好きな人と好きな食べ物を天秤にかけるホタルノヒカリ(綾瀬はるか)
モナ王を食べ・・・凍結した美味しいお茶で涼んでも一瞬である。
東京の週間最高気温予報。35度、36度、35度・・・って殺す気かっ。
いつから夏が苦手になったのだろう・・・おそらく気温30度を超えると汗疹ができるようになってからだな。
昔は暑いのはひたすら好きだったのに・・・。
秋風が吹くだけで涙がこぼれちゃうキッドだったのに・・・。
今や、一日千秋の思いで秋を待つのである。
ああ、タイムマシンがあったら半年前の時間の窓というものを設置したいのだな。
タイム・ウインドウだ・・・それだけでものすごい省エネじゃないか・・・妄想も力尽きているな。
だから、「時間窓」があれば「蛍の光/窓の雪」の切り替えで夏は冷房、冬は暖房である・・・もう、そのドラえもん的な話はいいじゃないか・・・。
さて・・・ホタルリヒカリである。蛍の光と窓の雪はセットなのだな。
で、伝統がそれほどない教育現場では「卒業式」の定番として卒業生が「あおげばとおとし」、在校生が「ホタルノヒカリ」を歌うという流れもあったりなかったりするのだが・・・一応、「仰げば尊し」と「蛍の光」もセットなわけである。
伝統というものは結局、受け継いではじめて生じるものである。続けるのをやめたがる人というのはいつでもいるものだが・・・そういう人は伝統の意味や価値を認めないバカというのも定番なのである。
もちろん、そういうバカがいつでもいるというのはある意味伝統です。
さて、とにかく、ここでは・・・卒業生=仰げば尊し、在校生=蛍の光という前提で話を進めたい。
つまり、「ホタルノヒカリ」は在校生の物語なのである。そこにキッドはこの物語の哀愁を見出す。いつか・・・独身時代から卒業する時・・・アホ宮とぶちょおは歌う歌が違うのではないか・・・違っていたら悲しいなあということなのだ。
年功序列で言えば、仰げば尊しは部長が歌う。そして蛍は蛍の光で見送るという可能性がある。
また・・・逆に・・・蛍が師としての部長に仰げば尊しを歌う可能性もある。
つまり・・・ホタルノヒカリはどこか・・・そういう悲しい別れを暗示したタイトルなのだと思う。
それが・・・この他愛もないドタバタを繰り広げるカップルがどこかせつない感じをかもし出す要因なのではないかと感じるのである。
もちろん・・・卒業するのは「独身時代」なのである。できれば・・・この年の差カップルが同じ年度の卒業証書を手にしてもらいたい・・・とお茶の間の多くは祈るような思いで見守っているのではないか・・・。
結局、男と女が結婚することはもっともオーソドックスな幸福へ通じる道だからだ。
老若男女・・・立場を越えてどんなに蒸し暑い夜もそこだけは少し涼しげなあの縁側に郷愁を感じつつ・・・。
で、『ホタルノヒカリ2・第3回』(日本テレビ100721PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・水橋文美江、演出・南雲聖一を見た。恐ろしいことに我儘と我慢なんとなく似ている。・・・いや、真逆だろうという人もいるだろうが・・・我を尽くすことと、我を抑えることは究極的には同じことではないかとキッドは思うのである。つまり、結婚には我慢が必要だということは、結婚とは所詮、我儘なのだということなのだな・・・。たとえば我慢するのがどちらか一方であり、そのためにもう一方は我儘を通すということもありえなくはないが・・・そんなことじゃ破綻するのが・・・男女雇用機会均等法の世界なのではないか。
で、年の差カップルも「愛があれば年の差なんて」と言うけれど、実際は「金があれば年の差なんて」が実体である以上・・・成立しにくくなっているという考え方もある。
もちろん、アホ宮こと蛍(綾瀬)とおたかさんこと高野部長(藤木直人)の相性の良さはものすごい例外であるということは間違いない。
蛍は干物だし、高野部長は枯れ木なのである。その渇いた感じがいい感じなのだ。
いや・・・違うだろう・・・と言う人は多いかもしれないが・・・キッドはそう妄想します。
だから・・・ある程度、強力なライバルが現れても・・・最後には乾燥度の高さで二人の領域には入り込めないというのが・・・このカップルの強みであり、将来の希望なのである。
たとえば・・・ものすごく濡れた感じで・・・部長を攻める小夏(木村多江)千夏(石井萌々果)も本来ならば「夏恋虹色母娘」のようにヒロイン・ポジションも辞さない母娘なのだが、所詮、潤っているので無理なのである。
「私は元カノとして今カノに気を使ってるのよ」おしとやか作戦も「パパって呼べばイチコロでしょ」ロリータ撒餌作戦も・・・小賢しいと一笑にふされるのである。
一方、年相応だし、「君の魅力に気がつくのはオレぐらいなんじゃないの」的思いあがった契約社員・瀬乃(向井理)のさりげないアタックもきっと通じないだろうと思われる。
だが・・・そんな渇ききった状態で・・・新婚初夜を迎えていいものなのか・・・という疑念もうっすらと残るわけである。
ま・・・このドラマの味わいの絶妙さは・・・そういうゴーヤのような苦味にあるのですな。
さて・・・「トライアングル」(2009)では構築する仕掛けがすべて微妙だった脚本家が・・・こちらでは絶妙に仕掛けを構築するわけで・・・やはり、作品にも相性があるというのがすごく明瞭になるわけだ。
今回はその仕掛けを見てみよう。それは一つの謎によって構築される。
突然、蕁麻疹を発症する蛍・・・果たして、その病因は・・・?
