結婚できた女(夏川結衣)タイヤキが買えない男(阿部寛)
さて・・・ドラマもあれを覗いては出揃ったわけである。まあ、あれとか書くと意趣を含んでいると思われるのでなぜか五月に始まる別格の木村拓哉の「月の恋人」である。これが始まるとこのスペースがなくなるのだな。
日曜日は金星人が恋人の「荒川アンダー ザ ブリッジ」(テレビ)があるわけで・・・実は最近ではこれが一番見逃せないテレビ番組になっている。いわゆる一つのまったりと見るアニメである。もう金星人のニノさん(坂本真綾)が好きで好きでたまらないぞ~。
世界がどこまでも続く河川敷でありますように。巨大地震で津波にのまれませんようにと祈りたいほどである。
・・・えーと、スペースの問題か。(火)「絶対零度」、(水)「Mother」、(木)「素直に同窓会」、(金)「ヤンメガ」、(土)「怪物くん」、(日)「龍馬伝」、(月)「新参者」が難しくなるんだよな。
まあ・・・「特上カバチ」システムが・・・無難かな。(土)「龍馬伝」、(日)「新参者」、(月)「月の恋人」・・・か。
軽く(金)「ヤンメガ怪物くん」という手もあるよな。まあ・・・来月は来月の風が吹くけどな。
で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「失踪人」↘11.1%(さがったけど金9としては高水準)、「ヤンメガ」13.6%(やはり設定チェンジよりなんちゃって高校生だよな)、「矢部」↗10.6%(衝撃の笑気ガスおちである)、「ヤッターマン」11.0%(やったな)、「いじわるばあさん2」13.3%(腐っても悦子)、「タンブリング」↘*8.8%(大東主役にすればよかったのに)、「怪物くん」↘15.6%(海荷とったな)、「チェイス」↘*5.4%(そうか・・・10時でもダメなのか)、「龍馬伝」↘21.8%(臼田あさ美とったな)、「新参者」↘15.1%(沢木ルカとったな)、「トリック劇場版」13.5%(成海璃子とったな)、「女帝薫子」*9.7%(黒川智花おしかったな)・・・以上。
で、『新参者・第2回』(TBSテレビ100425PM9~)原作・東野圭吾、脚本・牧野圭祐(他)、演出・平野俊一を見た。やはり、警視庁捜査一課の小嶋主任(木村祐一)のキャスティング・ミスがとりかえしのつかない感じだな。脚本もとにかくセリフが粗いし、ひょっとしたら構成も破綻しかかっているかもしれず、SOSである。なぜ・・・この体制にしたのか不思議だ。何度も言うようだが、警視庁の主任刑事がプライベートならいざ知らず、捜査会議で関西弁で指揮するかよっ。せめて、頑張って関西なまりのある標準語でしゃべらせんか。構成で言えば、勤務中にタイヤキの行列に並んでいる加賀刑事(阿部)なのである。いわくありげな写真程度では釣られない。セリフはもう・・・全体的にダメだが・・・最後のまつ矢の主人・泰治のセリフは「すまん」ではなくて「すまねえ」だ。その方がお灸が効いた感じがでるからである。同時に最後まで「甘ったれ」であるニュアンスも出しやすいはずだ。まあ・・・もう・・・違和感の漂うセリフの連打で作品をぶちこわしまくってます。日本橋の料亭の女将は何があっても「こんなところ(日本橋)じゃもったいない」とは言いません。日本橋が世界の中心だと思っているのが基本ですから。
さて・・・「一人暮らしの女・峯子(原田)殺害事件」の新たなる容疑者が浮かびあがる。現場に残された「重盛の人形焼」の購入者が判明したのである・・・判明するか?・・・とにかく、その日、重盛で「こしあん7つ、カステラ(あんなし)3つで計10個の詰め合わせ」を買ったのは料亭「まつ矢」の板前見習い・修平(石黒英雄)だけだったのだ。
そして・・・現場に残された人形焼きのケースからは三つの指紋が発見された。一つは「重盛」の店員。一つは被害者・峯子。そして、謎の指紋が一つ。
日本橋署(架空)の加賀刑事は、本庁の松宮刑事(溝端淳平)とともに修平の指紋採取に向かう。しかし、指紋は不一致だった。
やがて、「まつ矢」の関係者を尾行した刑事たちは主人・泰治が犯行現場のマンションに出入りしていたことを突き止める。
被害者の峯子が泰治の愛人だったのではないかという仮説に基づき、容疑者は泰治に移る。しかし、泰治の指紋も不一致だった。それどころか・・・泰治の愛人はホステスのアサミ(宮地真緒)でまだ生存していることなどすぐに判明するはずである。
