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2010年4月30日 (金)

焼け棒杭と松傘と同窓会(大平うみ)しゅなおにカミングアウト(上野樹里)

「吉高由里子に似てるって言われる高校生の樹里子で~す」・・・そのオフ会「ごめん・・・おっさんだけど私が樹里子です」・・・まあ、ネット内世界と現実世界の落差はそれでいいのである。

もちろん、たまたま、上野樹里と井川遥の彼氏と木南晴夏の兄と朝加真由美の息子と関めぐみがツイッター仲間になることもあるかもしれないが日本が今年のサッカー・ワールド・カップで優勝することより困難だろう。

まあ・・・そんな当たり前のことを言われても困るよな・・・これはドラマの話なんだから~。

さて、「同窓会」で主人公の娘役を演じる大平うみ(1994年9月26日生まれ)である。ある意味、見所はそこしかないドラマだ・・・。一部愛好家にとってはな・・・。戦争ドラマの傑作「白旗の少女」で鈴木杏の妹、八木優希の姉を演じている。その時も一目でわかる美少女だったが・・・順調に育っているようだ。沖縄の星がまた一人生れるのか・・・楽しみだ。

で、『同窓会~ラブ・アゲイン症候群・第2回』(テレビ朝日100429PM9~)脚本・井上由美子、演出・藤田明二を見た。心の中が中学生の男女が繰り広げるおっさんおばさんラブ・ストーリーが好調なのである。お茶の間の趣味の悪さが極まっているな。だが、勝負の世界ではこれが正しいのである。山中湖までバスで不倫旅行万歳なのである。みんなで行けばこわくないのだな。宮沢彩(大平うみ)の出番がもっと増えますように。

kissmarkマドンナ(黒木瞳)視聴率↗15.4%なう。

boutique悪女(斉藤由貴)おめなう。

dog刑事(高橋克典)おめでとうなう。

cat色男(三上博史)ハレルヤ・チャンスなう。

kissmarkマドンナ ただ今、ケンカして飛び出して追いかけてくるのを待つ第一弾!

dog刑事 職業柄、つい追いかけるなう。

boutique悪女 亭主がいるのにお持ち帰りなう。

cat色男 さすがにそれはどん引きなう。

kissmarkマドンナ きもい亭主にお尻触られぎょえなう。

dog刑事 息子と男同士の会話なう。

boutique悪女 トゥルー・ラブ・アゲインなう。

kissmarkマドンナ 娘(大平うみ)に不倫を見抜かれたなう。

dog刑事 疑う嫁とにらめっこなう。

pig役人(尾美としのり)焼けぼっくりに火がついたなう。

eyeglass鑑識(六角精児)正しくは焼けぼっくいな。

kissmarkマドンナ えー? どういうこと?

boutique悪女 ぼっくいは棒杭・・・火事で焼けた家屋の柱とか杭とかがくすぶっていて・・・また再燃することが焼けぼっくいに火がついた状態・・・江戸時代の言葉よ~。

cat色男 だけどな・・・松ぼっくりとかあるだろ。あれ、火がつきやすくて炊きつけの時に固形燃料になるんだよな・・・だから焼けぼっくりに火がついた・・・もあながち間違いじゃないんだ。

pig役人 ぼっくりってふぐりのことだよな。つまり金玉ってことさ。だから焼けて焼けて爆発しそうな男のぼっくりに火がついたってことでもあるよな・・・山中湖なう。

kissmarkマドンナ まあ・・・エッチなう。

boutique悪女 この、かまととブリブリが・・・。許さねえ!・・・えーとヨーヨーどこにしまったかな。

kissmarkマドンナ 飛び出して待っている第二弾! エスカレーターに押し流されてア~レ~なう。

dog刑事 警官として落し物はつい拾うなう。

kissmarkマドンナ いざ、山中湖へ出陣なう。

full亭主(吹越満) そうはさせじとヒモ亭主ヒゲをそりそりレンタカー。

boutique悪女 お目当ての男にハエがたかってる 気持ちもパンパン体もパンパン。

kissmarkマドンナ ぎゃはは。

dog刑事 ひどいなう。

cat色男 笑いすぎなう。

kissmarkマドンナ まあ!私が悪いっての?・・・止めてください・・・私おります!

dog刑事 またその手かよ。

cat色男 追いかけてきなさいよ女、三回目はやめておけなう。

kissmarkマドンナ そうします・・・。高速乗っちゃたし・・・。

full亭主 まあ、オレは追いかけてるけどな。

eyeglass鑑識 ですな。

boutique悪女 いつだって追いかけてもらいたい・・・それが女の夢なのよ・・・。

dog刑事 ところで四十すぎて夢を語り合う夫婦ってどうなんだ?

cat色男 まあ・・・いろいろなものの餌食になりそうな感じはするよな・・・ひひひ。

eyeglass鑑識 ですな。

kissmarkマドンナ 来週は「友情なんて口実?山中湖でうっとりラブ!」をお届けしますなう。

関連するキッドのブログ『先週の木曜日のレビュー

で、『素直になれなくて・第3回』(フジテレビ100429PM10~)脚本・北川悦吏子、演出・光野道夫を見た。男から見て・・・その男はやめておいた方がいいという男にメロメロになる女がいるというのはよくあることだ。女から見て・・・あんな女に手を出すなんて馬鹿な男っているものねというのもよくあるのだ。このドラマはある意味、その男やあんな女で満ち溢れている。もうそんなのばかりである。ある意味・・・ドクターの妹・ミンハ(木南晴夏)しかまともな人間が描かれていない気がします。つまりメリハリ不足です。

cameraナカジ(瑛太) 視聴率↘10.8%なう。

virgoハル(上野樹里) ぼぎゃーんなう。

cameraナカジ だから、それやめろって・・・のだめしかできない女になっちゃうぞ。

virgoハル のだめがぬけなくて・・・他の演技ができなくて・・・後遺症なう。

penリンダ(玉山鉄二)いいなあ・・・そういう役にめぐりあえて・・・オレなんかいつもなんとなく二枚目。しかも基本、暗めでさあ・・・。

heartピーち(関めぐみ)私なんか基本、鬱で表情に乏しい女よ~。

hospitalドクター(ジェジュン)役者も大変なう。

virgoハル ケンカするけど仲直りなう。

cameraナカジ 友達と恋人の境を決めない男なう。

virgoハル 高校教師とカメラマンの卵ってお似合いだと思うなう。

heartピーち おかたい職業とあたればでかい組合せの金融商品みたいな・・・。

hospitalドクター でもアーチストは成功すれば女作るし、失敗すればヒモゴスミダ。

cameraナカジ それを言ったらダメ~。

virgoハル そうなの、そういうものなの? ねえ、ハマジ?

cameraナカジ だれがちびまる子ちゃんのハマジだよーっ。

penリンダ ナイト・ガウンを着た達磨みたいな上司(渡辺)とベッド・インなう。

cameraナカジ オレの写真のためにガンバレ、リンダ!

penリンダ EDってことですかなう。

hospitalドクター 私の仕事は家族がらみでよかったゴスミダ。友人営業は大金からめば友情深まり、宗教からめばマルチで絶縁ゴスミダ。

virgoハル 「瀬をはやみ~」ってちりとてちん以来、人気なのよね。スウイング・ガール仲間万歳!

ring井川遥(井川遥) 参戦なう。「ぼくの魔法使い」から来ました~。

cameraナカジ ザ・井川遥って感じだよね~。

virgoハル そんな人妻より私の方がお奨めなのに~。

dog刑事 おじさんもそう思うなあ。

cat色男 でも恋ってそれだけじゃないしな~。

kissmarkマドンナ バカねえ・・・人妻でも燃える恋がしたいって作者の願望丸出しなだけなのよ~。

boutique悪女 ストレートよね~。

heartピーち 視聴率がいいからって割り込まないでくださいなう。

penリンダ スナナレ会全員集合!

virgoハル やはりシカゴの「Hard to Say I'm Sorry(素直になれなくて)」(1982年)ネタでした。

cameraナカジ しかし、スナナレって・・・どうよ。

hospitalドクター ださいです、ハマジ。

cameraナカジ ハマジじゃねえよーっ。

heartピーち 砂時計のナレーションかと思った。

penリンダ 佐藤めぐみ・・・。

virgoハル 砂の器のナレーションもありますね。

cameraナカジ 中居正広?

virgoハル いや、丹波哲郎・・・私たちの恋愛もくりかえしくりかえしくりかえし引き裂かれるのデス。

ring井川遥 タトゥーお披露目タイムなう。

virgoハル 恐怖です。

ring井川遥 自傷男騙しタイムなう。

cameraナカジ 人妻は妊娠しても大丈夫なう。

heartピーち うらやましいなう。

virgoハル 私との未来を選んでアピールなう。

cameraナカジ 眼中にないなう。

virgoハル ぼぎゃーんなう。

hospitalドクター しゅきです。

virgoハル とりあえずキープなう。

cameraナカジ 消去なう。

shadow白髪鬼(吉川晃司) ひどいな・・・このドラマ・・・全般的に。

土曜日に見る予定のテレビ『チェイス・国税捜査官』(NHK総合)『怪物くん』(日本テレビ)『タンブリング』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年4月29日 (木)

水色の色鉛筆とみずがめ座と嗚咽のMother(松雪泰子)

さて、ゴールデン・ウイークに突入である。

東京は初夏を思わせる雲が通り過ぎ今は晴れている。

人々がいい思い出をつくる一週間であればいいと祈るばかりだ。

もちろん、そうならないことがあるのも人生なのでそれはそれで仕方ないとも思う。

たとえば絶世の美少女といい関係になったことがあったとしてもそれが続かないのが基本なのである。

美少女は美女になると相場が決まっているし、少女と女では目指すものも変わってくる。

変わらないものなど一つもないと知ることが大人になると言うことなのである。

目覚めると家が焼失していたり、運転中の車に他の車の部品が突っ込んできたり、生後一ヶ月の子供が父親になぐられて重傷を負ったりするのもまた人生だからだ。

水曜日のダンスは

「臨場」・・・17.9%↗18.6%↘16.7%↗16.9%

「Mother」・・・・・・11.8%↗12.0%↗12.8%

本格派のダンスである。

で、『Mother・第3回』(日本テレビ100428PM10~)脚本・坂元裕二、演出・水田伸生を見た。教え子の小学一年生がゴミ袋に入れられて放置しているのを発見した教師の奈緒(松雪)は虐待を繰り返す母親の仁美(尾野真千子)から子供を誘拐する決心をする。仁美の幼い娘・玲南(芦田愛菜)は消え、継美が誕生する。奈緒と継美は生さぬ仲の母娘となり、逃避行を続けるのである。

ぶうぶう

もうもう

めえめえ

奈緒もまた捨てられた子供だった。五歳の時から施設で育ち、七歳の時から養母に育てられている。養母・藤子(高畑淳子)は奈緒を愛情深く育てたが、奈緒はついに心を開くことなく成人してしまった気配がある。盗難にあって切羽詰った奈緒は会社経営者であるらしい藤子に遠慮がちに借金を申し込む。

行方不明の娘を案じていた藤子は謎の女性・葉菜(田中裕子)に連絡をとる。二人の関係も謎に包まれているが・・・葉菜が奈緒と特別な関係のある女性であることは二人の会話から暗示される。奈緒の身を案じた二人が密会するのはけして偶然ではなく、奈緒が藤子と面会している間に家路についた葉菜が継美に出会うのも偶然ではない。すべては必然なのだった。

継母の帰りを待ちながら継美は玩具店「キディーランド」のぬいぐるみ売り場を散策しながら動物の鳴きまねをする。その歌うような響きに葉菜は心を奪われるのである。

うっかり、陳列された玩具の山を崩した葉菜は「うっかりさん」として実の娘の生さぬ仲の娘と邂逅する。継美は葉菜にとって孫のような存在だったのである。

もちろん、奈緒にとって葉菜は見知らぬ存在であった。

藤子と葉菜の間には「奈緒とは会わない」という約束が交わされていたのである。しかし、葉菜は物陰からこっそりと奈緒を見守り続けたのだろう。まるで生みの母のように。だから、葉菜は奈緒を実の娘と知っているかのように思われるのだ。

こうして、生さぬ仲の母娘の秘密と本当の母娘の秘密は妖しく交錯する。そして神の御使いであるインフルエンザ・ウイルスはこっそりと忍び寄るのだった。

藤子「これで足りるかしら・・・」

奈緒「すみません・・・」

藤子「何よ・・・親なんだから当然でしょって顔しなさいよ・・・じゃないと貸さないわよ」

再会を喜びハグをするほど実の親として振舞おうとする藤子だったが、そう振舞うことがすでに生さぬ仲の証であるというジレンマを抱えていた。

そしてそれを敏感に感じてしまう奈緒なのである。

金を用立てた奈緒は継美を残した玩具店に戻るが店は棚卸しのために閉店していた。残されていたのは近所の図書館への案内図だった。

継美はうっかりさんと図書館で奈緒を待っていた。

しかし、うっかりさんは奈緒が来る前に姿を隠す。

奈緒「どうして店の前で待っていなかったの・・・」

継美「こんな小さな子が一人で立っていたらおまわりさんに話しかけられるでしょ」

耳元で奈緒にひそひそ話をする継美。

飲み込みの早い継美はすでに逃亡者としての貫禄を見せ始めていた。継母に大切に育てられてきた奈緒の方が結局うろたえているのである。

その姿を物陰からうかがう葉菜だった。

継美「うっかりさんに図書カードを作ってもらったの」

奈緒「うっかりさん・・・って」

継美「内緒なんだけど・・・襟にクリーニングのタグがついていたおばさん」

奈緒「・・・なるほど」

やがて、かりそめの母娘は安いホテルの一室に落ち着くのだった。うっかりさんである葉菜が二人をこっそりさんで尾行したことは言うまでもないのである。

コンコン・・・。

コンコン・・・。

コンコン・・・。

隙間風の入るホテルの一室で一夜を明かした奈緒は風邪を引いたようだった。後にこの風邪は継美にも移るのだが、風邪を引いた演技は奈緒10点、継美100点である。

継美を連れて家探しを始めた奈緒だったが、近所に交番がある優良物件が最悪な環境に感じられる奈緒は思うように住居を見つけられない。

次に継美を図書館に残して職探しを始める奈緒。しかし、当てにしていた大学の教授はすでに退官していて結局、求人情報誌に頼る始末。しかも35才という年齢の大卒者はお茶くみとしてはふさわしくないらしい。

図書館に篭った継美の前には葉菜が現れる。もちろん、朝から葉菜は母娘を尾行していたのである。

帰りの遅い奈緒を待ちくたびれ、継美と葉菜は近所の公園で逆上がりの練習を始めていた。求職に失敗した奈緒はついに葉菜と運命の再会を果たす。

見知らぬ女の姿に警戒心を抱く奈緒だったが・・・控え目な葉菜の態度に安堵も感じるのだった。

足早に立ち去る葉菜に「ありがとうございました」と声をかける奈緒。

葉菜は何かに怯えるように競歩の如きスピードで遠ざかって行くのだった。

継美「うっかりさんは逆上がりが上手なの」

奈緒「だから・・・足も早いんだ・・・面白いおばあちゃんだね」

暢気な会話を交わす母娘を追い立てるように神は雨をプレゼントするのだった。

ずぶ濡れでホテルに戻った母娘を芽衣(酒井若菜)と果歩(倉科カナ)の奈緒の年のちょっと離れた巨乳の妹二人が待っていた。思わず継美を背後に隠す奈緒。

果歩「わ~い、やっと会えた~」

芽衣「・・・ちょっと老けた?」

奈緒「・・・ちょっと太った?」

果歩「えへへ・・・懐かしいギスギス感がしゅてき~」

芽衣「で・・・それはなに・・・」

奈緒「・・・娘よ」

10才近く年の離れた長女と次女はなんとなくそりがあわず・・・三女は漁夫の利を得てきたようである。藤子の夫は登場しないのだがひょっとしたら三人とも養女なのかもしれない。しかし、長女が養女であることを次女や三女は知らされていないのである。だから次女と三女は藤子の実子という設定なのかもしれない。観念した奈緒は実の娘として継美を奈緒が実の姉だと思っている妹たちに紹介するのだった。ああ、生さぬ仲は本当に微妙に面倒なものなのだ。

実の母の仁美は酒に溺れていた。情夫の真人(綾野剛)のバーに入り浸っている。

真人「大丈夫なのか・・・そんなに飲んで」

仁美「喉が渇いて・・・飲まなきゃやってられないのよ」

真人「で・・・あのことはどうなってんだ・・・」

仁美「役所はそろそろ葬式のことを考えろって言ってる・・・」

真人「警察は・・・疑ってないのか」

仁美「・・・何を?」

真人「ゴミ扱いしたから・・・自殺したってことだよ」

仁美「・・・」

真人「俺・・・買出しにいってくる・・・」

仁美「私のこと・・・面倒になった?」

真人は答えずに店を出る。入れ替わりにハイエナのような雑誌記者の駿輔(山本耕史)が店に入ってくる。仁美は真人が戻ってきたと勘違いして言葉を続けてしまう。

「私だって・・・こわくて・・・こわくて・・・あんた・・・誰?」

駿輔は行方不明の少女の写真提供を求める。

「そうすれば・・・誰かが見つけてくれるかもしれません」

「・・・」

この女は「娘を心配する母親」を演じたがっているはずだ・・・金で買うよりも安上がりだしな・・・金は時価になると天井知らずだし・・・とハイエナは計算している。

「大丈夫ですよ・・・男のところに入り浸っているなんて記事は書きませんから」

「・・・」

「それより、用心してくださいよ・・・妙な噂がありますからね」

「なによ・・・」

「男と交際して・・・娘が邪魔になったんじゃないか・・・とかね」

駿輔は行方不明の娘の写真を入手した。その顔を見た駿輔はハイエナの勘で奈緒のことを連想する。少女の行方不明と・・・同時に行方をくらました担任教師・・・駅で奈緒が持っていた二人分の弁当・・・。

駿介は奈緒を探しにきて出会い、成り行きで取材用の運転手として起用し、バイト料1万円を支払った奈緒の妹・果歩に書かせた領収書を取り出す。そこには鈴原家の住所が記されているのだった。

果歩は姉母娘の宿泊するホテルのフロントで新しい姪と飲み物を買っていた。

果歩は継美の耳を見てそれが姉に似ていることを発見する。

果歩「ああ・・・やはり・・・親子だね・・・似てるんだ」

継美「・・・えへへ」

その間に二人の姉、奈緒と芽衣は情報交換をしていた。

奈緒「結婚式・・・出ない方がいいんじゃない・・・母子家庭だし」

芽衣「父親は・・・」

奈緒「いろいろとあるの・・・」

芽衣「あんたは・・・そういうタイプでないんでないかい・・・」

奈緒「何故、急に道産子に・・・あんたは・・・昔からいろいろあるタイプだものね」

芽衣「お母さん・・・ショックだろうな・・・自慢の娘が私生児生むなんて・・・」

そこへ・・・果歩と継美が帰ってくる。

芽衣「あんまり似てないよね」

奈緒「・・・」

芽衣「そんなことないよ・・・耳とかそっくりだし~」

継美「・・・うふふ」

奈緒「・・・えへへ」

血がつながっていようがいまいが・・・実にほのぼのとした女の園だった。うっとりさんなのである。

翌日・・・奈緒は求職活動に、継美は図書館に出かける。

もちろん・・・葉菜は継美に会いに出かける。

お絵かき中にインクを切らした継美に理髪店「スミレ」の電話番号入り粗品ボールペンを差し出す葉菜。

ふと目にした継美の色鉛筆ケースが気になる。

「つぐみちゃんは何色が好きなの?」

「・・・水色」

「あら・・・水色がないわね・・・」

うっかりさんだが目ざとい葉菜は継美が継美になるために消し去った「道木玲南」の消え残った名前に気がつく。

「み・・・れな・・・れなちゃんっていう子からもらったの?」

葉菜はなんとなく貧乏なつぐみの生活情景を連想していた。友達から色鉛筆を恵まれる小学生は辛そうだ。

「・・・うん」

「そう・・・だから・・・水色がないのね」

葉菜はいそいそと水色の色鉛筆を買いに出かけるのだった。ケース入りを買わないのは赤の他人だからである。

葉菜はちょっと変な感じの担当医・珠美先生を思い出す。

「入院もしない・・・ご家族もいない・・・何か・・・生きがいとかないんですか・・・」

「・・・はあ・・・」

「生きがいとかあると・・・寿命が延びるっていう伝説があるんですよ。三ヶ月が半年になるとか・・・半年が一年になるとか・・・まあ・・・私は信じてませんけど」

「・・・はあ・・・」

生きがいか・・・娘の娘に水色の色鉛筆を買ってあげること・・・葉菜にとってそれはなんだか心が弾むことだった。

しかし、買い物の間に奈緒が戻ってきていた。思わず身を隠す謎の女・葉菜だった。

「これ・・・星占いの本・・・私って八月三日生まれだからしし座なんだ・・・お母さんは?」

「私・・・本当の誕生日を知らないんだ・・・」

「そうねえ・・・それじゃ、星占いになんないね。まあ・・・どうせ迷信だけどね」

「でも・・・嘘の誕生日はあるよ・・・施設で寮母のももこさんがつけてくれた」

「本当のお母さんに会えればわかるのにね」

「でも、本当のお母さんにあっても分からないな・・・だって顔を覚えていないんだもの」

「・・・」

継美は本当のお母さんの顔をまだ覚えていた。そのことを考えると新しいお母さんが憐れになるので沈黙を守るのである。

いたたまれない気持ちになったうっかりさんは超能力で本を崩すのだった。

その物音で継美と奈緒は葉菜を発見する。

片付けを手伝おうと伸ばした奈緒の手が葉菜の手に触れる。

二人は静電気が発生した如く痺れるのである。

奈緒は思わず咳き込んだ。

「風邪ですか」

「大丈夫です・・・」

「熱は・・・ないの?」

「いつも・・・継美が遊んでもらってすみません・・・ほら・・・継美もうっかりさんにお礼言いなさい・・・」

「ありがとう・・・うっかりさん」

「あ・・・私まで・・・うっかりさんとか・・・」

「いいんですよ・・・うっかりさんで・・・けっこうさんです」

葉菜は水色の鉛筆を残して逃げるようにその場を去るのだった。

生さぬ仲の藤子は血のつながらない娘の身を案じていた。そのままになっている娘の机から昔の生徒証を取り出して眺めても気が重い。

「奈緒はなんで帰ってこないのかしら・・・」

「お母さん・・・心配しすぎよ」と芽衣がなだめる。しかし、ちゃっかりさんで夕飯を食べている果歩の恋人の耕平(川村陽介)はうっかり火に油を注ぐのだった。

「何か・・・ワケがあるのかも」

「ワケって・・・」

「何か・・・隠し事をしてるとか・・・」

顔を見合わせた二人の妹は耕平を東京湾の海底に沈める勢いで黙らせるのだった。

その頃、仲良く顔を合わせて眠る生さぬ仲の母娘の寝息をインフルエンザは渡っていく。

翌日・・・図書館は休館日だった。

奈緒は継美をホテルに残し求職活動に出る。

お約束の清掃員の職を得た奈緒は即日出勤となった。

帰りがおそくなると電話した奈緒は継美が発熱していることに気がつかない。

言葉の通じない外国人ハウスキーパーに部屋を追い出された継美は朦朧とした意識で町へ出る。

ゴホ・・・ゲショ・・・ハア・・・ハア・・・ハア

継美は誰かに助けてもらう必要を感じていた。持ち出したボールペンにうっかりさんの連絡先が書いてあった。

理容店「スミレ」で馴染み客(高橋昌也)の相手をする葉菜は受話器をとる。

まあ、つぐみちゃん

あのこれから遊びに行ってもいいですか

ごめんね・・・うっかりさんは今日お仕事なの

そうですか・・・わかりました

・・・・・・!

ハアハアハア

・・・つぐみちゃん・・・ちょっと待って

み・・・じゅ・・・いろ・・・みずいろ・・・ありがとう

公衆電話の下で継美は救助を待った。

初仕事を終えた奈緒は継美のいない部屋に戻り愕然とする。

暗い部屋ではフロントからのメッセージがあることを示すランプが点滅していた。

「伝言をお預かりしています・・・」

葉菜が継美を救助していたことを知り、奈緒は理容店「スミレ」に向かった。

病院で診察を受けた葉菜は容態も安定し葉菜の部屋で眠っていた。葉菜から継美のアレルギーの有無や健康保険について聞かれ言葉を濁すしかない奈緒。

「今夜は・・・ここで眠らせてあげてください」

「すみません・・・私がダメな母親なんで・・・こんなご迷惑をおかけしてしまって」

「迷惑なんて・・・」

二人は茶の間で鬱々としたピン送りの応酬に入るのだった。

「あの・・・継美はどうしてあなたに具合の悪いことを・・・」

「いえ・・・つぐみちゃんは・・・何にも・・・ただなんとなく様子が変だったから・・・」

「なんとなく・・・そうですよね・・・母親なら気がつかなきゃいけなかったのに」

「いえ・・・つぐみちゃんは我慢強い子みたいだから・・・判らなくても」

「私・・・あの子に無理をさせてるから・・・」

「そんな・・・」

「引越したばかりで・・・ホテル住まいですし・・・」

「ご実家とかは・・・」

「迷惑かけたくないんです」

「迷惑って・・・そんなことないでしょう」

「・・・・私、里子なんです」

「・・・」

「小さい頃・・・捨てられて・・・だから・・・本当の実家なんてないんです・・・」

「・・・」

「あ・・・こんなこと・・・話して・・・私ったら」

「いいんですよ・・・私でよかったら聞きますよ・・・」

「私・・・誕生日も覚えないし・・・生れ育った場所も母の顔も覚えてないんです。誕生日を知らないなんてまるで生きていないみたいな気がするんものなんですよ」

「そんな・・・あなたは・・・生きてます・・・生きてますよ」

「でも・・・あの日・・・私は生きるために心を殺した気がします」

「・・・」

「すべてを忘れてしまったけれど・・・あの日のことだけは忘れられない。電車に乗って母とデパートに行ったんです。屋上の遊園地で遊んで・・・それから食堂でお子様ランチを食べました。私は女の子用の景品が欲しかったんです。だけどなぜか品切れだったんですよね。私は甘えて愚図りました。泣いて喚いて・・・気がつくとどこかの野原にいたんです。そこで母が蒲公英の綿帽子を差し出したんです。母がふっと息を吹きかけると種子が飛んで・・・まるで夢の世界にいるようでした。私はもっともっとと母にせがみました。私の想像では母は笑顔の私と別れたかったんだと思うのです。だから私はずっと笑わないでいればよかった。でも私は母が探し出す蒲公英を受け取るとうれしくて笑ってしまいました。私は蒲公英の種子を夢中で飛ばしまくりました。そして気がつくと一人になっていたんです・・・ああ・・・あの時笑わないでいればよかったと・・・子供の頃、私はずっと後悔していました・・・そうすれば母は私を捨てなかったかもしれないのに・・・と」

ここからは奈緒が葉菜を攻め立てるようにカメラは切り返し。

私は手を差し出しました。

母はその手を握りました。

でも私は言いました。

手じゃないよ・・・タンポポだよ。

ああ、どうして母の手を離してしまったのか。

ああ、どうして泣き止んでしまったのか。

ああ、どうしてタンポポに心を奪われたのか。

私は何度も自分に問いかけました。

そして母の顔を忘れたのに

その時の母の手のことだけは覚えているのです。

そして女の人の手を見るたびについ思ってしまうのです。

ああ・・・この手が母の手かもしれない。

この人が本当のお母さんかもしれないと。

まとめは奈緒から葉菜へ怨念のオーバーラップである。

母の顔を忘れてしまっても

私はたくさんの女の人を手を触っていけば

いつか母の手にめぐり合えるような気もしました

何千人、何万人もの手を握って

そうすれば・・・母の手にいつかめぐり合って

きっと・・・母も私だとすぐわかって・・・。

「・・・」

「ごめんなさい・・・こんな話・・・うっかりさん・・・なんだか話しやすくて・・・」

「・・・」

「あ・・・また・・・私ったらうっかりさんとか」

「いいのよ・・・私、下を片付けてきます」

さりかけて葉菜はこらえきれずに訊いた。

「あなた・・・実の母親に会ってみたいと・・・思うの」

「・・・無償の愛ってどう思いますか・・・」

「無償の愛・・・」

「よく・・・親は子供に無償の愛をそそぐって言いますよね・・・私、あれは逆だと思うんです。子供が親を愛することこそが無償の愛だって・・・幼い子供はたとえ殺されそうになっても親を愛して・・・愛し続けるんです・・・そんな子供の愛を裏切った人には・・・会いたいとは思いません」

「・・・そうね・・・そうよね・・・あなた・・・つぐみちゃんのためにも実家に戻られたらどうですか・・・たとえ本当の母親でないとしてもあなたを一番愛しているのは・・・実家にいるその方だと思いますよ・・・」

葉菜は地獄へと続くような階段をよろめきながら降りた。

水道の蛇口から水を流しっぱなしにするとこらえていたものを吐き出した。

おう・・・おおおう・・・おうおう・・・おあう・・・おおう

葉菜はこらえてもこらえきれない嗚咽を吐き出す傷だらけの魂の咆哮に耐えた。

その嗚咽は絶えることなく続いてやってくるのだった。

これぞドラマの神髄である。

女優のお仕事なのである。

葉菜はついに顔を洗った。

お茶の間は涙の洪水で溺死者続出である。

翌日、手作り弁当を持って奈緒を訪ねようと思い立つ藤子。

その母に何かを伝えようようして伝えることを躊躇する妊娠中の芽衣。

胎児に何か異常があった模様である。

神は残酷な運命を用意するのが常套なのである。

そしてホテルに向かう前にもう一度、葉菜に因果を含めようとした藤子は娘と見知らぬ少女が理容店「スミレ」から出て行くのを目撃して逆上する。

店に乗り込んだ藤子は葉菜に手をあげようとしてようやくこらえる。

「あ、あなたに・・・あの娘に会う・・・し、しぎゃあぐ・・・ぎゃありゃ・・・資格があると・・・ふんぎゃ」

「・・・ありません」

「名乗ったの・・・」

「名乗りません・・・」

「あの・・・女の子は誰なの・・・」

「・・・」

「いいわ・・・本人に聞くから・・・」

「・・・」

「とにかく二度とあの娘に近付かないで・・・」

「もう会いません・・・でも一つだけお願いがあります」

「・・・」

「あの子に・・・誕生日を・・・1975年1月31日のみずがめ座だって教えてやってください・・・星占いがしたいみたいなので・・・」

「今さら・・・そんなこと教えられないじゃないの」

「・・・」

藤子が立ち去ると・・・散らばった新聞を片付け始めた葉菜の目に小さな記事が飛び込んでくる。

北海道・・・少女行方不明・・・道木玲南ちゃん(7)・・・水色のマフラー。

葉菜は眩暈を感じる。

熱の下がった継美は奈緒の前で逆上がりをマスターした。

そして・・・鈴原家にはハイエナが遠路はるばるたどり着いていた。

関連するキッドのブログ『第2回のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『森カンナの警視庁失踪人捜査課』『原幹恵の警部補 矢部謙三』(テレビ朝日)『岩佐真悠子のトラブルマン』『里久鳴祐果の大魔神カノン』(テレビ東京)『堀ちえみのヤンキー君とメガネちゃん』(TBSテレビ)『前田愛の旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』(日本テレビ)『前田亜季の浅見光彦37長崎殺人事件』(フジテレビ)前田姉妹で裏表とか・・・・・・・・・・・・・・偶然とは恐ろしいものだな。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年4月28日 (水)

断末魔へと続く神宮外苑を散歩するメモ魔(上戸彩)悪魔のような女(檀れい)

殺人罪に時効がなくなった日の夜。ふたつのドラマは光と影のように対立する。

それは「ごめんですんだら警察いらないよ」と「罪を憎んで人を憎まず」の対決でもある。

事件を過去のものとは考えず、ひたすら犯罪者を追う刑事たち。

事件を現実のものとは考えず、ひたすら逃亡を続ける犯罪者。

罪あるものを罰することが正義である。

しかし、時に人はそれを実現することが困難であることを知る。

死者の憐れなところは復讐する手を持たないことである。

子供を奪われた母は唇をかみしめるしかない。

そして、時に人は坊主憎けりゃ袈裟まで憎いのである。

「逃げた女房への激情から長い髪の女を殺しまくる男」と「生む機械への反発から母親よりも誘拐犯に肩入れする女」はどこか似ているのである。

火曜日のドラマ対決は①「絶対零度」↗15.5% ②「バチスタ2」↘14.2% ③「八日目の蝉」↘*7.2%

そして疑わしきは罰せずを突き詰めれば人を殺すことに障害はなくなり法務大臣は死刑を執行しないのである。

人は妥協しないと生きていくことはできないのにだ。ついでに時効警察は帰る場所をなくしたのだ。まあ、すべては過去にあった話としてやることができないわけではない。

で、『絶対零度~未解決事件特命捜査~・第3回』(フジテレビ100427PM9~)脚本・浜田秀哉、演出・岩田和行を見た。創作とは取捨選択である。必要なものを集め、余分なものを切り捨てる。「嬢王Virgin」を経由した演出家は一皮剥けた手腕を獲得したようだ。つまり、ぐっと見やすいドラマを作るようになったのである。まだまだ煩雑な感じは残るが今回は脚本がさらに若手なので青臭いのは割り引くしかない。

脚本には様々な要素があるが・・・その主たる成分はストーリー構成とセリフである。前者では「辻褄」が一つの目安になる。「朝、目を覚ました主人公は一睡もしていないことに気がついた」というようなことでは困るのである。どうして眠っていないものが目覚めることができるのか。そういう困った部分がほとんどないことが辻褄のあっている状態である。

セリフにも様々な要素があるが・・・その主たる成分は臨場感である。説明しなければいけないことを説明するのはいいが、説明が下手な人間が上手に説明してはいけないのである。「大丈夫だと思いますけど臭ったら申し訳ないので・・・」は少し説明がくどいということだ。「に、臭うかもしれません」くらいでいいじゃないか。まあ、すべては流れの中の出来事で「これはひどい」というレベルではなくて「もっとできるよね」という話です。

朝の光と影

私の昨日は今日も続いている

昨日のことがまだ終らないから

誰も知らない隠された扉があって

その向こう側に何かが潜んでいる

私の背後には思いもよらない愛があるらしい

長い髪の女が殺される。犯行の特徴から深沢刑事(丸山智己)は過去の連続殺人事件を連想する。特に深沢は死体を縛ったロープの結び目に注目する。深沢が過去の事件にこだわったのはそれが刑事として最初に手がけた事件だったのである。

一方、深沢より三才年上の高峰刑事はその事件にプロファイラー(犯罪心理分析官)として関っていた。高峰は「被害者の髪を切っていないし傷痕文字もないので・・・犯人は過去の事件と同一人物ではない」と直感する。

二人の意見を吟味して、特命捜査対策室長・長嶋警視(北大路欣也)は「長い黒髪の女連続殺人事件」の再捜査を発令するのだった。

一方、捜査一課は「犯行の手口から過去の事件とは無関係という方針」で情報を封鎖し、特命に敵対する。すでに被害者のストーカーが容疑者として浮上していて逮捕に踏み切るのだった。

