメリカ海軍の度胆を抜いた。

さらに船上にあがった三助は忍び装束を解き、一瞬で裃を整えた正装に早替わりする。

「ニンジャ!」とペリーは叫んだ。

三助はペリーと交渉し、黒船艦隊の前進を阻んだ。

すでに早馬が江戸城下に走り、黒船襲来を伝える。江戸・浦賀はおよそ15里(60キロ)、超高速馬が乗り継いでおよそ二時間の距離である。江戸城内では天才将軍・家定と老中筆頭・阿部正弘が顔を合わせていた。その背後には伊豆韮山代官の砲術忍び・江川大明神英龍が控えている。

「どうじゃ・・・足止めに成功したか」

「御意、まずは浦賀に停泊した模様にて候」

家定はうつけものと噂されるが無論それは仮の姿である。身体は病弱であるがその精神は機知に富み、その瞳には酷薄なほどの知性が宿っている。

「太郎左」と家定は平伏する臣下を呼びつける。「直答許す。面をあげよ」

「ははっ」と江川大明神は畏まりわずかに顔をあげた。50才を越えているとは思えない精悍な面構えが僅かにのぞく。

「台場砲の準備はどうじゃ」

「すでに陣ぶれは終っておりまする。秘蔵の洋砲二門を中心に全200門の展開が終了しておりまする」

「ふむ・・・数はそろったか・・・しかし・・・所詮は張子の虎よな・・・すべてアウトレンジ(射程外)であろう」

「はっ・・・上海に潜みし草の報告によればめりけんの戦船に積まれし、大砲はパロット砲なる巨砲にて射程は半里(2000メートル)ほどもございまする。わが方の洋砲はカノン砲で射程はその半分もありませぬ」

「神君秘蔵のカルバリン砲もものの役にたたぬとか・・・」

「天保年間の試射によりすべて破損いたしました・・・察するに沿岸にならべた諸藩の大砲のことごとくは一撃自爆の代物と思われまする」

「敵船の砲は100門以上で・・・わが方は2門。しかも届かぬとは笑止じゃのう・・・」

家定はニヤリと口元を歪める。

「すべては・・・十余年前の蛮社の獄(蘭学者の弾圧事件)の失態にございまする」

江川は声をふりしぼった。

「愚かしき昔に責を問うても埒があかぬわ・・・どうじゃ・・・はったりは効きそうか」

家定が顔を向けた阿部が答える。

「ともかくもこの場はおさまること可とこころえ候」

「一年か・・・」

江川が見通しを告げる。

「伊豆にては戦船・鳳凰丸の建造が進行しておりますし、長崎には緊急輸入した洋砲が到着いたしまする。さらに韮山の大砲工房では新型砲の製造に着手しておりますればあくる年にはさらなる戦力増強が見込まれまする」

「じゃが・・・はったりの風呂敷が大きくなるだけなのじゃろう・・・」

家定の一言に二人の家臣は沈黙する。

「よいよい・・・何事も臥薪嘗胆じゃ・・・」

阿部と江川はそろって平伏した。

黒船の接近に伴って各藩は沿岸警備の兵を配置した。築地の土佐藩中屋敷に在宿していた竜馬も品川下屋敷の警備を命じられる。

その先手交替の日。好奇心に突き動かされ任を解かれた龍馬は走った。龍馬は健脚である。日の出とともに品川を出、走りに走り昼前には久里浜についていた。その目で黒船を見るためである。

その巨大な軍船は・・・龍馬の度胆を抜いた。

興奮した龍馬は再び走り出し、夕刻には京橋桶町の千葉道場にたどり着く。

夏の陽射しが傾き、夕立が過ぎ去った道場にずぶ濡れの龍馬が立っていた。

その姿をさな子が見咎める。

「坂本様・・・いかがしたのですか」

「まっことおそろしいものを見たきに・・・もうおそろしゅうて・・・おそろしゅうて」

「ほうほう・・・して」

「もう・・・佐那様を抱くしかどうにも震えがおさまらん・・・」

「あらまあ・・・」

龍馬が無人の道場にさな子を引きずり込むとさな子は龍馬を押し倒した。

「どのように・・・恐ろしかったのです」

「とにかく・・・刀では歯が立たぬ・・・おっ」

「ふふふ・・・船を刀で斬るのは・・・なかなか・・・うっ」

「そうじゃのう・・・小船なら斬れぬこともないがの」

「そんなつまらぬものを斬っても始まりますまい・・・」

「・・・そりゃそうじゃのう・・・ぬふっ」

「剣は術でもありますが・・・剣理というものがございます」

「極意じゃの・・・」

「戦は剣のみにて勝敗を決するものではございませんが、剣の理の中には戦のすべてが封じられておりまする」

「なるほどの・・・敵を知り己を知れば百戦危うからずか・・・ほぉぉぉぉぉっ」

「古より真理は変わりません・・・夕餉をお食べになられますか」

龍馬の息が整うのを見計らい身支度を終えた佐那は龍馬の返事を待たずに台所に立った。

それを待っていたかのように道場に定吉と重太郎親子が現れる。

「黒船を見てきたそうじゃの・・・土産話を聞かせんか」

定吉は笑いながら酒の徳利を持ち上げた。

関連するキッドのブログ『第4話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命2nd Season』(フジテレビ)『ハンチョウ』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年1月30日 (土)

君の好きな君が嫌い(大政絢)自分に好き嫌いを持ち込むべからず(亀梨和也)

ややこしくなるからな。

自己陶酔とか自己嫌悪はシステムとしてはトラブルの原因になるだけだし。

自分を好きになったり、嫌いになったりするのが人間らしいなんて勘違いなんだよな。

自分のことなんかどうせ目に入らないんだから・・・最初から意識しなければ問題ないのに・・・。

あ・・・みんな、それができないから苦労しているのか。

鏡もあるしね。だから鏡からは悪魔が出てくるわけだしね。

で、『ヤマトナデシコ七変化・第3回』(TBSテレビ100129PM10~)原作・はやかわともこ、脚本・篠崎絵里子、演出・川嶋龍太郎を見た。ものすごいアレンジの連続で・・・眩暈を感じるわけだが・・・高校生の話を大学生にスライドするだけでなくAround30まで巻き込んでいくわけである。もはや脚色とか演出の問題ではなく・・・なぜこの物語を選択したのか・・・意味不明のレベルで・・・もはや・・・ありのままに楽しむしかないよね。

夏は潮干狩り、冬はオヤジ狩りレベルで~。

・・・関東では「木更津キャッツアイ」再放送中です。

前回、拉致監禁されたスナコ(大政)であったが、まり(星野亜希)とアラサー・シスターズ(奥田恵梨華、伊藤麻実子、鈴木美恵)は早くも方針変更で・・・スナコを使って中原家の下宿人たちとお近付きになろうとするのだった。

スナコは愛する人体模型ひろしのための不気味で美しいドクロ・アクセサリーを提示され、あっさりと取引に応ずるのであった。

アニメ版・ほぼオリジナルのゴスロリシスターズの変形のアラサー四人組なのであるが・・・時間配分的に彼女たちの動機の部分の描写が弱いためにやや・・・意味不明の展開になっているが・・・こういうことである。

彼女たちは四人とも下宿人それぞれのストーカーで、まり→恭平(亀梨)、太ったお姉さん(鈴木)→オトメン雪之丞(手越祐也)、眼鏡のお姉さん(奥田)→好男子武長(内博貴)、小太りのお姉さん(伊藤)→プレイボーイ蘭丸(宮尾俊太郎)とそれぞれにターゲットがいる。

同じ下宿に住むもののストーカーとして知り合った四人のアラサー女はいつしか結束する。

そこへスナコが現れ、彼女たちはターゲットに親しい異性としてスナコを毒殺して排除しようと考える(前回)・・・。

スナコ暗殺に失敗したアラサー・シスターズはストーカーを続けた挙句、スナコは下宿人四人組と特に関係がないことを察知し、逆にスナコを味方にしようと抱き込みにかかる・・・。

・・・ということだ。すでにスナコの嗜好などもストーカーならではの調査力で把握し、スナコの愛の対象である「ひろしくん」のための素敵なアクセサリーで釣るのだった。

あっさり釣り上げられるスナコである。

愛のないキスをしてしまいスナコに特殊な感情の芽生え始めた恭平をのぞき・・・スナコの要求に応じて、「偶然の出会いごっこ」を楽しむ雪之丞、武長、蘭丸たち。

ただし、妄想と現実の区別がつかなくなったアラサーのお姉さんたちはターゲットを身近にしただけで卒倒、失神、昇天してしまうのだった。

実害もないのでスナコの茶番に付き合う下宿人だったが、スナコの自称・友人である乃依(神戸蘭子)は片思いの相手である武長に何者かが接近していることを知り逆上する・・・ただし原作では武長と乃衣は相思相愛である。

一方、恭平だけは恋愛恐怖症(男女を問わない)であるためにスナコの要求には応じない態度を示す。

このドラマのネックはこの恭平の曖昧な描き方である。ツンデレなのか、ヤンデレなのかだけでもハッキリさせればいいのに。

まあ・・・恋愛に対して臆病なのでつっけんどんな態度をとり、過去の性的虐待の経験から病んでいるということではツンデレでもあり、ヤンデレでもあるわけですが。

一歩間違うと単なるナルシストに見えかねないので・・・困ります。

まあ・・・単なる歩く胃袋だと・・・さらに描写は難しいでしょうがーっ。

とにかくキスをすることによってスナコではなく・・・恭平の方により強く心理的変化が現れているという展開になっています。

そして、スナコはそういう恭平の深層心理は知らず・・・ただ恭平は非協力的であるというのを見越してドクロのネックレスを入手するべく・・・まりを中原家に招いたのでした。

しかし、そこへ武長周辺に絶対、異性を近づけたくない乃依が来襲。

やや、唐突でギクシャクしたセリフ回しですが「恭平くんには武長くんの友達である私の友達のスナコちゃんがもうキスまでする仲になっている」と宣言するのです。

ストーカーも知らない個人情報の暴露にまりは我を失うのでした。

そして・・・愛するものを奪われた気持ちをスナコに思い知らせるために「ひろし誘拐」を決行するのです。

行方不明になったひろしにより錯乱するスナコはひろしを求めて消息不明になってしまいます。

話の成り行きから・・・どう考えてもまりが犯人だと思えますが・・・中原家では何人たりともそう思いません・・・この辺りが脚色の問題点だよな。

しかし、懸命にスナコを捜索する恭平たち。ここで二回目の主題歌挿入です。ある意味・・・自粛します。

ようやく、埼玉県で行き倒れになっているところを発見されるスナコ。恭平のお姫様抱っこで帰還です。ある意味・・・自粛します。

目覚めたスナコは半狂乱ではだしで捜索活動を再開しようとします。

そんなスナコをひきとめて「大切なものを奪われたお前の気持ちも分るけど・・・みんなだって心配してるんだ・・・そのことも分かってくれ・・・困ったときは頼ってくれてもいいんだぜ・・・」と抱きしめる恭平。ある意味・・・自粛します。

しかし、休息をとった後、再び捜索活動を再開するスナコ。

そこへまりが現れ・・・「やったのは私だよ・・・あーんなことやこーんなことをされたくなかったら・・・恭平を私の家に連れてきて・・・」

ここで・・・スナコはひろしと恭平のどちらの身を案じるかでジレンマに陥るわけですが・・・スナコが恭平を選んだようにも見える展開がやや不可解なポイント。これが脚色の限界とも言えます。

しかし、スナコを監視していた恭平がすかさず現れるのでこの危うい局面をすり抜けるのはテクニックと言えるでしょう。

恭平の胃袋を捕まえるべく恭平一色の自分の部屋でごちそうをふるまうまり。

しかし・・・恭平はたらふく食べるとさっさとひろしを連れて帰ろうとします。

まり「待ってよ・・・ただでは帰さない」

恭平「お金がいるなら先に言えよ」

まり「違うの・・・キスして欲しいの」

恭平「それは愛じゃなくて売春じゃないか」

まり「アイドル産業だって・・・自粛します」

恭平「まず・・・お互いを知り合ってお互いがそういう気持ちになってなすべきことってあるんじゃないのか」

まり「でも・・・女も30過ぎると愛がなんだかわからなくなるのよ」

恭平「俺だって・・・愛なんてわからねえや冬なのさ」

恋愛中毒で育児放棄の中原美音(高島礼子)の説く愛がどんなものなのかは謎だが・・・そういう空気に耐えかねて窓から乱入するスナコ。

恭平ではなくて・・・ヒロシとの感動の再会である。

すでにスナコを無意識に意識している恭平は嫉妬が燃え上がるのだった。好きな女の子についキライと言ってしまう小学生の気分になるのである。

「ブ・ス・ナ・コ」

「なんですって~」

地上3階にあるアパートの窓を突き破って格闘を始める恭平とスナコだった。

「ひろしなんて学校に寄付してやる~(嫉妬)」

「どんなに引き裂かれてもひろしくんとの愛は永遠だもの~(のろけ)」

「それならあきらだ~(やぶれかぶれ)」

ひろしはタケル(加藤清史郎)が無事回収したのだった。

中原家につかのまの平穏が戻り、恭平は本日二度目の夕食を堪能するのだ。

とにかく・・・ゲストの星野亜希は三週に渡って登場しているのである。もうレギュラーでいいんじゃないのか。

それにしてもヤマトナデシコ七変化なのに変身したのは脇役ばかりだったんですけど。

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

天使テンメイ様のレビュー

Hcinhawaii0610

 ごっこガーデン。愛する人の胃袋のための薔薇園。エリスナコのためにダウンドーロした乙女なダンスを踊ってみせる亀梨先輩の怪しい腰つきがそそりまスー。男の子を餌で釣るのはヤマトナデシコの嗜みですyon!・・・ここは媚薬をたっぷりまぶした海の幸でおもてなしでスー!この後はお姫様だっこを堪能しまスーまこドクロハットにドクロサングラス、ドクロ・ブレスレットにドクロ・ネックレス。ドレスアップしたひろしくんシュテキ。ごちそうの後のデザートにはゴシック・ホラーな香り漂うドクロ・ケーキも完成しました。ドクロの下にはフルーツが入っているのでしゅ・・・ブキミ~お気楽サラリーマンNEOの奥田恵梨華はかわいいのにね。高校生なら家賃タダがエサなのは納得だけど大学生なら・・・ま・・・タダなのはうれしいか・・・金はあるにこしたことないしねmariおっと・・・遅刻したので今日は子供ロボットのタケルロイドと遊んでいくことにします・・・愛に傷ついたり愛を知らなかったり・・・愛は手強いものですよ~・・・そこが面白いんですけどね

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『深・ケロロ軍曹』(テレビ東京)『堀北真希の特上カバチ!! 』(TBSテレビ)『志田未来の母べえ』(テレビ朝日)

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2010年1月29日 (金)

お父様は女心に対する現状認識がお甘いのです(多部未華子)

里井副社長(岸部一徳)に東京商事の暗躍を報告し「ご認識が甘い」と指摘する壹岐正(唐沢寿明)だったが「ゆっくり・・・する」つもりだった千里(小雪)には愛妻写真付仏壇を発見され気まずくなり、息子の誠(斉藤工)には千里のルージュ付グラスを発見されお説教されるのだった。

部下の兵頭(竹野内豊)には「やる・・・となったら覚悟が必要だ」と訓示する壹岐正だが・・・自分の千里に対する覚悟はどうなのだと問い質したい展開である。

まあ・・・こういう脚本の重層構造がお茶の間に伝わっているのかどうかは相変わらず疑問なのである。

まあ、とにかく直子(多部)の出番があってよかったよ。

で、『不毛地帯・第13回』(フジテレビ100128PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・平野眞を見た。与党自由党幹事長の田淵(江守徹)に呼び出された近畿商事・大門社長(原田芳雄)は壹岐ともに田淵邸を訪れた。

田淵は近畿商事が画策する千代田自動車と米国フォーク社の提携話に触れ、日本企業との外国資本の提携について国益の観点から問い質すのだった。

その帰路、「結局、金をよこせっちゅうことだろう」と憤慨する大門だったが、壹岐は「与党の政治家とのパイプができたことはかえって好都合ではないか」と進言するのである。

壹岐にとっては一企業の利益よりも国益が常に錦の御旗なのである。

一方、業務本部長の角田(篠井英介)から経緯を聞いた里井副社長は壹岐の不見識をなじるのだった。

「電話一本で政治家に呼び出されるとは・・・企業人としてあるまじき態度だ」

そこで壹岐は里井の主導する日米における資本提携の危機的状況を説明する。

「フォーク社の視察チームには東京商事も接触しています・・・すでに東京商事とフォーク社は田淵幹事長と連絡を持っているという情報もあるのです」

「そんなことを言って・・・君は私の仕事を潰そうとしているのだろう・・・君にはこの件から一切手を引いてもらう・・・これは副社長命令だ」

里井は妻(江波杏子)の反対を押し切って渡米し、フォーク社との直談判を決行するが「日米の資本比率を49対51にするという冷たい条件」を得たのみだった。

その帰日の旅客機内で、心臓に不安を抱えるの前に東京商事の鮫島(遠藤憲一)が現れる。鮫島はニトログリセリンを握る里井の手を握り「私はちょっと知人の招待に応じただけです・・・どうぞお体を大切に・・・」と嘯くのであった。

里井は社内の権力闘争に目を奪われ最後まで本当の敵を見定めることができないのである。

フォーク社よる条件の変更への対応策を練るために千代田自動車を訪れた大門と里井。しかし、そこへ特ダネがトップを飾る新聞の早刷りが届く。

「フォーク社と東和自動車が20対80で日本初の資本提携」の見出しに愕然とする里井。

千代田自動車の小牧専務(小野武彦)は「我々には51%を要求して東和には20%か・・・」

里井は「経営状況の悪化で足元を見られましたな・・・」と火に油を注ぐ発言をする。一同が唖然とする中、すでに心臓が発作しかかっている里井はフラフラと立ち上がる。

「私が・・・フォークともう一度交渉を・・・」

そこへフォーク社から大門へのエキスプレス(速達)を持った壹岐が到着する。

その中身は「交渉打ち切りの通告」だった。

それを聞いた里井は目の前が真っ暗になるが・・・実際に失神したのだった。

壹岐の真意は窺い知ることはできない・・・ただ東京商事との戦いに敗れた失意の色が浮かんでいないところが・・・無表情の中に壹岐が暗い喜びを感じていることを想像できると言える。

(迂闊なものが迂闊な指揮権を発動したのだ・・・当然の結果なのだ)

壹岐は気遣う表情を作りながら卒倒した里井に近付いた。

一命をとりとめた里井だったが・・・すでに第一線に復帰することは不可能となっていた。

大門社長は壹岐を見つめた。

「壹岐くん・・・日本に戻りたまえ・・・君には専務取締役のイスを用意する・・・つまり、君がこの近畿商事の副社長ということだ・・・。ソ連のスパイだとまで誹謗中傷を浴びる君だが・・・もしそうでもそれはソ連とのパイプがあるってことでよかろう・・・君は独自の哲学で・・・この近畿商事の業績をおおいに振興させた・・・ワシの見る目もなかなかのものだった。しかし・・・今度はワシが相手だ・・・もちろん・・・ワシは君になら裏切られてもいいと思っている」

「私は・・・統率者ではなく・・・参謀が似合っているのです・・・社長の補佐が向いているのです」

「君はそういう奴だ・・・」とつぶやく大門。(しかし・・・な・・・人間は今日と明日では違う顔になることがある。それはどんな人間であろうともな・・・)と言うような複雑な表情を見せるのだった。

こうして・・・千代田自動車とフォーク社をめぐる壹岐の物語は近畿商事の敗北として終った。しかし、昭和46年(1971年)、いすゞ自動車と米国・ゼネラルモーターズ(GM)が資本提携したように・・・千代田自動車がフォーク社とは別の米国資本と提携する可能性を米国に残された壹岐の部下たちは探るのだった。

ついに手を出してもらえなかった・・・と恨みがましい目を伏せるメイドのハル江(吉行和子)を残し、ニューヨークを後にする壹岐だった。

心は・・・「これで・・・千里といつでも・・・ゆっくり・・・することができる」であった。

そのために同居を薦める直子と婿の鮫島倫敦(石田卓也)の意見を入れず、マンションでの悠々一人暮らし宣言をするのだった。

倫敦「どうして再婚をお考えにならないのです」

直子「お父様にとってお母様は掛替えのない人なのよ」

倫敦「そうなんですか・・・僕の父なら母が死んだらとっとと再婚するのに・・・」

直子「ま、あなたもそうなの」

倫敦「い、いやだなあ・・・ぼ、僕は・・・ち、違うよ」

壹岐はマンションに着くと即行で千里を呼び出した。

「オレんとこ来ないか・・・」

・・・ただ今、関東では「木更津キャッツアイ」再放送中です。

しかし・・・千里は押入れに隠された仏壇を発見・・・求婚しないで体だけを求める壹岐に不信感を感じる。

そこへ・・・海外に赴任している誠が予定外の帰国。

壹岐はどうしても家族に性的なことを想像されるのが嫌な恥ずかしがり屋なので千里に帰ってもらうのだった。

千里はあわただしく追い出され・・・食器をそのままにして家を出る。

結局、誠に口紅のついたコップを発見されてしまう壹岐。

誠「父さん・・・あなたはこの部屋で一体何をしているんですか」

壹岐(な・・・なにって・・・お前のために何もできなかったんだよ・・・今夜は)

・・・仕事に抜け目なく、プライベートはちょっと間抜けな壹岐だった。

哀れなのは千里である。今なら、壹岐は間違いなく訴えられます。

こうして・・・万国博があった気配は微塵もなく・・・この世界の昭和45年は暮れていく。

そして東京に戻った壹岐を待ち構えていたのは日本資本による油田開発に燃える兵頭(竹野内)だった。

「イランで・・・いい油田物件が売りに出されているのです・・・これを買いましょう」

「しかし・・・油田開発はリスクが大きいぞ・・・」

「日本が・・・飛躍し・・・平和国家を建設するためには資源の確保が絶対に必要です。油断大敵なのです」

「・・・やるか」

「やりましょう・・・」

いよいよ・・・壹岐の商社マン人生も最終章へ向かっていくのだった。

関連するキッドのブログ『第12話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『成海璃子の咲くやこの花』(NHK総合)『綾瀬はるかのハッピーフライト』(フジテレビ)

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2010年1月28日 (木)

後で後悔して悔やむことになると言えない女(菅野美穂)

無理矢理かぶらせてくどくしてどうする。

かぶらせるって丁寧ってことだと思うから。

くどいと真心がないように聴こえるだろう。

コミュニケーションって難しいわ。

水曜日のダンスは・・・。

「相棒」15.7%↗17.2%↘17.1%

「検事」*9.4%↘*5.6%↗*6.0%

「曲女」15.4%↘11.0%↗13.7%

・・・おおっ・・・歩みよった。相棒とキイナのダンスの再来なるか。

で、『曲げられない女・第3回』(日本テレビ100127PM10~)脚本・遊川和彦、演出・吉野洋を見た。娘・荻原早紀(菅野)32才、母・光(朝加真由美)56才である。光が24才の時に早紀は生れた。父は司法試験浪人で10年目に合格するがその日に事故死。それ以前もそれ以後も教師をしていた母親に早紀は育てられた。

母は家庭よりも教壇を愛していた。実子よりも教え子を愛した。・・・早紀はそのことを恨んでもいるがそんな母親を愛していた。子供は基本的に親を受け入れるしかないし、親はそのことを当然に思うのが普通だからである。

しかも・・・母の光は自分が娘の早紀を傷つけていたとは夢にも思っていなかったのだ。

娘から「くそばばあ」と罵られるまでは。

お前に伝えたい

お前が私を必要としていた時

私がわずらわしく思っていたこと

私には大切な子供たちがいて

お前をないがしろにしたこと

それは間違いだったと

そうなのよ

私のベイビー

The Jackson 5時代のマイケルが「I Want You Back」を歌うように。しかし、残された時は短かった。ウッチーがうっうっうっちー、うっうっうっちー、うっうっうっちー、うっうっうっうっちーぶっさんマスターバンビ~アニ! と歌うほどの時間もなかったのだ・・・いや、そのくらいの時間はあったただろう。

・・・関東では「木更津キャッツアイ」再放送中です。

母危篤の知らせを受け早紀は故郷に帰る・・・第一話で婚約を解消し、第二話で失職し、第三話でただ一人の家族を喪失するためにである。

飾りとしての主婦を演じる璃子(永作博美)は自分の不幸が普遍的なものであると信じたいので同級生の早紀に早く結婚してもらいたいだけなのだが故郷で小学校の同窓会があるのを口実に早紀の後を追い、早紀の元婚約者・アニじゃなくて坂本弁護士(塚本高史)を呼寄せようとする。

たまたま犯人護送の用件があり早紀の熱狂的な追っかけである藍田警視正(谷原章介)も早紀の故郷へ向かうのだった。

ヒマなのか・・・とは問わないでください。

ほぼ赤の他人の藍田が駆けつけるのに仕事を口実に坂本はなかなかやってこない。しかも秘書の横谷(能世あんな)と食事の約束をしたりしているのである。

つまり優先度は①仕事 ②秘書との食事 ③元婚約者の母の危篤である。

まあ・・・おかしくはありません。

もはや医師から瀕死と宣告された光は「最期の教壇」に異常な執着心を燃やす。

早紀は「一分一秒でも一緒に居たいから」と母の願いを拒絶する。

・・・この期に及んでも娘と一緒に過ごすよりも教え子の方が大切なの。

目覚めかける早紀の本来の自我は叫び始める。

「今度発作が起きたら命の保証はできない」と告げる医師に母親の奴隷である早紀の超自我も同意する。

そんな娘に「生れる場所は選べないけど死に場所は自分で選ぶ」と「教え子たちの前で死にたい宣言」をする光。「私の(奴隷の)娘ならなぜそれを理解しないのか」という態度である。

・・・母親である前に教師であることに後ろめたさはないのかよ。

早紀の鬱積された情念はもはや我慢の限界に近付いていた。

しかし、我慢をし続けた早紀は押し黙るしか怒りの表現方法を知らないのである。

だが・・・最後は母の奴隷である早紀が勝利をおさめるのだった。

・・・愛する母の最期の願いを聞き届けるのが正しい娘の在り方だと内在する母が強制するからである。

この葛藤を楽しいアトラクションとして見つめる藍田と璃子だった。

ついに母の病院脱走に手を貸す三人組。

・・・家族の同意があれば普通に一時帰宅できるだろう。隔離されているわけでもないんだからな。

・・・とは指摘しないでください。あくまで脱走ごっこがしたいだけなんですから。

職場である学校は静寂に包まれている。光に洗脳された生徒たちは休日に呼び出された子羊のようだ。

他の教職員や他のクラスの生徒はいないのかとは疑問に思わないでください。予算がないのです。

教室に通じる廊下で20年以上も煩悶していた早紀はついに反抗期を迎えるのです。

「やはり・・・教室に行かせることはできない・・・私より生徒が大事というのなら・・・私にはそんな母親は必要ありません。ただのくそはばあです。・・・正確に言っておきたいのです」

生れて初めて娘に反抗された母は絶句して心臓が止りそうになった。

早紀はなんの資格もないが教師の娘として教壇に立った。

「母が病気でこられないので・・・母が言いたいことを娘の私が伝えます。親が死すともいい友がいればいいとも・・・私には友達もいない・・・母ももうすぐ死にます・・・皆さんはこの言葉の意味をよく考えてもらいたい。私の母はいい母親ではなかったけれどいい教師だったと思うので・・・」

おそらく中学生の子供たちは唖然とするしかなかったと思いますが悪夢だと思う他はないのです。この脚本家のリアリティーの不在は今に始まったことではないのですから。

再び病院に戻った一行。早紀は生れて初めて母親に逆らった罪悪感で死にそうな気分です。

まもなくいまわの際を迎える母の病室に呼び出されたのは早紀ではなくほぼ赤の他人の二人だった。

光は正座をして二人に哀願するのだった。

「保健室でいつもサポタージュしていた旧姓・蓮見璃子さんともう一人の警察官僚の方。私の育て方が間違っていたせいで娘の早紀は30才過ぎて無職で独身でろくに友達もいない不器用でわかりにくい人間に育ってしまいました。早紀は私が死んだら一人ぼっちになってしまいます。真に勝手なお願いですが・・・どうか・・・私が死んだ後・・・あの娘のことをよろしくお願いいたします」

二人は困惑を通り越して愕然とするのだった。

そして・・・光は何処かへ逝った。

葬儀になってようやく到着する坂本弁護士。参列者にそつなく応対するのだった。

そんな坂本に藍田はからむのだった。

「どうして今頃来たのだ・・・本当にこの人を大切に思うならもっと早く来れたはずだ・・・俺だって女を口説かないのに・・・葬儀の席でよりを戻そうなんて卑怯じゃないのか」

璃子は藍田にかすかな脈を見出すのだった。璃子は早紀が自分と同じように結婚して不毛な感じになれば相手は誰でもいいのである。

坂本は優柔不断な性格を指摘されるとお約束でキレるのだった。

母親の死後の後始末は生前にほぼ手配済みだった。

早紀に残されたのは・・・母親の飼い犬のノーフォークテリアと父親の司法試験合格証書。そして母親が日記のしおり代わりに使っていた九歳の早紀が撮影した両親のピンボケ写真が一葉。

母親の携帯はすでに解約されていた。

早紀が自分のケータイ電話で母に電話をかけても答えるのは電話会社の録音されたメッセージである。

早紀は登録された母の番号を削除しようとして・・・できませんでした。

ママの愛なしで生きていくのは

眠れない夜がいつまでも続くこと

もう二度とママに逢えないと思うと

すべてがむなしく思えてくる

アババ もう一度

アババ チャンスをください

もちろんそれは許されない。失うものがなくなればそれは自由なのだが早紀は自由というものとはあまりにも無縁な女だった。束縛から解放されて立ち竦むのである。

早紀をうらやましく思う藍田は義母(高林由紀子)に反抗を試みるが敵の大きいママの壁は分厚いのだった。すでに璃子の実の子供たちは大きいママに洗脳されてのっとられているのである。

早紀の母の愛に撃たれた藍田は愛人(杏さゆり)の前で不能の人となるのである。

早紀の超絶的なマイナス・オーラはゆっくりと世界を覆い始めるのだった。

君子危うきに近寄らない坂本弁護士はただならぬ気配を静観する。

この世界の窮地を救うのは・・・ひょっとすると冴えないマチベン(平泉成)なのかもしれない。なぜならマイケル・ジャクソンもすでにこの世にはいないからである。

たとえスーパー・スターであろうとも現世で死者のできることは少ないのだ。

世界中の母を亡くした子供たちに幸あれと祈る。

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『ヤマトナデシコ七変化』(TBSテレビ)『うっちーの松本清張ドラマスペシャル星野真里も出るよ』(フジテレビ)

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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年1月27日 (水)

近未来いじめ新入社員冷凍蟻地獄ホラー死霊の引き出しはじめました(榮倉奈々)

どうなんだ・・・冒頭、高層ビルから飛び降りてたよな。

最後は自殺して終わりってことじゃね。

夢オチだと思いますね。

避難訓練で下にはマットがある。

要潤が変身して助ける。

藤木直人が投げ縄で助ける。

榮倉奈々が超人化して浮揚・・・世界の終わりが始まる。

とにかくだ・・・中から開けられない冷凍倉庫を作るような会社はリスクの管理能力ゼロだよな。

そ、それを言ったらおしまいだろう・・・。

昔、冷凍倉庫からのイカの運び出し作業手伝ったことある。倉庫のイカをトラックに詰め込む作業。

で、どうした?

表で「腰が痛い」とか「手が冷たい」とか言っているバイトがいたが中の心底体が冷えた人は無口だった。

手伝いだからいいけど毎日だったら鬱になると思う。

まあ・・・人間、どんなことにもいつかは慣れるけどな。

火曜日のドラマ対決は①「泣かないと決めた日」10.2% ②「真直男」↘*8.6%

寒い・・・。

で、『泣かないと決めた日・第1回』(フジテレビ100126PM9~)脚本・渡辺千穂、演出・石川淳一を見た。企画者が「ヴォイス~命なき者の声~」からここ。プロデューサーが「メイちゃんの執事」からここ。脚本が「赤い糸」からここ。演出が「任侠ヘルパー」からここ。・・・凄い鬱集団であることは間違いないな。絶賛はされないが大きくははずさない手堅さがある。今回もそういう出来で・・・鬱な緊張感に耐えられればそれなりにドラマとしては成立している。「ライフ」関係者はいないのか・・・。いないのです。「小公女セイラ」のスタッフももちろんいません。志田未来と榮倉奈々は同じ事務所ですけれどーっ。

要するにあれだ・・・「いじめられる子」は永遠の主題なんだな。

しかし・・・「しごき」と「いじめ」の区別はもはや現代社会にはないんだよな。きっと。

そういう視点はないような気がする。一種のお化け屋敷じゃないか。

どっちかなあ・・・。

主人公の母親・角田紘子(大塚良重)がもうそうだろう。朝から晩まで泣いているような不気味さを漂わせている。不幸のオーラを体現しているっていうか。

もう、今にも首をつりそうな感じで・・・。崖から飛び降りそうで・・・。手首切りそうな・・・。

もう、母親のあのムードだけで鬱になるよな。

妹の角田愛(川口春奈)はどうなんだ。

「東京DOGS」の高倉カリンだぞ・・・。

うわ・・・まあ・・・女優に罪はないよね。

身体障害者だが唯一の救いとも言える。

足の長さが違うことになった原因を作ったのが姉。その事件の妹の記憶について曖昧にしているのがまた恐ろしい。

私がこうなったの・・・誰のせい・・・が来ますか・・・。

まあ・・・そうでなくても美樹(榮倉奈々)にとって重荷であることは間違いない。

それにしても・・・美樹の携帯電話って・・・マナー・モードついてないのか。

ある種の発達障害は抱えているのだろう。あの母親であの妹だもの。

それにしてはいじめられっ子の初心者っぽいよな。

周囲に対して無頓着だから・・・学校でもかなり苛められていたはずだ。

その点は・・・奇跡のような良好な周囲があってスルーしてきたと考えるしかないな。

初日の新人に何の説明もなく社外秘の書類をコピーさせたり、そこで冤罪とは言いながら失敗を犯した翌日に取引上重要な書類作成をさせて、上司もしくは教育係がノーチェックでミスがあったら土下座する必要があるような取引先に発送させるとか、創立記念日のセレモニーについて電子メールの通知もない。

大手商社である菱井商事・海外食品本部・イタリア食品部門・食品チーム・・・恐ろしい会社だな。

つまり・・・これは恐ろしい会社と恐ろしい娘が出会い巻き起こる恐ろしい物語なのだ。

・・・じゃ・・・そういう方向で。

美樹は大卒で最大手の商社に入社なのでエリートなのであるが・・・母子家庭。母親は故郷の岐阜で定職についている。高校生の妹は足の整形手術のために休学して上京。美樹とは六歳年が離れているが幼い頃の年齢差はそう見えない。愛が三歳だとしたら美樹は九歳である。・・・まあ、いいか。

とにかく、妹は木に登りおりられなくなり、姉はハシゴをもちあげることができず、助けを呼びに行こうとして妹は墜落、後遺症の残る粉砕骨折を負ったのである。

入院中の妹をフォローしながら社会人1年生の生活は始まったのである。

ところが・・・職場は前任者が机の中に「死にたい」と書いたノートを残し退職したという恐ろしい時空間だったのだ。しかも2010年4月の近未来から物語は始まるのだ。

たちまち・・・上司のミスを押し付けられた美樹は「トラブルメーカー」の烙印を押され、苛める気満々のチーム全員のターゲットにされてしまうのである。

いじめリーダーは佐野(木村佳乃)、女組が藤田(片瀬那奈)、工藤(町田マリー)、栗田(紺野まひる)、白石(有坂来瞳)、男組が西島(五十嵐隼士)、田沢(長谷川純)である。

集団いじめなので全員で一人を苛めます。

まあ・・・人間関係は敵か家族か使用人かしかないという考え方があれば想定内の出来事です。

孤立無援の美樹ですが何故か・・・海外帰りの統括マネージャー・桐野(藤木直人)はそれとなくアドバイスをしてくれます。

そのアドバイスとは「生き残りたかったら敵を倒せ」です。

・・・どんな会社だ。人材育成をしないで大手商社はやっていけるのか。

一方、ふとしたことで知り合った経営企画本部の先輩・仲原(要潤)には好意的な態度を見せられる美樹。分らないことも教えてもらえるのです。

そのアドバイスとは「ジュチュウザンーコミーはイタリア語ではなくて受注残込みという日本語だよ」です。

同期の桜であるワイン・チームの立花(杏)は「欲しいものは必ず手にいれるタイプ」ですでにエリートの仲原をロック・オン。表面上は美樹に友人面を向け、裏では美樹本人が気がついていないいじめの構図を「蟻地獄」として見抜いていながら放置。

さらには仲原との障害となると思われる美樹を冷凍室に閉じ込めてニヤリなのです。

零下20℃なんだから凍りつくよね。

・・・さてと・・・火曜日も終ったかな。

そろそろ・・・「まっすぐな男」が面白くなってこないと困るよね。

まあ・・・深夜には「ケータイ刑事銭形海」もあるけどね。

関連するキッドのブログ『メイちゃんの執事

山P、亀ちゃん、フジッキーと定番俳優の連打につぶやきがとまらない天使テンメイ様のレビュー→テンメイ様の泣かないと決めた日

木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ!』『グインサーガ』(NHK総合)『853』『エンゼルバンク』『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)『不毛地帯』(フジテレビ)

