とことん人を信じること。それこそが救いなのです(戸田恵梨香)
汚れを知らない子供は幸せなまま生を終えることができる。
第三者から見て明らかに裏切られたものも「裏切りなんてない」と信じることが出来れば裏切られることはない。
たとえ約束の場所に待ち人があらわれなくてもきっと都合が悪かったんだと信じることができれば幸せだ。
しかし、神崎直(戸田)の生き方を一般人はけして真似をしないでください。秋山深一(松田翔太)のような都合のいい存在はフィクションです。
火曜日のドラマ対決は①「ウソゲ2」↗13.1% ②「まっすぐな男」↘*8.7%
・・・まっすぐに落ちすぎだな。
で、『ライアーゲーム シーズン2・最終回』(フジテレビ100119PM9~)原作・甲斐谷忍、脚本・黒岩勉、演出・長瀬国博を見た。楽しかったライアー・ゲームの日々も終了である。ゲーム・センターの灯の消えた店舗はいつだってうらぶれているものだが、このドラマもそれに相応しい終り方をしたのである。ひどい最終回だったなぁ・・・。
意味不明のままにあらゆることが終っても別に問題はない。
面白いと信じることができればどんなものでも面白いからである。
「ライアー・ゲーム」の成り行きは終盤に入って素人に毛が生えた程度の新人脚本家によるオリジナル要素が強くなりコン・ゲーム(知的な騙しあい)の要素よりは主人公に運が味方するご都合主義一色である。まあ・・・それでもなんとなくフィニッシュできたのはSeason1からの積み重ねでドラマの持つ雰囲気が良かったからだろう。なにしろ、最後はゲーム内容は破綻。人間模様は崩壊である。なんじゃこりゃドラマの決定版かっ。
さて「ゴールドラッシュ・ゲーム」は・・・。
残り12ゲームで・・・。
神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊 0 手持ち 8
葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 34 手持ち 6
となっている。
しかし、秋山は「金庫に金は入れていない」というはったりで炎の国を裏切るように説得を開始する。
その説得により、マリエ(MEGUMI)とタツヤ(姜暢雄)は炎の国を裏切り、光の国の工作員となる。
さらに・・・テッペイ(忍成修吾)を味方につれようとする秋山。
しかし、秋山の出方を読んだ葛城(菊地凛子)は「裏切りものがいる」と断言。動揺したタツヤの失言をモモコ(片桐はいり)がボイス・レコーダーで録音し、葛城に密告。
「囚人のジレンマ」を応用した「視聴覚制限尋問・・・先に裏切ればご褒美あり」により、タツヤが裏切りの裏切りをして・・・秋山のプランは葛城の知るところになる。
葛城の鉄壁の守備でゲームは推移し、金庫の残量が公開となる残り5ゲーム目。
葛城は勝利を確信するが・・・。
神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊 0 手持ち 42
葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 34 手持ち 6
すべての金庫の中身は運びだされていたのか?