しかし、容疑者は「ストーカーはしていたが愛する人を殺したりはしない」と容疑を否認するのだった。

一方で過去の捜査資料の再鑑定を行った警視庁科学捜査研究所の大森(北川弘美)たちは犯行に使われたロープから見逃されていた「砂」を発見する。

再鑑定は時間経過とともに新たな手がかりを提示するのだが、その展開が自然で無理がない。

①「砂」の発見

②過去の事件のすべてのロープから「砂」が発見される

③「砂」の特定・・・ゴルフ場などでスポーツ施設に使われる特殊な砂

④「皮革」の発見

⑤「皮革」の特定・・・ゴルフの手袋などに使われる特殊な皮革

その時間経過の間に・・・被害者遺族への再調査が行われ、特命の刑事たちは捜査資料にある情報の穴を埋めていくという展開である。

捜査の要は資料整理が主な任務の新米刑事・桜木(上戸彩)になっていくという自然な流れなのである。

桜木は再捜査の過程で「過去の未解決事件」が遺族たちに今も苦痛を与え続けていることを鮮烈に認識する。

その認識の過程で様々な「謎」が機能的に配置されていく。

なぜ、八年前に連続殺人が停止したのか。

なぜ、八年後に再び、犯行が開始されたのか。

そして「現在の事件」と「過去の事件」の手口が微妙に違うのはなぜか。

一方、容疑者を逮捕拘留中に第二の事件が発生。捜査一課の失点となる。

刑事たちにテリトリーがあるように、犯罪者にもテリトリーがある。

ひたすら資料を整理する桜木刑事はやがて・・・常備食のバナナを食べながら被害者の隠されていた共通点に気付くのであった。

桜木「被害者はみんな・・・神宮外苑を散歩していたんです」

一同「えーっ・・・」

塚本刑事(宮迫博之)「そんなアホな・・・」

高峰「確かにJR千駄ヶ谷駅、信濃町駅、東京メトロ表参道駅、外苑前駅、青山一丁目駅あたりにいる人間は天気がよくて小一時間あったら誰もが神宮外苑を散歩するわね」

塚本「そ、そうなのか」

深沢「そうだな」

桜木「そして神宮外苑にはゴルフの練習場があるのです」

長嶋「・・・うむ・・・桜木、お手柄だ・・・」

白石刑事(中原丈雄)たちはゴルフ練習場を捜索・・・従業員のロッカーから「凶器」を発見する。

そして、従業員の自宅の秘密の地下室に潜む新たな容疑者が逮捕されたのである。

倉田係長(杉本哲太)が取り調べを開始する。

「お前は自分を捨てた母親によく似た女を殺害した・・・そうなんだろう・・・」

しかし、容疑者は黙秘を続ける。

やがて、高峰のプロファイラー魂が目覚めるのである。

高峰「この容疑者は過去の事件の犯人像と一致しない・・・過去の事件の犯人はもっと年上で高圧的・・・スポーツ選手で・・・母親の夫・・・つまり彼の父親よ・・・彼の父親が妻に似た長い黒髪の女を罰したいと思っているのよ」

深沢「彼の父親は八年前に脳卒中で倒れて後遺症のために不自由な体に・・・そうか」

桜木「謎はすべて解けました・・・八年間、犯行が途絶えた理由、過去と現在の手口が異なること・・・」

塚本「なるほど・・・親子二代の連続殺人犯か・・・そして二代目は先代ほど名人ではなかったちゅーわけや」

長嶋「いや・・・俺は市川右太衛門を越えたと思うぞ」

・・・そこか・・・そこがオチなのか。

こうして第三の容疑者は逮捕されるのだ。もちろん、事件は解決である。

手柄は捜査一課が横取りします。

しかし・・・被害者遺族たちは特命チームに深く感謝するのだった。警視庁には特命チームを讃えるLOVE PSYCHEDELICOの「Shadow behind」が鳴り響くのである。

そして娘を殺された父親の八年間続いた長い夜が明けた。たとえ、翌日に待っているのが長い裁きの日々だとしても。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

さて『八日目の蝉』もいよいよ犯人逮捕である。加害者側の独善的な愛をある意味一方的な視点で描くこのドラマ。スタジオパークに登場した原作者は毎回涙を流してこのドラマに浸っているという。原作のテーマについては「善悪では決められない生の営みがある」というのが主眼と伝えていた。もちろん、犯罪被害者家族にとっては暴言そのものでもあるが芸術家は暴言してナンボなので仕方ないのである。原作は新聞連載小説なので「逃亡者が毎日しでかすのがポイント」とエンターティメントの秘訣を語っていたので明日ある人々は参考にしてもらいたい。とにかく・・・来週は最終回、悪逆非道な主人公がどのように裁かれるのか・・・胸が高鳴る今日この頃です。

木曜日に見る予定のテレビ『おみやさん』『同窓会』(テレビ朝日)『恋とオシャレと男のコ』(TBSテレビ)『プロゴルファー花』(日本テレビ)『素直になれなくて』(フジテレビ)

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2010年4月27日 (火)

結婚できた女(夏川結衣)タイヤキが買えない男(阿部寛)

さて・・・ドラマもあれを覗いては出揃ったわけである。まあ、あれとか書くと意趣を含んでいると思われるのでなぜか五月に始まる別格の木村拓哉の「月の恋人」である。これが始まるとこのスペースがなくなるのだな。

日曜日は金星人が恋人の「荒川アンダー ザ ブリッジ」(テレビ)があるわけで・・・実は最近ではこれが一番見逃せないテレビ番組になっている。いわゆる一つのまったりと見るアニメである。もう金星人のニノさん(坂本真綾)が好きで好きでたまらないぞ~。

世界がどこまでも続く河川敷でありますように。巨大地震で津波にのまれませんようにと祈りたいほどである。

・・・えーと、スペースの問題か。(火)「絶対零度」、(水)「Mother」、(木)「素直に同窓会」、(金)「ヤンメガ」、(土)「怪物くん」、(日)「龍馬伝」、(月)「新参者」が難しくなるんだよな。

まあ・・・「特上カバチ」システムが・・・無難かな。(土)「龍馬伝」、(日)「新参者」、(月)「月の恋人」・・・か。

軽く(金)「ヤンメガ怪物くん」という手もあるよな。まあ・・・来月は来月の風が吹くけどな。

で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「失踪人」↘11.1%(さがったけど金9としては高水準)、「ヤンメガ」13.6%(やはり設定チェンジよりなんちゃって高校生だよな)、「矢部」↗10.6%(衝撃の笑気ガスおちである)、「ヤッターマン」11.0%(やったな)、「いじわるばあさん2」13.3%(腐っても悦子)、「タンブリング」↘*8.8%(大東主役にすればよかったのに)、「怪物くん」↘15.6%(海荷とったな)、「チェイス」↘*5.4%(そうか・・・10時でもダメなのか)、「龍馬伝」↘21.8%(臼田あさ美とったな)、「新参者」↘15.1%(沢木ルカとったな)、「トリック劇場版」13.5%(成海璃子とったな)、「女帝薫子」*9.7%(黒川智花おしかったな)・・・以上。

で、『新参者・第2回』(TBSテレビ100425PM9~)原作・東野圭吾、脚本・牧野圭祐(他)、演出・平野俊一を見た。やはり、警視庁捜査一課の小嶋主任(木村祐一)のキャスティング・ミスがとりかえしのつかない感じだな。脚本もとにかくセリフが粗いし、ひょっとしたら構成も破綻しかかっているかもしれず、SOSである。なぜ・・・この体制にしたのか不思議だ。何度も言うようだが、警視庁の主任刑事がプライベートならいざ知らず、捜査会議で関西弁で指揮するかよっ。せめて、頑張って関西なまりのある標準語でしゃべらせんか。構成で言えば、勤務中にタイヤキの行列に並んでいる加賀刑事(阿部)なのである。いわくありげな写真程度では釣られない。セリフはもう・・・全体的にダメだが・・・最後のまつ矢の主人・泰治のセリフは「すまん」ではなくて「すまねえ」だ。その方がお灸が効いた感じがでるからである。同時に最後まで「甘ったれ」であるニュアンスも出しやすいはずだ。まあ・・・もう・・・違和感の漂うセリフの連打で作品をぶちこわしまくってます。日本橋の料亭の女将は何があっても「こんなところ(日本橋)じゃもったいない」とは言いません。日本橋が世界の中心だと思っているのが基本ですから。

さて・・・「一人暮らしの女・峯子(原田)殺害事件」の新たなる容疑者が浮かびあがる。現場に残された「重盛の人形焼」の購入者が判明したのである・・・判明するか?・・・とにかく、その日、重盛で「こしあん7つ、カステラ(あんなし)3つで計10個の詰め合わせ」を買ったのは料亭「まつ矢」の板前見習い・修平(石黒英雄)だけだったのだ。

そして・・・現場に残された人形焼きのケースからは三つの指紋が発見された。一つは「重盛」の店員。一つは被害者・峯子。そして、謎の指紋が一つ。

日本橋署(架空)の加賀刑事は、本庁の松宮刑事(溝端淳平)とともに修平の指紋採取に向かう。しかし、指紋は不一致だった。

やがて、「まつ矢」の関係者を尾行した刑事たちは主人・泰治が犯行現場のマンションに出入りしていたことを突き止める。

被害者の峯子が泰治の愛人だったのではないかという仮説に基づき、容疑者は泰治に移る。しかし、泰治の指紋も不一致だった。それどころか・・・泰治の愛人はホステスのアサミ(宮地真緒)でまだ生存していることなどすぐに判明するはずである。

しかし、捜査員はそれには必死で気がつかないふりをして容疑者を退治の妻でまつ矢の女将・頼子(夏川)に遷すのだった。

やがて・・・現場に残された人形焼から「わさび」が検出されるのだった。鑑識の皆さん、ご苦労様です。

加賀はニヤニヤしながら頼子に接近するのだった。

「あなたは・・・ご主人にお灸をすえるために・・・最高級のわさびを人形焼につめましたね・・・なんというもったいないことを・・・」

「すみませんでした・・・でもね・・・このわさびは人形焼にも合うのです」

「うん・・・こりゃ・・・珍味だ」

「旦那・・・うちの亭主はね・・・子種がないんだ・・・それで愛人の連れ子をかわいがって父親ごっこがしたかったんですよ・・・まあ・・・それが哀れって言えば哀れなんだけど・・・探偵雇って調べたら・・・女には他に男が居たんです・・・ややこしいことになったら困るから・・・甘い餡のかわりに辛い山葵を入れてみたんだ・・・バカなことしたもんだって思うでしょ」

「まあ・・・亭主の浮気に焼くのはもちが相場ですからね・・・」

結局、甘いものの苦手なアサミは情夫から贈られた人形焼を顔見知りだった峯子にそのまま贈与していたのである。

つまり・・・人形焼きは事件とは無関係だったのだ。もちろん・・・そうなればアサミが容疑者の一人として浮上することになるが刑事たちはそれには気がつかないふりをする。なにしろ、脚本がそうなっているので仕方ないのである。

加賀がまつ矢の夫婦関係の修復にいろいろと心配りをしている間に・・・捜査一課の上杉刑事(泉谷しげる)は被害者の家族関係を攻めている。

行方不明の被害者の息子・弘毅(向井理)はしかし、劇団員として犯行現場の近所に住んでいた。しかも・・・加賀の後輩・亜美(黒木メイサ)とはただならぬ関係にあるようだった。

しかし・・・上杉はまだ・・・弘毅にたどり着けないらしい・・・何をしているのか・・・。

もう少し、こなれた仕掛けを作ってもらいたいもんだなぁ。次回はゲゲゲの東京タワーである・・・なんのこっちゃ。

関連するキッドのブログ『第1回のレビュー

で、『女帝 薫子』(テレビ朝日100425PM11~)原作・倉科遼、脚本・旺季志ずか、演出・小松隆志を見た。加藤ローサと前田愛のコンビで一部愛好家に人気だった「女帝」とまったく同じ原作・脚本・演出トリオである。

今回は資産家の愛人「薫子」を母親に持つ秋田生まれの紗也(桐谷美玲)と父親を愛人「薫子」に奪われた長崎生まれの美樹(黒花智花)が銀座を舞台にして・・・幻の「薫子」を求めて女を磨く物語である。

今回も意地悪なホステスで玲(滝沢沙織)登場である。

他にしのぶ(有坂来瞳)とかもいます。

「ホステスは高級売春婦」という特攻精神を見せるチイママ1号が日出子(国生さゆり)、一回目はパスのチイママ2号が百合(原沙知絵)です。

大ママは真紀(萬田久子)・・・他に正妻の娘で意地悪な姉に絵美(西原亜希)を配置。

初回の見せ場。紗也・・・ファーストキスをふるさとの恋人に奉げるもスカートに手を入れられるのは拒否。美樹・・・高校卒業後、担任教師にマグロ状態で処女を奉げる。上京した二人ははじめてのお風呂で一緒に入浴。

まあ・・・超ソフトなエロゲ風味ドラマと言えます。

果たして・・・「女帝」シリーズ(テレビ朝日)は「嬢王」シリーズ(テレビ東京)を越えられるのか。

紗也「オレ、負けねえ。薫子さ、見つけて殺してやるんだ

まあ・・・いいか。

関連するキッドのブログ『女帝

               『嬢王Virgin

水曜日に見る予定のテレビ『ERⅩⅢ』(NHK総合)『臨場』(テレビ朝日)『Mother』(日本テレビ)

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2010年4月26日 (月)

天下のため力を尽くし候ゆえに四十才まで帰宅せずと申し候(坂本龍馬)

二十七歳の手紙で四十歳になる頃までは実家に戻らない覚悟を伝えた龍馬だったが・・・四十歳になる前に土佐には何度か戻っている。しかし結局、四十歳にはなれなかったのである。

過ぎ去った時間の中でとっくに散った命がふと心に蘇ることは恐ろしいことだ。

会ったこともない人物の死を悼むというのは何とも虚しいことである。

しかし、そう感じるのが自分だけではないと知ることは心の安らぎを生む。

故人の手紙を残し、伝えてきた人々の思いは心が通じることの喜びがあることに発する。

人は誰も一人では存在したことにはならないからである。

さて、そろそろ元号の季節である。もっとも文久三年はほぼ1863年でまかなえる。

1863年は文久二年11月12日から文久三年11月21日まで。

1864年は文久三年11月22日から文久四年2月19日で改元し、元治元年2月20日から12月3日まで。

1865年は元治元年12月4日から元治二年4月6日で改元し、慶応元年となる。

慶応は坂本龍馬にとって最後の元号である。慶応四年は9月7日まででそこから明治元年9月8日となる。

もちろん・・・その時すでに坂本龍馬はこの世にはいないのである。

で、『龍馬伝・第17回』(NHK総合100425PM8~)脚本・福田靖、演出・梶原登城を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は土佐の怪物・前藩主・山内容堂公の弩迫力描き下ろしに土佐の海賊酋長・中浜万次郎の爽快描き下ろしの二大イラスト付で晴れた日のお野菜なみにお買い得です・・・ゲゲゲの女房の後の情報番組を見たのだな。龍馬愛好家たちの集う咸臨丸甲板・・・なんか晴れ晴れとしていますな。そして処女妻さな子の天晴れ女の操・・・まあ・・・妄想的にはついてつかれてくんずほぐれつの別れの一夜は絶対にあったわけですが。お佐那様としては16才から25才まで一途に思い続けてお世話して「あんたにあげた九年の日々を今さら返せとは言わないわ~」なのでございます。ああ、そんな娘さんは絶滅ですか・・・。いや帝国ファンはみんなそうなのか・・・。そしてクセ者の今年の大河は・・・史上有名な「脱藩赦免」を持ち出しておいてさらりと交わす憎い展開。吉田東洋をコントロールしていたのはオレだ。オレ様なのだの怪気炎でございます。酒か・・・晩年は酒毒に犯されたか。登場人物多すぎてマップに収納しきれないのが悩みです。亀弥太とか、なつとか・・・伏線の張り方も上手い感じでございますねえ。加尾が再登場したようにさな子も再登場は必然・・・であってほしいものです。五月末までお龍未登場なので・・・江戸妻、土佐妻をいったりきたりとか・・・。まあ、兄切腹ではまたきっと来る~・・・。小袖の件も~。権平は八平を意識したセリフ回しに感服でした。本当の親子みたいだった~。

Ryoma186301 文久二年も暮れ(1863年)ようとしていた。激動である。幕府の国際問題担当には二人の幕臣がいた。護衛艦・咸臨丸で渡米した勝海舟。そしてポーハタン号で渡米し、その後、ナイアガラ号で欧州を廻り世界を一周して帰国した小栗上野介である。二人は対立していたという説もあるが、基本的には二人の切れ者は役割分担をしていたことが伺われる。その共通の目的は「海軍創建」である。実質的に人材育成を担当したのが勝である。自力航海での太平洋横断に始まり、神戸海軍操練所に続く海軍軍人育成とその組織作りを勝は実行した。一方の小栗は国産軍艦の製造を目指していた。米国以外に欧州を視察したのはその建艦技術の実力を比較するためでもある。その成果が横須賀の海軍工廠に結実する。ただし、欧州を視察したためにフランスに巣食う闇の一族が憑依したことが小栗の不運だったのである。小栗を経由して汚染された慶喜が闇の将軍となっていくのもまた運命の変転というものだ。しかし、それは別の話。英国諜報部の謀略により発生した生麦事件(薩摩藩士による外国商人殺害事件)は公武合体派の同盟関係に皹を生じさせ・・・江戸と京の力関係を逆転させる。流動的な状況の中、軍艦奉行勝海舟は江戸の各藩上屋敷を説諭巡回するのだった。

桶町千葉道場。多忙を極める浪人・坂本龍馬は道場に隣接する千葉佐那の小部屋で暮らしていた。すでに師走となっている。夜更けである。

鍛え上げられた肉体と肉体が寝所の中でぶつかりあっている。龍馬も佐那も探究心に優れた剣士である。お互いが何を求め、何を感じるのか、そして快楽の行き着くところはどこなのか。寸刻を惜しんで技を磨くのである。

「あ・・・そんな・・・そうきましたか」

「まっこと・・・手ごわいの・・・これで・・・どうじゃ」

「うほっ」

冬というのにぐっしょり汗をかいた二人は仰向けになって息を整えた。先に立ったのは佐那である。甲斐甲斐しく乾布で龍馬の汗を拭う。

「こりゃ・・・すまんの・・・」

「坂本様は・・・大事ある身・・・風邪でも召されたら・・・平将門の血を引く桓武平氏千葉家の女子として神田明神に顔向けできませぬゆえ・・・」

先ほどまであえぎにあえいでいたとは思えぬきりっとした佐那だった。その可憐さに・・・坂本は思わず浴衣から零れ落ちそうな佐那の胸乳へと手を伸ばす・・・。

「あ・・・そんな」

「もう、一本、お手合わせ願います・・・」

「うふ」

こうして龍馬がつかの間の房事に熱中している頃、江戸城内では勝と小栗が膝をつき合わせていた。

小栗は勝より五歳年下だが、二千五百石の大身であり、加増されて漸く千石の勝とでは身分に差がある。しかし、二人とも根っからの江戸っ子であり、口の聞き方は伝法である。

「しかしな、勝殿、海路はちと思わしくないの・・・」

「するってえと・・・上様は東海道を行きなさる・・・こう申されますか」

「仕方ねえだろ・・・上方じゃ、英国艦隊が集結してるってえ評判だもの」

「水軍忍びの報告じゃ・・・英国軍艦五隻が伊豆あたりまで来ているそうですな」

「まったく・・・薩摩の殿様も・・・困ったことをしでかしてくれたもんだ」

「万次郎が言うには英国の公使は欲の皮のつっぱった野郎で賠償金をふっかけてきそうな按配で・・・」

「フランス公使もそう申しておった・・・下手をするとヒュースケンの時の賠償金1万ドルなみに請求してくるかもしれん・・・そうなると五万ドルくらいは覚悟しないとならん」

「こっちの情報では十万ポンド(40万ドル)ってえ算盤をはじいてるそうですぜ」

「なんじゃ・・・それは法外にもほどがあるだろう・・・」

「しかし、払わなければ・・・幕府がこの国を代表する政府だと主張できなくなる・・・という魂胆で・・・」

「だが・・・四万両(およそ40億円)たあ、いくらなんでもふっかけすぎだろう」

「ともかく、戦だけはなんとしても避けなければならねえ・・・こっちのよわみにつけこむ気だわいな」

「まあ・・・ことと次第によっちゃ・・・英国を薩摩にけしかけるって手もあるがよ」

「小栗様・・・そいつはよくねえ料簡ですぜ・・・」

「なに・・・あくまで・・・手立てのうちってことだがな」

「最後は成り行きまかせですかい・・・」

「仕方あるめえ・・・こちとら神様じゃねえんだし・・・」

江戸城の東南・・・土佐藩江戸屋敷の奥座敷には灯が灯っていた。

その暗がりの中で前藩主・鯨海酔侯こと山内容堂が酒を嗜んでいる。

「東洋・・・おるのか・・・」

小姓たちは部屋の外に控えており、室内にいるのは容堂だけだった。しかし、一度酒量が度を越えると、容堂には人には見えぬものが見えてくるのである。

やがて、燐光を放って現れたのは青白い顔色の吉田東洋であった。

「やはり・・・おったか・・・たわけが・・・死におって・・・」

吉田東洋の幽霊は悲しげに微笑んだ。

「謹慎も解け・・・これからが肝心という時に・・・の・・・我は手をもがれたようだわ・・・」

「・・・」

「我は・・・この後・・・いかにすればよい・・・」

「ご・・・ご自愛くだされ・・・ご・・・ご自重くだされ・・・」

「わかっておる・・・勝負というものは・・・動けば不利・・・動かねば負けじゃ・・・すべては機じゃろうが・・・」

「・・・御意」

「東洋・・・申せ・・・下手人は誰じゃ・・・」

「・・・」

「申せ・・・」

「・・・瑞山」

「・・・そうか・・・やはりの・・・」

闇の中で東洋の両眼がギラリと光った。

京都。武市瑞山は三条の屋敷にいた。すでに三条実美と武市瑞山は陰謀の愉悦に溺れ始めている。しかし、人を踊らすことにたけた京の貴族にとって瑞山などは操り人形である。二人で溺れているように見えて実美はしっかりと己の命綱を握っている。

「大分・・・静かになったでおじゃるのう・・・」

「大方、すす払いはすみましたゆえに・・・」

「これからは・・・御殿の中も・・・掃除が必要となるでおじゃろう・・・」

「・・・」

「かようなこともあろうかの・・・たとえば・・・姉小路などももう少し・・・静かにさせたいと存じたりするものや」

「しかし・・・高貴なお方に・・・そのようなことを・・・」

「まだや・・・そのうちや・・・今はまだ溝をさらっておじゃれ・・・今宵もどこかでお前の犬が吠えておじゃろうに・・・ほほほ」

(奸物め・・・)

かっての瑞山ならそう断じていただろう。しかし、もはや瑞山が奸物そのものになり果てているのである。

闇の中で・・・以蔵が血にまみれていた。今宵の相手は京都の酒屋一家だった。昼間、土佐勤皇党への金の寄進を渋ったのである。もはや土佐勤皇党は押し込み強盗の一味だった。

以蔵はふと視線を下に落とした。そこには生首が転がっている。子供の首だった。後腐れのないように一家全員を粛清せよ・・・それが以蔵に与えられた瑞山の指令だった。調達組と呼ばれる下士の群れが屋敷に入り金目のものを物色し始める。役目を終えた以蔵はふらりと一家三人の骸を残し・・・裏から外へ出る。

町は闇に包まれている。曇り空であると同時に新月である。それが屋外に潜む京都奉行所の忍びの命を救った。忍びは以蔵の立ち去る方向を確かめて・・・町屋の屋根を越える。やってきたのは粗末な町人長屋である。そこに以蔵が女を囲っているのだった。

忍びは忍び声で囁く。

「情夫(いろ)が来ますで・・・恐ろしいお方や・・・今夜は子供をいれて三人斬りでおます」

「そないでっか・・・」

「ほな・・・」

闇の中で・・・娘が身を起した。偶然を装って以蔵に近付き・・・懇ろになって今は借家で以蔵に囲われた体を装っている。しかし・・・娘は伊賀生まれのくのいちだった。正体は公儀隠密である。

しばらくして・・・以蔵の足音が聞こえた。その足取りは酔っているように重い。

しかし・・・以蔵になつと呼ばれるくのいちには以蔵がしらふであることが分っていた。

「大分・・・死霊にとりつかれておいでやわ・・・」

雨戸がたたかれた。

「はい・・・お帰りやす・・・」

なつが戸をあけると・・・雪が舞いこんだ。

「おや・・・雪や・・・」

体に白いものをまとわせて以蔵が立っていた。闇の中でなつが微笑むと・・・以蔵は長い長い息を吐いた。

関連するキッドのブログ『第16話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『八日目の蝉』(NHK総合)『絶対零度・未解決事件特命捜査』『ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ)

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2010年4月25日 (日)

ただより高いものはない(川島海荷)キャプテン(国仲涼子)脱税するぜい(麻生久美子)

なんとなく、ドラマの神様がいてともかくかぶることを仕掛けているような気がする。

それとももはやドラマはマシンが作っているのだろうか。

土曜日のドラマは「タンブリング」(TBSテレビ)から「怪物くん」(日本テレビ)か「チェイス~国税査察官」(NHK総合)かという流れ。もちろん、録画して三本立ても可能だが、今回はNHKの野球中継が放送時間を延長し、オンエアでの三本立てが可能だった。

タンブリングは高校生のアルバイトの話である。そのアルバイトは組織暴力団の下っ端が組に内緒で行う単車の窃盗のお手伝いでもちろん犯罪である。友人の忠告で足を洗おうとする高校生だが、すでに共犯者である以上、友情で解決する問題ではない。次に怪物くんは「人間界においてお金とは何か」を怪物くんが学ぶ展開。怪物ランドでは経済活動がないというのは信じられない話だが・・・まあ、寓話として目をつぶってもいい範囲だった。そしてチェイスは基本的にマルサと脱税の話である。とりわけ中国人がどれほど貧乏かという話である。日本と中国はついに双璧の経済力を持つにいたったわけだが、人口は10倍である。たとえて言えば、日本人と同じような生活をしている1億人がいれば残りの9億人が全員ホームレスという国家を想像すればいいのである。まあ、想像もつかないと思うが。

このように土曜日のドラマはすべて金にまみれていたのである。

なんていうか・・・偶然って恐ろしいよね。

で、『タンブリング・第2回』(TBSテレビ100424PM0756~)脚本・江頭美智留(他)、演出・倉貫健二郎を見た。高校新体操部を舞台とする青春ドラマである。この枠は『ROOKIES』で一発当てたので柳の下の泥鰌を狙いに来たのである。高校野球と新体操なら「タッチ」であるが、新体操に男子も女子もぶち込んだので「ウォーターボーイズ」の気配もする。しかし、基本的には不良高校生が新体操で更生する展開なので由緒正しい学園青春ドラマの香りがする。

もちろん、主軸は男子高校生たちである。『ROOKIES』の熱血教師の変わりに女子新体操部顧問のクールなコーチ江崎(国仲涼子)が配置されている。男子新体操部に冷たく接するが要所で優しくリードするのである。どうせなら江崎が主人公の方がドラマとしてはしまるくらいである。まあ、主人公の不良男子・航(山本裕典)が22才、真面目なキャプテン・竹中(瀬戸康史)が21才、航のマブダチ・月森(三浦翔平)が21才、一匹狼の二枚目・木山(大東俊介)が24才、新体操エリートの火野(西島隆弘)が23才・・・となんちゃって高校生軍団なので国仲涼子(30)もコーチでなくて選手でもいいくらいである。なんなら大塚寧々(41)も母親役でなくて選手で・・・さすがにそれは無理ですかーっ。

ケンカ上等のヤンキーだった航が新体操のタンブリングで「クラクラする楽しみ」を覚える・・・というのではなくて女子部の茉莉(岡本あずさ)にクラクラして入部なのである。その割にはどんどん新体操にはまっていくのはお約束の展開である。

団体戦に出場する最低六人が確保できなかった男子新体操部なのだが、航が不良仲間を引き込んで大幅増員なのである。

やや、線の細いキャプテン竹中は航の暴力沙汰に悩みながらも・・・その人間的魅力に逆に惹かれていくという展開はもちろん・・・別の意味も含んでいる。

とにかく、二回目にして早くもリンチに耐えて足抜けパターンである。悪の不良仲間はまだまだしつこくつきまとう気配を残していて、今回の視聴率次第では美少年たちが血だらけになることを愛する一部愛好家を喜ばすことになるかもしれない。

要するにバランスだな。とりあえず友達とつながっていなければ生きていられない世代の友情と、スポーツの持つ面白さ、おちこぼれたちの嫉妬が生み出す暗黒面の誘惑、そして恋・・・どこに重点を置くつもりなのか・・・である。

まあ、柳の下の泥鰌を狙うならその点を見失わないことだ。

女子新体操部には朝倉葵(岡本玲)も配置されているのでもっとレオタードを強調するべきだとキッドは考えます・・・そこか・・・。

そして・・・弱小男子新体操部でも女子マネージャーを抜擢しないと・・・そこなのか・・・。

「ROOKIES」では試合も重要な要素だったのでどんどん交流戦をするべきだしね。

野球と新体操では裾野が違うので・・・よほど作戦を考えないと二匹目の泥鰌はいないかもだしねーっ。

関連するキッドのブログ『ROOKIES

で、『チェイス~国税査察官~・第2回』(NHK総合100424PM1005~)脚本・坂元裕二、演出・大橋守を見た。今回、視聴率がよければ編成は土10ドラマ枠を考えた方がいいと思う。土8TBSテレビ、土9日本テレビ、土10NHK総合で棲み分けた方がいいだろう。どうせ渋い感じのドラマしか作らないのだし。

で、ドラマは看護婦を死においやったドクターの話ではなくて、仕事中毒で妻(木村多江)に先立たれた国税査察官・春馬(江口洋介)が年頃の娘・鈴子(水野絵梨奈)のご機嫌をとる話である・・・ちがうぞ。

天才脱税師・村雲(ARATA)があの手この手で脱税するのをマルサの男・春馬が摘発しようとする話らしい。今回の作戦は「イミテーションつけて申告海外渡航後本物つけて帰ってくれば地下銀行効果」である。

脱税グループの中に歌織(麻生久美子)が金を愛する悪女として参加している。もちろんやってやれないことはないが潜入捜査している三日月くんにしか見えない。

今回は怪しい中国人・リャオ(石黒英雄)が生い立ちを熱く語って歌織を嬲るのである。

「あなたはゴミ箱の残飯を食べたことがありますか・・・私は兄弟たくさんいた・・・私は一番頭が良くて期待されてました・・・ある日、食べ物がなくなって姉さん売られた・・・姉さんはごちそうになったのです・・・ある日私が病気になって妹売られた・・・妹は私の薬になったのです。私は頭が良かったので売られずにすんだのです・・・だからどんどんお金稼がねばなりません・・・ひひひ」

まあ、この作家がそういうあたりの愛好家であることはよく分るわけである。

好きこそものの上手なれである。

関連するキッドのブログ『Mother

               『帰ってきた時効警察

で、『怪物くん第2回』(日本テレビ100424PM9~)原作・藤子不二雄Ⓐ、脚本・西田征史、演出・中島悟を見た。原作との最大の違いは怪物くん(大野智)がヒロシ(濱田龍臣)を恐怖のどん底に叩き落さないところである。まあ・・・原作でもそれほどこわくはないわけだが。怪物くんが何かしでかすたびにヒロシは気絶するべきなのである。しかし、まあ、最近は由緒正しいアニメ「怪物王女」があったので正統派でなくてもいいのである。これはよくある人気キャラクターを使ったごっこ芝居の延長で考えた方がいいわけだ。つまり「怪物くん」ごっこなのである。

そういう意味では大野智の怪物くんはなかなかいい味出しています。

なんとなく顔色が悪いところもそこはかとなくホラー風味だし。

そして・・・何よりも異世界からやってきた「神の子」と人間文化のふれあいというモードは様々なモラルについて主張する仕組みとしては王道なのである。

この「世界」の本質をそれとなく物語るストーリー展開はお子様向けとしては素晴らしい出来ばえだと考える。

また、怪物くんが・・・ドラキュラ(八嶋智人)、オオカミ男(上島龍兵)、フランケン(チェ・ホンマン)と一体となって動いていく展開もなかなかに味があるのである。

いわば理想の仲間融合体なのである。

執事であるドラキュラ、料理人であるオオカミ男、下男であるフランケンなどという役割分担はなく・・・貧乏でヒマなのでなんとなくつるんでいる売れない芸人集団みたいでなんとなく脚本家の青春時代の影が差しているという妄想も可能である。

そしてその中で怪物くんは「お金ってなんだ?」という素朴な疑問に囚われる、途中で「おだちん」について質問しないのはまだまだだが・・・とにかく・・・「はたらく、もらう、はらう、たべる・・・美味しい(嬉しい)」というお金の本質を怪物くんは学ぶのである。

一方で「怪物族という名の神の一族」に敗れたデーモン(悪魔)族がこの世の悪の権化であるという定説に基づき、オリジナル・キャラクターのデモリーナ(稲森いずみ)とアックマー(津田寛治)が悪の限りを尽くすのである。

その生贄が原作より低年齢化設定になっているウタコ(川島)なのである。

ライフ(寿命)を吸い取られ老婆と化していくウタコ。高校生なのに弟を養育するウタコ。カレーライスを作るウタコ・・・かわいいよウタコなのである。フランケンがぞっこんなのもよくわかるのである。

ドラマの最大の見せ場はフランケンにお姫様抱っこされた見えそうで見えないウタコのスカートの中身だ・・・そこかいっ。

まあ・・・世界経済を大混乱に陥れた米国の大手金融会社が結局大儲けしているこの世界で・・・庶民はとにかく・・・額に汗して働いて稼ぎその日のごはんが食べられればそれでよし。「もっとお金持ちの家に生れたかった」は禁句だということが伝わればお茶の間向けドラマとしては大成功だと思う。

さて・・・今のところ・・・怪子ちゃんが出るかどうか謎だが・・・個人的には上戸彩が演じるべきだと思う。怪物くんが大野智の場合・・・上戸彩は怪子ちゃんを演じるために生まれてきたといっても過言はないのである。それだけは断言しておきたい。とにかく怪子ちゃんにマキマキされる怪物くんはもうそのキャストで妄想済みです。

関連するキッドのブログ『魔王

               『アイシテル~海容~

月曜日に見る予定のテレビ『おくりびと』(TBSテレビ)『栗山千明のデカ007』(日本テレビ)

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2010年4月24日 (土)

ヤッターマン(櫻井翔)正妻(深田恭子)二号さん(福田沙紀)恋人(岡本杏理)

限りなく心にフィットする映像作家を一人あげるとすれば・・・この監督ということになるだろう。

もちろん、他にも素晴らしい作家は星の数ほどいるが、笑いの発作で咳き込んで目を白黒させるほどの爆発力を持っているのはこの人だけだ。

今回もギャハハ・・・ゲホゲホ・・・ヒーッていう感じに2回ほど襲われた。

キッドは「極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU」(2003)がふと夜中に見たくなる映画ナンバーワンでその白眉は吉野きみ佳が哀川翔を出産するシーンだと考えるが、そのアイディアを「ヤッターマン」で敷衍してくるところが凄いと思う。

