刑事(上戸彩)も歩けば容疑者(福田麻由子)にあたるんですーっ(加藤あい)
解決された未解決事件・・・いや、未解決事件が解決していた・・・違うな・・・解決されたと思われた事件が実は未解決だった・・・まあ・・・そういうことかな・・・それはつまり冤罪が発生していた・・・ということでもある。
で・・・殺人事件があって犯人が現行犯逮捕され・・・裁判を経て死刑が執行された後で・・・「あの事件は未解決だ」と言われても関係者一同、困惑する他はないわけである。
ある意味、刑事ドラマとしては禁じ手に近い。
しかし、未解決事件を扱うドラマとしてはヴァリエーションの一つとして当然、作りたいところである。
かなり、アイディアが必要とされるが・・・そうでない場合は事件を複雑にする必要がある。
複雑にするために話が長くなると前・後編である。
まあ・・・そういうこととは限らないけどね。しかし、今回の容疑者は福田麻由子である。見応えがあるのでまったく構わない。しかも「刺したのは私だよ・・・」展開なのである。まあ、スカシだと思うけどな。
火曜日のドラマ対決は①↗14.8%「バチスタ2」 ②↗14.7%「絶対零度」
で、『絶対零度~未解決事件特命捜査~・第5回』(フジテレビ100511PM9~)脚本・谷和俊、演出・村上正典を見た。特命捜査対策室に再捜査の依頼者がやってきた。桜木刑事(上戸)の所轄署時代の先輩刑事・村山(モロ師岡)である。そのために桜木刑事は新人時代に捜査中、犬の糞を踏んで臭かったことがあると判明してしまう。
村山の持ち込んだ事件は「学校飼育動物殺傷事件」である。
二年間に渡り、広域で学校内で飼育されている動物が何者かによって殺傷されていた。殺害方法や現場に残された足跡から同一犯の犯行が推察されるが、広域であることと、罪状が「器物破損」に過ぎないことから「事件」として重要視されず、各署の連携も不十分のため未解決となっている・・・と村山刑事は語る。
捜査に着手するかを決めかねた長嶋室長(北大路欣也)と倉田係長(杉本哲太)だったが、プロファイラーの高峰刑事(山口紗弥加)が「同一犯なら犯行がエスカレートして次の段階に進む可能性がある」と指摘する。
「学校飼育動物殺傷事件」はそもそもある事件の模倣犯ではないかという疑惑があった。
それは最初の犯行現場が別の事件現場の目と鼻の先で発生したからである。
その事件とは五年前に起きた「千山こども交流会殺傷事件」だった。地域イベントに乱入した包丁男・阿久津政司(村田充)が大人二人と児童多数を無差別で殺傷したのである。阿久津はその場に駆けつけた警察官に逮捕され、三年後に死刑が執行された。
その直後に「学校飼育動物殺害事件」が始まり、犯人の動機が「無差別殺人事件」の「模倣」ではないかと取沙汰されたのである。
しかし、捜査に伸展はなく・・・事件の真相は闇の中にある。
村山は退職前にこの事件を解決して欲しいと依頼しにきたという。
そのために担当責任者は桜木刑事が抜擢されたのだった。要するに特命対策室としてはあまり深入りしたくなかったわけである。
しかし・・・捜査のついでに当時、阿久津を逮捕した塚本刑事(宮迫博之)が桜木とともに慰霊碑に献花していると・・・謎の女子高生(福田)に遭遇する。彼女は事件の犠牲者の一人、「宮田ゆき」の名前を名乗り・・・「千山こども交流会殺傷事件」はまだ未解決だから再捜査して欲しいと言い出す。
二人の刑事はなぜか金縛りにあったように・・・怪しい言動の少女を取り逃がしてしまうのだった。事情聴取ぐらいしろよ。
やがて、刑事たちは「小学校の飼育係だったゆきちゃんが幽霊となって動物たちを殺しにくる」という都市伝説や・・・事件当時、宮田ゆきの母親が「あの日・・・娘は交流会に参加する予定はなかったのに何故現場にいたのか理由を調べてほしい」と訴えていたこと。そして「謎の女子高生」が宮田ゆきの親友だった沢井春菜だったこと。そして飼育動物殺傷の最初の事件の第一発見者が沢井春菜だったことなどを突き止める。
桜木刑事は似顔絵を持って捜索中、偶然、沢井に出会うが尾行に気付かれ、「私がゆきちゃんを殺したと言ったら逮捕して死刑にしてくれるの?」などと意味不明なことを言われると呆然として沢井を取り逃がすのだった。
その日、沢井は深夜になっても帰宅しなかった。
桜木は途方に暮れるのだった。
塚本「じゃ・・・あの娘は逃走してるってことになるじゃねえか」
桜木「でも、あの娘は犯人じゃないと思うんです・・・なんとなく・・・勘で」
絶句する塚本だった。そこへ裏サイトの情報を解析していた科学捜査研究所の竹林(木村了)が「次の犯行期日と犯行場所が特定できた」と伝える。
それは二つの数字から判明したようだが・・・説明は次回らしい。
42011816
5262558
なんのこっちゃ・・・だ。
現場に向かった塚本と桜木は・・・沢井に遭遇する。
沢井は刃物を持っており・・・塚本は不覚にも負傷してしまうのだった。
