月の恋人とキスをした・・・長い長い温もりの交感(木村拓哉)
傑作の条件は何だろう。それはかってない面白さが表現されていること。
ヒット作の条件は何だろう。それは面白さが解かりやすく表現されていること。
この二つの条件は実は自由と平等のように矛盾した要素である。
見たことのない面白さというものはわかりにくいものだし、わかりやすい面白さというものはありがちなものだからである。
創作する人々はその矛盾を抱えながら喘ぐものなのである。
この矛盾した要素は猛獣のようなものだ。飼いならすのは至難のワザを要するのだ。
その猛獣をもうかなり長きに渡って飼いならしている男がいる。木村拓哉である。
もちろん、俳優として彼は一つの武器を内臓している。
彼自身がかってない面白さを持つ俳優であり、そしてその面白さは解かりやすい。
テレビドラマというジャンルにおいて彼は傑作でありヒット作である作品を継続して世に送り出している。
それはもはや神話的と言っていいだろう。
すべてのものに始まりがあり、終わりがあるとすれば・・・この神話にも終焉があるはずである。
キッドのブログはどちらかと言えば毒舌的であると言える。
あるいは対象に対して苦言を呈する場合は多い。
それは批評というものが常にそういう色彩を帯びるからでもある。
だから、木村拓哉の神話について・・・常に懐疑的に取り組んでいるのだと断言できる。
しかし・・・結局、終ってみるとレビューは絶賛になっているのである。
そして・・・今回もなんとなく傑作の香りはどんどん強くなっている。
ああ・・・どんな魔法がかけられているのか・・・疑いたくなってきます。
まあ・・・要するに作り手一同が絶対に負けられない戦いに臨むモチベーションになるという点は間違いない。
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「失踪人」↗12.4%(草刈麻有とったな)、「ヤンキー君とメガネちゃん」↘11.1%(ソフトでなく二人を成層圏まで蹴り飛ばさないとな)、「矢部謙三」→10.5%(→キター!金髪とったな)、「タンブリング」↗*7.0%(女子部と男子部のバランスだと思う)、「トリック新作SP2」17.4%(高橋真唯とったな)、「チャリチョコ」13.5%(ティム・バートン二度目)、「怪物くん」↘12.5%(入山法子こらえたな)、「チェイス」↘*6.2%(江口洋介涙目)、「龍馬伝」↗20.4%(広末涼子とったな)、「新参者」↘12.9%(まひる、メイサの無駄使い)、「女帝薫子」↗*9.4%(う、もりかえした・・・ここは我慢だべか)・・・ついでに「月の恋人」↘19.2%・・・以上。
で、『月の恋人~Moon Lovers~・第2回』(フジテレビ100517PM9~)原作・道尾秀介、脚本・浅野妙子、演出・平野眞を見た。中国・上海に進出した日本の家具メーカー・レゴリス(月の砂)の社長・葉月蓮介(木村拓哉)は現地での反日的トラブルを解消するために美しい中国人工員・劉秀美(林志玲)を大抜擢し、レゴリスのイメージ・モデルとして起用する。葉月の狙い通りに秀美は現地で人気者となり、その隠された才能は葉月の欲望を刺激する。
経営とは・・・最高のスタッフに最高の仕事を用意して競争に勝利することだ・・・と語る葉月は秀美に特別な感情を抱くが・・・それは彼女に限ったことではないようである。
秀美のお披露目パーティーで壇上にあがった葉月は取材に訪れた記者から「日本の企業として中国に進出したことによるトラブルについて」質問される。
これに葉月は「雨が大地に恵をもたらすように中国に恵をもたらす雨のような企業になりたい」とさらりと答える。
その質問を誘導したのは日本生まれの中国人・蔡風見(松田翔太)だった。すべては仕組まれた問答のようにも見えたが、ステージを降りた葉月は蔡に厳しい視線を送る。蔡はその視線を受け流す。二人の間にはある種の緊張感が走る。