ドクロベエが翔子(岡本)の父(阿部サダヲ)を吐き出すシーンがそれである。

もちろん・・・この監督の斬新さを「オゲレツ」と感じる人もいるだろうし、お茶の間向きという意味ではこれほど言葉を濁す必要を感じる監督も珍しい。

しかし・・・誰もが・・・特に子供が心を鷲づかみにされることは間違いないのである。

だから2009年の春休みの興行ナンバーワンはこの映画だったのだ。

で、『ヤッターマン(2009年劇場公開)』(日本テレビ100423PM9~)原作・竜の子プロダクション、脚本・十川誠志、監督・三池崇史を見た。感じやすい女性は恥ずかしくて身悶えすることになるわけだが、特に「良妻賢母」を演じている場合、身の置き所のないことこの上なしなのである。しかし、そのようなモラルが実は無意味であることを物語るのがこの作品の芸術性なのである。もちろん、キッドは「精神疾患の分類と診断の手引きDSM-IV-TR」で自己診断すると「社会的規範に不適合」「嘘つき」「衝動的」「攻撃的」「冒険的」「無責任」「無反省」という七つの該当項目(三つ以上で該当)が全部該当する反社会性人格障害者の疑いがあるために言っていることを信用する必要はありません。

冒頭、廃墟と化した町で逆さになっているのは竜の子プロダクションのキャラクターの中でも抜群にエロティックな「ハクション大魔王」のアクビちゃんである。大魔王の娘であるから魔女なのである。しかも嫉妬深いヒロインだ。嫉妬は愛(欲望)という悪の生み出すさらなる悪である。もちろん、愛(慈しみ)を善と考えれば嫉妬も善となる。それは正義の怒りを示すからである。善悪の相対性を示すキャラクターを逆立ちさせているところがものすごく意味深いのである。

つぎに渋谷の忠犬ハチ公の代わりに登場するのが渋山のみなしごハッチの銅像である。母を求めて冒険する幼子のシンボルは瓦礫の山に埋もれている。すべては絶望から始まる物語なのである。この後もナルウエーの森だとかオジプトとか南ハルプスとかもじりの嵐が吹き荒れるのだが、地名をないがしろにする感じがいじましい。

ここで破壊の限りを尽くした悪なるドロンボーメカが登場する。花柄炊飯器をモチーフにしたダイドコロンである。後に判明するがドロンボー一味のドロンジョ(深田)が夢見るのは夕焼けの町で屋台の豆腐屋から絹ごし豆腐を一丁買う昭和の新妻である。つまり、ダイドコロンは悪なる乙女の夢の結晶をドロンボー一味のメカ担当ボヤッキーが具現化したものなのである。もちろん、三池作品ではお玉(穴あき)は大杉漣が尻に刺すものと相場が決まっている。・・・嘘です。

そこにヒーローのガンちゃん(櫻井翔)が変身したヤッターマン1号が登場する。大写しになった仮面の男は充分な間をとってその涼しい眼差しを見せる。

キッドの一番言いたいことは・・・「木更津キャッツアイ」のバンビを演じて以来・・・どうしてもその影から抜け出せなかった櫻井翔が・・・ここにはいないということだ。

ヤッターマン1号という正義のヒーローを演じるのにこれ以上の役者はいないと断言できるほどにパーフェクトな存在感なのである。つまり、嘘くさいほどに愛すべきヒーローが登場しているのだ。これがこれほどにフィットしてしまう以上、普通の人間の役を演じる彼がなんとなく嘘くさいのは仕方ないことだと思う。

「ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えない」が似合う男に普通の人間の男の役が似合うはずはないのだな。

つまり、ヤッターマン1号=櫻井翔・・・万歳なのである。

さて、アクビちゃんの焼餅焼き気質を受け継ぐのがアイちゃん(福田沙紀)である。ガンちゃんが高田玩具店の一人息子なら、アイちゃんは上成電気店の一人娘なのである。どちらも後継者なので結婚の場合は障害が生じるわけだが、それはまた別の話なのだ。とにかく、ヤッターマン2号はヤッターマンチームのお色気担当なのである。そのピンクのつなぎは幼い男子にとって限りなく健康的で極上のエロスを提供するのだ。上成=雷で武器のシビレステッキは電撃系である。もちろん、うる星やつらのラムちゃんの原型なのである。

1号がケンダマジック(けん玉状武装)でドロンボー一味の戦闘員担当トンズラー(ケンドーコバヤシ)と豪快なアクション対決をしている間に2号はボヤッキーと対決する。

ボヤッキーの武器は巨大フォークで伸縮自在である。

その伸びに伸びたスティック部分が2号にのしかかり、伸縮して2号の股間から胸にかけてをスリスリと摩擦する。

2号「あー、熱い、熱い」である。

劇場では館内の幼い男子の股間が熱を孕み、全員が一斉に前かがみになったであろう。

そして・・・これまで「ライフ」の意地悪なお嬢様が最高の当り役だった福田沙紀がこれほどに可憐なヒロイン役を演じることができたとはまさに予想外なのである。

2号の福田沙紀・・・かわいさ爆発なのだ。非の打ち所のない美少女と化している。

まさに三池マジックである。

次に狙いを外した巨大フォークは瓦礫の山になぜか倒壊した巨大看板の「長門裕之のような人」に突き刺さる。長門さんと言えば名優だが時々、理不尽な癇癪玉を破裂させることがあり、深層心理に積年の恨みが篭っているのかもしれないと妄想させるほど看板の長門の鼻は潰されるのだった。しかし逆説的に考えればそれは闘病生活をする妻を看護中だった長門への激励だったのかもしれない。

ついに撤退を開始したボヤッキーとトンズラー。

ドロンジョの元に逃げ帰る途中で躓いたボヤッキーは空中を滑空し、その両手はドロンジョの巨大な乳房を鷲掴みにする幸運に恵まれる。

この時、ドロンジョは「あへ」である。館内の男子幼児たちの股間に・・・もういいか。

悪というものは常に墜落する運命にある。それは神の怒りに触れた天使ルシファーが奈落の底に墜落した故事に習うものだ。

しかし、ここでは墜落の前に昇天なのである。恥辱を感じだドロンジョは「スカポンタン」とボヤッキーを天空の彼方に蹴り上げるのだ。

そして、お約束のメカ対決である。お約束のポチッとなの猛攻撃でお約束でピンチになった正義のメカ・ヤッターワンにガンちゃんはお約束でメカの素というパワー・アップ・アイテムを投入する。しかし、ここでダイドコロンはメカの素を横取り。悪の一味が勝利を目前にする。

もちろん、お約束で喜びの興奮でうっかりドロンジョは自爆スイッチを押すのである。

自分のミスを知らん顔で退場するドロンジョが・・・また最高なのである。

実写版にあたり・・・すでに深田恭子のドロンジョが神秘的なほどにはまり役だったことは公開前の最大の話題だったことは言うまでもない。「新堂本兄弟」(フジテレビ)における「天才ドロンボー」ライブは永久保存版なのである。ついでに三ツ矢サイダーレモン味についていたキャラクター・キーホルダーの2号はキッドのお気に入りである。

とにかく、お約束の大逆転なのだった。で、悪の権化であるドクロベエ(声・滝口順平)のお仕置きもお約束なのだった。

この作品を見ていて思いだすのはスティーヴン・E・キングの小説「ザ・スタンド」(1978年)である。アニメ「ヤッターマン」(1977年~)なのでこちらが先行なのである。「ザ・スタンド」はウイルス兵器拡散事故によって滅亡の危機に瀕した地球を舞台とする恐怖小説であるが・・・そこでは善なる神を信じるものたちと闇の男が対立する。その結末は闇の男たちが核兵器によって自滅するというものだ。生き残ったヒーローたちは荒野の彼方に立ち上るきのこ雲によってつかのまの勝利を確信するのである。

このイメージはドロンボー一味のどくろ雲と一致するのである。

アニメではドクロベエの正体は宇宙人だったのだが・・・今回の作品ではどちらかといえば「ザ・スタンド」の闇の男により近いイメージになっている。

闇の男は「神」でもあり、「悪魔」でもある。彼は「邪悪な心を持つもの」を恐怖で支配するモンスターなのである。

「ヤッターマン」の世界と「ザ・スタンド」の世界は限りなく境界が接近していると考えられる。

アニメではドクロベエの狙うドクロストーンは実は分解されたドクロベエの体だったわけだが、今回の作品では古代の魔石の破片となっている。「ザ・スタンド」の闇の男が親しい子分たちに闇の力を秘めた石を預けるのと相似した形になっているのだ。

ドクロストーンを研究するゲストキャラクターの海江田博士(阿部)はインディー・ジョーンズ・スタイルである。表面上は善玉として描かれるが・・・その正体は墓荒しつまり泥棒なのである。

廃墟から現れた海江田の娘・翔子(岡本杏理)はゲストとしての第三のヒロインになるわけだが、翔子が第一のドクロストーンの所有権を主張するのは実は根拠がない。

ヤッターマンたちは悪に勝利を治めさせないために翔子を守るだけである。

しかし、翔子の慕う父はもはやドクロベエと合体しているというのが善悪の抗争の定番なのである。

そういう神話的な世界と・・・ドクロベエのドロンジョへの邪悪な愛、ボヤッキーのドロンジョへの忠節を尽くす愛、ボヤッキーへのトンズラーの男同士の愛、ヤッターマン1号と2号の正統な愛、1号とドロンジョの禁断の愛、そしてゲスト父娘の親子愛・・・こういう下世話な世界が融合して「ヤッターマン」を深みのあるファンタジーに仕上げていくわけだが・・・闇の世界に背を向けると物語の本質を見逃す可能性があります。

そして忘れてはならないのがおとぼけである。

「これがあのドクロストーンか・・・で、ドクロストーンって何なの?」

「えーっ」

ガンちゃんのこういうところって櫻井翔に本当に合うのだな。

だから・・・ドロンジョとはずみでキスしたりとか、2号に嫉妬されたりとか、出番を失ったりとかのボケもきれいに決まるのである。

基本的にドロンジョがお風呂でついた泡をシャワーで流されるとか、翔子が時々、スカートから脚線美を覗かせるとかは男の子向けのサービス。

そしてドロンジョや2号とのキス・シーンは女の子向けのサービスである。

そういう男女別にそつのないサービスが設定されているところも見逃せない。

もちろん、メカ同士のラブは変態の子供用である。

まあ・・・これ以上の分析は野暮なので控えるが・・・とにかく・・・素晴らしい作品なのである。

もちろん・・・キッドはこれからもう一回見るのです。

関連するキッドのブログ『木更津キャッツアイとゴーストフレンズ

               『ゼブラーマン

                『ケータイ捜査官7

                 『クローズZERO

                  『特上カバチ!!

                                         『ライフ

で、『ヤンキー君とメガネちゃん第1回』(TBSテレビ100423PM10~)原作・吉河美希、脚本・永田優子、演出・高成麻畝子を見た。女流の少年コミックを脚本・演出・女流で尽くしてお届けである。ある意味変態だ。まあ、長年、少女コミックも愛読してきたキッドが言うのもなんなんですけれど~。ちなみに登場人物のネーミングが地名からのイタダキである。主人公が品川(成宮寛貴)でヒロインが足立(仲里依紗)なのだな。こういうのは基本的に地理に属する。女の子の苦手とする「地図を読むこと」の神話はこういうところから崩壊していくのである。

品川(区)と足立(区)と言えば基本的にヤンキー区である。ただし、品川から都心に向かえば港区であり、そこそこおしゃれなのに対して、足立区は都心に向かってもまだ荒川区があり、ヤンキーかつださいのが足立(区)であることは言うまでもない・・・あくまで妄想です。

ふつうの女の子を装う足立が実はヤンキー(この場合は暴力沙汰を得意とする不良の若者)であることは最初から明確なのである。

その他の登場人物。和泉(本郷奏多)は和泉の国(現在の大阪府)なので大阪のヤンキー、千葉(小柳友)は千葉(県)なので一般人でも根はヤンキーなのだ。姫路(川口春奈)は兵庫(県)のヤンキーである。城下町には基本的にヤンキーがいる。練馬(鈴木亮平)の練馬(区)は大根の似合うヤンキーである。まあ・・・日本全国ヤンキーだらけという考え方もあります。ゲストの相模(波岡一喜)はもう言うまでもないな。

まあ・・・TBSテレビは金曜日、土曜日とヤンキーを続けて・・・どういう方針なんだろうと遠くを見つめたくなりますね。

ともかく、27才の成宮と20才の仲がなんちゃって高校生としてはかなりベスト・カップルな感じがいたします。

特に・・・メガネをはずしたら美少女というお約束を演じる仲の変身は妖気が漂っている。太めの輪郭がほっそりするのは・・・どんなマジックなんだよ・・・。

とにかく・・・恐ろしいラインナップの金曜日である。

この作品がレビュー対象として生き残るのはもはや・・・運まかせといって言いだろう。

関連するキッドのブログ『任侠ヘルパー

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『新参者』(TBSテレビ)

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2010年4月23日 (金)

私の初めてのキス返却希望ナウ(上野樹里)指輪を投げ捨てられないナウ(瑛太)

木曜日はヴェテラン女流二本立てである。

とにかく、スキャンダラスな恋を描かなくてはいけないと感じる二人をなんとなく見比べるだけでも面白い。

まあ、若者は嘲笑してもいいが明日は我が身である。

そして、大人は絶望を強調しすぎる余り、若者を萎縮させないことが肝心である。

どちらにしろ、奪い合うほどの美しさは希少価値が生じるほどの限定的なものだから。

男たちも女たちも目を瞑りながら愛しあうのが基本である。

あらゆる妄想メディアはその手段に過ぎない。

で、『同窓会~ラブ・アゲイン症候群・第1回』(テレビ朝日100422PM9~)脚本・井上由美子、演出・藤田明二を見た。一部愛好家赤面のタイトルだが『SCANDAL』(2008年TBSテレビ)で友人の結婚式で出逢った大人の女たちがよろめいていくというテイストをミステリからめて描いたシリーズの続きなのである。今回は同窓会で出逢った大人の女たちがよろめいていくのだ。『SCANDAL』が平均視聴率13.1%を獲得しているのでそこそこ獲りたいわけである。この枠の前作「エンゼルバンク」が平均*6.1%だっただけに初回14.8%は「ほらほら需要ありましたよ~」という感じだろう。

kissmarkマドンナ(朋美=黒木瞳)亭主・失職中なう。

boutique悪女(陽子=斉藤由貴)玉の輿に乗ったけど夫の愛人の娘を認知・入籍しているなう。

dog刑事(高橋克典)中学時代はマドンナと相思相愛だったんだなう。

cat色男(三上博史)昔は地味だったけど今は女殺しなんだぜなう。

dog刑事 ただ今犯人逮捕中!

kissmarkマドンナ ただ今ドレス万引き中!

boutique悪女 こっそり好きだった人の記憶になかったなう。

cat色男 バカだな・・・知らないフリに決まってるなう。

eyeglass鑑識(六角精児)おい、あいつら行方不明になったなう。

kissmarkマドンナ 誰?

boutique悪女 あいつらって?

eyeglass鑑識 昨日、ウチの店で一緒に飲んだろう?

cat色男 えーと?

eyeglass鑑識 昨日、取材してただろう?

cat色男 二番手だった女とキスしたことしか覚えてないなう。

kissmarkマドンナ ふりかえっても彼がいなかったことしか・・・。

dog刑事 女房が影でお父さんみたいにならないでと息子を洗脳している気配なう。

eyeglass鑑識 あんた刑事だろう・・・。

dog刑事 っていうか、あんた誰?

eyeglass鑑識 と、特命係長・・・。

boutique悪女 公園に妾の娘を送迎し心淋しくダチを呼び出す。

kissmarkマドンナ 見栄をはりスポーツジムとごまかしてパートタイムの我が身哀れむ。

dog刑事 結局、熟女好きと結婚するのが夫婦円満の秘訣だよな・・・みんな熟女になるんだし。

cat色男 まあ、家庭にうなぎ弁当を持ち込む場合はそうかもね。

kissmarkマドンナ サラリーマンNEOとか見てるんだ。

boutique悪女 私、宮崎美子とちょっぴりキャラかぶるし・・・。

eyeglass鑑識 アウトプットされる恐怖がありますな。女房消失マジックとか・・・。

kissmarkマドンナ ところで万引きした商品の代金をこっそり郵送すれば罪にならないよね。

dog刑事 そ、それはどうかな・・・。

eyeglass鑑識 そんな食い逃げをツケで処理するみたいなこと言われても・・・。

cat色男 キャバクラでもみ逃げするみたいな・・・。

boutique悪女 そんな奴はいないだろう・・・。

dog刑事 論点ずれてるし・・・。

kissmarkマドンナ 思い出は美しくありたいの・・・。

boutique悪女 ラブ・アゲインなう。

cat色男 ラブ・アゲインなう。

dog刑事 ラブ・アゲイン・シンドロームなう。

eyeglass鑑識 再び愛の病ですか・・・小生、最初のラブが・・・なう。

typhoonキッド 関連するキッドのブログ『SCANDAL』花嫁が消えたのと中年カップルが消えたのが違うだけなう。

で、『素直になれなくて・第2回』(フジテレビ100422PM10~)脚本・北川悦吏子、演出・光野道夫を見た。冷や汗の11.9%から↗13.2%である。ツイッターと関係のないドラマだということが分って少し持ち直したか。ついでに勃起不全からやおいに方向転換しているし・・・。女に対して立たない男よりも男に立つ男の方がお茶の間には受け入れやすい時代なのかもしれない。・・・どんな時代だよ。ともかく、主人公はツイッターではつぶやかず、駅のホームであれこれつぶやくのである。かなり、こわい情景である。

heartピーち(関めぐみ) デビューなう。リスト・カット宣言中。

cameraナカジ(瑛太) えーっ。

virgoハル(上野樹里) ぼぎゃーん。

penリンダ(玉山鉄二) 今回、雑誌関係者多いよね。三上博史先輩とか、山本耕史先輩とか・・・でも上司(渡辺えり)に恵まれて僕が一番インパクトあるよね。

heartピーち 結局、ハルってツンデレなの?

hospitalドクター(ジェジュン) ツンデレって何ですか?

penリンダ 素直になれなくてツンツンするけど内心は相手にデレデレの人だよ。

hospitalドクター ああ、だからハルは僕といると楽しくない顔をするのですか・・・チョアヘ。

penリンダ そ、それはちょっとちがう・・・でもチョアヘ(好きです)

heartピーち なるほどね。おタクが発信源だからねー。結局、ストーカーが相手が嫌がったり、キモいって言ってるのを本当は好きなくせにと妄想するのが原型なのかもね~。

cameraナカジ だ、ダメだよ・・・そんな本質的なこと言ったら~。

virgoハル じゃ・・・なに・・・私がハルに対して好きなのに好きって言えないのがツンデレで、ハルが私に冷たいのは単に気がないって言うことなの・・・。

heartピーち わ、わからない・・・彼が「オレの子か?」とか言うのもツンデレでしょ・・・。

cameraナカジ それよりツイッターとしてのコネで営業ってどうなのよ。

hospitalドクター ギブ・アンド・テイクです。土下座と商品購入で貸し借りなしです。

heartピーち 半島特有の考え方なのかしら・・・。

cameraナカジ オレは才能買ってもらったんだ。

penリンダ っていうか、美しい顔の男の頼みに弱いことに今週からチェンジです。チョアヘ~。

heartピーち えーっ、肩までかしといて~。そりゃないわ~。リスト・カットなう。

virgoハル ぼぎゃーん。

cameraナカジ やめろよぉ。お父さんが水球→モニカ→信長→白髪鬼じゃなくて、喫茶メニューの得意な中華屋のオヤジのような気がしてくるから~。

penリンダ 男たちにコビを売り・・・樽な上司に体売り・・・なう。

virgoハル ぎゃぼーっ。

cameraナカジ やめろってばーっ。

hospitalドクター 私、妹のかしこさん(木南晴夏)にも顔だけきれいと云われます。

heartピーち 兄妹のシーンだけよね。ほのぼのなのは。

penリンダ 私だけ悲惨みたいだけど・・・ハルだって弟は麻薬に溺れ、ママは男に溺れ、大変なことになるなう。

heartピーち 肩マクラかぶるって・・・どんだけ肩マクラ好きなのかしら・・・。

cameraナカジ っていうか。このままだとオレとハル、腹違いの兄妹関係になるんじゃ・・・。

virgoハル ぎょえーっっっ。

cameraナカジ だから、それやめろよなう。

heartピーち ナカジも桐子(井川遥)と夫(矢島健一)のアツアツ夫婦愛を覗いてムラムラアヘアヘよね。

cameraナカジ 清良ぁぁぁぁぁ。オレの真っ赤なルビーィィィィィィィィ。

hospitalドクター こわれましたなう。

noteStereophonics Maybe Tomorrow

cameraナカジ 凹むなう

virgoハル なぜかしら暗雲たちこめて目の前はいつも見えにくい

cameraナカジ できるならシャキーンとしていたい

virgoハル 危ないクスリでハイになるのは高くつくわよ

cameraナカジ 最初はお安くてタダに見える七色の微笑み

virgoハル 明日になったなら

cameraナカジ 帰る場所が見つかるかな

virgoハル たぶんね 明日ならね

cameraナカジ ふるさとの海辺で風が吹くように自由になれるかな

typhoonキッド かっこいい洋楽にのせればいいってもんじゃないだろうに・・・それより先週の誓いはどうしたなう。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『チェイス・国税捜査官』(NHK総合)『怪物くん』(日本テレビ)『タンブリング』(TBSテレビ)

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2010年4月22日 (木)

祈りを忘れたMotherとサイズ違いの黒い靴(松雪泰子)

「臨場」第三話には制服警官・永嶋(平沢浩行)が登場する。第二話が犯人・制服警官だっただけに「また?」と思うキャスティングだった。しかし今回の事件は顔見知りの主婦の犯行だったわけで容疑者の一人の被害者の妻(この後は温泉旅館の仲居はるちゃんになるのか中原果南)は自殺に見える現場を他殺に偽装しただけなのでお目こぼしされるという融通の利いた展開。とにかく平沢はコード・ブルーの冴島の彼氏・田沢を演じた役者である。犯行現場で立哨しているだけで怪しいので単純な事件を軽くミス・リードしていた。思わせぶりなセリフもあり・・・できれば今後何か恐ろしいことをしでかして再登場の伏線だとニヤリとできるのである。ちなみに大人気だった「仁」の坂本龍馬(内野聖陽)に対して千葉重太郎(平沢)だった。まあ・・・単なる縁故出演の線もあるが・・・原作では永沢武文巡査部長と言えば・・・。

両親がそろっていない子供はいつの時代にも生れる。両親ともいない子供も珍しくはない。それでもあるべきものがいない不自由さはそこはかとなく痛いものだ。

直接的にしろ、そうでないにしろ・・・最近のドラマはそこにひどくこだわっている気がする。

まあ・・・親と子の関係は人生の核心だから当然だという考え方もあります。

スッキリした水曜日のダンスは

「臨場」・・・17.9%↗18.6%↘16.7%

「Mother」・・・・・・11.8%↗12.0%

ちなみに編成が危険な冒険を続けるTBSテレビの「海外ドラマIRIS」は10.1%でスタート。ものを作る姿勢を局が失ったら後は衰退するだけだと思うけどね。

で、『Moher・第2回』(日本テレビ100421PM10~)脚本・坂元裕二、演出・水田伸生を見た。関東地方では第一話再放送→第二話というラインに乗り苦しい視聴率的な立ち上がりが漂うのだが中身は紛れもなく傑作の風格である。よどみなく追い込まれ、よどみなく絆を深め、よどみなく人間模様が描かれていく。生みの母、育ての母が交錯し、孤独な人間を組み込む制度が浮かび上がる。何度か書いているが幼くして親がないのが孤児の孤、年老いて子がないのが独身の独。二つあわせて孤独である。親を亡くして孤になり、親子関係に失望して独の道を選ぶ。孤独を愛する人間は別として知らず知らずのうちに孤独の道を歩いている人間はふと立ち止まるいい機会だと思う。あるいは孤と独がめぐり合いますように。

どこか崩れた雰囲気の漂う雑誌記者・駿輔(山本耕史)は「少女行方不明事件」を追う。その取材態度は強引であり、無遠慮に少女の教室に踏み込むのである。適当に善良な女教師・三浦(水野顕子)は形式的な拒絶の姿勢を見せる。行方不明の少女・道木玲南(芦田愛菜)の情報を漁りに来た駿輔は教室にのこされた「たんにん・すずはらなお」の文字を発見する。

「この人って・・・オレの知ってる人かも・・・」

そこへ、鈴原奈緒(松雪)の下の妹の果歩(倉科カナ)とその恋人・耕平(川村陽介)が現れる。こうして消えた少女と消えた女教師を捜索する合同チームが誕生したのであった。

駿輔は仕事だから仕方ないが、果歩と耕平は暇なのである。っていうか小学校、不審者簡単に入れすぎだ。まあ、現実もこんなもんだがな。「ER」では他人の子供のサッカーの試合を応援したりすればモリスは袋叩きになるわけだが。日本人は基本暢気なのである。そのくせ何か起これば大騒ぎで・・・まあ、いいか。

離婚する親が多い以上、再婚する親も多い。

血縁のない親子関係をやっている人々も多いだろう。そしてその関係の良否も様々である。ひどい親もいればひどい子供もいる。しかし・・・基本的に責任は親に帰する。責任という言葉を知っていればだが。

複雑で美しい日本語は失われつつあるが・・・その中で敬語の消長は甚だしいと言える。もちろん、衰退の方向にである。誰ともタメ口をたたくのはフランクな感じもするが大人の責任をそれだけ軽減しているとも言える。目上に対する言葉使いが消えれば目上の肩にのしかかる責任も消えるのである。見ず知らずの人に敬語を使うことは最低限の礼儀である。礼儀は抑止力の一種である。それを使わない人間はある意味、無防備なのだが。

小学生である玲南はその言葉を使いこなす前に偽りの笑顔を覚える。

そして苛酷な現実の中で・・・玲南は消え、継美が誕生した。

しかし、幼い少女にとって新しい人格である継美になりきるのは簡単なことではなかったのだ。継美の中で玲南は抵抗する。

そのために教え子を救うためにかりそめの母親となった奈緒は「お母さん」と「先生」の間を右往左往するのである。

寝台列車・北斗星の中で幼い少女は逃亡者としてあるまじき失点を重ねていく。

誘拐犯であると同時に継美の仮の母親となった奈緒は早くも幼い子供の「裏切り行為」に手を焼き始めるのだ。

車内を冒険する継美は最大の関心事である「食」について「食堂車」を発見して興奮し、「お母さん」と呼ばれるべき奈緒を「先生」と呼ぶ。

そして車内で知り合った男の子に「継美」ではなく「玲南」を名乗ってしまうのだ。

誘拐犯である奈緒はあわてふためくのだった。

「・・・なんてことするの・・・私たち・・・見つかったら・・・終わりなのよ」

「・・・」

「ほとぼりがさめるまで・・・大人しくしていて」

「みんなが・・・私を忘れるまでってこと」

「そうよ」

「・・・わかった・・・玲・・・継美はがんばるよ・・・」

そこで男の子が怜南を探しにくる。

「玲奈ちゃん・・・どこ・・・一緒に遊ぼうよ・・・玲奈ちゃん」

もはや、ホラー・レベルの恐怖である。

パニックに襲われた奈緒は宇都宮駅で途中下車するのだった。

監視カメラの目も怖い身の上なのである。

奈緒の逃走計画。

東京行きのバスに乗り・・・都内のホテルに身を隠す。そして身の振り方を考える。

しかし、幼い継美はその足を引っ張るのである。

お母さん・・・トイレに行きたくないかしら・・・トイレに行きたいの・・・トイレに紙がないの・・トイレの鍵が壊れているの・・・。

子供にとって見知らぬトイレの個室は異常に恐ろしいものである場合は多い。仕方なく奈緒は玲奈の用便に立ち会うという衝撃の体験をして・・・うっかり駅のトイレの入り口に荷物を放置するという大失態を演ずる。

もはや、来日外国人がいたるところで目を光らせていることを忘れるなんて・・・。置き引きは外国人でなくてもするだろうが。

一瞬で所持金をほとんど失った奈緒だった。

しかも、逃亡者である以上、警察に届けることもできないのだった。

サイフにはお情けとして残されたのか・・・一万円札が一枚・・・小銭も奪ったのにか。

(新しい・・・ママが・・・しくじった・・・それとも私がいけなかったのか)

継美は恐怖と慈愛を同時に感じる。

「私は・・・何をしているのか・・・」

奈緒の言葉に継美は慄く。

「もう・・・後戻りはできないのに・・・」

奈緒の言葉に継美は安堵する。

(新しいママはドジだけど・・・それなりに賢い・・・先生だもの・・・ただ)

奈緒は何かを思いついたようだった。再び目的地が出来たらしい。

しかし・・・継美には差し迫った問題があった。

(新しいママの買ってくれた黒い靴)

その問題点について話し合うことは新しいママの気分を損ねないだろうか。その結果について継美は予測がつきかねるのだった。小学校一年生が母親を捨てる決意をするにはそれなりに長い葛藤があったからである。

その頃、昔のママ道木仁美(尾野真千子)はマス・メディアの注目を浴びていた。

果歩と耕平のドライブ旅行に割り込んだ駿輔はその姿をカメラに収めるのだった。

恋人たちは強引な駿輔になんとなく支配されていた。

奈緒と継美はバスにのり、田舎町のとある児童養護施設に向かっていた。

奈緒が実母に捨てられ、五歳から七歳までを過ごした「もものいえ」である。

そこには寮母の「ももこさん」が居て、幼い奈緒にひとときの安息を与えてくれた。

「大きくなれ、大きくなれ」が口癖のももこさんは「きっと子供たちを太らせて売り飛ばすつもりだ」と思っていたと継美相手に軽口まで語る奈緒だった。

おしゃべりになった新しいママを注意深く見つめ、偽りの笑みだか本当の笑いだか本人にもわからない笑顔を見せる継美だった。

「大丈夫・・・慈善事業だから・・・私と私の娘を一晩くらいは泊めてくれる・・・あなたを預けることができれば・・・私も自由に動けるし・・・」

(新しいママは・・・私を預けて・・・逃げたりしないものかしら)

継美の心は揺れ動く。

しかし、「もものいえ」は荒廃していた。荒れ果てた庭のさび付いたブランコにいるのは桃子(高田敏江)という老婆だった。ももこさんは萎んでいて認知症を発症しているようだった。ももこさんは自称六歳だった。

(あら・・・まあ・・・新しいママの目論見は・・・ハズレが基本みたい)

だが、社交家として腕利きの継美はさっそく放置された玩具のチュースケを使って桃子との関係を構築し始めるのだった。

(とにかく・・・ここで休んで・・・黒い靴を脱ぎたいものです)

継美は継美なりに必死だった。

桃子さん、食べるものは何が好き?・・・私はイチゴ

ゴリラ

ゴリラを食べるの?

ノコギリ

ノコギリたべたらおなかがきれるよ

継美、桃子さんはしりとりをしているのよ

しりとり?