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2010年1月26日 (火)

神は死んだという真実よりも神が生きているという嘘を信じたい時がある(山下智久)だから死者の胸を縫ったのね(新垣結衣)

圧倒的な第3回。春まで千葉県ではこの調子で大惨事が続発することになるのか・・・。

絵替わりを求めて、やたらと事故に遭遇する救命医という苦しい展開を使わずに、どんな現場に医師がいても矛盾のないドクターヘリ・システムの採用・・・素晴らしいアイディアなのである。

すぐそこにある危機は常にエンターティメントである。

つまり、人生とは一寸先の闇を知らない間の出来事だからである。

だから、つまらないノンフィクションよりも面白いフィクションを人々は常に求め続けるのだ。

この春のドラマがどうにも伸び悩むのはこの単純な決まりを失念しているからだが、「コード・ブルー」シリーズに限っては怒涛の如く、これを提出する。ワンダフル。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「宿命」↘*7.2%(シスターミキ(水崎綾女)よ永遠なれ)、「ヤマトナデシコ七変化」↘*9.3%(やはり恭平の過去は先出しするべきじゃないか)、「サラ金2」↗*9.4%(和香あげたな)、「天使にラブソングを・・・」13.5%(ジブリの前にこれか)、「所轄刑事5」13.1%(酒井美紀か~金9金10は苦しいよな)、「ブラマン2」*9.5%(ヒトケタ発進・・・なぜ失敗作のパート2を・・・)、「左目探偵」*8.5%(さらにヒトケタ発進・・・スペシャル版でなぜダメだと思わないのか・・・う、撃たないで~)、「咲くやこの花」↘11.6%(うだうだする璃子だった)、「明日はない」↘*5.7%(このドラマにもな・・・)、「タクドラ推理26」17.1%(東てる美か~)、「デトロイト・メタル・シティ」13.4%(音声加工しすぎ・・・ま・・・土9も苦しいな)、「龍馬伝」↗23.4%(お江戸すげぇぇぇぇぇ)、「特上カバチ」↘*9.9%(普通にドラマを作るべき)・・・ついでに「ハンチョウ」↘12.5%、「コード・ブルー2」↗17.2%・・・以上。

で、『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 2nd Season・第3回』(フジテレビ100125PM9~)脚本・林宏司、演出・葉山浩樹を見た。出勤もしなければ帰宅もしないかのように働き続けるフェロー・ドクター(専門研修医)たち。今が・・・朝なのか・・・夜なのかも不明だ・・・シフト・チェンジも有名無実である。その仕事中毒感がたまらない。働いて働いて働いて働きまくるよな・・・あくまでイメージです。

ニーチェは言った。ツァラストラはかく語りきと。そして神は死んだ。

ツァラストラはペルシャのゾロアスターという最初に唯一神を発見したと噂される人物である。世界を支配する神がいるという幻想は時には人を幸せな気分にさせる。神がもはや死んだとすればそういう人々は皆不幸になるのである。

いい結果をもたらす嘘は不幸な真実よりもいいとはそういうことだ。

しかし、人は困った時には神に祈り、必要でない時は神を忘れる。

それでいいのである。

心臓損傷の手術の後で・・・不整脈となった緋山(戸田恵梨香)は白石(新垣)の説得で心臓外科の診断を受ける。不整脈を生む異常電動路が発見され、専門医は症状改善のためにカテーテル手術を推奨するのだった。血管にカテーテルを挿入し、不整脈の原因となる心臓の異常電動路を電磁波で遮断する最先端の治療法である。回復率は65%である。

緋山「35%は失敗するってか」

白石「日取りが決まったら教えてね」

緋山「・・・か、神様・・・」

祈りも虚しく、現在では不治の病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)に犯された田沢(平山広行)を相手に失敗談を朗らかに語る藤川(浅利陽介)・・・自分では患者にサービスをしているはずである。

藤川「患者が女物の下着を穿いていてびっくり・・・でも即手術ですよ・・・」

田沢は微笑む。

そこへ田沢の恋人であるナース冴島(比嘉愛未)がやってくる。「でも手術をしたのは橘先生でしょ・・・」

密かに冴島を想う藤沢は幽かに心に傷を負う。

だが・・・冴島は田沢の微笑みが嘘であることを知っている。田沢は優秀な外科医だったのだ。そして奇跡が起きない限り二度とメスを握ることはできないのだった。

冴島(神様・・・)

自分の無神経さを知ってか知らぬか・・・藤川は軽いノリで・・・婚約者・轟木(遊井亮子)のマリッジ・ブルーに悩む森本(勝村政信)に話しかける。

藤川「また外人と付き合ってたんですって・・・」

森本「リチャード・ニクソンって言うんだ」

藤川「第37代アメリカ大統領と・・・」

森本「前世紀に死んでるわっ」

藤川「つらいですよね・・・好きな人に振り向いてもらえないのは・・・」

藤川・・・確信犯で・・・田沢に嫌がらせを・・・。

白石の元には薬物依存症の偽患者がやってくる。

「電話確認したら通院歴が嘘だった・・・帯状疱疹で薬を処方しろって言うけど・・・」

藍沢(山下)はアドバイスをする。

「確かに帯状疱疹には抗うつ剤が有効な場合もあるが・・・典型的な薬物依存だろう・・・とっとと追い返せ」

「そうする・・・」

すでに藍沢はフェロー・ドクターを越えた風格を漂わせる。

しかし・・・入院中の祖母が何か隠し事をしていることはおばあちゃん子(藤川・談)として気になるのだった。

藍沢「母さんは胃癌で死んだんだよね・・・この間・・・殺したとか物騒なことを言ってたけど」

絹恵(島かおり)「・・・・」

そういうドクター・ヘリ・チームが日常を過ごしている間にも危機は迫っていた。

劇中駅である千葉県・吉川中央駅。

スキー・ツアーのための臨時列車が到着し、駅構内は普段とは違う混雑となっていた。

大学生らしい三人組がその中にいる。松井(濱田岳)は恋人のエリ(小林涼子)とのゲレンデのデートに胸が弾んでいた。友人の木沢ヒロユキが一緒であることも気にならない。

松井「今年は雪は多いけどスキーヤーが少ないっていうけど・・・結構・・・混んでるな」

木沢「考えることはみんな同じってことじゃね」

エリ「そうかもね」

松井は考える。エリはいい娘だ・・・木沢にも気を使って、相槌なんて打ったりして。そうか・・・みんな空いてると想うから混むのか・・・おやおや、今時、裸でスキー担ぐなんてどこのオヤジだよ・・・そうか・・・そういう奴までその気になるのが混むのかもな・・・。しかし、危ないじゃないか。なんかの拍子にグサッと・・・。

ホームに列車が到着したらしく人の群れが動く。スキーヤーたちは板を持つものも持たないものもそれなりに大荷物で混雑に拍車がかかる。

運命はゆっくりとリズムを作る。ホームに出ようとする流れ。ホームから出ようとする流れ。階段でそれは交錯し、予想外の混乱を招く。そして誰かが足を滑らした。不運なのはそれが階段の最上部で起こったことだ。誰かが誰かにすがり、誰かが体を宙に浮かせた。

エリ「凄い・・・人」

エリがつぶやいた言葉に反応して一段上を歩いていた松井は半身を捻った時。

最初の叫び声が起きた。それに続いて何かがぶつかる音。裸のスキーを担いだ男は体がのけぞるのを感じる。男の背後には空間があった。その空間が凶器と化したスキー板に加速度を与える。津波のように人々が重力に引かれて落下し始めた。

人の重さに人の重さが重なっていく。体重60キロの人間も10人重なれば600キロである。

一瞬のうちに階段下に人間の山が積みあがった。

人の山の中で松井は下腹部に妙な熱さを感じていた。

松井「エリ・・・大丈夫か・・・」

エリ「う・・・重い・・・」

周囲には人々の喘ぎ声が満ちていた。

松井「だ、誰か・・・助けてください」

騒音に気がついたホームの駅員は階段下をのぞいて青ざめた。

轟木「ドクター・ヘリ・エンジン・スタート」

橘(椎名桔平)「我孫子市南消防から出動要請だ。将棋倒しで負傷者多数・・・人手がいるぞ・・・白石・・・藍沢も出動だ・・・」

冬の空へ舞い上がるドクター・ヘリ。

橘「現場はどうなっている・・・」

白石「負傷者・・・20名以上・・・物理的に動かせない患者3名」

橘「なんだ・・・そりゃ・・・重傷ってことか」

白石「詳細不明です」

橘「藍沢、病院に後援要請だ・・・ピストン輸送でありったけの医者を投入する」

藍沢「了解」

ドクターヘリが現場に到着する間に階段の人山は三人を除いて排除されていた。

レスキューによって構内に並べられた負傷者たち。

橘「白石・・・とりあえず・・・トリアージだ・・・問題の重傷者っていうのは」

レスキュー隊員「こちらです」

橘は唖然とした・・・。藍沢も立ちすくんだ。

そこには上から松井、木沢、エリが串刺しになって階段に横たわっていた。

橘「どうなってんだ・・・」

藍沢「・・・上から一人目、スキー板が背中から腹部を貫通・・・二人目、腹部から背中へ貫通・・・三人目・・・腹部に刺さっています」

橘「動かすな・・・動かすと・・・」

藍沢(一番上・・・大動脈が・・・切断されている・・・抜いたら大出血だ・・・)

医師たちは顔を見合わせた。

橘「藍沢・・・とりあえず・・・上から処置を開始だ、俺は下から・・・君・・・聴こえるか」

白石のトリアージの途中で第2陣が到着した。緋山、冴島、そして三井(りょう)である。

白石「三井先生は階段の現場へ行ってください。緋山、反対側からトリアージを・・・」

冴島は無言で装備を展開する。

階段に案内された三井は絶句した。

三井「どうなってんの」

橘「上から大動脈切断、中は頭を打って脳内出血の疑いありだ・・・下はとにかくずっと下敷きでクラッシュ・シンドローム(挫滅症候群)の恐れがある」

三井「まずいわね」

橘「とりあえず第三陣で西条先生を呼んだ」

その時、鎮痛剤の効いてきた松井が叫んだ。

松井「あのー・・・内緒で話されるとこわいんですけど・・・」

橘「すまん」

第三陣はナースたちと西条(杉本哲太)だった。不慣れな西条はシートベルトが着脱できず軽く笑いをとった。

トリアージを終えた緋山は橘に指示をあおぐ。

緋山「赤札7・・・黄色が15です」

橘「赤からどんどん搬出しろ・・・」

緋山は惨状が目に入らないかのように持ち場に戻る。

白石は冴島を従えて急変患者を診察していた。

上条一家の息子は呼吸困難になっていた。母親(丘みつ子)は動転していた。

母「何・・・どうなってんの・・・息子は大丈夫なの」

父「母さん・・・まあまあ」

白石「胸部に空気がたまって・・・肺を圧迫していますので・・・ここで胸に管(ドレナージ)を通す手術をします」

母「何・・・それ・・・こんなところで手術なんて・・・やめて」

父「母さん・・・落ち着いて」

通りすがりの緋山が「必要な処置ですから」と言い捨て自分の患者に向かう。

緋山の患者は妙に体格のいい女・サキ(中別府葵)だった。

サキ「私ってケガとか初めてなんです・・・なんだか・・・落ち着かないんでコレとってもいいですか」

サキは搬送用の装備をはずそうとする。

緋山「無事がわかるまでは危険ですよ・・・入院して検査しないと・・・」

サキ「えー・・・入院とか・・・信じられな~い」

緋山(いつの時代のギャルだよっ)

とにかく、サキをヘリに放り込む緋山だった。

梶(寺島進)「おい、お前の患者、ごねてるぞ・・・ヘリがこわいから救急車で行くって」

緋山「私が一緒に行きますから」

緊急搬送患者で立て込む病院では森本が患者となったニクソンと対面していた。

藤川「もりもっちゃん・・・ピンチ」

森本「誰がもりもっちゃんだ・・・お前・・・現場は・・・」

藤川「キャラがかぶる注意報が発令中なんです」

松井は元気だった。

松井「へー、二人は元夫婦だったんだ・・・おっと・・・こっちのお医者さんは一人だけ・・・制服が違う・・・なるほど・・・脳外科の偉い先生なんだ・・・で、ぼくらいつまでこのまんまなんですか・・・」

西条「まずいな・・・瞳孔不同がある・・・脳内出血している・・・とりあえずドリル・・・」

木沢の急変に取り乱すエリ。

エリ「ヒロ・・・しっかりして・・・ヒロ・・・」

エリの表情から何事かを読みとる松井。

松井「・・・」

エリ「ヒロ、ヒロ~」

松井「おい・・・ヒロって・・・お前まさか・・・」

エリ「う・・・ごめん・・・私・・・ヒロとつきあってるの」

松井「そんな・・・ふたまたかよ・・・」

エリ「ち、ちがう・・・今回の旅行もヒロが松井くんが勘違いしたままじゃかわいそうだからって・・・二人の仲を教えるつもりで・・・」

松井「お、俺って勘違い野郎だったのか・・・こんな状態でふられるなんて・・・う、嘘つき」

藍沢「優しい嘘だったのでしょう」

松井「自分に優しいだけだろうがっ」

藍沢「お取り込み中・・・恐縮ですが・・・実は・・・三人とも危険な状態です。しかし、このままでは搬送できないので・・・スキー板を切断します。そのために松井さんを持ち上げる必要があります」

松井「はやくやってくれ・・・」

西条「まずい・・・彼の意識が・・・」

エリ「ヒロ・・・ヒロ・・・」

藍沢「暴れないで・・・鎮静剤を注入しろ」

エリ「ヒロ・・・・・・・・」

藍沢「説明を続けます。松井さんを持ち上げるとおそらく大出血で危険な状態になります」

松井「えっ・・・」

藍沢「できるだけの処置はしますが・・・救命できる可能性によって優先順位をつけるしかないのです」

松井「お、俺ってそんなに悪いの」

藍沢「今はアドレナリンと鎮痛剤で・・・持っているのです。それも限界が近いのです」

松井「そんな・・・ふられて・・・即死なんて・・・」

藍沢「すみません・・・」

橘「すまない・・・」

松井「・・・やってください」

藍沢「やります」

レスキュー隊員が作業を開始する。たちまち大出血が始まる。

松井「お、俺・・・もし死んだらま、護るから・・・いつまでもエリのこと・・・」

遺言とも呪詛とも受け取れる言葉をつぶやきながら松井の意識は遠のいていく。

しかし・・・エリはすでに意識を失っていた。

医師たちはそれぞれの仕事を開始した。

三井はエリを処置し、西条と橘は木沢を処置する。

二人が運び出される間に、藍沢は懸命に処置を続けた。大動脈を止血。

その頃、白石の患者も急変していた。大量出血。心肺停止。心臓マッサージ。

冴島「脈戻りました」

白石「おかしい・・・心筋が薄すぎる」

母「なによ・・・今度はなによ・・・」

冴島「病歴ありました・・・健康診断で・・・」

白石は病状を把握した。白石は両親に告げた。

白石「息子さんは拡張型心筋症で・・・このまま心臓マッサージを続けても蘇生の見込みはありません」

母「なによ・・・どういうこと・・・あなたは鬼・・・やめてよ・・・いや・・・やめないで・・・生きているじゃない・・・生きているのに殺すの・・・」

白石「このままでは息子さんの苦しみを長引かせるだけなのです・・・残念です・・・」

父「わ・・・わかりました」

母「そんな・・・ああああああああ」

白石は手を止めた。父親は息子の手を握った。白石はそれを見た。息子の呼吸は停止した。

その頃・・・藍沢も松井の心臓マッサージを続けていた。

橘「アオルタクランプ(大動脈遮断)か・・・もういい」

橘は藍沢の手を握った。心電計はゼロを示した。

橘「もうすぐ日没だ・・・ヘリが飛ばなくなったら・・・電車で戻ってくれ」

橘は脈のある患者の搬出のために立ち去った。出口は別の階段にあるらしい。

藍沢は看護師に言った。

「針と糸を貸してくれ・・・この人はがんばった・・・せめて・・・胸を閉じてやりたいんだ・・・何か報いてあげなければかわいそうだから」

看護師は頷いて針と糸を差し出した。

翔北病院に向かう電車で藍沢と白石が揺られていた。

席がひとつあいた。藍沢は白石を座らせた。白石の目に仲のいい親子が目に入る。母親の手が幼い子供の手を握る。白石が二週に渡って続けていたポーカーフェイスはついに崩れた。

嗚咽のとまらない白石を隠すように藍沢は立ちふさがった。藍沢はそうすることで自分が泣くのをこらえることができたのだ。

もう充分なのに・・・病院では緋山が最後の幕をあげる。

サキは卵巣にのう種が発見された。手術を拒否するサキ。

その気持ちは緋山に痛いほど分る。

サキに同室の田沢が告げた。

「手術ができるのは幸せなことだよ・・・」

緋山は励ました。

「あなたがこわいのはわかる・・・だけど私はあなたに元気になってほしいの」

サキは手術に同意した。緋山もまたカテーテルによる施術を受ける決意をした。

白石は帰還した。報告書をチェックした緋山は白石の患者が死亡したことを知る。

緋山「涙の跡がついてるよ」

白石「え・・・」

緋山「うそ・・・あんた・・・よくやったよ・・・冷静にやるべきことをやった」

二人は和んだ。

サキは無事に手術室に入った。緋山は田沢にお礼を言った。

緋山「彼女から田沢さんにがんばってくださいと伝言を頼まれました」

田沢「ふっ・・・何をがんばれって言うんだい・・・ただ・・・本心から俺は・・・彼女がうらやましかっただけだよ・・・」

緋山は凍りついた。

冴島は憂いを秘めた眼差しで田沢を見つめていた。

轟木はニクソンの病室を探している。

人は真実を知り・・・時に不幸を味わう。

しかし・・・医師は患者に真実を告げる。

たとえそれがどんなに残酷なことでも必要なことはしなければならないからだ。

なぜなら人は本当のことが知りたい生き物だからである。

それがどんな不幸を招くことになろうともだ。

藍沢はもう一度、祖母を問い詰めた。

「山田一郎って誰なの」

そこへ、山田一郎を名乗る藍沢の父親、誠治(リリー・フランキー)がやってきた。

偽名を使っているのは詐欺かなんかで逃亡中なのか・・・それは違うと思うぞ。

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ひっそりとつぶやく天使テンメイ様のレビューはこちら。

Hcinhawaii0607 ごっこガーデン。みんなで現場に急行セット。mari今回は涙がとまらない回でしたよ~。白石モードで泣く準備OKです。ごっこで遊んだ後は藍沢P先輩とカラオケするんでただ今ルームを予約中なので~す。ドクターヘリ・エンジン・スタート!お気楽真実と嘘か・・・見つめて・・・泣き出す・・・かわいいよね・・・ニクソンは不倫じゃなかった・・・すると森本は松井組に参入するの・・・森本・藤川・松井トリオってある意味鉄壁だよねikasama4再び思わせぶりな西条・三井・橘の三角関係・・・昔はめそめそしていた橘が医者として一人前になった事件とは何か・・・もう・・・エピソードの充実ぶりは驚くばかりです・・・もう気になることばかりで何が気になるのか忘れそうです・・・みのむし多忙で・・・遅刻してますが・・・とりあえず・・・カラオケはのった

Hcinhawaii0608 ごっこガーデン。患者ズドーンと搬入口セット。くう患者はいりまーす。とりあえず襲い掛かるエピソードの数々・・・ちぎってはなげちぎってはなげ・・・もうレビューしにくいったらありゃしない・・・とりあえずニクソン関連ははしょりますわーっ。ああ・・・プロポーズ大作戦か太陽と海の教室か・・・そして藍沢母の死の真相は・・・私は告知されないで死んだのを気がつかないくらいの方が幸せだと思うのですあんぱんちうふん・・・久しぶりに実写版も登場なのよ。背後霊じゃないのよ~・・・私の横を駆け抜けて行ったガッキー・・・そして山P・・・ドラマも緊迫しているけれど撮影現場も緊迫だったわ~

Hcinhawaii0609 ごっこガーデン。彼と彼女の電車の走るセット。エリはうぅん。男女共学の高校生なら・・・通学電車で男の子に座れよとかいわれて上目遣いで彼氏の顔をほわんと見上げて青春うっとり物語でスー。ううん・・・藍沢先輩と白石名コンビすぎる・・・藍沢Pの優しさに惚れますわ~・・・久しぶりにシャーペンまわして・・・指先にもうっとり・・・でも目の前に先輩がいたら赤面で溶けるかも~山田一郎はやっぱりお父さんでしたーって・・・今回私・・・ミニロイドになってますねまこじゃじゃーん。サプライズ・パーティー・・・エリ姉ちゃんお誕生日おめでとうごじゃりましゅ~。メンバー全員のフィギュアチョコ付バースデー・ケーキをアンナちゃんと作りました~・・・とりあえずシャブリさんを味見してみましゅシャブリひぇぇぇぇぇぇアンナエリちゃん、おめでとうございますぴょんーっ。スマスマとヤマトもヨロシクねーっ

水曜日に見る予定のテレビ『曲げられない女』(日本テレビ)『相棒』(テレビ朝日)『持田真樹の赤かぶ検事京都篇』『新撰組ピースメーカー』(TBSテレビ)

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2010年1月25日 (月)

あなたがバカがつくほど親切だってことは分りました(堀北真希)毎回自腹覚悟で・・・って今、カバチタレましたね(櫻井翔)

さて・・・土曜日を完全にシカトして・・・「龍馬伝」→「特上カバチ」体制をとっているわけだが・・・①12.9% ②↘*9.9%なのである。

お願いだから敗北を認めて、ドラマに集中できるシステムにしてくれ。失敗してんだから~生電話とか~。変なテロップとか~。

内容ぬるいんだから番組企画もぬるくてもいいだろうに。

ま、土曜日も「ブラマン」*9.5%、「左目々」*8.5%の案の定ドロドロスタートでしたけど・・・「明日はない」↘*5.7%は問題外として・・・う、撃たないで~・・・それが言いたかったのか・・・「咲くやこの花」11.6%にしたくなる・・・レビューがもたないからしないけど・・・。

こ・・・これは「コード・ブルー2」以外、ドラマ全部ヒトケタという悪夢の予感が・・・。まあ、「龍馬伝」と「相棒」は別格として。

とにかく、カバチ、原作もキャストも脚本もまあまあなので演出さえ変えれば大丈夫だから・・・プロデューサー本気出して~。

で、『特上カバチ!!・第2回』(TBSテレビ100124PM9~)原作・田島隆、脚本・西荻弓絵、演出・加藤新を見た。しつこいようだが・・・田村(櫻井)のいる大野(中村雅俊)行政事務所ってヤクザみたい・・・という人がいるのだが・・・みたいでなくてヤクザです。

法律家はすべてヤクザですから・・・いい加減にしておけよ。

田村視点で見ると、友達から借金して返さないでいる人に味方することがすでに善人の限度を越えているわけです。

だから、アイドル・タレントの演ずる役柄としてはかなりオーバー・ワーク。

しかし・・・22才にしてバツイチ・・・しかも元不良の行政書士の住吉(堀北)もアイドル女優としてはかなり一線を越えています。

そのために原作からかなりアレンジが入っていることを考慮してみましょう。

ドラマ版の顧客・上杉(田口浩正)は息子が私立の医大に合格。寄付金や入学金などで早急に400万円が必要となり、元野球部の仲間に貸した金の返済を求める。

原作の上杉は優良物件が出たので賃貸マンションを購入するための頭金として早急に400万円が必要となり、会社の昔の先輩に貸した金の返済を求める。

どちらも家族のためと言いつつ、早急度合がかなり違っています。

取立て屋としての住吉の正当性が強調される展開になっているわけです。

しかし・・・原作のうらぶれた感じの魅力はなくなっています。原作の上杉氏は「家族よりも男の見栄を選んだこと」を妻に責められ、妻は実家に帰ってしまう悲惨な状況に。

こういう状態にはならず・・・妻が「私が相手方に土下座する」とか息子が「来年、国立に合格してみせる」とか言ってくれるドラマ版の上杉氏はもはやそれだけで幸せというものです。

つまり、逆に言えばそういう悲惨な状況にならない相手だからこそ・・・いざとなったら借金を踏み倒すという田村の酷薄さも緩和されるわけです。

まあ・・・お茶の間向けのアレンジとしてこれらは充分に納得できる優れた脚色と言えます。

それだけに・・・追い詰められる度に雷に打たれてビリビリしなくてもいいんじゃないかと思うのです。序盤で大家夫妻にクイズを出すときの編集もちょっと時間軸がずれていたし、田村の焦燥感を出すために通行人を加速させたりしなくても充分、魅力的なタレントが画面に映っていることを演出家は信じることです。

それより、逆光の描写をするときのライティングをもう少し計算するべきなのです。特に、横並びになったときにバックに大窓って意味不明です。あそこは壁を使って光と影で二人の位置関係を示すべきです。

まあ・・・巌流島のロケで押してしまったというならしょうがないですが。そんなことやる時間があるなら演技指導でこの場面の迫真性を煮詰めてもらいたい。

「お金を貸したのはこちらだが返してもらえないのは困る」

「お金を借りたのはこちらだが返済は待ってもらいたい」

お互いに弱みを隠しあってのはったり合戦。子分(田村)がやや有利になったところで親分(大野)が話って入り、これ以上のことは血を見るってことですぜと一匹狼(住吉)を恫喝する。

住吉「そんなヤクザみたいなこと・・・ってヤクザかーっ」

こうして、組織を持たないものは己の無力を感じるという展開です。

そして・・・大野組に草鞋を脱ぐことを住吉は決意するのですから。

ここはしっかりとした演技を見せてもらえば手に汗握る名場面ではないですか。極道ドラマとしてはーっ。

さて、一方の田村の依頼者。

ドラマ版では親から受け継いだ八百屋を経営する中山(吉田栄作)、母親は入院中で店の存続が心の糧という事情がある。上杉に対しては申し訳ない気持ちで一杯だ。

一方、原作では脱サラで始めた酒類販売もするスーパーを経営する中山。家族もなく店を守るために借金を重ね火だるま状態です。街金に手を出すかどうか一人電卓を叩く姿はわびしい限りです。

もう・・・切羽つまり方が違います。

原作とドラマとでは「墓場の鬼太郎」と「ゲゲゲの鬼太郎」くらい違います。・・・意味わからんわ。

まあ、というわけでかなり脚本は工夫しているわけです。

両者の利益を法的に守ろうとする行政書士と行政書士見習い(原作では新米行政書士)の戦いを・・・だから・・・もっと素直な演出でいいんじゃないのかなぁ・・・と思うわけですよ。

とにかくいざとなったら夜逃げを奨めちゃいそうな俺たちの大野はともかくとして・・・重森(遠藤憲一)と栄田(高橋克実)の上司コンビは抜群の存在感なわけですからーっ。ヤクザとしてっ。

住吉のはったり「裁判はしないけれど裁判所に支払いの督促の申し立てをしました。この件を銀行に善意で伝えれば融資の際の契約に従って期限の利益を喪失することになります。つまり、銀行から融資の一括返済を求められる可能性があるということです。私がそうしなくてもいいように借金を返済してください」(しかし、中山に夜逃げされたら困る)

田村のはったり「旧商法では設立に1000万円の資本金が必要でしたが会社法の制定により最低資本金制度は廃止されノーマネーでも株式会社は設立可能ですので中山商店は株式会社(原作では有限会社)になりました。中山個人の借金と中山商店は無関係ですので督促されても平気です」(だからといって借金が消えるわけではない)

ううん、お互いに完全に行政書士ではなくて・・・善意の第三者あるいはヤクザです。

結局、ボスの登場で住吉は泣き寝入り状態に。

それでは・・・恫喝力のあるものが勝つというお茶の間ドラマとしては最低の展開に。

そこで・・・中山は深夜にアルバイトまでしてなんとか200万円を捻出。

そして田村が一声かけると元野球部のナインが集まり、小額を出し合ってさらには15万円も田村が自腹を切るという・・・これまでの戦いはなんだったのかという掟やぶりの展開です。

こうして・・・上杉の手には400万円が渡り、俺たちの友情は永遠に・・・続くのか・・・。

まあ・・・とにかく・・・超がつくほどのお人好しの主人公はともかく、ヒロインは組織対個人の不利を悟り・・・大野組に参加。有資格の後輩と無資格の先輩として・・・コンビが結成されたのである。彼らの戦いはこれからが本番なのだった。

まあ・・・「住吉先生」に「田村」と呼び捨てにされるのは当然だとしても・・・重森と栄田がすでに出勤しているところに「おはようございます」と出社してくる田村はないよな。

まず・・・朝一番でアニキたちが出勤前に社内掃除だろう。舎弟なんだから。田村はっ。

この世界(組織)の基本ですからーっ。まあ、田村に栄田が説教しすぎるとおバカな一部愛好家からカミソリ送られる危険はあるかもですがーっ。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『泣かないと決めた日』『まっすぐな男』(フジテレビ)

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2010年1月24日 (日)

私が初恋の女です(広末涼子)私が許婚です(貫地谷しほり)私が妻です(真木よう子)

キッスのジーン・シモンズ(Gene Simmons)の出演する映画「デトロイト・メタル・シティ」(2008年)のテレビ放映の前日、女優のジーン・シモンズ(Jean Simmons)が亡くなった。日本ではまぎらわしい名前の二人だったが奇妙な縁を感じる・・・ビジュアル的にはまったく正反対なのに・・・そもそも男と女だろう。

「デトロイト・メタル・シティ」は主人公の松山ケンイチが雨に打たれる前後が大爆笑なのだが・・・おそらく一般的に笑う場面ではないとも思われるのであり、映画館で見なくてよかったと思うのだった。笑いをこらえるのは大変だからな。

脚本家が意図してキッドを笑わせているとは限らないのだが・・・大森美香だけにそうなのかもしれない。

そういう意味で坂本龍馬的に大爆笑なのは・・・女を泣かせていることが歴史的に明らかなのに非業の死を遂げた英雄であるという点なのである。

この中で初恋の人である平井加尾(広末)は後に結婚し、子も成し、夫は警視総監にまで出世する。龍馬の最後の恋人でもあり正式な妻でもある楢崎龍(真木)は後に横須賀の商人と再婚し酒びたりの日々を送ったという。

そして・・・千葉佐那(貫地谷)は龍より3つ年上、加尾より4つ年上、龍馬より2つ年下の女。嘉永6年(1853年)から文久3年(1863年)まで龍馬が江戸にいる間に深く関係し、最後には婚約したとされる。しかし、その後の龍馬は幕末の動乱の中で江戸には戻らず・・・慶応3年(1867年)暗殺される。佐那がもっとも凛としてしかも哀切であるのは龍馬の死後も生涯独身だったとされるからである。

もちろん・・・龍馬を知る三人の女の心中をいろいろ妄想すると・・・穏やかな気持ちではいられず・・・ついには爆笑してしまうキッドだった。

で、『龍馬伝・第4回』(NHK総合100124PM8~)脚本・福田靖、演出・大友啓史を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今年は本当に沿っているから気が楽です。山内豊信の件もキャスティングで想定内だし・・・山内少将を近藤正臣にしておけば問題なかったのに・・・ですな。今回は千葉道場の鬼小町と齋藤道場の塾頭のどちらかが来るかと思えばやはり桂小五郎書下ろしイラスト(ヒゲなし)大公開でした。しほりの実写ヴァージョン来ねーっっっ。・・・ちなみに龍馬の江戸の兄と言われる溝淵広之丞は後に土佐の砲術方として龍馬から桂を紹介されるので・・・場末の岡場所で桂が先に二階をすませて、溝淵が二階に上がるのはまさに運命のすれ違いとしてなかなかにおしゃれでしたな。まあ、場所が場所だけに前述のことは再会だったけど知っているのに知らぬふりだったのかもしれません。なにしろ桂の師・吉田松陰と溝淵は同じ佐久間象山の洋学塾の門下生なのですし。とにかくさな子の防具をつけたスタントは見事でございましたね。快刀乱打の極み~。

Ryoma185302 嘉永六年四月(1853年5月)、ペリーはすでに琉球に到達していた。その頃、龍馬は江戸に到着した。龍馬が寄宿するのは築地にある土佐藩江戸下屋敷である。龍馬が神田お玉が池の千葉道場ではなく京橋桶町の小千葉道場に通ったのは距離的な近さもあった。血縁、地縁はいつの時代も人々の運命を決する。小千葉道場の長刀師範・乙女の運命もまた龍馬との必然的な出会いで決せられたのだった。北辰一刀流は古くは柳生新陰流の宿敵である小野派一刀流に遡ることができる。剣技はつまるところ敵よりも早く強く急所を突くことにある。このために心(急所を感じる心)、技(急所を突く技術)、体(心技を示す体)の錬成であることはどの流派であろうと大差はない。奥義を極めることは最終的には個人差によるところが大きいが初心の伝え方は各流派の特性により差異が生じる。幕末においてそれを最も合理的なものとしたのが北辰一刀流であり、それは現在のスポーツ化した剣道においても濃厚に伝えられている。龍馬はどちらかと言えば、異流である新陰流を習得していたのだが、北辰一刀流に触れたちどころに開眼した。一つの心技体の達人となっていればより優れた原理の習得は容易いということだ。門弟となって一ヶ月で龍馬と伍するものは師範代である乙女のみとなっていた。

十代になってから道場において無敵だった乙女にとっては驚愕の出来事であった。

その夜、千葉道場の稽古場に道場主・定吉、師範・重太郎、そして乙女の父子三人が会していた。

定吉「土佐の坂本をどう見るか」

重太郎「恐ろしき使い手でございます」

定吉「乙女はどうか」

乙女「すでに私のおよぶところではごさいませぬ」

定吉「北辰影の太刀でもか」

乙女「秘太刀の筋もすでに読まれておる気配がございます」

定吉「うむ・・・父もそう見た」

重太郎「鬼ですな・・・」

定吉「門外不出の秘伝を盗まれたからには・・・殺す他ないが・・・それも惜しい・・・そこで手がある」

乙女「いかがなさるのです」

定吉「乙女は・・・明日、元服し、名をさなとする。そして坂本と縁組いたす」

乙女「・・・」

定吉「千葉一族のものとなれば・・・門外に出たことにはならぬからな・・・乙女・・・いや、さなよ・・・しかと命じたぞ」

翌日、土佐藩下屋敷に小千葉道場より使いあり。藩士坂本龍馬に夜稽古による北辰一刀流奥義伝授の沙汰申し込まれること。

龍馬「広兄ぃ、これはどうしたもんじゃろ」

溝淵「そら、願ってもないことじゃからお受けするしかなかろうが」

龍馬「ちくと恐ろしげな気がするんじゃが」

溝淵「龍馬、何事も修行じゃ」

龍馬は呼び出しの刻限を見計らい、黄昏の迫る江戸市内に出た。西にある江戸城がシルエットとなって浮かぶ。高知との最大の違いは・・・と龍馬は考える。

(この夕暮れの賑わいじゃの・・・)・・・高知では日が暮れれば人の出入りはめっきり少なくなる。しかし、江戸八百八町では昼と変わらぬ人出が右往左往するのである。

(まるで祭りのようじゃ・・・)と龍馬は驚かずにはいられない。そして町々家々には煌々と灯が輝く。道々には提灯の灯が蠢く。松平土佐守(山内家)中屋敷を過ぎた龍馬は合引橋を渡り、真福寺橋、白魚橋と過ぎて材木町の竹川岸に出る。川岸の稲荷の前で陽が落ちた。

その時、目の前にふらりと人が現れた。

その唐突さに龍馬は身構える。男は町人姿だった。しかし・・・まっとうな堅気の気配はない・・・身を持ち崩した若者という態だった。

男はたちふさがろうとし龍馬はすっと身を交わす。

身をかわされてそれを龍馬の弱気と読んだのか、若者は言った。

「おい、待ちな・・・」

「何か用かの」

「ちょっと懐具合が淋しいのさ・・・」

「そりゃ大変じゃの」

「こら、なめてんのか」

「おいおい・・・ワシはこれでも侍じゃぞ」

「うるせえ・・・」

若者はすでに匕首の鞘を払っている。

(こりゃ・・・少し気が触れとるの・・・)

若者に殺気が漲るのを龍馬は感じた。龍馬の想像以上に素早い動きで匕首を低く構えた男は突進してくる。しかし、龍馬にとっては子供がじゃれついてくるようにしか思えない。男が手ごたえを感じたとき、匕首は宙を舞い、男は地に伏している。その男の背に龍馬の右足が乗っている。男はもがくがどうしても起き上がることができない。

「こりゃ・・・北辰一刀流の捕縛のワザで・・・ワシも一昨日教わったばかりじゃがの・・・ツボを抑えておるきに身動きできんのじゃ・・・大人しくしてくれれば見逃すき・・・」