上司である葉月に対して蔡には何か含むところがあるようである。
蔡は葉月に好意を寄せる女たちを口説き、声をひそめて「性行為については葉月より自分の方が上手である」と嘯く。その根拠は未だ示されないが、おそらく蔡と葉月は実際に性行為を行い、蔡はなんらかの確信を得たのだと妄想することはできる。
かって、ある演出家と恋愛談義をした時に「性行為と自慰行為の差異について」を相手が熱く語ったことは何度か述べたが、蔡の理論と似ているのでもう一度示しておこう。
創作は性行為のようにするべきである。なぜなら、性行為は相手のいる行為であるから、相手の反応を確かめてお互いが気持ちが良くなるように配慮しなければならない。それに対して自慰行為は自分だけが気持ちよくなればそれでいいので創作に反映させると一人よがりのものになりがちだ。それでは作品として不完全だということだ・・・というたとえだ。
まあ、あくまでたとえだからな。
蔡はお互いの性格を比較して蔡と葉月の性行為技術の優劣を語る。
それによれば・・・葉月は自分のことしか考えない・・・それに対して蔡は相手の心中を推し量り、相手が望むものをそっと差し出すことができる。つまり感じるところを感じさせることができるのは自分だと主張するのだった。
まあ・・・性行為がそれだけで成立するものではないことは大人になれば判ります。
大人である大貫柚月(北川景子)は蔡の言葉を鼻で笑いつつ、葉月へのアプローチ方法のアドバイスとして採用する。
蔡の口説きは不発になるのだが、葉月の恋人として対等なパートナー・シップを獲得しているとは言えない柚月に対して教育的指導をしているようにも伺える。
そういう意味で蔡はなかなかに底の知れない不気味さを醸し出すのである。
葉月の恋人であることを自他ともに認められた柚月であるが・・・唯一、葉月の心だけは掴み損ねている。つまり、柚月と葉月が恋人であることを了解しているのは柚月と世間なのである。そういう二人が恋人関係にあると言えるかどうかは各自の認識の問題なのだな。
一方、葉月にとって柚月は重要な切り札であることは間違いない。
葉月はレゴリスの経営者として業界第一位の「マストポール」に競争を挑んでいる。その経営者である大貫照源(長塚京三)は柚月の実の父であり、娘を溺愛しているのである。その弱点を握っている葉月はたやすく柚月を手放すことはできないのである。
しかし、レゴリスが業界一位に立てば柚月の価値は変わってくる。もちろん、切り札としての価値は低下するが・・・その分、生身の女としての価値は高まる場合がある。カリスマモデルでもある柚月は若さゆえに稚拙だが若いから可能性がある。将来的に葉月のパートナー、場合によっては結婚というビジネスの共同経営者として契約する可能性もある。
そのために葉月がとっている戦略は結論の先延ばしである。
パーティー会場で佇んでいる柚月を見れば挨拶としてヒップをソフトに愛撫し、ケーキで餌付けし、食を分かち合うことで親しみを示すが、デートはすっぽかすのである。
柚月のモデル仲間であるエルカ(西山茉希)は親友として二人の関係に口を挟むがもちろん、葉月を狙っているのである。しかし、葉月はこっそりと試乗してみることはあってもエルカをパートナー候補に昇格させることはまずないだろう。
葉月のパートナーと言えば愛人である二宮真絵美(篠原涼子)がいる。おそらく、学生時代は恋人同志だった葉月と二宮とであるが、社会に出てからは、インテリア企業の経営者とインテリア・デザイナーとしてビジネス上での関係を深めていったと思われる。総合力では葉月が圧倒的なパワーを示すが、職人気質で細部において優秀な実力を発揮する二宮はある程度の補完関係を持ち、言わば腐れ縁を形勢している。