力士

シラサギ

銀やんま

ま・・・ま・・・まりもっこり(北海道ローカルのマスコットキャラクターである・・・阿寒湖のまりもに由来する・・・念のため)

継美と桃子のしりとりを聞きながら、奈緒は「もものいえ」にある食材で夕飯をこしらえた。

なにもかも変貌し・・・時の彼方に消え去ったように見えるもものいえに奈緒が幼い頃に使ったツバメの絵のついたご飯茶碗が残っていた。裏には「なお」の名前入りである。

割れもせず・・・30年も・・・そのままに・・・まるで奇跡のようなもの・・・しかし、陶器は思ったより長持ちするのかもしれない。人間が去った後もこの茶碗は残り続けるのかも。

継美はその茶碗を選ぶ。もちろん、「鳥の好きな新しいママ」に配慮した選択であるが、奈緒はもちろんその気遣いに気がつく気配はない。

奈緒はさしあたっての居場所が確保できたこと・・・それに安堵を感じるばかりなのである。

死んだように眠る桃子の枕元で奈緒は「もものいえ」の日誌を手にとる。

自分が過ごした30年前の古びた大学ノート。

そこには幼い奈緒の言葉が記されていた。

私はお母さんにはならないの

子供がかわいそうだから

生れるのはかわいそうだから

だから絶対にお母さんにはならない

幼い奈緒もまた詩人だったのである。

テレビでは「少女失踪」のニュースが伝えられていた。

そこには継美の実の母が映っていた。

アナウンサー「安否を気遣い・・・娘の無事の帰りを祈る母親」

奈緒は思わずテレビを消した。ハッとして振り返る継美。

「お母さんに会いたいの?・・・我慢しなくていいわよ」

「今の人・・・間違ってる・・・玲南ちゃんのお母さんは玲南ちゃんのために祈ったりしない・・・変なこと言ってるよね・・・」

奈緒は玲南を抱きしめた。玲南の痛みはよく分る・・・その傷跡は自分の心の中にもあるのだから。忘れていてもすぐに思い出せるほど深く・・・。

捜索トリオはまだ仁美の家に張り付いていた。

仁美は深夜、化粧をして愛人(綾野剛)の待つ部屋に出かけていった。

記者「子供が行方不明の母親がのこのこ愛人の家にいくのか」

女「そりゃ・・・不安だから・・・そういうこともあるでしょ」

男たち「・・・」

女「なによ・・・とにかく・・・時間の無駄だから・・・帰る」

妹から姉の消息が途絶えたことを聞かされた姉妹の母親藤子(高畑淳子)は・・・娘の身を案じた。

育ての母親である藤子は胸騒ぎを感じてとある女に電話をするのだった。

「あの子が・・・あなたのところへ・・・行っていないかと思って・・・」

「約束通り・・・私は一度も会っていません・・・あの・・・折り入ってお話しがあるのですが・・・」

電話の相手は理髪店「スミレ」の店主・葉奈(田中裕子)だった。

よく晴れた翌日・・・桃子と継美はすっかり意気投合していた。

二人は菜の花畑に散歩に行くと言う。

不安を感じながら奈緒は家に残った。そこへ村の駐在(大河内浩)が訪ねてくる。

奈緒は山本(偽名)を名乗った。

「10年前に・・・ご主人が亡くなって・・・施設も閉園したんだけども・・・ももこさんはここから立ち退かないってがんばってね。あんたのような施設育ちの子供たちにとって・・・ここはふるさとなんだからって・・・ふるさとがないのはかわいそうだってね・・・でも・・・さすがにあの通りお年だからさ・・・今日、老人用の養護施設に入る予定なんだ。まあ・・・あんた・・・今日これたのは・・・運が良かったよ・・・縁だよな・・・ももこさん、さぞや、喜んだろう・・・ここの施設の子の娘なら、ももこさんにとっては孫みたいなもんだろうし・・・」

奈緒は再び、パニックを起こした。

ピザを食べようとお腹をへらして帰ってきた継美はあわてふためく新しいママを発見して困惑した。

「ここから・・・逃げなくちゃ・・・」

「じゃあ・・・ももこさんはどうなるの・・・まだ六歳なのに」

「施設に入るのよ・・・もうすぐ人が来るの・・・だから逃げなくちゃ」

「じゃ・・・ももこさんも連れて行こう」

「無理言わないで・・・」

「じゃ・・・私もここにいる」

「わがままいわないで・・・」

「いいのよ・・・先生・・・無理しなくて・・・私は大丈夫だから・・・」

奈緒は突然、裏切られた気持ちで胸が塞がれた。継美はそんな奈緒を無視して桃子と会話を続ける。

どうしていいのかわからなくなった奈緒はもものいえから彷徨い出る。

路上で本当の親子が昼食の相談をしていた。

途方に暮れた奈緒はその言葉に継美の空腹を連想する。

少なくとも・・・母親でなくても・・・大人として子供に食事を与えなければいけない。

奈緒はもものいえに戻った。

食卓には食後の気配があった。

「ももこさん・・・つぐみにごはんを作ってくれたんですか・・・」

桃子は失敗して床に米を撒いていた。

「ごはんはたくさん食べなきゃだめだよ・・・大きくなれないよ・・・」

「ももこさん・・・私なおです・・・」

「まあ・・・お帰りなおちゃん・・・帰ってきたら手を洗わないとダメよ」

奈緒は座り込んだ。

「私・・・どうすればいいんですか・・・一生懸命、母親をやってるつもりなのに・・・あの子は・・・」

桃子はまだらボケの晴れ間に入ったようだった。子供とのふれあいが・・・懐かしい奈緒の存在が・・・心を急速解凍していた。

「十六」

「え・・・」

「16.5・・・靴のサイズが違うんだ」

「え・・・そんなはずはありません」

「あの子は・・・我慢してるんだ」

「そんな・・・あの子は言いたいことは言う子です」

「あんたと同じだよ・・・」

「私と・・・」

「あんたも我慢してただろう。お菓子を我慢して・・・テレビを我慢して・・・本当のお母さんを我慢してた・・・何故だい?」

「一度・・・捨てられたから・・・また・・・捨てられたくないから・・・」

「・・・正解」

奈緒は町の靴屋に走った。そして16.5センチの赤い靴を買った。

そして継美を捜索した。

継美は菜の花畑にいた。

「つぐみ・・・つぐみ・・・なんで返事をしてくれないの」

「・・・・はいはい・・・」

「ほら・・・これ・・・」

継美は赤い靴を見た。継美のもつれた心の糸は一本だけほぐれた。靴のサイズは継美の足にフィットした。足にちょうどいい靴は素晴らしい。継美は喜びを感じた。新しいママを少しだけ見直した。

「・・・お金・・・減っちゃったね」

「心配しないでいいわよ・・・ここで何してたの・・・」

「桃子さんとお花屋さんを始める準備・・・」

「わかった・・・こうなったら桃子さんと一緒に暮らそう・・・いざとなったら桃子さんも誘拐しちゃえばいいし」

「・・・お母さん・・・」

しかし、時すでに遅く、役所の人間が姿を見せていた。

帰宅した二人は物陰に実を潜めた。

桃子は最後の知を振り絞って・・・二人に別れを告げる。娘と孫は誰かに追われている。なんとしても逃がさねばならないのだ。それがふるさとの意地の見せ所なのである。

「チュースケ、出てきちゃダメだよ・・・ここにはこわいおじさんがたくさんいるから。だからバイバイだよ。・・・つぐみちゃん・・・楽しかったよ・・・お花たくさん・・・ありがとうね・・・なおちゃん、お母さんになったね・・・よかった・・・なおちゃんがお母さんになってくれて・・・ありがとう・・・なおちゃん・・・バイバイ・・・バイバイ・・・」

「ももこさん・・・あなたのおかげで・・・私は・・・お母さんになれました・・・ごめんなさい・・・何もできなくて・・・」

「いいんだよ・・・なおちゃん・・・でもバイバイだよ」

桃子は去って行った。古びた廊下にはチュースケだけが残っていた。

継美は泣いた。もう一人の自分・・・六歳のももこのために泣いた。

奈緒もまた泣いた。もう一人の自分・・・継美のために泣いた。

鈴原の家では藤子と次女の芽衣(酒井若菜)が会話していた。

「奈緒ちゃん・・・教師をやめたって・・・」

「そんな・・・私、向こう(結婚相手)のお母さんに姉は教師してますって言っちゃったのに」

「お前・・・暢気だね・・・お姉ちゃんが行方不明だってのに・・・」

「そんな・・・どっか友達のところにでも・・・あの人に・・・友達なんていないか」

藤子は約束の場所へ出向いた。

そこには葉奈が待っていた。

「いえね・・・もしかしたら・・・あなたのところじゃないかって・・・」

「いえ・・・あの子にはあれから一度も会っていませんから・・・」

「で・・・話って何・・・」

葉奈は新聞の「身元不明の女性の死体発見」の記事の切り抜きを見せた。

「まあ・・・びっくりさせないでよ・・・大丈夫・・・駅で見かけた人がいるっていうから」

「・・・そうですか・・・」

奈緒と継美は東京の原宿に現れた。

そこには奈緒の義母・藤子の職場があった。

藤子の職場近くの喫茶店で藤子と別れた葉奈は駅に向かう歩道橋にいた。

継美を玩具店に残して奈緒は義母の職場に向かって歩道橋を渡った。

二人はすれ違った。

奈緒は藤子に電話をかけていた。義母に会って何かを相談するつもりだった。

しかし・・・葉奈は奈緒の姿を見て必死に無表情をとりつくろっていた。

「生きていた・・・」葉奈は物陰から奈緒の姿を見守っていた。まるで娘の身を案じる実の母のように・・・。

その時、「お母さん」と呼ぶ声がした。

継美が道路を挟んで歩く奈緒に手をふっていた。奈緒は継美に手をふりかえした。

葉奈はその光景に息を飲んだ・・・。

(そんな・・・まさか・・・いつのまにか・・・私がおばあちゃんに・・・なっている・・・長生きする小鳥を買えないこの私が・・・変な先生(市川実和子)に病院のトイレのスリッパ履きっぱなしを指摘されるこの私が・・・・・・・)

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『森カンナの警視庁失踪人捜査課』『原幹恵の警部補 矢部謙三』(テレビ朝日)『岩佐真悠子のトラブルマン』『里久鳴祐果の大魔神カノン』(テレビ東京)『堀ちえみのヤンキー君とメガネちゃん』(TBSテレビ)『深田恭子のヤッターマン』(日本テレビ)ええとまあもうどうしていいか・・・・・・・・・・・・・・。

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2010年4月21日 (水)

捜査中ってもっと楽しいと思ってた(上戸彩)

さて、いよいよ素直にナツメロ投入である。

「ケイゾク」(TBSテレビ1999)の第二話と同様に「名医による殺人」というテイストである。

死者という無用のもののために現世にとって有用な人間を裁くことの不利益を問題提起するのだが、「御免ですんだら警察は要らない」のである。

個人的な信条で「死刑執行」をしない法務大臣はアウト・ローであることを自覚しているのだろうか。

人々は誰もが「犯罪者になる可能性」を持っているだからといって「犯罪者」を許し続けたら世界は必ず崩壊するのである。

殺人者は英雄にもなり得るが英雄を死刑台に送り込んでこその法治国家なのだ。

火曜日のドラマ対決は①「バチスタ2」↗14.7% ②「絶対零度」↘14.5% ③「八蝉」↗*8.4%

で、『絶対零度~未解決事件特命捜査~・第2回』(フジテレビ100420PM9~)脚本・酒井雅秋、演出・村上正典を見た。記憶はすべて過去に起因すると人間は考える。早い話が未来の記憶というものは考えにくい。犯罪の記憶はすべて過去の出来事である。殺人事件の場合は被害者の時間は停止し、加害者の時間は存続する。刑事たちは被害者の停止した時間つまり未来永劫の現在と刻々と過ぎ行く加害者の過去の接点を捜査する。加害者は時々、置き去りにした過去に伸びる通路を歩く刑事たちの足跡を聞く。加害者は前を見る。そこには「時効成立」と書かれた扉がある。15年という時を歩き続けた加害者はもはやそのドアに手が届くところまで歩みよっている。その肩に刑事たちの手が伸びることを正義と呼ぶのである。

ゴミ屋敷の所有者が死亡した。死んだ老婆の係累はなく、仕方なく役人が残された財産の整理にあたる。老婆は長年に渡り、あらゆるものを収集してきた。ゴミの中から新聞紙に包まれた血染めの包丁が発見されたのはそのためである。加害者が捨てた凶器は第三者である老婆に拾われゴミの中で眠り続けてきたのだった。

凶器に残された血痕は一週間で時効を迎える「富士見医大研修医殺害事件」の被害者のDNAと一致した。2004年に始まったデータ・ベース化が1995年の被害者に適応されるのは遺伝的関係者のサンプルが採取されているからだということにしておく。さらに言えば「DNA」による個人識別の技術は実はまだ確立されていない。あくまで可能性の幅を限定する証拠である。DNAが一致すれば本人である可能性が極めて高いと言うことに過ぎない。しかし・・・ドラマなのでなんとなくでいいのである。

ずっと遠くにいた刑事たちの足音が突然高まったことに加害者は怯えるのだった。

例によって当時は見過ごされた証拠多すぎ・・・なのであるが・・・そういうドラマだから仕方ないのだろう。

警視庁捜査一課特命捜査対策室の刑事たちは「凶器の発見」という新たな証拠に基づき再捜査を開始するのだった。

容疑者として最初に浮上するのは被害者の当時の交際相手だった。

1995年、90年代最悪のテロリスト・グループ、オウム真理教の地下鉄サリン事件が発生。世情は騒然として、社会は異臭に敏感だった。付近で異臭騒ぎが起きた頃、交際相手の研修医・葵(原田佳奈)の部屋を訪問した恋人の野宮(ムロツヨシ)は瀕死の葵を発見する。

二人の交際が順調ではなかったという噂から野宮は重要参考人となったが証拠不十分のため起訴には至らなかった。

およそ15年後、野宮は当時と同様に花屋を経営している。しかし、その妻は当時、二人と三角関係にあったとされる看護師・千秋(高久ちぐさ)だった。

刑事たちの目は野宮夫妻に集まる。だが、夫妻の記憶から「消えた患者・ゲンサン」が浮かびあがり、医療過誤にからんだ事件の別の面が浮かび上がる。

研修医・葵は当時の富士見医大・看護婦長・立花(阿南敦子)と「ゲンサンという患者」について口論をしていたのである。

やがて、刑事たちの目は事件当時の葵の指導医で現在は特殊な分野の手術の権威である桐山(大高洋夫)に注がれるのである。

「桐山が何らかの不祥事を起こし、融通のきかない研修医が何らかの告発をしようとして口封じされた」という線で再捜査をする刑事たち。しかし・・・決め手は欠けるのだった。

そこで寝癖刑事・桜木泉(上戸)は幻想のタイムマシーンに乗り込むのだった。

スイッチは未だに葵を愛していた野宮の思い出ノート。そして事件当日の葵のレシートだった。本体は年代物のCDプレーヤーである。

泉は事件当日の葵の足取りを追っていく。レンタル・ショップではさすがに大黒摩季の最大のヒット曲「ら・ら・ら」(1995年)なので現在も在庫ありなのだった。

懐かしいにおいがした 公園のホームレス

人探しってもっと難しいと思うけど

生き続けるのは簡単なのか20年も棲んでいる

ら・ら・ら~ 今日も明日も昨日もここにいた

泉はたちまち消えた源さんを知っているホームレス仲間に巡りあうのだった。

桐山は当時から人体実験愛好家だったのである。そして、それを知りつつ、当時の医療スタッフは「源さんを手術の実験材料」にした桐山の行為を黙認したのだった。全員、モラルが欠如した異常人格だったのだ。

それに被害者は人間ではなくホームレスだったのである。

しかも、立花は桐山が葵を殺害した証拠となる血染めのカフス・ボタンを隠し持っていたのである。

そしてそれを提示して難病の夫の手術を依頼するために桐山を恐喝していたのだった。

しかし、一度は依頼を承諾した立花はまるでその気はなかったのだ。おそらく、折を見て立花を殺害するつもりだったのだろう。

立花は夫の手術がスケジュールに入っていないことを知り、激怒して証拠の品を差し出すのである。もちろん、重要な証拠の秘匿だし、源さん殺害については共犯として殺人罪に問われるのであるか・・・脚本家が基本的にミステリの素人なので許してあげてください。

まあ・・・立花の夫について葵が気配りするというとんでもエピローグはありえませんけどね。花屋夫婦の関係修復だけで充分だろう。

ずっとずっとずっと・・・一緒にいようねって言うじゃありませんか的に。

カルテに残った「筆圧によるメモの痕跡」も解析され、桐山は時効成立前に、「葵殺害」「源さん殺害」で立件され基礎されたのである。

かくてこの事件は「連続殺人医師事件」となったのだった。桐山は当然、死刑である。

まあ・・・もう少し、刑法関係についてそれらしく嘘をついてもらいたいし、埋もれた証拠の掘り出し方も工夫してくれるといいのになぁと思います。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

さて『八日目の蝉』も見ているのだがある意味、拉致被害者をそれなりに世話したと主張する北朝鮮工作員一同の立場から描いたドラマなので恐ろしくて言及を控える今日この頃です。このような立場の被害者の家族たちはどんな思いでこのドラマを見ているのだろうか・・・。まあ、登場人物たちは主人公の非をずっと主張するのだが主人公が全く我関せずという描写だからな・・・。最後は薫が自殺して・・・主人公が漸く己の犯した罪を自覚して後追いくらいでないとな。なんだか困ったドラマになると考えます。

木曜日に見る予定のテレビ『おみやさん』『同窓会』(テレビ朝日)『恋とオシャレと男のコ』(TBSテレビ)『プロゴルファー花』(日本テレビ)『素直になれなくて』(フジテレビ)

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2010年4月20日 (火)

影は嘘の真実・・・いや真実は影の嘘・・・真実の嘘は影・・・何でしたっけ(阿部寛)

嘘は真実の影である。光あるところに影があるのだ・・・サスケかっ。

次から次へとくりだされるどこかで見たキャラクターたち。成功している部分もあるが鼻につく部分もある。面白いのかつまらないのか・・・微妙というお茶の間も多いのではないか。

キッドが一番気になったのは・・・警視庁捜査一課の主任刑事がベタな関西弁である・・・というところ。なんだ・・・人材交流で来ているとでも言うのか。刑事として大事な土地勘がないだろう。

そして、刑事三人のトイレでの臭いやりとりである。

・・・なんていうか・・・無神経なんだよな。何かを履き違えている。

その象徴が「オチの部分」で・・・人形町の老舗の余命いくばくもない看板老婆が「アリバイ」と口走ることである。せめて「アリバイだかなんだかが・・・」とかそこはかとなく言葉を濁してほしかった。

重厚な出演者・・・練りこまれた原作・・・そして三流の脚本である。まあ、新参者なので少しアップアップなのは大目に見るしかないのだな。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「失踪人」16.4%(森カンナの時代か・・・)、「矢部」↘10.2%(ウルトラアイ不足)、「タンブリング」10.5%(まっこうだったな)、「まっつぐ」10.1%(まっこうなのだ・・・すると来週は双方20%か・・・)、「怪物くん」17.5%(海荷とったな)、「のだめ最終特別編」13.6%(宣伝臭強すぎたな)、「チェイス」*8.8%(今季初ヒトケタスタート)、「ショカツの女4」13.0%(凄い土曜日だった・・・)、「龍馬伝」↗21.9%(咸臨丸とったな)、「新参者」21.0%(人形町万歳)・・・以上。

で、『新参者・第1回』(TBSテレビ100418PM9~)原作・東野圭吾、脚本・牧野圭祐、真野勝成、演出・山室大輔を見た。前述の通り、脚本にやや難があるが・・・原作が堅いのでそれなりに見られる展開になっている。舞台となるのは日本橋人形町周辺である。いわゆるザ・下町だ。もちろん・・・今では下町とは郊外の町のイメージなのでそれほど下町らしくないと感じる人も多いだろう。何故、人形町なのかは諸説あるのだが、そもそも江戸時代には人形町という町はなかった。しかし、人形町通りはあったのである。古地図で人形町を探しても見つかりません。東側に長谷川町、新和泉町、住吉町、西側に新乗物町、堺町、銀座などが続く通りが人形町通りである。この近所には人形浄瑠璃などの芝居小屋があり、人形師や人形遣いが多数居住していたので人形の町という呼称が生れたというのが有力な説である。人形焼屋がたくさんあるからではないのである。

東京の地下鉄の駅に人形町駅がある。路線は東京メトロ日比谷線と都営浅草線がクロスする形になっている。日比谷線は北に小伝馬町駅、南に茅場町駅、浅草線は東に東日本橋駅、西に日本橋駅となっている。東京の町はどこまでいっても町だが・・・人形町はまさに町の中の町なのである。

この町を管轄する警視庁日本橋署(架空)に加賀恭一郎(阿部)という刑事が新参者として赴任してきたところが・・・物語の起点である。ちなみに日本橋人形町の実際の管轄は久松警察署である。久松署は久松町、箱崎町、浜町、蛎殻町、馬喰町、東日本橋など中央区の北東部をテリトリーとしている。一部東京愛好家にはたまらない地名が並ぶのである。

加賀はそこそこの推理力を持つ、しかし、しぶとい刑事であるらしい。

年が離れすぎた大学の先輩・後輩である元新聞記者で現在はタウン誌「ドールタウン」(ストレートだな)の記者である亜美(黒木メイサ)は「嘘に隠された真実を見抜く力がある」などと言うのだが、39才のおっさんには25才の小娘は赤子も同然だからだろう。

ともかく・・・加賀は所轄の刑事として雑多な事件を捜査し・・・隠された真実を暴くのが仕事なのである。

第一の事件。「居眠り婆さん暴走事故嫁裏工作飼い猫薬殺事件」・・・老舗のからくり人形師・亀田(津田寛治)の母親(内海桂子)が居眠り運転で衝突事故を起こす。しかし、まるで睡眠薬をもられたようだという証言から加賀は亀田家の猫が路上で死んでいたことを突き止める。

加賀「母親と息子夫婦には土地の運用をめぐるトラブルがあったと近所で評判でした。そして亀田の母は猫のえさをつまみ食いすると近所で評判でした。さらに亀田の嫁が義母のその姿を憎々しげに見ていたと近所の評判でした」

亀田の嫁(麻生祐未)「なによ・・・評判評判って」

加賀「そこで私は猫の餌の空き缶を調べました・・・缶底の価格シールをはがすと・・・ほら・・・穴があいている・・・そこに奥さんが注射器で何かを注入していたと近所で評判ですよ」

嫁「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、なによ・・・私はただ・・・あの猫を殺そうと思っただけ・・・お義母さんを殺す気なんてなかったのよぉぉぉぉぉぉぉ・・・まあ、死んでくれたらいいとも思うけど」

加賀「お義母さんは・・・真相を悟って・・・しかし・・・今回はつまみ食いはしていない・・・とあなたをかばってましたけど・・・」

嫁「ひぃぃぃぃぃぃ、外面なのよ・・・外面がいいだけなの・・・そんなことで恩を着せられてたまるもんですか、きっと一生ネチネチ言われるわ・・・行きます・・・警察に行きます・・・自首します・・・くそっ」

夫「えーっ」

同行した刑事(阿南健治)「お手柄だったけど・・・家庭に波風たてるタイプだよね・・・あんた」

加賀「・・・刑事ですから・・・」

第二の事件。「一人暮らしの女自宅で絞殺事件」・・・その女・峯子(原田美枝子)は加賀と同じく新参者だった。二人は街ですれ違っていた。何者かが彼女の首を絞めた・・・走馬灯のように彼女の脳裏に去来する記憶を神の如きお茶の間は見た。おっさん(原田芳雄)、おばさん(紺野まひる)・・・そして若い男(向井理)で・・・彼女の記憶・・・彼女のすべては虚空に消えた。この事件が本題で未解決のまま最終回まで引きずるという趣向である。

警視庁捜査一課殺人班(架空)の刑事・上杉(泉谷しげる)は峯子の離婚した夫を尋ねた。

元夫の清瀬直弘(三浦友和)は清掃会社の社長だった。直弘は離婚後の妻については現住所も知らないと証言した。犯行時刻のアリバイは秘書の宮本(マイコ)が証言して一応成立した。もちろん・・・清瀬と宮本はなんとなく怪しいムードを醸し出すのである。

第一発見者は被害者と待ち合わせしていた吉岡(草刈民代)だが「待ち合わせ時間を変更したこと」だけが・・・彼女の言う裏切り行為だったら・・・どうしよう。

思わせぶりな演出が・・・脚本とマッチしていないこと夥しいな。

加賀は本庁の新人刑事・松宮(溝端淳平)とコンビを組んだ。二人は従兄弟同士だった。

松宮「恭一郎おじさんとコンビですか・・・」

加賀「従兄弟はな・・・恭一郎おにいさんだ・・・正確に言っておきたいので」

松宮「じゃ・・・加賀さん・・・所轄の加賀さん・・・本庁の松宮です」

加賀「・・・」

二人は殺人現場に残された生命保険の営業マンの名刺の本人・田倉(香川照之)を訪ねた。

田倉「被害者は顧客でした」

加賀「あなたは私が買おうとしていた行列のできる人形焼の最後の一つを横取りした・・・一生怨んでやる」

田倉「私はあんこの入った奴よりカステラだけの奴が好きなんです」

加賀「そういうのは玩具焼きって言うんだよ」

田倉はアリバイを主張したが、日本人なのになぜか日本語の発音がたどたどしい保険会社従業員・前橋(松本あゆ美・・・群馬県出身)の証言によりアリバイは矛盾を抱えた。

田倉の証言・・・「峯子の部屋→煎餅屋「あまから」→会社→趣味の剣道場」である。

面倒だから死亡推定時刻との関連は省くがこれでは犯行が可能になってしまうのである。

第三の事件・・・「煎餅屋「あまから」の女主人をめぐるガン告知せずのトリック」・・・突然、挿入されたやたらに芝居がかったあまからの女主人(市原悦子)は実はガンだった。それを本人に隠そうと女主人の息子と田倉が仕組んだのだった。田倉は女主人の孫・菜穂(杏)に惚れていた。菜穂は美容師としてパリ留学が決まっていた。その夢を応援するために祖母が余命いくばくもないことを隠そうとしていたのだった。

田倉の実際の行動・・・「峯子の部屋→会社(本物の診断書)提出→「あまから」(偽の診断書を受け取る)→剣道場」だったのである。

真実を見抜いた加賀は穏便にすませようとするが若い松宮は「あまから」の家族がそろった場で矛盾点をつく。

加賀「ち・・・」

女主人「私は死ぬのかい・・・」

息子「・・・」

孫「そんな・・・」

女主人「いいんだよ・・・真実はまずいけどパリパリだよ。嘘は美味くてもすぐ湿気るんだ・・・」

孫「意味わかんない」

女主人「嫁が美容師なのは気に食わなかったが・・・孫は何やってもかわいいんだよ」

孫「ばあちゃん・・・」

女主人「行っておいで・・・パリで夢をかなえておいで・・・」

松宮「意味不明だ・・・」

加賀「馬鹿だな・・・あまあまの人情って奴なんだよ・・・ここは・・・とりあえずな・・・まあ、ガンの告知なんてさっさとした方がいいと思うがな」

松宮「っていうか・・・44才のおっさんと24才の看板娘の関係ですよ・・・年の差カップルなんですか」

加賀「ふ・・・青いな・・・そこは日曜劇場のなぜかこだわりポイントなんだよ・・・一種の病気だ」

とにかく・・・孫は旅立ち、祖母は死んだことにすれば・・・二人はゲスト扱いができるのだった。

まあ、「あまから」の女主人がレギュラーだと「新参者」ではなくて「家政婦」になってしまうからな。

たいやき屋「銀のあん」の看板娘・奈々(沢木ルカ)・・・育ち盛りか・・・。

とにかく・・・来週は女将風の夏川結衣が登場してちょーちょちょちょわちょーなムードが高まるらしい。ま・・・顔見世興行みたいなドラマだな。要するにゴテゴテなのである。

関連するキッドのブログ『流星の絆

水曜日に見る予定のテレビ『ERⅩⅢ』(NHK総合)『臨場』(テレビ朝日)『Mother』(日本テレビ)『IRIS-アイリス』(TBSテレビ)

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2010年4月19日 (月)

オランダ製木造コルヴェット艦「咸臨丸」その元の名をジパングと呼ぶと勝艦長申し候(坂本龍馬)

坂本龍馬は武は千葉道場の塾頭であり、北辰一刀流だが、政治学問的には藤田東湖の流れを組んでいる。

藤田東湖は山内容堂・吉田東洋主従の師匠筋と言っていいだろう。さらに、吉田東洋はジョン万次郎を通じて異国のなんたるかを知り、河田小龍を通じて人材発掘に努めた。もちろん、甥である後藤象二郎はその一派であるが、坂本龍馬、岩崎弥太郎、近藤長次郎らの草莽の輩の才能発掘・登用の熱は尋常ではない気配が伺える。

もちろん、吉田松陰と吉田東洋が気脈を通じていたなどという証拠はない。

しかし、少なくとも安政の大獄で東洋の主君・容堂は謹慎し、吉田松陰は刑死したのである。二人が同じ派閥に属していたことは間違いない。

吉田松陰の軍学の師匠は佐久間象山である。そして龍馬は佐久間象山門下生でもあるのだ。

佐久間象山はまた勝海舟の妹婿であり師匠でもあった。そして勝艦長が太平洋を咸臨丸で航海した時、その顧問にはジョン万次郎がいたのである。

幕臣・勝海舟と脱藩浪人・坂本龍馬・・・縁も縁もないように見える二人は実に多彩な糸で結ばれている。

もちろん、本家千葉道場は水戸徳川家に縁深く、桶町千葉道場もまた雄藩連合の各大名家の剣術指南として特別な関係を持っている。常に芸事は実力と名声がものを言うからである。

少なくとも一芸に秀でた坂本龍馬が勝海舟の右腕になることは約束された出来事に近いのだった。

咸臨丸は全長50メートル、機関出力100馬力、排水量300トンの小船だが・・・龍馬にとってはヤマトの国に黒鉄の城(実は木造)があることを充分に実感させたのである。

咸臨丸と勝艦長。それは亡国の予感によって閉ざされた未来に対する龍馬の希望の舟だったのである。

ただし、某ヤマトと違い、艦長は死なず、古代くんが死んじゃうのだった・・・。

で、『龍馬伝・第16回』(NHK総合100418PM8~)脚本・福田靖、演出・大友啓史を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。もちろん今回は龍馬かぶれの勝麟太郎描き下ろしイラスト大公開でございます。龍馬と勝海舟の運命の出会いはどのような経過であってもドラマチック。昨年の例外は除き、最近の大河は歴史研究の新展開は余さず挿入のスタイルが小気味いいですな。愚昧な大衆の期待を裏切りすぎるのではとハラハラドキドキするところがまた嬉しい感じでございます。今回も松平春獄公面接の際に近藤長次郎が同席していたという研究を捻ってまさかの長次郎の先発で勝弟子入り・・・。長次郎が先輩風を吹かす勢いが目に浮かびます。そして地球儀コントでくりかえしのギャグ・・・実に大衆に喧嘩売ってます~。暫くクスクス笑いが止まりませんでした。まあ、抑止力については「戦わずして勝つ」の軍略の基本で・・・勝・龍馬クラスの剣術使いには自明の理すぎるわけですが、そこは大衆に迎合なのか・・・と思わず膝を打ちました。咸臨丸・・・あるよ~はHERO的にオーダーに応えた感じでございましたね~。千葉さな子→伊達宗城→松平春獄というラインはすごくタイムリーですが・・・ちょっと収録に間に合わなかった感じでございましょう。件の発掘記事直後の妄想的には・・・。

龍馬「わしゃぁ・・・勝ちゅう人に会いたいんじゃ・・・なんとかならんかの・・・」

佐那「いいよ・・・明日出張稽古があるから伊達のお殿様に聞いてみる・・・」

翌日。

佐那「今、幕府で一番偉い人にあわせてくれるって~」

龍馬「まっこと、さな様はお顔が広いの~・・・さすがじゃの~」

佐那「さ、佐那は坂本様のためなら、い、命も操も捨てる覚悟でございますーっ」

・・・こんな感じ・・・。

Ryoma186204 さて、半年に及ぶ龍馬の文久二年(1862年)の旅も夏の終わりに終息する。江戸にて一端休憩なのである。そこから師走に入って勝海舟に弟子入りするまで龍馬は精力的に江戸での旧知のものとの交流を行ったとされる。何しろ、青春時代を過ごした第二の故郷であり、人気者で義理堅い龍馬は挨拶回りだけでも引く手あまただったに違いない。この頃、桂小五郎を介して高杉晋作と知り合った龍馬は「三千世界の烏を殺し主と朝寝がしてみたい」を吉原で合作した。春に起きた寺田屋騒動のために同士討ちで人材失った薩摩藩の大殿久光は将軍貢献役に一橋慶喜、幕府総裁に松平春獄を据えて兄・斉彬の遺志の実現に満足し、再び上洛するが、その途中でイギリス商人殺傷生麦事件を起こした上に・・・久光の留守中に京に入った長州藩の毛利慶親や土佐藩の山内豊範の下級藩士たちがなにやら策動していることに不快感を感じ、薩摩に帰った。京都は天誅という名の暗殺行の流行で治安は極限まで乱れていた。身内を粛清してまで安定を謀った久光の立場がなかったのである。しかし、京に残った薩摩過激派は長州・土佐の攘夷急進派と呼吸を合わせ、一挙に「将軍上洛攘夷誓約」の勅使派遣を実現する。

龍馬は連日、桂小五郎や高杉、そして井上聞多に誘われて吉原に繰り出していた。

「まあ・・・坂本くん・・・飲みたまえ」

「しかし・・・桂さん・・・よく金が続くの・・・長州には金の生る木が生えちょるのかい」

「ははは・・・金の生るはないのであります・・・が・・・天保通宝をどんどん作ってますからな」

「はあ・・・銭を作るとは・・・」

「贋金でありますよ・・・五十文で百文作ります。倍々手慰みなのであります」

「そりゃ・・・ひどい・・・」

「ひどくなどありません・・・薩摩は四十文で百文作ってるそうですから・・・長州は良心的なのであります」

「しかし・・・それじゃ、ものの値段があがるじゃろ・・・」

「いいや・・・贋金であがる物価など大したことないのであります。それよりも日の本の物価が安いことをいいことに異人どもが買占めをしますからな・・・それで品不足になりインフレーションがおこるのです・・・攘夷です・・・攘夷しないとならんのです。薩摩の芋侍が英国人をバッサリやった一件は実に胸がスカッとしました・・・遅れをとってはなりません・・・どんどんバカスカ斬って斬って斬りまくる・・・これしかありません・・・異人たちもそのうち怖くて来日回避するのです」

「おいおい・・・」

「龍馬・・・すまん・・・桂さん・・・京に残した女が気になって最近、酒が過ぎるのであります」

不死身の聞多が桂を当身で沈黙させた。

高杉晋作が暗い目を龍馬に向ける。

「高杉さんは上海帰りじゃとか・・・」

「ふ・・・上海か・・・嫌な思い出だ・・・」

「なぜじゃ・・・」

「シナ人と長州人はよく似ている・・・そのシナ人が白人どもに奴隷のように扱われているのを毎日見続ければ・・・憂鬱になる・・・明日は我が身ぞ・・・坂本くん」

「・・・」

「明日は品川で花火をあげようかと思っている・・・君も来ないか・・・」

「いや・・・明日は人に会う約束があるきに・・・ちくとまずいの・・・」

「そうか・・・」

翌日、長州藩愚連隊は品川御殿山のイギリス公使館に焼き討ちをかけた。

「ここは花見の名所なのに・・・イギリス、オランダ、フランス、アメリカが城館を建てるとは甚だ怪しからん・・・よって天に代わって焼き尽くすなり」

宵闇の中で高杉晋作が宣言すると井上聞多が地雷火を持って突進する。夜は作業が中断しており、見張りもなかった。

拍子抜けした聞多は煙草を一服した。その火が爆薬に着火するのはもちろんお約束である。

轟音と共に火柱があがり、建物はたちまち燃え上がった。しかし、その猛火の中から火達磨となった聞多が走り出る。

「うわ・・・聞多・・・燃えてるぞ・・・川だ・・・川に走れ・・・万一に備えて久坂が待機しておる」

「あづい・・・あづい・・・ぎゃぎゅぎぃ」

絶叫しながら坂を駆け下りた聞多は海に向かって注ぐ小川に向かう。しかし、ついに力尽きて手前で倒れた。

突然、水煙があがる。そこに不気味な影が現れる。

「河童三平参上・・・そりゃそりゃ・・・」

燃え上がる公館の炎に照らされた緑色の怪物は口から大量の放水を開始した。肛門から水を吸い上げ口から吐く久坂玄瑞の秘術・人間ポンプである。

燃え上がる聞多の火はじゅっという音で消し止められた。

しかし・・・すでに全身はくろこげでおおむね炭化している。

「聞多・・・」さすがの高杉も絶句した。

だが一瞬の静寂の後で・・・聞多はむくりと身を起こす。そして口から煙を吐いた。

「ははは・・・聞多・・・本当に御主は不死身じゃのう・・・」

高杉は安堵して哄笑した。火災の炎はたちまち燃え広がり、品川の町を焼き尽くしていく。

その様子は江戸湾に浮かぶ幕府軍艦・咸臨丸からもよく見えた。

「また・・・馬鹿がしでかしたか・・・」

甲板で酒を飲んでいた勝海舟は遠眼鏡で観察しつつ、つぶやいた。

「まったく小僧どもの火遊びもたいがいにしてもらいてえもんだ」

「・・・」

龍馬は自分が叱られたように大きな体をすくめた。

「ああ・・・もったいないねぇ・・・あれだけの資材を調達するのにいくらかかってると思ってんだ・・・龍馬・・・お前も友達なら黙ってやらせる手はないだろうが」

「まっこと・・・すまんき・・・しかし、長州もんは松陰先生の呪いがかかっちょるのでなかなか話が通じんきに」

「まったく・・・吉田松陰の野郎、ろくでもねえ弟子を育てやがって・・・ま、元はと言えばうちの大老のしくじりと思えば堪忍するしかないがよ・・・」

「勝・・・それを申すな・・・」

勝を諌めたのは大目付大久保忠寛である。

「龍馬よ・・・」と大久保は目に品川の炎を宿しながら言った。「お前の仲間に申しておけ・・・間もなく・・・江戸に公儀隠密が集結する・・・江戸での悪戯は目こぼしできぬとな・・・」