第一のヒント・・・「蕁麻疹の原因は・・・ストレス」
そこで「心因性のストレス」が予想される。もちろん・・・これはミス・リードである。
ここで、提示される事実は・・・前日、蛍は部長に沖縄料理の店に誘われる。しかし、そこには何故か小夏が同席している。
そこでお茶の間は誰もが蛍が「小夏の存在」にストレスを感じると思うのである。
しかし、第二のヒント・・・「蛍は何かを我慢している」
ここで・・・部長とその愉快な仲間である山田姐さん(板谷由夏)とペアルック好きの二ツ木(安田顕)が出した結論は「相思相愛のカップルが同じ屋根の下で暮らしていて肉体関係を持たないのは不健全」ということだった。
つまり・・・蛍はキスがしたいのに我慢している→欲求不満→蕁麻疹発症と言う図式だ。
もちろん・・・お茶の間的にはそれは遠因で・・・「元カノと悪びれず堂々と食事をしたりする」部長の無神経さが原因という疑いは捨てきれない。
ところが、第三のヒントとして提示されるのが・・・「蛍はゴーヤが大好物なのに部長が嫌いなので嫌いなフリをしていた」なのである。
そして、蛍自身が・・・「ゴーヤを食べたいのに我慢していたから蕁麻疹になった・・・」と断定するのだった。
もちろん・・・お茶の間は「いや・・・蛍はそう思っていても乙女心としては絶対に小夏・千夏のお邪魔虫が遠因だろう」という疑いを捨てきれない。
それは・・・瀬乃に思いを寄せる桜木(臼田あさ美)が嫉妬するほどにストレスを発散しているように見えるペアでゴーヤ克服ボーリング大会の蛍の態度や・・・またしても小夏・千夏母娘と平気で外食する部長・・・しかも過去にはあらゆる体位を験していた経験があり、今でも充分抱ける女相手なのである・・・に対する蛍の態度で明らかになったように見える。
いくら、枯れているとはいえ・・・ぶちょおの態度は乙女心に対してあんまりだと言えるからだ。
しかし・・・部長は「部長がゴーヤ嫌いだから・・・ストレスがたまる」という蛍のために「好き嫌い克服」にチャレンジするのである。・・・部長は時には小学生です。
その結論は「ゴーヤ・カレー」ならなんとか・・・であった。だから小学生なのかっ。
ともかく・・・問題はゴーヤではなくて・・・部長の蛍に対する「思いやり」なのだから・・・これはこれでめでたし・・・とお茶の間も納得しかけたところに・・・。
オチである。
最終的な結論。「蕁麻疹の原因は窓開けっ放しで寝ていた蛍の寝床に入り込んだ猫のダニでした」なのである。
だから・・・枯れ木部長はもちろん・・・干物女をなめてはいかんと・・・今さらながらに思い知るお茶の間一同なのである。
まあ・・・このカップルはきっと安泰だ・・・恋仇たちが入り込む湿度にかけているもの・・・ただし二人の新婚初夜が無事にすむかどうかは別として。
関連するキッドのブログ『第2話のレビュー』
ごっこガーデン。ゴーヤ・カーニバルな縁側セット。まこ「いよいよ、間接キッスの二人~、ビールとビールの口移しでブホッでごじゃいましゅ~。咄家さんの言葉を真にうけて落語的展開に突入デス。菊久扇だけにゴーヤ・ラーメン落ちかと思ったのに~。証拠隠滅のためにゴーヤ炒めをむさぼり食べる蛍万歳でしゅ~。まこもつまみ食いは完食すればつまみ食いではないという信念がありましゅ~。愛しい人の似顔絵入りTシャツでペアルックなんてどこまでバカップルなんでしゅか~。じいや、まこ用に竹野内様&フジッキーTシャツ発注お願いしましゅ~、お二人にはこっそりまこT送っておいて~・・・あ、でもはちあわせしたらヤバイでしゅかね~・・・ムフフ・・・まこをめぐってバトル勃発でしゅか~むひょひょ~」じいや「お、お嬢様何か悪いものでも・・・」お気楽「大人でも好き嫌いはあるもんね。でも食べ物を粗末にしちゃダメだよね。だけどドラマはゴミ箱に捨ててもこのゴーヤはスタッフが美味しく頂きましたってテロップださなくてもいいんだよね」mari「さて早くも蛍と部長の同棲発覚ですね~。ネコダニ対策は大変ですよね~。でも人とネコの健康には気を使ってくださいね~」ikasama4「帰宅後・・・一人だと夕飯がお煎餅一枚・・・アホ宮全開ですなーっ。まあ・・・誰かのために美味しいごはんを作ることが幸せだと思えたら幸せなんでしょうが・・・こればかりは家事との相性がありますからねえ・・・まあ・・・もしそういう幸運な相手とめぐり合えたら感謝の気持ちを忘れないことですねえ」くう「ふふふ・・・好き嫌いは生きている証ですものね~・・・でもおいしいゴーヤ・チャンプルが作れたらクセになるかもですから~。おためしあれ~。我慢しあってばかりってのもなんだけど・・・歩み寄るのは大切なのよね~」みのむし「ゴーヤか・・・夏休みは沖縄にでも行きたいかな~。どうせ暑いなら思い切り暑くてもいいしるるる」エリ「むふふ・・・ゴーヤは健康にいいのよね・・・けして酒の肴にいいからっていうわけじゃなく~・・・むふふ」