「おっと・・・お武家様・・・待ってくだせぇ」

龍馬は背後から声をかけられてふりかえった。

「ご無礼します。あっしは南伝馬町で十手を預っている半蔵ってもんでさ」

小柄だが目つきの鋭い男が十手を見せて言う。

「あっしはね、この辺りで殺しがあって・・・張ってたんです。手口は匕首でぶすりなんで・・・そいつはどうも下手人らしい・・・お引渡し願えねえでしょうか」

「そりゃ・・・いい塩梅じゃ・・・わしは約束の刻限があるきに難儀しちょった・・・それじゃ・・・かわいそうじゃが・・・」

龍馬が足を小さくひねると男は悶絶した。

半蔵は失神している男に手際よく縄をかける。

「いやあ・・・たいしたもんだ・・・お武家様は・・・どちらのご家中の・・・」

龍馬は手をふった。

「名乗るほどのものじゃないき・・・ちくと約束があるのでな」

そういうと龍馬は足早に北へ向かう路地に入る。

その後姿を見送った半蔵の口元がほころぶ。そこへ半蔵の子分たちが現れた。

「見たか・・・」

「へい・・・」

「あれが・・・土佐の明智流忍びの使い手よ・・・なかなか凄まじいものだ・・・まあ・・・特に悪さもしないだろうが・・・それとなく目をつけておきな・・・」

そう言うと半蔵は捕らえた男に活を入れる。

「しかし・・・まあ・・・手間が省けてよかったな。おい、三次郎だな・・・牢から出たばかりでムチャしやがって・・・今度は叩きじゃすまねえぞ・・・」

半蔵は実際に岡っ引きでもあった。しかし・・・その正体は・・・。

その夜・・・千葉道場では密儀が行われた。

その繊細を語るとスパム扱いになるので書けないが、千葉さな子は乙女ではなくなり、坂本龍馬は北辰一刀流の真の一門となったのである。

その頃、土佐藩江戸上屋敷には貴賓客が訪れていた。

応対するのは隠居した先々々代藩主の山内少将豊資である。

「ついに来るべきものが来ましたな」

「これでこの世は大いに乱れるのでおじゃる」

断言したのは武家伝奏役を司る三条家の公家忍びである。土佐藩主山内家と三条家は縁戚関係にあった。

嘉永六年六月、ペリー提督率いる米国艦隊は浦賀に迫っていた。

関連するキッドのブログ『第3話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命2nd Season』(フジテレビ)『ハンチョウ』(TBSテレビ)

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2010年1月23日 (土)

鬱の鬱による鬱のためのヤマトナデシコ七変化(大政絢)善意のセクハラ(亀梨和也)

う~ん・・・とうなる展開である。

ものすごい問題提起なのだが・・・そこを素通りしていくのである。

つまり、悪意なき性的嫌がらせの問題である。

ドラマの中で・・・ドラマ版の主人公・恭平(亀梨)は無知による思い込みから、「キスをすれば毒キノコの中毒症状が緩和される」と信じてヒロインのスナコ(大政絢)にキスをするのだが・・・スナコはファースト・キスを奪われて落涙なのである。これはあきらかにセクシャル・ハラスメントで悪気はなかったではすまされない行為なのだが・・・。

スルーなのである。

もちろん・・・多くの人間にとって初めての性的なキスというものが合意によるものとは限らない。

そこには至福から激怒までの様々な結果が生まれ・・・恋が始まったり訴訟沙汰になったりするのである。

しかし・・・勇気を出して初めてのキスが・・・勇気を出して初めての告白と前後することは男女間のキスがけして挨拶ではすまない日本的風土とともに波乱の幕開けになるのだ。

それによって鬱になるか爽快になるか・・・人それぞれなのですが。

まあ・・・人は自分の罪は忘却する生き物だからという考え方もあります。

「愛の嵐」「華の嵐」「夏の嵐」でお馴染みの制作会社による「宿命 1969-2010 ~ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」(テレビ朝日)には有川三奈(真野響子)の若かりし日の姿として水崎綾女が登場。朝もやに消える革命戦士を堂々と演じたのだった・・・ハニー・フラッシュ。

で、『ヤマトナデシコ七変化♥・第2回』(TBSテレビ100122PM10~)原作・はやかわともこ、脚本・篠崎絵里子、演出・石井康晴を見た。前回も軽く触れたが、ドラマ版の主人公・恭平の過去をどう描くかが・・・このドラマの要なのである。素材的には実は「永遠の仔」クラスのヘビーさを持っているのであって・・・それをシリアスではなくコメディ、あるいはラブコメもしくはドタバタで描いてるのが原作の凄みである。当然、エンターティメントとしては難しい要素と言える。ツッコミを入れれば引かれる場合があるし、スルーすれば輝きを失うのである。

初回はかなりスルー気味に行って・・・主人公・恭平の魅力は半減した。自分がもてもてなのが嫌だというキャラ設定は・・・あってもいいが、難解だし、嫌味な感じも生じるからである。

一方で、原作のヒロインで、ドラマ版では相手役としてのヒロイン・スナコ(大政)の過去は丁寧にふられている。初恋の人に「ブス」と言われて失恋しそれ以来引きこもりになったという設定で念入りに今回もふりなおしている。

こちらはよくある話で・・・心理的な問題でもあり、あえていえば心の傷だから軽いと言うこともできる。心の病を認めないたくましい人々からは「そんなことであそこまで異常な性格にはならないだろう」と罵倒されるレベルである。

しかし・・・心的外傷後ストレス障害(PTSD)の原因は個人差がある。単なる外傷でも・・・たとえばバイクがこけてもかすり傷の場合だってあるし、即死する場合もあるわけだ。タイミングによってはどんなささいな心の傷でも本人の死につながったりするのである。

しかし・・・スナコは・・・「華やかな世界を眩しく感じ・・・ホラー的なフィクションに耽溺しチョコレートを渇望しつつひきこもること」でバランスをとっているのである。

そうでないと鬱になるからである。

しかし・・・世界はそれを簡単には許さない。

このドラマではスナコの叔母・中原美音(高島礼子)がスナコの現状を好ましく思わず、「社交界にデビューできる淑女」への変転を企画する。

そのために・・・眉目秀麗・才能兼備な四人の若者たちが教育係として選ばれ、そのうちの一人が恭平なのである。

恭平は「下宿代無料」の利に魅かれ、スナコをレディーにする教育を引き受ける。しかし、最初はスナコ本人には全く興味がないのである。しかし、やがてミイラ取りがミイラになるようにスナコの中に「己」を見出し、ついには「愛」を感じるようになるのが大筋だ。

この「己」の部分が・・・「外見と内面のギャップ」とか「世間との断絶」とかでは弱いことは言うまでもない。

どうするつもりかと思っていると・・・二回目で「お前のおかげで人生がメチャクチャ」という謎の声が聴こえてくる。回想シーンでは「セクサラの度に暴行事件」とか「また誘拐されそうになった」などというセリフを警察関係者が証言する。

つまり・・・様子を見ながらじわじわと小出しにするつもりか・・・。

まあ・・・そういう手もあるのだなぁ。お手並み拝見だなぁ。しかし・・・その話が分る多くのお茶の間はそこに至る前に撤退、その話を始めると残っていたお茶の間が撤退という恐ろしい事態もあるのだな。

恭平がスナコの中に見出す「己」とは心的外傷後ストレス障害(PTSD)だからである。

恭平の場合は薬品で失神させられ拉致され性的暴行を受けたのがその原因である。

日本では強姦罪は男性には適用されないがアメリカでは立派なレイプの被害者なのである。

つまり、スナコが心の傷にまつわる心的外傷をもつのに対し、恭平は心身ともにトラウマ(傷)を持つため複合的な心的外傷後ストレス障害(C-PTSD)を発症しているのである。

スナコが鬱なら、恭平はダブルで鬱なのである。

これが「ヤマトナデシコ七変化」の核心なのである。

だから・・・考えようによっては好きでもないし相手に好かれてもいないのに唇を奪ってしまう酷い行為をする恭平が・・・傲慢なのか哀愁なのか180度、あるいは90度、場合によっては360度変わってくるのだな。

まあ・・・ほとんどの男が「キスぐらい減るもんじゃない」と心の底では考え、ほとんどの女が「狂犬に噛まれた」と思って諦念してきた世界では何ほどのこともないのかもしれませんがーっ。

とにかく・・・そういう心の襞の微妙な問題をドタバタで押し切るというのが本作品の醍醐味だとキッドは考えるので・・・もう一度、繰り返しているのである。

やがて・・・恭平がスナコに愛を意識しはじめ・・・しかし、スナコの心が人体模型のヒロシにあることを知り恭平がヒロシに暗く嫉妬したりするという抱腹絶倒な展開はあくまでその後のお楽しみだからである。

恭平の美しい肉体を求めてAround30のストーカーまり(星野亜季)は今日も恭平の下宿先である中原家豪邸を監視するのだった。

一方、親友・雪女(小林涼子)を救うために己の殻を破ったかにみえたスナコは再び、ホラー映画とオバケのマーチに耽溺する日々を送るのであった。

そんな折、下宿の女主人・美音は「スナコの淑女化具合を確認するために帰国する」と宣言する。

母親の恋愛依存により育児放棄されている美音の息子・タケル(加藤清史郎)は喜ぶが四人にとっては青天の霹靂であった。スナコはちっとも淑女になっていないのである。死活問題なのだった。

そこで恭平は一計を案じ、下宿人の一人織田武長(内博貴)に熱烈に好意を寄せる女子大生・笠原乃依(神戸蘭子・・・27才・・・留年しすぎだ)にスナコの友達になってくれるように依頼する。大政と神戸年の差10才あるぞ・・・。キャスティングに無理ありすぎだろう。どちらかといえばアラサー・グループじゃないか。

しかし、乃依はスナコの作る料理を堪能すると武長にベッタリと張り付き役立たずなのであった。

その頃、まりを中核とするアラサー四人組(奥田恵梨華・伊藤麻実子・鈴木美恵)は中原家から女性を排除するために画策するのだった。これはアニメ版のオリジナル・キャラクターであるゴスロリ・シスターズのいただきなのだろう。

安い食材を求めて喫茶「迷宮入り」のマスター(大杉漣)にうらぶれた商店街を紹介されたスナコは八百屋を装った怪しい格好のまりから「オマケのキノコ」を入手するのだった。

実は毒キノコである・・・まり・・・すでに殺人未遂犯人だ。

一方、美音は帰宅せずに、中原家の忠実な執事・セバスチャン(平泉成)がやってくる。スナコの状態をチェックしようと四人組が苦心していると・・・スナコは母恋しい従弟のタケルを慰めた後で毒キノコを食べて失神してしまう。

しかし・・・毒キノコは「お姫様キノコ」という奇妙なキノコで女性ホルモンを豊富に含みスナコの乙女心を覚醒させたのである。

この説明にお茶の間が潮を引くようにコントローラーに手を伸ばす音が幻聴が聞こえました。

神経毒で記憶障害くらいでよかったんじゃ・・・。

まあ・・・いいか。

とにかく・・・スナコは豹変し・・・一人ファッション・ショーを繰り広げる乙女チックな女の子になったのである。

恭平が「迷宮入り」のマスターにぼやき・・・マスターに「普通ってなんだよ」と一喝される普通の女の子になったスナコ。

しかし・・・この変身に恭平とタケルは違和感を覚えるのだった。

何しろ、毒で神経がおかしくなっているので料理がまずいのである。

恭平は食道楽なのでそのことだけは耐え難いのだった。

「王子様がキスすれば治る」という都市伝説をもとに強引にスナコの唇を奪う恭平。

しかし、スナコはファースト・キスを強奪されて泣き出してしまう。

仲間たちから糾弾される恭平。

「お前は王子じゃないんだよ」

「まだタケルの方が」

「いやヒロシだろ」

「場合によってはセバスチャンだ」

追い詰められた恭平は苦肉の策で「トミーとマツ」をパクルなんてスタッフ何才なんだと悪評高い「ブスナコ作戦」を展開する。でも若者たちは知らないから大丈夫だ。

スナコは反応して「ヤマトナデシコ七変化」モードに。恭平に激しい肉弾戦を挑むのであった。

恭平「やった・・・元にもどったぞ・・・」

セバスチャン「単にキノコの効き目が切れたのでは・・・」

一同「なるほど」

とにかく・・・恭平は自分の古い傷が鬱を招くように・・・スナコも鬱になっているのではないか・・・と考えた形跡がある。そして・・・自分が心の傷に向き合うことができないようにスナコもまたそうであると同情したらしい。

そのためにはまず正気に戻さないと・・・ということでキスしたらしい。

あるいは恭平の奥底で愛に火がついたか・・・性暴力を受けたものは性暴力を与えるという負の連鎖か・・・。とにかくスタッフはまだ曖昧にしておきたいらしく・・・説得力の薄い説教調のセリフが浮くのである。

まあ・・・恭平は単に美味しいごはんを食べたかっただけかもしれませんが・・・。

そういう微妙な段階にさしかかった恭平の気持ちとはまったく別に・・・限度のない色情に狂うまりとアラサー軍団は落とし穴を仕掛け、スナコを誘拐するのだった。

ものすごく面白い部分と・・・ベタすぎてうんざりする部分が交錯するこのドラマ。

スタッフの気持ちは分るけどねー。できればはじけて欲しいよね~。

アニメ版のワタナベシンイチ監督ぐらいにはーっ。

関連するキッドのブログ『第1回のレビュー

あえて見逃しやすい実験中の天使テンメイ様のレビュー

Hcinhawaii0605 ごっこガーデン、ヒロイン凌辱エンジョイセット。エリ嘘ついたら舌ひっこぬきプレー・・・これはちょっとはうぅんでスー。亀梨先輩ロイドは超高性能感度の舌つきなのでスー。ムフフ。もちろん、料理の味を判定するための機能なのでスー。祟り系値引きの術は勉強になるのですyon!・・・値切った上に拝まれるのは素晴らしいことでスー。この方法で来週、買い付けに行くアラブの石油を値切って見ますyon!・・・でもその前に王子様とキスごっこをしなければなりませんの・・・お気楽なんていうか・・・展開が幼稚すぎるっていうか・・・深みがなさすぎなんだよね。ほしのあきは厚着しすぎだし・・・計画を山奥の温泉で練るとかサービスしてもらわないと・・・アクションも見えそうで見えないし・・・ミニスカポリスで勉強すればいいのに・・・まあ・・・今季のドラマはど~んとまとめ売りしたくなるよね・・・

Hcinhawaii0606 ごっこガーデン。おばけのマーチ町商店街セット。まこお気楽社長の評判はさておき・・・スナコかわぇぇぇぇぇぇぇぇでしゅ。そして亀ちゃん先輩のカメラ目線もエリ姉ちゃんに隠れてこっそりひっそり鑑賞しましゅ~。そして白雪姫に毒リンゴを食べさせる魔女のようなスタイルでおばけのマーチを買出しでしゅ。一般に市販されてないのでネットで売り出してお小遣いを稼ぐのでしゅよ~。おっと・・・じいやめ~。セバスチャンロイドを繰り出して来ましたね・・・ひぃぃぃぃと言いつつトンズラするのでしゅーーーmariまこちゃん専用黒マントは冬の外出にはちょうどいいですね~。クッキー専用バスケットはヒーター付でぬくぬくですよ。かわいいものが好きな乙女になると家事がダメダメになる・・・天は二物を与えずですね・・・殺人も平気なストーカーが野放しなんて恐ろしいことです。セバスチャンがいれば安心なのに・・・すぐに奥様の元へ戻っちゃうんでしょうね。とにかく悪役にまりなんてつけるなんて許せないわ~

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『深・ケロロ軍曹』(テレビ東京)『堀北真希の特上カバチ!! 』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年1月22日 (金)

ホオジロカンムリヅルの待つ豪邸へ招かれた男(唐沢寿明)

雑食性のアフリカ原産の鳥である。しかし・・・錦鯉用のような餌を食べさせられるのだった。

ここはやはり・・・笑うところなのか・・・。

ウガンダの国鳥である。30万人の国民を虐殺したと言われるアミンはまだ軍司令官であり、クーデターの時を待っている。

で、『不毛地帯・第12回』(フジテレビ100121PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・澤田鎌作を見た。昭和45年(1970年)の自由民主党の幹事長は田中角栄である。前年には長女の眞紀子が鈴木直紀と結婚。現在、民主党の田中直紀である。しかし、ドラマでは与党は自由党であり幹事長は田淵(江守徹)となっている。もちろん、以前の三島幹事長(神山繁)とは別人である。みんな・・・幹事長役を担うと役作りが・・・ある人をイメージしてしまうというひとつの例がここにあります。ちなみにこの時の総理大臣は佐藤栄作だがその間の幹事長は三木武夫→田中角栄→福田赳夫→田中角栄(再)となっている。ちなみに前年の衆議院選挙で小沢一郎が初当選している。27才の小沢が田中派に属したことは言うまでもない。田中角栄と言えば日本を代表する金権腐敗した政治家だが、その長女、娘婿、愛弟子が一同に介する民主党が腐敗しない方がおかしいのである。・・・いい加減にしておけよ。

フォーク社と千代田自動車との提携話は近畿商事・里井副社長(岸部一徳)の主導により合弁会社設立の方向で進んでいる。

しかし、そのためには千代田自動車の経営不振がネックとなるため、里井副社長はフォーク社の覆面査察に対して千代田自動車の経営状態を偽装しようと試みる。

一方、里井に主導権を奪われた近畿商事・ニューヨーク支社長・壹岐正(唐沢)はフォーク調査団の主要メンバーが一人欠けていることに危機感を覚える。

裏で何かが進行している・・・元・帝国陸軍作戦参謀の壹岐の鼻は不穏な匂いを嗅ぎつけていた。

一方、ニューヨークにおける壹岐宅の家政婦・ハル江(吉行和子)は壹岐の身辺に女性の影があることを嗅ぎつけている。そしてそのことに異常な拘りを見せるのである。

自分を抱かないくせに他の女を抱くのか・・・。

・・・とでも言うつもりなのかっ。吉行さんももう74才か・・・。長生きしてほしい。

ついに一夜を共にした壹岐と秋津千里(小雪)だったが・・・態度をはっきりさせない壹岐に日本へ帰国した千里の心は揺れ動くのだった。

帰国の報告を理由に訪れた妹に兄である秋津精輝(佐々木蔵之介)は御仏の教えを説く。

「共生と書いてともいきと読む・・・個々がお互いを慈しみあって生きることだ。個が我執に囚われればそれは己を縛し、他を縛す。愛欲の炎で身を焦がすことになればそれは修羅の道である・・・自分の全てを捧げ相手にすべてを求めても得ることは難しいぞ」

「世捨て人は気楽でいいですね」とは言わぬ千里だった。

そんな千里の体の疼きを察するように足繁く訪問する元婚約者の丹阿弥(加藤虎ノ介)だった。

東京ではフォーク社との詰めの交渉を控える里井だったが・・・心臓病の発作が再発。

里井派の業務本部長・角田(篠井英介)は里井の懇願を無視して社長の大門(原田芳雄)に里井の病状を告げる。前途を危ぶんだ大門は壹岐に帰国を命じるのだった。

里井の業務を引き継ぐ予定だった壹岐に対し里井は病を押して出社。あくまで主導権を譲らない。

仕方なく壹岐は水面下で提携推進派の千代田自動車・小牧常務(小野武彦)と密会し、部下にはフォーク社の動向を探らせる。

同時にせっかくの帰日なので千里との逢瀬の約束をとりつけるのだった。

そのために自宅にいる直子(多部未華子)の出番なしなのである。

辛抱たまらん壹岐の電話を受けたのは丹阿弥だった。

丹阿弥「はい・・・秋津です」

壹岐「う・・・あ・・・そ・・・の・・・ち、千里さんは・・・」

丹阿弥「はい・・・今、変わります」

誰なんだ・・・と壹岐は呻くのだった。

とにかく・・・それ以後・・・壹岐の頭は謎の男のことで一杯で・・・仕事にもうひとつ身が入らないのだった。

フォーク社に対する夜の接待を抜け出した壹岐は矢も盾もたまらず千里の待つホテルの一室に向かう。独身の癖に何を憚るのか隠密行動である。そういう恥ずかしい感じをエンジョイしたいらしい。

そういう壹岐の心情を察してどこからともなく現れる国際ロビイストの竹中(清水紘治)だった。

竹中「そろそろ・・・兵頭くん(竹野内豊)の出番も作ってやらないと」

壹岐「それは・・・石油開発篇で・・・」

冷や汗をかきつつ、漸く・・・ホテルの一室にたどり着いた壹岐。

千里「お逢いできてうれしい・・・」

壹岐「あの電話の男は誰なんだ・・・」

千里「元彼ですけど・・・」

壹岐「君たち・・・若いものの・・・心情が理解できない」

千里「まあ・・・せっかく・・・逢えたのに・・・そんな話」

壹岐「・・・すまない」

とにかく夜の扉を開く壹岐だった。

逢瀬を終えて一息ついた壹岐は頭が冴えてきた。そして・・・苦境を乗り切るために禁じ手を打つことにした。

東京商事の飼い犬である毎朝新聞の記者・田原(阿部サダヲ)を抱き込みにかかったのだ。

不吉な予感の通り、田原は壹岐にライバルである鮫島(遠藤憲一)の暗躍の情報をリークする。

田原「フォークの来日メンバーのボスと鮫島は温泉で密会してますよ。それに自由党の幹事長にも密会してます。近畿商事は東京商事に出し抜かれている可能性大ですよ」

「鮫島めぇぇぇぇぇ、親戚なのにぃぃぃぃぃぃ」とは叫ばない壹岐だった。

里井副社長が失策することと、社内での自分の立場、近畿商事の全体の損得・・・そういうものを計算できない壹岐ではなかったからである。

副社長の失敗を見越して大門と密談する壹岐だったが・・・そこに政界の実力者・田淵から呼び出しがかかるのだった。

壹岐(先手を打たれたか・・・)

壹岐は無表情を装いながら庭で冠鶴の亜種を飼う男の家へ大門社長とともに向かうのである。

果たして・・・そこに何が待っているのか・・・とにかく、来週は直子の出番があるようです。

関連するキッドのブログ『第11話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『成海璃子の咲くやこの花』(NHK総合)『ジーン・シモンズのデトロイト・メタル・シティ』(フジテレビ)

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2010年1月21日 (木)

貯金箱を途中で開けられない女(菅野美穂)

早くもまっすぐじゃない現実の社会に厳しい数字をつきつけられた「まっすぐな男」に対し・・・「曲げられない女」はフィクションの曲がった弁護士事務所を自主退職である。まあ、正社員ではなかったのでバイト辞めただけですけど。

己の信念に従って生きるのは難しいことだ。

まず、己の信念というものを見極めなければならない。

その上での取捨選択である。

たとえば、先週のこのドラマの記事に強迫観念をあつかった洋画のレビューをTBされた方がある。常連の方ではないので一応、先方をチェックする。ドラマへの言及はないが強迫観念を扱った作品に対するリンクとしてはギリギリ成立する。その上でいくつか記事をチェックすると「民主党を検察がつぶそうとしている」というテーマの記事を発見。明らかに精神状態が普通でないようなのでTBを削除するわけである。

もちろん・・・そんなことを言えばどちらかと言えば民主党に対して批判的であるキッドのTBなんて削除されまくる可能性があるわけだが・・・己の信念とはそういうものだからな。

正しいことなんか世界には一つもない。もちろん、それも正しいとは言えない。ということも正しくないのだ。

これ以上やると正気が危険なので自粛します。

水曜日のダンスは・・・。

「相棒」15.7%↗17.2%

「検事」*9.4%↘*5.6%

「曲女」15.4%↘11.0%

・・・ふふふ。

で、『曲げられない女・第2回』(日本テレビ100120PM10~)脚本・遊川和彦、演出・南雲聖一を見た。母・光(朝加真由美)の影に支配される早紀(菅野美穂)・・・当然のことだが・・・あの悪魔のような教師の存在が思い出されるのである。「女王の教室」(2006年)の阿久津真矢(天海祐希)である。脚本家一緒だからな。

「オラウータンではなくオランウータンです・・・正確におっしゃいなさい」

このように光に厳しく育てられた早紀なのだった。

人間にとって自他境界線は非常に健全な精神に必要なものである。

早紀はかなり・・・この点について問題がある人格だと言えるだろう。

寅さんにとって「俺とお前は他人だよ・・・早い話が俺が芋食ったらお前が屁をするか」という自明の理が・・・早紀にとってはわかりにくい。

他人が「オラウータン」と言うとき、母親の厳しい叱責が早紀を襲うのである。

だから「オランウータンです・・・正確に言っておきたいので」と訂正しないと気がすまないのだった。

早紀の心は偉大な母によってがんじがらめに呪縛されている。

その心はいつも鞭打たれ悲鳴をあげているのである。

たとえば・・・父親を失い、ふさぎこんでいた少女時代の早紀(浅見姫香・みにちあ☆ベアーズ)はいじめられっ子だった。そんな早紀を勇気を出して助けてくれた友達がいた。その友達がいじめられた時に早紀は彼女を助ける勇気が出なかった。

そのことを早紀の中の母親は未だに苛むのである。

不甲斐ない。不甲斐ない。不甲斐ない。

その執拗な責めに耐える矮小化した早紀の自我は出口を求めて光の国の心の迷路を彷徨い続けるのだった。

私だって・・・あの子を・・・助けたかった。

今だって助けたいと思っている。

早紀は頭上から見下ろす母の監視の目に怯えながら精神のスラムに潜む。

しかし、現実の早紀はもはやいじめに怯える小学生でははない。

司法試験浪人10年目の立派なパラリーガルなのである。

先週まで恋人の坂本弁護士(塚本高史)がいたが「司法試験への挑戦を応援してくれない」ので別れた。

そのためか・・・早紀は不吉な夢を見た。

お前は何もかも失っていく。

こういう展開はある不幸な演歌歌手を思い出させる。「演歌の女王」(2007年)の大河内ひまわり(天海祐希)である。脚本家が一緒だからだ。

「女王の教室」で成功し、「演歌の女王」で失敗した脚本家は両方の要素をまぜて何がしたいのかはまだ不明である。

そこそこか。そこそこ狙いなのか。

ちなみにこの夢の通り・・・早紀は病気の母に仕送りすることで貯金残高が限りなくゼロに近くなり、サイフを落とし・・・あげくの果てに失職することになるのである。

早紀には厳格な優先順位がある。

①司法試験に受かって弁護士になること

②そのための勉強

③見ず知らずの人から借金をしない

④曲がったネクタイは直す

⑤多摩プラザではなく多摩プラーザ

⑥萩原ではなく荻原

・・・まだまだありそうだがそのどこかに「弱い立場の人は助ける」が紛れ込んでいる。

サイフがなくなって金銭的に困る早紀だったが、援助しようという家に居場所のない有閑マダム・璃子(永作博美)の申し出も③が邪魔するので断るのである。

そのために最後には空腹のために目が回る。

早紀は「自分を殺すのは自殺と同じ」などというのだが「欲しがりません勝つまでは」の精神で「司法試験に合格するまで好きなチーズを食べないこと」は「自分を殺していることにはならない」と考えるのである。

そう考えているのが本当の自分ではなく・・・肥大したスーパー・エゴである母親の擬似人格であるのは間違いないだろう。

すでに空腹で目が回りそうな早紀に事実上ふられたカタチの坂本は暴言を謝罪し関係の修復をはかる。しかし・・・恋愛関係を再開するつもりはないようだ。

秘書の横谷(能世あんな)はエリートである坂本をさっそく射程におさめるが・・・早紀は知ったことではない。

なにしろ・・・お腹がすいて目がまわりそうなのだ。

そこに坂本の友人のまっすぐな男・仲野(近藤公園)がやってくる。

つとめていた建設会社の不正を告発して解雇されそうだと泣きついてきたのである。

さあ・・・早紀・・・汚名挽回のチャンスよ・・・困っている人を助けるの

早紀の中で誰かがスイッチを入れるのだった。

お腹の虫を盛大に鳴かせながら坂本の友人の仲野のためにパラリーガルとして有能な腕を全開にする早紀だった。

しかし・・・仲野の勤務する建設会社は増野所長(西岡徳馬)がクライアントとして狙っている会社だったのである。

増野「不当解雇の訴訟案件はこの弁護士事務所にとって不利益だからやめてくれ」

早紀「仲野さんが正義で会社が不当なのにですか」

増野「クライアントは常に正義なのだ。亡くなられた三波春夫先生もおっしゃっている。お客様は神様ですと」

早紀「いじめっ子が正しいと子供に教えるなんてできないでしょう」

増野「君も私も小学校の先生じゃないだろう・・・パラリーガルと弁護士だ」

早紀「正義を守らないのが弁護士だとしても正義を守らないのは人間ではありません」

増野「事務所の方針に従えないのでは雇用の継続は難しい」

早紀「人間をやめなければ雇ってもらえない職場は私には必要ありません」

一同「うっひゃあーっ」

本当に警視正だった藍田署長(谷原章介)は璃子から事情を聞き、早紀に忠告に現れる。

藍田「君の落とした財布は善意の人によって届けられた。しかし財布の中身は悪意の人によって抜き取られていた。善と悪のはざまでもがきながら生きていくのが人間だ。君は人の心配をするほど強きものなのか・・・単に難民じゃないか」

早紀子「正しい人を助けるために生きることと自分を殺すことは違うのです」

藍田「何を言ってるんだ・・・」

役所の無料法律相談でボランティアをしている弁護士(平泉成)を訪ねた早紀は直訴する。

早紀「弁護士なら正義を犯してはならないと正しく理解してください」

そこで早紀の活動限界が来た。早紀のエネルギーは空になったのである。それはある意味自殺行為だが・・・擬似人格に支配される早紀には為す術はない。

しかし・・・弁護士は早紀の託した資料を使い・・・仲野の不当解雇を撤回させたのだった。

仲野の感謝の言葉を伝えられ早紀の心に喜びが湧き上がる。

心の路地裏に隠れていた早紀の自我は一瞬の開放感に踊り出す。

私が悪いの 私が悪いのよ

私の悪さは半端じゃないの

世界はもうすぐそれを思い知るのよ

裁くのは神ではなく悪魔だってことをね

覚悟しときなさい

悪と善の中間に満足しているすべてのものどもよ

こうして・・・早紀は恋人に続いて失職である。そんな早紀に母親は仕送りの三万円を救援物資小包つきで送り返してくる。

難民に救われるほど落ちぶれてはいない

厳しいが優しい母に・・・早紀の心は震えるのだった。

そして母を永遠に失う夢を早紀は見た。

早紀の熱き心を藍田は俗悪な部下(小林すすむ)に・・・璃子は邪悪な姑(高林由紀子)に伝えようとするが健全な心を持つ人間に正しいことを行うことは無理なのである。

二人はまだまだ一部の自分を殺して楽に生きることを求める俗人である自分をエンジョイするのだった。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『ヤマトナデシコ七変化』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年1月20日 (水)

とことん人を信じること。それこそが救いなのです(戸田恵梨香)

汚れを知らない子供は幸せなまま生を終えることができる。

第三者から見て明らかに裏切られたものも「裏切りなんてない」と信じることが出来れば裏切られることはない。

たとえ約束の場所に待ち人があらわれなくてもきっと都合が悪かったんだと信じることができれば幸せだ。

しかし、神崎直(戸田)の生き方を一般人はけして真似をしないでください。秋山深一(松田翔太)のような都合のいい存在はフィクションです。

火曜日のドラマ対決は①「ウソゲ2」↗13.1% ②「まっすぐな男」↘*8.7%

・・・まっすぐに落ちすぎだな。

で、『ライアーゲーム シーズン2・最終回』(フジテレビ100119PM9~)原作・甲斐谷忍、脚本・黒岩勉、演出・長瀬国博を見た。楽しかったライアー・ゲームの日々も終了である。ゲーム・センターの灯の消えた店舗はいつだってうらぶれているものだが、このドラマもそれに相応しい終り方をしたのである。ひどい最終回だったなぁ・・・。

意味不明のままにあらゆることが終っても別に問題はない。

面白いと信じることができればどんなものでも面白いからである。

「ライアー・ゲーム」の成り行きは終盤に入って素人に毛が生えた程度の新人脚本家によるオリジナル要素が強くなりコン・ゲーム(知的な騙しあい)の要素よりは主人公に運が味方するご都合主義一色である。まあ・・・それでもなんとなくフィニッシュできたのはSeason1からの積み重ねでドラマの持つ雰囲気が良かったからだろう。なにしろ、最後はゲーム内容は破綻。人間模様は崩壊である。なんじゃこりゃドラマの決定版かっ。

さて「ゴールドラッシュ・ゲーム」は・・・。

残り12ゲームで・・・。

神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊 0  手持ち 8

葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 34 手持ち 6

となっている。

しかし、秋山は「金庫に金は入れていない」というはったりで炎の国を裏切るように説得を開始する。

その説得により、マリエ(MEGUMI)とタツヤ(姜暢雄)は炎の国を裏切り、光の国の工作員となる。

さらに・・・テッペイ(忍成修吾)を味方につれようとする秋山。

しかし、秋山の出方を読んだ葛城(菊地凛子)は「裏切りものがいる」と断言。動揺したタツヤの失言をモモコ(片桐はいり)がボイス・レコーダーで録音し、葛城に密告。

「囚人のジレンマ」を応用した「視聴覚制限尋問・・・先に裏切ればご褒美あり」により、タツヤが裏切りの裏切りをして・・・秋山のプランは葛城の知るところになる。

葛城の鉄壁の守備でゲームは推移し、金庫の残量が公開となる残り5ゲーム目。

葛城は勝利を確信するが・・・。

神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊 0 手持ち 42

葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 34  手持ち 6

すべての金庫の中身は運びだされていたのか?