「すると・・・」

「上様(将軍)の上洛が実現するとなれば・・・お上(天皇)のために忍びたちは全力を尽くさねばならぬ・・・」

湾内と言えども海上を渡る風は冷たい。龍馬は身震いした。

「我ら影一族も・・・無尽の講を興す時が来たのじゃ・・・」

大目付は目を品川の火災から南に転じた。そこには横浜の港に停泊する黒船のシルエットが浮かぶ。

「外に夷荻・・・内に謀反・・・これからの日の本は・・・綱渡りの連続じゃ・・・国体を護持するために命捨ててかからねばならぬと心得よ・・・」

「は・・・明智忍軍は影丸様に従いますき・・・」

「勝・・・上様を頼んだぞ・・・」

「軒猿衆も影丸様に従いまする・・・」

「佐久間・・・」

「真田忍軍・・・影丸様のお支配のままに・・・」

「服部・・・」

「公儀隠密惣領受けたまり候」

「北風・・・」

「風魔亀甲水軍衆仰せに従いまする」

龍馬はふと、視線を沖に転じた。

闇の中に数隻の黒船が浮かび上がる・・・。

すでに影の幕府は闇の黒船艦隊を完成させていたのである・・・。

闇に潜む無数の船大工・・・無数の闇の水夫たち・・・。

その気配に龍馬は震える。天皇の忍びと幕府の忍びの合体・・・。

しかし・・・それでも古きものたちの野望は燃え盛るであろう。

「時代が・・・動いていく・・・これが風雲というものか・・・」

風にのって海上に雪が舞い始めていた。

関連するキッドのブログ『第15話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『八日目の蝉』(NHK総合)『絶対零度・未解決事件特命捜査』『ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ)

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2010年4月18日 (日)

上野樹里とミルヒー・ホルスタインと吉瀬美智子とベッキーと福士誠治と谷原章介とテオとマジノと山口紗弥加と山田優とオレ様(玉木宏)

さてと・・・土曜日は「タンブリング」「怪物くん」「まっつぐ」「チェイス・国税査察官」などが新番組としてあったわけだが・・・「タンブリング」といえば鎌田洋次の女子体操コミックを連想したりして・・・こちらはオリジナルで主軸は男子新体操だけれど、女子部(岡本あずさ、入来茉里、伊勢みはと、岡本玲などがいます)もあってそれなりにスポ根ドラマとしてちばてつやの臭いがするドラマ「タンブリング」(TBSテレビ)が意外と面白かったのである。

意外と、土曜日は「タンブリング」の日になるかもしれない。今回だって「婆、婆、婆と何回も云われました(国仲涼子)」というタイトルで記事を書きたいくらいだ。

しかし・・・今夜に限って言えばコレを書くしかないのデス。

で、『のだめカンタービレ最終楽章 特別編』(フジテレビ100417PM9~)原作・二ノ宮知子、脚本・衛藤凛、演出・武内英樹を見た。映画「最終楽章・後編」の公開日なので40億円を稼いだ「前編」を特別編集でお届けします作戦である。暴利を貪ります。何か文句ありますかというのだめのセリフが聴こえてくるのである。まあ、素晴らしい作品でいくら稼いでもそれは正当な報酬の範囲内なので構わない。とにかく、ヨーロッパに渡ってからの峰(瑛太)や清良(水川あさみ)そして真澄(小出恵介)のいない作品世界を描き、ついに完結させただけでもスタッフの力量や作品の持つ圧倒的なパワーを感じる。「のだめカンタービレ」のある世界に生れてよかったと思える作品なんかそうざらにあるわけではないのだな。もちろん、原作の完全映画化というのは至難の技なのである。そこは「原作」や「アニメ」そして「ドラマ」さらには古典音楽の豊饒で果てしない「世界」で補完するしかない。それでものだめと千秋の愛の世界を実写で見ることには確かな幸福があるのだ。

「で、ついに変態の森の音楽の塔の螺旋階段をパリの千秋真一・野田恵は昇り始めたのである。オレ様とのだめぐみ・・・ってなんだかオレ様がのだめ組に入っているように聴こえるじゃないか・・・幻聴か・・・ともかく劇場映画として再構築されたオレ様とのだめの物語はミルヒー・ホルスタインことオレ様の師匠である巨匠シュトレーゼマンによって構築された音楽の魔王による愛と罠と祝福に満ちた物語になるわけだが・・・とにかく前編なので祝福部分はごっそり抜け落ちて、のだめから見れば悲哀と絶望に満ちた流れになるわけである。しかし、それはオレ様から見ればずっとオレ様のターンなのであり、このまま終っても全く問題のない完成度と言える。オレ様としてはのだめの生太股をピチャピチャたたくだけでも大サービスの大盤振る舞いなのだから。しかし、ジジイ・・・いや師匠がオレ様に安易にご馳走を振舞うはずもなく・・・史上最低のオーケストラとも言えるマルレ・オーケストラの恐怖が襲い掛かるのだった。卑しくもこのオレ様が常任指揮者を勤めるオーケストラがこんな・・・悪夢のような音を奏でるとは・・・本当にこいつらプロなのか。どうしようもなく低次元の大衆向けコミックからイタダキののだめとゆうこのカメハメハ対決でジャンの宣伝飛行船が墜落炎上大惨事を巻き起こすより、天敵孫Ruiと買い物に出かけたのだめが披露するおぞましいひもつきデカパンより、地獄で悪魔でサタンでデビルでデーモンであるいは天国直行で即死で毒殺でベッキーもウエンツも軟便にまみれたのだめ毒カレー事件(サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」伴奏)よりも最悪なオーケストラのボロボロボレロがオレ様を失意のどん底に叩き落すのだった・・・しかしプリごろ太で云えばカズオなオレ様がそんなことで挫けるわけはないのだった。師匠のマルレ時代を知るコンマス・トマ・シモンと独裁者同盟を結んだオレ様はマルレ・オケの刷新に乗り出し、ダメなものはダメ、イイものはイイで粛清を行い、ついにクロキンやノースリーブ、そしてパソンのポールやチェロのもじゃもじゃなどそれなりに使える奴らを酒場で雇用して冒険の旅に出るのである。文句のある奴はかかってこい。まだまだオーボエのアレクシ(携帯)など不満分子も居るがその娘カトリーヌ(ニコラス・コントス)が可愛いからでなく底辺のものが涙ぐましい努力をすることを少しは認めることができる成長ぶりなのである。さすがはオレ様だ。一方、オレ様とステージで共演することを目標とするのだめはミルヒーの悪魔の罠が待ち構えることも知らずに名匠オクレール先生の指導によってアニメ満載のモーツァルトピアノソナタ第11番(トルコ行進曲付)で進級試験をトレビアンするのだった。だが・・・その喜びはつかの間に過ぎない・・・少なくとも後編を迎えるまでは・・・のだめとオレ様・・・カンタレ(歌い人)とムジクス(音楽家)の二重らせんは交わって離れ離れては交わる宿命なのである。まあ、変態に限らず愛なんていつもそんなものだが。オレ様とのだめはいつだってそうだったさ。ふりかえれば・・・ってどこまで回想するんだよ~。ライジングスター・オーケストラ・ファン対策かっ。とにかく・・・オレのマルレ・オーケストラ復讐戦はロシア三大スキー・・・ドストエフスキー、チャイコフスキー、ニコポンスキー(嘘)・・・じゃなくてチャイコフスキーの演奏会用序曲『序曲【1812年】変ホ長調(1880年)で幕を開けるのだった。1812年にはロシア帝国国歌「神よツァーリ(皇帝)を護り給え」とフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が錯綜する。ナポレオンのロシア遠征とも祖国戦争とも云われる1812年仏露戦役を題材にしているからである。もちろん、ロシア人であるチャイコフスキーは戦勝国ロシアの立場で作曲をしているのだ。連戦連勝の将軍としてフランス帝国の皇帝となったナポレオン1世はヨーロッパ全域を支配下に治めるための大陸封鎖令(ベルリン勅令)を宣言する。イギリスとヨーロッパ大陸との貿易を独占し大儲けしようと企んだのである。しかし、ロシア帝国アレクサンドル1世がこれに従わなかったために全戦力をあげてロシア領土への侵攻を開始したのである。吾輩の辞書に不可能はなかったからである。ナポレオンの統べる大陸軍は70万人の大兵力を動員し得意の電撃作戦でロシア領土に侵攻を開始する。これに対してロシア軍は焦土作戦を展開する。領土を焼き尽くし退却しまくる常套手段である。侵略軍は侵略しても焼け野原ばかりなのでうんざりするのだ。ついには首都モスクワも制圧したナポレオンだが手に入るものが何もないのでついに撤退を決意する。その瞬間にロシア軍は追撃に移るのである。退却路にも何もないためにナポレオン軍は当然餓えるのである。さらにロシアの冬が襲い掛かる。飢餓、酷寒に苦しめられ、暴徒と化したロシア農民は大陸軍を大量虐殺する。およそ69万人が殺害され、ナポレオンがパリに逃走した時には大陸軍は五千人に減っていた。こうしてナポレオンの時代は終焉するのである。オレ様とは違い、吾輩が無敵ではなかったことを謳いあげる「1812年」を最悪のオーケストラと言われたマルレ・オケの復活の狼煙としたのである。もちろん、大砲の発砲はこの曲にはつきものだが・・・貧乏なのによく調達できたと疑惑も感じる。とにかくオレ様の才能の前にパリ市民は屈し、拍手喝采で讃えたのだった。さすがはオレ様だ。しかし、調子に乗ったオレ様は続いてグールドも感服の弾き振りでヨハン・セバスチャン・バッハの技巧の限りを尽くした「チェンバロ(ピアノ代用)協奏曲第1番」(1739年)を披露するのだった。この曲もまた完璧だった。オレ様の辞書は「完璧」だらけなのである。しかし・・・観客の中でただ一人、オレ様の成功を心から賞賛するべき女であるべきのだめだけが暗く澱んでいたのであった。のだめはオレ様を愛するあまり、オレ様に嫉妬したのである。オレ様がオレ様をのだめより愛していることを悟ったからだった。しかし、オレ様がオレ様を愛することに嫉妬されたら人類は愛の行き場を失うのではないか・・・などという理論をのだめに諭しても無駄なのである。だってあいつはいつだってすべてを感じるままに生きていくのだから・・・。しかし、変態の深くて暗い救いようのない魂の墜落をオレ様が知ることはこの時点では不可能であり、音楽に奉げられたオレ様の魂は続いてチャイコフスキーの最後の大作「交響曲第6番ロ短調【悲愴】」(1893年)に取り掛かる。なにしろ、チャイコフスキーはこの曲の初演から10日を待たずしてコレラによってこの世を去る。チャイコフスキー本人がうつ病だったという説もあり、この曲をうつ病患者に聞かせると自殺するという伝説もあるのだが・・・とにかく、「オレ様との共演を夢見たのだめ」は「オレ様がオレ様と共演してしまったという妄想」に打ち砕かれてしまい・・・悲愴感に打ち拉がれたのだった。のだめ・・・のだめ・・・オレ様の愛するのだめよ・・・お前ってばどこまで予測不可能なんだよ・・・もちろん、オレ様はそこを愛しているわけだが・・・この続きは劇場で・・・まあ・・・もう結末を知っているのが当然ののだめファンにしても実写で見ると格別だからとオレ様も売り上げに貢献しておきたい・・・もちろん、今回、前編ではなく特別編なのはサービスでもあるが前編のカット部分もありそれはそれで儲けようという商魂のたくましさなのだ・・・それでは皆さん、マーラーお会いしましょう」

関連するキッドのブログ『これまでののだめカンタービレとオレ様

月曜日に見る予定のテレビ『坂口良子の湯けむりバスツアー・桜庭さやかの事件簿』(TBSテレビ)

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2010年4月17日 (土)

誰も捜してはくれません(森カンナ)

さて・・・刑事ドラマばかり見ているような気がするのは・・・気のせいでしょうか。

(火)「絶対零度」警視庁刑事部特命捜査対策室(フジテレビ)

(水)「臨場」警視庁刑事部鑑識課(テレビ朝日)

(木)「おみやさん」京都府警鴨川東警察署資料課(テレビ朝日)

(金)「警視庁失踪人捜査課」(テレビ朝日)

   「警部補 矢部謙三」警視庁公安部(テレビ朝日)

・・・テレビ朝日・・・三夜連続、金曜日二本立てである。何か・・・思うところはないのか・・・特に編成部の皆さん!

ま、みんな、そこそこ当てたいんですね・・・気持ちは分ります。

さて、木曜日からは警察を舞台にしているようで・・・実は真っ赤なフィクションである。京都府警に鴨川東署はないし、警視庁に失踪人捜査課もない。行方不明者捜索に関しては一応、(火)に登場する特命捜査対策室が管轄している。さらに言うならば「矢部」のような公安の刑事は・・・まあ、それについて深く述べるのは野暮か。

とにかく・・・「警察」のようなものを舞台に「なんとなくミステリ」は需要があるのでやる・・・それだけなのだな。

ちなみに今週の(土)テレビ朝日は土曜ワイド劇場「ショカツの女④」警視庁新宿西警察署刑事課強行犯係である。これだけは言えるだろう・・・テレビ朝日は警察を心から愛していると。

ついでに日曜日には「新参者」(TBSテレビ)警視庁日本橋署刑事課がある。日本テレビ・・・清々しいぞ。

で、『警視庁失踪人捜査課・第1回』(テレビ朝日100416PM9~)原作・堂場瞬一、脚本・渡辺雄介、演出・七高剛を見た。家族が行方不明になった場合、残されたものは警察に捜索願いを出す。これは所轄の警察で対応する。これが身代金要求などがあれば誘拐事件となり、登山届けが出ていれば遭難救助であり、死体があがれば殺人事件である。

これが単なる失踪だと警察としては対処に困るのである。場合によっては本人の意思による家出かもしれず、身元不明の死体との照合でもできれば御の字なのである。もちろん、なんらかのトラブルが明らかであればそれなりに捜査は行われる。

しかし、拉致被害者を持ち出すまでもなく、誘拐された子供が成人するまで発見されないこともあるようにその力は微力といえるだろう。

実際、年間10万人に失踪されては手も足もでないのである。

それでは警察は無能ではないか・・・と思われるので一応、形式的に組織されたのがこのドラマの架空の部署・失踪人捜査課なのだな。

つまり「結果より努力の姿勢を見せるための部署」の色合いが濃い。

しかし、それではドラマにはならないので毎週ひとつずつ事件を解決するという趣向なのだ。

まあ・・・フィクションですから~。

主人公は高城刑事(沢村一樹)である。まだ明らかにされてはいないが、高城本人がなんらかの失踪者事件に関係しているらしい。つまり、身内に捜したい誰かがいるのである。

それは七年前のある出来事に関係していて・・・本人はその事件の後、しばらく使い物にならなかったらしい。

それを知っているのは捜査課分室室長の三浦(遠藤憲一)と古参刑事の法月(小日向文世)だけということだ。

三浦が指揮する分室に高城が配属されてきた時からドラマは始まる。

「テレビ番組の収録中に番組出演者が突然消えてしまった」という事件なのである。

超能力者を自称するマジシャン・エドガー大友(白井晃)の消失マジックで超能力を否定するタレント物理学者・今岡(近藤芳正)が瞬間的に消えてしまったのである。

さて、分室のメンバーは「余計なことは言わない言わせない」三浦室長。

事務補助なのに大臣のように「偉そうに見える」小杉(高畑淳子)。売れてます。

法月とコンビを組むやり手の中堅・醍醐刑事(北村有起哉)。

デスクワーク要員なのか森田(黄川田将也)。

そして・・・高城刑事とコンビを組む女性刑事・明神愛美(森カンナ)・・・特徴は何でもメモることで・・・さすがに上戸彩と同じポジションなのである。そういう意味では・・・森カンナ大抜擢と言えるだろう。

しかも・・・今回・・・主人公とコンビを組み、主人公があまり活躍しないので大活躍なのである。

「仮面ライダーディケイド」(2009年)のヒロイン出身で「インディゴの夜」で女だけどホストという珍役を経由してここである。ある意味、大出世だ。

今回は参考人の一人を追ってなかなかにいい動きを披露した。

まあ・・・ある意味・・・見せ場はそこだけです。

捜索願いを出したのは今岡の娘美咲(佐々木りお)・・・番組内で父親が敵役ポジションなのでクラスメートに苛められていた。

それを苦にした今岡は番組降板を決意。

実は親友であるエドガーとはやらせの敵味方だった。

私費を投じて研究に没頭した今岡には多額の借金があり・・・ギャラを稼ごうとしたのである。

そこに弟弟子エドガーの出世を妬む兄弟子ミラクル横井(伊藤正之)や、二人の対立を利用してのし上がろうとするエドガーのアシスタントで愛人・清美(国分佐智子)なども絡んでくるのだが・・・登場人物の紹介に追われて・・・かなりグダグダである。

チベットでは中国政府が他国からの援助を拒否しつつ、救援救命の境界線と言われる72時間(三日間の水分補給がないと人体の生命維持は難しいとされる統計上のリミット)を過ぎていろいろ問題になっているわけだが・・・今岡は負傷して監禁放置されてから一週間・・・無事に救出されたのであった。

父と娘は再会を喜ぶのだが・・・悪い筋から借りた二千万円以上の借金のことを考えるととてもハッピーエンドの気分にはなりません。

まあ・・・深夜の部のモロボシダン(森次晃嗣)登場で誰がジュワッて言うのかと期待していたら矢部(生瀬勝久)がアイスラッガーを披露オチだったり、潜入捜査官片桐(原幹恵)は今夜はズバリ「嬢王Virgin」ネタでしたとか・・・偽兵の刑ネタは「ポリス・アカデミー」を思い出すとか・・・完全に「ブラッデイ・マンデイ」を見下ろしているとか「台風一過」とか姑息すぎるも楽しいけど初回なので夜の部にしておきます。

来週は「トラブルマン」岩佐真悠子回なので・・・それも気になる・・・。

とにかく・・・森カンナ→原幹恵→岩佐真悠子って流れは個人的にとてもうっとりでございます。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

               『キイナ・不可能犯罪捜査官

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『新参者』(TBSテレビ)・・・月曜日が始まると・・・金曜日か土曜日・・・消滅の可能性もあるな。

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2010年4月16日 (金)

素直になれなくて永遠にとか半永久的にとか言ってみるナウ(上野樹里)

誰かとずっと繋がっていたい・・・おえっ。

人間は一人では生きていけない・・・ええっ。

今が永遠に続くといいのに・・・それは続くよね・・・すべての終焉までは。

常に140文字以内でつぶやくこと・・・それは無理だと思う。

で、『素直になれなくて第1回』(フジテレビ100415PM10~)脚本・北川悦吏子、演出・光野道夫を見た。「たったひとつの恋」(2006年)以来の恋愛の神様の降臨である。・・・ま、相変わらずです。流行のコミュニケーション・ツール(システム)があれば愛のドラマは焼きなおしできる・・・ということで今回はTwitterに代表されるミニ・ブログをアクセサリーにした若者たちの恋愛模様を描くらしい。ちなみにタイトルはシカゴの「Hard to Say I'm Sorry(素直になれなくて)」(1982年)を連想させるわけだが、内容も「自分に落ち度があるって言うのは困難だ・・・だけどあなたを自由にはさせられない・・・抱きしめる相手に不自由したくないからさ・・・そのうちお互いが人生の一部になれば・・・すべては大したことじゃなくなると思う」という「愛の言い訳ソング」の定番を予感させる内容になってます。

まあ、人を傷つけるほどの愛が本当の愛なのかどうかは別として・・・。

ちなみにツイートとはつぶやきで、ツイッターとはつぶやく人の意味です。

ツイッターは字数制限のあるミニ・ブログで、それぞれのホーム・ツイートを持ちます。

ホーム・ツイートは基本的には公開で、ツイッター参加者(つまり参加者限定式ブログの同行者)はお気に入りのホーム・ツイートをフォローすることができます。つまり、誰かのホーム・ツイートを自分のホーム・ツイートに追加できるわけです。

ツイートはタイムライン(時系列)にそって順次、更新されていきます。

たとえば、キッドが神様のホーム・ツイートをキッドのホーム・ツイートに加えれば、キッドのつぶやきと神様のつぶやきが混在したつぶやき集になるわけです。

100人くらいフォローするともうかなり複雑なつぶやきの集合体になるでしょう。

そこに何か意味があるかどうかは別として。

結局、もう少し濃い、コミュニケーションを求める場合、相手が自分をフォローしてくれる必要があります。

つまり、神様のホーム・ツイートにキッドのホーム・ツイートがフォローされればお互いのつぶやきが共有されたことになります。

まあ・・・こうなると普通の交際とあまり変わりません。しかし、相手が神様ともなると下級悪魔とはあまり親密に交際してくれないのが普通です。まあ、神様は「そんなことはない・・・私はすべてお見通し」とおっしゃるかもしれませんがね。

とにかく・・・ここに登場する若者たちはそれぞれのホーム・ツイートをお互いがフォローしあうつぶやき仲間である・・・ということになるわけです。

penリンダ(玉山鉄二・・・雑誌編集者・・・実はツイッターの取材をしている)今度、みんなで集まったりしてみない?

cameraナカジ(瑛太・・・三流エロカメラマン・・・父は戦場カメラマンの亮介(吉川晃司)で不気味である)いいね。

virgoハル(上野樹里・・・高校教師・・・処女)いいね。

hospitalドクター(ジェジュン・・・医者を装う医療機器の営業マン・・・来日韓国人)いいです。

virgoハル今、生徒(木南晴夏・・・ドクターの妹のなんちゃって高校生・・・かしこさんにあらず)に先生と言われました。ムヒョー。

cameraナカジのだめかよっ。

cameraナカジ渋谷なう。

virgoハル渋谷なう。

cameraナカジ夕焼けなう。

penリンダ写真みたよ。いいね。

hospitalドクターいいですね。

virgoハルガンバレ!

cameraナカジ痴女出現なう。

virgoハル痴漢と間違われたなう・・・。

cameraナカジパンツ買ったなう。

virgoハル臆病者なので友達(関めぐみ・・・後のツイッター・ピーちである・・・リストカッター)を誘ったなう。

penリンダご対面なう。

virgoハル最悪の出会いなう。

cameraナカジ気まずいなう。

hospitalドクターとりあえず記念撮影キムチ。ハルさんに惚れました(非公開)。

virgoハル二次会不参加なう。

cameraナカジ二次会不参加なう。

hospitalドクター急患なう(嘘)。

penリンダお持ち帰りなう。

cameraナカジハルと帰り道偶然一緒なう。

virgoハルナカジと帰り道運命的に一緒なう。

penリンダベッドで勃起不全なう。

virgoハルナカジに永遠にさよならなう。

cameraナカジ直後にハルに再会なう。

hospitalドクター韓国式マッサージサービスなう。

virgoハル転んだなう。

cameraナカジおんぶなう。

virgoハルファースト・キスなう。

cameraナカジなんとなくキスなう。

virgoハル授業で生徒に媚びたら婆教師にお説教なう。

cameraナカジエロ不足で低評価なう。

penリンダハルの友達のつきそい産婦人科なう。

cameraナカジデートなう。

virgoハルデートなう。

cameraナカジ元カノ(井川遥・・・タトゥー(刺青)はナカジとおそろい)と偶然あってデートじゃないとつい口走るなう。

virgoハル半永久的にさよならなう。

penリンダ体型的に薄っぺらではない上司(渡辺えり)にパワー・ハラスメントでキスを強要されたなう。

virgoハル母(風吹ジュン)は鬱病の気配、弟(中村優一)は麻薬中毒なう。

cameraナカジ父親に金をせびられるなう。

virgoハルお酒飲みたい気分なう。

hospitalドクターいいですね。

hospitalドクター妹万引きしたので遅れます。

virgoハル生徒がチンピラと不純異性交遊しているのを阻止したらピンチなう。

cameraナカジお助けなう。

virgoハル東急線ホームなう。

cameraナカジ線路越しの缶コーヒーパスなう。

virgoハルガンバレ!っていつのまにか書いてあったなう。

hospitalドクター紅い血を流すのは誰ですか・・・なんちゃって韓国人の妹の「とうっきょたっわー」の発音上手すぎなう。

virgoハルパンツ洗いましたなう。

cameraナカジこれ以上なくベタなダブル・ブッキングはじめましたなう。

typhoonキッド・・・疲れるのでこの形式は二度とやるまいと誓うなう。

関連するキッドのブログ『ラストフレンズ

               『たったひとつの恋

土曜日に見る予定のテレビ『まっつぐ』『チェイス・国税捜査官』(NHK総合)『怪物くん』(日本テレビ)『タンブリング』(TBSテレビ)『ショカツの女4』(テレビ朝日)『のだめカンタービレ最終楽章特別編』(フジテレビ)これはもうダメかもしれん・・・。

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2010年4月15日 (木)

渡り鳥で赤ちゃんポストのお母さん(松雪泰子)

まるで予言のように「母と子の物語」が吹き荒れて真打登場という趣である。

傑作「わたしたちの教科書」の後、「猟奇的な彼女」「太陽と海の教室」と低空飛行を続けた脚本家が久しぶりに本領発揮という感じなのだな。

もちろん・・・今回も詩人が登場するのである。

「私たちの教科書」の詩人中学生トリオに続き、今回は小学生天才詩人・・・つぐみだ。

札幌に行きたい

札幌の赤ちゃんポストに行きたいのです

でもポストの写真がありません

七才でも入れますか

104cmでも入れますか

・・・捨て子の目にも涙である。

こうして詩人が登場した以上はこの作品は傑作になると考えます・・・。

水曜日のダンスは・・・。

「臨場」・・・17.9%↗18.6%

「Mother」・・・・・・11.8%

でスタート。さすがはお茶の間である。見る目のなさは抜群だな。

で、『Moher・第1回』(日本テレビ100414PM10~)脚本・坂元裕二、演出・水田伸生を見た。『八日目の蝉』の母親が衝動的で暴力的に本妻の子供を誘拐していく愚かな女であるのに対して、こちらの擬似母親は虐待された児童を理性的・計画的に誘拐していく。その落差はそのまま、女性作家と男性作家の「母に対する認識」の落差を象徴するかのようである。『Mother』の母親も衝動的である・・・と謳われているのだが・・・『八日目の蝉』の無軌道な暴走振りと比較するとかなり論理的な行動になってしまっている感じが絶妙なのである。まさにMotherの真ん中に十字架置きましたという感じなのである。しかし、それではドラマにならないので今後ものすごい苦境が用意されている気がします。

暗鬱な冬の北海道。室蘭大学の研究室が閉鎖され、渡り鳥の研究者である鈴原奈緒(松雪泰子)は居場所を失った。

奈緒が得たのは先任の教諭が急病のための小学校教師の職だった。

子供を含めて対人関係に何らかの鬱屈を抱える奈緒は黙々と教壇に立つ。

そして何かが落ちていると拾わずにはいられない天才詩人・道木怜南(芦田愛菜)と運命の出会いを果たすのである。

若く教育熱心だがどこか上滑りしている感じがする女教師・三浦(水野顕子)から与えられたホームルームの課題は「中庭で飼っていたが死んだあひるへの手紙」・・・。

科学者である奈緒にとっては不透明な情緒の世界である。

教室で児童たちは「あひるへの手紙」を書く。

中には発案者の三浦の狙い通りに涙ぐんでいる子供もいる。

しかし、怜南は白紙を前に呆然としていた。

奈緒「どうして書かないの・・・」

怜南「・・・だってあひるさんは字が読めないでしょう・・・勉強してないし」

奈緒は「クソガキ」と思ったが、次の質問で気分を変えた。

怜南「天国ってある?・・・土の中のこと・・・?」

科学者にとっては難題である。

答えに窮した奈緒。しかし、あひるの死を悼むように条件付けされた児童たちは殺気立つ。

「怜南ちゃん、ひど~い」「怜南ちゃん、残酷」「怜南ちゃん、死ねばいいのに~」

騒然となった教室で奈緒は我を取り戻す。

「静かにしなさい・・・私はうるさい子供が大嫌いです」

そして、奈緒は怜南に対処する。「書けなければ書かなくてもよろしい・・・どうせ、郵便屋さんも天国に届けるのはずっと先だろうしね」

奈緒は科学者なのでジョークは好きなのである。なぜなら、科学はジョークのようなものだからだ。原子物理学者が人類のために何を発明したか、考えるだけで自明の理だ。

しかし、怜南は奈緒に窮地を救われた気分を感じた。

玲南にとって世界は苛酷であり・・・そして苛酷さは時として人を早送りで成長させる。

玲南は小学一年生の教室にいる小学六年生のようなものなのである。

「ガキと一緒にはやってられない」のだ。その点が子供と言える。

こうして・・・奈緒と怜奈は知らず知らずのうちに絆で結ばれたのだ。

玲南は受けた恩に報いるために奈緒に毛糸の帽子を贈る。

慣れない教師の仕事のストレスで奈緒は円形脱毛症になっていた。

奈緒は怜奈の観察力に科学者の資質を感じる。

感じたからといって・・・どうと言うことはない。

奈緒は一人暮らしが性に合うと思い込んでいるから一人暮らしをしているのだった。

奈緒は三姉妹の長女である。

奈緒と違ってかなり巨乳の次女・芽衣(酒井若菜)、そこそこ巨乳の三女・果歩(倉科カナ)はそれなりに巨乳の母親・藤子(高畑淳子)は一緒にどこか別の場所で暮らしていた。

芽衣はまもなくできちゃった結婚をする予定だったが、その結婚式の招待状に奈緒が欠席を記して返送してきたことに立腹している。

母は奈緒と連絡をとろうとするが、奈緒は電話に出ない。

そこでお調子者の果歩は「春休みになったら一度訪ねてみる」と言い出す。恋人の耕平(川村陽介)と北海道旅行も悪くないと考えたのである。

奈緒の家族とは思えない湧きあい合い母娘たちだった。

奈緒の研究者仲間の藤吉(田中実)は大学への復帰について朗報をもたらす。

その相談のために大学の研究室を訪問した奈緒は藤吉の弟、駿輔(山本耕史)と出会う。

学者肌の兄とは違い、駿輔は無頼な空気を醸し出す「週刊サプライズ」の記者だった。

奈緒と駿輔の間には不穏なムードが漂うのだった。

そうした世俗的な出来事とは別に奈緒と怜南を結ぶ運命の糸は少しずつ巻かれていく。

夜の町で郵便ポストにまとわりつく怜南を奈緒は発見する。

不思議に思いながら軽い夕食のために喫茶店に一人で入った奈緒。しかし、その姿を追って怜南が入店してくる。

「私はここで食事をするの」と怜南の馴れ馴れしさを拒絶する奈緒。

しかし、怜南も「大丈夫・・・私も食べるから・・・」と大人の顔で応じる。

500円硬貨を取り出した怜南は「クリームソーダ」を注文するのだった。

「私は食べ物の中でクリームソーダが大好きなの」という怜南に・・・。

「馬鹿ね・・・クリームソーダは飲み物よ・・・」と大人気なく応じる奈緒。

しかし、玲南はとりあわず・・・「自分の好きなもの」について語りだす。

「好きなものについて考えると楽しい気分になるでしょう。そうするとハゲが治るって聞いたことがある・・・先生の好きなものは何?」

教え子に禿の心配をされた奈緒は「無口な子供が好き」と皮肉で応じるのだった。

怜南はおやおやとあきれ果てたように肩をすくめるのだった。

二人は別れた。奈緒は孤独な部屋へ。そして怜南は地獄へと。

怜南は母子家庭である。しかし、怜南の母親・仁美(尾野真千子)には愛人の真人(綾野剛)がいた。

乱雑なトラッシュ(ゴミ)にまみれた部屋で仁美を働かせ、真人はコンシューマ・ゲームに熱中している。しかし、怜南と二人きりになると別の遊びを始めるのである。真人は怜南を招き寄せ、その肌触りを楽しむのだった。そして時には怜南を分別知らずの黒いゴミ袋に詰めるのだった。

翌日、怜南は学校のトイレで寝ているところを発見される。

診断をした校医は教師の三浦に「虐待の可能性」を指摘する。

怜南は栄養失調気味で体には痣が多かった。

三浦「怜南ちゃんの家は母子家庭ですけど・・・母親が愛人を連れ込んでるみたいなんです・・・疑わしいですよ・・・一緒に家庭訪問に行きましょう」

奈緒は気乗りがしなかった。所詮は他人事なのである。しかし、最近、「虐待問題」の関係書物を読んだ三浦はノリノリなのだった。

しかし、公安警察で働いた過去を持つような暗さを漂わせる怜南は三浦の追求を軽くいなすのだった。

怜南はボールがぶつかったために眼帯をしていたのだが。

奈緒の心のどこかで静かにスイッチが入っていた。しかし、本人もそれをまだ知らない。

怜南は空腹を抱え、冷蔵庫を覗き、母親の愛人に悪戯をされ、また空腹を感じる。

母親は気分によってトラッシュを捨てる。

しかし・・・母親が選ぶのは・・・怜南の大切な絵本・・・怜南のお気に入りのぬいぐるみ・・・怜南の宝物は母親にとってはトラッシュなのである。

しかし、それを「捨てないで」と口にする勇気は怜南にはない。

やさしくギュッと抱きしめてくれる母親は思い出の中。

「よしよし、いい子だね」をしてくれる母親はもういない。

一緒にお風呂に入ってくれる母親はテレビのコマーシャルの中にしかいないのだ。

深夜に近い町で奈緒は再び、ポストにまとわりつく・・・怜南を発見した。

それは大学への復帰が決まりかけた夜だった。

なぜか・・・もちろん、スイッチが入ったからだが・・・奈緒は怜南を見捨てることができずに部屋へ連れ帰る。せめて・・・三浦先生にパスをしよう・・・と奈緒は自分を説得する。

(彼女なら適当な処置をするだろう・・・あたりさわりのない範囲で)

しかし、奈緒の部屋で煎餅を発見した怜南は「空腹のハムスターのすず」のためと称して奈緒にねだるのだ。

そして・・・半分に割った煎餅を「残ったから」と言ってハムスターのように食べるのだった。

すべてを察した奈緒は仕方なく卵焼きを作る。

その卵焼きを食べた怜南は「先生は料理が上手」と誉めるのである。そして「私のお母さんも料理は上手だよ」と付け加える。

科学者として・・・あるいは孤独な女として・・・奈緒は意地悪な気持ちになった。

「お母さんは・・・何を作ってくれるの・・・」

「・・・ス、スパゲッティーとか・・・」

「どんな・・・」

「・・・あ、あさりのとか」

「他には・・・」

「ミ、ミートソースとか・・・ほ、ほうれん草のとか」

「・・・もう・・・いいわ・・・ごめんなさい・・・私・・・食事を誰かとすることに慣れてないのよ・・・何をしゃべっていいか・・・わからないし」

「好きなことをしゃべるといいわよ・・・好きなことを考えるといい気分になるから」

「好きなものなんてないの」

「渡り鳥・・・好きなんでしょう」

怜南は奈緒の書棚の書物を指して告げた。

奈緒は第二スイッチに点火した。思わず、「渡り鳥」について怜南に語り始めたのである。ついには「明日の朝、一緒に渡り鳥を見に行く」気分にまでなったのである。

そのための毛布の準備まで始めた奈緒に怜南は水を差した。

「でも・・・今回は・・・無理だわ・・・お母さんが心配すると思うから」

奈緒は立ち尽くした。

そこへ三浦教諭が到着した。三浦教諭は怜南を家に送り届ける。

それは怜南の母親にかなりの不快感を与えたのだろう。

「ハムスターのすず」が天国行きの水の入ったバケツに沈められなければならないほどの・・・。

奈緒の部屋には怜南の忘れ物が残っていた。

怜南の詩集である。

回るイス

家につづく坂道

バスルーム・ボイス

猫と目が合うこと

ひまわりの種を食べるすず

雪を踏む音

夜の空の雲

クリームソーダ

傘が開く音

おいしそうなクレヨンの白

おいしそうな白いワックス

おいしいポテトチップス

自転車の後ろの席

耳かき

爪きり

二つ結び・・・。

奈緒は怜南の言葉が痛いほど心に突き刺さるのだった。

やがて・・・春休みになった。

奈緒は小学校を退職し、大学に復職する準備に入っていた。

そして・・・怜南は母親の愛人に天使のコスチュームを着せられ娼婦の化粧でレイプ(リップスティックで唇を赤く染めるのはお茶の間向けの暗喩)されているところを母親に発見される。

