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2010年3月 8日 (月)

言っていいことと悪いことがあるカバチ(堀北真希)特上カバチをかむカバチ(櫻井翔)

ニャロメって言うんだニャロメ。

語尾に何かをつけるのはお笑いの基本的なテクニックである。同時にキャラクターの印象度のインパクトを強めるテクニックでもある。

「私は中国人アル」などというのはそういうコンセプトである。古典である。

「私は朝鮮人ゴスミダ」というのは昔、タモリが四ヶ国語麻雀のネタでやっていた。

「西郷隆盛でごわす」となると、ネタなのか単なる方言なのかわからない。

しかし、「西郷どんはごわすごわす言いすぎだよな」って言うとややお笑いに傾斜する。

もちろん、このお笑いの中には「差別」とか「蔑み」の要素が濃厚である。

それを悪だと規定されると世の中からはかなりの笑いが消えるだろう。

もちろん、蔑みの笑いは一部愛好家を除き、対象者をいやな気分にさせることが多い。

「私にもっと汚い言葉を言って」と誰もが思うわけではないからだ・・・一部すぎる。

人を嫌な気分にさせてまで笑いをとる必要はない・・・という考え方もあるのである。

そう言う意味でニャロメというネコにニャロメと言わせる故人は天才なのである。

他人に過去の自分の性体験を語ることは一種の芸術だが、それを実話として語るときは当然、名誉毀損の対象となることを覚悟しなければならない。

身近な同僚に「俺の元カノ、東北出身でイグイグ~って言うんでゲス」なんて言う恥知らずは命知らずの下司野郎であることは言うまでもない。

問題はそれを「してはならないこと」と感じる共通理解なのである。

そのためには「共通の言葉」を持つ必要があるのは言うまでもない。

もちろん、だからこそ標準語でない言葉はお笑いの対象となってしかるべきなのである。

ずらとかだっぺとかやんけとかちょるとかだにとか田舎もの丸出しで笑えるんだもの。

・・・お~い、言ってること変だじょ~。

で、『特上カバチ!!・第8回』(TBSテレビ100307PM9~)原作・田島隆(他)、脚本・西荻弓絵、演出・加藤新を見た。演出をオーソドックスに戻しただけでかなり見やすくなっているのである。別に意地を張らなくてもよかったのに・・・と思うのだな。このドラマは本来、法律問題に悩んでも弁護士に依頼する経済的負担に耐えられない経済的に底辺の人々を弁護士でもない法律にややくわしい人間がボランティアをするという「助け合い」の物語なのであって・・・そんなものをけばけばしく飾り立ててもむなしいだけなのだ。

もちろん・・・何をどう描くかは・・・演出家の自由なのであるが・・・アートではなくビジネスなのである。

いつか、題材が登場人物がやたらと感電する描写とフィットする作品にめぐり合えたらチャレンジはムダではなかったのだと思う。

今週はガールズ・トーク&ボーイズ・トーク週間らしい。こういうかぶり方というのは「それ」が定番のテクニックだから起こるのだが、なんだか恥ずかしいのである。デートの相手が変わるのに誘う店が同じみたいな恥ずかしさである。

もちろん、それを恥と思わない図太さも大切なのである。

しかし、今回は同性同志の秘密の会話の漏洩問題が一つの主題であるから、けして単なるテクニックの使いまわしではないのがミソなのだ。

お世話になっている検備沢弁護士(浅野ゆう子)を「女性だけの温泉旅行」で接待する住吉行政書士(堀北)である。お供に大野行政書士事務所長(中村雅俊)の娘で女子高生妻・甲斐杏(菊里ひかり)と住吉の友人・岡本桂(木南晴夏)も参加である。

そこで「愛する相手にならされて喜ばしい行為がそうでない人にはされると迷惑」という基本的な「基本的人権の自己決定権」の問題が語られる。

杏にとっては父親がお風呂上りに裸でうろつくことはおえ~なのであるが密かに大野を慕う検備沢弁護士にとってははうぅんであるというのが一例である。

男嫌いの住吉は「男なんて性的いやがらせ、痴漢、つきまといしかできないクズ野郎」と断言する。しかし、年上の部下である田村(櫻井)のプライベートはちょっぴり気になる22才で離婚歴のある女なのである。

住吉のちょっとかわいい恋心をひやかす杏と桂だった。

行政書士にもなれない田村だが親は有名な弁護士であるらしい。

ふってわいたような設定とはこのことだな。

平和である。

一方、男たちはいつもの店で一杯やるのだが、たいして面白いことはありません。

ただし、行政書士補助者として仕事をバリバリこなすようになった田村がちょっと調子に乗っていることが暗示されます。好事魔多しの展開です。

翌日、不在の住吉を訪ねて昔の交際相手の職場でのセクシャル・ハラスメントに悩む小津(市川由衣)が相談を求めます。田村は小津の勤務先である雨雲商会から送られてきた内容証明と小津が雨雲商会の顧問・行政書士と面談するということを知り住吉の代理を申し出ます。