二宮の中には性的パートナーシップを葉月に求める気持ちがないではないが、婚姻関係を結ぶ自信はなく、葉月が正式な家庭を持った場合には話のわかる二号さんに落ち着いてもいいとなんとなく考えている気配がある・・・本当かよっ・・・あくまで妄想です。
たまには葉月に攻撃的なアドバイスをしてみることもある。
「あなた・・・人は道具ではなくて心ってのがあるんだから少しは気を使いなさいよ」
「もちろん・・・君が満足に仕事をできるように最高の環境を整える・・・俺は細心の注意を払う・・・何か問題があるか?」
「いや・・・ない」のである。
上海での事業を軌道に乗せた葉月は東京に戻り「クレイトン・リージェンシー東京」(おそらく高級ホテル)の開業に伴う巨大なコンペに参入することを決める。すでに「マスト・ポール」が太い楔を打ち込み、出来レースとも思える企画参入レースだが葉月には勝算がないわけではなかった。
葉月は二宮に零細な仕事を整理してこの巨大プロジェクトの競争に参加するように誘導する。
二宮は「仕事に大きいも小さいもない」と部下に零す。
しかし、アシスタントの前原(濱田岳)は「背に腹は替えられません、儲かる仕事をするべきです」と現実を説き、もう一人のアシスタントのリナ(満島ひかり)は「葉月社長素敵ですし、葉月社長凄いですし、なんかの拍子で私が玉の輿にのったりすると素敵で凄いのです」と夢を語るので結局、葉月の言うなりになるのだった。つまり、葉月と二宮の関係は非常に洗練された主人と奴隷の関係なのである。
そのために仕事中でもご主人様の葉月から「一週間ホテルに監禁しておいた籠の鳥が逃げたので捕まえてきてくれ」と電話一本で命じられれば、即座に対応するのである。
逃げた鳥は秀美だった。
このようにこのドラマは前提として人間に格差があることを主題としている。恋愛ドラマとしてはかなり異端と言えるだろう。このドラマでは人は誰でも恋愛ができる・・・とか、人は誰でも愛される権利があるとかはまったく主張しないだろう。愛される力のあるものが愛され、愛する力があるものが愛する。そういう実力主義が大前提なのである。
それは無能なレゴリス役員・雉畑(渡辺いっけい)によって象徴される。
そもそも上海で問題が発生したのは雉畑が無能だったからである。その証拠に有能な葉月が現地入りするとたちまち問題は処理される。しかし、葉月は持ち駒として雉畑を使い続ける。手駒は不足しているのである。また、上海は中国である以上、日本企業にとってリスクのある市場である。いざという時の盾として使えると葉月が考えても不思議はない。
葉月は単純に中国人労働者に対して競争による最適な人材雇用体制をとりたいだけなのである。雉畑は現地での摩擦を怖れてその決断を自分では下せない役立たずなのである。
しかし、誰もが欠点のない部下を持てるとは限らない。少なくとも葉月は無能者を有効に使いこなしてこそ有能な経営者であると考える美学を持っているようだ。
だから、インテリア・デザイナーの二宮も自由自在のように見えて実際は葉月に操られるマリオネットなのである。
退屈に耐えかねて街にさまよい出た秀美は・・・日本にいるはずの行方知れずの父親を当てもなく探し歩いていた。浅草雷門から浅草通りを西へ気がつけば秀美はアメ横で干物とか燻製とかを大量に購入していた。おそらく葉月は秀美にそこそこお小遣いを渡したのである。葉月は秀美の使い道を考え中なのである。なにしろ・・・使い出がありそうな予感がするのである。貴重な人材・・・それは葉月にとって宝の山のようなものなのだ。しかもこの人材はプライベートでもちょっと使用できるのである。
二宮が葉月の恋人候補と関係を構築するのはこれが初体験だろうか。