金曜日に見る予定のテレビ『崖っぷちのエリー』(テレビ朝日)『うぬぼれ刑事』(TBSテレビ)「モテキ」「宇宙犬作戦」「大魔神カノン」(テレビ東京)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
夏はやっぱりカレーですねー


夏休みに突入で、お子ちゃまのいる家庭では
カレー率もぐいぐい上がるであろう今日この頃。
ヒデキも思わず感激なのデス
なので小学生なぶちょおも、カレーならオッケーだったんじゃ
数々の困難を潜り抜け、無事独身生活を終了させ

披露宴となった際には、蛍の光をバックに
サンバ踊って、琉球舞踊を披露するデス
じいや~衣装の特注お願いネ
投稿: まこ | 2010年7月22日 (木) 16時52分
いやぁ面白いですねぇ。
ゴーヤひとつで同棲する男女がぶち当たる
好き嫌いの問題を面白おかしく描いてくれます。
というか、あそこまでゴーヤをむさぼる蛍は
もはやジャンキーの領域に達していますねぇ。
最近はすっかり美丘と見比べて
共通点を探してる今日この頃でございます。
今回でいうと
「我慢」でしょうね。
好きな人のためを思って我慢をする
ホタルの場合はゴーヤで
美丘の場合は太一への恋心
といったとこでしょうか。
でもって女性のわがままを
男性が受け止めてあげるのも構図が似てますねぇ。
つまり最近は男性が受身になる世の中ってよろしいでしょうか。
それにつけても毎回コスプレを着るのはいいですが
意外に描く方としてはなかなかに大変ですねぇ
特に柄が細かいと; ̄▽ ̄ゞ
投稿: ikasama4 | 2010年7月23日 (金) 00時23分
今夜はまこ様の大好物の闇なべカレーにしましたぞ~。
具が何かわからないところが肝試しでございます。
今回のホタルノヒカリは一種の
踊れドクターのバリエーションでしたな。
病名あては流行なのですな。
ホタルノヒカリといえば
じいやの日記をひもときますと・・・
幼稚園の卒園式・・・
みんなとの別れがつらいと・・・
まこ様が演壇に小型爆弾を仕掛けて
講堂炎上・・・。
小学校の卒業式・・・
まこ様は中型爆弾を仕掛けて
小学校炎上。
中学校の卒業式・・・
まこ様は大型爆弾を仕掛けて
広島市街地炎上。
ホ、ホタルノヒカリは
恐怖のメロディーですかーっ。
投稿: キッド | 2010年7月23日 (金) 04時03分
まさにゴーヤ中毒・・・
いかにもゴーヤバカ一代・・・
あけてもくれてもゴーヤ三昧でしたな・・・。
ボーリングのピンが
ゴーヤに見えている時点で
ヤバイ気配がございます。
まあ・・・深層意識的には
ゴーヤはいかにも男性のシンボルなので
蛍としては
本当は・・・チューどころか
いろいろなアレもしてもらいたいと
思っている・・・
でもぶちょおは
すっかり枯れた小学生に・・・。
その年の差カップルの
心の哀愁を描いているようにも
思えましたぞ~。
部長には
前シーズンで玉鉄の飲んでた薬とか
デパガのドラマに登場した
鬼に金棒の秘薬を
お中元に送りたいところでございます。
相手にとってのベストを
考えるのは大切ですが
何がベストなのかは・・・
結果論ですからな・・・。
我慢をしていたら
根性なしとののしられ
我慢をしなかったら
ストーカーとして告発される・・・
そういう不運は
常にそこにある危機。
ふふふ・・・衣装さんは
チェイスするだけで
楽そうですが・・・
画伯の負担は大変そうですなーっ。
あくまでマイペースでお願いします。
まあ・・・毎回、楽しませてもらって
なんなのですがーっ。
とにかく素材が抱負で
目移りするほどですからなーっ。
投稿: キッド | 2010年7月23日 (金) 04時13分