誰も捜してはくれません(森カンナ)
さて・・・刑事ドラマばかり見ているような気がするのは・・・気のせいでしょうか。
(火)「絶対零度」警視庁刑事部特命捜査対策室(フジテレビ)
(水)「臨場」警視庁刑事部鑑識課(テレビ朝日)
(木)「おみやさん」京都府警鴨川東警察署資料課(テレビ朝日)
(金)「警視庁失踪人捜査課」(テレビ朝日)
「警部補 矢部謙三」警視庁公安部(テレビ朝日)
・・・テレビ朝日・・・三夜連続、金曜日二本立てである。何か・・・思うところはないのか・・・特に編成部の皆さん!
ま、みんな、そこそこ当てたいんですね・・・気持ちは分ります。
さて、木曜日からは警察を舞台にしているようで・・・実は真っ赤なフィクションである。京都府警に鴨川東署はないし、警視庁に失踪人捜査課もない。行方不明者捜索に関しては一応、(火)に登場する特命捜査対策室が管轄している。さらに言うならば「矢部」のような公安の刑事は・・・まあ、それについて深く述べるのは野暮か。
とにかく・・・「警察」のようなものを舞台に「なんとなくミステリ」は需要があるのでやる・・・それだけなのだな。
ちなみに今週の(土)テレビ朝日は土曜ワイド劇場「ショカツの女④」警視庁新宿西警察署刑事課強行犯係である。これだけは言えるだろう・・・テレビ朝日は警察を心から愛していると。
ついでに日曜日には「新参者」(TBSテレビ)警視庁日本橋署刑事課がある。日本テレビ・・・清々しいぞ。
で、『警視庁失踪人捜査課・第1回』(テレビ朝日100416PM9~)原作・堂場瞬一、脚本・渡辺雄介、演出・七高剛を見た。家族が行方不明になった場合、残されたものは警察に捜索願いを出す。これは所轄の警察で対応する。これが身代金要求などがあれば誘拐事件となり、登山届けが出ていれば遭難救助であり、死体があがれば殺人事件である。
これが単なる失踪だと警察としては対処に困るのである。場合によっては本人の意思による家出かもしれず、身元不明の死体との照合でもできれば御の字なのである。もちろん、なんらかのトラブルが明らかであればそれなりに捜査は行われる。
しかし、拉致被害者を持ち出すまでもなく、誘拐された子供が成人するまで発見されないこともあるようにその力は微力といえるだろう。
実際、年間10万人に失踪されては手も足もでないのである。
それでは警察は無能ではないか・・・と思われるので一応、形式的に組織されたのがこのドラマの架空の部署・失踪人捜査課なのだな。
つまり「結果より努力の姿勢を見せるための部署」の色合いが濃い。
しかし、それではドラマにはならないので毎週ひとつずつ事件を解決するという趣向なのだ。
まあ・・・フィクションですから~。
主人公は高城刑事(沢村一樹)である。まだ明らかにされてはいないが、高城本人がなんらかの失踪者事件に関係しているらしい。つまり、身内に捜したい誰かがいるのである。
それは七年前のある出来事に関係していて・・・本人はその事件の後、しばらく使い物にならなかったらしい。
それを知っているのは捜査課分室室長の三浦(遠藤憲一)と古参刑事の法月(小日向文世)だけということだ。
三浦が指揮する分室に高城が配属されてきた時からドラマは始まる。
「テレビ番組の収録中に番組出演者が突然消えてしまった」という事件なのである。
超能力者を自称するマジシャン・エドガー大友(白井晃)の消失マジックで超能力を否定するタレント物理学者・今岡(近藤芳正)が瞬間的に消えてしまったのである。
さて、分室のメンバーは「余計なことは言わない言わせない」三浦室長。
事務補助なのに大臣のように「偉そうに見える」小杉(高畑淳子)。売れてます。
法月とコンビを組むやり手の中堅・醍醐刑事(北村有起哉)。
デスクワーク要員なのか森田(黄川田将也)。
そして・・・高城刑事とコンビを組む女性刑事・明神愛美(森カンナ)・・・特徴は何でもメモることで・・・さすがに上戸彩と同じポジションなのである。そういう意味では・・・森カンナ大抜擢と言えるだろう。
しかも・・・今回・・・主人公とコンビを組み、主人公があまり活躍しないので大活躍なのである。
「仮面ライダーディケイド」(2009年)のヒロイン出身で「インディゴの夜」で女だけどホストという珍役を経由してここである。ある意味、大出世だ。
今回は参考人の一人を追ってなかなかにいい動きを披露した。
まあ・・・ある意味・・・見せ場はそこだけです。
捜索願いを出したのは今岡の娘美咲(佐々木りお)・・・番組内で父親が敵役ポジションなのでクラスメートに苛められていた。
それを苦にした今岡は番組降板を決意。
実は親友であるエドガーとはやらせの敵味方だった。
私費を投じて研究に没頭した今岡には多額の借金があり・・・ギャラを稼ごうとしたのである。
そこに弟弟子エドガーの出世を妬む兄弟子ミラクル横井(伊藤正之)や、二人の対立を利用してのし上がろうとするエドガーのアシスタントで愛人・清美(国分佐智子)なども絡んでくるのだが・・・登場人物の紹介に追われて・・・かなりグダグダである。
チベットでは中国政府が他国からの援助を拒否しつつ、救援救命の境界線と言われる72時間(三日間の水分補給がないと人体の生命維持は難しいとされる統計上のリミット)を過ぎていろいろ問題になっているわけだが・・・今岡は負傷して監禁放置されてから一週間・・・無事に救出されたのであった。
父と娘は再会を喜ぶのだが・・・悪い筋から借りた二千万円以上の借金のことを考えるととてもハッピーエンドの気分にはなりません。
まあ・・・深夜の部のモロボシダン(森次晃嗣)登場で誰がジュワッて言うのかと期待していたら矢部(生瀬勝久)がアイスラッガーを披露オチだったり、潜入捜査官片桐(原幹恵)は今夜はズバリ「嬢王Virgin」ネタでしたとか・・・偽兵の刑ネタは「ポリス・アカデミー」を思い出すとか・・・完全に「ブラッデイ・マンデイ」を見下ろしているとか「台風一過」とか姑息すぎるも楽しいけど初回なので夜の部にしておきます。
来週は「トラブルマン」岩佐真悠子回なので・・・それも気になる・・・。
とにかく・・・森カンナ→原幹恵→岩佐真悠子って流れは個人的にとてもうっとりでございます。
関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー』
日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『新参者』(TBSテレビ)・・・月曜日が始まると・・・金曜日か土曜日・・・消滅の可能性もあるな。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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