どうも・・・違う気がしてならない。二宮は上海において秀美とは知らない仲ではない。知っているのにもったいぶって知らぬフリをしていた「四つのコイン・クイズ」の正解「水馬(アメンボ)」を偶然、秀美に言い当てられた怨みがある。長い付き合いで葉月の好みも大体知っている二宮である。秀美がズバリであることも分かっているのだ。
もちろん・・・二宮自身も秀美はかなり気に入っている。美しいものを美しいと思わなければそしてそれを愛せなければデザイナーなどやっていられないからである。
とりあえず・・・逃げた鳥には餌をあげなければならない。
二宮が秀美に案内したのは貧相な店構えの中華料理屋「田鶏」だった。ちなみに田鶏(ティエンジー)は中国の食用ガエルのことである。水馬の次が田鶏である。シリーズ化されるとなるとちょっとうれしいぞ。
そこで秀美はマスターの時田(温水洋一)と常連客の丸山(竹中直人)に出会う。両人とも兄弟のように頭が薄めで、秀美はなんとなく郷愁を感じるのだった。日本人も中国人もハゲオヤジはハゲオヤジだからだ。
そして日本でも中国でも夕陽は赤いのである。
時田はたちまち秀美を気に入り、店の二階に下宿するように奨めるのだった。
もちろん、この店は二宮の支配下にあり、安全圏なのである。二宮は主人の愛鳥を保護すると同時に汚い親父を絡ませて葉月にちょっとした意地悪をしているのである。ただし、あくまで冗談で済む範囲なのである。
一方、葉月は件のコンペの件でオーナーのブライアンの接待を考える。
すでにマストポールの大貫社長はブライアン一家を東京ディズニーランドに招待して将を射んとすれば馬から射よを実践しているらしい。
相手の望むものをじっくりと考えることが大切・・・と葉月が考え始めた頃、蔡はブライアンの身辺調査を終え、ブライアンが女遊びが趣味であることを葉月に報告する。
葉月の欲しいものを蔡はじっくりと考えているのだ。
一方、蔡のアドバイスに従って葉月の欲しいものをじっくりと考えた柚月はミント味のソフトキャンディーをプレゼントすることを思いつく。
柚月、可愛いよ柚月。
例によって、葉月は贈り物を受け取るが柚月は置き去りにしてスポーツカーで走り去る。
これは柚月を拒否しているわけではない。柚月はまだ葉月にとって完熟ではないのだ。
今はただ貴重な人材である秀美の使い道を思いつき、すぐに試してみたくてたまらない葉月なのである。
ここからはちょっとしたスクリュー(ひねり)が重ねられていく。
秀美からの電話で再び田鶏に呼び出された二宮は・・・葉月の行動を大体予測している。そこで彼女は思いっきりメルヘンな「シンデレラの魔法使いのおばあさんごっこ」を始めるのである。
秀美は「しゃちょうさん(葉月)のデートのお誘い」を半信半疑で受け止めながら・・・すでに肉体関係があることからそれなりにおしゃれをして応じたいと考える。
しかし、秀美には上海から持ってきた貧相な私服しかないのである。
そこで二宮は無駄と知りつつ、ちょっとしたアレンジで秀美の服を可愛くアレンジしてみせる。
主人のお気に入りの玩具に恩を売っておくことは悪いことではないからである。
それにそういう差し出た真似を快く思わない葉月が不機嫌な顔になるのを眺めるのが二宮のちょっとした趣味なのである・・・そうなのか・・・あくまで妄想です。
やがて、迎えに来た葉月は薄ら禿の貧相なオヤジ時田に眉をひそめ、二宮の用意したちょっとかわいい秀美のお出かけ着に顔をしかめる。
二宮はしてやったりと思うのである。
「シンデレラごっこは終わり・・・今度はプリティー・ウーマンごっこの始まりね」
二宮はニヤリと笑う。プリティー・ウーマンの正体は娼婦なのである。その物語は娼婦が高級娼婦になる物語だ。
案の定、葉月が秀美に選ぶのは高級だが扇情的でお下劣な衣装なのである。
しかし・・・秀美は気付かない。
ここで心情のすれ違いは次のセリフで示される。