表示によれば場には金塊が82個あることになるがおそらく機械が壊れているのだろう。

実際には

神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊34 手持ち 8

葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 0手持ち 6

となっていたのである・・・。

一方で葛城の領域には17個の金塊があったが、それは金庫から不正に持ち出されたためにカウント外なのであった。

・・・もう・・・何がなにやら・・・。

その手口は・・・炎の国のカードを秋山が偽造したことによる。葛城は本物と信じて偽のカードを管理していたのだった。

そして、秋山はヴォイス・レコーダーを使ってマリエが部屋に戻ったときに・・・テッペイを説得していたのだった。

マリエ、タツヤ、テッペイはすでに秋山の工作員であり、工作員であることが発覚するのも想定内なのであった。

・・・まあ・・・この成り行きを一度で理解しろと言っても無理だし・・・説明としては不確実なことが多すぎるので理解は不能だとも言える。

とにかく・・・残り5ゲームで光の国は動かず、炎の国が密輸できる金塊は最大で5個。

光の国の圧勝なのである。

ここで謎の登場人物・・・葛城の正体が明らかになるのだが・・・これがまた意味不明である。

直の話によれば「葛城は・・犯罪心理学教室のプロファイリング・テストの題材を見て自分なら手紙に自己紹介から書くのに手紙の主がそうしていないことにことに疑問を持った。そして独自の調査で真相をつきとめたので秋山よりも真相に近付いた。これによって秋山に勝った。だから・・・葛城さんは悪い人ではない」という説明である。

・・・い、意味不明だろう・・・。

もう・・・妄想で補完するしかない・・・。

大学時代・・・葛城は・・・秋山に恋をしていた。

しかし、そんな葛城に横恋慕した教授は葛城に答えを教えて秋山を首席の座から追う。

葛城はそれを教授の「学生想いの優しさ」と信じた。そしてそう信じないで大学から消えた秋山を「冷たい男」だと考えた。

やがて・・・秋山は詐欺師に身を落とす・・・。

そんな秋山を葛城は哀れんだ。そうなったのは秋山が「優しさ」を持たないからだ・・・と考えるからである。とにかく直はそう理解するのだ。

葛城は秋山の武器である「冷酷さ」で秋山に勝負を挑み、秋山を叩き潰すことで秋山を改心させようとライアー・ゲームに臨んだ。

しかし・・・すでに秋山は直と知り合うことで「冷酷さ」と「優しさ」を完備していた。

それを知った葛城はゲームを降りることもできずにプレイを続ける。

直「・・・というわけなんです・・・だから・・・葛城さんを助けることが・・・秋山さんの本当の勝利なんです」

秋山「・・・」

自軍領地の金庫の金塊がゼロになった場合・・・葛城は負債を半額背負わなければならない。そうさせないために秋山に金塊を1個プレゼントするようにお願いするのだった。

だが・・・結局・・・直はすべてのプレイヤーを救うのだから・・・この行為は一種の儀式なのである。ようするに最終的な負債は直が全額背負うのである。そうすれば誰も損をしないからだ。もちろん・・・誰も得をしないので・・・勝利者側が納得するかどうかは別の話である。

もう・・・崩れそうになる忍耐心のすべてを使い・・・お茶の間はこの茶番につきあう他はないのである。

この一個によって決勝戦参加者資格は二人になってしまうのだが・・・結局、別会場のヨコヤ(鈴木一真)が棄権することによって直に参加資格がまわってくる。

まあ・・・前述の理由によりオチてないわけだが。

とにかく・・・ドラマ版の最終回で納得できる方はものすごくお人よしであることは間違いないだろう。

あるいは直の笑顔が見られれば何でもいいか・・・である。

もちろん・・・キッドは・・・。

心配なのはこの脚本家がこんなもんでこれからやっていけるかどうかだが・・・まあ、バカはバカなりに需要があったりするからな・・・。

映画版はこの脚本家が参加である・・・おそろしいことが起きそうである。

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ!』『グインサーガ』(NHK総合)『853』『エンゼルバンク』『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)『不毛地帯』(フジテレビ)・・・さて、どうしよう。

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2010年1月19日 (火)

去年よりずっと医者になった(新垣結衣)救えなかった命をこの胸に刻んで(山下智久)

木曜10時から月曜9時にお引越しした「コード・ブルー」・・・。

当然、恋愛要素が気になるところである。しかし、主人公を含めた登場人物たちは救命に夢中で・・・恋愛している気配は全くない。

いや・・・轟木(遊井亮子)と森本(勝村政信)の結婚式がどうなったのかとか・・・三井(りょう)と橘(椎名桔平)が元鞘におさまるかどうかはさておき・・・冴島(比嘉愛未)には田沢(平山広行)という恋人がいるわけだが・・・別離は時間の問題なのである。

1st Seasonにおいて藤川(浅利陽介)は白石(新垣)、緋山(戸田恵梨香)、冴島にそれとなくアタックして全員に振られているのだが・・・あくまで妄想上の話です・・・一方、藍沢(山下)は三人とそれぞれに関係を結んでいるはずである・・・あくまで妄想上の話です・・・それぞれが藍沢に悩み相談をしており・・・その後で・・・なのである。

そのために・・・藍沢をめぐる三人の水面下の動きは火花を散らしている。現在、リードしているのは明らかに白石なのである。その理由は黒田(柳葉敏郎)の右腕にある。黒田の右腕を切断する原因を作ったのが白石で切断したのが藍沢だ。二人は強い絆で結ばれているのだ。

そういう気配を読んでいるから・・・橘は緋山にそれとなくモーションをかけているのであり、藤川は何度目かの玉砕相手に冴島を選択している。

逆に・・・緋山が白石にきつい言葉を投げるのは自分がいない間に藍沢との仲を深めているように窺える白石への嫉妬心によるものだ。また、恋人がいるけれど藍沢も捨てがたい冴島もまた白石にちょっとした嫌味を言うのである。

しかし・・・まだ先は長いのである。春までには三井と藍沢のカップルが誕生したりするかもしれないのだ。もちろん・・・それもまた途中経過にすぎない。患者に凄い大物が来るかも知れないし、3rd Seasonで藍沢が指導する研修医にチャンスがあるかもしれない。もちろん、田沢の死後の冴島とか、またまた九死に一生を得る緋山とかが逆転勝利をおさめる可能性もあるのである。まあ・・・その時が月9じゃないと・・・仕方なく藍沢は独身主義を貫くのかもしれない。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「宿命」*8.4%(地味すぎるのだった)、「プラダを来た悪魔」11.8%(メリル・ストリープも年老いたなぁ・・・)、「ヤマトナデシコ七変化」12.1%(まずまずである)、「サラ金」↘*9.1%(森本レオ・・・)、「咲くやこの花」↗11.8%(あげてきたーっ)、「君たちに明日はない」*6.8%(原作ありきなので無難だがそれだけ)、「神戸新聞の7日間」15.3%(新聞の自画自賛ただそれだけ)、「炎の警備隊長」11.8%(近野成美・・・)、「キレてもいいですか?」15.0%(南沢奈央・・・)、「龍馬伝」↗22.6%(もう安全圏か・・・)「スミス」15.5%(とったな)、「特上カバチ」12.9%(仁のあとだけに・・・もったいない)、「その街のこども」*3.3%(サトエリならでは・・・)・・・ついでに「ハンチョウ2」↗12.6%(らくだ万歳)、「コードブルー2」↘17.1%・・・以上。

で、『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 2nd Season・第2回』(フジテレビ100118PM9~)脚本・林宏司、演出・西浦正記を見た。濃密な時間が過ぎてあっという間にエンディング・テーマが流れる。しかも例によって控え目な主人公。主題を語るのはヒロインの白石で・・・活躍するメイン・キャストは藤川である。ものすごく傲慢とも言える展開だが隙がなく構成され、客を放さないのである。見事だな・・・。前回、名は体を現すで登場人物のカラーについて再考したが、実は名前の残った部分にもこだわりは感じられる。藍沢、白石、緋山、藤川、冴島である。色を除けば、沢、石、山、川、島が残るのである。藍沢と藤川、白石と緋山・・・この対照がお分かりだろうか。そして孤立した冴島。沢は上流、川は下流である。硬い石と大いなる山。これだけでキャラクターのムードがなんとなく浮かびあがる仕掛けになっている。それらはすべて無機質な自然の風物である。それはその他の登場人物と対比すると際立つ、田所(児玉清)、轟木、森本、三井、橘、梶(寺島進)、西条(杉本哲太)・・・有機的あるいは人工物なのである。ついでに言えば彼らのほとんどは葉緑素のグリーンか、樹木のブラウンで色分けできる。この中では三井という蜜色のニュアンスと水色を含む井戸、西条という土埃舞う灰色の道が異色であるがドラマを見ればそういうポジションがなんとなく感じられるだろう。

前回までのコードブルー・・・その記憶はごった煮だ。あらすじを追うというのではなく前回の内容から1st Seasonまで遡る記憶の断片が怒涛のように流れ去る。

そして・・・橘医師の前立ちで手術の助手を務める藍沢が一瞬、呆然とするところから今回は始まる。その理由は謎めいている。橘医師の腕前に関心したようにもとれるし、別の患者のことが気がかりだったのか。それとも身内のことか。あるいは藍沢になんらかの不調が生じたのか。ただ放心したのか。実はドラマの中にその何れの答えも散りばめられているのである。本当に神がかっているな。

冒頭で今回の語り手である白石はその理由を説明するように第一の答えを示す。

大量の出血を見たとき・・・あるいはシニア・ドクター(指導医)の卓抜な手術のテクニックを見てフェロー・ドクター(専門研修医)は己の未熟さを知ることがある。

自分で自分を見つめたとき。

発見した自分が素晴らしいと思うことよりも残念な感じがすることは多い。

それが本当の自分だと受け入れることは簡単ではない。

だから誰もが本当の自分が何者なのかを知っているとは限らないだろう。

少なくとも私にはそれは謎である。

藍沢の懸念の一つは緊急入院した冴島の恋人・田沢だった。

病院近くでの短い逢瀬を楽しもうとしてALSによる呼吸困難に陥ったのである。すでにその時を覚悟していた二人だったが・・・。

橘「・・・挿管するか」

藤川「この患者は延命拒否です」

橘「そうなのか」

冴島「・・・リビング・ウィル(本人の希望)です・・・」

橘「じゃあ・・・マスクだ・・・」

人間に死に方を選ぶ権利があるかどうかはグレーである。それを法で規定することにも限界があるし、無制限にすることも憚りがある。

尊厳死と安楽死の境界線で医師と患者は立ちすくむ。

命は誰のものでもないという考え方もあるが・・・命は個人的なものだという考えは疎かにはできない。

自分らしく生きたいことと自分らしく死にたいことは生死の境界線で氷結するのである。

しかし、残される冴島は・・・田沢の覚悟を全面的に受け入れることができないのだった。

ただ・・・田沢の決心を翻すことは出来ず唇を噛みしめるのだ。

そういう心情を明らかに藍沢は汲み取っていた。

自らも医師だった田沢は・・・藍沢に身の上を語る。

「三年目か・・・手術が楽しくて仕方ない頃だな。僕も心臓外科医としてそうだった。僕が発病したのもちょうどその頃だ。今の君と同じ年齢。ある手術の時に突然、指が思うように動かなくなった・・・診断を受け・・・自分が絶望的な病を発症したことを知ったのだ・・・今でもそのことが信じられないことがあるよ・・・」

単発ドラマだったら藍沢に発病フラグが立つセリフである。本当に油断できないドラマだな。

それが藍沢が放心した第二の答えである。

そして・・・老いによる呼吸器の不全により入院した藍沢の祖母・絹江(島かおり)の元には不審な見舞い客(リリー・フランキー)が訪れる。

藍沢「ばあちゃん・・・山田一郎って誰?」

絹江「さあ・・・知らないねぇ」

何故か、シラをきる絹江だった。

しかし、見舞い客のリストには山田一郎の名前があるのだ。

藍沢「藤川・・・誰だか知らないか・・・」

藤川「知らないな・・・そんなことが気になるなんて・・・お前って本当におばあちゃん子だな」

それが藍沢が放心した第三の答えである。

そういう藍沢の心とは別に話は進んでいく。

事故の後の循環器系の不全の兆候が明らかな緋山。その身を案じて白石は専門医の受診を受けるよう緋山を説得する。

緋山「ほっといてよ・・・あんたの魂胆なんて見え透いてるんだから。私を病人扱いしてドクターヘリ搭乗の機会を稼ごうとしているんでしょ」

白石「何を不毛地帯の里井副社長みたいなこと言ってるのよ・・・」

緋山「私が入院中にものすごく差をつけたくせに・・・」

白石「なにそれ・・・僻み・・・?」

緋山「ひがみですって・・・きーっ」

患者「まあまあ・・・先生たち・・・ケンカしないでおばあちゃんのクッキーでもお食べ・・・」

轟木「本日のドクターヘリ、その一、エンジンスタート」

森本・白石組が出動。患者の北山は頭部に外傷があった。患者の妻は「当たったんです・・・私の投げた灰皿が・・・」

森本「傷害事件・・・夫婦喧嘩ですか・・・」

森本は新婚生活における夫婦喧嘩のあれこれを素早く妄想した。蹴られるんなら網タイツがいいなあ・・・とかである。・・・それはお前だけだろう。

入院した北山だったが・・・検査によって脳に腫瘍が発見される。

白石と藍沢は脳外科の西条とともに北山夫妻のインフォームド・コンセントにあたる。

白石「現状では選択肢は二つあります・・・一つは外科的手術で腫瘍を取り除くこと・・・ただし難しい部位なので記憶を失うなど脳に障害が出る場合があります。もう一つは放射線治療です。この場合は腫瘍が増殖して命に危険が及ぶ場合があります。ご夫婦でよく相談して選択してください」

西条「説明が上手になったな・・・あの夫婦は手術を選ぶだろう・・・理想的な選択に誘導することも医者にとっては大切なことだ」

白石は褒められたが喜びを顔に出すことはなかった。

場合によっては記憶喪失・・・夫婦の境遇に冴島は同情した。延命するかしないかで悩む心は同じである。

妻「あの人は私に一目惚れしたんですよ・・・会った次の日に緊張で足をガクガクさせてプロポーズ・・・ところが今はおい、お茶です。名前も抜きですよ。灰皿くらい投げたくなりますとも」

冴島「そういう思い出を大切にして残された日々を大切に過ごすという選択もあると思うのです」

白石「やめて・・・選択は患者さんのご意志に従うものよ・・・」

冴島「看護師風情が口を出すな・・・ですか。昔は頭でっかちのお嬢様だったけど・・・今のあなたよりマシだったわ・・・少なくとも温かみがあったもの・・・」

冴島は久しぶりに白石苛めである。

こういう攻撃に何よりも弱い白石はさっそく藍沢に泣きつくのだった。やはり・・・二人は・・・。

白石「私の説明・・・ずるかったかな」

藍沢「いや・・・医者らしかったよ」

白石は慰められても癒された表情を浮かべることはなかった。

藤川の担当患者・小宮山は瀰漫性脳損傷だった。おそらくパンチ・ドランカーなのであろう。ボクサーなのでパンチ力は凄まじいものがあった。藤川は眼鏡をふっとばされた。

藍沢「お前、毎週、眼鏡壊されてないか?」

藤川「びまん性脳損傷って奴は・・・ようするに理性がふっとんでる場合があるだろう・・・やりたい放題である意味幸せだよな」

藍沢「・・・逮捕されるようなことはするんじゃないぞ」

看護婦のお尻触り放題の小宮山を見て困惑する小宮山の妻にうらやましさを抑えつつ藤川は説明する。「病状なので悪気はないんです・・・男は若い女の子が好きなのが基本ですが僕は熟女も好みです」と言っているうちに鼻出血である。ガーゼを見るとダブルリングサイン(血液に髄液が混じっていることを示唆)を発見する藤川。

小宮山は頭蓋底骨折だった。藤川の判断により緊急手術が行われ・・・患者は一命を取り留めた。

橘「よくやった・・・君は患者のことをよく観察しているし、自分ができることを心得ている・・・みんなも藤川を見習え・・・」

フェローたちは一様にくすぐったい表情を浮かべた。褒められたことのない藤川が褒められたことが仲間として誇らしく嬉しかったのだ。

藤川はドクターヘリの控え室に梶を訪ねた。

梶「どうしたんだ・・・」

藤川「ここへ来て・・・はじめて褒められました・・・」

梶「泣くなよ・・・そうか・・・よかったな・・・まあ・・・飲め」

死亡フラグというものがあるが・・・こうなると藤川には何が起こってもおかしくないフラグが立っています。

案の定・・・藤川はこの後・・・患者の死に目に逢うのです。これを患者を死なすフラグと命名しておきます。

一方、お留守番の多い・・・緋山は「海外でのプチ整形による感染症の疑いのある患者」大森夫人を担当。

橘「シワ取りのために海外まで行って病気になるなんてご苦労なことだな」

緋山「アンチエイジング(抗老化)なんて不自然ですよ・・・加齢したら皺がよるのは当然なのに」

橘「ありのままの自分を受け入れるのは意外に難しいことだぞ」

今回の橘はまるで指導医のようである・・・指導医だが。この場合は・・・暗に自分の病状を受け入れることの出来ない緋山自身に対する示唆を含んでいる。

しかし・・・緋山はそれに気付いた素振りは見せない。

ただ・・・自分に与えられた患者が軽症であることを残念に思うのである。

だが、大森は急変する。急激な細胞の壊死が進んだのである。

森本「こりゃ・・・腕を切断しないと・・・命をもってかれるな」

三井「急がないと・・・」

緋山「え・・・」

森本「だめだ・・・こりゃ・・・ビブリオ・バル二フィカスだな」

緋山「人食いアメーバですか」

三井「殺人バクテリアでしょ」

森本「人食いバクテリアだ・・・全身性の劇症型だな」

緋山「そんな・・・検査では・・・」

森本「最初にビブリオを疑わないとビブリオは特定することが難しい・・・オーダー外だ」

三井「旦那のために若返りをしようとして結局、旦那は配偶者を失う結末か」

緋山が求めていた珍しいケースの患者は目の前で死体となっていた。

緋山はたまらない不安を感じた。

緋山「軽く考えていたら・・・恐ろしい結果が・・・」

(血栓とんだら死ぬわよ)・・・白石の忠告が緋山の胸をよぎる。

轟木「本日のドクターヘリ、その二、エンジンスタート」

藤川・橘・冴島トリオ出動である。現場は山奥の工事現場。

負傷者は二人。軽症に見えた患者・井上を藤川が担当するが・・・急変。患者は意識を失う。橘の患者も重傷で手が離せない。

しかし、藤川も成長の跡を見せ冴島に的確な指示を伝える。

藤川「エコー用意して・・・こりゃ・・・体内で大量出血してるぞ・・・」

そして・・・以上である。

冴島が状況を読んで橘に迅速に相談する。

冴島「お手上げです」

橘「こっちも手一杯だ・・・藍沢に電話で指示させろ」

藤川「・・・ここで手術って・・・無理だよ」

藍沢(電話で)「落ち着け・・・俺たちは高速道路の事故も・・・列車事故も乗り越えてきただろう・・・俺はずっと側にいるから」

藤川(ニヤリ)「そんなこといってここより難しい症例が出たら、そっちに行くくせに」

藍沢「よし・・・もう大丈夫だな・・・やれ」

藤川「やるぞ」

藍沢の遠隔制御で現地での開腹止血施術を開始する藤川。

藤川「ドレーン(管)で血を排出する・・・」

藍沢「見えるか・・・」

藤川「出血が多くて無理だ」

藍沢「手探りで出血箇所をサテンスキー(血管鉗子)で止血だ」

藤川「やってみる」

藍沢「どうだ・・・」

藤川「・・・できた・・・やったぞ・・・やばい」

藍沢「どうした・・・」

藤川「出血が止らない」

藍沢「・・・大血管損傷か・・・」

藤川「どうすればいい」

藍沢「・・・」

冴島「血圧低下・・・頸部脈ふれません」

藤川「心臓マッサージだ・・・」

・・・冴島は心電計のスイッチを切った。

橘「大血管損傷じゃ・・・どうしようもない・・・藤川、お前はよくやった」

藤川「藍沢が・・・藍沢だったら・・・助けられたのかも」

橘「それは・・・わからん・・・しかし・・・ここにいるのはお前だ。お前はお前にできることをすればいい。お前には藍沢より優れたところがあるのだから」

藤川「それは・・・何ですか」

橘「お前は・・・藍沢より・・・自分で自分を知っている」

藤川は帰還した。

いつものエレベーターで藍沢と逢った。

藤川「どうして・・・俺はお前じゃないんだろう・・・」

二人は屋上にあがった。

藍沢「この一週間で・・・三人の名前を覚えた。助けた患者のことは忘れる・・・でも助けられなかった患者のことは忘れない・・・俺は・・・カトウナオキ・・・マエヤマショウコ・・・ヒガシショウジを忘れない・・・一ヶ月・・・一年・・・どれだけ俺が名前を覚えたと思う・・・俺だってお前と一緒だよ」

藤川「・・・イノウエ・・・マサトシ・・・でも・・・俺の方がたくさん覚えることになって不利じゃないか・・・」

藍沢「いいから・・・パン食えよ」

当直室で田所は白石を待ち伏せしていた。

田所「超過勤務です・・・少しは休んでください」

白石「・・・今でも・・・黒田先生から流れ出る生暖かい血液の感触を忘れることはできません・・・私は黒田先生に言われたんです・・・誰よりも多く飛べって・・・」

田所「・・・」

田所は自分が急速に老け込んだように感じる。老いは時には駆け足でやってくるからな。

脳腫瘍の北山の手術は終った。北山は記憶を喪失し・・・妻のことも忘却した。

白石と冴島は北山の伝言を妻に伝えようとした・・・「口下手で上手く言えなかったが誰よりも愛している」という感謝の言葉を。

その時・・・北山は妻に言った。「逢ったばかりでこんなことを言うなんて・・・おかしいかも知れませんが・・・僕と・・・け、結婚してください」

北山のヒザは震えていた。

白石と冴島はおかしくって涙が出そうなのだった。

緋山は心臓外科にいた。しかし、いざ診察を受けようとすると足がすくむのだった。

緋山は逃げ出した。

白石がその手を掴む。

白石「あなたはいつも勇敢なくせに自分のことになると小動物のように臆病ね」

緋山「あなたこそ・・・患者に優しいふりして・・・自分の意のままにならないと怒り出す傲慢な医者そのものだわ・・・私はあなたの思い通りにはならない」

白石「でも・・・私にはこれしかできないもの・・・私は私の道を行くしかないんだもの」

今日も医者の前には救えなかった患者たちが横たわるのだった。

惨めな自分を見つけてしまっても

それに向き合う他はないのだ。

そしてそういう自分が次に何をするか。

自分で決めるしかないのだ。

たとえ・・・それが愚かな結果を招くことになろうとも。

どんなにダメな自分でも・・・自分は自分なのだから・・・。

絹江はトイレで足を挫いて鎮痛剤を処方され・・・うなされていた。

藍沢は苦しむ祖母を介抱する。祖母はうわ言をつぶやいた。

「殺した・・・お前が・・・夏美を・・・殺した」

絹江は二時間ドラマの夢でも見ているのか・・・。それだけは違うと思うぞ。

関連するキッドのブログ『前回のレビュー

天使テンメイ様は超軽めのレビュー。しかし好評である。

Hcinhawaii0603 ごっこガーデン。グロな場面の後でも食欲旺盛な人のための病院食堂セット。お気楽冬の朝・・・小鳥の囀りが聴こえる・・・ピーピーと・・・なんだ山P談義に花が咲いてるだけなのね。殺人事件が発生したの・・・犯人は誰なの・・・被害者の夏美って耕作のお母さん?・・・絹江さん・・・また認知症発症したんじゃ・・・くう前回と一転、甘くない現実の運命が次々に・・・容赦なく医者と患者を襲っていく・・・これよ・・・これなの・・・私がコード・ブルーに求めているものは・・・満足の按配だわ~モノローグをヒロインに奪われるとはボギャンピー・・・更新ありませんmari藍沢Pをうらやむ藤川・・・仕方ないことだけど・・・その気持ち分るわぁ。何やってもPちゃまは完璧だから・・・じゃなくてあいつにゃとってもかなわないってバンバンババババババンバンなのよ。反発しあうこともあるけれどでも助け合う・・・フェローたち・・・男組の方がまとまってきたかしら・・・

Hcinhawaii0604 ごっこガーデン。ヘリとお散歩コース。まこヘリをペットのように連れて散歩したら楽しいと思ったのでしゅ。でも爆音うるさくて何にも聴こえない~。プロペラ旋風もしゅごいでしゅ~。誰が殺した夏美様~。なんでばあちゃんは山田一郎のことを隠すのでしゅか・・・まさか愛人・・・。リリーの東京タワーな愛が炸裂でしゅか~遅刻しましたーって・・・皆さんどうしてホバリング中のヘリにそこまで近づけるのですかーっ。藤川は無事に・・・フライトドクターになれるのか・・・芯は落第するような気がしますよ~ミマム冬ドラマいよいよ本格スタートですね~。北海道は冬の嵐の連続っしょ~・・・五輪イヤーだからかしら~ガンバレニッポン!みのむしメンテナンス中で~すikasama4こちらもメンテナンス中です・・・あけました、医者としての自分と本当の自分、過去の自分、今の自分、そして未来の自分・・・人は自分という曖昧模糊としたものと一生つきあっていく・・・それが生きるということなのかもしれませんエリ本当の自分探しの旅にでる白石・・・でも病院内から一歩も出ない覚悟・・・ヘリで出動以外には当直の連続で帰宅しない娘になってるみたいーっ。ずっと藍沢Pと一緒でいいかもでスー。もはや藍沢Pはフェローなのに指導医の風格。救いのない展開の連続に救いの手を差し伸べる意志こそが救いなのかもしれません。フェローたちのせつない輝きが眩しくて溶けてしまいそ~・・・もちろん・・・その中心は藍沢Pその人でしゅけれど~・・・じいや、おやつにクッキーが食べたいよ~

水曜日に見る予定のテレビ『曲げられない女』(日本テレビ)『相棒』(テレビ朝日)『持田真樹の赤かぶ検事京都篇』『新撰組ピースメーカー』(TBSテレビ)

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2010年1月18日 (月)

医師でないのに医療行為を行うことと弁護士でないのに弁護活動を行うことは似て非なるものですか?(櫻井翔)特上カバチタレ!(堀北真希)

この枠を作るものは「仁」と「仁」の高視聴率から・・・何も学ばなかったのか・・・と素朴に思う。

そして「こち亀」と「こち亀」の低視聴率から・・・何も学ばなかったのか・・・不思議である。

演出陣は「オルトロスの犬」でドロドロになったスタッフであるが・・・反省がナナメ上の方向に抜けていったな。

みんな普通のドラマが見たいのです。

それとバラエティー・ショーの演出、なめんなよ。

で、『特上カバチ!!・第1回』(TBSテレビ100117PM9~)原作・田島隆、脚本・西荻弓絵、演出・加藤新を見た。原作の監修者は『ナニワ金融道』の青木雄二である。原作はかってフジテレビでドラマ化された『カバチタレ』(2001年)の続編である。「カバチタレ」の田村(常盤貴子)が田村(櫻井翔)に、上司の大野(陣内孝則)が大野(中村雅俊)になっている。フジテレビ版もかなりアレンジされていたが、こちらもそれなりにアレンジされている。たとえば原作の舞台は広島だが、両者ともドラマでは東京に変更されている。東京では「かばち」は意味不明の言葉だが・・・広島地方の方言で・・・段差の意味であり、それが転じて「食い違い」「屁理屈」「不平不満」「文句」の意味を持つ言葉である。

「かばちたれんな」で「能書きは結構です」というニュアンスになる。

だが・・・問題は・・・番組内クイズとか、生放送で電話プレゼントとか、明らかに電話の相手が嵐ファンなのにバンビが堀北真希に電話をパスとか・・・子供電話相談室か・・・い、いらないのではないですかーっ。

とにかく、「クーリングオフ」「ガビーン」という演出はどうしてもやりたければやれば・・・だし、そっくり芸人(みっちー)の一発ネタをわざわざ組み込んで・・・ドラマのリアリティーを消し去って一体誰が得をするのか・・・謎だ。

世の中は・・・せちがらい・・・というこの原作の世知辛さを演出家がまず学ぶべきだろう。

田村(櫻井翔)は行政書士事務所で働きながら、行政書士の資格取得を目指す若者である。

原作では見習いの間が「カバチタレ」で新米行政書士になったら「特上カバチ」なのだが、今回の田村は無資格者である。

弁護士と行政書士の違いは一般的に言うと、弁護士になる方が資格試験が難しいというところだろう。司法書士と行政書士の違いも不気味な感じだが、文字通り、司法手続きに関する法律事務を生業とするのが司法書士、行政手続きに関する法律事務を生業とするのが行政書士と言える。三権分立なので立法書士がいてもいいと思うがそういう資格はありません。

まあ・・・そういうわけで法律に関する話である。法律に弱いと損をすることが多いというのはなんとなく周知されているので・・・その弱点を補うために様々な法律の専門家がいるのである。

しかし・・・その境界線は曖昧で縄張り意識は高い。特に弁護士は非弁活動についてうるさいのである。弁護士のやる仕事に他の法律家が手を出すことを非弁活動として非難するのである。それが合法か非合法かは今も裁判で争われています。

このドラマを見て・・・行政書士って弁護士みたいと思ったら・・・それはある意味間違いです。

誤解をおそれずに言えば「ナニワ金融道」「カバチタレ」「特上カバチ」に登場する金融業者や行政書士は・・・ヤクザみたいな特殊な世界の人ですからーっ。

つまり・・・合法と非合法の隙間をすり抜けて庶民の不幸から糧を得る修羅の世界の話なのです。

もちろん・・・依頼者を最悪の不幸から・・・救い出す正義というのもあくまでビジネスのついでのことですからーっ。

しかし・・・それではお茶の間を得られないので・・・ドラマの主人公はあくまで善人としてみんなが幸せになる最善の結果を求めて自分の苦労を厭わないストイックな設定になっています。

要するに法律に仁を求める話なのですが・・・それは性善説か性悪説かの不毛な論議を背負っています。

孟子「すべては同情による仁の如く善より成る」

荀子「甘いある。人の本質は悪なので糺すべし」

韓非子「だから法治国家是有り。法治国家は悪人の集合体ある」

孫子「三十六計逃げるに如かず」

まあ・・・中国四千年の歴史を経て・・・結論先送りの問題です。

冒頭・・・大野事務所・行政書士見習いの田村(櫻井)はクーリングオフ制度を利用してインチキ宗教団体のインチキ壺を購入してしまった依頼者を助け返品して契約解除を行う。まあ・・・今時・・・専門家が出るまでの案件でもないと思うが・・・弱者はあくまで弱者なので救済するのが仕事と田村ははりきるのである。

一方、田村より二つ年下なのにすでに行政書士として独立している住吉美寿々(堀北)はダブル不倫の被害者からの依頼で妻の浮気相手の男に慰謝料を請求に現れる。浮気相手は妻帯者で妻に浮気が露見することを怖れている。その弱みにつけこんで、住吉は浮気相手に限度額上限の借金をさせ、慰謝料200万円を捻出させる。さらに依頼者の妻から離婚のための財産分与を依頼されると・・・「奥様の分与分は400万円、離婚原因が不倫なので慰謝料としてご主人に200万円をお支払いするとしてこの200万円は奥様への分与分となります」

夫「ええーっ」

住吉「依頼人のために全力を尽くすのが法律家の務めです」

そんな住吉の仕事ぶりを弁護士・検備沢京子(浅野ゆう子)は興味深く見つめるのであった。

そして・・・田村と住吉は街角ですれ違い・・・やがて一つの案件で敵対するのであった。

その案件とは・・・。

八百屋店経営の中山(吉田栄作)は「マネーの虎」ではなくて高校時代の野球部でバッテリーを組んだ友人から400万円の借金があった。すでに借金の返済期限は月末に迫っていたが、資金繰りが苦しく、年内まで待って欲しいと頼み了解を得た。ところが友人は前言を撤回し、やはり月末の返済を要求してきたのである。中山は困窮した。

そして田村に泣きついた。

サラリーマン・上杉(田口浩正)は友情の証として中山に金を貸した。しかし、不況でリストラ寸前で給料は四割カットである。その上、子供が私立大学の医学部に合格してしまい、入学のための費用が900万円必要となった。そのために早急に金が必要となり、中山に返済の催促をしたのである。しかし・・・中山は早急の返済は無理だと答える。

上杉は住吉に縋った。

こうして・・・迎えた第一ラウンド

田村「お二人は口約束をしたんです。口約束も立派な契約ですから・・・返済はやはり年内まで待ってもらわないと・・・」

住吉「お話は伺いました・・・検討させてください」

上杉家は荒れた。妻「友情と息子の将来どっちが大切なんですかっ」子供「合格したのに入学できないなんて・・・俺の人生終ったな・・・」

住吉「男の友情よりもまず家庭を護る男になってください」

第二ラウンド

住吉「口約束をした記憶はないそうです」

田村「そんな・・・」

住吉「口約束は水掛け論という原則を知らないのですか・・・嘘だと言うならそれを証明する責任はそちらにありますよ」

田村「ひどい・・・」

住吉「では・・・改めて返済期限の設定という譲歩をしてもいいですが・・・そのためにはそちらの経営状況を把握しないと・・・」

第三ラウンド

住吉「売り上げの代金未回収がありますね。放漫経営じゃないですか」

田村「これは商売上の駆け引きの問題です」

住吉「しかし、書類上は利益が出ているわけでしょう」

田村「そんなこと言ったって現実にお金がないわけですから」

住吉「それは無資力ということですね」

田村「そうですよ」

住吉「その言葉お忘れなく」

第四ラウンド

中山八百屋店の得意先に届く借金取立ての内容証明。

「債権者代位権」の行使である。

住吉は戦国武将コスプレで借金取立てに動かないお屋形様に代わり、敵陣に乗り込むのだった・・・ここは演出努力を評価します。次はくのいちでお願いします。

田村「そんな差し押さえみたいなことされたら中山さんの商売の信用が喪失するではないですか」

住吉「それでは上杉さんの家庭がそのために崩壊しても構わないと・・・」

田村「・・・あなたって人は人情ってものがないんですか」

住吉「依頼者のためなら血も涙もなくすのが法律家の心意気でしょう」

途中から会話がかみ合わない二人だった。

休憩

住吉の仕事が暗礁に乗り上げたのを見て、喝をいれる上司・大野。

大野「夜の世界に行こう」

そこには大野が依頼者の信任に答えたために苦界に身を沈めた女(葉山レイコ)がいた。

女「私は相続放棄も知らなかったバカなんですよ・・・」

大野(バカだろう・・・)

田村(バカだ・・・)

夜の屋上で。

大野「ここで多くの人間が人生最後の時を過ごしたのだ・・・」

田村「・・・」

大野「借金して返さないのは甘えたバカだし、返さない奴に金を貸すのも甘えたバカだ。そのどちらかをもっと甘えさせて金を絞りとるのが俺たちの旅なんだよ。歯をくいしばれ」

愛のパンチ炸裂。

田村「暴力反対です。・・・僕は・・・もっと甘い甘い世界に住んでいたいのです。誰がなんて言おうとドリーム・チャァァァァァァァァンスで」

つづくである。最後のBGM場違いすぎるだろう・・・。

力のある原作で・・・脚本としてのアレンジもまずまず工夫があるのだが・・・企画・演出が最悪に近いものがある。プ、プロデューサー・・・。自分で何とかするのか。

関連するキッドのブログ『最後の約束

               『アタシんちの男子

火曜日に見る予定のテレビ『ライアーゲーム2』『まっすぐな男』(フジテレビ)

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2010年1月17日 (日)

嵐山花に心のとまるとも慣れし高知の春な忘れそ(広末涼子)

やたらに弥太郎がらむ龍馬伝なのであるが・・・父の教えで言えば八平の「修行中心得大意」なのである。

①忠孝を忘れずして修行第一のこと。

②無駄使い厳禁のこと。

③色情に溺れるべからずのこと。

・・・三か条を父は書し、龍馬はそれをお守りにしたのである。

一方、故郷の彼女としては加尾(広末涼子)である。ドラマ的には告白済みなので・・・

あらし山 花にこゝろの とまるとも 馴し三国の 春なわすれそ

・・・と歌いたい気持ちである。

都会の絵の具に染まらないで帰って・・・なのである。

ああ、青春はもえる陽炎か・・・。

で、『龍馬伝・第3回』(NHK総合100117PM8~)脚本・福田靖、演出・真鍋斎を見た。例によってシナリオに沿ったレビューは宮﨑あおいよりも蒼井優よりも綾瀬はるかの好きなikasama4様を推奨します。今回は大サービスで山内家周辺家系図大特集。幕末における薩摩、土佐の友好関係、幕府との背後関係、そして四賢侯関係が一目瞭然でございます。政治とはまさに一筋縄ではいかない証。汚職追求諸刃の剣でございます。島津斉彬こけたら山内豊信こけたなのです。そして橘家と同じく平山家も縁談断るのは兄の役目です。そしてついに岩崎弥次郎書下ろしイラスト発表。毎週父親愛爆発です。目のつけどころが画伯です。さらに四国横断龍馬の旅マップ付。これで迷子にならずに瀬戸内海にたどり着けるのです。本州上陸後も篤姫とは別ルートか・・・。関所破り未遂のフィクション。偽造通行手形発覚か・・・。まず・・・賄賂不足ですよね。弥太郎の身分って謎でございますな。地下浪人略して下人です。限りなく無宿人に近い身分なのでは・・・。江戸の浪人とはまた違う趣がございます。都会は今も昔も何しているのかわからない人が生きていてもOKな感じでございましょう。まあ・・・そういうことを含めて幕末ロマンなのですが。

Ryoma185301 嘉永六年(1853年)春。龍馬は高知を旅立ち、江戸留学の旅に出る。山内容堂こと豊信が藩主の座について六年目。おりしも政治改革の季節だった。土佐では豊信の従兄弟たちが相次いで死に分家の豊信が15代藩主に納まったのだが、第12代藩主で豊信の伯父にあたる少将豊資が隠居の身ながら隠然たる権威を持っている。また豊資の子で13代藩主の妻である侯姫は豊信の養母となり、兄が島津斉彬であることもあってやはり大きな影響力を保持していた。この年、26才となった豊信は藩主として政治改革の野望に燃えていたのである。しかし、幕末の軋みは間近に迫っており・・・殿様の政治的な野心は簡単には達せられないのだった。そして、当然のように藩内には改革派と保守派の紛争の火種がくすぶっていたのである。幕末の多くの藩がそうだったように天保の飢饉以来、財政は火の車だった。そして経済の悪化は内部抗争の激化を招く。そうした中、第13代藩主は身分を問わぬ抜擢で馬渕嘉平を起用した。馬渕はその思想に下克上を含むために幕府が禁じた石門心学の信奉者だった。馬渕は密かに「おこぜ組」と称する秘密結社を構築していたが発覚し捕縛されて獄中死した。いわば改革による既得権益の損失をおそれた保守派と、成り上りを目指す改革派のよくある対峙の路線が引かれたのである。

豊信はこれをふまえて吉田東洋を抜擢、「新おこぜ組」を結成させ、上士だけの改革を実行したと言える。上士の中で保革を逆転させ、それが下層に及ぶことは避けるという姿勢だった。

しかし・・・そう簡単にことは運ばず・・・旧おこぜ組の影響は上士と下士の反目へとつながっていく。もちろん・・・豊信の改革によって閑職に追われた上士の中の保守派がその裏では糸を引いているのである。

八歳年上の溝渕義直は年若い龍馬を相手に旅の道すがら、政治談議に熱心だった。

もちろん、忍びの一族である坂本家ではそのような話は自明のことである。豊信と吉田の藩主・宰相コンビが指導する新おこぜ組改革に・・・下士の一部が反抗しており、その後で糸を引いているのが安芸城の五島家であり、そのまた後に旧藩主の豊資が控えていることも知っている。さらに言えば・・・二重スパイをさせている岩崎弥太郎の父親が五島に仕える隠し目付(忍び)であることも龍馬は知っている。そうとは知らずに吉田東洋の甥である後藤象二郎は下人の弥太郎を横目付(忍び)として使い、それを旧おこぜ党の一派である武市半平太が逆利用していることも知っているのだった。

しかし・・・龍馬は何食わぬ顔で目を細め・・・溝渕の話に聞き入ったフリをしているのだった。

「広之丞(義直)様はものしりじゃのう・・・」

「こがいなことは誰でも知っちょるきに・・・」

溝渕が龍馬のおだてに乗った時であった・・・背後から人の近付く気配に龍馬は身構えた。

振り返るといたのは弥太郎だった。

龍馬は怪訝な顔になる。

「どがいしたがじゃ・・・」

「・・・関所破りが出たのじゃ・・・」

「そりゃ・・・剣呑な・・・」

「藩の勘定役の一人の不正が発覚してな・・・こともあろうに禁制品のお品書きを持ち出して逃亡しおったわ・・・」

「・・・」

「そんなもんが表に出たらえらいことになるので・・・忍びに動員が下ったのよ・・・」

「ははあ・・・内輪もめは一休みかい・・・」

「ああ・・・おこぜ組は新旧とりまぜて追っ手となっておる」

「なるほど・・・それで・・・どっちが生きて捕まえる方じゃ・・・」

「逃げているのは昔のおこぜ組の一党で倉田安兵衛じゃ・・・吉田東洋先生は生かして捉えたいだろうがの」

「そうか・・・おまんの父御は口封じの方か・・・」

「おそらく山に入ったろうが・・・いずれは街道に出てくる・・・わしらは網を張ってるわけじゃ。ちょっと気がふれてるから・・・用心せいよ」

龍馬と弥太郎のやりとりを呆然と見ていた溝渕が口を挟んだ。

「その男は遣い手なのかの・・・」

「小栗流居合いの皆伝者です」

溝渕はぶるっと身を震わせた。溝渕も龍馬と共に千葉道場で修行する予定だったが主眼は佐久間象山の洋学塾である。腕に自信はないのである。

騒ぎは吉野川の三好村の渡しで起こった。旅装の武士を取り方が取り囲んでいる。

龍馬たちは渡し舟にのるために荷をあずけたところだった。

追っ手の指揮を執るのは弥太郎の父、弥次郎だった。

(殺すほうか・・・)

