さよなら大好きな女なんだよメガネちゃん(成宮寛貴)いいえ夕映えによくにあうあの曲ですよヤンキー君(仲里依紗)
さて・・・誰が殺したウサギさんは・・・れもん(柴田杏花)の仕業だったわけだが・・・「悲しい気持ちが分からない」発達障害児童の物語である。これがわからないといろいろな問題が生じるわけだが・・・越えられない壁はずっと越えられない場合もある。キッドは「割り算」が分からなくてかなり悩んだ期間があった。母に1年くらい教わってある日突然分った時は自分が三重苦のヘレン・ケラーになり「うおーたー」と叫びたい気持ちであった。「そっかー・・・あまるのかー」である。長い間「わりきりない」という概念が腑に落ちなかったのである。
「悲しみ」がわからないものもいれば「文字」がわからないものもいる。
そういう多くの人にとって簡単なことができないのはものすごく苦しい場合もあるし、場合によってはそういう「苦しみ」がわからない場合もある。「軍隊がなければ平和がない」ということが未だにわからない日本国民も多い。
そういうかなり先端的な問題に取り組む「ハガネの女」なのだが、脚本、演出、主演女優の演技・・・どれをとっても水準に達していない・・・そのためにものすごく批判的なレビューになりそうなので今回はパスします。
で、『ヤンキー君とメガネちゃん・第6話』(TBSテレビ100528PM10~)原作・吉河美希、脚本・永田優子、演出・高成麻畝子を見た。演出家チェンジで持ち直した今回。なんていうか、青春の似合わない演出スタイルって・・・あるんだよな。まあ、前回は脚本もキャストもやや弱かったけれど。今回は・・・となりのクラス2年B組の落ちこぼれ宮城純(石橋杏奈)登場でそれだけでも十分、ドラマとして成立するのである。
大地(成宮)には高校入試で好きになった女の子がいるのだが・・・なぜか・・・その顔を覚えていない。顔も知らない女の子を好きになるというのが・・・大地の異常なところであるとも言える。その女の子は入試の時にピンクのシャーペンを貸してくれた恩人でもあるのだった。
進学校である紋白高校に入学したのは「まぐれ」と周囲に断定される大地。
自分では・・・否定したい気持ちもあるのだが・・・現実は追試街道をひた走るのである。
もちろん、学年最下位の花(仲)もぴったり後方追走なのである。
その中に宮城の姿がある。その試験の最中に大地は宮城からシャーペンを借り、その時の印象から・・・宮城こそ「シャーペンの君」だと思い込む大地。
もちろん・・・お茶の間は「その人」が花だと暗黙の了解をしているので・・・ちがうし・・・と誰もが舌打ちします。
ともかく・・・例によって「来ちゃう」気がして妄想の海に溺れあやうく千葉(小柳友)とアーッ!な関係になりかかる大地だった。
一方、赤点仲間として宮城と意気投合し、一緒に千葉にお勉強を教えてもらう再追試メイトになる二人だった。
その仲睦まじさに花の舎弟・凛風(川口春奈)は激しく嫉妬するのだった。
ところが・・・勉強会の途中で宮城は「用事があるから・・・」と下校してしまう。
一方、生徒会のもう一人の副会長・和泉(本郷奏多)は優等生なのに突然、授業中に居眠りをしたり奇行が目立つようになっていた。
そんな、ある日、宮城は校則で禁じられたアルバイトが発覚し、停学処分になってしまう。
「ピンクのシャーペンの君」への思慕で宮城につきまとう大地は宮城がクラブ活動のグラウンドを眺めながら紙飛行機を飛ばすのを見る。それは「進路相談のための三者面談の案内」だった。
理系の進学を目指すと決めた大地だったが自信がないために進路相談から逃げ腰である。そんな大地のために担任の堺(皆川猿時)は家庭訪問を決行する。
母(堀ちえみ)に殴られ、父(古田新太)に説教され、愛情を目一杯に感じる大地。
しかし、堺は気になる情報を大地にもらす・・・。和泉の家に誰もいない・・・というのだ。
気になったので和泉を尾行した大地は宿命のライバル相模(波岡一喜)と遭遇する。
相模のアルバイトするレストランで和泉もアルバイトをしていたのである。
「処罰されたらどうするんだ・・・」と説教をする大地に和泉は「生徒会副会長の辞表」を預けるのだった。
頑なな和泉の態度に何事かを察した大地は相模から情報収集をする。
すると・・・和泉の父親が入院したために和泉は苦学生になっていたことが判明する。
また・・・宮城の父親もリストラにあい宮城も苦学生になったことを聞き出す花。
花「勉強したい気持ちがあるのに・・・このままでは二人は退学になってしまいます」
大地「・・・」
花「なんとかしてください」
大地「どうしろっていうんだよ・・・」
花「そんなのわかりません」
大地「・・・うぜー」
やがて、停学中にアルバイトが発覚した宮城は自主退学を勧告されてしまう。
花「そんな・・・一生懸命な人が報われないなんて」
宮城「ルールだから仕方ないよ・・・」
花の気持ちはせつなくなってしまうのだった。そして・・・たった一人の再追試会場を飛び出してしまうのである。
花「いやだ・・・いやだ・・・数学の問題あつめてひとつずつ夢を数えたのに・・・だまりこむフレンズが悲しくて・・・試験なんかやってられません」
堺「そんなこといわれても・・・」
大地もまた思い悩み・・・藁にもすがる思いで生徒手帳の校則を読み直す。
すると・・・「校則は生徒の2/3の賛意で変更できる」という条項が・・・。
大地「会長」
花「なんですか」
大地「これは生徒会の仕事だろう」
花は大地の提案に希望を見出すのであった。
そして、署名活動が展開され校則は「事情によって校長が許可すればアルバイト可」に変ったのである。
「父親が退院するまでの条件付」でアルバイト許可の下りた和泉だった。
和泉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サンキュ」
大地「ええーっ」
友情の開花に戸惑う大地だった。勉強教えてもらえよ。
そして、花は宮城と仲良く再追試を受けたのだった。
しかし・・・結局は家庭の事情で退学を決意する宮城。
花「そんな・・・せっかく・・・フレンズになれたのに・・・」
宮城「しょうがないよ・・・ゲストなんだもん・・・っていうか・・・私、この学校に来てもう幸せになれたよ・・・ありがとう」
花「高校無料化なのに・・・」
宮城「学校だけが人生じゃないから・・・それにこれが格差社会というものだし」
笑顔で花の手を握る宮城だった。
学校を去って行く宮城に声をかける大地。
大地「これ・・・借りてたの・・・返すよ」
宮城「これ・・・私のじゃないよ」
大地「えーっ」
宮城「きっと・・・大事なものだから・・・大切にしてね」
時がとまる気がした大地だった。そして二度と戻れないフレンズは遠くへ去ったのである。
まあ・・・中退しようが・・・交際しようと思えばできるけどゲストだから無理なのである。
大地の短い恋は終ったのだった。
しかし、大地の背後には涙に濡れた凛風と花が佇んでいるのである。
二人が大地に恋をしていることを・・・大地はまだ知らないのだった。
まあ・・・最後まで気がつかないというのも甘酸っぱい青春としてはあると思います。
とにかく今週は・・・心にレベッカの鳴り響くいいのほほんだった。
この女流トリオで毎週作ってもらいたいくらいだ。
関連するキッドのブログ『第5話のレビュー』
日曜日に見る予定のテレビ『龍馬伝』(NHK総合)『新参者』(TBSテレビ)『女帝薫子』(テレビ朝日)『荒川アンダー ザ ブリッジ』(テレビ東京)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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