さあ、超科学画像解析の時間よ(沢口靖子)
さて・・・突然、「科捜研の女スペシャル」なのだが、いつの間にかドラマの狭間である。
冒頭がクリスマスシーズンで賑わう京都の町。どんだけオクラ入りしてたんだ。
じゃ、次の木8が「科捜研の女」なのかというと「おみやさん」なのである。
つまり、結局、2時間ドラマ版の「科捜研の女」が来たのは「853」と「エンジェル・バンク」がアレだったからなのだろうか。
いろいろと妄想できる木曜日なのである。
まあ、そこで今回はあれやこれやをダラダラ書いていく感じにしたい。
で、『科捜研の女スペシャル』(テレビ朝日100318PM8~)脚本・櫻井武晴、演出・辻野正人を見た。レギュラーは第9シリーズまで重ねているわけで、東京の「相棒」と京都の「科捜研」はテレ朝刑事ドラマの顔なのだと思う。もちろん、これだけ重ねていればマンネリも甚だしいのだが、そこがいいと思って見るしかないのである。
ニュース番組などで防犯カメラの映像が公開された場合・・・その画像のあまりの不鮮明さに苛立つお茶の間は多いだろうが・・・犯人逮捕に結びつけようとする画像が不鮮明である以上、それが現在の画像解析の実力の限界として認識するべきだろう。
それに対して、科捜研の画像解析力のあまりのスーパーぶりにに度胆を抜かれるのが正しい鑑賞の作法なのである。
白昼堂々、ライフルによる狙撃事件が発生。射手のいた場所には指紋のついた薬莢や筆跡の残る競馬新聞が発見される。まもなくライフル銃による自殺を偽装した死体が発見される。死体の指紋や部屋に残された筆跡は狙撃事件の現場に残されたものと一致。
しかし・・・自殺方法と弾道が一致しないため・・・偽装であることはたちまち露見するのである。
一体・・・なんのためにそんな間抜けなことを・・・とお茶の間は思うのだが・・・なんと犯人は単に間抜けだったのである。
あるいは科捜研をなめているかである。
榊所長(小野武彦)は「最初の犠牲者はターゲットではない・・・」と推測し、弾道上に存在した女(清水美沙)が狙われている可能性があることを指摘する。
すると所長の娘マリコ(沢口)が「ここ拡大して」と命じると、美貴(加藤貴子)はサクサクッと解像して女のネームプレートを拡大して勤務先と氏名が判明するのである。
もうスーパーウルトラデラックステクノロジーの勝利なのである。
今回、筆跡鑑定係の日野研究員(斉藤暁)が東京出張しており、臨時に大学の研究家である男(西村雅彦)が派遣されているのだが、彼が特に驚愕しない以上、この世界では普通の技術なのである。
やがて・・・事件の影に宗教団体「神の手」が暗躍していることがわかる。
女はその団体の信者であるが、教団が「不正なマネーロンダリング」をしていることを知り、その情報を外部に持ち出して弁護士(黒田福美)に預けていた。
すべては「悪事の証拠隠滅」のために展開していくのだが・・・その始末人(金子賢)に警察内部から情報が流出しているという趣向である。
もちろん、情報を流しているのが誰かはキャスティング的にはっきりしているのだった。
しかし、一応、警察内部に複数の信者がいて・・・煙幕は張られます。
・・・京都府警・・・おそろしい汚染度である。
実は、女には離婚した父親と暮らす娘がいて・・・先に「神の手」の信者となったのは娘の方らしい。女は娘を探すために信者となったのであって信仰心はないのである。しかし、そこにはもう少し事情があるはずだが・・・それについては恐ろしいことにノータッチなのである。
とにかく、「相棒最終回スペシャル」でも登場した「人物認識システム」がこちらでも登場し、防犯カメラの映像から二つの現場に同時に存在した人物を特定されるのに使用される。
マリコが「拡大して」と言えば、たちまち始末人の「顔」が割れるのだった。
そして人相から前科者リストが照合され、たちまち正体もヒットするのである。
科捜研は無敵なのである。
女と始末人は逃走と追跡をしながら女の娘のいる小豆島に向かっていく。
携帯電話による位置確認システムで追いかける土門刑事(内藤剛志)と「私もいく」とついてくるマリコ。
女は始末人に追い詰められて崖へ・・・しかし、そこはスルーして、神の手の施設に向かうのだった。
ここが一番のスカシの笑いの場面である。
始末人は生き証人の女を射殺しようとするが間一髪、土門が問答無用の銃撃で犯人を制圧するのだった。
崖でのやりとりがパスされてキッドが思わずセレクトしたのが・・・。
『時効警察・第四話』(テレビ朝日060203PM1115~)脚本・演出・園子温である。サブタイトルの「犯人の575は崖の上」が示す通りに・・・2時間ドラマの崖の上での事件解決へのオマージュに満ちた作品であり、ほぼ崖の上で進行するストーリーである。もうたまらない馬鹿馬鹿しさである。
劇中サスペンスドラマ『アネゴ探偵寂水先生シリーズ』の初代寂水を演じる白河湯舟(広田レオナ)と二代目寂水を演じるアヤメ旅子(永作博美)の壮絶な女優魂が激突なのである。
崖の上のファンには微笑ましい一作だ。
アヤメに嫉妬する三日月しずか(麻生久美子)もいい感じだし、アヤメに「シーッ」とのぼせ上がっていたようで実はクールな霧山(オダギリジョー)の「殺人の時効がきても罪は罪」も決まるのである。
そろそろ「またまた帰ってきた時効警察」をやって欲しいと思う。
「サラ金」→「歌おに」→「掟」→「メイド刑事」→「マイガ」→「サラ金2」とずっと低調な金曜ナイトドラマだが2010年春ドラマでは『警部補 矢部謙三』が登場である。
まあ・・・あんまり期待しすぎるのもなんだが・・・上司菊地(姜暢雄)で矢部に秋葉(池田鉄洋)の刑事コンビ・・・つまり、「トリック」のスピンオフなのである。これに貫地谷しほりと原幹恵というお気に入りの女優がプラスされるのだ。
期待するな・・・と言われても無理なのである。
どうか・・・凄く面白い感じになりますように・・・と祈ります。
そうでなくても春ドラマはほとんど期待できないラインアップなのです。
まあ・・・月9とか日9とか「怪物くん」はありますけれどーっ。
関連するキッドのブログ『新・科捜研の女』
『科捜研の女』
『トリック』
土曜日に見る予定のテレビ『咲くやこの花』『まいど238号』(NHK総合)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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