龍馬はぼんやりと思った。

追っ手の人数の中には他に知った顔もある。

その一人がのけぞって倒れた。弥太郎の下人仲間の鬼太郎である。獄死した馬渕家の一族の者だった。

(これはいかんち・・・)

続いて弥次郎が浅手を負うのを見て、龍馬は彼我の実力差を見切った。

(追っ手のものはみな斬られる)

龍馬は渡し船の船頭をふりかえった。

「ちくと・・・すまぬ・・・櫂を拝借するぞ・・・」

船頭が答える間もなく、一本のオールを持った龍馬は修羅場に向かって走り出していた。

返り血を浴びて真っ赤に染まった倉田安兵衛が龍馬を見た。

その目には狂気の色がある。

(ほんまに狂っちょるのか・・・)

龍馬は櫂をかざした。

尋常の長刀の構えではなく、龍馬は櫂を竹刀を持つように握っている。

河原の石を蹴って龍馬は宙に躍り上がる。

倉田安兵衛の顔に笑みが浮かぶ。

兵法において跳ぶのは禁じ手である。空中においては姿勢は変えられずいわば敵の的になるばかりなのである。迎撃側は相手の先をとることが容易になるのだ。

一瞬の間に勝負を分ける間をつめ、倉田は龍馬を射程内に捕らえていた。

その瞬間、倉田の額を龍馬の櫂が割っていた。

想像を絶する速度で龍馬が櫂を振り下ろしていたのである。

龍馬は倉田を撃った力を利用してさらに宙を飛んでいた。

倉田の居合いは虚空を一閃した。そのまま、倉田の体は河原に一転して倒れ伏す。

龍馬が倉田の頭上を越え、着地した時には岩崎弥次郎が忍び刀で悶絶した倉田にとどめを刺していた。

龍馬は何事もなかったように櫂をさげ・・・川縁に戻っていく。

その後姿に一礼すると・・・弥次郎は配下を指図して死体を運ぶ算段をしながら血止めの手当てを始めていた。

船頭は怯えた目をしていた。

「すまんな・・・ほじゃけど・・・その櫂では人をあやめておらんき・・・血もついちょらんじゃろ・・・わしは・・・気絶させただけじゃあ・・・」

船頭は櫂を渡されておそるおそるそれを確かめた。

溝渕は絶句していた。

「つまらんものを見せたき・・・あれは父上の直伝で槍殴りという技じゃ・・・わしはバカの一つ覚えということで・・・父上から教わったのはこの技だけじゃき・・・」

龍馬ははにかんで微笑んだ。

川面を何事もなかったように風が渡っていく。

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命2nd Season』(フジテレビ)『ハンチョウ』(TBSテレビ)

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2010年1月16日 (土)

エコエコアザラク・・・ヤマトナデシコ七変化(大政絢)ブスナコ!(亀梨和也)

夢にまで見た大政絢の「エコエコアザラク」が・・・「ヤマナデ」で外角高めに投げ込んできたのである。

なるほど・・・そう来たかっ。

そもそもテレビ東京の深夜で主題歌・清春で全25話のアニメ化がされるような素材である。

ものすごく料理が難しいことはいうまでもない。

ザ・少女マンガだし、どちらかといえばおタッキーでエキセントリックでお耽美なコメディーなのである。

まず・・・設定を高校から大学にスライドしていることで・・・かなり無理があるが・・・まあ、やっちまったもんは仕方ないよね。

とにかく・・・スナコが大政絢で見れるということだけで・・・ものすごく満足だ。だけど、お茶の間は100万光年の彼方に置き去りにされているかもなーっ。

で、『ヤマトナデシコ七変化♥・第1回』(TBSテレビ100115PM10~)原作・はやかわともこ、脚本・篠崎絵里子、演出・石井康晴を見た。どうしていいかわからなくなったドラマ「スマイル」の最終回を担当、なんとか着地させた脚本家の投入である。文字通り無難にまとめあげるタイプなので・・・アニメ版のやりたい放題の感じを期待していると・・・普通じゃねえか・・・と思うことは確実だろう。しかし、実写には実写の限界があり・・・「のだめカンタービレ」みたいな奇跡は10年に一度だから奇跡なのですからーっ。

しかし・・・いきなり、雪山遭難ネタで来て・・・個人的にうひょぉぉぉぉぉぉってなりました。

もちろん・・・少女マンガ的には中原スナコが主人公だが・・・ドラマでは高野恭平(亀梨和也)が主役です。

スナコは理想で言うと・・・普段はaikoが演じて変身した時だけ大政絢のようなキャスティングが要求されるのであるが・・・暗い三頭身キャラを大政がどこまで演じるかも楽しみなのでいいだろう。とにかくフードをかぶれば黒井ミサのムードが濃厚なのでそれはそれで一部愛好家堪能なのである。

ホラーが好きな主人公と言えば「アマリリス/岩館真理子」(1999年)の桃田さんがいるわけだが、女の子が「こわい話」が好きなのは紀元前からの定番なのである。

そしてそれを趣味とするのは非常にエレガンスなのである。映画「ビートルジュース」(1988年)で言えばリディア(ウィノナ・ライダー)である。

なぜ・・・女の子はゴシック・ホラーに憧れるのか・・・それはきっと現実が苛酷だからに違いない。

本来の主人公スナコもまた・・・過去に辛い目に逢っている。好きだった男子に「ブスは嫌いだ」と言われたのである。世の中にはブスでもそのことに気がつかないで一生を終る方もいれば美少女なのにブスのレッテルを貼られ苦悶する方もいる。

なぜかというと審美眼は誰にでもあるわけではないからである。

美しいものと醜いものの区別がつかない若者に「ブス」と言われても傷つく必要はまったくないのが常識なのである。若者が「美」を知っているなんて稀有なことだからだ。

しかし・・・繊細な乙女だったスナコもまた若さゆえにその「一言」に拘束され・・・心の底なし沼に沈殿し・・・前髪を伸ばすのだった。

そして人体模型Aのひろし、人体模型Bのあきら、骨格模型のジョセフィーヌら・・・不気味なものたちを友として孤独死を目指すのである。

真にエコエコアザラクなことである。

スナコの叔母・美音(高島礼子)はそんなスナコが磨けば光る美少女であることを年の功で見抜いており・・・貴婦人(レディー)にしようと考える。明らかにはされないが誰かに高く売りつけようと考えているのに違いない。なぜなら、美音本人が自分を誰よりも高く売りつけることが生きがいというタイプだからだ。

そして、スナコを磨く任務を自分の趣味で集めた下宿人たちに命じるのである。いずれ劣らぬイケメン四人プラス1である。ちなみにプラス1のタケル(加藤清史郎)はドラマのオリジナル・キャラクターである。

その四人の中で・・・やがてスナコに「好きな人」を忘れさせる男が高野恭平(亀梨)なのである。

恭平は実は誰よりも美的感覚に優れたスナコが「眩しい」ほど素敵な人なのだが、あまりにも美しすぎて、人々の欲望を解放させてしまう因果な体質を持っている。少年時代に拉致されて貞操を奪われた陰惨な過去を持ち、男女を問わず必ずセクハラを受け、そのためにアルバイトが長続きしない。性的にストイックな性格なので人々の盲目的な愛を受け入れることができない損な性分なのである。彼の欲望はほとんど食欲に向かっている。事情があって親の援助を受けることができず、貧乏である。大食漢の上に失職してばかりいるのでいつもお腹を減らしている。そんな恭平にとってセクハラ抜きで家を提供してくれる美音は女神、美味しい食事を作ってくれるスナコは天使なのである。

ただし・・・セクハラから逃れるために腕を磨き、喧嘩上手になったように心は刺々しく覆われ・・・たとえスナコに好意を持ったとしてもそれを素直に表現できないのだ。

そのために・・・禁句である「ブスのスナコ、略してブスナコ」をスナコに連打したりしてしまう。ここには「ブスな娘」という意味も含まれるので言い回し注意である。

スナコは「ブス」という言葉のもたらす衝撃が我慢の限界を超えるとエキサイトのあまり神がかりとなり、超人的な戦闘力と超常現象を巻き起こす。もちろん・・・原型が「キャリー」であることは言うまでもない。

わけあって海外で暮らすスナコの両親もまた超人夫婦なのでこれは遺伝のなせるわざなのである。

まあ・・・そんなこんなで・・・恭平と文武両道の織田(内博貴)、オトメンの遠山(手越祐也)、プレイボーイの森井(宮尾俊太郎)は「下宿代フリー」に釣られてスナコ淑女化計画に着手するのだった。これはもちろん「マイ・フェア・レディー」のいただきだが・・・前途多難です。

今回は北海道育ちのスナコの幼馴染・雪女(小林涼子)が登場して、東京・旭川を舞台に恭平がスナコの特徴を知るお話しである。

誰がどう考えてもホストのまさお(内田朝陽)に食い物にされている雪女。スナコに代わって不義を討とうとする恭平たちだったが・・・雪女に裏切られ返り討ちにあってしまう。

まさおは裏の組織につながる危険なホストだったのである。絶対絶命のピンチであるが・・・恭平の「ブスナコ」の一言で呪縛を解かれたスナコはヤマトナデシコ七変化を見せるのだった。

本当は・・・ホストクラブ一軒を壊滅させるくらいが欲しいところだが・・・経費節減の折、妄想で補完するしかないのである。日本のドラマに限界があるのは本当にこういうところだな。

恭平を熱愛しストーカーするまり(星野亜希)も登場し・・・男女の立場を変えた凌辱の匂いもギリギリ漂います。

「氷柱花にしたい男子」である恭平は・・・襲われ犯される男なのである。だから・・・お茶の間の常識を凌駕しているのだなぁ・・・きっとソフトになっちゃうんだろうなぁ。

関連するキッドのブログ『神の雫

               『太陽と海の教室

                『アニメ版・ヤマトナデシコ七変化

亀梨和也・主演ということで天使テンメイ様がまたしても貴重なレビューを・・・。

Hcinhawaii0602 ごっこガーデン。白銀の旭川セット。お気楽また街ひとつ作って・・・雪まで降らして・・・。トミーとマツのトミ子を知っている人はいませんか・・・まあ・・・じいやは知ってるだろうけどまこむふふ・・・スナコに萌え~とならなければ腐女子とは言えないのでしゅ・・・ってまこは腐女子じゃないのでございましゅ~。子供店長の逆襲も見事でしたが・・・もっとアップで抜かないと・・・せっかくの素材なんだからもっと毒々しくエスカレートしてこえぇぇぇぇぇぇぇっと叫びたいのでしゅしゅしゅmariお礼にドクロをもらった亀ちゃん・・・どくろうさまってことかしら・・・だじゃれを言うのも恥ずかしいけど・・・イケメンの役を演じるのもきっと照れますよね・・・イケメン、イケメンってふる演出がもうちょっと古い?」くうこの作品ってトリックの第1シリーズくらいにとんでもない演出が欲しい感じのものじゃないのかな~・・・ちょっとあたりさわりがない感じすぎる?・・・まあそれが諸刃の刃だからってことはわかるっす・・・飛蝗、エルニ~ニョエリとにかく、亀梨先輩の寝起きの変髪が一等賞だったのでスーっ。醜いものほど美しいものをほしがるのか・・・美しいものしか美しいものを愛せないのか・・・美とは難解なもの・・・っていうかサービス不足?・・・ギューっと縛られて苦悶の亀ちゃんとかも欲しいのに・・・それより、もうすぐ月曜日・・・一週間が早いのでスー

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』『その街の子供』(NHK総合)『深・ケロロ軍曹』(テレビ東京)『堀北真希の特上カバチ!! 』(TBSテレビ)

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2010年1月15日 (金)

謎めいた女の不毛地帯(小雪)

さて、木曜日は年越しのドラマ「不毛地帯」を2010年冬ドラマが迎撃するわけである。

実は「とめはねっ!」(NHK総合)は普通に面白い。先週、レビューした通りである。

その裏では「853 刑事・加茂伸之介」(テレビ朝日)が始まった。ヘアスタイルやジャンバーを着替えても「相棒」の亀山(寺脇康文)に見えてしまうのだが、本人が「演じ方は同じ」と言っているので間違いない。要するに地方公務員の壁を乗り越えて京都府警に加茂と名を変えた亀山が単身赴任しているようなものである。

そしてあきれるほど陳腐な刑事ドラマが展開する。まあ・・・これはこれでいいかもしれない。

舞妓さんが出てくる回は見逃せないと思う。

その後は「エンゼルバンク」である。「ドラゴン桜」に登場した真々子先生が失業して転職代理人になるというある意味、外伝的要素のある原作。・・・なぜ、TBSテレビでやらなかったのだ。「ドラゴン桜」は学歴社会の象徴である東大入試に真っ向からチャレンジした実に清々しい作品だったわけだが・・・その形跡を止めない真々子を長谷川京子がそのまま演じるためにつんのめるような視聴感覚を味わうことができる。しかもおバカな真々子調教師はドラゴン(阿部寛)に変わり、カリスマ(生瀬勝久)である。

真々子はバカなくせに自分をバカだと思わないのが特徴なのだが、それをフッと笑って軽くいなす役割は中々に難しいのだな。まして、今回は主役なのである。真々子のバカな主張がそのまま結論になったりして・・・ものすごく頭の悪いドラマに仕上がっています。

東大受験組の生徒の一人で現在はドクターヘリに乗っているガッキーが名前を変えて高校生役で応援出演したりするのだが・・・ある意味、見所はそこだけ・・・ぐらいの勢いである。実に・・・残念でしたーっ。

ま、そういうわけで実はかなり微妙な「不毛地帯」のレビューが続くのである。「龍馬伝」「カバチ」「コドブ2」の混雑がある日月の混雑を考えると・・・(火)コドブ2、(水)直男、(木)曲女とところてん方式で押し出され・・・「不毛地帯」がいつの間にか消える可能性もあります。

「とめはねっ!」をのぞけば・・・木曜日はドラマの「不毛地帯」に・・・。

で、『不毛地帯・第11回』(フジテレビ100114PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・平野眞を見た。昭和45年(1970年)には3月に日本万国博覧会が開幕する。同時に赤軍派によるよど号ハイジャック事件が起き、経済的繁栄と侵食する破壊活動が渾然一体となった不思議なムードを生み出す。若者たちはの一部は革命の夢を見たが、多くの人々は安定した暮らしを求めたのである。人々は左翼の笛にも踊らず、秋に一人決起した三島由紀夫の憂国を嘲笑した。敗戦から25年・・・人々はそこはかとなく賢かったのである。

そうした世情とは無縁であるように・・・ビジネスの世界では戦前生まれの男たちがより多く稼ぐことに熱い血潮を燃やしていたのだ。

次期社長の座を狙う近畿商事・里井副社長(岸部一徳)はニューヨーク支社長の壹岐(唐沢寿明)が糸口をつけた千代田自動車とフォーク社との業務提携話を自分の手柄にするために米国入りし、交渉による穏やかな合併を目指す壹岐案に対し、両者が出資する合弁会社設立案を提示する。

出資比率で折り合いのつかなかったフォーク社は里井案に賛意を示し、壹岐は主導権を失うのだった。

あたかも・・・ついに千里(小雪)との肉体関係を持った壹岐を霊界から亡妻の佳子(和久井映見)が叱責しているのではないか・・・と思わせる展開に小心者の壹岐はこわい夢を見るのだった。

そのために「連絡する」と言いながら千里になかなか連絡できない壹岐だった。

それでも千里のことが気がかりな壹岐は部下の塙(袴田吉彦)に千里のお相手をさせたりします。どんなプレイなんだ・・・。

しかし、壹岐の亡妻に恩情を感じる塙は・・・壹岐と千里とのただならぬ関係を察知し・・・軽く釘を刺したりするのである。

塙「亡くなられた奥様は本当に素晴らしい方だったので・・・再婚の話も出ないのですが・・・どう思われますか」

千里「さあ・・・私にはわかりません」

壹岐からの音信不通に耐え切れず・・・ついに自分から電話をする西海岸の千里。しかし、東海岸の壹岐は不在だった。

里井は壹岐の手腕に怯え、敵対心を燃やすあまりにノイローゼ気味になり、さらにはそのことが心臓に異常をきたすことになる。

壹岐「しかし、副社長の案ではフォークが千代田の内情を知った場合・・・手を引く恐れがあります」

里井「だからこそ、私が内部調査に対する工作しようというのだ・・・それとも君は私のプロジェクトを妨害するつもりか・・・」

壹岐「そんなつもりは毛頭ございません・・・」

里井「わかるものか・・・君はいつだって私の寝首を掻くつもりでいるのだろう。この首はそうやすやすと渡しませ・・・うっ・・・」

壹岐「副社長ーっ」

心臓発作で入院した里井は狭心症と診断され、療養を奨められるが断固拒否するのだった。里井の心は壹岐に対する疑心暗鬼が被害妄想レベルに高まっていた。

里井の病状を気遣う言葉さえ、悪意によるものと解釈する里井に壹岐は言葉を失うのだった。

強行して日本に戻った里井を大門社長(原田芳雄)は労うが、その言葉さえ里井の病んだ神経を刺激する。

大門「くれぐれも無理をしないでくれ」

里井「なんですと・・・社長まで・・・壹岐くんに騙されているのですか・・・社長、目を覚ましてください。壹岐という男は悪魔なのです。何をたくらんでいるかしれたもんじゃない。私はまったく健康です。ピンピンしているのです。壹岐くんなんかきっと尻尾が生えているんだぁぁぁぁぁぁぁ」

大門「・・・エキサイトして・・・何を言うとるんじゃ?」

その頃・・・ようやく千里に連絡する気になる壹岐。

壹岐「連絡が遅れてすみません」

千里「お忙しいでしょうから・・・」

壹岐「日本に戻ったら必ず逢いに参ります」

千里「米国を立つ前に・・・お言葉がいただきたいの・・・」

壹岐「すべてのことは・・・これからじゃないですか」

いやいや・・・愛してるって言ってくれ・・・なのである。

それにしても千里を演じる小雪もいつの間にか33才なのである。

「恋はあせらず」(1998年)で織田裕二相手の三番手ヒロインを演じていた頃は21才だったのになぁ。その後すぐの「タブロイド」では謎の情報屋。この辺りからすでに裏の世界に通じた怪しい役が十八番である。映画「ケイゾク」ではお嬢様だが殺人鬼。そして池袋ウエストゲートパークではヤクザの愛人である。もう・・・こうなるとどんな清純な役をやっても・・・きっと裏では危ない組織と通じている妖艶な美女になってしまうのだ。「僕と彼女と彼女の生きる道」ではとても清楚な役柄だったのだが、凛(美山加恋)には勝てなかったのである。

まあ、とにかく、いるだけでゴージャスな美女というものは羨望されるか、憧憬されるかの存在なのでしょうがないよね。

とにかく・・・あまり言動を示さない壹岐が心の底でどうしても欲しくて欲しくてたまらない存在を演じられる女優というのは・・・日本にはおそらく小雪しかおらず・・・それがどうしても愛人っぽくなるところが・・・不毛地帯なのである。

関連するキッドのブログ『第10話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『神戸新聞の7日間』(フジテレビ)『成海璃子の咲くやこの花』(NHK総合)

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2010年1月14日 (木)

曲げたくても曲げられない女(菅野美穂)

強迫症状というものがある。

強迫症状には二つの要素がある。一つは強迫観念である。本人の意思とは無関係に不安や不快な気持ちを抱かせる「何か」が思い浮かぶことである。10年も交際している男性にお泊りを許すとゴミ箱にゴミが投げ入れられなくなるのではないかと思うことは強迫観念と言える。もう一つは強迫行為である。額縁が曲がっていると不安になるために直さずにはいられない。分別されていないゴミを見ると不安になるので分別せずにはいられない。勉強しないと不安になるため勉強せずにはいられない。これらは皆強迫行為である。

強迫観念と強迫行為が結びつくと強迫性障害(強迫神経症)と呼ばれる精神障害と診断される場合がある。

もちろん・・・深刻な脳の機能障害であることもあるが・・・几帳面な性格だったり、頑固な性格だったものが度を越してしまう場合もある。

今回のドラマの主人公は明らかにそのボーダーラインに立っています。

水曜日のダンスは・・・。

「相棒」15.7%

「検事」*9.4%

「曲女」15.4%

・・・でスタート。優雅だ。

で、『曲げられない女・第1回』(日本テレビ100113PM10~)脚本・遊川和彦、演出・南雲聖一を見た。前回は「カイザー、カイザー」な女が主人公だったこの枠。今回は「司法試験、司法試験」な女なのである。古い心理学で言えば、自我が限りなく超自我と融合した女である。超自我とはいわゆる一つの良心で・・・一般的には両親の擬似人格である。

大手法律事務所ビッグファームでパラリーガル(弁護士アシスタント)として働きながら弁護士を目指す荻原早紀(菅野美穂)は九年連続で司法試験に不合格な女だ。

父親もまた九年連続で失敗したが十年目に合格し、その日に乳母車トラップによって死亡した。母親(朝加真由美)は教師でそんな父親を応援してきた人格者である。今も教師で生徒に敬愛されているが心臓に持病を持っている。いつ心臓が止るかわからない状況である。

この両親に育てられ・・・父の死後は主に母親のみだが・・・早紀は司法試験を受ける自分を応援する自分という両親の姿を再現した人生を送っている。

言い方を変えれば両親の人生に支配され、両親の人生を模倣し、両親そのものを再現している人格なのである。

本来の人格である早紀は両親的な超自我に圧迫されほとんど閉塞していると思われる。弁護士になるよりキイナになった方がずっと本人にも社会にもよかったと思えるのだ。・・・おいっ。

とにかく・・・「演歌の女王」「学校では教えられないこと」と主張が強すぎて失敗している脚本家なのでものすごく不安な展開です。さすがに「女王の教室」の貯金はなくなったのでそろそろヒットが欲しいところです。「リミット~刑事の現場2」はまあまあだったけど視聴率的には惨敗だったしな。

おそらく、「ドラマの登場人物は性行為をしないといけない」「ドラマの登場人物は基本的に不幸でなければいけない」という強迫観念が強いとしか思えない作風をなんとかしてもらいたい。

なにしろ・・・上戸彩でさえなることができた弁護士になれない女なのである。っていうか「私たちの教科書」では本人、弁護士だったのにだ・・・。

まあ・・・脱線はほどほどにしておくが・・・どうして菅野美穂主演で・・・弁護士ドラマではいけないのか・・・よく判りません。早紀が弁護士になるまでのドラマなのか、なれないままのドラマなのか、理想の結婚相手にめぐりあうドラマなのか、めぐりあえないドラマなのか・・・よくわからないので不安なのでございます。

特に最初に視聴率が悪いとものすごくなげやりになる傾向があるからな。

こわいよ。

とにかく「不安や淋しさに負けないのが生きることだ」と母に言われたことを忠実に守り、「父が果たせなかった弁護士の道」を歩もうとする早紀を・・・もう少しいい加減な人々が誘惑する。

そういう趣向のようです。

第一の誘惑者。増野所長(西岡徳馬)「もう、あきらめたまえ・・・司法試験だけが人生じゃないぞ・・・多摩プラザだけが街じゃないし」

早紀「多摩プラーザです」

第二の誘惑者。昔の年上の同級生で有閑主婦・長部璃子(永作博美)「結婚すれば子供も生めるし人生薔薇色よ」

早紀「・・・」

第三の誘惑者。愛の狩人・藍田警視正(谷原章介)「俺と結婚を前提としないセックスしないか」

早紀「・・・」

第四の誘惑者。大学の後輩・坂本弁護士(塚本高史)「あきらめて僕と結婚して仕事を手伝ってくれないか」

早紀「がんばれって言ってほしかったのにそうじゃないのでごめんなさい」

一同「うっひゃあーっ」

しかし・・・早紀は狂っているわけではない・・・弁護士として父親の果たせなかった夢を果たし、母のように世の中を支える人間になりたいと思っているだけなのだ。

だから・・・離婚問題で悩んだあげく自殺未遂をする顧客(高橋由美子)を人命救助するにおいてただものではない集中力を発揮するのである。そこだけキイナなんだな。

まあ・・・いつもの・・・この枠の「働く女シリーズ」だと思えば・・・弁護士より優秀で、弁護士が解決できない案件を処理してしまうスーパー・パラリーガルだけど司法試験はいつもなぜか不合格という軽いエンターティメントに持っていく手もあるんだけどな。

きっと・・・そうはしない予感がひしひしと・・・。ただの面倒くさい女にならないといいけどね。

これもきっと強迫神経症の一種なのかしら。

関連するキッドのブログ『キイナ~不可能犯罪捜査官~

金曜日に見る予定のテレビ『ヤマトナデシコ七変化』(TBSテレビ)『前田敦子のマジすか学園』(テレビ東京)

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2010年1月13日 (水)

まっすぐな女(戸田恵梨香)まっすぐじゃない女(深田恭子)

さて・・・どんなドラマでも主人公が途中で死んだりしないのはお約束なのだが、勝負が売り物の一つだと「映画化」なので途中では絶対に負けられない「縛り」は結構逆境だよね。

そういう意味では気分を変えて年越しは・・・違う客を呼び込み・・・来週で「長い予告編」終了というのは戦略としてはありなのかもしれない。

ま・・・お茶の間はいたぶられています。

火曜日のフジテレビ制作VS関西テレビ制作ドラマ対決は①「まっすぐな男」10.7% ②「ウソゲ2」↗10.5%

ここはプロ野球で言えば伝統の巨人VS阪神戦なのです。そろそろどっちかヒットを打って欲しい。

で、『 2・第8回』(フジテレビ100112PM9~)原作・甲斐谷忍、脚本・黒岩勉、演出・松山博昭を見た。冒頭、漸く葛城(菊地凛子)と秋山(松田翔太)の過去が小出しで語られるのだが・・・遅いし中途半端だ。もの凄く興味をそそられる謎のキャラクターではないのである。

大学の犯罪心理学の教室で首位を競った秋山と葛城・・・序盤は秋山が優位に立っていたのだが・・・最後は逆転したというニュアンス。どうやら神崎直(戸田)が葛城から聞き出した話らしいが・・・葛城の話なんか信用できるのかっ。・・・ま、直は信じるか。

「天使と悪魔ゲーム」の終盤、安川(春海四方)だけが十字架が一本足りない状態に・・・敗北を認めない菊地だが・・・チーム・メイトを自力で救えない以上、敗北なのである。「いいえ・・・神崎直が救いの手を差し伸べることは想定内ですから」と言うつもりか。

もちろん・・・神崎直は救います。

こうして・・・準決勝前半戦は出場者全員が通過という主催者側としては不満の残る結果に・・・だって敗者を作ってなんぼのライアー・ゲームなのである。

ともかく、ライアーゲーム事務局のエリー(吉瀬美智子)は後半戦の即時開始をメンバーに伝えるのだった。

ドラマ・オリジナルで「密輸ゲーム」のアレンジとなる「ゴールドラッシュゲーム」である。

言うなれば人気のある怪獣のアンコール登場みたいなものだ。「なんとかの逆襲」である。

この脚本家は本来、この手のことが得意なタイプなのかもしれないのである。しかし・・・実に説明が不手際でお茶の間は理解不足となる。

チーム分けは十字架の獲得本数で事務局が行う。

その結果・・・。

光の国チーム

神崎

秋山

福永(鈴木浩介)

ワタル(夕輝壽太)

土田(森下能幸)

安川

炎の国チーム(どうせなら闇の国チームでいいのではないか)

葛城

マリエ(MEGUMI)

タツヤ(姜暢雄)

モモコ(片桐はいり)

テッペイ(忍成修吾)

謎の高校生ヒロカ(武井咲)

・・・という組み合わせである。実に都合がいい組合せだ。まあ・・・天使の神崎には神の加護があるので秋山はもれなくついてくるのか。

ゲームは二つの開拓者チームがそれぞれに敵の縄張りで金鉱を発見、敵地の金庫に保管された金塊を自分の縄張りに持ち込めるかどうかのゲームである。

オリジナルだけにルール説明はますます曖昧になり、もう何がどうすると勝つゲームなのかも非常に不可解だが・・・成り行き的にはこんな感じだ。

相手のチームに眠る金塊は一個1億円一人あたり金ののべ棒(以後金棒と略す)が3本、1チーム6人なので合計18本ののべ棒がある。

それぞれが手元に金棒を1本持っており、一人当たり4億円の借金である。

チーム全体では24億円、両チーム合計48億円の負債なのである。

敵地の金庫から1ゲームにつき一本の金棒を運ぶことができるが、境界で保安官に検査を受ける。

チェックされて金棒ならば没収。ダミーの鉄棒ならば慰謝料として金棒を相手から獲得。

保安官はパスすることもでき、金棒ならば開拓者は運び出し成功となる。

運び屋と保安官を交互に行い1ゲームで全20ゲームである。

金庫を空にするためには18回運び出しを成功させなければならない。

ただし・・・それは表向きで裏の手口があるのがライアーゲームなのである。

なお、ゲーム終了時に敵地の金庫に残った金塊は敵に没収される。

決勝戦に参加するためには国家資産一人、14億円が必要となり、自己資金の上位のものに選択権がある。ただし、今回は棄権による半額返しがないために棄権はしやすい。

光の国の決勝戦進出希望者は神崎、秋山、福永ことキノコの三人なので、国家資産42億円の獲得が目標となる。つまり、闇の国には6億円しか残らないという結果がもとめられる。

それぞれのチームはリーダーを一人選出・・・リーダーは金庫の鍵を管理でき作戦を指揮できる。ただし、自チームの金庫が空になるという敗北を喫した場合は責任をとって負債の半分を引き受けるというデメリットがある。

デメリットがあるために・・・光の国のリーダーは神崎。メリット重視で闇の国(おいっ)のリーダーは葛城である。

神崎は自由放任で・・・無策で光の国を統治。葛城は評価ポイント制導入で恐怖の管理社会で闇の国を支配するのだった。言うことを聞けばプラス10点、逆らったらマイナス10点、場合によってはカードを燃やしちゃうぞっ・・・なのである。

序盤戦、キノコが絶対音感詐欺でヒロカをはめて・・・金棒を没収する。さらに運び出しに成功。

キノコ「ド~レ~ミ~ファァァァァァアァァァアアァァァァァァッ」

この結果。闇の国の資産はマイナス2、光の国の資産はプラス2となった。

しかし・・・表面上の8VS6とは別に敵の金庫に眠る資産の行方が鍵になると秋山は読む。

キノコが相手の金庫の金棒を一本、自分の金庫の金棒を一本持ち出したことにより、金庫の中にはそれぞれ17本の金棒が眠っている。

秋山が調査した結果、金庫をあけるカードは本人以外にもつかえる。さらに金庫は引き出しだけでなく預け入れも可能である。カードは再発行してもらえる。

その結果、秋山が立てた作戦は・・・敵チームに裏切り者を仕立あげ、自陣にある敵のチームの金庫に敵陣にある味方チームの金庫の中身を運ばせてしまうという作戦だった。

こうすれば敵チームの金塊をすべて没収できる・・・という作戦である。

直「わ~い・・・勝てますね」

しかし、その作戦を実行する前に炎の国の口車に乗せられ、ワタルが3個、土田が3個、土川にいたっては11個・・・合計17個を敵陣にある自分の金庫に運びこんでしまっていた。

つまり・・・光の国にある闇の金庫は空。闇の国にある光の金庫には34個の金棒が眠っているのである。

直「しょぼ~ん・・・負けちゃいます」

残り13ゲーム、すべての金塊を運び出しても13個。そして金庫には21個の金塊が残る。

キノコ「ははははははははははははははははは・・・はは・・・負けた」

秋山「いや・・・まだ手はある・・・」

ここで秋山は葛城の走狗マリエと交渉。

秋山「お前たちは負ける・・・」

マリエ「何言ってんの・・・」

秋山「お前たちが闇の国にある光の金庫に入れたと思っている金棒は実は別の場所に隠してあるからだ」

マリエ「・・・そんな」

秋山「だが・・・助かる方法はある・・・それは・・・我らが天使・・・誰でも助けちゃう神崎の情けにすがることだ・・・」

マリエ「・・・」

新興宗教の勧誘者かホストのように敵を口説く秋山だった。その結果・・・。

秋山「マリエもタツヤも仲間になった・・・」

直「わ~い、これで勝てますね」

しかし・・・葛城が持ち込み可のボイスレコーダーを利用している以上・・・すべての作戦は筒抜けなのである。

葛城「裏切りものがいます・・・しゅへっ」

絶体絶命の光の国チーム・・・しかし、「映画版」がある以上、直たちが負けないことは言うまでもない。果たして・・・どんな手で葛城のしゅへっが・・・封じられるのか・・・次週、ドラマ版のファイナル・・・制作者の腕と良心が問われます。

ゲームの中での裏切りはOKですがお茶の間の期待を裏切ると大変なことに・・・。

関連するキッドのブログ『第7話のレビュー

で、『まっすぐな男・第1回』(フジテレビ100112PM10~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。『結婚できない男』『白い春』とこの枠で心に残る作品を書き下ろす脚本家の登場である。いわゆる過去の名作の徹底研究によって無数の「手」を持つタイプの作家である。つまり、君塚良一のライン(「湾岸署婦警物語」(1998年)の原案・脚本コンビである)に属するわけだが、師匠筋の「華麗なるスパイ」(日本テレビ)が苦しい展開だっただけにそこで体を張った深キョンのステータスを再生できるかどうかもキーポイントなのだ・・・そんなことを思うのはお前だけな。

主人公は中堅どころの建設会社「フロンティア」の開発営業部のサラリーマン・松嶋(佐藤隆太)である。曲がったことが大嫌いで大手の建設会社に就職が決まっていたのにその会社で不正が発覚したために入社をとりやめたというバカにまっすぐな男なのであった。

そんな松嶋には同僚で親友の熊沢(田中圭)がいる。今回は最後まで殺されずにすみそうだ。

熊沢が思いを寄せるのは会社の近所の雑貨店「アーニャ」の店員、町田佳乃(貫地谷しほり)なのであるが、佳乃が思いを寄せるのは松嶋らしい。

しかし・・・このドラマのヒロインは佳乃ではなくて・・・栗田鳴海(深田)である。

務めていた会社が倒産した栗田は同郷(秋田県)のよしみでフリーター・萱島ゆきえ(佐々木希)の部屋に転がりこんでいるフリーターである。

どこか、根性が曲がっているらしく・・・ティッシュ配りのバイトでティッシュを投棄するタイプである。たちまち発覚してバイトはクビに。

「お金がないし・・・お腹がすいた・・・本当だよ」なのである。

そんな・・・栗田の頭上に松嶋がうっかり風に舞わせたパーティーの招待状がふってくるのである。

まるで・・・往年のハリウッド映画のような展開ですが・・・いつものことですから。

パーティー会場に潜り込んだ栗田と松嶋はまっすぐな男と曲がっている女としてたちまち意見が衝突。

しかし・・・空腹につめこんだ栗田は腹痛を発症。松嶋はつい面倒を見て病院に付き合った上・・・身の上話を聞いて・・・五千円を貸してしまう。

翌日・・・松嶋の会社に栗田が訪ねてくる。

松嶋「もう金を返しにきてくれたのか・・・」

栗田「五千円って半端だからもう五千円貸して・・・借金1万円でお互いスッキリするでしょ」

松嶋「するか・・・」

しかし・・・松嶋は・・・栗田の根性を直そうと仕事を紹介する。

よりにもよって大切な仕事相手のインテリア・デザイナーの山口(津田寛治)のアシスタントである。

たちまち・・・問題を起す・・・栗田・・・山口の机から金を盗もうとして警察に逮捕されたという。

松嶋が謝罪すると山口は訴えをとりさげる。釈放される栗田。

栗田を曲げてしまったのではないかと思われるバー「ルベウス」のオーナー矢部(渡部篤郎)を訪ね・・・栗田は一万円を借りる。

一万円を返された松嶋は説教を始めるが・・・。

栗田「あなたはいつも正しいのね」

ゆきえ「へば、栗田ちゃんは山口って男に手篭めにされかかってやめれって言ったら警察呼ばれただ・・・栗田ちゃんはだらしないとこもあっけど・・・他人様のお金を盗んだりしないだっぺよ」

松嶋「なんとーっ」

松嶋が山口を問い詰めると真相があっさり明らかに・・・白昼堂々、我慢できなくなるなんて・・・山口・・・たまりすぎてるだろう。

松嶋は栗田に謝罪。しかし・・・栗田は山口の事務所からブランデーを盗んでいた。

松嶋「だめだろーっ」

栗田「慰謝料よーっ」

しかし・・・ブランデーはもみあいのすえに木っ端微塵である。

松嶋「あー・・・弁償しなくちゃー」

・・・松嶋が去った後・・・栗田は隠していたもう一本のブランデーを取り出すのだった。

そして松嶋は正しいことをしたために工事現場へ左遷されるのだった。

まるで・・・往年のハリウッド映画のようなツイストである。主人公とヒロイン・・・ちょっとお互いに地味かな。建設業界が舞台なだけに・・・「結婚できない男」組がまるまるゲスト登場とか・・・しないのかな。

関連するキッドのブログ『華麗なるスパイ

木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ』『グインサーガ』(NHK総合)『853』『エンゼルバンク』『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)『不毛地帯』(フジテレビ)・・・困るよね。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年1月12日 (火)

