息子を愛した刑事(阿部寛)
うう~ん。久しぶりに短いタイトル。「新参者」も入れたいところである。
上杉刑事を演じる泉谷しげるといえば、以前にも記述したが初対面でプロフィールを確認した時、「古い資料によると青森県出身になってますが・・・」「あ、それ、嘘。イメージ戦略。都会生まれより田舎の出身の方がフォーク・シンガーっぽいだろう・・・だからだよ」というやりとりを今でも思い出す。だからキッドのデータファイルは【泉谷しげる】出身地・青森県/東京都になっている。その後「手塚治虫と赤塚不二夫」どっちが偉いというしょうもない企画で赤塚不二夫を水責めにしてもらったり、元気が出る忠臣蔵で吉良上野介を演じてもらったりしたのでどちらかといえば感謝すべきタレントである。
しかし、単なるお茶の間的感覚で言えばドラマ「ケイゾク」(1999年)で通称「痰壺」こと壺坂刑事を演じていたことを思い出す。十年以上前に定年退職する刑事を演じているのである。だから、上杉刑事・・・まだ現役なのかよっとツッコミたい気持ちはあります。
ただし、泉谷しげる(62)なので「ケイゾク」では老け役を演じていたということである。
ただし・・・出身地で平気でフィクションなので実年齢もフィクションかもしれない。
とにかく・・・低調な「新参者」の中で・・・存在感は抜群でした。
で、『新参者・第7話』(TBSテレビ100530PM9~)原作・東野圭吾、脚本・牧野圭祐(他)、演出・石井康晴を見た。浮かんでは消える容疑者たち。ついに日本橋署(架空)の加賀刑事(阿部)の疑いの眼差しは事件の捜査にあたる警視庁捜査一課のベテラン刑事・上杉に向けられる。関西弁を使うありえへん警視庁(東京都の警察です)捜査一課の上司・小嶋殺人犯主任(木村祐一)の捜査方針に逆らい、被害者遺族に執拗につきまとう上杉刑事に加賀は不審を感じるのだった。もちろん、この不審は例によって事件とは無関係である。
基本的に「複数の容疑者たちをシロにしていけば最後に残ったものがクロ」というのが加賀刑事の捜査方針である・・・もう少し効率的に・・・などとはけして指摘しないでください。
杉山が狙いをつけるのは殺された被害者・三井峯子(原田美枝子)の息子・清瀬弘毅(向井理)だった。しかし、杉山は刑事であることとは別の感情で清瀬に接していたのだ。役者になる夢のために親と軋轢が生じて家を出た弘毅に・・・亡き息子の面影を重ねる杉山だった。杉山の息子は不良少年で三年前、バイク事故で死亡していた。
現場で花を手向ける杉山。そこに「ちなみに」とつぶやきながらやってきた加賀。
加賀「今日は何の日ですか・・・」
杉山「息子の命日だよ・・・」
杉山は被害者の離婚した夫と被害者の間で金銭トラブルが持ち上がりかけていたことを被害者の元夫であり、弘毅の父親でもある清瀬直弘(三浦友和)に問い詰める。しかし、直弘はその疑いを否定するのだった。それを裏付ける証言をする税理士の岸田(笹野高史)・・・もちろん、容疑者の一人である。
岸田は直弘の秘書である宮本(マイコ)をリストラするように苦言を呈していた。
杉山は直弘と宮本が愛人関係にあると疑っている。直弘の女性関係について弘毅に尋ねる杉山。弘毅の脳裏には宮本の姿が浮かぶがそれを口にはしない。無意識に直弘をかばったのか・・・それとも別の理由があるのかは不明である。
それはそれとして劇団員として夢を追いかける弘毅の姿に・・・杉山は密かに萌えを感じるのだった。
もはや、杉山は弘毅の実の父親である直弘に軽い嫉妬を感じるほどになっていた。
それは息子が生きているのに仲良くしない父親に対して苛立ちを生じさせていく。
その異常な心理に疑問を感じる加賀だった。
そんなある日、タウン誌の仕事をやめ、ジャーナリストとして恋人の母親の死の取材を始めた亜美(黒木メイサ)は直弘が上杉を殴る現場を目撃する。
しかし、暴力をふるったのは「上杉刑事だ」という直弘の主張に対し、上杉は反論せず・・・免職されることになる。
上杉は宮本秘書に「水商売あがりの悪女」と暴言を浴びせ、直弘に殴られていたのだった。すべては弘毅と直弘の不仲が直弘と宮本秘書との色恋沙汰によるものだと妄想を膨らませた結果だった。
再び、上杉の息子・和博(早乙女太一)の事故現場で再会する上杉と加賀。
加賀「今日は何の日です」
上杉「息子の命日だよ・・・」
加賀「息子さんは二人いたのですか・・・」
上杉「今日は息子が死んだ日だ・・・この前は・・・オレが息子を殺した日だよ」
加賀「それはどういう意味ですか?」
上杉「息子が無免許運転で逮捕された時・・・オレはそれをもみ消したんだ・・・」
加賀「それは・・・刑事としてですか・・・それとも父親として・・・」
上杉「そんなのわかるかよ・・・ただ、結果として俺が息子を殺したことには変らないだろ・・・俺は刑事失格だし・・・父親も失格なのさ」
加賀「・・・ここに息子さんの中学時代の卒業文集があるんです・・・読んだことありますか・・・」
上杉「なんだ・・・それは」
父親は刑事です。
パッとしない父親だけど誰より正義を愛している。
いつか父親のような刑事になり
一緒に事件を解決したい。
それが自分の夢です。
加賀「もっと早く・・・読んでおくべきでしたね」
涙にくれる上杉を残し・・・加賀は去った。
とにかく・・・またしても事件の解決する気配はないのだった。
まさかと思うが・・・たい焼き屋「銀のあん」の看板娘・奈々(沢木ルカ)が犯人とかじゃないよな・・・。秘伝のレシピを被害者が盗もうとしてあれやこれやで・・・なわけないだろ。
犯人は・・・きっと・・・いや、やめておこう。
関連するキッドのブログ『第6話のレビュー』
火曜日に見る予定のテレビ『離婚同居』(NHK総合)『絶対零度・未解決事件特命捜査』『ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
>秘伝のレシピを被害者が盗もうとしてあれやこれやで・・・なわけないだろ。
なわけないか?(≧∇≦)ノ彡バンバン!
鋏屋のオヤジとかどう?
>犯人は・・・きっと・・・いや、やめておこう。
やめないで~。はうん。
キッドさんの妄想にウケたので、
思わず立ち寄ってこんなコメントを。。。
書き逃げ≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ ソレー
投稿: mana | 2010年6月 1日 (火) 00時45分
|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||
キッドの妄想容疑者リスト
①加賀刑事 事件と関係ない捜査ばかりしているのは自分が犯人であることを隠すため
②亜美 猟奇事件を起こし記者として返り咲きを狙う。
③松宮 熟女好き・・・愛憎のもつれ
④岸田 老いらくの恋・・・拒絶されて殺害
⑤時計屋 老いらくの恋・・・プレー中に誤殺
⑥アサミ 金銭関係のトラブル
⑦小倉優子 宇宙人と知られて
⑧うぶけや 長崎が今日も雨だったから
⑨タニショー ふたまた
⑩小嶋主任刑事 顔が凶悪犯。
・・・なわけないだろっ。
ああ・・・妄想が当たったらやだな。
そんなことでいい気になったらもっとやだな。
と揺れる日曜劇場でございます。
投稿: キッド | 2010年6月 1日 (火) 11時12分