「なぜみんな私を見るの・・・」
「そりゃ、でかいからさ」と言う葉月の言葉は伝わらない。
そこで葉月は「君が魅力的だからさ・・・」と言い換える。
秀美は喜びに満ちるのだが・・・それは誤解なのである。
その後、葉月が秀美を食事に誘うのが、田鶏より少しマシな中華料理屋である。
そこで注文するのは「餃子定食」なのである。深読みすれば葉月が今宵、高級娼婦として秀美を使用する予定がなかったことは判る。これから夜伽をさせようとする女をニンニク臭くする女衒はいないのである。
もちろん、秀美がその気になればそれもまた葉月の選択肢に入っている。要するに葉月は高度に戦略的な色恋の場で秀美がどう振舞うのか実況見分がしたいのである。
葉月が大切な接待に秀美を同伴した場合、秀美がその重要性をどの程度理解し、どのように対応するか。そしてそれは葉月にとってどの程度有用か。
葉月にとってビジネスはプレイであり、プレイはビジネスなのである。体を張って営業可能ならそれはそれで問題ないのだな。
高級な接待用の個室で、葉月と蔡に連れられた秀美は楽しいデートが芸者ごっこに変ったことを察知する。下品な白人おやじに着飾って差し出された娼婦としての自分。秀美の自尊心は深く傷つくのだった。
その痛みが葉月をめくるめく官能に誘うのだった。
ブライアンの性的接触は露骨であり、やる気満々だった。
なんとか対応しようとする秀美。
「夢のアメンボを探すのではなくお前自身が必死のアメンボになれ」という葉月のアドバイスは判っている。しかし、愛した男の目の前で第三の男に性的に接触されるのは秀美にとって刺激が強すぎたのである。
ついに堪えきれず席を立つ秀美。
(なんだ・・・もう終わりか・・・)
秀美が意外に脆いので葉月は複雑な気持ちになるのだった。秀美の越えられない一線は葉月が死守する予定だったのである。しかし、その一線の目測を葉月ははずしたのだった。
あくまで女色をプレイとして楽しむブライアンは余裕の笑みを浮かべる。初々しい乙女の反応を楽しむのもプレイのうちなのである。
しかし、接待役として葉月も面子を保たねばならない。
「席に戻れ」
「絶対イヤ」
プレイ終了である。
秀美の魂は彷徨をはじめた。御伽噺のような幸せはここにはない。それなら慣れ親しんだふるさとで地道に働いた方が安穏ではないか・・・。
秀美は上海の親友ミン(阿部力)に電話をかけた。
「ふるさとに戻って仕事をしたい」
「こっちは成果主義になってノルマが厳しくて大変なの。優秀なあんたが帰ってきたら・・・あたし仕事がなくなるかも・・・」
秀美は葉月の甘くない世界を垣間見た。
蔡が秀美の心の感じる部分に言葉を置いていく。
「逃げ出すのかい・・・あんたはもっと・・・烈婦だと思ったのにな」
「私は一丈青扈三娘(水滸伝に登場する佳人)かっ」
蔡はニヤリと笑って退場した。
その夜、決意を秘めた秀美は葉月の男の隠れ家を急襲する。
葉月はへりくだり事を急ぎすぎたことをわびるのだった。
「ちょっと説明不足だったし・・・」
しかし、秀美は甘く見られるのを拒否した。
「中国女を甘く見ないで・・・私はあなたの玩具にはならない・・・使い捨ても許さない」
秀美は死の接吻を葉月に贈る。
秀美の殺意に葉月は欲望が燃え上がるのを感じた。
死の接吻返しである。こうして、葉月と秀美は果てることのない接吻地獄に堕ちたのである。二人はお互いをクールに見つめる・・・先に愛した方が負けのゲームが始まったらしい。
蔡の用意した特等席で柚月は二人の男女の燃え上がる交感の図を見た。
たちまち柚月の顔には嫉妬の混じった恍惚が浮かびあがるのである・・・本当かよ・・・あくまで妄想です。
柚月は奥深いところから情欲の波が押し寄せるのを感じる。
「も・・・もげっ」