コードブルーが過ぎれば仲間と一緒に奇跡を待つ聖夜(山下智久)

奇跡は続いていくのである。すでに二回の絶頂に達したこのドラマ。つまり1st Seasonの最終回とスペシャルとでだ。

しかし、まだ深い世界が隠されているはずで・・・それを見せてくれることを祈る日々だった。

そして・・・その祈りは通じもう一回、コードブルーの世界の扉は開かれたのである。

このドラマはおそらくさらに続いていく可能性がある。2nd Seasonの入り口でそんなことを断言するのはおかしなものだが・・・この世界には果てがないと確信できるのだ。だって地球は丸いんだもん。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「サラ金2」10.0%(和香である)、「浅見光彦・鐘」12.5%(地味だったか)、「咲くやこの花」10.9%(及第点である)、「最後の約束」19.4%(反逆の嵐)、「由紀さおりの法医学」13.7%(国生である)、「龍馬伝」↘21.0%(面白くて高視聴率は気持ちがいい)、「筆談ホステス」12.2%(北川景子である・・・タイトルは筆談もげっでなくてよかったと思う)、ついでに「ハンチョウ」10.8%(名取・・・)、「コードブルー2」18.8%(面白くて高視聴率は本当に気持ちがいいものだ)・・・以上。

で、『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 2nd Season・第1回』(フジテレビ100111PM9~)脚本・林宏司、演出・西浦正記を見た。いわゆるひとつの続篇で、前作の記憶があった方が楽しめることは間違いないが・・・ここからでも充分に楽しめる展開になっている。どちらにしろ、ほとんどのドラマは主人公の生い立ちから語られるわけではなく、途中経過から入るわけである。かりそめの人格だろうが、現実というフィクションの登場人物だろうが・・・人は出会う人のすべてなんてほとんど知らないままに人生を楽しむしかないのだ。それでもいくつか注意するべきことはある。

たとえば・・・ドクターヘリなんて何の役に立つの・・・という愚問があると思う。

これは「緊急救命」というものが時間との戦いであるということを理解すればいい。たとえば、人間は大量出血をすれば死に至る場合がある。事故が起きて救命士を乗せた救急車がとりあえずの救命処置をしながら医者の待つ病院に患者を搬送するのと、事故現場に医師が派遣されるのとどちらが迅速かということだ。たとえ、その差が一秒しかないとしてもそれで患者の生死が分かれるのである。

次にこのドラマに登場する翔陽大学病院フェロー・ドクターたちの見かけの若さの問題がある。彼らは単なる研修医ではなく、ドクターヘリという特殊なシステムの救命医の候補生として専門研修を受けているものたちである。必然的に年齢は若くても二十代の後半ということになる。それにしてはキャスティングが若々しすぎるのではないか・・・という疑問が生じるわけである。それについては個人差というものを念頭に入れなければならない・・・世界には小学六年生で平均的な成人より身長が高いものなどざらにいる。彼らは非常に若々しく見えるが実は単に若々しさに恵まれているに過ぎないのである。

それでは・・・ざっと・・・登場人物たちのこれまでを回想しておこう。

主人公は藍沢耕作(山下智久)だ。ブルーよりも濃い藍色を名に含む彼は・・・医療技術を磨くことに執念を燃やす若者として登場する。両親が不在で祖母に育てられた彼は恵まれた環境ではなかったといえる。その中で「腕を磨かなければ存在さえ許されない」という強迫観念を培ってきた。しかし・・・フライトドクターのフェローシップ(専門研修制度)を受け仲間たちと指導医である黒田脩二(柳葉敏郎)との出会いによって人間的成長を遂げ、もはやかっての必要以上の冷酷さは影を潜めている。恩師であり優秀な外科医であった黒田の腕を切断したことが彼を変容させたのである。

藍沢「黒田先生を救命したことで・・・先生の外科医としての命を奪ってしまったのではないですか」

黒田「だが・・・残された命で何かをすることはできるだろう・・・命がなければ何もできん・・・その通りだろう」

黒田が玄人を象徴する黒を名に含むようにフェロードクターの一人・白石恵(新垣結衣)は素人を意味する白を含んでいる。有名医大の教授を父に持つ白石はフェローメンバーの中では名実ともにエリートである。その知識は玄人顔負けだが、経験不足にともなう決断力不足が何度かの過ちを招いている。黒田が腕を失うことになるのも彼女の現場における判断ミスによって生じている。しかし、育ちの良さからくる包容力は抜群であり、時には藍沢たちの頑なな心を溶かし、フェローメンバーの要としての存在感を示す。白はあらゆる色を薄めることができるのだ。もちろん・・・たやすく相手の色に染まります。白石は黒田によってグレーになったのである。

清純さを示す白に対して緋山美帆子(戸田恵梨香)は艶やかな緋色の女である。彼女もまた白石と同様のお嬢様であるが、白石とは違い勝気な性格を露わにする。白石が和を尊ぶなら緋山は戦いを好むのである。そのために外科医としては最も優秀な藍沢に対して激しいライバル意識を燃やしている。藍沢が冷静な青なら、緋山は情熱の赤なのである。困難に立ち向かう気迫はメンバーの中では抜きん出ていた。しかし、それが仇となって救命現場で自らが事故に遭遇。心臓破裂の重傷を追う。その後遺症が2nd Seasonでは彼女を苦しめるようだ。

白石「後遺症による不整脈・・・もしものことがあったらどうするの」

緋山「それ以上、口を挟んだら殺すわよ・・・もしもの時は死ぬだけよ」

藍沢、白石、緋山という非凡なメンバーに囲まれて、医師としては凡庸さを露わにするのが藤川一夫(浅利陽介)だ。藤色はもちろん紫系である。それは赤と青を混ぜて作られる色だ。情熱的でもなく冷静でもない。さらには藍沢のような貧乏育ちでもなく、緋山のような令嬢でもない。そして白石のような知性も、藍沢のような技術力もない。さらにいえば心肺蘇生のためのAEDによる除細動処置中の患者に触れて感電し、自分の心肺停止を招くといううかつさも持っている。しかし、平凡さこそが彼のとりえであり・・・患者と遊離しがちな優秀なフェローたちよりも患者の心が分る男として頭角を現す。今では「転職を奨めた」黒田のものまねをするほどの余裕ぶりであるが・・・黒田からもっとも遠い存在であることは言うまでもない。

女医が何人もいるのにおかしな話だが・・・メンバーの中の紅一点と言えるのがフライト・ナースである冴島はるか(比嘉愛未)である。医師の家系に育ったのに医師になれなかったことが心の傷になっている彼女だが・・・ナースとしては超優秀な存在で・・・それぞれのフェローたちの女房役として機能する。それぞれの色を冴えさせるのがその名の意味するところだろう。冴島の恋人の田沢(平山広行)は筋力低下を起こす難病のALSを患っており、死が目前に迫っている。自殺未遂を引き起こした田沢とは破局寸前にまで至るが最後は愛が勝つ状態で1st Seasonを終えた。老いが深まり、一度は外傷によるショックで一時的な痴呆状態に陥った祖母・絹江(島かおり)を持つ藍沢とは心に通じるものがある。ちなみにキッドの妄想状では冴島と藍沢は肉体関係があります。さらにいえば藍沢と白石の間にもあったはずです。場合によっては緋山と藍沢も・・・どんだけプレイボーイ設定の妄想なんだよ。

冴島「失うことが分っているのに愛してるなんて不毛だわ」

藍沢「愛なんて・・・最初からそういうものなんじゃないのかな」

この他にも未成年者と結婚し、愛妻弁当でお茶の間を和ませるドクターヘリのパイロット・梶(寺島進)などレギュラー・メンバーも多彩な顔ぶれがそろっているのだがきりがないのでやめておく。なお、看護師には新顔として辻(垣内彩未・・・「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」(2006年)で新垣結衣・村川絵梨と女子高生トリオだった)が参入している。

新参といえば・・・黒田に変わって指導医となるのが橘啓輔(椎名桔平)である。橘の花は淡い白色だが・・・実は言わずと知れた柑橘系である。優秀だが・・・どこか影があり、色事師の気配もある謎の男だけに一応オレンジ色に位置づけておきたい。救命センター部長・田所(児玉清)に招聘されたのだが、指導医の一人・三井(りょう)とはただならぬ関係があり、また脳外科医の西条(杉本哲太)とも浅からぬ因縁を持っているらしい。ちなみに児玉と杉本は今年の大河ドラマでは父と長男の間柄である。

さて・・・とにかくそんなこんなで緋山が九死に一生を得てから一年と三ヶ月が過ぎたのである。藍沢たちの専門研修期間も残り三ヶ月となったらしい。

1st Seasonで最初はバラバラだったフェロードクターたちに絆が生まれ、一つになっていったのに対し・・・2nd Seasonは旅立ちという別れに向かっていくのである。

藍沢「医者は結局しばらく延命することしかできないじゃないですか」

黒田「だが残された時間が人生に別の意味を見出すこともある」

このやりとりから不吉な暗示を読み取れば・・・緋山の旅立ちは独特なものになる可能性は充分にあり、この死亡フラグにはしっかり釣られたいと考えます。

だけど3rd Seasonに緋山がいないのは嫌だなあ。・・・どんだけ先走ってるんだよ。

時は2009年12月24日に遡る。相変わらず空気の読めない藤川はクリスマス・イヴを一緒に過ごそうとナース冴島をデートに誘うが軽くあしらわれるのだった。申し込みを断られていることにも気がつかない藤川を緋山は哀れむが・・・突然の心臓発作に襲われる。大手術後・・・緋山は不整脈もちとなっていた。しかし・・・養生のためにメンバーに遅れをとっている緋山・・・ドクターヘリ搭乗数では藤川にさえ負けているのである・・・病状を隠し、無理を重ねている。そんな緋山に白石は善意の忠告を行うが緋山はもちろん聞き入れない。

そして・・・藍沢はドクターヘリ管制官の轟木(遊井亮子)と挙式間近な指導医の一人・森本(勝村政信)とともに出動し、千葉上空にあった。

救命に来て最初に知ったことは・・・ここでは奇跡は起こらないということだ。

患者の命は家族や仲間の願う愛や友情では救えない。

医者の腕と・・・エピネフリン(アドレナリン)だけがそれを辛うじて成し遂げる。

だが・・・しかし・・・。

かっての迷いなき藍沢の姿はもうない。藍沢は救命で学べば学ぶほど迷いの森に誘い込まれる自分を感じていた。

力を尽くしても命を救えないことがある。その時に出会う遺族たちの嘆き。

命を救えても重い現実が残ることがある。患者のそしてその家族の苦悶。

そこから目を背け救命処置だけを見つめることが藍沢には出来なくなっていた。

そんな折・・・新たなるチーフ・シニアドクター橘がやってくる。

橘はフェロードクターを評価し、その将来を決定する役割を拝命していた。

フェロードクターたちは修行の成果を判定されることに緊張を感じている。

橘は軽快に若者たちの品定めを始めるのだった。そこには偏屈さを露わにする黒田とは違う独特の嫌な感じが漂っている。それは「銭ゲバ」のダメオヤジを椎名桔平が演じたからだとばかりはいえないのである。

橘の言動に・・・同じ子供の写真を持つ三井は危ういものを感じていた。そしてそれは橘に対する西条医師の不快な表情にも示される。

橘「今では私は西条先生のあの時の気持ちが理解できます・・・おかげで私は医者になれたのです」

西条「・・・」

三井「患者の病状と・・・患者の人生を切り離して考えることができるあなたの生き方を・・・若者たちに押し付けないでほしい・・・患者の痛みが分る医者だって貴重なのよ」

西条「君は・・・変わらないな」

・・・一体、三人の間にどんな凄惨な出来事があったのか・・・楽しみである。

クリスマス・イヴであろうとなかろうと人は病気になり・・・事故を起こす。

橘を加えた新しい救命チームは挨拶もそこそこに任務に忙殺されるのだった。

そこに老人施設に入所していた藍沢の祖母が呼吸困難となり搬送されてくる。幸い病状は安定したが老齢のために予断はできない状況である。

やがてくる死に向かって絹江はらせん階段を昇っていく途中なのだ。

そのことを思えば藍沢は心が震えるのだった。そんな藍沢をもはや仲間となったフェローメンバーはさりげなくフォローする。

藤川「病状が軽くてよかったな・・・」

藍沢「・・・ありがとう・・・」

一方、救命センターには最近、数ヶ月の植物状態を経て死亡したばかりの患者の家族が急患として運ばれてくる。

藤川はやりきれなさをつい言葉にする。「結局、命を助けたことで患者の家族に重荷を背負わせたようなもんだ・・・」

冴島が反論する。「それじゃ・・・見殺しにするべきだったって言うの」

藤川は「だってそうじゃないか・・・結局・・・患者は一度も目を覚まさないまま・・・逝っちまったしさ」

昼休みの短い時間に・・・冴島と田沢はデートをする。

田沢は・・・延命処置の拒否をする書面にサインしたことを冴島に告げるのだった。

冴島は動揺する。

藤川は再び冴島にアタックをしようとする。

冴島は人目も憚らず泣いていた。唖然とする藤川は冴島が「延命処置の拒絶を示す書類」を持っていたことに気がつくのだった。

轟木「ドクターヘリ、出動要請、天候状況などクリア・・・エンジンスタート」

三井と森本は別件の手術に入っていた。藍沢は橘と冴島と共に出動する。

川沿いの道路におけるオートバイと自転車の衝突事故だった。負傷者は双方の運転者である。

現場へ向かう救急車を追い越してヘリは着陸する。ただちに診断を開始するドクターヘリ・チーム。バイクの運転者は軽症だが自転車に乗っていた女性・米田雅子(野村真美)は重傷だった。

応急措置をすませ・・・患者を搬送するために発進しようとしたヘリの機外で藍沢は川に流れる子供用のスパイクを発見・・・さらに川面にうつぶせる子供(首藤勇星)の姿を捕捉する。

橘「緊急を要する状況だ・・・藍沢はここに残れ・・・冴島は小児用救命キットを持って藍沢をフォローしろ・・・ヘリは折り返させる」

橘は沈着冷静に判断をくだす。藍沢は川に入り、子供を救助した。出動した消防の検索ミスと言える事態だが・・・不可抗力とも言える状況だった。

すでに子供の心肺は停止していた。体温は26度である。

無線により情報が伝播する。

橘(ヘリ)「時間との勝負だ・・・早急に体温30度に戻さなければ助からない」

白石(病院)「低体温なら・・・蘇生の可能性はある」

懸命に心臓マッサージを行う藍沢。刻一刻と過ぎ去る時間。

藤川(病院)「事故からもう30分は経過してる・・・無理だろう」

梶(ヘリ)「タッチ・アンド・ゴーで戻りつつある・・・救急車の搬送と平行して・・・時間を短縮してくれ」

轟木(管制室)「最適なランデブー・ポイントを指示します」

藍沢チームが病院に到着した時・・・すでに50分が経過していた。

母親と思われる患者の手術を緋山と行う橘が叫ぶ。

「そっちがすんだら(死亡が確認されたら)こっちを手伝え」

冴島「体温・・・わずかにあがってます」

藍沢「開胸しよう・・・直接、体内をお湯で暖める」

藤川「そんなムチャだろ・・・」

白石「それで蘇生した症例がある」

藍沢「もう心肺停止しているんだ・・・これ以上悪くはならない・・・」

修羅場である。そして最初の奇跡は起きた。

藍沢「VF(心室細動)きた・・・」

白石「AEDかけます・・・チャージ・・・はなれて・・・放電」

藤川「心拍戻った・・・60分って・・・新記録だろう・・・」

白石「・・・」

藍沢「どうした・・・」

白石「瞳孔が開いたままだわ・・・」

患者は植物状態あるいは脳死に陥った。

すでに聖夜が始まっていた。意識を取り戻した母親に子供の病状を告げる白石と緋山。

母親「で・・・サッカーぱできますか・・・あの子にクリスマスプレゼントでスパイクを・・・買ってあげたんです・・・」

絶句する二人の女医だった。

ヘリポートでは藤川が風に吹かれていた。梶がそっと寄り添った。

「うちの子供と同じ年頃だよ・・・この仕事は悔やむことばかりだぜ。ベストを尽くしたつもりでも・・・たまんないよな」

ロッカールームではコーチと選手が居合わせた。

橘「よくやったよ・・・後は延命措置だ・・・」

藍沢「こうなると分っていて蘇生をさせたんですか」

橘「貴重な経験ができただろう・・・低体温の患者の蘇生は珍しい」

藍沢「でもあの子と母親にとってこれが幸せな結果と言えるかどうか・・・」

橘「お前だってもう分っているだろう・・・患者の命と引き換えに医者は経験を積むんだ」

・・・その経験によって次の患者を救うことが可能になるかもしれないとは言葉を足さない橘だった。そこには透明な悪意の気配がある。橘の心には何かがどこかを蝕むものの気配が漂う。

橘「医者が患者の人生につきあってたら頭がおかしくなっちまうぞ・・・」

藍沢「・・・」

白石は患者を見守っていた。そこへ藍沢がやってくる。

白石「今日は当直・・・?」

藍沢「違う・・・お前と一緒さ・・・ただ目を覚ますのを待っている・・・」

白石「私の父はクリスマスには家にいたことがない。でもそれを私を誇らしく感じていた。父は誰かが楽しいクリスマスを迎えるために病気を治しているんだから・・・と。でも、今、思うことは父もまたこんなやりきれない気持ちを感じたことがあったのだろうか・・・ということ」

緋山は藤沢と当直室にいた。

緋山「口惜しいわ」

藤川「じゃ・・・なんとかしろよ・・・人が何て言おうと好き勝手やるのがお前の本領だろ」

緋山「それ・・・ほめてんの・・・けなしてんの・・・」

藤川「どっちもだ」

白石と冴島は母親のベッドを子供のベッドに並べてみた。

白石「余計なことでしたでしょうか」

母親「いいえ・・・あの子には父親がいないから・・・私がついていてあげないと・・・」

もの言わぬ子供の手を握る母親「ごめんね・・・冷たかったよね」

緋山は橘に進言した。

「明日・・・病状が安定したら・・・専門病院に搬送します・・・まだあきらめられません」

橘「なるほど・・・いいだろう・・・」

フェローたちはもはや一心同体の如くである。

翌日、もの言わぬ子供を乗せヘリは飛び立った。

冴島は田沢と公園でクリスマスのデートをした。

冴島「延命措置の拒否のことだけど・・・もう一度考えて・・・」

田沢「すまない・・・でも最後まで僕のままでいたいんだ・・・この病気では奇跡が起きないことを僕は知っている・・・でも・・・僕にとっては毎日が奇跡のようなものなのさ・・・朝、目が覚める・・・よかったまだ生きていると思う・・・生きていれば君に逢える・・・うれしい・・・鏡を見て身だしなみをする・・・君におかしくない格好で逢いたいから・・・そして・・・こうして君と逢っている・・・うれしくてたまらない・・・だってまるで奇跡みたいなものだもの・・・君を苦しませて・・・わがままで・・・すまない・・・でも僕はうれしいんだ・・・君に逢えてうれしいんだ」

冴島は涙をこらえて微笑む恋人を抱きしめた。

その頃・・・ヘリの震動に反応したのかフェローたち全員の患者は目を開く。

緋山もまたただうれしかった。

この場所で二番目に学んだことは・・・医者なら誰でも

自分の患者に奇跡が起こることを願うということだ。

そうでなければ医者なんてやってられないのだ。

「息子さんは・・・1%の可能性もない蘇生を果たしました・・・だから・・・もう一度そういうことがありえないとは・・・言えないのです」

少年の母親に説明した後で藍沢は絹江を見舞った。

絹江「耕作の足手まといになってすまないねぇ」

藍沢「ばあちゃんのことを足手まといなんて思ったことは一度もないよ・・・」

かっての藍沢は悩まなかった。今の藍沢は悩む。しかし、冷えていた心には温もりが生じている。

白石は電話で父親と口論をしていた。

父親(中原丈雄)「そろそろ帰ってこないか・・・」

白石「帰りません・・・ここには仲間がいて・・・私にはやるべきことがあるから」

父親「ふん・・・また青臭いことを・・・」

白石(プチッ)

橘は緋山を部屋に誘ったが今回のところはあっさりとふられる。橘の部屋にはクリスマスツリーが飾られていた。しかし・・・その部屋はどことなく冷え冷えとしているのだった。

そして絹江の病室には謎の男(リリー・フランキー)が訪れる・・・。

関連するキッドのブログ『これまでのコード・ブルー

               『ブザー・ビート

天使テンメイ様が貴重なレビュー。しかも西浦演出に珍しく好意的である。

Hcinhawaii0601 ごっこガーデン。ふたたびのヘリポートセット。お気楽いつのまにか森本と轟木はこんなことになったの?どうしてどうして?耕作はついでに運動靴もひろってあげればよかったのに・・・mariはうぅん。三ヶ月のご無沙汰で月9に山Pしゃま再登場。これって新記録?・・・橘と三井は元夫婦なのでしょうか?・・・藍沢Pはすっかり丸くなりましたねー・・・成長するキャラクターそこがうれしいですよikasama4網タイツがより斬新なアングルで帰ってきましたねぇ・・・橘先生の祖先は・・・幕府の旗本だったりして・・・弟とか妹が登場するとハッキリするんですけどね。・・・しないか・・・とにかくいいムードで第2シリーズスタートですくう主題歌がもう一回HANABIというのが逆に新鮮なんだわ・・・ポリシーがあるっていうか、商売っ気がないっていうか・・・生のすぐそこにある死・・・それをここまでつきつめてしかもエンターティメントでもあるって凄いと思うのだ

Hcinhawaii0600 ごっこガーデン。振り返れば彼がいるセット。エリはうぅ~ん。待ちに待った山P先輩の新作はじまりはじまりでスー。もうリピートの嵐ですyon!そして・・・背後からそっと近寄って肩に手をのせる・・・もうこれだけで昇天なのでスー。こんなことではうぅんな気持ちにさせるスターが他にいるでしょうか・・・いやぁん、金曜日にはいるかも~~~まこむひょ~、エリ姉ちゃん100回目の肩にタッチ、ド~ンです。もう肩がヒリヒリしましぇんか~。それはさておき、まこドロンジョはおなかペコペコでしゅ。梶の愛妻サンタ弁当スペシャルはまだでしゅか~。サインしたのは婚姻届けと思いきや、ヘビ~~な展開だったよね~。でもまこは涙の洪水で溺れそうでしたけど~。お弁当食べたらカラオケでもらい泣きをぶちかましましゅ!・・・じいやとっととスタンバイしないとおしおきだべ~

水曜日に見る予定のテレビ『曲げられない女』(日本テレビ)『相棒』(テレビ朝日)

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2010年1月11日 (月)

短か夜を飽かずも啼きて明かしつる心語るな山不如帰(坂本龍馬)

坂本龍馬が姉の乙女に示した和歌である。

京都国立博物館に残る原文では「みじか夜をあかずも啼てあかしつる心かたるなやまほととぎす」となっている。

今回、龍馬は父親から命じられた藩命による土木工事の監督をするが借り出された農民たちの心をつかめず苦心する。この歌は尊王攘夷の志について饒舌に語る人々を揶揄した歌にも見えるが・・・今回のように伝えたいことがあるのに言葉にならずただむなしく一人泣く龍馬の自嘲の歌のようにも思えてくる。

龍馬の父、八平直足は万葉学者・鹿持雅澄の門弟である。坂本家は代々、和歌に親しんだ家系であった。

また、今回、龍馬は三味線を奏で百姓たちを慰安しようとするのだが、坂本家は歌舞音曲にも熱心であったことが知られている。龍馬の兄・権平も姉・乙女も絃琴の師匠・門田宇平の弟子である。兄姉の手ほどきを受け龍馬もまた実際に三味線の名手だったのである。

龍馬が百姓たちの機嫌をとろうとして弾き語りで小唄を歌うのはけしてフィクションではないのである。

で、『龍馬伝・第2回』(NHK総合190110PM8~)脚本・福田靖、演出・大友啓史を見た。音楽の佐藤直紀は「コード・ブルー」も担当しており、今季は二夜連続で彼のスコアによるドラマが放送されるのである。シナリオにそったレビューは例によってikasama4様を推奨します。今回は坂本家、武市家、岩崎家のマップ付。江戸時代の人々がいかに健脚であったかが忍ばれます。さらに老中首座・阿部正弘(升毅)の書き下ろしイラスト付、序盤とはいえ・・・去年の殺伐としたレビューからは想像もできない大サービスでございます。そのお気持ち判りますけど。平井加尾(広末涼子)のキーが高いのも篤姫(宮崎あおい)の演技プランを思い出します。今回、映像的にもかなり工夫があるようで「沙粧妙子 ~ 最後の事件~」(1995年)で15才だった広末涼子を思い出させる仕上がりです。CG加工なのかしらん。久万川は仁淀川の上流でほとんど伊予国際だと思うのですが・・・加尾は弁当を朝一番で作り、昼までに高知から走ってきたんだなぁ・・・と思ったりしましたけど。

Ryoma185201 嘉永六年(1853年)に17才で坂本龍馬は剣術修行のために最初の江戸留学を果たす。その前年・・・元服を終えた龍馬は坂本家の仕事を手伝うようになっていた。土佐において柳生新陰流の流れを組む小栗流を習った龍馬だったがすでに国内では無双の域に達していたのである。しかし、所詮は古武術であった。最新の技術を学ぶためには江戸に出る必要があったのである。もちろん、私費留学である。経済的に豊かな坂本家だから可能なことだったのである。坂本家の本家筋である才谷家は土佐でも指折りの豪商だった。また龍馬の父・八平直足は婿養子であるが実家は郷士の中でも格上の白札郷士(上士に準ずる身分)の山本家であり、継母である伊予の死別した先夫の川島家も廻船問屋として繁盛していたのである。激しい身分制度のある土佐藩で龍馬が頭角を現したのはこのような金回りの良さも無関係ではないのだ。また、龍馬が後に勝海舟の神戸海軍塾に学び、海運業の亀山社中、私設海軍の海援隊を興す萌芽もそこにあったのである。

一方、父・八平は槍の達人であり・・・坂本家の中に眠っていた土岐氏明智流の血を覚醒させたとも言える。

もちろん・・・龍馬が才能を開花させるに至ってはもの凄い扱きがあったことは充分に妄想できるのである。

なぜなら坂本家は忍びの一族だからである。

龍馬は紀氏も名乗っているが、その先祖は紀小弓、紀大磐父子という古墳時代の武将に遡ることができる。この父子は共に五世紀の朝鮮半島動乱に参戦し、百済や高句麗と同盟しつつ新羅と戦った忍びのものなのである。

小弓は戦場で没し、大磐は帰国後、倭王武こと雄略天皇に仕えた。その子孫には「土佐日記」の著者・紀貫之がいる。紀貫之は土佐の国司であり従五位下土佐守だったのである。

明智光秀の娘婿にして土岐、明智、遠山の血をひく明智秀満の子孫であり、紀土佐守の末裔と名乗る坂本龍馬。この妄想力がすでに尋常ではないのだった。

江戸幕府が開かれて250年。徳川の忍びによる支配の命脈が漸く尽きようとしていた。

薩摩では100年に一人のくのいちと言われる篤姫が坂本龍馬と同年に生れている。二人は符合するように嘉永六年に江戸を目指すのであった。

その年、前年に大西洋を渡ったペリー提督率いる米国海軍東インド艦隊は南アフリカ・ケープタウンを経由してインド洋を通過、マラッカ海峡からシンガポール、マカオ、香港、上海と航海を続け、五月下旬には琉球王国に到達していた。

嘉永六年六月・・・浦賀沖に黒船が姿を現す時は刻一刻と迫っていたのである。

ペリー艦隊の来訪はすでに長崎のオランダ商館を通じて幕府に通報されていたが長い眠りに慣れた政府中枢の反応は否応なく愚鈍であった。

その目覚めの前のまどろみの中を龍馬は生きている。しかし、海の男たちは近付いてくる嵐を肌で感じていたのである。それは幕末という名の巨大台風であった。

すでに江戸行きの決まった龍馬は山に入り、精進潔斎の行に入っている。

その龍馬を一人の乞食が訪ねてきた。

龍馬が過ごしているのは樵の山小屋である。

すでに夕暮れが終りかけている。小屋からは食欲を誘う匂いが流れていた。

「いい匂いだな・・・」

「昼間猪をしとめたきに・・・」

二人は気安く言葉を交わした。

「精進するものが肉など食ってよいのか」

「ほたえるならやらんぞ」

龍馬はそう言いながら・・・椀を乞食に差し出した。

「こりゃたまるか」

汁の熱さをものともせず乞食は椀の中身をすすりあげる。

その時、乞食は部屋にもう一人いることに気がつき、殺気を放つ。しかし・・・相手の正体を知るとがくっと肩を落とした。

「悪食だけでなく女犯もかい」

乞食はあらためて憎々しげに龍馬を睨んだ。

穏形の術を解いたのはくのいちの加尾だった。龍馬の傍らにしなだれかかっている。

「乞食侍の横目付(密偵)が何をしにきた」

加尾は侮蔑をこめた視線を乞食になげかける。

徳川の世の終焉は土佐藩の中にも現れていた。身分制度の揺らぎである。ここ数年、上士と下士の対立は下克上の気配を醸し出している。

「加尾さんよ・・・まあ・・・そう弥太郎さんを苛めるな・・・」

なだめたのは龍馬である。すでに加尾とは昼間から幾度となく交わり、精力が尽きていた。しかし・・・加尾はさらに求めてくる気配が濃厚だったので岩崎の弥太郎の訪問はありがたかったのである。

「まったく、土佐の女の味を忘れがたくしちゃろうと思ったきに無粋もんが・・・邪魔しよる」

加尾は不満げに龍馬の首筋を齧る。

「痛・・・加尾さん・・・そりゃ甘噛みの域をはずれちょる」

「まっこと平井の家のお姫さんははちきんじゃな」

弥太郎はついに呆れ顔になった。

「しかし・・・龍馬様が江戸に行かれるとなると・・・きついのう・・・」

「そりゃそうじゃろうな・・・実入りが悪くなろうもん」

加尾はなおも意地悪く弥太郎を責める。

弥太郎は視線を落とした。

弥太郎は親の代で地下浪人に落ちぶれた我が身を痛ましく感じた。しかし・・・郷士時代から岩崎家は隠し目付けの家柄である。上士が下士を監視するためのスパイが代々の役目なのだった。かっては目付け頭だった家がそうではなくなっただけである。

その分、役得が減ったと弥太郎は感じている。

そこに目をつけたのが龍馬であった。龍馬は小銭で弥太郎を買ったのである。つまり・・・弥太郎を上士の動向を監視する二重スパイに仕立てたのだ。龍馬が江戸に立つことで淋しくなるのは弥太郎の懐具合であった。

弥太郎の気持ちを読んだ龍馬は微笑んで言う。

「心配ないきに・・・後のことはこの加尾が引き継ぐきに」

「ひっ」と弥太郎は思わず息を飲んだ。

加尾は鼠を見る猫の目で弥太郎を見た。

「しかし・・・」と弥太郎は思わずつぶやいた。「平井の家は・・・乾の息がかかっとろうに」

乾家は遠州掛川城以来の山内家の重臣だった。平井は郷士として乾家の組下にある。

「灯台下暗しで知らぬじゃろうが・・・」と加尾は真顔になって囁くように言う。

「乾家は幕府の息がかかっているのよ」

「なんと・・・」

「乾には服部の血が流れているきに・・・あれは代々・・・山内家に対する幕府の横目じゃ・・・」

龍馬が加尾の言葉を引き継いだ。「ま・・・もう大分柔になっちょうがの。まっこと世も末じゃき・・・なにもかも箍が緩んじょる」

横目として藩内に知らぬことはないと自負していた弥太郎にとっては衝撃の事実だった。

龍馬は慰めるように言う。「とにかく・・・悪童仲間のよしみじゃ・・・わしが留守の間も上士と下士がほどほどに付き合えるようにつなぎをしてほしいがじゃ・・・加尾の上には武市先生が控えておるきに・・・」

龍馬の遠縁にあたる武市瑞山は秀才で知られ白札郷士として上士と下士の仲立ちをする立場にある。卓越した人柄で下士には慕われ、上士の覚えもめでたい男だった。

土佐に噴出しつつある下克上の熱を抑えているキーマンである。

龍馬はそれを助けるために弥太郎から上士の動向を探り出し、瑞山にそれとなく知らせていたのである。

その役目を加尾が引き継ぐという話なのだった。

「お礼は変わらずにするきに・・・頼りにしちょります」

「まあ・・・飲め」

いつの間にか加尾が弥太郎の横にいた。空になった器にどぶろくが注がれる。

前触れもなく目の前の皿には酒盗(カツオの塩辛の一種)が盛られている。

面妖な女・・・と思いつつ・・・弥太郎は注がれた酒を一気にあおった。

突然、金銭的問題の解決とともに龍馬との別離の寂しさが弥太郎の胸をしめつける。

関連するキッドのブログ『第1回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『ライアーゲーム2』『まっすぐな男』(フジテレビ)

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2010年1月10日 (日)

桜でなくて咲くやこの梅(成海璃子)イギータのための最後の約束(嵐)

あなどれないのは「ちりとてちん」の藤本有紀の作である。

「百人一首」かと思うと「落語」なのである。

まあ・・・古典文芸という意味では一緒だからな。

時代劇で景色もものすごく江戸で合成されているのだが・・・寓話的彩りなのである。

一方、「プロポーズ大作戦」の後は「ハチミツとクローバー」、「ヴォイス」と原作あり、オリジナルとすごく残念な感じの仕上がりを示す金子茂樹・脚本の「最後の約束」・・・またしても残念な感じに。ものすごい才能を感じるのだが・・・どこかが甘い・・・まあ、こっちが鈍いのかもしれないけれど。

で、『咲くやこの花・第1回』(NHK総合100109PM0730~)作・藤本有紀、演出・佐藤峰世を見た。土曜時代劇は黒川芽以の「オトコマエ!2」も大村彩子の「陽炎の辻」もスルーしてきたのについに成海璃子の主演でキャッチされてしまったのである。・・・まずいじゃないか。土曜には前作が限りなく駄作だった「ブラマン」の続篇とかスペシャル版がとてつもなくつまらなかった「左目探偵EYE」のレギュラー・シーズンとかが始まるのである。とてもじゃないが・・・こちらで楽をしたくなるではありませんか。

とある江戸時代。深川の漬物店「ただみ屋」の一人娘こい(田中凛音→成海璃子)はとびっきり地味な着物で初詣に出かける。

願うことは「今年も地味で目立たなく生きていけますように」である。

しかし・・・晴れ着で賑わう神社の境内で一人だけ地味な普段着のこいは人一倍目立っているのだった。

おみくじを引けば「大吉」でそこには「華やかに着飾れば願い事叶う」と記されている。

こいの願いとは真逆なので木に結んで邪気を払おうとするこい。しかし・・・一陣の風が吹き、おみくじは通りすがりの浪人・深堂由良(平岡祐太)の顔に貼りつくのだった。

「ご、ご無礼を・・・」

こいが手打ちにされるのかとどよめく観客であるが浪人はおみくじを一瞥すると去っていったのだった。

こいが・・・地味を願うのはとなりの家の鰻店「金森屋」の一人娘・しの(黒岩澄香→寺田有希)との友情関係のもつれからであった。幼い頃からなにかと目立つこいはしのの激しい嫉妬の目にさらされているのである。

こいの母親そめ(余貴美子)としのの父親信助(佐野史郎)は近所でも評判の犬猿の仲で会えば喧嘩をする間柄。こいとしてはせめてしのとは仲良く穏やかに付き合いたいと思っているのである。

こいを寺子屋嵐雪堂の師匠佐生はな(松坂慶子)は興味深く見つめるのである。

もちろん・・・はなには・・・こいの中に眠る大輪の花の蕾が見えているわけです。

そんな折、江戸では大店の呉服店「百敷屋」主催の「大江戸かるた腕競べ」が開催されることになる。なにやら将軍家もからんだ大イベントで町民たちは話題騒然なのであった。

しのもこれに参加しようと腕を磨いているのだが・・・こいと勝負してみると圧倒的にこいが強いのである。

しの「か、隠れて練習してたんでしょう・・・キーッ」

こい「そ、そんな・・・」

またしてもしのに憎まれてしまうこいなのであった。

幼い頃・・・河原で見つけた百人一首の札と出逢って以来・・・こいは百人一首は人一倍好きだったのである。

こいが最初に出会った歌は・・・。

由良の戸(門)を 渡る舟人 梶を絶え 行方も知らぬ 恋の通かな(曾丹)

曾丹こと曾禰好忠は平安時代の歌人である。天才すぎて社交下手で孤高の歌人だった。

梶を失った舟のように不安な恋の道。はな先生は引っ込み思案のこいに「見る前に跳べ」と諭す。しかし・・・あくまで消極的なこいは合点することができないのである。

そんなこいの前に再び現れる謎の浪人・由良。

「お前は何故大吉を払おうとしたのか・・・普通は逆だろう」

「だって・・・望まぬことが書いてあったから・・・」

ことの次第を訊いた由良は筆をとりだすとこいの頬に「大吉」と書すのであった。

「お前は充分地味だ・・・燃えるような情熱もなく・・・頑固なだけの・・・つまらない小娘だ」

「アグリー・ベティー2」に登場するナンパ術の本の著者による座右の銘「女はけなしておとせ」のテクニックの流用かっ。

「なんなのよ・・・」と河原で頬を洗うこいの後姿に一部愛好家はトレビアン的熱狂であろうが・・・とにかく・・・こいは幼くして「由良の門」の歌にめぐりあい・・・そして今回は浪人・由良とめぐりあったのです。