怜南は母親のところへ救いを求めて逃げ出した。

しかし、そこにいるのは嫉妬に燃えた牝犬だったのである。牝犬に失礼だぞ。

「汚い、汚い、汚い」

母親は絶叫しながら買い物袋で怜南を殴打するのであった。

そして・・・母親は娘をゴミ袋につめ・・・春遠い夜の路上に放置したのだった。

それから、愛人とともにカラオケ付のラブホテルに憂さ晴らしに出かけたのだった。

愛人との関係を修復する方法について相手の肉体を貪る以外に知らないからである。

怜南の忘れ物を届けに来た奈緒は路上に這い出たゴミ袋を発見する。

そこにはどう見ても子供が入っているようだった。

直感的に袋を開けた奈緒はゴミまみれの凍えた怜南を発見した。

部屋に怜南を連れ帰った奈緒は途方に暮れた。

ベッドで目を覚ました怜南に奈緒は興奮して告げる。

「ああ・・・どうればいいの・・・あなたは何がしたいの・・・私に何ができるの」

「札幌に行きたいのです」

「札幌・・・いいわよ・・・札幌か」

「赤ちゃんポストに入りたいのです」

「・・・」

怜南は学校の図書室でコピーした「どうせ捨てるなら赤ちゃんポストへ」という記事を示した。

奈緒の中で何かが音もなく壊れた。

二人は朝の海岸で・・・渡り鳥を見ていた。

二人は「怜南の好きなもの」について語りあった。

やがて・・・北へ向かう渡り鳥の群れが頭上を通過した。

怜南は鳥たちを追って波打ち際まで走っていった。

「連れてって・・・私も連れてって・・・」

叫ぶ怜南の足を冷たい波が洗った。

奈緒は玲南を抱きしめた。奈緒は温もりを感じた。

「私、あなたを誘拐する」

「そんなことをしたら・・・警察につかまるよ」

「それでもする」

「牢屋に入れられて

冷たくて寒くて暗くて

ひどい目に合うよ

お風呂もないかも」

「それでも・・・私はあなたのお母さんになりたいの・・・だめかな」

「・・・」

「あなたは・・・一生バレないように・・・嘘をつき続けるの」

「・・・」

「私をお母さんって呼んでください」

「・・・お母さん・・・怜南のお母さん」

今度は怜南が奈緒を抱きしめた。怜南は温もりを感じた。

奈緒は職も捨て、家も捨てた。

怜南は家の鍵を捨て、産みの母も捨てた。

怜南の母親は狂った頭で実の娘に埋め合わせをしようと猫撫で声を出したが・・・もはやその手は通用しないのだった。

怜南は波止場で海の男たちの気を引き、そして姿を消した。

吹雪の前兆があり、波は激しくなっていた。気の良い海の男たちは消えた少女を無視できなかった。

少女の消えた海には手袋やマフラーが浮かんでいたのだった。

艀には少女の居た証拠が残され・・・大捜索活動が始まった。

やってきた母親は娘のマフラーを突きつけられた。

その頃、駅には男の子を連れた女が現れた。女は弁当を買っているときに偶然、駿輔とすれちがった。あわただしくすれちがった駿輔の携帯電話に職場から「少女の失踪の連絡」が入った。

しかし、その頃、奈緒は男の子と列車に乗り込んでいた。

夜汽車の中で男の子は女の子に戻る。

奈緒は怜南に言った。

「新しい名前が必要ね」

「名前はお母さんがつけるものでしょ」

「・・・つぐみ・・・継美・・・って言うのはどうかな」

「渡り鳥ね・・・私はつぐみ」

つぐみは和名である。英語ではトラッシュだ。綴りも発音も違うがトラッシュ(trashゴミクズ)とトラッシュ(thrushつぐみ)なのである。

和名のツグミは秋にやってきて越冬し春に北へ帰るために・・・夏にはその鳴き声が消え、口をつぐんだようになるところから来ているとも言われる。

そして、これから二人はお互いの本当の関係について口を噤むのである。

もうこのまま二人には静かに幸せになってもらいたいぐらいである。

揺れる車内のひっそりとした座席で奈緒はつぐみの髪をとかす。

「お母さんもお母さんのお母さんに髪をとかしてもらったの」

「そうよ・・・でもとかしてもらいながらいつもすまないすまないと心の中で謝っていた」

「どうして・・・」

「お母さんのお母さんは本当のお母さんじゃなかったから・・・私は捨てられて拾われた子供だったから・・・」

どこかの遠い町角。理髪店「スミレ」を経営している老女がいる。望月葉奈(田中裕子)と呼ばれるその女はあまり巨乳ではなかった。

とにかく、こうして春ドラマ二組目の血縁のない母と娘の逃避行は始まったのだ。

関連するキッドのブログ『わたしたちの教科書

金曜日に見る予定のテレビ『警視庁失踪人捜査課』『警部補 矢部謙三』(テレビ朝日)『岩佐真悠子のトラブルマン』『里久鳴祐果の大魔神カノン』(テレビ東京)

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2010年4月14日 (水)

迷宮入りという地獄(上戸彩)

もちろん、ご都合主義の連打であるが、いざとなったら「悪事は必ず露見する」というフィクションに頼るのがこの手のドラマの常套手段なのである。

もちろん、現実には条件つきのセオリーなのである。

つまり、「犯人の運が悪ければそうなる」ということである。

そうでなければそもそも未解決の事件は存在しないのである。

銀行がオンライン化されて以後、1981年には1億三千万円の三和銀行搾取事件、2005年には10億円の東京三菱銀行横領事件が発生している。

何れも美人女子銀行員がらみの犯罪である。

もちろん、犯人は不運だったのである。

そして、捜査当局は幸運だった。

そういう運不運の問題は如何ともしがたい空気を漂わせるのだ。

火曜日のドラマ対決は①「絶対零度」18.0% ②「バチスタ2」↗14.5% ③「八蝉」↗*7.4%

久しぶりの活況・・・?

で、『絶対零度~未解決事件特命捜査~・第1回』(フジテレビ100413PM9~)脚本・酒井雅秋、演出・村上正典を見た。『東京DOGS』の脚本家と『恋して悪魔』の演出家なのであまり、多くは望めないのだが、ミステリとしてはギリギリ成立していたような気がする。現実に警視庁捜査一課に2009年から未解決事件の特別捜査チームである「特命捜査対策室」が設置されているのだ。つまり、未解決事件があまりにも多すぎるからである。ある意味、このドラマはそれに乗っかって作られたドラマだということができる。もちろん、「ケイゾク」とか「おみやさん」とか海外ドラマの「コールド・ケース」とか類似先行作品はたくさんありますけれど。まあ、いいじゃないか。

警視庁捜査一課特命捜査室の新人刑事・桜木泉(上戸彩)の初手柄を描かなければならないという制約の中、運が警察側に味方するのはある程度仕方ないのである。

2010年春・・・羊の皮をかぶった狼がいる。東都銀行の木村行信(渡辺憲吉)推定55才である。彼は凶悪な野獣と言っていい男である。もちろん、犯罪者であるが、その犯罪は未だ暴かれていない。

話は1999年に遡る。西武の松坂投手と巨人の上原投手が新人王となった年である。ノストラダムスの予言は先送りされ、地球は亡びなかったが、2000年になるとコンピューターが誤作動を起こす惧れがあるという問題で関係者は対処に追われていた。

この年、インターネットを利用して取引された拳銃押収数は〇丁だったが、翌年には16丁が押収されている。つまり、水面下ではすでに銀行員が比較的、安易に拳銃を入手することは可能だったのである。

当時、東都銀行中之橋支店の支店長だった木村は拳銃を入手すると同時に恐るべき計画を実行に移したが、その全容が発覚するのは2010年を待たねばならない。

その年の暮れに発覚したのは「美人銀行員トリオミレニアム(千年紀)三億円横領失踪事件」だった。

東都銀行の三人の美人行員(いずれも25才)が大晦日に銀行から三億円を横領して姿を消したのである。それがいかなる方法であったのかは最後まで明らかにされないのだが。

警察は三億円横領事件として捜査を開始する。

大貫清美(宮下ともみ・・・実年齢27才)は母子家庭であり、親の借金が2000万円あるために銀行が採用見送りすることは確実だったが、なぜか採用されている。当時、清美にはゲーム会社経営の恋人・田神(塚原大助)がいたが、事件当時、田神は交際はすでに終っていたと証言する。

飯島友江(松岡恵望子・・・実年令25才)は享楽的な性格で遊ぶ金欲しさに多重債務者になるという銀行員とは思えない性格である。本当は音楽家になりたかったのか。

迫田麻衣(小松彩夏・・・実年齢23才)は男に貢ぐタイプでセーラー・ヴィーナスだったとは思えないだらしない性格だった。麻衣は経営不振のレストラン経営者・宮本(徳秀樹)と交際していた。

田神と宮本は大学の先輩・後輩という間柄である。

当然、清美と麻衣、そして田宮と宮本は共犯を疑われ、相当に厳しい当局の追及があったはずである。

犯行から半年後、田宮は資産家の令嬢と結婚するのだが、大事な娘をそんな男に嫁がせるなんて信じられないな。

しかし、女たちと男たちの接点は途切れ、当局は事件を解明することができなかったのである。

女たちは消息不明となり・・・10年の歳月が流れた。

植林事業か、土地開発かは不明だが・・・第三者が山林の土中から麻衣の白骨死体を発見するまでは。

美人法医学者・大森紗英(北川弘美・・・元・初代嬢王)の鑑定により、麻衣は死後10年が経過していることが判明し、横領事件直後に射殺されたと断定される。

こうして・・・特命室長長嶋警視(北大路欣也)は倉田係長(杉本哲太)に事件の再捜査を命じるのである。

チームには「杉並事件」という何か恐ろしげな事件でミスを犯した元・プロファイラー・高峰刑事(山口紗弥加)もいた。彼女は昔、下北沢で一緒に芝居をやっていた桜木刑事を可愛がっているのである。

横領事件の容疑者の母親としてつらい十年を過ごしてきた清美の母・聡子(朝加真由美)の担当にメモ係の桜木刑事をぶつける大抜擢である。

しかし・・・桜木は母子家庭という共通点を活かし、聡子に平手打ちをくらいながらも食い下がる。

その結果、失踪前に娘が母親に謝罪していたという証言を引き出すことに成功する。

つまり・・・「娘は母を捨てようとしていた」と桜木は知るのである。そこから桜木は一直線に清美が父親のわからない子供を妊娠しており、胎児のDNA鑑定までしていた事実を突き止めるのである。10年前にその事実を突き止められなかった捜査当局はどれだけ無能だったのか。

その他の刑事たちは恋人だった宮本の麻衣殺しを疑うが、麻衣の死体から宮本の銀行口座の番号が発見され、疑惑は深まる。

しかし、宮本が経営危機を乗り切るために得た大金の出所は田神だった。

田神は資産家令嬢との交際の障害となった清美と別れるために田神に清美の身辺調査を依頼していたのである。

そして・・・清美には第二の男が浮かび上がる・・・それは部下の起こした事件の責任を追及され左遷された木村だった。

推理すれば必ずボケる体質の桜木だったが、なぜか、そのボケは正解を導きだす特異体質なのである。

やがて、偶然にも第二の死体としてもはや身寄りのない友江の死体が発見される。おそらく両親は事件を苦にして自殺したのだろう。

さらに、怪しいネットのサイトで「殺されかかる清美」の画像が発見される。

盗聴していた宮本の証言から清美たちが「死亡を偽装しようとしていた」ことがわかり、ただ一人消息不明の清美に「共犯者の殺害疑惑」が浮上する。

しかし、なぜかうっかり、「清美たちの少額の横領をもみ消した」ことを証言してしまう木村に桜木は食いつくのである。桜木には木村の狼の尻尾が見えたらしい。

やがて・・・画像の出所がデータを消去したつもりで下取りに出した木村のパソコンだったことが判明する。

桜木刑事(女・・・「警部補矢部」の桜木刑事とかぶってます・・・「刑事くん」ネタによりそいすぎ・・・)の目には「恋人に捨てられ、恐喝されて犯された男の子供を身ごもって、出産を決意した可愛そうな清美(犯罪者)の姿」が映るのだった。

木村は美人トリオの少額の横領を嗅ぎつけると、トリオを脅し、全員と関係を迫った上に、より巨額な横領の手駒として使うことを思いついたのである。

トリオに横領させ・・・トリオを殺害し・・・トリオを埋葬してしまえば完全犯罪が成立すると計画したらしい。

しかし・・・死体は発見され・・・口実にすぎない偽装のためのビデオ撮影をなぜかパソコンに取り込んで、それを下取りにだし、データを復元され画像は流出し・・・画像には「死ね」という自分の声まで残して・・・木村は墓穴を掘るのだった。

「悪いことはできないもんだ・・・というのとは違うよね・・・すごくついてなかったっていうか・・・」と開き直る木村。

「愚かだったのです」と一応、ヒロインとして決めてみる桜木刑事だった。

「みんな・・・私と同じ・・・25才で・・・前途ある女の子だったのに・・・」

しかし、木村は「もう10年たったから、今で言えば高橋由美子とか、戸田菜穂とか、奥山佳恵とかになっちゃうけどね」と意味不明の言葉を口走るのだった・・・口走りません。

かくて白骨となった娘と老いた母親は悲しい再会を果たすのだった。

まあ・・・とりあえず・・・すごく幸運に支えられた捜査だったけど・・・ビギナーズ・ラックということでいいよね。ただし、「ヴォイス~命なき者の声~」のプロデューサーだからこの調子で最後までグダグダかもしれないけどねーっ。

高峰「どうしたの・・・浮かない顔して・・・」

桜木「すごい凶悪な犯人なのに・・・キャストが脇役の人だから・・・しっくりこなくて」

高峰「意外な犯人狙いをするとどうしてもそうなるのよね・・・ジレンマよね~」

関連するキッドのブログ『ホカベン

               『婚カツ!

まこお嬢様のチーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋

エリお嬢様の八日目の蝉

木曜日に見る予定のテレビ『おみやさん』(テレビ朝日)『恋とオシャレと男のコ』(TBSテレビ)『プロゴルファー花』(日本テレビ)『素直になれなくて』(フジテレビ)

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2010年4月13日 (火)

尋ね人は誰ですか?見つけにくい人ですか?(鈴木理子)

さて、どうやら今回も木村拓哉のドラマは5/10スタートらしい。

つまり、ゴールデン・ウィークを過ぎてから始めるということである。

その戦略的価値はさておき、特別扱いには間違いない。

とにかく、月曜日の番組の話は五月まで待ってくれということである。

まあ、神話や伝説を維持するのはそれなりに神経を使う作業なのだと思う。

キッドにはふとモチベーションという言葉が連想される。

モチベーションをどう訳すかは人それぞれだが、一般的には「動機づけ」という言葉が無難なのだろう。

キッドはもう少し、「意欲」とか「やる気」と言ったニュアンスを感じる。

怪しい心理学用語なので本当のところは不明なのである。

ともかく、人間を含む生物の行動の要因を示す言葉なのである。

スポーツ選手が語る言葉に登場する場合がキッドには一番もっともらしく感じる。

「大事な試合が近付くと自然にモチベーションがあがる」とか「オリンピックの後での世界選手権ではモチベーションが高まらない」とか「モチベーションを失ったので引退する」とかそういう感じである。

この場合、モチベーションを感じる人々にはなんらかの目標があることがわかる。

その目標に到達するために心を動かす力が「モチベーション」なのである。

その力は心理学的には二つの基本があるという。

一つは「成功を望む心」そして一つは「失敗を畏れる心」である。願望も恐怖も計測不能な心理であるから実際は漠然とした何かに過ぎない。しかし、多くの人々はそれを共感することができるのである。

コーチは選手の尻をたたき、「成功を目指せ」と囁き、「失敗を怖れるな」と叫ぶ。

しかし、なぜか人々は理屈通りには動かないことも多い。

時には「成功を恐怖したり、失敗を待ち望んだり」さえするのである。

キッドはいつも理屈に合わないものを心理と呼びたくなることがあります。

高みに上れば上るほど、墜落のショックは大きい。ある程度の高さになれば見える景色はそれほど変わらない。

恐怖は高まり、成功の甘みは薄まる・・・それでもモチベーションを維持することの困難さ、不可思議さあるいは高貴さ・・・それを願うモチベーションもまた存在する。

期待に応える人々を愛したくなるのは実に自然なことなのでございます。

たとえば視聴率というのはその指標なのである。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「わが家の歴史・第一夜」21.2%(柴咲コウとったな)、「三丁目の夕日」*7.3%(堀北真希あわせて28.5%)、「警部補矢部」11.7%(まあまあだな)、「トラブルマン」*2.6%(そこそそこだな)、「大仏開眼・後編」11.1%(石原さとみとったな)、「第二夜」18.4%(長澤まさみとったな)、「鉄道捜査官」12.2%(沢口靖子意地をみせたな)、「第三夜」21.1%(螢倉奈々とったな)、「カリブの海賊」16.1%(カリプソとったな)、「龍馬伝」↘18.4%(広末涼子とったな)・・・以上。

で、『月曜ゴールデン・捜し屋★諸星光介が走る!5』(TBSテレビ100411PM9~)脚本・石倉保志、演出・山田大樹を見た。・・・ある意味、二時間ドラマの帝王もかなり長くモチベーションを保っているわけである。もう・・・いつからそうなのか思い出すこともできないほどだ。で、今回のパートナーは姪の諸星直子(鈴木理子)である。・・・いや、弁護士の支倉珠希(床嶋佳子)だろうという意見もあるだろうが、キッドは伯父である探偵・諸星光介(船越英一郎)の逃げたペット捜し業務を手伝う直子目当てで見てますから。

鈴木理子と言えばドラマ「がきんちょ~リターン・キッズ」でもも(美山加恋)とコンビを組むコマチである。船越英一郎はフジテレビの金曜プレステージ枠で「外科医鳩村周五郎」というシリーズを持っていて、こちらのヒロインは美山加恋である。

つまり、船越は「がきんちょ」二人を両方とも相手にしているのである。天晴れだ。

お茶の間にモチベーションがあるように、子役にもそれはあるだろう。

子役のモチベーション・・・それはひとつの伝説である。たとえば、杉田かおるの「今」しか知らない人々には「パパと呼ばないで」(1972年)の頃のチー坊のパフォーマンスの高さを知らないのである。そして安達祐実の「今」しか知らなければ「家なき子」(1994年)のすずのパフォーマンスの高さを知らない。そして場合によっては美山加恋の「僕と彼女と彼女の生きる道」(2004年)の凛ちゃんのパフォーマンスの高さを知らなかったりもする。

幼くして絶頂にあった子役たちのモチベーションの維持・・・それもまた実に難解なものなのである。

昔からお芝居の世界には「子役と動物には勝てない」という掟があるわけだが、子役も動物も期間限定なのである。成長するし寿命がくるしだからだ。

そこには宿命的な越えられない壁がある。

その壁を越えて輝く杉田かおるはやはり賞賛に値するのである。

いわば、子役あがりの女優はアイガー北壁の登頂成功者なのだな。・・・徐々に意味不明だぞ。

今、現在も恐ろしいほどに輝いている子役たちがいる。

その何人が杉田かおるになるのかは不明だ。

しかし・・・ひょっとしたら・・・彼女が・・・という思いで鈴木理子を見る。

それもまたお茶の間のモチベーションの持ち方なのである。

そうでなかったら、裏口入学関係者のトラブル、実力以上の学校に入学してしまった学生のジレンマ、その欲求不満の捌け口となって苛められたできる子の事故死、その事件を隠滅しようとする大人たちの欲望の結末なんていう・・・どうでもいい話に二時間も付き合うのはなかなかに困難だからである。

とにかくキッドの場合はねーっ。

それに対して深夜アニメの「荒川アンダー ザ ブリッジ」(テレビ東京)なんていうのはあえてモチベーションを高めなくても見れるのがまた不思議なのである。

なんだろう・・・金星人を名乗るアヴリル・ラヴィーン・タイプの橋の下の美少女が好きなのかな・・・やはり。

矢野顕子としか思えないやくしまるえつこの主題歌「ヴィーナスとジーザス」も好きだ。

ついでに昨日、『帰ってきたアニソン三昧』開催が発表されたことを告知しておきたい。

関連するキッドのブログ『キャットストリート

               『今日は一日アニソン三昧ファイナル

水曜日に見る予定のテレビ『ERⅩⅢ』(NHK総合)『臨場』(テレビ朝日)『Mother』(日本テレビ)

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2010年4月12日 (月)

また逢うと想う心を道標にて道無き世にも出づる旅かな(坂本龍馬)

龍馬はまだ若い。謎深い文久二年の旅は続いていく。

一歩一歩、時代は血生臭さを増していく。

しかし、「己の死」の実感は遠い。脱藩以来、龍馬には「死の覚悟」があったと考えることもできるが、「生の情熱」の方が色濃く強まっていただろう。

旅立ちは別れの連続でもある。別れを告げた人々と龍馬は旅先で再会することもあった。

幕末の人々はそれなりに流動的だったからだ。

大坂の京の江戸の各土佐藩邸で龍馬は旧知の人々と再会を喜ぶ。

しかし、二度と会えぬ人々が多くいることを龍馬はまだ知らない。

また逢う日まで・・・逢える時まで・・・別れた理由を秘めたこともあっただろう。

龍馬と旅先で別れ・・・二度と会えなくなった人々の心に龍馬の最後の姿はそれぞれ宿る。

そのことを龍馬はまだ知らないのだ・・・。

で、『龍馬伝・第15回』(NHK総合100411PM8~)脚本・福田靖、演出・大友啓史を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は二週連続の岡田以蔵描き下ろしイラスト大公開。「人斬り」となっていく以蔵の刹那さ満開の総髪モデルでございます。武市半平太の死を看取るのは冨と相場が決まっているわけですが、岡田以蔵を惜しむのは加尾となるような再会の構図でございました。臼田あさ美の演ずるオリジナル・キャラクターも配置されていますが、これは遊女ではないようなのでかなり甘口と予想。もちろん、加尾はまず、兄を惜しまねばならないわけですが、今回のエピソードがある以上・・・以蔵の悲しさを一番知っているのは加尾になるわけですしね。加尾も以蔵も武市瑞山の駒として使い捨てられた恨みを心に宿している。もちろん、加尾はその後もふてぶてしく生きる。以蔵は儚く散っていく。ここが愚かな男と賢い女の性差となるのでございましょう。

Ryoma186203 文久二年(1862年)で停滞した時代。東へと向かう龍馬の旅は夏の京都にさしかかる。薩摩藩の島津久光に続いて京都に入った土佐藩主・山内豊範は縁戚である三条実美を動かして京都政界の主導権を握る。その黒幕は言わずと知れた武市半平太である。「土佐の狂犬」のイメージはこの年の夏に荒れ狂う土佐勤皇党を中心としたテロルの嵐によるところが大きい。その暴力の津波は井伊直弼派の残党から佐幕派の公家、果ては勤皇の志士にまで及び、テロルの本質である無差別を地で行ったのである。暴力の持つ陰惨さは禍根を残すが、それでも反論を封じる実力となることは言うまでもない。京都を血に染めた土佐勤皇党の粛清の嵐は一瞬だが土佐の天下をもたらした。その返り血はまもなくその手に還って来るのだが、奢り昂ぶった瑞山たち獣武士にはその予想は全くつかないのだった。人々は土佐勤皇党の名を記憶し、恐怖し、そして憎悪した。

岡田以蔵は京の都に酔いしれている。人ではなく、犬として扱われてきた土佐での暮らしはこの地では夢と消えたのである。公金で遊ぶ日々は怪しく、以蔵の目を眩ませた。以蔵は生きがいというものがこの世にあることを初めて知った。武市瑞山の命じるままに人を斬ることで以蔵は人になったのである。待ち伏せて、追いかけ、斬る。血を洗い、高揚した気分で酒を飲む。そして女を抱く。

以蔵は京都先斗町に輝きを見出していた。もちろん、一方で人の命を奪うことは心を荒ませていく。しかし、闇が深くなればなるほど光もまた鮮烈になるのである。

三条未亡人の家令となっていた加尾は荒んでいく土佐の男たちを興味深く見つめていた。

くのいちとして探索を続ける加尾は自分の掴んだ情報により、死体が作られることの意味をよく知っている。忍びであればそれに格別の感慨を持つことは無用であった。しかし、公家社会で教養を身につけた加尾の貌には憂いが浮かぶようになっていた。殺戮にのめりこむ兄や以蔵たちの行動に危うさを感じていたのである。

それを加尾にそれとなく教えたのは公家らしからぬ風貌の岩倉左近衛権中将具視である。

すでに三十代後半にさしかかったこの下級貴族は得体の知れないヤクザな雰囲気を漂わせていた。公儀隠密との修羅場で偶然、知り合ったこの男と加尾は密会を重ねている。

和宮降嫁に積極的に動いた岩倉は苦しい立場に立たされていた。

三条屋敷のすぐ近所の商家に潜んでいる岩倉に使いを装った加尾は白昼忍んで行く。

「名前があがっておりまする・・・」

岩倉と短く愛を交わした加尾は衣装を整えつつ、情報を伝える。

「ふふふ・・・そないなことやないかと思っておじゃった」

「笑い事でありませぬ・・・土佐の忍びは公儀隠密のように分を弁えたりしませぬぞ」

「ほほ・・・我が身を案じておくれかや」

怖れを知らぬ笑みを浮かべる岩倉に加尾は頬を赤らめた。

「悠長なことをおっしゃっておわしますれば斬られます・・・」

「うむ」

「それにしても分りませぬ・・・何ゆえ・・・三条様とも昵懇の岩倉様を弑逆する流れになるものや・・・」

「気が立った猫と同じでおじゃるよ・・・敵も味方もあらしまへん。見境なく目立ったものを除かねば気がすまなくなってるのや・・・こわい、こわい」

「・・・」

「汝の忠告はありがたくいただいて・・・しばらく身を潜めることにいたすでおじゃる」

岩倉はもう一度ニヤリと笑った。

岩倉が京の町から姿を消したことで不運に落ちたのは安政の大獄で辣腕をふるった目明し・・・ましらの文吉だった。暗殺リストの順番が繰り上がったのである。

京に音を張る忍びの一族、猿衆の頭だった文吉だが、安政時代の薩摩くぐり衆との暗闘で多くの部下を失い、落ち目の悲哀を味わっていた。

しかし、弾圧の先鋒に立っていただけに悪名は高い。

文吉も妾の家に実の娘であるくのいち小猿とともに潜んでいたが、ついに居場所を嗅ぎつけられていたのである。

草木も眠る丑三つ時。四条河原に近い粗末な家で文吉は殺気を察して目覚めた。

「小猿・・・」

「灯をつけまひょか」

「いや・・・裏から抜けるで・・・」

「裏にも人数が回ってますやん」

「それでも表よりは手薄や・・・」

文吉は眠っている妾を残したまま、裏手から這い出るように家を捨てる。

そこに待っていたのは以蔵だった。

「ふん・・・土佐っぽかいな」

文吉は恐怖を押し殺してつぶやく。その声に反応するように以蔵は抜刀しつつ間を詰める。以蔵の剣は最初から邪法であった。地擦りの構えで斬りあげるのが得手である。

以蔵は充分な手ごたえを感じるが、それは一瞬の気の迷いであった。

以蔵が切り捨てたのは人形である。

「ふふふ、ましらの文吉の人形(くぐつ)使い・・・冥土の土産にご覧におなりや」

以蔵が文吉の嘲笑を聞いたときには左右から白刃が襲い掛かる。幽霊のような女武者が空中を飛来し、以蔵の首と胴体を切り離しにかかるのである。

右からの一体を交わした以蔵は左からの一体に腕を掠められた。

着物が裂け、熱い衝撃を以蔵は感じる。

文吉は死地を脱した気分を感じながら・・・裏の家の屋根に跳んだ。

しかし、そこにはすでに以蔵が立っていた。

「お・・・手前は・・・」

驚愕した文吉の顔にはすでに死相が浮かんでいる。以蔵は腕を切られた瞬間にはもう跳んでいたのである。文吉は頭上を飛び越えていく以蔵の人間離れした脚力に思いおよばなかったのだ。

「小猿・・・お逃・・・」

言葉の途中で文吉は舌を失った。左右に薙いだ以蔵の剛刀が顔を上下に切り裂いていた。

口の中で舌は切り離されている。顔の上半分を失った文吉の体はそのまま屋根の下へ落下していく。

以蔵はそのまま体を回転させると路上を走り去ろうとするくのいちを一瞥した。

以蔵の中で一瞬の躊躇が生じる。しかし、次の瞬間、以蔵は刀を投げていた。

刀身はくのいち小猿の背中から突き刺さり心臓を射抜いて、小猿の体を地面に縫い付けた。小猿は父の名を呼ぶ代わりに「ゴボリ」と口から血を吐いた。

以蔵は音もなく、その傍らに走りよると刀を娘の体から引き抜く。

小猿はすでに息絶えていた。その体から鮮血が水芸の噴水のようにほとばしる。

以蔵はその血が収まるのをじっと待つ。そして娘の体を裏返すと、見当をつけて娘の着物を引きちぎる。以蔵はその布きれで刀を拭った。夜目の効く以蔵には目を見開いた幼さの残るくのいちの死に顔が見えている。

以蔵は刀を鞘に治めると無言でその場を去る。以蔵の両眼からは涙がこぼれている。しかし、そのことに以蔵は気がつかなかった。以蔵の心はすでに静かに暗黒の死の世界へと傾斜していたのである。

どんよりとした夏の熱気がたちこめていた。遅れて現れた覆面をした男たちが死体の始末を始める。死体をより辱めるためのさらし方があらかじめ決められていた。

男たちがその作業を終える頃、以蔵は馴染みの店にあがり・・・すでにしたたかに酒に酔い・・・女を抱いている。

以蔵は夢心地だった。

関連するキッドのブログ『第14話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『八日目の蝉』(NHK総合)『絶対零度・未解決事件特命捜査』『ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ)

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2010年4月11日 (日)

海行かば水漬く屍山行かば草生す屍大仏様もしかと見よ(石原さとみ)

「万葉集」で有名な歌人・大伴家持(中山麻聖)は大仏開眼の年(天平勝宝4年)、34才だった。

大伴一族は代々、武人の家柄である。

聖武天皇が大仏の建立を開始した後に、陸奥の黄金出土の報に接し、寿いだ歌の中に天皇への一族の忠誠を誓うこのフレーズがある。「海行かば水漬く屍山行かば草生す屍」になって天皇に尽くすことこそ己の宿命であると歌うのである。

貴族たちが皆、心を一つにして和すれば・・・その願いは叶うのであるが・・・そうは問屋が卸さないのである。

天皇、すなわちスメラミコトの権力に欲望を増幅され、我を失うものは後を絶たないのだった。

で、『大仏開眼・後編』(NHK総合100410PM0730~)脚本・池端俊策、演出・田中健二を見た。仏教布教推進派の聖徳太子と神道保守派の物部守屋が雌雄を決したのは用明2年(587年)のことである。大仏開眼を752年とするとおよそ165年前のことである。聖徳太子は蘇我氏系の皇太子であるから、用明天皇の崩御によって起こる物部守屋の乱は蘇我氏と物部氏という豪族同士の戦でもあった。

古代豪族は一種の独立国家勢力である。天皇家もある意味では王家という豪族に過ぎない。

しかし、卑弥呼以来、大陸の権力に準拠した王制が根付き、その支配範囲を拡大するにあたり、王の中の王、つまり大君(大王)が選出されるというシステムが形成される。

やがて、それは天皇家という血族に結晶するのである。

天皇家の大王権は甚だしく不安定で、継体天皇のように全く別系統の王朝が開始されることも稀ではない。

豪族・蘇我氏聖徳太子の王権は彼の死後、中臣氏によって滅ぼされ、藤原(中臣)氏が台頭する。聖武天皇にあっては母も藤原氏、妻も藤原氏といういわば藤原王朝と言うべき状態にあった。

その皇女で女帝として君臨する高野姫天皇(安倍内親王→孝謙天皇→孝謙上皇→称徳天皇)は当然の如く、藤原氏とは切っても切れない縁で結ばれている。

ドラマの中で高野姫天皇(石原さとみ)は「天皇家ではなく、臣下の家に生れたかった」などともっともらしく語るのだが、彼女が女性ではなく男性だったら・・・日本の歴史は変わっていたようにも思える気配もある。

高野姫天皇即位後も聖武太上天皇の寵愛した橘氏の隆盛は続くが、聖武が崩御するや、乱が発生し、橘諸兄の後継者である橘奈良麻呂は藤原長者の仲麻呂に成敗されてしまう。

藤原仲麻呂はやがて恵美押勝として権勢を振るうが、その背景には叔母である高野姫天皇の母・光明皇太后の力がある。

高野姫天皇は孝謙天皇、孝謙上皇として恵美押勝を利用するが、光明皇太后(浅野温子)が崩御すると藤原氏からの独立を図り、恵美押勝を駆逐するのである。

それを道鏡との道ならぬ恋の結果だと考えることも自由だが、実際の高野姫天皇はその後に称徳天皇として独裁政治を行うことになるのである。

ちなみに・・・道鏡は物部守屋の子孫である弓削一族の出身である。

物部氏を蘇我氏が滅ぼし、蘇我氏を藤原氏が滅ぼし、そして亡霊のように物部氏が藤原氏に牙を剥いたのである。

本来、藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱は仲麻呂が道鏡との色欲に溺れ、政道を乱した高野姫天皇への忠告に端を発するのである。

しかし、ヒロインが色情に狂った女帝ではお茶の間向けロマンとしては相応しくないと考えたのかこの物語は弓削の道鏡の存在については一切スルーなのである。

まあ、爆笑(多重人格による)でございます。

実は大伴家持は橘派に属し、絶頂時代の仲麻呂に対しては謀反を企てたりしている。

光明皇后崩御、孝謙上皇の道鏡寵愛によって生じた仲麻呂政権の蔭りに対して、天皇の武人の一族は多いに暗躍するのである。

仲麻呂の乱の起きた天平宝字8年(764年)・・・大伴中納言家持は46才になっていた。

御簾の向こうから高野姫天皇(孝謙上皇)は穏やかに声をかける。その下半身は道鏡の巨大な一物に貫かれているのだ。

高野姫天皇のチャクラに気が集まり、その身より後光が差す。

「大伴よ・・・太政大臣(恵美押勝)を誅っておしまい」

「どなたに将軍(いくさのきみ)をおおせつけられますや」

「吉備真備がよかろう・・・あれは戦の鬼じゃ・・・」

老将軍・吉備真備は齢七十である。しかし、孫子の兵法を極め、その戦上手を知らぬものはない男だった。何より高野姫天皇の幼少からの世話役であり、その忠義の心は大伴家に勝るとも劣らないのである。