これは・・・子供とか紳士淑女とか童貞とか処女とかには・・・全く理解不能のドラマになっていく可能性があります。まあ妄想(変態仕様)血統であればファミリーで見ても大丈夫・・・かな。
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ikasama4「はたして・・・どこまで本気なのかわかりませんが・・・明らかに変質者側にちょっと軸がふれてますな・・・そして強ければそれでいいんだ力さえあればいいんだ・・・の逆説なしの主張・・・つまり、そうでなくては生き残れない時代がそこまで来ているという叫びが聞こえますな・・・はたしてお茶の間に届くのでしょうかねえ?」mari「とにかく・・・愛も仕事も蓮介は何か死に物狂いで向かっていく・・・そういう感じがしますねえ・・・ドキドキしますよ・・・」
水曜日に見る予定のテレビ『臨場』(テレビ朝日)『ERⅩⅢ』(NHK総合)『Mother』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
レビューお疲れ様です。
「・・・あくまで妄想です。」の部分が秀逸ですね。
とりわけ、「たちまち柚月の顔には嫉妬の混じった恍惚が浮かびあがるのである・・・」のくだり、なぜかグッときました(笑)。柚月かわいいですもんね~もう少し出番欲しいところですがっっ。
なかなか月9枠としては刺激的な今作、
関西地区では6ポイントほど下落してましたが
『このドラマは前提として人間に格差があることを主題』としているのが、感情的に刺激してる気がします(妄想ですが)。
老若男女が心から和んで楽しむタイプの作品ではないですしね。
ワーキングプアなどの“格差社会”の話を某国営放送がドキュメンタリーで取り上げるこの時代、
弱肉強食を露骨なまでに訴える近作はなかなか刺激的(挑戦的)で、驚きの連続です。
まぁ・・・私の好みとしてはもうちょっと和やかなほうが好きです^^;。
投稿: inno-can | 2010年5月18日 (火) 17時10分
♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬inno-can 様いらっしゃいませ♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬
労わりのお言葉ありがとうございます。
「Mother」は再現率が異様に高いレビューに
なっていてちょっと困っててるのですが
こちらは適度に妄想が膨らみ
ちょうどいいドラマ。
この辺りの匙加減がキムタクの魔法なのですな。
キッドは単純に
恋愛ドラマではなくて官能ドラマなんだ
というズラシをするだけで
いくらでも妄想が膨らむこのドラマの仕掛けに
舌を巻いております。
愛してる男と自分ではない女の情事を見て
嫉妬・・・というのは
あくまでお子様向きの展開なんですよね。
ここはじゅっ・・・という感じを
堪能しないと・・・なのでございます。
たとえば「沖縄米軍基地問題」
一世紀くらいの歴史の流れ
現在の安全保障の基盤
日本国の幸福の追求
これらをトータルで
考えると沖縄に米軍基地が置かれているのは
最適な結論になるわけで
後は国民として沖縄県民が負担に
耐えやすいように政治的に配慮するしかないわけです。
ところが、そうしたことを
把握して国民に情報伝達あるいは教育してこなかった
ツケが今、噴出している。
しかし・・・それがどうした・・・
ということなんですよね。
穏やかなタイでのあの騒ぎ
文明のふるさとギリシャのすったもんだ
ちょっとした衝突こそ
人間の暮らしというものでございましょう。
そういう意味で
このドラマは差別的・・・あるいは率直な
主人公の愛の戦いの物語。
愛と戦いが相容れないものだと
思い込んでいる人々には
ものすごく不愉快なものになるような気がします。