ここは①とりあえず上司の住吉に連絡をとる ②面談日の順延を相手側に申し込むというのがしかるべき処置ですが、ドラマなのでそんなつまらないことはしません。

セクシャル・ハラスメントを恋愛感情のもつれとしてしか捕らえられない法律家としてお粗末な認識で意気揚々と現場にのりこむ田村なのである。

しかも、相手はかっての行政書士受験仲間で一足早く行政書士資格を取得した村田(山崎樹範)だったので田村のゆとり脳はさらに激しく緩んでいく。

「同僚の性的嫌がらせを上司に相談した被害者」に「職場は学校ではないので同僚とのプライベートな関係で発生した問題を上司に相談するのは不法行為」と決め付ける村田に・・・立場を弁えず賛同する田村である。

田村は村田を最初から善意の人と信じて疑わないのだが、名前の示す通りに村田は田村とはさかさまのポジションなのである。

村田が小津を被害者から加害者に巧妙にすりかえたことにも気付かず、無防備に「示談書」への署名を小津に推奨するのである。

見習いは「一応・・・検討させてもらいます」が基本だろうがっ。・・・まあ、ドラマですから。

小津が男性である田村には詳細を語れなかった「加害者がいいふらすデートのこと」とは・・・「あからさまな性行為」を含んでいる変態的なものだったのである。

それを業務中のオフィスで声高にまくしたてる小津の元カレは江口(金子賢)だった。

どんな風紀の乱れた職場なんだ。社員は全員、スーパーフリー関係者かっ。元気があってよろしい代議士か、女子高校生コンクリート殺人事件の加害者なのかっ。・・・おいっ。

まあ・・・ドラマなのでデフォルメしてありますが、プレイと犯罪行為の区別のつかない人間を雇用している職場は現実にあります。

小津から被害の拡大を訴えられ、激怒する住吉。

「被害者がセクハラと感じたらセクハラなのよ。そんなことも知らないの」

田村は漸く事態の深刻さを理解する。しかし、バンビなので男性不審に陥り、すでに数々の無神経な言動によって絶対会いたくない男の上位に田村をランキングしている小津の自宅に朝一番で謝罪に向かうのであった。

「あんたバカァ?」

惣流・アスカ・ラングレー・住吉・美寿々は鈍感な主人公のいつもの行動パターンにぶちきれるのだった。

田村はたちまち自分の行動の不適切さを理解する。バンビなので仕方ないのである。

バカだからかわいいのが売りなのである。年下にまでそう思われる設定はギリギリ微妙ですけど~。

そして、気弱な上司と顧問行政書士と下司野郎VS行政書士と行政書士見習いの不毛な第二回戦に突入。

住吉は「セクハラ防止は雇用者の責任」作戦を展開しますが、村田は「ポーズだけの対応」で先手を打ちます。

さらにはすでに「一筆とられていること」が被害者側にかなり不利なことに。

しかし、最初は「セクハラなんて大袈裟」と決め付けていた村田は加害者の江川の下司ぶりが鼻につきだしてつい「私は会社の利益を守るのが仕事」と田村にヒントを提示します。

村田と田村はやはり名前的にも共通点があったのです。

一方、連続的なセクハラで精神的に追い詰められた小津は職場で発作的に自殺をはかり、自分の立場を考えて止めに入った江川ともつれてカッターナイフで軽症を負わせてしまいます。

「殺人未遂だ」と大騒ぎする江川。

「止めようとしたのに弾みで事故死」で処理できたのに小津、機を逃したな。

ち、違うだろっ。

現行犯で逮捕された小津ですが・・・警察としても事件にするかどうかで憂慮します。

一応、検備沢弁護士が出動、身元引受人となって小津を拘束から解放します。

もはや・・・事態は収拾不能に・・・。

「被害者を犯人に仕立ててしまった行政書士見習い」の田村は起死回生のアイディアで住吉に救いを求めます。

「今度は絶対に負けられない」と徹夜で作戦を練る二人。ある意味ホットです。

そして、上司の上司も加わった最終決戦。田村チームは「江口個人を名誉毀損で訴え、さらに噂の輪に加わった江口の同僚の男性社員も同罪とする・・・こうなると会社の面目丸つぶれですよね」と会社に恫喝をぶちかますのです。

たちまち、上司の上司は英断を下します。

「大体・・・こんなチンピラ社員一人、監督できん部下を監督できん私が悪うございました」決着である。

セクハラについての謝罪と傷害事件の非成立についての嘆願書を書かされた江口の全面的敗北なのであった。

しかし・・・ことここにいたっては・・・「元カレにベッドにおけるアレコレを散々言いふらされたあげくに刃傷沙汰」の小津はまともな神経ならとても職場に復帰できる状態ではなかったのである。

すべては田村の初動のミスであった。

大野は田村に「心細さに震えながら頼ってきた被害者を加害者に差し出すような人間はこの事務所には必要ありません」と告げるのだった。

住吉のかわいい勝利のVサインもむなしく田村は大野事務所を追放されました。

ま、バンビだからな・・・空気の美味しい山に帰るといいと思うよ。

最後のかみはアドリブではなくて台本通りだとお考えください。

関連するキッドのブログ『第7話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『泣かないと決めた日』『まっすぐな男』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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