召集を受けた吉備真備は御前に平伏する。

「じい・・・頼んだぞ」

「ははーっ・・・」

吉備国は古来、半島渡来の鬼(忍び)一族の住む土地である。

吉備真備(吉岡秀隆)はその鬼を配下に従えた直轄部隊を持っている。

真備は妹のくのいち由利(内山理名)に命じ鬼を呼寄せる。

鬼たちはたちまち四方の豪族たちの元へ勅令を下していく。

もちろん織田信長のような装束の藤原仲麻呂(高橋克則)も手を拱いていたわけではない。機先を制して皇居を襲撃する計画を立案していた。しかし・・・いざとなると朝敵の汚名は恐ろしい効力を発揮するのである。

かねてから恩を売ってきたはずの友軍は続々と皇軍に寝返るのだった。

緒戦で仲麻呂の三男・参議訓儒麻呂は坂上苅田麻呂(田村麻呂の父)に射殺される。

藤原仲麻呂は平城京を逃れ、本国である近江の国で体制を立て直そうと考える。

しかし、真備は天皇軍の忍軍である佐伯伊多智を先行させ、琵琶湖南部を遮断していた。天皇軍のイタチの名は伊達ではないのである。

追い詰められた仲麻呂は琵琶湖西岸を北上し、八男・辛加知が治める越前国で再起を図ろうとする。だが、老将軍の軍略は藤原開祖鎌足より四代目の貴族の仲麻呂の及ぶところではなかった。

機動力を持つ佐伯軍は物部水軍を指揮し、すでに越前国府を陥落させ、藤原辛加知を誅殺していたのである。

そして、佐伯軍は琵琶湖西岸より南下を開始する。

都では生き残りを図る藤原の一族が天皇の軍門に下っていた。真備は藤原式家の蔵下麻呂を討賊将軍に抜擢した。

真備の深謀遠慮はこの日を見越して蔵下麻呂を吉備国で鍛錬していたのである。

蔵下麻呂は藤原の長者仲麻呂を追って北上を開始する。

南北から挟撃された仲麻呂の一族は琵琶湖畔を血に染めて全員虐殺されたのだった。

この後、六年に渡り高野姫天皇はプレーの最中に悶絶死するまで天皇独裁を断行するのである。

真備はその後五年生き、じいやとして亡き皇女の菩提を弔った。

そういう血塗れた天皇家のすったもんだを大仏はただ見ていたのだった。

それが仏の道だからである。

関連するキッドのブログ『前編

月曜日に見る予定のテレビ『鈴木理子の探し屋★諸星光介が走る!⑤』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2010年4月10日 (土)

通りすがりの有名人と経営者の愛人(柴咲コウ)赤切らないで白切らない(原幹恵)

春のコメディー祭りである。

オールスター競演の「わが家の歴史~第一夜」(フジテレビ)で始まり、「警部補 矢部謙三」(テレビ朝日)、「トラブルマン」(テレビ東京)と下っていき、最後は「大魔神カノン」(テレビ東京)まで延々と続くのである。

もちろん、三谷幸喜・作品にお笑いは期待できないが、とりあえずコントとしては豪華なキャスティングである。

お笑いはあくまで主観的なものだが、「警部補 矢部謙三」はゲスト・加藤貴子で温泉旅館バカ女将ものという時点でニヤニヤが止らなかった人は多いはずだ。

そして「トラブルマン」はB級作品として王道展開である。かつ帝国の手はこんなところまで伸びているのだ。

最後は土曜の朝とか日曜の朝にやればいい作品をこんな時間にやっている憐れな「大魔神カノン」がペーソスに溢れている。「鳥の詩」が聴こえてきそうな不憫な感じがそれなりにリリカルなのである。

・・・もういい加減にしてもらいたいよね。

私事で恐縮ですが・・・このブログも五年目に突入しているのです。そしてこっそりカウンターを六桁から七桁に変更しています。今日にも100万アクセスを越えると思われるのでございます。読者の皆様、ご愛読を感謝いたします。これからも楽しんで書くので頑張ってお読みください。

で、『わが家の歴史・第一夜』(フジテレビ100409PM9~)脚本・三谷幸喜、演出・河野圭太を見た。かって焦土と化した日本・・・その戦中・戦後を点描するドラマである。一家七人が六畳一間に住んだり、海の家に住んだりしますが、焼け残っていれば公衆便所にだって人が住んでいた時代です。

子沢山だがダメオヤジの八女時次郎(西田敏行)、昔気質で口うるさいが無力な母のマキ(富司純子)を両親に持つ政子(柴咲コウ)は戦後のドサクサを生き延びるために未成年のホステスとなり、やがて飲食店経営者(佐藤浩市)の愛人となって、弟の義男(松本潤)、宗男(佐藤隆太)、妹の波子(堀北真希)、房子(榮倉奈々)を養っていくのです。

現代ではモラルに反する設定ですが、地の果て九州の出来事なのでご了承ください。

そんな一家の周辺を通りすがりの有名人たちがなんとなく通り過ぎて行きます。

これを仏教的な輪廻転生感覚では「袖振り合うも他生の縁」と考えることができます。

料理屋で一緒になる榎本健一(木梨憲武)と時次郎。房子の絵を誉める長谷川町子(和久井映見)、上京する一家と車中で乗り合わせる高倉健(小栗旬)・・・彼らは輝きで人々の心を照らす特別な人々ですが・・・そういう人々に照らされる人々もまた他生(前世)では別の輝きで結ばれた縁があったかもしれない・・・そういうニュアンスを含んでいます。

愛人、妾、二号さん・・・そういう名称で蔑まれるべき日陰の女を明るく描いていくという趣向が一種のユーモアを形成しているのはそのような思想の背景を想像させるのです。

すべての人々は生まれ変わり流転していくので愛憎はお互い様だということです。

秩序崩壊中の世界(昭和20年代)で本妻が愛人を庇うのも哀れなら、庇われる愛人も哀れということなのです。

まあ・・・時次郎が不甲斐ないくせに娘に愛されるところがロマンなのでございますね。

人毛から醤油というのは早い話が人食いの話ですので・・・作者の変態性の極みが露呈しています。そこにはブラック・ユーモアが漂っていますがお茶の間向きでないことは言うまでもありません。まあ、スルーしておけば問題ないですけど。

本妻で実質オーナーの鬼塚夫人(天海祐希)がまた博多っ子純情です。

さらに全学連の女・ゆかり(長澤まさみ)がなかなかに小粋です。

そして裏番組が「ALWAYS 三丁目の夕日」なので堀北真希ダブルブッキングです。

これはもう不可抗力ですから仕方ありません。

とりあえず・・・どうでもいい話でこれだけダラダラと続けることが出来るのも一種の才能なのでございます。

これがあと二晩続くかと思うとその芸風に脱帽するしかないですね。

関連するキッドのブログ『ザ・マジックアワー

で、『警部補 矢部謙三・第1回』(テレビ朝日100409PM1115~)脚本・福田卓郎、演出・木村ひさしを見た。言わずとしれた「トリック」のスピンオフ作品である。ドラマの中には終了後もそのキャラクターや世界が終ったようには思えない不思議な力を持った作品が存在する。そのためにシリーズ展開が可能となるのだが、その魔法の効き方には個人差があるのである。

冒頭、警視庁の建物の前を独特な歩き方で金髪の男が通り過ぎるのだが、それが「アニィ」というセリフでおなじみの石原刑事(前原一輝)であることは一部愛好家にとっては充分に妄想の範囲内なのである。

同様に、浅草花やしき周辺で聞き込みをする庶務課の桂(貫地谷しほり)と「刑事くん」こと桜木(鈴木浩介)が池田荘の大家・池田ハル(大島蓉子)とその夫・ジャーミー(アベディン・モハメッド)と遭遇した直後、背後で通行人に指差され嘲笑される変なロングスカートで変なセーターを着た変なカバンを持つ長髪の女が山田奈緒子(仲間由紀恵)であることはクレジットされなくても明確なのである。ちなみに最初からピンと張っているロープの領収書には仲間の文字がある。・・・このようにしょうもない小ネタ満載で一部愛好家発狂である。

「トリック」本編のような見え隠れする悪意ではなく、悪意そのものの支配する世界で矢部警部補(生瀬勝久)は強きを助け弱きを挫き、他人の手柄を横取りしながら、女風呂を覗きつつ、勧悪懲善で生きていく。その毒々しさは何が毒なのか見失うほどの凶悪さである。

なにしろ、二代目部下の菊池(姜暢雄)は出世して参事官となり、三代目部下の秋葉(池田鉄洋)を通してしか鉄拳制裁ができないのである。

警視総監(団時朗)、公安課長(魁三太郎)も手柄は戴き、責任は押し付ける体制なのだ。

矢部はふてぶてしく生きていくしかないのである。

今回の敵はテロリスト・グループ狼の旅団のリーダー・レッドウルフ。都内には爆弾が仕掛けられ24時間後に爆破され東京の1000万(セリフ)~1200万(タイトル)の人命が危機にさらされているのである。

ものすごくスケールの大きい話だが、事件は前半は温泉旅館、後半は銭湯で展開するのである。

しかも怪しい温泉旅館の女将は浅丘麗子ではなくて大原瑠璃子(加藤貴子)である。言わずとしれたドラマ「温泉へ行こう」シリーズの若女将・薫なのである。

様々な困難を健気に乗り越えてきた他局のドラマのキャラクターがこのドラマでは最後は極悪になるのである。一部愛好家、爆笑(多重人格を含む)展開です。

途中は逃走経路制限による密室トリック。今回は得意の扉の後に隠れていた技をプロレスラー中西学選手(本人)の背後に隠れていたアレンジで乗り切ります。

オチも時限爆弾の回路切断ですが・・・「切断しないのが正解」という荒技を展開しました。

何気ないことですがこの「トリック」の二つのアイディアだけでも充分立派だと考えます。

さらに、女将とオカマのだじゃれおちは女将の旅館と狼の旅団まで引っ張って天晴れです。

そしておっぱい女こと潜入捜査官・片桐優奈(原幹恵)の緊縛・入浴サービスに「死んでも忘れません」のはげましのメッセンジャー・・・実によどみない。本家に対する責任感を充分に感じることができるのですね。

このレベルを最後まで維持してくれたら金曜日は最高の一日になるな。

関連するキッドのブログ『トリック

で『TROUBLEMAN(トラブルマン)・第1回』(テレビ東京100410AM0012~)脚本・演出・SABUを見た。映画「アンラッキー・モンキー」(1998年)や「MONDAY」(2000年)など堤真一ファンならご存知の監督による底辺の人々のそこはかとないクライムサスペンスである。保険会社の社員徳田(加藤成亮)は仕事に疲れて帰宅した底辺のアパートで待ち受ける洪水のような災難に巻き込まれていくのです。

徳田の住む202号室の隣、201号室には組織暴力団の男(寺島進)が手下とともに追い込みをかけているのである。ビクビクしながら・・・自室に入った徳田はそこにドスを持った201号室の住人尾崎(竹財輝之助)が潜んでいるのを知り驚く。男たちが去った気配に尾崎に脅されて様子を伺いに出る徳田。しかし、男たちはまだ網を張っていて徳田は目をつけられてしまうのだった。二人はあわてふためいて203号室に逃げ込む。しかし、その部屋では住人のマキ子(岩佐真悠子)が204号室の住人・亀田(中山祐一朗)にレイプされかけているところだった。唖然とする徳田。しかし尾崎を追う男たちは順番に部屋に押し入り、家捜しを始めるのだった。押入れに逃げ込もうとした亀田はそこで包丁が腹に刺さったままの女の死体を発見してしまう。驚愕する徳田。さらにマキ子は窓ガラスを突き破り飛び出していくのだ。まさに体当たりの演技である。男たちは203号室のドアを突破しそうになり、仕方なく一同は二階の窓から裏庭に飛び降りるのだった。そして裏から103号室に逃げ込んだ一同はテーブルの上に置かれた拳銃を発見する。そこへ住人の田川(利重剛)が帰宅する。田川は自分が誰だか分らない障害者だった・・・つづくである。

もう禍々しい不運に満ちた非日常的な出来事の缶詰です・・・この悪夢テイストは好きな人にはたまらないはず。

しかし、帝国アイドルの主題歌はこのドラマのテイストに対して違和感ありすぎなのでは・・・。まあ、そこが爆笑(多重人格による)という考え方もございます。

ああ・・・金曜日の深夜はなかなかに楽しいことになりそうです。

関連するキッドのブログ『大魔神カノン

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)

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2010年4月 9日 (金)

たむけん・・・いや・・・石黒賢かっ(加藤ローサ)

仕事を選ばない女優となんやかんやでそれはそれとしてふわっとした仕事をする脚本・演出家の運命の出会いである。

基本的にスカシの連続だがなんだかんだそれはそれでふわっとしたお茶の間の一部には愛されるかもしれない。

ウルトラ・スーパー・デラックスな駄作だった「恋して悪魔」と超ウルトラ・スーパー・デラックスな駄作だった「東京DOGS」のコンビネーションである。

救いとなるのはプロデューサーが「沙粧妙子~最後の事件~」もプロデュースしたことがあるということである。

ちなみに脚本家とは「33分探偵」でコンビを組んでいる。脚本家の唯一の成功作と言えるのである。

つまり、手綱をひきしめてかからないと困ったことになるタイプの作り手なのである。

もっともプロデューサーも「スミレ16歳!!」も手がけているのである意味ムスタングだ。

ひょっとしたら・・・あれやこれやでやりたい放題になるのかもしれないが・・・深夜だからいいと思う。

時と場所を選ぶこと・・・それは企画にとって肝要なことなのだ。

で、『プロゴルファー花・第1回』(日本テレビ100408PM1158~)脚本・演出・福田雄一、プロデュース・森谷雄(他)を見た。宮里藍が世に出て、女子プロゴルフ界が脚光を浴びた時期からおよそ三年、旬とは言えないが浸透している題材選択である。かって、藤子不二雄のコミック「プロゴルファー猿」(1974)があって、大映ドラマ「プロゴルファー祈子」(1987)が生れたわけだが、この作品は孫と言えるだろう。しかし、基本的に根をつめない作風が持ち味のスタッフなのであまり強く意識はしていないかもしれない。

「プロゴルファー猿」からは一家を支える母親とか幼い兄弟とかを頂いている感じ。

「プロゴルファー祈子」からは幼い頃の事故で屈折した過去とプロゴルファーとしての再起を頂いている感じである。

そして、スポーツ根性ものの定番、選手とコーチのコンビをフィーチャーして一丁あがりと言う感じである。

ジョーと丹下段平、飛雄馬と一徹、岡ひろみと宗方コーチに花(加藤)と醍醐一馬コーチ(たむらけんじじゃなくて石黒賢)なのである。

ゴルフ練習場を経営していた野宮義彦(久ヶ沢徹)は長女の花(岡花音)を女子プロゴルファーにするべく英才教育をしていた。

しかし、花がなんちゃって高校生(加藤)になった頃、花のためのゴルフセットを購入後、トラックに轢かれて花の目の前で死亡したのである。

それ以来、花はゴルファーを断念したのだった。何故、断念したのかはなんやかんやで描かれない。ただ・・・ゴルフセットは裏庭に埋めたのだった。

父親の残した借金は1~2億円くらいあり、呑気な母親(石野まこ)は食堂「のみや」を経営しつつ細々と生計を立てている。

花はなにかしら取引している会社の派遣社員でなにがしかの給料を稼いでいた。

ところが、上司の石橋課長(小松利昌)から接待ゴルフに借り出され、取引先の小沢部長(東根作寿英)がご機嫌ななめになるほどのナイス・プレーで優勝してしまうのだった。

このために取引は打ち切られ、会社に損失を与えたためにそれとなく解雇される花だった。

この辺りの不当解雇とか・・・そういうあれこれの問題には触れないでください。

しかし、そのプレーをゴルフ場の専属コーチ醍醐が見ていたのである。

「君はプロゴルファーになれ」となんとなくハクナマタータ(適当に「ライオンキング」よりいただき)した醍醐の言葉に導かれ、借金取りの野木(佐藤二朗)に「借金返済しないとキャバ嬢っぴになってもらわなあかん」(適度に「Happy!」よりいただき)と励まされ、土中にあってもまったく腐食しない魔法のゴルフセットを掘り出す花だった。

よくわからんが二枚目のゴルファー・今出川(井上正大)や、要するにお嬢様アマのリコ(片瀬那奈)、たとえていうととりまきの福島百合子(上野なつひ)、逆にあゆみ(高梨臨)とともにプロゴルファー候補生としてあたかも会社から盗んできたと思われる制服着用の花は炎の一打を放つのである。

・・・まあ・・・眠れない夜を過ごしている人にはちょうどいい睡眠薬になるかもしれません。

次回はそれとなくミチル(高橋真唯)も登場します。

関連するキッドのブログ『東京DOGS

                『恋して悪魔

土曜日に見る予定のテレビ『大仏開眼』(NHK総合)『鉄道捜査官11』(テレビ朝日)『わが家の歴史』(フジテレビ)

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2010年4月 8日 (木)

オレの弔い方とは違うなあ(内野聖陽)殺された子供の復讐ですけどなにか?(辺見えみり)

続編であるが「臨場2」ではないのである。ただ「臨場」である。

しかし、主役たちはそのままの世界で続きを演じている。

こういう場合、「帰ってきた臨場」とか「続・臨場」とかしないでただ「臨場」とされると記述する方は困る。少なくとも「臨場」第1話が二種類存在するからである。せめて「シーズン2」くらいはつけて欲しいものだな。

で、仕方なく「第2シリーズ」と呼称しておく。

第1シリーズは平均視聴率が14.5%(最終回15.3%)であり、当然の如く、獲れるコンテンツであるのだが・・・第2シリーズの初回は17.9%である。

なんだろう・・・ああ「仁」の威力か・・・。

つまり、内野龍馬に客がついている気配なのである・・・お前の妄想的にはな。

山本勘助→ゴンゾウ→倉石→坂本龍馬ときて花開いたのだな・・・男の華が。

それはさておき、続編である。しかも、「前・後編」で割ってきた。

一つの事件から別の事件が派生し、派生した事件は決着するが最初の事件は未解決。

こういう手法は珍しくないが・・・大人な感じがする。

それよりも、事件の決着の仕方が前作を見ていると見ていないとでは全く違うのである。

犯人は死者が生存していると考える狂人なのだが、探偵役の主人公はそれを正面から受け止める。

なぜなら・・・主人公もまた亡き妻が生きていると信じている狂人だからなのである。

これは第1シリーズを見ていない場合、全く説明されていない部分である。

この前提がないと終盤の対話には違和感が生じると考える。

今回の「派生した事件の決着の場面」は愛するものが不滅であると信じる狂人同士の対決なのである。

二人は狂っているのだが「狂い方が違う」と説教が展開されるのだ。

ある意味・・・凄いぞ。

で、『臨場・第二期第1回』(テレビ朝日100407PM9~)原作・横山秀夫、脚本・坂田義和、演出・橋本一を見た。サブタイトルは「封印・前編」である。ストーリー的には何が封印されているかは明示されておらず、何かが封印されていることを暗示しているのが後半へのフリになっている。「本格」ものではないので「前編」で与えられた手がかりは妄想する材料でしかなく、妄想好きにとってはそれだけで一週間が楽しめる仕掛けになっている。

倉石義男(内野聖陽)という男・・・警視庁刑事部鑑識課検視官である。通り魔事件で妻を殺害されたが、妻の死を認めないために妻の愛した家庭菜園を妻の人格で維持している。現場に持ち込む野菜は自家栽培の朝抓みである。植物に語りかける姿は他人の目から見れば常軌を逸している。「そうか、そうか・・・お前(トマト)・・・食べごろか、食べて欲しいのか・・・よし、わかった」・・・という感じ。

一人目の検視・・・制服警官・谷本(螢雪次朗)の拳銃自殺・・・谷本は倉石の先輩鑑識課員である。「根こそぎ拾う」のルーツであるらしい。倉石と同様に妻に先立たれた谷本は娘の絵梨華(金澤美穂・・・ドラマ「赤鼻のセンセイ」(2009)で須賀健太の初恋の人役)の養育を理由に所轄に配属願いを出した。絵梨華は年齢不詳だが、実年齢15才なので高校一年生か中学三年生の役どころである。言動が幼いのはそのためである。谷本と娘の間には確執があったらしく、自殺する直前、谷本が掛けてきた電話に仲間と夜遊びをしていた娘は応答しない。谷本は大腸がんで余命三ヶ月の告知を受けていたが、拳銃を盗まれる可能性がある状況での自殺、消えた警笛など・・・倉石は「生前の谷本のプロフィール」とは「違う何か」を感じている。

交番に奥寺巡査(鈴木浩介)がキャスティングされている以上・・・「封印」には彼が関っている可能性は高い。勤務表的には「休憩時間」に入っていた谷本が奥寺にかわって「若者が騒いでいる」という通報に対処したのにも理由があるはずで、そこも妄想が膨らむポイントである。襟章を引きちぎられた現場に・・・何故、谷本は出向いたのか・・・。

二人目の検視・・・自殺に偽装された元・競輪選手・長谷川(平山祐介)の他殺死体・・・左利きなのに右手に盗まれた谷本の拳銃を握り死んでいた長谷川。離婚した妻からの情報で「自転車で人身事故を起こした長谷川が子供との面会権を放棄することを元妻から求められていた」ことが判る。容疑者は人身事故で子供を殺された母親と父親に移っていく。

自転車にひき殺された子供の母親は戸張玲子(辺見)で事件以後、子供が他界したことを認めることができず、子供が生きていることを前提とした不審行動を繰り返している。子供の死を受容した父親の戸張慎二(松田洋治)とは折り合いがつかず、事件後に離婚している。加害者の長谷川とは民事訴訟で損害賠償請求をしている関係である。

事故によって選手生命を絶たれた長谷川は加害者としての礼節を欠き慎二が暴行に至る喧嘩沙汰を起していた。

事件のあった日に「夜釣りに出かけていた」と主張した慎二だったが、現場に慎二の手編みのマフラーの毛糸が残されていたことを告げられると犯行を自供する。

一方、死んだ子供の衣装を洗濯するという奇行を続ける玲子を奇異の目で見る捜査員一同を尻目に倉石には「死んだ子供」が見えていた。

「亡き妻」が見える以上、「死んだ子供」も見えるのである。

倉石は長谷川の死体に残る擦過傷から犯人を「宝石のついた指輪をはめた女性」と断定していた。宝石のついた指輪を嵌めるのが女性とは限らないが、少なくとも慎二ではないと推測することはできる。

倉石は「父親でなければ母親」と読んだのである。

なにしろ、子供が死んだことを認められないほど狂っている女なので「殺人」を犯してもおかしくはないはずだ。もちろん、子供が死んでいない以上、殺した相手も存在しないはずだと考えるのは理性的すぎるのである。頭がおかしくなっている人間に理屈は通用しないのである。

第二の事件の夜は死んだ子供の入学式の夜だった。

使われることのない子供のランドセルからはマフラーと同じ毛糸で編んだ手袋が発見され、手袋には硝煙反応があった。

谷本の自殺後、拳銃を盗んだのは玲子だった。

玲子「私は悪いことなんてしていない・・・私は悪い男を処刑しただけよ」

倉石「自分の子供の手袋をはめて・・・人殺しをするような人間がいいわけないだろう・・・あんたは他人の気持ちがわからないダメ人間なんだよ・・・心臓に持病があるあんたを気遣う元の旦那の気持ちも判らなければ、子供との昔の約束を果たすために小学校の入学式の日に夜釣りに出かけた子供を亡くした父親の気持ちも判らない。あんたを庇って嘘の自供をしている男の気持ちも判らない・・・どんだけ心の発達障害者なんだ・・・」

玲子「私が・・・逮捕されたら・・・誰が子供の面倒を見てくれるの・・・」

倉石「心配するな・・・日本は最低限の人権が保証された法治国家なのだから」

一同(唖然)

こうして第二の事件は一応の決着を見た。狂気の母親を演じる辺見えみりはなかなかの狂いっぷりでした。

しかし・・・第一の事件はまったく決着していないのである。谷本と娘の間に存在する心の闇・・・。どことなく怪しい交番勤務の奥寺巡査。そして消えた警笛。谷本の自殺の本当の原因をめぐって・・・膨らむ妄想は後編の決着を待つのである。

余命三ヶ月の男が幼い娘を残して自殺する理由・・・残された時間をさらに短くするしかなかったとは・・・一体どんな封印がからんでいるのか・・・そこに愛があるのは絶対だとしても。

それにしても新登場の五代刑事部長(益岡徹)をはじめとして因縁の仲の立原警視(高嶋政伸)、その部下の坂東刑事(隆大介)、小坂検視補助官(松下由樹)、一之瀬検視官心得(渡辺大)らのレギュラー陣・・・見事に背景と化していたな。

ただし、行きつけのバー「かくれんぼ」のママ真里子(伊藤裕子)の存在感は倍増していた気がする。ちなみに真里子は倉石の死んだ妻・雪絵(京野ことみ)の実の妹である。念のため。

関連するキッドのブログ『臨場・第1シリーズ

金曜日に見る予定のテレビ『わが家の歴史』(フジテレビ)『警部補 矢部謙三』(テレビ朝日)『岩佐真悠子のトラブルマン』『里久鳴祐果の大魔神カノン』(テレビ東京)やはり殺意を感じる・・・。

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2010年4月 7日 (水)

血まみれ将軍の家来ドクターなのですーっ(加藤あい)パパとはおつきあいできないよ(北乃きい)

こけしとライフが激突である。・・・意味不明すぎるぞ。

まあ、日テレ火10敗退後、フジ(関西テレビ)にNHK総合がチャレンジである。

のほほんとしていたのに・・・うかうかしていられないのだった。

まあ、ドロドロ系とサッパリ系でこけしが一応、掴んだ感じになりました。・・・意味不明もいい加減にしなさい。

帰ってきた火曜日のドラマ対決は・・・。

①「バチスタ2」12.4% ②「八日目の蝉」↘*6.2%

少ないパイの奪い合いは凄まじいな。ちなみに今回のゲスト患者はできちゃった結婚のパイロットに捨てられたキャビン・アテンダント・・・。裏は本妻の子供を誘拐して逃亡中の愛人・・・そこはかとないかぶり方が素敵・・・。

で、『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋・第1回』(フジテレビ100406PM10~)原作・海堂尊、脚本・後藤法子、演出・今井和久を見た。加藤あいがついにドクターである。とりあえず、主人公がだれだかよく分らないドクター探偵シリーズの凸凹コンビがいて、強烈なキャラクターの怪しい医師がいる。これがベースである。

診療内科医のグッチーこと田口(伊藤淳史)と厚生労働省医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長兼保険局特別監査室室長代理の白鳥(仲村トオル)。この二人がなぜかコンビを組み、やたらと不祥事を起こす東城医大のミステリアスな出来事を解明するのである。

いわゆる素人探偵もの(警察関係者ではないものが捜査する)だが・・・相手が病気がらみの犯罪(不正)なので完全な素人とは言いがたいところが味なのだな。

今回は厚労省が救命救急センターに監査に入るために白鳥が乗り込んでくるのである。

救命センターの部長はジェネラル・ルージュと呼ばれる患者受け入れ大好きなドクター速水(西島秀俊)である。速水と白鳥は医大の同期生だった。

一方、速水の部下のヒロインポジションを占めるのがドクター和泉(加藤あい)なのである。和泉は田口の同期なのである。

世間は狭いのだった。

速水と和泉の関係は明らかではないが・・・救命センターの陣釜さ・・・看護師長・花房(白石美帆)は「速水先生の古女房気取り」らしく、和泉と花房はなんとなく火花を散らせる間柄らしい。

とにかく・・・短い原作を目一杯、水増し請求するドラマなので、いろいろな要素をぶち込んできます。

田口の巣である特別愁訴外来にはナース藤原(名取裕子)も健在です。

まあ、ベーシックに考えると、正統派ヒーローに白鳥、敵が速水、ヒーローの邪魔にならないサイズのアシスタントが田口で、ヒロインが和泉という配置になっています。

これだけでもお腹いっぱいなのにナース栗山(浅見れいな)とかも時々、画面を横切ります。

さらに転落事故で入院中のジャーナリスト目黒(嶋田久作)で目黒夫人(広田レオナ)です。

他に、いつもの高階院長(林隆三)で「救命センターもビジネスなんで採算とれないと困ります」という三船事務局長(利重剛)もいます。

こうなるとデブの副部長(木下隆行)とか不平屋の長谷川ドクター(戸次重幸)とか研修医トリオ(シンケンレッド含む)とかデスクの上のドクターヘリの模型とかはもうどうでもいい感じに・・・。

ここにやってくるのが自殺未遂のために外傷性動脈瘤ができた傷心スチュワーデス(田口談)の杉山(田畑智子)・・・。

そのために失神を繰り返すのですが・・・なかなか病巣が発見できずにドクターたちの頭を悩ませます。まあ・・・聴診器を胸に当てれば最初から明確じゃないか・・・とは言わないのがルールです。

画像診断を下請けに出す時代。検査を受けてもインターネットで資料が海外の低賃金の医師に送られ参考所見で診断が下されたりしている時代・・・患者の首吊り失敗後の痣なんか・・・発見できない医師が増加しているのかもしれません。

とにかく・・・まあ・・・のんびりと見るには最適のドラマと言えるでしょう。

満床なのに一人の患者に医師全員が密着しているように見えるのは気のせいです。

あ・・・怪しい出入りの業者・メディカル・アソートの佐々木(堀部圭亮)を忘れてた。

速水「患者は嘘をつくが・・・病気は正直だ」

白鳥「犯罪者は嘘つきだが不正行為が正直といえるのかどうか・・・微妙だな」

速水「・・・うん」

関連するキッドのブログ『チーム・バチスタの栄光

               『働くゴン!

で、『八日目の蝉・第2回』(NHK総合100406PM10~)原作・角田光代、脚本・浅野妙子、演出・佐々木章光を見た。不倫の関係の果てに堕胎、そして愛人の妻の子を盗み出した狂女・希和子(檀れい)・・・その逃亡の旅は今日も続く。

浮気していたのは夫(津田寛治)であって、子供を盗まれた妻(板谷由夏)には全く罪がなく、希和子の行為は極悪そのものである。しかし、一方的に希和子の逃避行だけを描いていく展開は・・・お茶の間の神経を逆撫ですること間違いなしなのである。

まあ・・・女流原作者・脚本家チームは悪逆非道な夫(男)を責める気持ちが大きいと思うのだが・・・愛人に対する世間の目は冷たいのである。

かって映画「危険な情事」(1987)では愛人のアレックス(グレン・クローズ)がストーカーとなり、夫・ダン(マイケル・ダグラス)の妻・ベス(アン・アーチャー)を襲うのであるが・・・この時、敵役であるアレックスに同情してしまう女友達がいて・・・キッドは危ういものを感じたことがあるわけだが・・・この作品にはその手の危険な臭いがあるのである。

少なくとも・・・幸せな家庭を壊そうとしているのは夫婦ではない誰かなのである。・・・どうしたってそうなるのである。

「だって愛だもの」は言い訳ですからーっ。

まあ・・・そういう風にいくら説教しても止らない人は止らないんですけど。

うっかり、放火もしてしまった希和子は嬰児誘拐で指名手配されている可能性もある。なにしろ、現場には傘だとか下足痕など残しまくっているのである。しかも本人、会社を無断欠勤中なのだ。

過去の名古屋・・・。

薫を抱いて西へ逃げる希和子は老女・とみ子(倍賞美津子)と知り合う。

かって我が子を失った過去を持つとみ子は立ち退きを迫られつつゴミ屋敷に住み着いていた。一宿一飯のお礼に薫を抱かせる希和子。とみ子は「住むところがなくたってあんたには子供がいるんだから・・・それだけで幸せだ・・・あんた・・・困っているならエンジェルさんのところへお行き・・・」と告げるのだった。

自分のような女の集まる場所がある・・・希和子はこの世界の都合の良さに感謝するのだった。

過去の岐阜・・・。

怪しい宗教組織「エンジェルホーム」の勧誘車で怪しい水を販売するユダヤ教の偉大なる預言者・エレミアを名乗る智恵子(西山繭子)と出逢った希和子は同じく、エンジェル・ホームの入信希望者・久美(坂井真紀)と出会う。

久美は離婚後、子供の親権を元夫に取られ「金さえあれば子供と暮らせた」と嘆く女だった。

「愛人の妻が子供を残して家出・・・愛人は夫を施設にあずけようとしたので私が連れ出した・・・」意味不明の嘘八百を並べ立てた希和子だったが、多額の銀行預金があることが幸いしたのかユダヤ人の母の一人であるサライを名乗る敬子(高畑淳子)の審問に合格するのだった。

胸元が残念な感じの女が「お前たちのやってることはすらっとお見通しだ」と叫ぶのだが、教祖のナオミ・エンジェル(藤田弓子)は「行く場所のない女たちを受け入れて、その財産を有効に使ってるんだ・・・なにか文句があるかい」と嘯くのである。

山田奈緒子「くそ・・・上田さんも何かいってくださいよ・・・」

上田次郎(男子禁制の施設に侵入するために女装している上田は無言だったという)

山田奈緒子「探偵左文字進かっ」

エンジェルによって久美は父のライバルをペルシャ王である夫に殺させたユダヤの女エステル、希和子は姑に尽くし夫の弟と結婚したモアブの女ルツをそれぞれ命名されるのだった。

旧約聖書で遊びすぎるのは危険である。

こうして・・・嬰児誘拐犯人は安住の地を見つけたのだった。

そして朝六時には怪しいアポーの体操を踊るのである。

猪木「早起きして散歩したら100円拾いましたよ・・・これがいわゆる早起きは三文の得ですね」

馬場「俺はいつでも16文キックだ」

猪木「・・・」(実話)

未来の東京・・・。

成長した薫(北乃きい)は不倫中である。しかし、不倫相手の妻が出産したことを知り、相手に別れを告げる。

「私は・・・パパと呼ばれる人とは交際できません・・・だってそんなことしたら・・・子供がかわいそうでしょう・・・」

人はあやまちをくりかえし・・・そして生まれ育ち地に満ちるものなのだ。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『カメンライダー・ドラゴンナイト』(テレビ朝日)『恋とオシャレと男のコ』(TBSテレビ)『プロゴルファー花』(日本テレビ)

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2010年4月 6日 (火)

娼婦と淑女と蛾と蝶と悪女と令嬢と牝犬と死者と私(安達祐実)

