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2010年2月10日 (水)

極悪にいい気分(杏)はっきりしない男(貫地谷しほり)

英語でいじめっこは「a bully」である。そして「feel bully」はいい気分!である。

人を苛めることは気分のいいことだ・・・といえば眉をひそめる人は多いだろう。

しかし、人を率いるリーダーにとってボリィであることは重要な要素である。

もちろん、「いじめっこ」気質だけではリーダーとして最適とは言えない。

昔は「ガキ大将」というものが子供の世界にいて・・・少なくともそこには同時に「いじめっこ」が存在した。

いじめられっこにとって敵であれば「いじめっこ」・・・そして味方であれば「ガキ大将」なのである。

つまり、いじめっこに隷属することでいじめられなくなるのは安全保障という外交政策だ。

子分になりたくない、いじめられたくない者はいじめっこになるしかない。

そんな世界はいやだと言う人は「イマジン」を歌うといいだろう。

想像してごらん

いじめのない世界

だれもがお互いに優しくし

困ったときには助け合う

そんな世界を

そういう世界は空想の中だけに存在するのだよ・・・

それは「悪魔の唄」じゃないのか・・・。

火曜日のドラマ対決は①「泣かないと決めた日」↗10.0% ②「まっすぐな男」↗*9.4%

で、『泣かないと決めた日・第3回』(フジテレビ100209PM9~)脚本・渡辺千穂、演出・城宝秀則を見た。たとえば捕虜の虐待が問題になることがある。戦場ではお互いに殺し合い、血肉を撒き散らしあっているのに敵を捕縛して拷問することが何故悪になるのか・・・理解できないものは多いだろう。しかし、それは野党の時は「秘書の犯罪は政治家の犯罪と同じ」と言っていたものが与党になれば「秘書と政治家は別人」と断言して憚らないのと同じなのである。

リストラ問題も会社が生き残るために一部の構成員を殺して何が悪いということだ。

それを否定するものは誰も殺さずに会社も生き残る方法を示す必要がある。

しかし、一つの会社が生き残るとき、別の会社が死ぬことはよくある話なのである。

それを否定するものは全部の会社が生き残る方法を示す必要がある。

こうして、地球征服をたくらむ悪の秘密結社は誕生するのだ。

そんな馬鹿なという人は、中華人民共和国という巨大な悪の組織を目の前にして互恵関係などという寝言を信じるタイプなのである。

まもなく、中国人でなければ人でなしという時代が始まろうとしているのにだ。

そういう現実とは無縁の巨大商社・葵井商事の新人OL・角田美樹(榮倉奈々)は自分がイタリア食品部門・食品チームという名の毒蛇の巣に足を踏み入れたことに戸惑いを感じていた。

その毒蛇たちはザ・ボリィズという悪意撒き散らし集団を結成していた。

同じイタリア食品部門・ワインチームが天使の集団であるのに対し、衝立一枚で別世界なのである。

ただし、ワインチームには最悪な毒蛇・立花万里香(杏)が紛れ込んでいる。

この物語は毒蛇の巣の天使・美樹と天使の園の毒蛇・万里香の寓話である。

ザ・ボリィズの名目上のリーダーはマムシの有希子(木村佳乃)である。酒毒に犯されたために正常な判断力を失い、幻想と現実の区別がつかない狂人である。しかし、本人はまったく自覚がなく、被害妄想的な態度で周囲を困惑させている。時々、正気に戻ることがあり、それは上司である梅沢部長(段田安則)に教育的指導を受けた直後であることが多い。その時だけ有希子はあたかも実質的リーダーであるようにふるまう。

美樹の教育係であるドワーフマダー早苗(町田マリー)は最小のクサリヘビである。自分の失敗は部下になすりつけ、部下の手柄は横取りするという抜け目のないタイプ。

ホンハブの千秋(片瀬那奈)は獰猛で上昇志向が強いが、自分には羽根がないことに気がつき、悶々としている。趣味は万引きである。天がヘビに羽根を与えなかったことを怨んでいるからだ。美樹に羽根があることに気がつき憧れるが当然妬んでいる。

ガラガラヘビの杏子(有坂来瞳)は派遣社員である。正社員に虐げられた怨みは最も弱い美樹に向けられる。弱いヘビほどガラガラ言うのである。

ブラックマンバの琴美(紺野まひる)は毒蛇一家の主婦である。仕事と主婦業の両立にストレスを感じ、その上、夫の毒蛇に噛まれているらしい。

その他に毒百足の西島(五十嵐隼士)と毒蜘蛛田沢(長谷川純)である。

田沢は複眼でいたるところに盗撮用の監視カメラを仕掛けているのである。おそらくヘビに食われないための防衛と趣味を兼ねているのだろう。

しかし、もっとも恐ろしい毒蛇がワインチームのキングコブラ万里香であることは間違いない。

万里香は美樹の恋人である仲原(要潤)に横恋慕し、仲原を手に入れようと巣を仲原のマンションの向いに引っ越し、美樹を抹殺するために殺人を含むあらゆる犯罪行為を平然と行うのだった。