しかし、捜査員はそれには必死で気がつかないふりをして容疑者を退治の妻でまつ矢の女将・頼子(夏川)に遷すのだった。
やがて・・・現場に残された人形焼から「わさび」が検出されるのだった。鑑識の皆さん、ご苦労様です。
加賀はニヤニヤしながら頼子に接近するのだった。
「あなたは・・・ご主人にお灸をすえるために・・・最高級のわさびを人形焼につめましたね・・・なんというもったいないことを・・・」
「すみませんでした・・・でもね・・・このわさびは人形焼にも合うのです」
「うん・・・こりゃ・・・珍味だ」
「旦那・・・うちの亭主はね・・・子種がないんだ・・・それで愛人の連れ子をかわいがって父親ごっこがしたかったんですよ・・・まあ・・・それが哀れって言えば哀れなんだけど・・・探偵雇って調べたら・・・女には他に男が居たんです・・・ややこしいことになったら困るから・・・甘い餡のかわりに辛い山葵を入れてみたんだ・・・バカなことしたもんだって思うでしょ」
「まあ・・・亭主の浮気に焼くのはもちが相場ですからね・・・」
結局、甘いものの苦手なアサミは情夫から贈られた人形焼を顔見知りだった峯子にそのまま贈与していたのである。
つまり・・・人形焼きは事件とは無関係だったのだ。もちろん・・・そうなればアサミが容疑者の一人として浮上することになるが刑事たちはそれには気がつかないふりをする。なにしろ、脚本がそうなっているので仕方ないのである。
加賀がまつ矢の夫婦関係の修復にいろいろと心配りをしている間に・・・捜査一課の上杉刑事(泉谷しげる)は被害者の家族関係を攻めている。
行方不明の被害者の息子・弘毅(向井理)はしかし、劇団員として犯行現場の近所に住んでいた。しかも・・・加賀の後輩・亜美(黒木メイサ)とはただならぬ関係にあるようだった。
しかし・・・上杉はまだ・・・弘毅にたどり着けないらしい・・・何をしているのか・・・。
もう少し、こなれた仕掛けを作ってもらいたいもんだなぁ。次回はゲゲゲの東京タワーである・・・なんのこっちゃ。
関連するキッドのブログ『第1回のレビュー』
で、『女帝 薫子』(テレビ朝日100425PM11~)原作・倉科遼、脚本・旺季志ずか、演出・小松隆志を見た。加藤ローサと前田愛のコンビで一部愛好家に人気だった「女帝」とまったく同じ原作・脚本・演出トリオである。
今回は資産家の愛人「薫子」を母親に持つ秋田生まれの紗也(桐谷美玲)と父親を愛人「薫子」に奪われた長崎生まれの美樹(黒花智花)が銀座を舞台にして・・・幻の「薫子」を求めて女を磨く物語である。
今回も意地悪なホステスで玲(滝沢沙織)登場である。
他にしのぶ(有坂来瞳)とかもいます。
「ホステスは高級売春婦」という特攻精神を見せるチイママ1号が日出子(国生さゆり)、一回目はパスのチイママ2号が百合(原沙知絵)です。
大ママは真紀(萬田久子)・・・他に正妻の娘で意地悪な姉に絵美(西原亜希)を配置。
初回の見せ場。紗也・・・ファーストキスをふるさとの恋人に奉げるもスカートに手を入れられるのは拒否。美樹・・・高校卒業後、担任教師にマグロ状態で処女を奉げる。上京した二人ははじめてのお風呂で一緒に入浴。
まあ・・・超ソフトなエロゲ風味ドラマと言えます。
果たして・・・「女帝」シリーズ(テレビ朝日)は「嬢王」シリーズ(テレビ東京)を越えられるのか。
紗也「オレ、負けねえ。薫子さ、見つけて殺してやるんだ」
まあ・・・いいか。
関連するキッドのブログ『女帝』
『嬢王Virgin』
水曜日に見る予定のテレビ『ERⅩⅢ』(NHK総合)『臨場』(テレビ朝日)『Mother』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
キム兄は、トンズラの声真似が巧い。そう気付いた直後に、あの演技を見ると、その落差にクラですね。まさか、帳場を張った本人だったとは、1回では不覚にも先入観で排除してました。
でも、キム兄も黒木メイサも若い刑事くんも、テレビドラマに仕立てる上での付属品なのでいいのです。「新参者」で東野圭吾が描いた「加賀のいる下町」さえあるならば・・・
でも、見事に湿気った煎餅でした・・・杏と市原悦子という異色の組み合わせで且つベタベタなお涙頂戴となった第1回は案外と面白かったのですがね。
第2回は逆に割烹の3人はピッタリの配役だった。しかし、脚本が酷い、なんでもウェットにすれば下町ってもんじゃない。原作通りの台詞にすりゃいいってもんじゃないが、あんな寺島進を誰が見たいのかと?