これは・・・久しぶりに・・・萌える。

関連するキッドのブログ『三日月

で、『土曜プレミアム・新春スペシャルドラマ・最後の約束』(フジテレビ100109PM9~)脚本・金子茂樹、演出・佐藤祐市を見た。ルールを守って生きることが悪くて、ルールを破って生きることが正しい。こういう主張は危うい側面を持っている。たとえば大義のためにツインタワーに旅客機を衝突させることを絶賛するのかという問題である。あるいは自分を守るためには地下鉄にサリンを散布してもいいのか・・・という問題だ。もちろん、昨年、人気が開花したと評価が高いアイドル・グループのドラマなのでおかたい話は抜きでいいじゃないですか・・・という考え方もあるだろうが・・・イメージ戦略として嵐のためにいいのか悪いのかという視点だってあるわけである。

キッドは根本的な問題としてこの作者の倫理観が悪質なのではないかと疑問を抱くのである。

ま・・・それはそれでいいか。歌舞伎の白波五人男がやりたかったのかもしれないし。

画期的なエネルギー源の開発で大躍進を遂げたエネバイオ社の真新しい本社ビル。

その社長室に新見朋彦社長(津川雅彦)は不在である。マスコミからの取材を受けるために外出中らしい。

復讐の鬼を「魔王」で演じた大野智は清掃員・益子悟として「サタデー・ナイト/ベイ・シティ・ローラーズ」を鼻歌で歌いながら新人の飯尾(小堺一機)とともにエネバイオビルの地下エントランスに到着する。出入りの業者として音声認識による暗証を口にする益子。

合言葉は「イギータ」であった。

レネ・リギータ(43)はサッカーの元・コロンビア代表の攻撃的なゴール・キーパーである。

「流星の絆」で親の仇討ちをした二宮和也演じる山際はエネバイオビルのセキュリティー・センターを管理する警備会社の派遣社員である。警備システムの管理者として優秀な技能を持っているらしい。正社員である警備部長の岡中(藤木直人)は前任者からそう聞かされていた。

セキュリティー・センターは15階にあった。

猛獣使いアイドルこと相葉雅紀が演じるのはエネバイオビルのコーヒーショップの店員である棚田である。少し知能に問題があるらしく注文が覚えられないのである。しかし、癒し系であるので女性社員の憩いの場になっていた。

エネバイオ社の有能な社員である轟(大塚寧々)もここで愚痴をこぼすのが日課だった。

その轟を名指しで訪ねてきた生命保険の勧誘員・富澤を演じるのはバンビこと櫻井翔である。最近、怪しい役が多いので登場した瞬間に犯人だと判る。

いや・・・少なくとも何か隠している気配を好演しているということもできます。

エネバイオ社の社長令嬢である有里子(黒木メイサ)は化学者でもある。研究所に発注した成分解析データを待っている。そんな重要なことを外部に発注するのかどうかは別としてバイク便でそれを届けたのは「花より男子」の世界一のバカップルの片割れで有名な松本潤が演じる後藤だ。

なぜか・・・データの一部が欠損しており、有里子と後藤の間には険悪なムードが漂う。

送り手側との連絡がつかないことを理由に五階の自動販売機コーナーへ有里子をおしるこデートに誘う後藤だった。ナンパの手口だったのか。

ここまで・・・活気あふれる企業のある日の午後を描いた描写は素晴らしい感じである。

ところが・・・ここから登場するテロリストが・・・ある理由で非常にチープなのである。

とにかく・・・突如としてセキュリティー・センターのシステムはハッキングされ、謎の集団の侵入を許したのである。

セキュリティー・センターはビル全体の出入口の開閉を制御できるためテロリストによってビル・ジャックが可能となるのだった。

すべての扉はロックされ、ライフルで武装した黒覆面の男たちはビル内の全員を人質にとるのだった。

ビル内のモニターには「ビルの中のとあるところに仕掛けられた時限爆弾」が示される。

テロリスト「このビルは占領されたました。館内の皆さんは指示にしたがって五階ロビーに集合してください。なお・・・社長が身代金3億円を持ってこないと90分後にビルは爆破されます」

テロリストは五人である。このビルには少なくとも25階の天井裏があるのである。どれだけの社員および関係者がいるのか想像もつかないのであるが・・・五階に集められた人々はかなり少なめだった。

この後、パニックに陥った人々が右往左往するのだが・・・エキストラが非常に緊迫感を感じさせません。

また転んで負傷者が出たりもしますが・・・その描写は控え目です。

犯罪に巻き込まれた人々の悲惨さの描写をある程度セーブするある理由があるからです。

そのために謎のテロリストたちの不気味さも控え目で・・・恐怖感がありません。

もちろん・・・理由があることなのですが・・・テロが始まってからオチまでは非常にダラダラとした感じがします。

「銃で狙われたら逆らえない」と岡中はスタッフにかわって弁解しますがその後で平気でテロリストに掴みかかったりもします。・・・ま、人間、状況によって変わるものだと言われればそれまでです。

たまたまセキュリティー・センターにコーヒーの出前をした棚田は15階のトイレに逃げ込みそこからただ一人、携帯で警察に通報します。

刑事(北村有起哉)「テロリストの人数は・・・」

棚田「直感で30人くらいです」

この会社では携帯電話禁止なのか・・・などと疑問をはさんではこの猿芝居に最後までついていけないので注意が必要です。

有里子と行動を共にする後藤は5階から非常階段で22階の研究フロアへ。そこには貴重なデータが保管されているのです。それから3階のボイラー室へ。さらには階数不明の動力室へ。階段での移動で疲労困憊になるはずですが息をきらせるでもなくなんとなく親密な関係になっていきます。

後藤「俺も社長の息子なんだぜ・・・零細の町工場だけど・・・」

有里子「私の家だって・・・よくある裕福だけど冷たい家庭よ・・・」

ま・・・お約束なので恥ずかしくても我慢するのです。

一方、元空き巣の前科者だったことが判明した飯尾とともに針金で電子ロックを解除しながら脱出路を探す益子。清掃員を見たら前科者かテロリストと断定する必要があるのは最近の定番です。

清掃員一同「ふ、ふざけるな」

通風口からエレベーターシャフトで移動する魔王コンビや、トイレから出たり入ったりするマイガールのパパ、そして社長の娘と息子カップルは時々、テロリストと遭遇しますがある理由のために追及されません。伏線と言えば聞こえはいいですが・・・緊迫感をそぐことこの上なし。

途中で・・・新見社長が薬害事件の被告であり・・・轟の家族はその犠牲者の一人でありながら・・・いつしか怨みを忘れ社長の下で働くようになったことが明かされます。

そして・・・富澤も同様な経験をしていることが明らかになるのです。

富澤「忘れる人もいれば忘れられない人もいるってことですよね・・・ドリームチャンス!」

人質の中には気分が悪くなったりする人も出て・・・富澤は監視カメラに訴えたりします。

「人質はこんなにたくさんいらないのでは・・・」

この時・・・山際は困った表情をしますがいつも困った表情なのでよく分りません。

ついに有里子の工作で一部人質の解放に成功するのですが・・・テロリストが発砲して後藤は倒れてしまいます。一度開いたシャッターは再び閉じるのですがソファでもはさんでおけばよかったのに・・・などと妄想してはいけません。ガラスも割ろうと思えば割れるよななどというのは経費節減の神もおそれぬ発想です。

やがて・・・3億円を持った社長が到着。

実は嵐の五人が真犯人で・・・テロリストたちは単なる五人の後輩だったことが分ります。

嵐の目的はただ一つ、十年前の薬害事件で死んだ部活のキャプテン・木田またの名をイギータへの新見社長の謝罪の言葉をマスコミの前で発表することだったのです。

ま・・・脅迫されて謝罪することに意味があるかどうかは別として・・・気がすむまでやりつくすタイプは確かにいるということなのでしょう。

大騒ぎを堪能した五人は見晴らしのいい場所に立つイギータの墓標の前で「勝ったら打ち上げる花火見物」をするのでした。それが病床のイギータと交わした最後の約束だったからです。

ドラマだから手のこんだことをするのは仕方ないのですが・・・「それだけのことだったら・・・私を誘拐して父を脅迫すればすむ話だったじゃないの」と有里子に言われてもしかとする嵐だったのです。

まあ・・・娘の命よりも会社を優先する可能性があったから・・・という理由も考えられますが。

とにかく・・・自分たちの友情と自己満足のために公序良俗を乱した犯罪者集団はさわやかに逮捕されるのです。

まあ・・・臭い飯食って頭を冷やしたらものすごく後悔することになるだろうとは口が裂けても言ってはいけないのである。

とにかく・・・この辺りの理論武装と騙している間の緊迫感不足。この脚本家がいつ残念な感じのドラマから卒業できるのか楽しみです。

関連かるキッドのブログ『花より男子

               『魔王

                 『ザ・クイズショウ

                  『流星の絆

                   『天才!志村どうぶつ園

月曜日に見る予定のテレビ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命2nd Season』(フジテレビ)『ハンチョウ』『菅野美穂のWの悲劇』(TBSテレビ)

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2010年1月 9日 (土)

マジすか学園はマジしかありません(前田敦子)

ついにAKB48の時代になってしまったのである。一世を風靡したモーニング娘。からその周辺のユニットではなくメチャいけのお正月スペシャルを紅白を抜け出したAKB48が飾り、江頭2:50に一言もの申されている以上、間違いない。美少女クラブ21~31はいつのまにか活動休止だしな・・・もう三年たってるよ。

まあ、秋元康のプロデュースである以上、オールナイターズ、おニャン子クラブのエッセンスである女の子の集団アイドルは老舗の手に帰ったといえるのだろう。

まあ・・・ゴリゴリ押したものが勝ちという側面もあります。

しかし・・・最初から陽のあたる場所はないのであり、粘り強く頑張った結果、こうなったわけである。

正直、偉いと思う。

で、『マジすか学園・第1回』(テレビ東京100109AM0012~)原作・秋元康、脚本・森ハヤシ、演出・佐藤太を見た。テレビ東京の深夜ドラマ24では「メン☆ドル~イケメンアイドル~」で特設ユニットのノースリーブス(小嶋陽菜・高橋みなみ・峯岸みなみ)が主役グループを演じている。この時はこの時間帯としてはかなりソフトだがセクシー・シーンありだった。そういう意味では今回はかなり低調な立ち上がりである・・・何を期待しているんだよぉ。前番組が「嬢王Virgin」だけにな。主演は前田敦子なのだが・・・前田と言えば「栞と紙魚子の怪奇事件簿」の紙魚子である。ものすごく微妙な集団であるAKB48の顔はこれがまたものすごく微妙であるところが素晴らしいと考える。

【おことわり】

このドラマは、学芸会の延長であり

登場人物の一部にお見苦しい(?)

演技がございますが暖かく見守って

ご覧くだされば幸いです。

冒頭のテロップからマジである。(?)はいらないかもな。しかし・・・馬路須加女学園校長・野島(ふせえり)だし、数学教師(小林すすむ)だし、保健室のおじさん(手塚とおる)だし、敦子の両親(甲本雅裕・鈴木砂羽)である。脇は固めてきました。

この世の吹き溜まりのように暴力で支配される女子高校がある。基本的に原作者のポリシーは「この世は弱肉強食」なので首尾一貫している。大量の女の子が集まっても主演をするものとそうでないものがいる世界だからである。

そこに二人の転校生がやってくる。往年のジャガー横田を思わせる鬼塚だるま(なちゅ)とメガネっ娘の前田敦子(芸名=役名)である。

噂では「小学生の時にランドセル背負ったままで凶悪な暴走族を一人で壊滅させた」転校生らしい。

やがて、登校しただるまの前にマジ女のザコ軍団、金眉会が立ちふさがる。だるまはカウンター頭突きで囲みを破るのだった。その横を無表情で通り抜ける前田だった。

校長「ノー・モア・トラブルでお願いします」と教師に厳命であるが・・・どこ吹く風で・・・だるまはマジ女・最強軍団ラッパッパの巣窟・吹奏学部室に殴りこみをかけるのだった。

ラッパッパ四天王の一人トリゴヤが小嶋陽菜である。しかし、だるまは七秒で瞬殺される。廊下に這い蹲っただるまは通りすがりの前田に肩を借りるのだった。

保健室前に放置されただるまは・・・保健室に隠しカメラを仕掛ける教師と出会う。保健室のキケンな男はだるまの手の甲の汗の匂いを嗅ぎオエッとなるのだった。

前田は廊下でカツアゲをされたり、歌舞伎シスターズとすれちがったりするが・・・シカトである。将来は介護士になるつもりらしい。

やがて・・・よわっただるまにとどめを刺すために下っ端軍団のチームホルモンがリンチを始める。偶然通りかかる前田。

ホルモン「おらおら・・・泣きをいれろよ」

だるま「いやや、うちは喧嘩に命かけてんのや・・・」

ホルモン「マジっすか・・・マンガじゃねーのに命かけてるなんて笑わすじゃねえか」

その一言を聞きとがめる前田。

前田「世の中は・・・マジしかないんだよ」

ホルモン「なんだとこらぁ」

ここで前田が正体を見せ、チームホルモンを瞬殺するのだが描写はなしである。それを見たくて我慢していた人はどうすればいいのですか・・・。

だるま「・・・マジ?」

ラッパッパの部長・優子先輩(大島優子)は入院中である。

カイザーカイザーこと「ギネ」で看護師の一人だった篠田麻里子が演じるナンバー2・サドは伝説の転校生について報告に訪れるのだった。

大島「マジ女もなめられたもんだね・・・」

映画「千里眼」(2000年)で水野美紀の幼少時代を演じているだけにキャリアにものいわせた貫禄の大島優子だった。

ま・・・ファンにとってはうれしい一本なのかどうかも微妙だが・・・アクション・シーンは見せてもらいたいよね。

関連するキッドのブログ『栞と紙魚子の事件簿

               『メン☆ドル~イケメンアイドル~

高校サッカーの「青森山田VS関大一」の準決勝・・・2-0で迎えた終了間際に実況アナウンサーが「関大一の佐野監督の胸ポケットにはあのJR福知山線の事故で亡くなった教え子の女生徒の遺影が入っているそうです・・・生前、監督を励ましてくれたそうで・・・その力を借りてここまでやってきたと語ってくれました・・・」とこれが最後の試合になりそうなのでとっておきの秘話を語りだした瞬間、残り2分で神がかり的なシュートで一点差。さらにロスタイムで同点に・・・。ホラー的な鳥肌をたてる一部愛好家たち。しかし・・・PK戦3-2で関大一は敗退。惜しいところで勝利の女神の伝説は・・・力尽きたのだった。出来すぎたオカルトでなくてよかったと思う。

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『ミムラの落語娘』(テレビ東京)『北川景子の筆談ホステス』(TBSテレビ)

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2010年1月 8日 (金)

長い一を書きました。(朝倉あき)とめはねっ!じゃないっ!(池松壮亮)

書道部ものである。やろうと思えばなんでも青春マンガになるものだ。

柔道でできるなら書道でだってできるさなのである。

まあ・・・日本人は本当にお稽古ごとが好きだからな。

書道がお習字でないなら・・・書術でもいいじゃないか。

柔術が柔道に飲み込まれたように書術も書道に飲み込まれましたか。

日本人は術より道が好きなんだよな。

しかし、忍術があっても忍道はない。獣道だからな。

まあ・・・キッドは心の中で・・・なんでも道にするなよ・・・と思うことがあります。

で、『とめはねっ! 鈴里高校書道部・第1回』(NHK総合100107PM8~)原作・河合克敏、脚本・旺季志ずか、演出・森雅弘を見た。ドラマの中で一体どれだけの学校のクラブが廃部の危機を迎えたことだろうか。そういうわけで江ノ電の走る街にある私立鈴里学園高校の書道部は廃部の危機に立たされていたのだった。

顧問・影山先生(八嶋智人)である。

部長・日野ひろみ(亜希子・・・『ヒットメーカー阿久悠物語』のザ・ピーナッツ・・・実は妹)

副部長・加茂杏子(赤井沙希・・・赤井英和の娘・・・身長174㎝)

会計・三輪詩織(浅野かや・・・『トリハダ6』の主人公の親友)

以上である。三人はみんな二年生だ。

ひろみ「部員が五人集まらないと廃部なんですーっ」である。

勧誘のために「Si 俺たちはいつでも 2人で1つだった 地元じゃ負け知らず」と書したのだが・・・多くのものには「×××・・・」としか読めなかったのである。

「来たれ新入部員!みんな待っている」も読めない字で書かれていた。読めないとダメだよね。

そんなある日、カナダからの帰国子女である大江縁(池松壮亮・・・劇場版「砂時計」の大悟)はうっかり加茂の脱衣シーンを目撃、捕獲されてしまう。

次に、うざいクラスメートを投げ飛ばしたことで縁の腕を負傷させてしまった望月結希(朝倉あき)が書道部の策士・三輪の張り巡らす罠にはまってしまうのだった。

望月は柔道部で中学時代に全国2位の実力者だったが・・・責任感が強いのと同時に「自分の名前くらい美しく書きたい」と密かに思っていたので書道部にかけもち入部するのである。

こうして鈴里高校書道部はメンバーがそろいました。

「一」から修行を始めた望月は連日、「一」を練習するのだった。

途中で三輪の嘘がばれたりしてごたごたするが・・・春の書道展でライバル鵠沼高校に縁たちが馬鹿にされると望月の愛校心が燃え上がるのである。

鵠沼高校書道部部長はひろみの妹・よしみ(奈津子・・・実は姉)である。姉のひろみは温厚な性格なのに妹のよしみは冷酷なのである。

よしみ「あんたたちのような下手に展示してもらいたくないのよ」

ちなみに姉の「青春アミーゴ/修二と彰」に対して、妹は「しるし/Mr.Children」である。

ダーリンダーリン いろんな角度から君を見てきた

そのどれもが素晴しくて 僕は愛を思い知るんだ

そして・・・妹は鵠沼高校のエース・勅使河原亮(中村倫也・・・『天地人』の豊臣秀頼)による「九成宮醴泉銘」の全臨を誇示するのだった。

書道とお習字は違うと豪語する書道部員たちだったが・・・初心者はお手本を模倣するのが基本です・・・じゃ、お習字じゃないのか・・・。

「九成宮醴泉銘」は七世紀に隋を滅ぼして皇帝となった李淵の次男・李世民が兄を殺して第2代の唐の皇帝・太宗になったことを祝して名書家・欧陽詢が書いた追従の名文である。

そんなものをありがたがって写すなんてろくなもんじゃないと思うよ。

まあ・・・長いものにはまかれよ・・・だけどね。

ちなみに・・・全臨とは全文の書き写しである。

一方、鈴里高校の展示は次のようになっている。

ひろみ  終以文徳懐遠人 東越青丘 南踰丹儌皆

詩織  心優労成疾同

杏子  神武克

縁 聖人之徳

・・・である。これらは皆、「九成宮醴泉銘」の部分で・・・抜き出し方も微妙なのである。

たとえば、詩織は「百姓為心 優労成疾 同堯肌之如腊」の部分から「心 優労成疾 同」を抜書きしているのである。大意は「いにしえの君主・堯が皺だらけになったように万民のために心を配りついには病気になった」という礼讃の言葉だが、「のように心を病気になった」的な区切りになってます。

まあ・・・こういうところが「お習字じゃない」というところかもしれません。

芸術だから無意味でいい・・・ということです。

とにかく・・・「全文」に対して「部分」でタジタジとなる鈴里高校。

しかし・・・柔道家の望月には勝負魂が燃えるのである。勝負はやってみなければわからないのだった。

そこへ登場した・・・いかにも尊大な書家・三浦清風(高橋英樹)・・・その喧嘩は俺が仕切ると言わんばかりにお題提出です。

五人一組で一画ごとに書していく「書道リレー」です。

お題は「母」の字。

鈴里高校は先鋒・望月。全体の統一感が要求されるのでひろみ部長は素人の望月をスターターに起用したのですが・・・望月は勘違いをしてしまいます。

そして自信満々で書した第一画・・・。

「一」です。

絶句するチームメイトたち。なぜなら「母」という字は「く」から書き出すというお約束があるからです。

書き順が決まってる段階で「お習字」だよね。

しかし・・・次鋒の縁は「一」の字に「く」を見出し・・・豪快に第二画を書します。

つまり・・・「母」には様々な字体があることを縁は本能で察したのである。

技術的に再録が難しいので雰囲気で言うと「斗」のような「母」が完成し・・・審判の清風は「元気があってよろしい・・・そんなこんなでドロー」を宣言するのである。

う・・・木曜日には「不毛地帯」があるわけだが・・・これはそこそこ面白いじゃありませんかーっ。

関連するキッドのブログ『パズル

               『学校じゃ教えられない

                『ゴッドハンド輝

土曜日に見る予定のテレビ『最後の約束』(フジテレビ東京)『成海璃子の咲くやこの花』(NHK総合)書道の次はかるたか・・・。

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2010年1月 7日 (木)

笑う犬のゴッド・タンのあらびき団とインディゴの夜(森口瑤子)

高田万由子と羽田美智子の間に置かれたら眩暈を感じる森口瑤子が昼ドラマに登場である。

「風のロンド1995年版」以来である。当時の共演者は黒田アーサーとか天宮良とか新藤恵美とか15年の歳月を感じさせるメンバーなのだなぁ・・・。

もげっでお馴染みの「モップガール」と同じ原作者でこれがデビュー作である。

短編連作を昼ドラマ化するということでものすごくアレンジが入ることは間違いないが・・・まあ・・・火傷しない程度にしてもらいたいよね。

とても全編をフォローはしかねるので軽く紹介しておく。

とにかく・・・フジテレビはあらゆる時間帯でいろいろなことにチャレンジしているチャレンジャーだと思う。

で、『インディゴの夜・第1回』(フジテレビ100105PM1330~)原作・加藤実秋、脚本・高山直也、演出・星田良子を見た。インディゴとはインド藍と呼ばれる青色の一種である。つまり、「青い夜」なのである。夜を青いと感じるのはミステリ的です。それはミッドナイト・ブルーに至るのだな。・・・なんのこっちゃ。

原作では主人公の晶(森口瑤子)はフリーランスのライターで・・・兼業でホスト・クラブのオーナーをやっているというポジションなのだが、ドラマでは一流ファッション誌の編集部を追われ失踪した婚約者の借金の返済のために腐れ縁の元・編集者仲間・塩谷(六角精児)の経営するホスト・クラブ「インディゴ」の雇われ店長になるというアレンジになっている。

おそらく、短編のストーリーを一週間単位で消化しながら・・・全体的に失踪した婚約者の秘密が最後の謎になっていく・・・というシステムなのではないかと考えます。

だから・・・一週間に一つのミステリを読んでいくという感覚で楽しめばいいのかな。

とにかく・・・結婚直前、晶の婚約者は多額の借金を残して失踪。勤務先の出版社を身に覚えのない不祥事で解雇され・・・家なき女になった晶はウエディング・ドレスを片手に街を彷徨うというもげっな展開である。

そこへ・・・塩谷があやしい救いの手を差し伸べるのだが・・・ホスト・クラブなど鬼畜の生業と信じる晶は・・・店長を引き受けることを苦界に身を沈めるレベルで忌み嫌うのだった。

実は「インディゴ」のホストたちは・・・一人一人が特技を秘めた変わり者なのだが・・・それは徐々に明らかになっていくのであろう。

自分の境遇に悲哀を感じた晶は「インディゴ」のナンバーワンホストTKO(金子裕)の接客を受け・・・記憶がなくなるほどに痛飲し・・・気がつけばTKOのベッドで目を覚ますのである。

しかも・・・TKOは刺殺死体となっていたのだった。

凶器のナイフには晶の指紋が残っていたが・・・室内の他の指紋はふき取られた形跡があり、晶は容疑者ではなく・・・重要参考人に踏みとどまる。

「インディゴ」のマネージャー憂夜(加藤和樹)らホストたちは真相を探るべく捜査を開始するのだった。

いわゆる一つの素人探偵ものなのである。

そんなわけで的外れな刑事として柴田(我修院達也)が登場し、夜の世界の情報通としてなぎさママ(升毅)が配置されている。

もげっ並みにハートを鷲摑みにされるキャラとして晶は描かれていないが・・・まあ・・・そういう可能性は今後はあるかもしれない・・・っていうかそうあってもらいたい・・・とにかく・・・昼ドラマもミステリになってしまうご時勢ということです。

関連するキッドのブログ『モップガール

さて・・・年末年始はお笑い番組に満ちていたわけだが・・・それらをレビューする気力も体力もないのである。

昨夜だってそこそこ面白かったしな。

笑う犬2010寿』(フジテレビ100106PM10~)は笑う犬シリーズの新作である。厳密に言えばコントもドラマの一種だし、ドラマもコントの一種であると言うことができる。コントとは小劇であり、ドラマも小劇といえば小劇だ。チープな出来ばえのドラマをコントみたいと貶めるのはある意味コントに失礼なのである。

だが・・・まあ・・・そういうお堅いことを言っていると話が進まないので・・・コントはコント。ドラマはドラマという素人の分類を甘んじて受け入れた方が身のためなのである。

それは演歌とロックのような販売上の分類でもあるわけだし。

で、今回はミル姉さんで始まるのだが・・・去年の干支である牛キャラなだけに笑う犬2009がなかったことを悔やむわけである。コントの中心となるネタは蓮舫である。まあ、2009年はある意味何様なんだ蓮舫の再発見の旅であり・・・的を得た展開とは言える。日台混血の元グラビア・モデルに「稼働率」や「世界一の必然性」や「天下り職員の有無」を問い詰められて答えに屈した人々は正直「蓮舫こわいよ」と思うしかなかったのかもしれないし。

ウッチャンについセクハラをされてしまうベッキーとか、ホリケンにガンガンセクハラされてもグイグイ応じる遠山景織子とか女優陣もがんばってました。

あらびき団』(TBSテレビ100106PM1159~)はスモササイズ(あかつ)、だっちゅーのな魔女っこなどの初顔芸人スペシャルに加えて、ライト東野(東野幸治)があらびきステージに登場。新年を祝う太鼓をたたく。まあ、それがどうしていいのかわからないギリギリのラインなだけにあらびき団らしいのだった。

ゴッドタン』(テレビ東京100107AM0042~)は白の天使・松丸友紀(28)の新コスチュームをドンキホーテで調達しよう・・・である。松丸アナいじりは定番だな。①バナナマン日村のプロデュース。日村にとって中の中で100万人いれば五十万人目の女である松丸。Tommy february風英語キャラ。日村が「抱きたい気持ち」が露骨なのでハグ&ビンタによる合否判定はもちろんビンタである。制服ついでにイモト眉にして珍獣(日村)をハントさせてみるがやはりビンタなのだった。②おぎやはぎ小木のプロデュース。パジャマ+ぬいぐるみでおねむキャラ。MCの矢作はちょっと萌えたが・・・ベッドインを連想させるので性欲の対象視を感じた松丸はビンタを選択。③バナナマン設楽のプロデュースはウェディングドレス。結婚→新婚初夜→セックスなのでビンタである。④劇団ひとりのプロデュース。マトリックスのトリニティー風ボンテージ。マトリックス→リックス→セックスなのでビンタだった。

ま・・・松丸アナは下ネタによく対応するセクシーなキャラクターなのだな。

要するにすべてのエンターティメントは長いコントなのです。

関連するキッドのブログ『ガキの使いやあらへんで

金曜日に見る予定のテレビ『高野志穂の浅見光彦シリーズ・鐘』(フジテレビ)『前田敦子のマジすか学園』(テレビ東京)・・・またドラマ24かよっ。

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2010年1月 6日 (水)

音符と昆布で慈しみ合う姉妹(池脇千鶴)因果応報と輪廻の雨で滅び逝く兄弟(貫地谷しほり)

続けてアスペルガー障害風の白痴をめぐる家族の愛憎劇である。

人間は優れたものを憎んだり愛したりするし、劣ったものを愛したり憎んだりする。昨日はぐれた狼が今日はマットで血を流し明日を目指して立ち上がるので・・・そういうことって誰にもありうることだと考える。

まあ・・・ある程度の高知能指数者にとっては人類の大部分は知的障害者のように見えることもあるしな。

心の病はビジネス的なトレンドで、「うつ診断」の流行でうつ病治療薬のメーカーは大儲けである。自閉症や発達障害の治療薬については仮説であった脳内たんぱく質の不足が実証されたとする研究者があり、「バカが治る薬」の実用化は秒読みに入ったのである。

もちろん・・・知的障害者にも様々な病因があり、それを一括してバカ呼ばわりするのはバカなことだが、言葉を濁してそれがなくなるなら苦労はないという立場で発言しています。

なんの問題もない人格が犯罪を起こした場合、その人格は本当に問題はないのか・・・という問題があるのだ。

一国の総理大臣が脱税して「知らなかった」で済ませようとしたり、その影の支配者が賄賂をもらって「秘書がもらった」と嘘をついたりすることは問題ないのか。

関係者が消されたりするのは運命ですます問題なのか。

世界は問題に満ちていて楽しいよね。

で、『音符と昆布(2008年公開)』(UHFチバテレビ100102PM2~)脚本・監督・井上春生を見た。作曲家・小暮浩二(宇崎竜童)を父に持つもも(市川由衣)は幼い時のウィルス感染をこじらせて嗅覚がないという障害を持ちながらフード・コーディネーターを職業としている。父と娘は二人暮らし・・・この世にたった二人の家族だった。

と思っていたら、父が旅行中に実の姉かりん(池脇千鶴)が現れる。

姉はアスペルガー症候群(高機能自閉症)の知的障害があり、知的障害者の施設に住んでいた。ついでにももが死んだと聞かされていた母親もつい最近まで生きていてかりんと暮らしていたという事実を知る。

アイロンで昆布を伸ばし、ももの恋人・聡(石川伸一郎)を「セックスフレンド」と断定し、廊下にポラロイド写真を万国旗のようにつるし、「すもももももももものうち」をこよなく愛するかりんにももは困惑するが、母仕込の昆布茶を飲んで落ち着くのだった。

やがて・・・姉に障害があることを知った妹は徐々に姉妹としての愛情を抱き始める。そして姉妹の間に秘められたおいたちの謎があきらかになるのである。

アスペルガー症候群にもピンからキリまであるが、かりんの場合は知能指数は高く、しかし、他人の感情を読み取れない、変化に対してひきつけをおこすという脳の帯状回、視床双方でセロトニン回収のためのたんぱく質不足が顕著なのであった。

つまり、かりんは「人の気持ちを理解しにくく」「こだわりが強い」自閉症患者なのである。

このため、姉妹の母・妙子(島田律子)はかりんの世話に手を焼いた。

祭日編成で電車のダイヤが乱れると踏み切りでひきつけをおこす娘を持つ母親はかなり大変らしい。

そのあげくに幼いももが罹患していることに気がつかず、そのためにももは嗅覚を失ったのである。

浩二と妙子は協議の結果、離婚し・・・浩二・もも組、妙子かりん組に別れたのであった。

妙子が病死した時もかりんはその死を理解できず施設の職員が察知するまで2日間放置していた。

職員「(電話で)・・・かりんさん困ったことはないですか」

かりん「妙子さん(母親)が眠ったままもうずっと起きないのです・・・」

職員「そ・・・それは・・・困りましたね・・・」

ももは知らなかったが父親とかりんはその後も会っていたらしい。

ポラロイド写真は「街灯のある風景」で父の説明によるとそれは「音符」なのだという。

かりんによれば「もものために子守唄をピアニカで聞かせたいが写真が一枚たりないので完成しない」のである。

やがて・・・その写真が幼い頃に住んでいた家の風景であることに気がつくもも。

ももは幼い頃に料理をして嗅覚がないために焦げ臭い匂いに気がつかず家を全焼させていたのだった。

父「お前たちにも幸せになってもらいたい・・・自分たちも生きていかなければならない」

もも「それが人生ってものよね」

ももは優しくてちょっとバカな姉のために・・・電力会社を騙してかって家が建っていたゲートボール場に街灯を立てる計画を実行する。

こうして、かりんは妹のための子守唄を完奏することができたのである。

父「かりんはお前から母親を奪ったことを申し訳ないと思っているんだ」

もも「先のことは分らないけど・・・今、私は姉さんがいることですごくハッピーを感じるの」

可愛い障害児をやらせたら日本一の池脇と、やさしいけれどちょっとサドの美少女・市川・・・ナイス姉妹です。

関連するキッドのブログ『NANA2

               『臨場』『ゴンゾウ

で、『輪廻の雨』(フジテレビ100104PM1130~)脚本・桑村さや香、演出・並木道子を見た。第21回(2008年度)ヤングシナリオ大賞の受賞作である。脳の機能性障害であるアスペルガー症候群も生育環境によって脳の発達が疎外されることは健常者と変わらない。「音符と昆布」のかりんは有能な両親を持ち、社会的な援助も機能的に利用されている。それに対してこちらは無能であったり悪辣だったりする両親が設定され、社会的な支援も作為的に無効となった状況で知的障害者とその兄を襲う悲劇を描いている。

コンテスト作品なのである程度の意図的な臭さを黙認すれば知的障害者をめぐるもう一つの世界を楽しめる仕上がりである。

ギャンブル狂いで酒乱の父親と・・・従順で病弱な母親を持つ三上兄弟。

幼くして母を亡くした二人は家庭内暴力をふるう父親から逃れ二人だけで生活を始める。

その上、弟の修平(瀬戸康史・・・オトメンからここ)は知的障害者だったのである。

21才になった兄の孝平(山本裕典・・・任侠ヘルパーからここ)はバイトをしながら奨学金で大学に通い、18才の弟は知的障害者を雇用する工場で働いている。兄弟二人暮らしのアパートは孝平にとってようやく築いた幸せな家庭であった。

弟の知的設定はこのような感じ。

①人の気持ちがわかりにくく状況判断ができない。

②部分的なこだわりに執着する。

③「命は大切に」という母の教えは守るが善悪の判断はつかない。

④絵を書くのが得意で数字の暗記力が超人的。

兄は弟を愛しているがその存在を負担にも感じていた。

大学で知り合った恋人の愛美(貫地谷しほり)にも弟の存在を隠している。

そんなある日、「いしだ壱成の聖者の行進」(1998年)を連想させる知的障害者への虐待を背景に事件が起きる。

工場の金庫の番号を覚えた修平がただ「工場長ごっこ」をするために金庫からお金をとりだしてしまうのである。雨の中を弟を迎えにきた兄がそれを発見。

「バカ・・・何してるんだ・・・こんなところを見られたら・・・」

というところで暴力的な工場長が出現。兄弟を殴打した後で警察に通報しようとしたのだった。

誤解を解こうと懸命に抗弁した兄の孝平だったが・・・ついに積もりに積もった鬱積が爆発し・・・工場長を殺害してしまうのだった。

まあ・・・家族を共犯者にするときは知的障害者はさけること。これが鉄則だという話です。

死体を山中に埋めた兄は弟に「何か聞かれても何も知らない」と答えるように諭す。

弟「お母さんは命を大切にしろ・・・といいました」

兄「悪い人は死んで・・・いい人に生まれかわるのだ」

兄は弟に「黙っているのが身の為だ」と理解してもらおうとするのだが・・・それがムダなのは自分が一番分っているはずである。

やがて・・・愛美が偶然、修平と出会うことによって兄弟の間に波風が起こる。

愛美が優しく修平に接することが・・・孝平にとっては「苦労知らずの人間の偽善に映り」耐えられないし・・・殺人者という汚名の発覚が恐ろしくもあり・・・さらには良心の呵責という古典的心情も修平の精神を追い詰めていく。

工場長の妻(手塚理美)は兄弟に対して漠然とした好意を示すが、徳永(永井大)・青木(青木崇高)の刑事コンビは着実に捜査の手を兄弟に伸ばしていく。

なにしろ・・・弟は質問される前に「何も知らない」と答えてしまうのである。

さらに諸悪の根源である父親は事件のことを聞きつけ・・・金をせびりに現れるのである。

弟が刑事に「死体のスケッチ」を見せたことを知った兄はついに弟を殴る。

止めに入った愛美にも暴力で応じる孝平。

「お前なんか・・・死んでくれ」

そして孝平は闇雲な逃走に移る。しかし・・・途中で我に帰った兄は弟への最後のプレゼントとしてスケッチブックを買うのだった。

だが・・・兄が悪い人になったと思った修平は愛しい兄のために包丁を取り出すのだった。

いわゆるひとつのフリオチである。

このインパクトのあるラストが作れたことが脚本家の勝因と言えるだろう。衝撃の結末は七難を隠すのである。

まあ・・・とにかく事件をおこしたことで兄弟の事情が認知され・・・これはこれでハッピーエンドといえるだろう。愛美が救急車を呼んで孝平は命をとりとめる。殺人・死体遺棄もいい弁護士がつけば情状酌量される可能性がある。修平には責任能力は問えないし。

とにかく今日も本人の思惑を越え家族や周囲の人々を困惑させながら知的障害者たちは健気に生きていくのだ。それもまた人生だからである。困っている人に手を差し伸べることができるのはいいことだ。無理のないマイペースでお願いします。

富豪のマダムはわが子でなくて恵まれない子供たちに私財を投じれば後ろ指をさされないのです。

関連するキッドのブログ『ブザー・ビート』(脚本家はたたきあげ)

木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ』『グインサーガ』(NHK総合)『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)

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2010年1月 5日 (火)

淀川、伏見、小田原、鎌倉雪ノ下、江戸両国・・・叶福助の旅(大後寿々花)