しかも・・・二人の刑事は女子高生を取り逃がすという失態を・・・つづくである。
まあ・・・あっと驚く真相が隠されているのかもしれないが・・・刑事たち・・・容疑者を取り逃がしすぎ過ぎだ。
関連するキッドのブログ『第3話のレビュー』
で、『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋・第6回』(フジテレビ100406PM10~)原作・海堂尊、脚本・後藤法子、演出・今井和久を見た。さて、ある意味、放置してきたわけだが、城東デパート火災で陣頭指揮を執りジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)の渾名を戴いた救命救急医・速水の傲岸な態度の秘密を延々と描くドラマなのでこのぐらいでいいのである。今回は速水医師に忠誠を尽くす和泉医師(加藤あい)の秘密が開示されたのでメモしておく。和泉医師は城東デパート火災で速水に命を救われた患者だったのである。その脚部には生々しい火傷跡が残っているのだ。
同期である田口(伊藤淳史)は今までそれを拝む機会はなかったのである。
さて、デパートの大火災もかって実際に類似した出来事があったフィクションである。そういう意味では「絶対零度」の児童殺傷事件も同じようなものである。大前提としてフィクションとノンフィクションを混同されてはたまらないということがあるが、お茶の間には精神的にデリケートな方もいるのでそういう部分と「適度な刺激を好む部分」との駆け引きが番組作りの根底にある。だが、刑事ドラマや医療ドラマを見る人々は基本的に「辛いもの好き」なので激辛くらいにしていいと思う。
「いやなことを思い出したくない人」もいれば「事件が風化するのを怖れる人」もいる。
「模倣犯が出ると危惧する人」もいれば「現実を想定するのは必要と感じる人」もいる。
もちろん、キッドは「目をつぶっていれば火事が消えるのか」と疑問を呈する方なので人間のしでかす事件、しでかしそうな事件はどんどんドラマの題材にしていいと思うのである。
バカは「エロアニメ」があるからエロが生じるなどと寝言を言うがエロアニメの存在する前からエロはあるのである。そもそもエロがなければ命は生れないのだ。また・・・スパム扱いされそうな言葉の羅列を・・・。・・・知ったことかいっ。
さて、「ただ命を救うだけでは本当に患者を救ったことにならない」と主張する速水は汚職の疑いの濃い医療機器メーカーと組んで新病院の設立を目指している。
尊敬と恋愛の狭間で揺れる和泉は・・・速水が病院を去ろうとしていることに傷つき・・・ついに速水の悪事を告発する投稿を行うのである。
これが主流である。これに対して支流は「後遺症」である。
事故で半身不随になった若者・健人(桜田通)の苦悩が描かれる。
過労で倒れた母・智子(大路恵美)を思い健人は田口に心情を吐露する。
「命が助かったって・・・周囲に迷惑をかけて・・・母に苦労させて・・・ちっとも幸運じゃない」
「苦労と不幸は似ているけど・・・違うと思うよ。君のお母さんは君のせいでがんばんるんじゃない・・・・君がいるからがんばれるんだ。それは君が居るだけでお母さんは幸福だからだよ」
・・・などと若者の心を癒すのだった。
ちょうど、四川省大地震で身障者(片足)になった少女が来日して義足を調達するニュースがあったが・・・中国では「身障者を不必要な人と言う人々がいて辛かった」という少女を神戸大地震で身障者になった女性が「苦しいことがあっても笑顔になれる日はきっとくる」と励ましていた。心温まる話であるが・・・故郷に帰っていく少女を見て義足のメンテナンスは大丈夫かと思う。
一方で中国人が海外に留学し、各国で地元の学生を圧迫するという話題もある。
日本でも10億人のなかから選びぬかれたエリート中国人たちが、1億人のなかでゆとりをもってなんとなく大学に通う日本人大学生の就職口を奪っていくと言う。企業にとって必要な人材は優秀であれば国籍を問わない時代だからである。
「弱肉強食」と「平和共存」・・・その両立は常に残酷で美しいものなのである。
ドラマでのんびりするか・・・ドラマでスカッとするかは人それぞれでいいと思います。
醜い火傷の跡を隠し美しい女医となった和泉と恋敵の花房看護師長(白石美帆)の苦悩の日々は続く・・・。玉置・石原・青田のトライアングルとは似て非なるものであってほしい。
関連するキッドのブログ『第1話のレビュー』
木曜日に見る予定のテレビ『おみやさん』『同窓会』(テレビ朝日)『恋とオシャレと男のコ』(TBSテレビ)『プロゴルファー花』(日本テレビ)『素直になれなくて』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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