まあ・・・そういうストレートな
「ありのまま」が
刺激的で・・・キッドは
このドラマがとても楽しみになっているのです。
投稿: キッド | 2010年5月19日 (水) 01時07分
キッドさん
お友達がキッドさんのブログに萌えた~と、もだえておりました(爆)
みんなが、キッドさんはいつ寝てるのか?心配してました(爆)
月恋・・・すごく面白い!と言い切れない部分があるので
不安になるのです。
そんな時、ここに来ると救われるのです。
毒吐いてても、そこに愛があるから。
ああ、そういう見方もあるんだな~と。
いつもありがとうございます。
忙しくて毎日見れないけれど、また来ます♪
では、また~
投稿: アンナ | 2010年5月19日 (水) 12時24分
蓮介・秀美・風見・柚月の心境をその方々が
置かれている立場に沿って丁寧に描かれていますねぇ。
私もそれなりに考えてはいますが
ここまでの領域に辿り着くのはいやはや
素晴らしいの一言に尽きます。
それから今回作成したロイドですが
アンナ御嬢様は見るやいなや
有無を言わさず速攻で玄関に飾ったりして
蓮介の性格が移ってるのかもしれません ̄▽ ̄
投稿: ikasama4 | 2010年5月19日 (水) 20時01分
☁Building☁アンナ☆ラン様いらっしゃいませ☁Building☁
お嬢様のお友達の中には
いわゆるひとつの腐女子の方が
いらっしゃるのですなーっ。
や~お~い~なのですな。
じいや愛のカタチは
どんなものでも素晴らしいと思うのでございます。
おおっ・・・じいめの
睡眠時間をお気遣いくださるとは
感謝感激で
不眠不休でござすます。
時々、じいやロイドにまかせて
居眠りしていることはご内密に願います~。
お嬢様方のお休み前にはけして眠らず
お休み後も眠らず
お目覚めの時にはもちろん起きている
それが執事たるものの務めでございますからーっ。
月恋はかなり
エゴイストを肯定した
大人のドラマの気配が
ございますからな
いくらおませとはいえ
高校生のお嬢様には
少し難しいかもしれませんがーっ。
そこはお嬢様、愛の力で
ご理解なさると
じいやは信じておりまするーっ。
もはや、じいやは
アンナ様のダーリン様の魔力に
半分、屈服しておりますぞ~。
お嬢様の分までじいやが
萌え~になりますので
どうか、アンナお嬢様は体調をくずさぬように
リピはほどほどになさりませ~。
投稿: キッド | 2010年5月20日 (木) 02時28分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
まずは新作ロイドの完成おめでとうございます。
ご謙遜されておりますが
キュートな感じは
歴代ダーロイド中、ピカイチの出来ばえかと。
肌色のノリもよく
じいめもごっこ開催が楽しゅうございました。
ドラマに関して言えば
かなり力技な部分もあるのですが
キャストを充分にいかした
大胆な作り・・・とも
考えられ・・・他ではできないことを
やっている感じが
快感となっております。
どの方向性が伸びていくのかは
不明ですが・・・
どの道もそれなりに面白くなるように
きっちりとレールがひかれている模様。
なんというか・・・高級料理でございます。
アンナ様と同じで
思い切って素直な感じなのですな。
あの消化不良な「素直になれなくて」と
違って、食べて食べてまた食べるのか・・・
そういうヴァイタリティーを感じます。
これこそ今の日本に必要なものなのかもですぞ。
これで「Mother」「龍馬伝」に続いて
「月の恋人」も
心底しびれるドラマとなり・・・
スケジュール的には
ううーっとなっている感じがいたします。
うれしい悲鳴でございます。(・o・)ゞ
投稿: キッド | 2010年5月20日 (木) 02時39分