さて、ものすごく面白い大河ドラマは・・・。

21.4%から↘17.7%↗18.8%↘18.5%と、昨年の超駄作を下回る推移を示している。

これがお茶の間の恐ろしいところである。

一方、そこそこ面白い連続テレビ小説は・・・。

14.8%↗15.5%↘14.8%↗15.6%↘15.4%↗15.8%で一週目の平均が15.3%でまずまずである。

これがお茶の間のあなどれないところなのである。

まあ、テレビドラマなんて見ているのは暇人という考え方もあるが・・・見るからにはそれなりに楽しい時間を過ごしたいと思う。

大河ドラマも連続テレビ小説も・・・ある種の特殊な世界だが・・・そういう点ではお昼の帯ドラマもそう言えるだろう。

前回は推理ものというさらに変化球だった枠に怒涛のメロドラマが帰ってきた。

願わくば盛大にドロドロしてもらいたい。

で、『娼婦と淑女・第1~2回』(フジテレビ100405PM0130~)脚本・野依美幸、演出・島崎敏樹を見た。「ガラスの仮面」「貞操問答」の脚本家で「緋の十字架」「エゴイスト~egoist~」の演出家である。舞台は戦前の子爵家の相続劇から始まる・・・もうドロドロしはじめています。その清楚で病弱な子爵令嬢が清瀬凛子(安達)なのである。そしていかなる運命の悪戯か・・・飲んだくれの大工の娘・山田紅子(安達・二役)は凛子と瓜二つなのだった。

安達祐実の一人二役・・・。しかも令嬢と貧乏人である。もちろん貧乏人ヴァージョンの方は「同情するなら金をくれ」と叫びます。

紅子の家庭は父が身体障害者で、母は気弱で無能、妹の藍子(寺本純菜)は病弱という典型的な昭和の貧乏家庭。家賃滞納で多重債務者。母の口癖は「もう死ぬしかないんだよ・・・」なのである。

紅子は親に似ずにヴァイタリティーに溢れていますが・・・どん底の境遇から抜け出せずに歯がゆい思いをしているという趣向。

「死ぬなら一人で死にやがれ・・・道連れなんか御免だよ」と紅子は叫ぶのです。

そして、清瀬家の別荘に泥棒に入った紅子は凛子と運命的な出会いをするのである。

ここで、凛子が意地悪な性格ならそっくりさん物語は続くのだが・・・凛子は育ちもよく心根の優しい少女。二人はたちまち意気投合である。つまり・・・凛子には死亡フラグがたったということだ。

清瀬家の正統な後継者である凛子だったが、爵位を相続するためには結婚する必要があり、複雑な事情を抱えている。

清瀬家の実権を握るのは凛子の祖母・ミツ(赤座美代子)である。

口癖は「早く結婚して男子を生んでくれ」なのである。

ミツの一人娘で凛子の母でもある杏子(越智静香)に書生あがりの婿養子・孝太郎(岸博之)をあてがったが清瀬家の血を引く子は凛子だけ。その上、孝太郎は婿養子の分際で使用人の千鶴(魏涼子)に手を出し、妾腹の太一(久保山知洋)を認知する始末なのである。

もしも、凛子に万一のことがあれば・・・家督は血縁のない太一に継がせることになる。

ミツにとっては我慢ならない展開なのだ。

もちろん・・・太一は裏では凛子の薬に毒を混入し、殺害しようと狙っているのである。

ミツは凛子の花婿候補として久我山家から真彦(鳥羽潤)を家に迎えるが、真彦は凛子と兄妹のように育ったため・・・なかなか、凛子に手が出せない男になっている。

凛子の母親は真彦の大人しさに物足りなさを感じ、有能な執事・藤堂(石川伸一郎)を花婿候補としようと画策する。

凛子は真彦を女として愛し、体を奉げようとするが・・・なぜかその気にならない真彦。

ああ・・・じれったいのである。

そんな・・・真彦に凛子の女学校時代の女友達は密かに想いを寄せている。

この羽賀麗華を演じるのが・・・木下あゆ美である。

言わずとしれた怨み屋なのである。登場場面は未だ少ないが・・・ものすごいオーラを放っています。

そして・・・凛子と真彦の清純な愛の姿にいつしか紅子は憧憬の心を抱いていくのである。

だが・・・ミツが凛子の花婿候補を決定すると宣言したことにより、あせりを感じた太一は一挙に毒を増量する。

忘れ物をしたために遅れて別荘に向かう真彦。

切羽詰り、金を借りようと別荘にやってきた紅子。

二人が発見したのは瀕死の凛子だった。

真彦は薬で金魚が死ぬのを確認・・・凛子が太一に毒殺されたことを見抜く。

「私を忘れないで・・・」と遺言を残し息絶える凛子。

呆然とする真彦に紅子は告げる。

「私が蝶のような凛子になってやる・・・私は光のある世界を求める蛾だけれど」

真彦は紅子をただ見つめるのである。

・・・はい、つかみはOKです。

ドロドロ入りました~。

関連するキッドのブログ『怨み屋本舗

               『慶次郎縁側日記

                『インディゴの夜

水曜日に見る予定のテレビ『ERⅩⅢ』(NHK総合)『臨場』(テレビ朝日)

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2010年4月 5日 (月)

天下に我ほどの人物なきことを知る(坂本龍馬)

坂本龍馬は自らを「居候の生まれ」と称している。「居候」とは「坂本家の次男坊に生れたこと」を指す。この時代の武士としては豊かだった坂本家だったが家督を継げぬ武士は所詮、やっかい伯父になる宿命なのである。二度の江戸留学など龍馬が剣術修行に明け暮れるのもいつか分家したいという念願があったからだ。

その坂本龍馬直陰がいつ、「あの龍馬」になったのだろうか。

君子は豹変すると言う。

文久二年三月に脱藩した龍馬は四月には下関に現れ、その後、薩摩藩周辺を探索した後で七月には大坂に現れる。

ここで望月亀弥太の兄、清平と密会する。その頃、龍馬は変貌していたと思われる。

すべてを捨てて三ヶ月の流浪生活をする間に龍馬の思想は深まり、そして脱皮を遂げたのである。

その影響を与えたのが吉田東洋であることは充分に妄想できる。

龍馬は大坂で東洋が暗殺されたことを知るが、八月には江戸に現れ、土佐勤皇党と長州過激派メンバーと交際を密にしている。そして年末には幕府総裁・松平春嶽に会い、さらに軍艦奉行・勝海舟と会っている。

千葉道場は定吉の代から鳥取藩の剣術指南であるが、鳥取藩主・池田慶徳は一橋慶喜の兄にあたる。また、最近の研究で千葉さな子が宇和島藩の剣術指南であったことも確認されている。千葉道場の塾頭であった龍馬がそれを利用して雲の上の人々に会ったことは確実である。

しかし、その人々が龍馬にただならぬものを見出したのは・・・すでに龍馬が「あの龍馬」になっていたことによるものに違いない。

謎に包まれた空白の放浪の旅を経て坂本龍馬は天下の坂本龍馬になったのである。

で、『龍馬伝・第14回』(NHK総合100404PM8~)脚本・福田靖、演出・渡辺一貴を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はこのドラマの語り手としての岩崎弥太郎の豪気描き下ろしイラストと土佐勤皇党風月代の岡田以蔵描き下ろしの二大サービスでございます。可愛くて恐ろしいお稚児さんモードの以蔵はまさに武市半平太の森蘭丸・・・そのまんま腐女子行特急電車の如しでございます。第一部の幕引きが東洋暗殺なら第二部の幕開けは以蔵殺し屋デビュー。実に爽快な大河ドラマで万歳です。そして、思いのままにならないまでも好きにやりたい勝手にさせてよ気ままに生きたい俺の人生モードの坂本龍馬。武市が暗黒面に堕ちたことが龍馬の心をも荒ませる。そういう風情が漂ってきましたね。弥太郎に責められわびる龍馬がいたいけない。弥太郎夫人のこわいほどの女房の力量噴出もしびれましたな。立身出世の陰に女ありでございますなーっ。

Ryoma186202 文久二年(1862年)四月、吉田東洋暗殺の波紋は普代家老たちの復権によって示される。前藩主・山内容堂は江戸にあり、報告を受けたのは五月であった。その間に16才の若き土佐藩主・豊範の元には山内民部、柴田備後、深尾鼎らの普代家老家の老臣たちが侍った。そして、東洋を暗殺した土佐勤皇党の盟主・武市瑞山の側近登用が実現した。家老たちは飼い犬だと思っていた武市が仕置き家老を処理できる実力を備えていることに恐怖したのである。数人の家老は忍びを放って瑞山暗殺を試みたが何れも返り討ちに遭っていた。すでに土佐国内の忍びは瑞山の手中にあった。もちろん、それは江戸にいる山内容堂の手駒を勘定に入れない計算だった。吉田東洋の甥、後藤元曄象二郎は家に篭り、情勢の変化を待っていた。瑞山は東洋派の開国主義者たちを閑職に追いやり、腹心を役職につけると土佐に勤皇の旗を立てる。江戸の容堂は土佐国内の推移を暫時静観する。しかし、魔王・織田信長を神と仰ぐ容堂には手中の玉である吉田東洋を奪われた怨恨が暗く燃え上がっていたのである。

一方、桜田門外の変、坂下門外の変で権威を低下させた幕府は老中・小笠原長行などが事態の収拾に追われ、安政の大獄での処分者の復権などで事態の沈静化を図っていた。このために容堂は謹慎を解かれる。

容堂は公武合体派として家茂・和宮の婚姻による幕府の体制立て直しを支援する一派に加わった。

長州では吉田松陰の妹婿・久坂玄瑞、上海帰りの高杉晋作ら松下村塾出身の過激派が京都、江戸を中心に政治不安による倒幕運動の最初の謀略を開始している。開国論者の長州藩長井雅楽は桂小五郎らの策動により三月に失脚した。

薩摩藩主・島津久光は藩兵を率いて四月に上洛する。尊皇攘夷の過激派たちは好機到来と勇み立つが、久光は容堂と同様に公武合体論者だった。久光は薩摩藩士を核とする尊皇攘夷過激派を寺田屋で一挙に粛清する。

久光は幕府総裁に松平春獄、将軍後見に一橋慶喜を指名する。兄、斉彬の遺志である雄藩連合の実現を意図したのである。情勢は安政の大獄以前に回帰しようとしていた。

しかし、尊皇攘夷という名の下克上に目覚めた過激派たちはさらに時計の針を進めようとしていたのだった。

その動きを腐敗の極みにある京の公家社会は目を細めて見つめていた。

松平春獄は京の治安悪化を憂慮し、京都守護職の設置を決め、その初代として会津藩主・松平容保に白羽の矢をたてていた。

そのように激動する文久二年の春。坂本龍馬は隠密旅行の途上であった。

四月には下関にいて、五月には薩摩国境にいた。薩摩国境では薩摩の忍びくぐり衆と一悶着起している。六月には再び下関に戻り、そこで兄・権平の使いであるくのいちの春猪に会っている。春猪は十八歳になっていて、下関の豪商・白石家に逗留している。土佐の才谷家の名代として木材の商取引をするのが名目だった。

目端の利く春猪は龍馬を待つ間、白石家の商いを手伝うなどして、重宝がられていた。

そこへ山篭りから帰ったような龍馬が戻ってきた。

「伯父上、ものすごい臭いがするの」

「春猪・・・なんちゃしとるのか」

「父上からの文を預って来たきに」

龍馬は白石屋敷の中庭で兄・権平の手紙を読んだ。

「東洋様が殺されたかよ・・・なんで俺がその下手人になっちゅうのや」

「武市様の一派が言いふらしよるき」

「それゃ・・・なんともあほな濡れ衣を着せられたもんじゃ」

「武市様は若殿様に取り入ってえらい羽振りじゃき・・・けんど、江戸の大殿様があれやこれや動きだしちょると父上は仰せじゃ」

「なるほどの・・・」

「じゃき、伯父上の心つもりを伺って来いと父上が申すのじゃ」

「京も江戸も騒ぎになっちょろうが・・・」

「武市様は若殿様担ぎ出して京に上る算段じゃ・・・」

「そりゃ・・・たまらんの」

「家篭めの後藤様は下目付に探索を命じておられるが、土佐の忍びの要は武市様が仕切っておられるき」

「探索方は誰かや」

「井上の佐一郎さんと岩崎の弥太郎さん・・・」

「そりゃ・・・あかんな・・・武市さんの配下は手練れ揃いじゃ、太刀打ちもできんやろ」

「・・・伯父上はいかがなさる・・・」

「俺はちくと足を伸ばして、大坂、京、江戸を探ってみようと思うんじゃ・・・兄上にはそう伝えておくれ」

「・・・これは父上から預ったお足(路銀)ですき」

「ほう・・・こりゃ・・・助かった・・・泥棒で食いつなぐのは中々、気が滅入るからの・・・」

「まあ・・・伯父上、盗みを・・・したんか」

「そりゃもう・・・忍びの心得じゃきに・・・それはそうと・・・春猪は・・・ちょっと見ぬ間に女ぶりがあがったの」

「婿が決まりましたきに」

「ほう・・・誰じゃ・・・」

「鎌田の清次郎さんです」

「おお、ありゃ・・・ええ男じゃの・・・そんで逢引なんぞはしちょるのか」

春猪は頬を染めた。龍馬の目に情欲の兆しが浮かび上がる。

六月、大坂の土佐藩陣屋には藩主・豊範が発病したために足止めを余儀なくされた土佐藩兵が宿陣していた。中核となるのは武市瑞山率いる土佐勤皇党である。

思わぬ事態に歯軋りした瑞山だが無聊を慰めるために寵愛している岡田以蔵を部屋に引き込んでいる。

武市は男の肌が無性に愛おしくなる性癖を持っている。

特に仔犬のような臭いを放つ以蔵とは肌が合っていた。

寝そべった武市はまたがった以蔵に陽根を吸わせながら、以蔵の菊門の臭いを嗅ぐ。

「よいのう・・・おんしのここはほんによいかおりじゃ」

「・・・」

武市は寝屋では饒舌である。以蔵は無言で口を動かし、屹立した武市のものをしゃぶりあげる。

「おお・・・たまるか」

武市は遠慮なく、以蔵の喉に白濁したものを注ぎ込むのだった。

闇の中で気をやった武市の目に冷酷な光が宿る。

「大殿の忍びがの・・・ちょろちょろして目障りなんじゃ・・・なんとかせいや・・・」

武市の吐き出した液体を飲み下した以蔵は武市の顔面に突き出した尻を振り承諾の意を唱える。

「そうか・・・それじゃ・・・もそっと可愛がってやろうかの」

武市は起き上がると、以蔵を組み伏せた。以蔵は漸く喘ぎ声をあげた。

容堂の忍びである近藤長次郎は大坂城下の旅籠に泊まっている二人の下目付けを訪ねた。それが運命のなせる技というものである。

近藤長次郎は江戸に向い、岩崎弥太郎は土佐城下の監視要員として高知に戻ることが決まったのである。その夜、井上の手に下忍を残し、岩崎は高知へ、近藤は江戸へ出立した。

井上は配下となった忍びを引きつれ、土佐の大坂陣屋探索のために宿を出たところで・・・土佐勤皇衆の襲撃を受ける。

以蔵率いる暗殺部隊である。

一瞬で配下を殺された井上は逃亡を図る。井上は逃げ足には自信があった。

夜の闇の中を井上は駈けていく。その耳にひたひたと迫る足音が聞こえる。

井上はふと足をとめ・・・気配を伺った。大坂の町屋は静まり返っている。

(追っ手は撒いたか・・・)

井上はゆっくりと歩き始めた。するとまたひたひたと足音が聞こえる。

井上はゆっくりと振り返った。

月明かりのさす路上にぼんやりと犬の姿が浮かびあがる。

(犬か・・・いや・・・あれは)

次の瞬間、犬と見えた獣は跳躍を開始した。

井上は刀に手をかけ、眼前に迫る灰色狼の巨大な牙を見た。

喉笛をかき切られた井上は血煙を吹き上げる。首はほとんど体からちぎれかけていた。

どうっ・・・と倒れた時、井上はすでに息耐えている。

凶悪な牙を収めた灰色狼はその死体にかけよるとぴちゃぴゃと噴出する鮮血をなめる。

舌なめずりした灰色狼は一声雄叫びを上げる。

その遠吠えに大坂城下の野良犬たちは足をすくませ悲鳴をあげるのだった。

関連するキッドのブログ『第13話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『八日目の蝉』(NHK総合)『ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ)

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2010年4月 4日 (日)

梁の武帝は皇帝菩薩と呼ばれ粗食が過ぎたので餓死したのです(石原さとみ)

六世紀、日本は継体天皇の時代である。その頃、中国は梁の時代で仏教かぶれの皇帝は菜食主義者だった。仏教の戒律として肉食しないことは重要だったのである。そのために肉食大好きな臣下たちは大いに不満をためた。やがて臣下によって幽閉された梁の武帝は牢獄で餓死して果てたのである。

その梁の武帝の時代に宝誌という怪僧がいて様々な怪しいことをしでかすのだが・・・その中に日本についての予言がある。

まだ聖徳太子の生れる前であり、当時の日本は中国では耶麻人の国として知られていたわけである。

宝誌は「野馬台詩」の中で「卑弥呼の支配する国は王の後に100代で亡び、臣下が互いに争い全ては無に帰する」と予言している。

卑弥呼が誰かは別として神武天皇を初代とすると継体天皇は26代目である。つまり、残り74代は続くと予言したのである。

ある意味、めでたい予言である。ちなみに梁は5代で亡びている。

八世紀の人、吉備真備(きびのまきび)のパトロンとなった聖武天皇は45代目。中国は梁が亡び、陳が亡び、隋が亡んで唐の時代になっている。

この頃、唐ではパズルが流行していて、たとえば「野馬台詩」の場合五言二十五行で漢字125文字で構成されているわけだが、これを一字ずつ分解してパネルとしてシャッフルし、復元するというゲームなのである。

吉備真備は唐に留学中、これを「お題」として与えられ、見事に回答し、唐の宮廷で人気を博したという。

野蛮な和国人(日本人)としては教養があると認められたのだった。

ちなみに100代目は後小松天皇。日本の南北朝時代最後の天皇である。この天皇の死後まもなく、15世紀に日本は戦国時代に突入する。そういう意味では宝誌の予言は当たらずとも遠からずと言える。

ついでに昭和天皇は124代目。今上天皇は125代目におわしまする。

で、『大仏開眼・前編』(NHK総合100403PM0730~)脚本・池端俊策、音楽・千住明、演出・田中健二を見た。「大魔神」の次に「大仏」の話である。神秘の気配があります。まあ、いわゆる一つの奈良の大仏(東大寺盧舎那仏像)の誕生秘話である。天平勝宝四年(752年)に開眼供養会が行われ、奈良の大仏が誕生する。この年、吉備真備(吉岡秀隆)は再び唐へ旅立つのである。

そもそも大仏建造を命じたのは聖武天皇(國村隼)だが、開眼においては孝謙天皇(石原さとみ)の代となっている。その時、孝謙天皇34才、吉備真備57才である。ちなみに退位した聖武天皇は太上天皇として存命で51才だった。つまり、吉備真備は聖武天皇より年上なのである。念のため。

さて・・・八世紀の日本はほぼ奈良時代である。奈良(平城京)に都があったわけだ。六世紀から七世紀の聖徳太子時代に飛鳥に都した日本はようやく国家としての形を整えつつあった。飛鳥時代の天皇家のパトロンである蘇我氏を滅ぼした天智天皇は新たなパトロンとして中臣氏(藤原氏)を生み出す。やがて、壬申の乱で甥の弘文天皇を滅ぼした天武天皇は聖武天皇の曽祖父(天武天皇-草壁皇子-文武天皇-聖武天皇)にあたる。その頃には藤原一族の権力は強大なものとなっていた。聖武天皇の皇后は藤原不比等の娘・光明子(浅野温子)である。

いつの時代にも権力が存在し、権力が存在する以上、権力争いが生じるのである。

この時代には藤原一族とその他が争ったのは言うまでもない。

上にたつのは天皇だが、その下が藤原一族だけでは天皇の実権が危うくなる。そのための対立勢力発生が望まれるのである。その一派が天皇の一族である葛城王こと橘諸兄(草刈正雄)である。

ちなみに聖武天皇の母である藤原宮子(江波京子)は光明子の姉にあたる。藤原不比等は聖武天皇の祖父であり、妻の父にあたるのである。藤原家の執念がそこはかとなく漂うのだった。藤原不比等は鎌足の次男であり、藤原武智麻呂(藤原南家)、藤原房前(北家)、藤原宇合(式家)、藤原麻呂(京家)の父親である。藤原不比等の子である兄弟姉妹恐るべしである。

橘諸兄の妻もまた藤原不比等の娘・多比能なのである。

やがて、藤原武智麻呂の息子・藤原仲麻呂(恵美押勝)と橘諸兄の息子・奈良麻呂は対立を深め、ついに奈良麻呂のクーデター未遂に発展する。

それは大仏開眼からわずか四年後のことであった。

逮捕され、拷問された奈良麻呂はその反乱主旨を「人民が苦しんでのに大仏作りに夢中になっているのはいかがなものか」と述べたという。

その後、奈良麻呂は歴史の闇に消えたのである。

やがて、孝謙天皇が怪僧・道鏡とただならぬ関係となり、一説には孝謙天皇は色情狂だったと言われるわけだ。道鏡との関係に飽き足らず、道鏡よりもスケールアップをした張形をつくったとまで伝えられるのである。・・・とにかく、橘奈良麻呂を弾圧した藤原仲麻呂にも暗雲がたちこめる。大仏開眼から12年後、今度は仲麻呂がクーデター未遂を起こし、仲麻呂の一族はことごとく亡んだのである。

仲麻呂を戦死させたのは叔父・宇合の息子・蔵下麻呂だった。仲麻呂とは従兄弟同士である。

大仏が開眼しようとしまいと・・・天皇家をめぐる血で血を洗う権力闘争は果てしなく続いていくのである。

しかし・・・奈良には観光名所として大仏が今もあり・・・長い目で見ると大仏開眼は無駄ではなかったとも言えるのである。

つまり・・・何が世の中の役に立つかはその時になってみないとわからないのだな。

関連するキッドのブログ『ヤマトナデシコ七変化

               『佐用姫伝説殺人事件

月曜日に見る予定のテレビ『探偵左文字進14』(TBSテレビ)

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2010年4月 3日 (土)

大魔神も東京も何か与えて何か奪うものカノン(里久鳴祐果)

さて・・・またもや・・・しょうもないテレビ東京深夜の特撮ドラマである。

まあ・・・一応見るのである。

しかし、「キューティー・ハニーTL」のようなものすごいことにはならない気がする。

なにしろ「大魔神」なのである。

三池崇史監督版が凍結されたと思ったら今度は「仮面ライダー響鬼」の高寺重徳プロデュース版になっていた。

タイトルは・・・「魔神ガロン」(手塚治虫)も連想させるものになっている。

主演をはじめ女優陣が長澤奈央、小川瀬里奈、松本さゆきとグラビア・アイドル揃いである。

あきらかにしょうもない臭がしています。

実は金曜日は深夜に「トラブルマン」という明らかなB級ドラマが来週からテレビ東京で始まるのだ。

同時にテレビ朝日は「警部補 矢部謙三」スタートなのである。

つまり、深夜枠だけで「矢部」→「トラ」→「魔神」という濃い流れになっているのだった。

久しぶりに言いたい・・・殺す気か?

で、『大魔神カノン・第1回』(テレビ東京100403AM0123~)脚本・大石真司(他)、演出・坂本太郎を見た。大魔神は言うまでもなく大映特撮時代劇映画のキャラクターである。悪政に苦しめられる民衆を代表する処女が祈りを奉げると古代の神が魔神となって蘇り、破壊の限りを尽くすのだ。

で、今回、その封印を解くのは「とある歌」らしいのだが・・・主人公・巫崎カノン(里久鳴)は同棲していた男と別れた女子大生という設定である。えーっ・・・処女じゃないのかよーっ。なのである。主人公に罪はないが(21)というのは大魔神の眠りを覚ますには少し薹が立ちすぎているのではありませんかーっ。

・・・もうそれ以上はやめておけよ。

まあ、ともかく・・・いろいろな事情があって幼い頃に「大魔神の封印を解く歌」を授かったカノンはその歌を同棲していたボーイフレンドに奪われてしまったらしい。

もう何が何やらである。

そして・・・東京では殺人事件が多発し・・・その背後には魔物の気配が濃厚なのである。

唐突に山で神域を守っていた一族の長・ジュウゾウ(長門裕之)はどう考えてもチープなコスプレーヤーにしか見えない私服を着た魔物ハンターの若者たちを東京に派遣するのだった。

その頃、失恋したカノンは調布に引っ越して人生をリセットするための日々を過ごしている。

明らかに排気量不足のバイクで明らかに制限速度超過をしながら高速道路を走る空き缶ポイ捨てのマナー違反のドライバーを注意するタイヘイ(眞島秀和)はイケチヨ(長澤)とともにカノンを守るために東京のラーメン屋にやってくる。

そして懐かしい味のラーメンを食べ終わったカノンと再会を果たすのである。

ちなみにタイヘイたちは人間ではなくオンバケという特殊な生き物である。いろいろと童話的で牧歌的な設定があるらしいがどうでもいい感じがします。

しかし・・・その頃。カノンの元彼・幸太郎(標永久)は悪霊にとりつかれ、殺人鬼と化していたのだった。まあ、信号待ちしている人を車道に突き飛ばしたり、夜の地下駐車場で女性ドライバーの首を絞めたりしています。

そこでオンバケたちとのバトルに突入。殴る蹴る飛び降りるのそこそこ迫力あるアクションを展開・・・。

まあ・・・最初からアレですが・・・このグダグダでズルズルな展開・・・なんとかならないのか・・・と素直に思いました。

とにかく・・・カノンが夢の中で見る「大魔神の恐怖」は・・・かなり終盤までおあずけになるのではないか・・・と恐怖を感じました。

オープニングは森山良子でエンディングはLiaという歌姫共演である。

窓の外は氷の世界・・・

いつか優しさに包まれて・・・

あした天気になぁれ・・・

・・・震えるほど寒いのは花冷えの季節だからでしょうか。

関連するキッドのブログ『キューティーハニー THE LIVE

日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)

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2010年4月 2日 (金)

15才(岡本杏理)と17才(岡本あずさ)と18才(有末麻祐子)

BS-TBSからのお下がりで実際は2009年4月にオンエアされていて、実年齢はさらに1才若いのである。

まあ、人それぞれの好みもあるだろうが・・・萌え度は岡本杏理が抜群なのは言うまでもない。

・・・お前がなっ。

とにかくピチピチなのである・・・そのピチピチと正反対にいるのがあべあきらというシンガー・ソング・ライターなのである。

まあ・・・今回はシーズン・オフなので前フリを脱線するわけだが・・・昨夜、とある友人から連絡があってとある番組の打ち合わせをしたついでに共通の知人であるあべあきらがアルバムを出したということを教えてもらったのである。

もう30年くらいのなじみであって・・・出逢ったときにすでにいい年だったのでもうかなりいい年なのである。

Photo こんな感じである。かなり渋さをデフォルメしてあることを誰にともなくわびたいと思う。知る人ぞ知るシンガー・ソング・ライターで・・・今でも現役でライブ・ハウスで歌っている。放送作家でもあるので一緒に仕事をしたこともある。それどころか・・・キッドが一線を退いたときにはエルトン・ジョンのコンサートを餞別代わりに奢ってくれたりもした。シラフの時はシャイなので分らないが熱い九州男児の魂を秘めている男なのだった。歌はコミカルなものが多いが・・・時にはメッセージ性の強いものもあるし、若い頃の歌には叙情的なものもある。残念ながら今回のアルバムの選曲には入っていないが、「春の便り(春のたより)」という曲はキッドのお気に入りである。今でも時々、うろおぼえで口ずさむ。

さよなら三月の埃の中を水色のバスが走りぬけるとき

君から僕へと「また一人ぼっちね」と短い春の便りが届く

春は出会いのシーズンだが別れのシーズンでもある。そういう時は心に沁みる歌なのである。

興味のある方はあべあきらのホームページまで。

で、『恋とオシャレと男のコ・第1回』(TBSテレビ100402AM0309~)脚本・篠崎絵里子、演出・吉田秋生を見た。まあ、「ケータイ刑事シリーズ」とか「東京少女」とかでお馴染みの美少女ものである。なにしろ・・・宮崎あおいとか堀北真希とか夏帆とか黒川芽以とか大政絢とかを生み出しているのであなどれない枠だ。

今回は売れないモデル三人の一幕ものである。実際30分ドラマをワンシーン・ワンカットで・・・という実験的な作品になっている。これは映画「ロープ」(ヒッチコック監督・1948)のパクリであるが・・・そういう意味では「24」もそうなのだな。

「恋とおしゃれと男のコ」(2002年)というドラマもあるが、これは脚本・金子ありさ、監督・大森美香、主演・星野真里という別モノである。ただし、プロデューサーは一緒です。

まあ・・・そういうわけでリアルタイムのように見える空間で美少女を見せるためのドラマなのである。

三人はがんばってNGの許されない緊張感の中・・・初々しい演技を見せるのである。

特にサロペット・スタイルの岡本杏理の美しい肢体は垂涎ものです。

・・・お前がなっ。

あずさの元へマネージャーから「はつらつガールズ」のオーディションが舞い込む。たくさんの弟妹をふるさとに残しているあずさはぜひともその仕事を獲得したい。

ライバルである麻祐子や杏理を出し抜こうと考えるあずさ。

しかし、その仕事は杏理がことわり、麻祐子がことわり、回ってきたチャンスだった。

レオタードものなのでお断りした二人だが、あずさから「女優へのステップアップがある」と聞き、色気が出るのである。

かくて・・・争奪戦になり・・・杏里は苛酷なダイエット・エクササイズでライバルを蹴落とそうと画策する。

ちょっと「悪」な杏理がいい味を出します。

・・・お前にとってはなっ。

一度はいがみあう三人だったが・・・友情を取り戻す。しかし・・・結局・・・オチはきぐるみのバックダンサーの仕事だったというもの。

今度は押し付け合いの開始なのだった。

まあ・・・ストーリーは二の次なんですけどね。岡本杏理のかわいさを楽しむドラマだから。

だから・・・お前が・・・もういいか。

関連するキッドのブログ『砂時計

               『小公女セイラ

土曜日に見る予定のテレビ『大仏開眼』(NHK総合)

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2010年4月 1日 (木)

ゲゲゲの電信柱とモロッコの好きな姉(足立梨花)

さて・・・放送時間を変更した「連続テレビ小説」の第82作目である。

コミック作家水木しげるの妻を主人公とする作品。月、火は布美枝7才を菊池和澄が、水からは布美枝10才を佐藤未来が演じている。この後、布美枝大人を松下奈緒が演じる。電信柱(のっぽ)の布美枝ということでオーディション抜きで松下がキャスティングされたらしい。身長174センチがのっぽなのかどうかは微妙だが、それ以下をチビとするには問題あるので中肉中背の幅があるのだな。

のっぽを強調するために子役もぐんぐん交代なのである。

比較のために配置された幼馴染チヨ子(小西風優)は小柄なのである。次のチヨ子(鍋本凪々美)も小柄だ。

チヨ子大人は平岩紙(161センチ)となるのである。この13センチの差がのっぽを生み出すのだな。

まあ・・・チビたちは自分より身長に恵まれたものをのっぽと呼ぶ。そうでないと自分たちがチビになるからである。

もう、この辺りのニュアンスが朝から爆笑なのである。

視聴率は(月)14.8% (火)15.5% (水)14.8%と程よい感じで推移中である。

で、『ゲゲゲの女房・第1回~第4回』(NHK総合100329AM8~)原作・武良布枝、脚本・山本むつみ、演出・渡邊良雄を見た。生い立ち篇はほのぼのムード満載でいい感じである。茉奈・佳奈の「だんだん」(2008)からすぐの島根県物語・・・「だんだん」(ありがとうの出雲弁)連発である。なんていうか・・・やはり島根県は日本人の心の故郷の一つなのだな。

根の国だけに・・・オバケのふるさととして相応しいのである。

日本には神もあれば仏もあるわけだが、仏には合掌するのに対し、神には再拝二拍手一礼するのが標準的礼拝儀礼になっている。

もちろん、その他にも拝礼法はあるが・・・簡略な禊としてはこれで理に叶っている。

礼も拍手も払いの変形である。

それでは「神」に対し、何故再拝するのか・・・という疑問が湧くのが普通である。

基本的に「神」には和魂(にぎみたま)と荒魂(すさみたま)がある。和みと荒みは陰陽から生み出される世界そのものである。

再拝はこの世界の二つの要素に対する礼なのである。

続く二拍手は入力と出力の儀式である。人間は生によって汚れる。神の気を宿すことにより、正気と邪気を分離し、邪気のみを払う。

こうして人々は清々しい己を得る。

最後の礼は払った邪気を吸収してくれた「神」への感謝ということになる。

初詣の儀式ではこれを意識する必要がある。

アニメ「君に届け」(日本テレビ2009)は最後に恋人たちの初詣で幕を閉じるのだが・・・その危うさは常にあるのである。

その危うさとは「恋に惑う」若者・・・特に女のタイプである。

とにかく・・・愛する異性とのひとときは彼女をとても幸せにするわけだが・・・それが実に危うい感じがするパターンというものがある。

「ゲゲゲ」ではそのパターンを演じるのは映画「モロッコ」(1930)の歌姫エイミー(マレーネ・ディートリッヒ)に憧れる飯田家の次女・ユキエ(足立梨花→星野真里)に間違いない。彼は父親の目を盗んで・・・男と自由に逢引をすることを幸せと感じるタイプなのである。こういうタイプは必ず痛い目を見ることが相場なのである。

それがわかっていながら・・・「輝き」に目を奪われるのがこのタイプ。

ちなみに「モロッコ」では外人部隊の浮気な兵隊トムとの恋に溺れたエイミーはトムの部隊を追って愛人として砂漠を彷徨うという展開です。

それを素敵なことだと感じるのが誠に危うい感じなのです。

それを心あるタイプはいつも心配げに見守るので一つの原型となっていく。

その究極の姿がドラマ『ER緊急救命室 ⅩⅢ』の冒頭に描かれるわけである。もちろん、その女は看護師のサマンサ・ダガード(リンダ・カーデリーニ)である。ろくでもない男との「輝く一瞬」の後に、愛する息子アレックスを授かるが・・・ろくでなしの父親を神と崇める息子のために散々な人生を送ることになる。離婚した夫は強盗を犯して逮捕され脱獄して息子を人質にとり逃走である。そのためにかっての看護師仲間のアビー・ロックハート(モーラ・ティアニー)は騒ぎに巻き込まれて子宮を失う破目になるのである。この手のタイプは自分だけでなく周囲を巻き込んで大惨事を巻き起こすことになるのだ。

まあ・・・そんな海外ドラマみたいな展開は朝ドラマではないと思いますけど。

そういうタイプの姉とは違い、引っ込み思案の布美枝は・・・「電信柱」と嘲笑されるのが嫌で・・・盆踊りにも参加できないタイプ。

それをまもなくお迎えが来てナレーターになる祖母の登志(野際陽子)は「身長が高くならないようにという願いをご先祖様を叶えることは出来ないが身長が高いことでクヨクヨしないですむようにはしてくださる。だから・・・お返しにご先祖様の好きな盆踊りを踊らないといけないよ」と言いくるめるのだった。

その言葉に素直に従う布美枝。

こういうタイプが「オバケで大儲けする片腕の男の妻」になれるということである。

人間が幸せになる道はいくつもあるわけだが・・・その道は多くの場合険しいのである。

関連するキッドのブログ『ちりとてちん

金曜日に見る予定のテレビ『里久鳴祐果の大魔神カノン』(テレビ東京)・・・総制作費10億円か・・・。

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