大後寿々花の演じる五十嵐るみ子が一体・・・何才くらいなのか・・・まったく読めないのであるが・・・歯列矯正中なのは見えるのである。

メガネっ娘があるくらいだから歯列矯正娘も萌えの対象になるのかもしれない。

矯正するくらいなので歯並びの悪さはある意味病の範疇なのだろう。

人々は奇というものに憧れたり萌えたりするのだが、自分が奇になることは望まない。

伝承によれば、福助は江戸時代の奇形児で水頭症だったとも言われている。

摂津の国(西成)で生まれ、東海道を東へ向い、小田原で見世物にかかり、評判となったために福助と名乗り、鎌倉から江戸へ見世物興行を展開してスターとなったのである。

贔屓の客に慶事が起こり、ますます有名になり、ついに嫁をとり、自分のキャラクター・グッズまで売り出した。

こうなると・・・なんとなく・・・神々しさが芽生える。

やがて・・・福助は死後に庶民あがりの福の神になったのだ。

ありがたや、ああ、ありがたや、ありがたや。

本題に入る前に恒例の年末年始の視聴率チェック。「容疑者χの献身」17.3%(どちらかといえば問題作だからな)、「救命病棟24時スペシャル」12.7%(ああ、やはり)、「ガキ使い笑ってはいけないホテル」16.4%(とにかく妄想的にお尻がヒリヒリします)、「相棒元日」17.8%(あんなに長くてもとってる)、「柳生武芸帳」*6.6%(毎年こんなもんだ)、「湯けむりスナイパー」*3.4%(再放送めぇぇぇぇぇ)、「ダイ・ハード4.0」13.9%(素手で戦闘機も撃墜するとは・・・)、「龍馬伝」23.2%(まずまずの滑り出しぜよ)、「上原多香子ベリーダンス」*3.0%(タイトル的にそそる~)・・・以上。

で、『新春ドラマ・スペシャル・福助』(フジテレビ100104PM0130~)原作・伊藤静、脚本・樫田正剛、演出・高丸雅隆を見た。「OLビジュアル系」とか「メン☆ドル」とかある意味境界線を彷徨う作品の演出家である。この作品では福助は座敷童系の妖怪変化として扱われている。

妖怪辞典風に記述すると・・・。

【福助】(ふくすけ)

①見たものに福を授ける善神

②箱に入っている第一形態から人目に触れることで擬人化する。

③第二形態である童子体は胎児、幼児、少年と変形する。

④目撃者の願望を叶えるために超自然力を使い、消耗すると急激に老化、消失する。

⑤再び箱に戻り、一定期間の休息後、再生する。

⑥昆虫、小動物などを操り、植物を促成、地殻変動で温泉を掘削し、人間に幻覚を見せる。

⑦陰影の存在なので三日月に腰掛けることができる。

・・・まあ、かなりミラクルな存在です。

タブーとして・・・「けして他人には教えてはいけない」と目撃者(寄生体)に念を押すが、教えた場合の罰則はなく、自身で正体を見せたりする結構、自由なタイプである。

・・・まあ、ご都合主義の脚本だからなのかもしれません。

ある大晦日。五十嵐るみ子(大後)と龍彦(澁谷武尊)の姉妹は愛川(神奈川県)という田舎の山村に母・由季子(菊池桃子)に連れられてやってくる。両親は離婚調停中で・・・子供の親権を争っている。母はパートタイム先のコンビニに正社員として雇用されるために正月返上で働く覚悟なのである。そうしないと夫に子供たちの親権を取られてしまうからだった。

そんな母が頼るのは田舎の父だった。しかし、この父も若気の至りで妻子を捨てた過去を持つ。

実の娘である由季子は孫である姉妹を預ってもらう立場でありながら・・・

「私はあなたを父と思ってませんから」

なのである。

姉妹の祖父・三郎(笹野高史)は負い目があるので受け入れるのだった。

村でシャンソン教室を開き生計をたてている三郎は村人から「先生」と呼ばれ慕われているのだが・・・家族と縁が切れて28年・・・孫の可愛さに戸惑うのであった。

お年玉は姉555円、弟5円で受け取り拒否され、菜箸をなめなめ作った年越し蕎麦は「非衛生的」だと食べてもらえないのだった。

そして孫のるみ子に・・・

「あなたが私のおじいちゃんなんて気持ち悪い」

なのである。

そんなこんなで龍彦にとっては最悪のお正月の幕が開かれたのだが・・・三郎の物置で福助の箱を開けたことで幸運の風が吹き始めるのだった。

家出して東京に帰ろうとする姉弟を引きとめるのは三郎のシャンソン教室に通う近所の温泉旅館の息子・公彦(温水洋一)だった。姉妹は温泉とお雑煮で宥められ、家に戻れば昨日はなかったミカンの木が実をならせているのだった。

やがて、龍彦だけに見える福助(深澤嵐)と龍彦には友情が芽生えていくのである。

野原で動物たちと戯れ湯治にきていた女の子(三好杏依)に初恋したりして龍彦はハッピーな気持ちになっていく。

そこへ・・・謎の女・夏希(京野ことみ)が現れる。夏希は子供の頃・・・福助を見た女だった。福助のおかげでどんどん幸せになったのだが・・・福助が消えると夫と子供が交通事故死して不幸のどん底になってしまう。ここは考えようによってはブラック・ユーモアな部分であるが・・・龍彦の願いで「一夜だけの再会」が果たされ・・・夫と子供に元気付けられた夏希は生きる希望を取り戻すという甘いオチである。

姉弟が福助の手品によって明るい気持ちを取り戻しかけたとき・・・「姉弟を別々に両親が別々にひきとるという噂」がるみ子の気持ちをかき乱すのだった。

そのことをるみ子の口から聞いた龍彦は「お姉ちゃんのバカ」と走り出す。

「バカって・・・」とるみ子が唖然としている間に龍彦は丹波の山中に・・・。

さらに二人を探しにきた三郎は足をすべらして崖から転落、瀕死の重傷を負ってしまう。

最後の望みを叶えると消えてしまう福助。望まないと死んでしまう三郎。

龍彦は究極の選択に心を悩ませる。

そんな龍彦に福助は「悩んじゃダメだよ・・・だって僕は君を幸せにしたいんだから」と三郎を心霊治癒するのだった。

「サン・トワ・マミー」の歌う新春シャンソン・ショーではなく夢のような日々は過ぎ去り・・・母が姉弟を迎えにきた。不安を胸に見つめあう・・・母娘・・・。その時、携帯電話が鳴り・・・夫が親権を放棄したと弁護士からの連絡が入る。おそらく・・・再婚相手が懐妊したのであろう。

しかし・・・るみ子にはすべて・・・「福助のおかげ」に思えてならないのであった。

「一家三人・・・がんばろう」とわが子を抱く母なのであるが・・・ものすごく依存心の強い子供に育つ可能性があります。

ま、しかし・・・困ったときには神頼みだよね・・・少なくとも気休めにはなるよねーっ。

どんなピンチも自分には福助がついていると思えば大丈夫。

宮里藍もふるさとや家族のイメージでセルフ・コントロールするのだから~。

福助の箱が次はキッドに来ますように~。体はジジイでも心は子供だから~。お願いっ。

関連するキッドのブログ『サムライ・ハイスクール

水曜日に見る予定のテレビ『笑う犬2010寿』(フジテレビ)

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2010年1月 4日 (月)

永遠の恋人をあなたに(綾瀬はるか)救命病棟ちょい停電(北乃きい)

さて・・・「ダイ・ハード4.0」を見た後だと、すべてのエンターティメントが気の抜けたサイダーのように感じるわけだが、それにしても「救命病棟24時・2010スペシャル」はひどいよね。なんだか暗い近未来を暗示しているようだった。その後の「僕の彼女はサイボーグ」が映画とはいえ・・・そこそこエンターティメントに仕上がっていることを考えると・・・正月早々、ゴールデン・タイムで再放送ってなんだよ・・・である。

で、『救命病棟24時・2010スペシャル』(フジテレビ100103PM0915~)脚本・林誠人、演出・河毛俊作(他)を見た。第4シリーズのその後を描くわけだが・・・一時間以上は回想シーンである。なんじゃそりゃだな。まあ・・・見逃していた人にはいいサービスだったのかもしれないが、ただでさえ・・・もう一つ盛り上がらなかったストーリーをもう一度見る気にはなれない・・・という人は多かったと思う。とりあえず、我慢とかザッピングとか録画で早送りとかして・・・たどり着いた新作部分。進藤先生(江口洋介)は新たに崩壊した救命病棟の視察のために出張中である。

その留守中、全米を震撼させたサイバーテロが日本に来襲、ハッカーの群れを追ってジョン・マクレーンが来日、しかしガブリエルはすでに日本を大停電に・・・おい。

ネズミに予備発電システムの基盤をかじられて電力を失った海南医大は大事故による急患と、院内で発生するアクシデントに右往左往するのだった。

しかし・・・進藤によって鍛えられた小島先生(松嶋菜々子)は困難に立ち向かうのである。

医局長に抜擢された小島を今時、女と見て侮る病院長(夏八木勲)・・・しかし、停電中の病院に入院中の妻が急変。小島の迅速な処置で一命をとりとめると改心するのだった。

小島「目の前の患者の命を助けるのが仕事ですから・・・ただし予算不足で最新の医療器具が配備されなければせっかくの修練もムダになります」

エレベーターに閉じ込められたナース鴨居(北乃きい)は頼りにならない研修医を叱りつつ、進藤先生の到着を待つのだった。もちろん、「鴨居、よくやった」と進藤先生に褒めてもらうためである。

医療改革を目指す澤井(ユースケ・サンタマリア)は演説する。

「かって・・・世界第二位の経済大国だった我が国は・・・国民がそれなりの医療を受けることができた。しかし・・・経済が失速し二流国に転落しつつある今は医療も二流になるほかはない。だからといって救命医療を収縮するのは間違いです。とりあえず・・・助けて・・・後のことはそれから考えればいいじゃないですか・・・国家だってとにかく借金で回していくんだから」

実に・・・夢も希望もないビジョンである。

しかし・・・まあ・・・何事にも限界はつきものである。

小島「限界だと思ったら限界なんです。限界と思わなければ可能性は無限です」

発想の転換。それが・・・失敗への道でないことを祈るばかりである。

人生はギャンブル。そして救命医療もまたギャンブルなのだな。

進藤「常に全額を賭ける。それがギャンブラーの宿命だ・・・」

そして・・・進藤は旅立つ。新たなる急患を求めて。ドライブで。事故には気をつけてね。

関連するキッドのブログ『救命病棟24時・最終回

で、『僕の彼女はサイボーグ(2008年公開)』(TBSテレビ100104AM0010~)脚本・監督・郭在容を見た。韓国映画『猟奇的な彼女』の脚本・監督である。「彼女」がサイボーグというジャンルには含まれないと以前にも言及したが・・・それはあくまである領域における専門用語としてはである。「彼女」が「自分はサイボーグだ」と主張するんじゃしょうがないよね。

ちなみに・・・「彼女」は人間だったりもする。この作品では次の超科学技術のシステム開発が前提なのである。

①人間そっくりの外観を持ち、超高速移動、怪力などの超人的能力を装備、かつ、成長型電子頭脳をもったロボット。

②人間の脳内記憶を外部情報源から直接転送更新できる技術。

③タイムマシン

ものすごい技術革新である。これから100年の間にそれらがすべて実現されるなんてものすごいファンタジーだ。

まあ・・・それはそれとして・・・永遠の恋人を求める一部愛好家には甘くせつないラブ・ストーリーなのである。

北村ジロー(小出恵介)は冴えない地方出身の大学生。科学者になるのが夢だが誕生日を祝ってくれる恋人はおろか友達もいないのである。

その寂しさから生じる妄想は異なる世界を生みだしていく。

第一の世界。ジローの前に「彼女」(綾瀬はるか)が現れる。「彼女」は実は22世紀から来た未来人である。未来彼女はジローを知っているがジローは未来彼女をしらない。

未来彼女はジローとともに2007年の誕生日を祝う。

ジローは一夜限りの大騒ぎで犯罪的(食い逃げ)だがロマンチックなデートをする。

そして「キスをした男に嫌われた」と謎の言葉を残して去る。

その後・・・ジローは二度と彼女に会うことはなかった。

ジローの一生は悲しみに満ちていた。2008年の思い出のレストランで暴漢(田口浩正)にあい、重傷を追い、不具者となった。バイト先の店外では子供が事故死した。テレビを見ていれば女子高が狂人によって殺戮現場となったのになす術がなかった。実の母親を見捨てた。しかし・・・たまたまロト6に当たって資産家になり・・・ついに彼女そっくりのアンドロイド(自称サイボーグ)を開発することに成功する。すでにタイムマシンが実用化しており、ジローは死後、サイボーグ彼女(綾瀬はるか二役)を過去の自分にプレゼントすることにする。おそらくタイムパトロールによる規制があるはずだが・・・かなりの資産を運用したのだろう。

第二の世界。2008年・・・ジローはサイボーグ彼女に出会う。サイボーグ彼女は暴漢からジローを救い・・・奇妙な同棲生活が始まる。サイボーグ彼女は子供の命を救い、女子高校生たちの命を救い、ジローを過去のふるさとに案内する。いつしか・・・ジローはサイボーグ彼女に恋をする。しかし・・・相手は機械の体である。ジローはなぐさめはいらないぬくもりが欲しいだけの病にとりつかれ「せめて気持ちがわかる」と言ってくれとおねだりして虚しくなり、サイボーグ彼女を拒絶してしまう。

サイボーグ彼女が姿を消すとたちまち後悔するジロー。そこで最初の世界ではなかった巨大地震が東京を襲い・・・絶体絶命のジロー。しかし・・・サイボーグ彼女は自己犠牲の限りを尽くしてジローを救助するのだった。

ジローは破壊されたサイボーグ彼女を保存し・・・科学者となって一生をかけて修理する。

そしてサイボーグ彼女はジローを看取り・・・オークションにかけられた。

時は22世紀である。彼女は自分そっくりのロボットがいると友人(吉高由里子)に教えられ、不思議に思いオークションに参加する。

すでにロボットの記憶を人間に転送する技術が開発されていた。倫理委員会による相当な規制があるはずだが・・・彼女は資産家の娘だったのだろう。

サイボーグ彼女の記憶と彼女の記憶は合体し・・・未来彼女はまだ見ぬジローに恋をしている自分を発見する。

第三の世界。未来彼女は2007年にジローと出逢った後で・・・一度未来に戻るが・・・恋心はつのり・・・東京大地震の後の世界にもう一度旅をする。

そこにはサイボーグ彼女の残骸を掘り起こすジローの姿があった。

ジローと彼女は出逢った。

そして・・・彼女にはジローに対する100年の思いとぬくもりが完備されていたのである。

こうして・・・ジローと彼女は幸せに暮らしました・・・で物語は終る。

しかし・・・大人たちは思う・・・たとえ甘美な思い出があったとしても彼女が人間である以上・・・百年の恋が醒めることは充分にありうるのである。

そのように生れる第四の世界が描かれないのは・・・きりがないからである。

関連するキッドのブログ『JIN~仁~

               『絶対彼氏

火曜日に見る予定のテレビ『インディゴの夜』(フジテレビ)

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2010年1月 3日 (日)

序盤、広末涼子で中盤、貫地谷しほりで仕上げに真木よう子と蒼井優か・・・万遍ないな龍馬伝(及川奈央)

キッドの実の弟が・・・「岡田以蔵は出るの?」と聞くので「仮面ライダー電王だよ」と答えると「・・・モモタロスか」・・・。

う~ん、微妙に間違っている気がする。

タケル~でボバンババンボンだというと・・・ああ・・・あの子か・・・とピンときたようだ。

そんな、今年の大河である。

司馬遼太郎版「竜馬がゆく」だとお田鶴はお姫様モードなのでモデルとされる平井加尾(広末)が龍馬に呼び捨てにされる予告篇も違和感を感じるという。

まあ・・・どの時期にその場面があるのか不明だからなんともいえないが、龍馬は加尾の二つ年上なのに福山(40)で広末(29)だからな・・・結局、今年も実年齢は忘却しなければ楽しめない大河ドラマが始まるのだな。

で、『龍馬伝・第1回』(NHK総合20100103PM8~)脚本・福田靖、演出・大友啓史を見た。大河ドラマは基本的に妄想版レビューなのだが・・・龍馬というのは基本的に妄想的人物なのである。今回はオリジナル脚本なのでしばらくは・・・静観してみる予定である。

Ryoma183601 で、とりあえず、龍馬の家族をマップ化しておく。シナリオにそったレビューは例によってikasama4様を推奨します。今回はとにかく好評です。まさに・・・つかみはOK状態でございます。龍馬の実母のエピソードは龍馬かぶれこと武田鉄矢・原作のコミック「お~い龍馬」の惨い上士による死の延長線上で・・・そうであったかもしれないよなぁ・・・と思わせる曖昧さを保持していて・・・なかなかに心憎い設定でした。龍馬の少年時代を演じる濱田龍臣、加尾の少女時代を演じる八木優希・・・子役サービスもそつなくてよろしいですな。とにかく・・・少年の褌姿に一部愛好家はご満悦でございましょう。最近・・・この局は褌サービスはノルマなのか・・・。

天保六年(1836年)十一月・・・土佐藩の裕福な郷士・坂本家に次男・龍馬(通称)誕生。この年の十二月には篤姫が誕生しており・・・幕末が始まった・・・と考えることができます。事実上、徳川幕府を倒した男は明治を迎えられず・・・大政奉還をした側である篤姫は文明開化を目撃する。・・・歴史は本当にダイナミック。

土佐藩は「功名が辻」でお馴染みの山内一豊が藩祖である。徳川幕府によって滅んだ長宗我部家の土地に山内家が封土されて、山内家家臣が上士となり、旧・長宗我部の家臣たちは下士となったというのが大まかな流れ。

坂本家はその中でも複雑で伝説では明智光秀敗北の後に一族の明智秀満が落ち延び、長宗我部に匿われ土着化した・・・ということになっている。土佐藩では商人として家系を繋ぎ、龍馬の数代前に郷士株を買って士分に返り咲いたのである。

坂本龍馬は土佐藩の下級武士であり、豪商・才谷屋の一族であり・・・そして無論、明智流の忍びである。

上野の不忍池の西側にある旧岩崎邸庭園は明治11年(1878年)に岩崎弥太郎が購入した土地だ。龍馬が郷士株を買った側なら・・・岩崎家は売った側である。郷士株を売れば浪人である。しかし、放浪せずにその土地に居ついたままなら地下浪人と呼ばれる階級になる。

土佐藩の士農工商には士に上士(後藤象二郎、板垣退助ら)、郷士(武市半平太、坂本龍馬ら)、地下浪人(岩崎弥太郎)と大まかな階級差があったのである。もちろん、各身分にもさらに細かい上下があることは言うまでもない。

幕末の倒幕勢力といえば、長州(毛利家)、薩摩(島津家)と土佐がその起爆剤となるわけだが、戦国時代以来の支配勢力である毛利や島津と違い・・・土佐には独特の空気が生じる。それが・・・上士と下士の対立となって現れる。

明治維新後、名を成す土佐の人間は上士階級が中心である。郷士たちは倒幕運動の中で散っていた・・・。しかし・・・最も下層だった弥太郎が立身出世を遂げるのは弥太郎自身が並々ならぬ才能を持っていたこともあるだろうが・・・目付けとして上士に仕えていたことも大きい。弥太郎は正真正銘の忍びだったのである。

幕末の土佐はこの二人の忍びの暗躍によって彩られると言ってもいいだろう。

とにかく・・・龍馬は母・お幸、継母・伊予、兄嫁・千野、千鶴、栄、乙女という三人の姉というくのいち群にしごかれて・・・超絶的な忍びとして成人するのだった。

嘉永五年(1852年)・・・この年、明治天皇となる祐宮が生誕。龍馬は16才。元服の年である。ちなみに加尾は14才である。この二人はギリギリ見えないこともない。

弥太郎は17才。正岡子規にしか見えないぞ。

悪い上士・山本忠兵衛、殺される下士・井上正太郎・・・架空の人物である。

それでも龍馬はささやくのだ。

「憎しみからは何も生れない」・・・と。

もちろん・・・マクレーン刑事(ブルース・ウィルス)は例外である。

そして劇団ひとりとみひろのキスに愛があるのかどうかは不明だ。

一年間・・・岩崎弥太郎で年末になると正岡子規か・・・キャスティングとかフィクションとかにもいろいろ限度があるんじゃないのか・・・。

関連するキッドのブログ『坂の上の雲

                『篤姫

                 『ガリレオ

                  『トライアングル

Hcinhawaii0599 H☆C新年会。富士山の初日の出を拝観記念撮影。メンバーの皆さんのリンクについてはこちらの記事を参照してください。お嬢様方とお友達の皆さん、今年もよろしくお願いします。

H☆Cについての最新情報はお気楽プロダクションで確認できます。内容についてはキッドの妄想が責任を転嫁するのでご了承ください。

月曜日に見る予定のテレビ『輪廻の雨』(フジテレビ)

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2010年1月 2日 (土)

1591年京都の旅(水谷豊)新・相棒の昔の恋人どすえ(檀れい)

おなじみ、「相棒・元日スペシャル」である。

あけましておめでとうございます、そうだ、京都へ行こう・・・なのであった。

ただし、番組内の季節は京都が紅葉の頃だったらしい。

そして・・・今回は歴史ロマン風味のミステリ展開である。

最先端科学の利権問題あり、千利休の謎あり、相棒・神戸刑事(及川光博)の青春の思い出ありで盛り沢山であるのはいつもの如しだが・・・アクションは控え目です。

今日の相棒たちのアクション・・・不審人物を追跡・・・見失う・・・終了である。

か・・・亀山・・・。

で、『相棒Season8第10回 元日スペシャル』(テレビ朝日20100101PM9~)脚本・戸田山雅司、演出・和泉聖治を見た。ミステリドラマの連鎖である。「容疑者χの献身」で隣室で元夫婦のイザコザ、「はぐれ刑事・最終回」で隣室で元夫婦のイザコザ、こちらは隣室同士が相思相愛である。「はぐれ刑事・最終回」は女弁護士の転落死体から始まる物語。「相棒・元日」も転落死体である。

こちらは男性で京都の呉服屋の主人・高村・・・手には謎めいた数字の記された紙の断片が。

最近、右京たちが歩けば死体に当たるパターンが多かったので、今回は影の手配師・鑑識の米沢(六角精児)が「右京さん向き」だと判断して個人的にお呼び出しである。

たちまち・・・右京は「1591・・・といえば1591年・・・千利休の没年ですねぇ」と断定するのだった。豊臣秀長も死んでるし、豊臣鶴松も死んでるけどね。

そして・・・右京は戦国時代の謎を次の四つに限定する。

①なぜ信長は本能寺の変で討たれたのか。

②なぜ光秀は天下をとれなかったのか。

③なぜ秀吉は利休を重用したのか。

④なぜ秀吉は利休に切腹を命じたのか。

・・・なぜ・・・この四つに・・・。

ちなみにキッドが答えると四つの答えはみな同じようになる。

①信長がバカだったから、

②光秀がバカだったから。

③秀吉がバカだったから。

④利休がバカだったから。

・・・それはお前がバカだからじゃないのか。

とにかく・・・死んだ高村が最後に携帯電話で通話したホテルに事情聴取に向かう右京と神戸とそして捜査1課の伊丹(川原和久)と芹沢(山中崇史)の二人である。今回、三浦刑事(大谷亮介)不在だな。

そこへ・・・謎めいた女が現れる。運命的なことに・・・というかご都合主義ギリギリで女は神戸の大学時代の恋人・細野唯子(檀)だった。

しかも・・・唯子は「高橋」という偽名で宿泊し・・・高村は「細野唯子」を探してフロントに電話をかけていたのである。

さっそく、事情聴取に向かった右京たちは・・・何者かにガードされる唯子の逃亡を許してしまう。

例によって内村刑事部長(片桐竜次)に捜査を禁じられた右京はこれ幸いと事件の鍵が潜んでいる怨霊都市・京都へ飛ぶ。

そこには厚労省管轄の生化学研究センターの秘密の研究と・・・利休おタクの集いの密かな野望が交錯する・・・「神戸が唯子にふられた理由」が隠されていたのだった。

すべての鍵は唯子の父親である細野博士の助手であり、細野博士の主催する千利休ファンクラブのメンバーでもある前川(橋爪淳)が握っていたのである。

第一の真相。細野博士は利休の死にまつわる明製の茶器、「日本王唐物茶入」の存在を妄想する。その茶器をめぐりおタクの集い「七哲庵」のメンバーは暗躍していた。そのためにスナックのママ(いしのようこ)が占い師(山口美也子)を殺害し、唯子を犯人に仕立てようとする事件までおこる。しかし・・・そんな些細な犯罪は杉下右京にとってはものたりない。

第二の真相。前川は細野博士を怨んでいた。博士に仕えたのに見返りが少なかったからである。それなのに娘のどうやら天才生化学者らしい唯子は大出世をとげ、前川とはケタちがいのセキュリティー・ナンバーを与えられていたのである。そのナンバーは細野家の大金庫のダイヤル・ナンバーと同じであると推理した前川は・・・金庫に眠る茶器とは別の茶器を発見した高村が邪魔になり・・・殺害したのである。

唯子が研究するスーパーiPS細胞(人工多能性幹細胞)に関連したインサイド企業の情報を掴むため・・・唯子の研究室に入室し・・・手に入れた情報で株式のインサイダー取引をして一儲けしようと考えた高村の計略だったのだ。

右京「あなたの行動の軽率さはともかくあなたの罪は軽くはありませんよ」(震え少なめで)

・・・ものすごく分りづらいです。

この騒ぎに便乗して・・・小野田官房長は厚労省の機密漏えい問題に警察が介入する前例を作りホクホクなのである。

第三の真相。細野博士が引退したのは同様の機密漏えい事件に基づくものだった。博士はそれを告発しようとして「穏便を好む官の圧力」に屈し・・・結果的には犯罪の片棒をかつぐことになってしまったのだ。

唯子は犯罪者の娘となったことを知り・・・警視庁に就職の決まった神戸の前から姿を消したのであった。考えようによっては娘を手放したくなかった博士があえて犯罪者となり、娘と神戸の仲を引き裂いたともいえるし・・・唯子は結局、神戸より父親を選択するファザ・コン娘だったとも言えます。

こうして・・・神戸は恋人に去られ・・・やや鬱屈した青年になったと想定される。

しかし・・・右京はすべてを看破し・・・神戸と唯子はひしと抱き合うのだった。

これは・・・遠距離恋愛ネタの伏線か・・・また長い話になりそうだな。

右京の結論。「きっと千利休は娘を溺愛していたのですねぇ」

たまき(益戸育江)「京都がからんだ恋の話・・・うっとりです・・・京都周辺の各駅停車の旅もうっとりですれど」(たまき鉄オタ疑惑深まる)

関連するキッドのブログ『第9話のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『ダイ・ハード4.0』(テレビ朝日)『救命病棟24時2010スペシャル』(フジテレビ)『僕の彼女はサイボーグ』(TBSテレビ)わぁぁぁぁぁぁ殺す気かっつーの。

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2010年1月 1日 (金)

もうさよならなの(小川範子)七番目の女(平愛梨)

さて・・・なんだかんだ元日なのでなんだかんだもろもろのことがある。

まあ、お雑煮を食べたり、数の子を食べたり、栗きんとんを食べたりである。

一応、昨夜の「紅白」もチラ見したり、「ガキの使いSP」を見たりである。

いつの間にか、再開していた「テレプシコーラ・第2部1~3」とか「のだめ」の最終巻とかも読まねばならない。

別にねばじゃないだろう。

なつかしの寄席VTRで先代林家三平が出れば・・・じっくりと見るし、当代三平もついでに見て、「三平の後に三平じゃ・・・つらいだろう」「でもまだ若いからね」などと家族と会話もしなければならない。

うっかり買い忘れた日めくりのカレンダーを買いに行き、カレンダー屋が元日だけ休みなので無駄足を踏んだりする。

昨日が大晦日だったことを元旦には忘れる家族がいるので日めくりは絶対に必要なのだ。

まあ・・・そんなこんなでもう・・・夕方である。

年末に外していたエンターティメントとしてはかなり良質の「行列48時間」ととにかく小川範子が15才の時から36才まで続いた「はぐれ刑事純情派最終回スペシャル」を一応記憶に止めておきたいが・・・もうすごくあっさりした記述になるのは・・・一年の計などまるでない元旦だからです。

で、『行列48時間・第1回~最終回』(NHK総合20091016PM10~)原作・藤田宜永、脚本・樫田正剛、演出・土方政人(他)を見た。ドラマ「おひとりさま」の裏番組である。09年の秋ドラマは金曜日に他にも「アンタッチャブル」「マイガール」「嬢王Virgin」があって・・・まったく手が回らない。と同時に・・・コン・ゲームの匂いのするドタバタ・ミステリなのでレビューの手加減が難しいのである。つまり・・・ものすごく面白いのだ。でも面白いことをそのまま書いたらキッドのレビューにならないのである。

だから・・・面白い感想についてはまこお嬢様のレビューを参照してくださいりませ。

しかし、ものすごい面白さにも関らず平均視聴率は*3.6%である。くやしかったのか年末に二夜連続でまとめて再放送していました。

まあ・・・とにかく・・・NHKは裏に民放連続ドラマのない時間を選ぶといいよね。月曜日の10時とか日曜日の10時とか、土曜日の10時とか、火曜日の8時とか、水曜日の8時とか、あいてるじゃん。

素直にそういう時間にならではのドラマをやればいい。まあ、「外事警察」と「行列48時間」と「ふたつのスピカ」のような・・・ならではのものを作れるわけだからーっ。

ああ・・・ドラマを見たな・・・と言う感じのものはならではのものでございましょう。

さて・・・簡単にふりかえっておくと・・・「ギネ」にもでていた國村隼が主人公の宝福喜朗を演じる。定年間際の男である。喜朗は妻(森下愛子)と娘(岩田さゆり)のためにデパートの福袋を買うために年末から行列に参加する。開店までに起こる悲喜劇に費やす時間が48時間なのである。

前から五番目をキープした喜朗はまずまずのスタートをきるのだが、六番目にならんだ生方(金田明夫)は実は娘を誘拐されて身代金2億円をバッグに入れて犯人の指令によって行列に並んでいたのである。

そして周囲では大河原管理官(渡辺いっけい)の指揮の下・・・笹島警部補(佐野史郎)たち警察関係者が多数厳重警戒を実施中なのである。

ね・・・面白そうでしょう。

やがて七番目に並んだ影のある女・沙也加(平)がからんで・・・喜朗は仄かな恋に堕ちたりもします。

しかし・・・その浮いた行動はすべて刑事たちの監視下に置かれているのである。

爆笑です。

周囲には不可解な行動をとる人物たちが現れ・・・大河原管理官は・・・喜朗について誤解に誤解を重ね・・・誘拐グループの関係者としてマークし続けるが・・・そのことにまったく気がつかない喜朗。

爆笑なのです。

一方・・・喜朗の妻は人妻キラーの色男(長谷川初範)によろめいたりしているのです。

その色男と心中しようとしている駒子(かたせ梨乃)なんかもからんできます。

そして・・・怒涛のハッピーエンド・・・。最初から年末特別番組にしておけばよかったんじゃないのか・・・。

ただただ・・・そう考えます。

関連するキッドのブログ『花ざかりの君たちへ

で、『はぐれ刑事純情派 最終回スペシャル』(テレビ朝日091226PM9~)脚本・奥村俊雄、演出・岡屋龍一を見た。あまりテレビを見なかったり、あまりドラマを見なかったりする人が偶然、このドラマを見れば「まだ、やってたのかよ」と思うに違いないドラマである。小川範子が「ガラスの目隠し」をヒットさせていた頃からやっているドラマだ。その年に生まれた子供は全員成人式を終えているのである。

実年齢で言えばはぐれ刑事安浦はスタート時点においてすでに定年が近い55才である。それから20年以上も靴下に穴をあけながら現役を続行してきたのだ。年齢詐称を断固拒否するデジタル・テレビでみたら・・・すべてのシーンがありえない展開なのだな。

しかし・・・ま・・・いいじゃないか。最終回と言っておきながら本当の最終回がまたあったとしても・・・安浦刑事にまた会えるなら・・・という甘い視線で受け入れたい。

安浦刑事には二人の娘があるが何れも血縁はない。長女エリ(松岡由美)は亡き妻の連れ子であり、夫はラーメン屋の島崎(瀬戸陽一朗・・・自称天才マジシャン山田のおっかけのあの人だ)である。次女・ユカ(小川)は安浦が逮捕した犯人の娘である。血のつながりより情のつながり・・・これがこのドラマの底流に流れている。

最終回も安浦が「俺は子供の頃、継母をお母さんと呼んであげなかった・・・それを今も悔やんでいる」と告白したりしている。

安浦を慕う女たちがいる。一人は長年、部下を務めたあげく、安浦よりも先に退職した田崎巡査(岡本麗)である。一児の母だが、独身で安浦の後妻の座を狙いつつ・・・ついに果たせずに終る。最終回で安浦がプロポーズしたのはバー「さくら」のママ(眞野あずさ)だった。20年以上も待たされたらそりゃ泣くわな。

次女ユカは中学生で登場し、結婚目前の恋人・山岡刑事(城島茂)がいたりしたこともあったが、山岡は2003年に殉職し、その後、女性警察官になっている。

安浦の所属する警視庁・山手中央署の署長はずーっと横溝(梅宮辰夫)である。数年で配置転換が行われる警察人事ではありえない出来事であり、これだけ続けたら地元有力者との癒着は想像を絶する腐敗臭をはなっていることだろう。松浦の上司・川辺刑事課長(島田順司)もずーっと「おいおい、やっさん」を言い続けて20年である。

この他にも田崎巡査退職後の相棒・小池刑事(池上季実子)など多数の刑事が登場します。

とにかく・・・刑事ファンタジーとしての原型はすべてこのドラマにあると言っていいだろう。

たとえば・・・事件関係者が・・・刑事たちの顔見知りという展開である。

今回で言えば・・・第一の被害者・杉本弁護士(須部浩美)は小池刑事の友人である。そして次々と起こる殺人事件の鍵を握る容疑者・北原(佐藤アツヒロ)は安浦刑事の顔見知りである。さらに事件の黒幕である益山代議士(津嘉山正種)は川辺課長の中学時代の同級生なのである。・・・世間がものすごく狭いのだな。

そういうあまりのファンタジー加減を本庁のエリートが注意するのも定番なのだが、今回の管理官は岡崎(林泰文)だった。

岡崎「なんで上の命令に従わないのです。勘ですべてを解決できるなら誰も苦労はしないんです。古いんだよ・・・あんたのやり方は・・・」

安浦「・・・」

岡崎「しかとかよっ」

まあ、典型的な無能の人が有能な人に叱責されたときに逃避するシステムとしての刑事ドラマなのですね。

殺人連鎖を追ってみましょう。

①益山議員はヤクザを使って詐欺をしている。

②秘書の東田(藤岡大樹)は内部告発をしようとしてネット難民の派遣の殺し屋・遠藤(浜近高穂)に殺害。

③真相に気がついた杉本弁護士を何者かが殺害。

④益山がヤクザの深沢に命じ、深沢が子分の黒沢に命じ、黒沢が手下の土屋に命じて遠藤を殺したところを北原が目撃。

⑤北原は土屋の元の妻でスナックのママ・佐代子(渡辺梓・・・「和っこの金メダル」(1989年)の和子である)の隣室の男で佐代子と交際中だった・・・・うらぶれた「容疑者χ」設定である。

⑥何者かに殴られて気絶した北原が気がつくと・・・手にはナイフが握られており・・・土屋が殺されていたので佐代子と故郷・福島県・二本松に逃亡である。

連続殺人事件の容疑者として手配された北原だったが・・・安浦は「あいつはカッとなるとすぐ暴力をふるい傷害罪の前科があるが人を殺すような奴じゃない」と独自の捜査を開始する。主人公だけに許される論理の飛躍の典型がここにあります。

スナックの女・ノリコ(はるな愛)や離婚した遠藤の妻(クノ真季子・・・黒沢清監督「地獄の警備員」のヒロインである)などの証言を元に真相に迫る所轄の刑事たち。

安浦は北原を故郷で発見するが、ヤクザたちは北原の継母を人質にとって北原を呼び出すのだった。

継母「あの子は来ません・・・」

ヤクザ「それはどうかな・・・」

もちろん、北原は来る。刑事たちと一緒に・・・。

やがて・・・北原と北原の継母の夏江(赤座美代子)との恩讐が語られる。

北原の主張「生みの親である母は・・・夏江に父親を奪われ自殺した」

しかし・・・真相は「北原の実母は男に騙され家出して自殺した」のだった。

北原「知っていた・・・俺は知っていて・・・あんたを憎んだ」

継母「いいのよ・・・あなたにとってお母さんはお母さんだもの・・・いつまでも信じてあげて」

北原「・・・お母さん」

一件落着である。

岡崎「どうして・・・そんなに安浦刑事に都合よく事件が解決するのですか」

署長「・・・そりゃ・・・安浦刑事が主役だからだ」

課長「署長のおっしゃる通りで・・・」

ああ・・・婦人警官ユカ・シリーズはいつ始まるのですかーっ。

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土曜日に見る予定のテレビ『柳生武芸帳』『湯けむりスナイパーお正月スペシャル』(テレビ東京)・・・安浦刑事(藤田まこと)最後の事件か。まさか・・・殉職はしないよね。22年か・・・。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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