あと、阿部ちゃんの台詞回しが、たまに古畑になっているのは気をつけましょうねw
投稿: ひろすけ | 2010年4月27日 (火) 21時21分
ちょっとアバウトな感想になっているわけですが
そうするとどうしても
悪意が臭い立ちます。
まあ・・・悪魔が出現していると思って
あきらめるしかないのですな。
キム兄はドラマ版「はちクロ」のローマイヤ先輩が
まずまずでした。
後はちりとてちんの熊五郎とか・・・。
「名探偵の掟」のようなポジションだと
もうちょっときつい。
まあ、好みの問題ですけどね。
原作云々ではなくて
ドラマとしての構成がダメなのでございます。
そうなるとキム兄の演じる主任刑事の
ありえなさがすごく辛い感じになります。
指紋採取を3パターン見せたいために
別の愛人の存在に目をつぶるとか・・・。
たとえば・・・アサミを旅行などで不在にするだけでも
いいわけなのに・・・。
寺島進が「父親ごっこ」にこだわっているという
ニュアンスを妻に語らせるのではなくて
見せてくれないと・・・
情感がまったくわかない。
それがないと子宝に恵まれない夫婦の悲哀も伝わらない。
結局、女将の無念も浅くなる。
ある意味、そういう機微が全くない脚本です。
だから、加賀も漠然としたキャラになっている。
こういう刑事は
あらゆる可能性の中から
つい唯一で正しい真相を見抜いてしまうという
パラノイアでないと・・・。
ゾクゾクしてこないですからなぁ。
投稿: キッド | 2010年4月27日 (火) 23時38分
私的初代「永遠のチャンピオン」も今回はどうもチャンピオンにはなれないパラレルワールドにおるようです。役所広司か唐沢寿明でも良かったんじゃないですかジーボ。
「ビールじゃない人!」のCMあたりからもうなんか違っているのかも。ドラフトワンのドラフードがカレーライスでネタぎれ(と思ったら7号がちゃんこ鍋だったとは。もっともっと面白い料理を紹介してもらいたかった残念CM)あたりからなのかも。
二代目「永遠のチャンピオン」内野聖陽(『エースをねらえ!』以降)が頑張っているので余計に影が薄い…。
菊亭での鰹のたたきには辛子というのには賛同しましたが、人形焼きにワサビは…いや、ワサビが名物な土地でカステラ菓子作って売れば結構売れるかも。
投稿: 幻灯機 | 2010年4月29日 (木) 10時33分
たとえば、今回は裏番組が
「トリック劇場版」(なんどめだ)です。
すると阿部寛は合計28.6%獲得です。
つまり、大スターなのですな。
原作がしっかりしているので
もう少し、それなりの人が脚本を書くべきなのです。
スターにはスターにふさわしい器が必要だからです。
そういう意味で
木村祐一に主任刑事は任が重い。
「仁」で言えば内野龍馬、
「臨場」で言えば高島刑事の役どころ。
少なくとも、寺島主任か・・・。
できれば柳葉主任くらいが欲しいところ。
少なくとも捜査一課と所轄の対立軸が
臭う感じにならないと。
いぶし銀のベテラン(泉谷)と
知的エリートの落ちこぼれである主人公は
臭ってくるので
なんとも残念なキャスティング。
木村は公園のホームレスくらいが
ちょうどいいのですが
どうしても使いたければ
まつ矢の主人が適役でしょう。
しかもセリフは極端にけずり
もてないのに女にだらしないボンボン役のニュアンスを
強調すればはまったはずです。
このドラマはそういうプロデュース力が
すこし惜しい感じがします。
キッドはわさび味の柿の種とか
その手の駄菓子が
お口にあいません。
しかし、生菓子なら
工夫次第でわさび風味は
なんとかなる・・・ような気もします。
どちらにしろ隠し味にしないとならないですが。
いちご大福が成立するなら
わさび人形焼も不可能ではない・・・
と考えます。
ま・・・あえて食べないけれど~。
投稿: キッド | 2010年4月29日 (木) 11時04分