今回、万里香は美樹を装い、毒蛇たちの悪口を書き込んだブログを立ち上げる。そんなブログを瞬時に検索できたり、匿名の著者が美樹であると決め付けたり、どれだけメディア・リテラシーがないのかと誰もが思うと考えるが、あくまで毒蛇たちのすることなのだ。

人間のような知性はないと考えてください。

美樹は千秋の万引き現場を目撃、それを見逃すことを約束するが・・・それは天使としてはあるまじき振る舞いであることは言うまでもない。

しかし、千秋がほれ込んだオリーブ・オイルに美樹が関心を持ったことで、千秋は「天使を噛んではいけない」という不文律を思い出しかける。

二人は協力して高額商品の売り込みに成功するのである。

万里香にとっては我慢のできない展開であり、ブログで千秋の犯罪を告発。さらに美樹に窃盗の濡れ衣を着せるのだった。

一方、社内では人事めぐる派閥闘争が激化。仲原は自覚のないままにその陰謀の駒として利用されてしまう。

そのため、周囲から退職を迫られた美樹のピンチに駆けつけることができないのである。

少し智恵遅れの天使・美樹はこのままでは毒蛇の巣から追放されてしまうのだ。

・・・その方がいいかもしれないけれどもーっ。でもせめてボーナス出るまではがんばるといいと思う。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『まっすぐな男・第5話』(フジテレビ100209PM10~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。とにかくまっすぐな男はもういないのである。ヤクザな土建屋に勤める松嶋(佐藤隆太)は地味な雑貨屋店員・佳乃(貫地谷しほり)を抱きしめたり水族館デートに誘ったりするが、不幸な生い立ちを持つ小悪魔なフリーター・鳴海(深田恭子)もちょっといいなと思っている。

今回の鳴海のバイトは老朽化したマンションの立ち退き妨害のための不法占拠である。

松嶋が再開発に関る物件だったために松嶋はちょっと困るのだった。

上司は実力行使をするというが・・・松嶋は執行猶予を願い出る。

そこで松嶋はまっすぐにふたまたをかけるのであるが、鳴海と佳乃はまっすぐに遭遇してしまうのである。

松嶋はまっすぐにうろたえてまっすぐにごまかすのだった。

もうどこがまっすぐなのかわからにゃ~い。

たまたま、七年ぶりに失踪していたマンションの所有者(岡本信人)が飛び降り自殺をするために現れて騒動となる。

松嶋はちょっともったいぶってからまっすぐに人命救助をする。

仕方なく、なんとなく協力する佳乃と鳴海だった。

まっすぐになんだかなぁと思います。

矢部(渡部篤郎)は鳴海にAV女優やヤクザの愛人をさせたあげく風俗に売り飛ばしたらしい。そのために鳴海は父親の判らぬ子供を妊娠しているのだ・・・それはたぶんまっすぐにミスリードされすぎだと思うぞ。

悲しい過去を持つ深キョンはかわいいけどね~。もうただそれだけだよね~。

木曜日に見る予定のテレビ『とめはねっ!』『グインサーガ』(NHK総合)『853』『エンゼルバンク』『7万人探偵ニトベ』(テレビ朝日)『不毛地帯』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

キッドさま私はもうこのドラマはネタとして楽しむことに決めました。なんか出て来る人が意地悪すぎて現実感がありませんわ~(>_<)
美樹がいかにありえないいじめを受けるかが見どころみたいになってるような

投稿: 出雲 | 2010年2月10日 (水) 22時42分

~~☀~~出雲様、いらっしゃいませ~~☀~~

まあ、いじめは犯罪である。
という視点からは
万里香はすでに
逮捕されないと犯罪を助長するドラマとして
指定されることは間違いないですね。

もはや、ちょっとした意地悪のレベルではないので。

基本的に食品チームは
集団で発狂しているわけで
全員、精神科に入院するべきですし。

そういう狙いで作ってるドラマほど
お茶の間を馬鹿にしているドラマはないわけで
キッドはスタッフを見下すしかないのでございます。

投稿: キッド | 2010年2月11日 (木) 00時10分

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