表示によれば場には金塊が82個あることになるがおそらく機械が壊れているのだろう。
実際には
神崎直の光の国・・・炎の金庫の金塊34 手持ち 8
葛城の炎の国・・・・・光の金庫の金塊 0手持ち 6
となっていたのである・・・。
一方で葛城の領域には17個の金塊があったが、それは金庫から不正に持ち出されたためにカウント外なのであった。
・・・もう・・・何がなにやら・・・。
その手口は・・・炎の国のカードを秋山が偽造したことによる。葛城は本物と信じて偽のカードを管理していたのだった。
そして、秋山はヴォイス・レコーダーを使ってマリエが部屋に戻ったときに・・・テッペイを説得していたのだった。
マリエ、タツヤ、テッペイはすでに秋山の工作員であり、工作員であることが発覚するのも想定内なのであった。
・・・まあ・・・この成り行きを一度で理解しろと言っても無理だし・・・説明としては不確実なことが多すぎるので理解は不能だとも言える。
とにかく・・・残り5ゲームで光の国は動かず、炎の国が密輸できる金塊は最大で5個。
光の国の圧勝なのである。
ここで謎の登場人物・・・葛城の正体が明らかになるのだが・・・これがまた意味不明である。
直の話によれば「葛城は・・犯罪心理学教室のプロファイリング・テストの題材を見て自分なら手紙に自己紹介から書くのに手紙の主がそうしていないことにことに疑問を持った。そして独自の調査で真相をつきとめたので秋山よりも真相に近付いた。これによって秋山に勝った。だから・・・葛城さんは悪い人ではない」という説明である。
・・・い、意味不明だろう・・・。
もう・・・妄想で補完するしかない・・・。
大学時代・・・葛城は・・・秋山に恋をしていた。
しかし、そんな葛城に横恋慕した教授は葛城に答えを教えて秋山を首席の座から追う。
葛城はそれを教授の「学生想いの優しさ」と信じた。そしてそう信じないで大学から消えた秋山を「冷たい男」だと考えた。
やがて・・・秋山は詐欺師に身を落とす・・・。
そんな秋山を葛城は哀れんだ。そうなったのは秋山が「優しさ」を持たないからだ・・・と考えるからである。とにかく直はそう理解するのだ。
葛城は秋山の武器である「冷酷さ」で秋山に勝負を挑み、秋山を叩き潰すことで秋山を改心させようとライアー・ゲームに臨んだ。
しかし・・・すでに秋山は直と知り合うことで「冷酷さ」と「優しさ」を完備していた。
それを知った葛城はゲームを降りることもできずにプレイを続ける。
直「・・・というわけなんです・・・だから・・・葛城さんを助けることが・・・秋山さんの本当の勝利なんです」
秋山「・・・」
自軍領地の金庫の金塊がゼロになった場合・・・葛城は負債を半額背負わなければならない。そうさせないために秋山に金塊を1個プレゼントするようにお願いするのだった。
だが・・・結局・・・直はすべてのプレイヤーを救うのだから・・・この行為は一種の儀式なのである。ようするに最終的な負債は直が全額背負うのである。そうすれば誰も損をしないからだ。もちろん・・・誰も得をしないので・・・勝利者側が納得するかどうかは別の話である。
もう・・・崩れそうになる忍耐心のすべてを使い・・・お茶の間はこの茶番につきあう他はないのである。
この一個によって決勝戦参加者資格は二人になってしまうのだが・・・結局、別会場のヨコヤ(鈴木一真)が棄権することによって直に参加資格がまわってくる。
まあ・・・前述の理由によりオチてないわけだが。
とにかく・・・ドラマ版の最終回で納得できる方はものすごくお人よしであることは間違いないだろう。
あるいは直の笑顔が見られれば何でもいいか・・・である。
もちろん・・・キッドは・・・。
心配なのはこの脚本家がこんなもんでこれからやっていけるかどうかだが・・・まあ、バカはバカなりに需要があったりするからな・・・。
映画版はこの脚本家が参加である・・・おそろしいことが起きそうである。
関連するキッドのブログ『第8話のレビュー』
木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ!』『グインサーガ』(NHK総合)『853』『エンゼルバンク』『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)『不毛地帯』(フジテレビ)・・・さて、どうしよう。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
どぉーもぉーキッドさん☆ お邪魔しまーす
[天使と悪魔ゲーム]の時
[やっぱり秋山さんは優しいです。
秋山さんが冷たい人だったら、私なんてもう
見捨てられてるはずですから。]
これには秋山様も少し恥ずかしかったのかにゃ?
可愛い♪
自分だったらキュンキュンですよぉ~!
投稿: nana | 2013年4月 5日 (金) 22時58分
恵利香ちゃん~nana様、いらっしゃいませ~真央たん
ふふふ・・・
要するに
「私のこと、ホントは好きなんでしょ?」
と言っているわけですが・・・
そういう邪心を感じさせないのが
戸田恵梨香のつくりあげた
究極のアホの子・神崎直の威力なんですな。
さすがでございましたね~。
投稿: キッド | 2013年4月 5日 (金) 23時04分